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ブルームーンストーン

No.165 18/08/26 21:21
自由人
あ+あ-

「えっ?
どう、思う、ですか?」

返事に困る私に、

「いや、森崎さんは何か辛い事とか抱えていたりしていないのかな?」

と、店長が言う。

「いや~どうなんでしょう。
特に何も聞いたことはありませんけど…」

そう答えながらもふとユータンとの事が気になった。

あの2人、昨日も楽しそうに仲良くしていたな。

だから特に問題はないか。

それにユータンはユッキーといずれ結婚したいとまで言ってたしな。

と、するとユッキーの家庭環境?

いやあ、体調不良のユッキーを送っていった時に立派なお家に優しそうな御両親、
特にこちらも問題なさそうだけど?

「ごめん、ごめん、きっと僕の考え過ぎだね。
森崎さんの事が気になりすぎて勝手な想像してたみたいだ。」

考え込む私の顔を見て店長が慌てて訂正をしてきた。

店長。
そんなにユッキーの事が?

「あの…店長?
森崎さんにそのことを、店長の気持ちを伝えるんですか?」

私はかなり複雑な気持ちだった。

だって…

ユッキーはユータンの事を…

だが店長は静かに首を横にふり、

「いや、伝えない。
これからもずっと伝える気はないよ。」

ときっぱり言い切った。

「何故ですか?」

「僕が気持ちを伝えても森崎さんが困るだけの様な気がするから。
多分ね、そんな気がするから。」

「そうですか…」

頑張って気持ちを伝えましょうよ?
なんてとても言えなかった。

自分が相手を好きになったとしても、相手も自分を好きになってくれるとは限らない。

「そろそろ帰ろうか。
田村さんと話して何だかスッキリしたし。」

店長が伝票を持ち立ち上がった。



「今日はご馳走様でした。」

頭を下げる私に、

「ううん。僕こそ。
今日は本当にありがとう。」

店長は笑顔で軽く手を挙げて帰っていった。

人を好きになるのって難しいな…

店長の後ろ姿を見送り、
ふとそんな思いが私の胸をよぎった。



翌日、

「おはようございます。」

早番で入った私に、

「おはようございます…」

同じ早番の大ちゃんのまだ機嫌の悪そうな声。

あ、しまった。

優衣に対処方を聞くのをすっかり忘れていた。

やはり私に近寄って来ようとせず黙々と仕事をしている大ちゃんの姿を遠目で見つつ、

人を好きになるのって本当に難しい。

と、私はため息をついた。

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