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雨が降っていた

No.18 16/08/29 04:33
パンダっ子 ( UUqVnb )
あ+あ-

その夜、私達は抱き合ったまま子供みたいに泣いた。泣くだけ泣いて、泣き疲れて、二人でベッドに潜り込んで眠った。繋いだ手がほどけないように指を絡ませると、友香もギュッとにぎり返してきた。
こんなに幸福な夜は生まれて初めてだった。

朝、目が覚めた時友香はすでに起きていてキッチンで朝食の準備をしていた。
「あ、起きたの? 昨日は何か、ごめんね。今ごはん作ってるからもう少し待っててね。」
「手伝うよ。起こしてくれれば良かったのに。」
手伝うと言ってもすでにオムレツとサラダが用意されていて、後はコ─ヒ─を淹れる位だった。私は新しいマグカップをふたつ取り出した。お揃いのを用意しておいたのだ。
「ふふ、これ買っちゃった♪」
「あ、お揃い。何かいいよね、こうゆうの。」
友香の料理は可もなく不可もなくといった感じだったが、私は手放しに褒めていただいた。好きな人の料理というだけで味は五割り増しで美味しくなる。

「今日買い物に行く予定だったよね。どこに行こうか? 友香はどうしたい?」
食べながら聞いてみる。事前の予定では買い物をして、その後友香が帰ることになっていた。
「それなんだけと、キャンセルしてもいい?」
「いいけど・・、どうしたの?」
「出掛けるより、琴乃とずっとくっ付いてたい。外だと琴乃に触れないんだもん。買い物は、また今度にしない?」
私は赤くなって頷いた。友香はそんな私をからかうように笑った。
「あ、今エッチな事考えたでしょ。」
「違うよ! ・・・でも違うくないかも。」
「琴乃、真っ赤になってる。可愛い。」
「友香だって顔赤いよ。可愛いよ。」
私達はクスクス笑った。そしてその日は友香の言った通り1日中くっ付いて過ごした。

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