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続・彷徨う罪

No.133 13/05/13 09:36
ゆい ( vYuRnb )
あ+あ-

不思議と、この男に向けられた銃に恐怖はなかった。

何度と、その鉛に嚇かされたか分からないけど、心の底から恐怖心を抱いたのは修也の向けたソレだけだと思い知る。

答えは簡単だ。

私を殺そうと本気で思っていたのは、他の誰でもない…修也だけだった。

だから、こんなゲームの延長戦でしかない単なるお遊びにビビる訳がない。

「ふ…っ!」

不意に吹きだした私に、男の肩がピクリと上がる。

「何が可笑しいんだよ。」

低く、ドスの効いた声だ。

「あんたってさ、学芸会でも主役になった事もなければ、運動会のリレーでヒーローになった事もないでしょ?
誰かに賞賛された経験なんて無いんだろ?」

クスクスと笑い声をふくんで、人差し指の腹を男に向けた。

グリップを握った手が震えて、カチッとロック解除の音が聞こえた。

図星なのだ。

「あんた達(テロリスト)は、そういう賞賛を浴びるヒーローの陰で燻る劣等生なんだよ。
悔しかったんでしょ?
いつか、自分もその賞賛の渦にのまれてみたい。そう、考えたのが、このふざけた茶番だ?」

「ふざけた茶番だと…?」

怒りに満ちた男の身体が、静かに震える。

私は、次期に放たれる弾に備えて、身を小さく竦めた。





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