投稿禁止回数がゼロになるまで小説投稿するわ
まぁ、まったりとな!
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>> 467
な?大体こういう飲み会はボッチになるから行きたくなかったんだよ_| ̄|○
ちなみに女2人男2人の4人だぜ!
男の1人がイケメンだった…
行きたくないって理由はそれか。
なるほどね。
大介も会話に入ろうとしたんでしょ?
しかし女も…気が利かねぇーな。笑
会話に混ぜるけどね?普通。
私も人様の事言える立場では無いんだけども。笑
CALPISと水滴に感謝しましょう✨笑
- << 471 血液型だけ聞いてきたわ!頑張ったわ俺!!うん、頑張ったと思う!あの時の俺を褒めてあげたい!!いや、褒めよう!! イケメンがいるとこうなんだわ!だからアイツがトイレに言ってる時に烏龍茶にタバスコ2滴入れてやったわ!!( ´∀`)ハハハ イケメンめ、明日はケツから火が出るぜww
>> 465
美味しかったなら良かった。笑
大介…ボッチじゃんか。
全員男?女子いた?
乳酸菌取り過ぎ。笑
CALPIS以外に無かったの?笑
C…
な?大体こういう飲み会はボッチになるから行きたくなかったんだよ_| ̄|○
ちなみに女2人男2人の4人だぜ!
男の1人がイケメンだったから女2人がそいつとばっかり話してんだわ!!
俺
愛想笑い→カルピス→愛想笑い→メニュー表→相槌→カルピス→愛想笑い→メニュー表
って感じでカルピスが救いだったわ!!
途中、カルピスが来るまで空のグラスの水滴で遊んでた
- << 469 行きたくないって理由はそれか。 なるほどね。 大介も会話に入ろうとしたんでしょ? しかし女も…気が利かねぇーな。笑 会話に混ぜるけどね?普通。 私も人様の事言える立場では無いんだけども。笑 CALPISと水滴に感謝しましょう✨笑
何かもうスレが進みすぎてて最後の方しか読めてないが、飲み会に行くのか?
嫌だな緊張するな心細いななど不安な時のオッサンの対処法を教えよう。
必ず誰かが応援してくれてる
思い込め
つか大抵の場合余程嫌われてなきゃ
味方はおる
少なくともここの皆は応援してくれとるんやない?
オッサンも応援してるから喋るの苦手やったらニコニコして相槌打っとき
大概はそれで上手くいく
>> 410
あっ、それ俺じゃないよー///
俺も気になってたんだよあれww
え、違うの?
あまりにも似ていたので、てっきり。
ここでは強気なフリをして、こっそり情報を集めてるんだ…て、思ってしまった。
ナィーブなメンタルをお持ちのパンツさん。 それが原因でお腹がいたくなるときは「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」が効くよ。
正露丸みたいに即効性はないけど、イベントの予定が迫ってソワソワし出したら、飲んでみるといいよ。効くから。
- << 424 そうそう、違うんだよww タイムリーなスレだったから誰かがネタにしてると思いきやちゃんとした相談スレだったからなんにも書き込めんかったわ/// 漢方はダメなんだよ_| ̄|○ 体に合わなくてゲロッピしちゃってさー///それ以来、漢方に苦手意識が≧(´▽`)≦アハハハ
>> 329
マジで( ゚д゚)
それはもったいない!!
車あるなら乗らなきゃ~
だって税金やら維持費やらかかるじゃろ?
えーと、75さんとこはパ…
うん。
私以外のことだから、ボヤかそうと思ったけどわかりずらくてごめんなさい。
妹がお給料使って、教習所通って取ったのに全然乗らない。
当時の彼氏だった義弟が、運転してくれるからって依存して
結婚してもそのまま。
用事があるときは、仕事を休んでもらう、義弟もイライラ(でも甘やかしたのも悪い)
「それは迷惑のかけ過ぎ。ペーパードライバー教習受けなさい!」と言ってもノラリクラリ。
なのに更新だけはしてる。
免許持ってるなら乗ればいい。
車があるなら、免許取り直そうよ。てことでした。
>> 327
ホントだよね。
うちの家族ペーパードライバー歴30年。
車もあるのに(パートナーの)全く運転しない。
運転手がいるから困らない…
マジで( ゚д゚)
それはもったいない!!
車あるなら乗らなきゃ~
だって税金やら維持費やらかかるじゃろ?
えーと、75さんとこはパートナーさん以外の家族さんがペーパードライバーって解釈でOK?
