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正解なき罪にまみれて…

No.19 18/04/05 11:48
名無し0 ( ♂ )
あ+あ-

去り際に「うん、また学校で!」

そうUさんははっきりとした声で言った。

この声にまたドキッとした僕は振り返ることができなかった。



以下、続き

==========================================

あれから春になり入学式も終わり

無事に授業も始まった。

中学のころはいじめも経験したけれど

結果的に中学3年のころにはかかわってくれる同級生も増え

先生の推薦で生徒会長にもなった。

高校ではその影響で同じ中学出身の子にはすごく友達のように声をかけられた。

僕は友達という言葉があまり得意ではないので

あえてそう呼ばないようにしている。

ただ周囲のくだらないやりとりやうわべだけのやりとりには

うんざりしていた僕は授業中以外はずっと音楽を聴いて過ごすようになった。

僕はできるだけ一人になりたかった。

その方が気が楽だった。

普段使われない校舎の渡り廊下が昼休みのお気に入りの場所だった。

そこに座って音楽を聴きながらお弁当を食べてゆっくりするのが僕は好きだった。

音楽は僕の友達だった気がする。


高校では以前の計画通りバイトと楽器のレッスンを受けるために部活には入らなかった。

それもあってか部活の仲間同士で集まったりしている同級生を横目に

一人孤立することが増えた。

それが楽だったが同時にさみしくも感じていた。

そのたびに音楽を聴いた。

当時はセンチメンタルに浸っていたのか恋愛に関する曲を聴いては

一人でいろいろと物思いにふけっていた。

昔の初恋の時に感じた胸を締め付けられるような思いや

その感情に似たドキドキやときめいた瞬間の思い出があふれ

またそれによって胸が締め付けられた。

高校生にもなると男女で親しげに話している二人組や

意外とカップルも目に入るようになった。

「あぁ、なんかいいなぁ~」

漠然と感じるこの感情は高校生の僕にはとてもくすぐったく

また僕の中で少しずつ膨らんでいった。

10代の男女の感情の変化と成長はとてもやっかいだ。

僕の頭にも浮かんでくる声があった。

その声が浮かぶたびに無邪気な笑顔やまっすぐな瞳が

僕の中に焼き付いて離れない。

「...Uさん部活入ったのかなぁ。また吹奏楽部かなぁ。」

そんなことをふと考えていた。


つづく・・・

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