恋愛小説

授業が終わり、帰り道

「おっ、ﾕｷ
今帰り？」

『あっ、ﾘｸちゃん
って、何で私服なの？』

「ん？
昼に帰ってｹﾞｰｾﾝに行ってたんだ～」

『………あっそ』

ﾘｸちゃんは幼稚園から一緒で長い付き合いだ。

昔は可愛らしい顔だったのに
今は…多少かっこよくなった。

最近、ﾘｸちゃんのことを好きだって子がいると噂で聞いた。

ﾓﾃてんの？生意気だ。

「途中まで乗せてってやる。
乗れ」

『えっ、いいの？
ﾗｯｷｰ！』

自転車の後ろにﾕｷは座った。

「うわっっ！重っ」

『ﾑｶﾂｸ！早く行けー！』

• 共感0

ﾘｸちゃんの家に行く道に来た

『ここでいいよ』

「ん、いいよ。
家まで行ってやる」
…相変わらず優しい


「着いたぞ」

自転車を停めた

『ありがとね。
助かったよ』

「別にいいよ、こんぐらい」


「じゃなっ」

自転車を走らせた。

『うん。ありがとね
ﾊﾞｲﾊﾞｲ』

• 共感0

『ただいまー』

…誰もいない


自分の部屋に入り
制服を着替えた

携帯を出しﾒｰﾙﾁｪｯｸ

あ。ﾐｽﾞｷから着てる

‐ﾒｰﾙ‐

ﾕｷ(^O^)
家に着いた？
実はね、
話したいことがあるんだ。
見たら電話して


…何だろう？

親友のﾐｽﾞｷからの話って…

• 共感0

『もしも～し
ﾐｽﾞｷ？何かあったの？』

電話してみた


「ﾕｷ！！
待ってたよ～」

『仕方ないじゃん
家遠いんだから』

「あ、そっか
ん？今日は早いんじゃない？」

『…え～っ
はや歩きしたからかな💦』

ﾘｸちゃんのことをつい
隠してしまった

• 共感0

「まあ、ど～でもい～けど」

（いいなら聞くな！）

『で、どうしたの？話ってなんなの？』

「…う～ん
何か言いにくいんだけど…
…ﾕｷと仲いいから
手伝って欲しくて…」

『？手伝うって？』

「実はね…
山田くんが好きなんだ」

『！！！』

『ﾘｸちゃんが好きなの！！！！』

「ちょっと…
そんな大声出さないでよ」

• 共感0

『ごめん
びっくりして』

「だからね
付き合えるように
上手く言って欲しいんだ」

『私が？』

「うん。お願い」

『えっ～～
無理だよ』

「何でよ～お願い」

『言うだけだよ？』

「やった～！
ありがと！
ﾕｷ大好き！」

少し話して電話を切った

• 共感0

ﾕｷはﾍﾞｯﾄﾞに寝転んだ

『ふぅ…』

ﾐｽﾞｷがﾘｸちゃんに…

何か嫌な気分だな…

ﾘｸちゃん付き合ったりするのかな…


言いたくない…

• 共感0

言わないと怒られるかな…


嫌だな…


『！！！！』

何で嫌なのよ！


別に好きじゃないし！


『電話しよかな』

• 共感0

携帯を取り、ﾘｸちゃんに電話した


「はい」


『あ、もしもし
ﾘｸちゃん
あたしだけど』


「おう、どーした？珍しいな
お前が電話してくんの」


『そ、そかな。
さっきはありがとね。
今、家？』


「うん。あれからすぐ帰ったよ」


『ふ～ん』

何か切り出しにくい…

• 共感0

よし！言うぞ！


『ﾘｸちゃん
今、好きな子いる？』


「え？何で？いきなりだし！」


『どっちよ？』


「…まあ

いないことはない」

『ん？じゃあ、いるってこと？
付き合ってんの？』

「うるせぇな！
付き合ってねぇよ！」

（ﾋﾟｯ）



…切られた

• 共感0

肝心な話が出来なかった


もう一度するべきかな？


でも、好きな子いてるって言ってたし
無理っぽいしな…


まさか、ﾐｽﾞｷが好きな子とか？


どっちにしろ
あんまり聞きたくないな…


ﾘｸちゃん、好きな子いるんだ…


胸が痛い………

• 共感0

今日はやめとこ。


宿題しよかな…


面倒くさいな…


動きたくないな…



ﾕｷはそのまま寝てしまった。

• 共感0

ﾕｷの携帯の着信音がなった


『…ん』


『はい…』


「もしもし

ﾘｸだけど」

『えっ！！

ﾘｸちゃん…』


「お前、寝てた？」

バレてる


『うん』

• 共感0

「さっきの電話って何だったん？」

『ん
ﾘｸちゃん、好きな人いる？』

「…
何だよ！
いきなり！」

『いるの？』

「…」

『もしも～し？』

• 共感0

「まあ、いてるって言えばいてる」

『えっ！付き合ってんの？』

「付き合ってね～よ！」

『そうなんだ』

どうしよう。

『ん、判った。
じゃあね』

「えっ！おい！」

ﾋﾟｯ

携帯を切った。

• 共感0