- << 346 うん。 私以外のことだから、ボヤかそうと思ったけどわかりずらくてごめんなさい。 妹がお給料使って、教習所通って取ったのに全然乗らない。 当時の彼氏だった義弟が、運転してくれるからって依存して 結婚してもそのまま。 用事があるときは、仕事を休んでもらう、義弟もイライラ(でも甘やかしたのも悪い) 「それは迷惑のかけ過ぎ。ペーパードライバー教習受けなさい!」と言ってもノラリクラリ。 なのに更新だけはしてる。 免許持ってるなら乗ればいい。 車があるなら、免許取り直そうよ。てことでした。
>> 325
絶対に更新できる抜け道があるはずだ!!!
俺は諦めねぇ!!!
と言って3年ぐらいたってんだよなー///
オッチャンはお抱え運転…
お抱えせんでもワシの住んでるとこ車なくても生きていける地域なもんで(´>∀<`)ゝ
でも
だから交通量も車線も多くて余計に怖くて運転できん(´;ω;`)
てか
何やってんだよ(゚ロ゚)
3年過ぎたら教習所コースじゃなかったか?!
知らんけど( `・ω・) ウーム…
>> 324
颯爽と車を運転してドライブに行く夢を見ていたあの頃…
モタモタしてるうちにペーパードライバー道を一直線に進んだ現在…
なのに…
ホントだよね。
うちの家族ペーパードライバー歴30年。
車もあるのに(パートナーの)全く運転しない。
運転手がいるから困らない(パートナー)と、でもパートナーはメンドクサそうだけど。
運転する気がないなら返納すればいいのに。
パンツさんは彼女を横に乗せたいんでしょ?
車に乗るから、スレのネタも増えるし
行っておいでよ教習所。
>> 321
イヤだよ!!また筆記試験と実技試験だろ?!
なんで更新遅れただけで1週間も勉強しなきゃいけないんだよ!!
納得できん!!あるもん!免許あ…
颯爽と車を運転してドライブに行く夢を見ていたあの頃…
モタモタしてるうちにペーパードライバー道を一直線に進んだ現在…
なのにひたすら免許の更新だけ行ってるんだぞワシなんか(´;ω;`)
せっかく取った普通免許で原付バイクしか乗ってないんやぞ_| ̄|○
運転できて車あるんだろ?
羨ましいぞ←本気
行ってこい
取り直しはよ行ってこい
オッサン
- << 327 ホントだよね。 うちの家族ペーパードライバー歴30年。 車もあるのに(パートナーの)全く運転しない。 運転手がいるから困らない(パートナー)と、でもパートナーはメンドクサそうだけど。 運転する気がないなら返納すればいいのに。 パンツさんは彼女を横に乗せたいんでしょ? 車に乗るから、スレのネタも増えるし 行っておいでよ教習所。
>> 319
今一週間くらいで取れるだろ
変なもん(男向け婚約指輪)なんか買ってないで
教習所いけよカッパニアン
イヤだよ!!また筆記試験と実技試験だろ?!
なんで更新遅れただけで1週間も勉強しなきゃいけないんだよ!!
納得できん!!あるもん!免許あるもん!(#゚Д゚)プンスコ!
- << 324 颯爽と車を運転してドライブに行く夢を見ていたあの頃… モタモタしてるうちにペーパードライバー道を一直線に進んだ現在… なのにひたすら免許の更新だけ行ってるんだぞワシなんか(´;ω;`) せっかく取った普通免許で原付バイクしか乗ってないんやぞ_| ̄|○ 運転できて車あるんだろ? 羨ましいぞ←本気 行ってこい 取り直しはよ行ってこい オッサン
「やぁ、遅かったね。遠いところご苦労さま」
メガネのイケメンが嫌味なぐらい爽やかに出てきた。
「だれ?あれ」
俺は助手席からまだ降りていない神楽姫に聞いた
「誰って、管理人先生。うちのゼミの教授。」
「あれが!?教授ってジィさんじゃねぇの!?」
「そんなこと言った?」
「いや、言ってはないけど」
だけど、なんかイメージで!
こんなデカい家住んでて大学教授なんていえば、あんな長身、メガネ、爽やかな若い男なんて想像しないだろ
「若く見えるけどあれで30歳超えてるし、すごく優秀でファンも多いんだから。ゼミだって希望者が多くて抽選になっちゃうし·····」
珍しく神楽姫が一言で終わらせず、長く喋る。
これって
「まさか、お前もあいつのファンってこと?」
「はっ!?別に私はそんなんじゃないわよ。管理人教授の授業も面白いし尊敬してるだけ」
強気な発言の割になんだか焦ってるし顔も赤い気がするんですけど·····
オイオイオイ·····
「神楽くん!」
俺が青くなっているとメガネが出てきて車に駆け寄った。
──これは、つまり·····
「送って行ってくれる?」
予想通りの答えを、語尾にハートマークがつくぐらいにこやかに言われると
「おぅ!わかった」
としか言えないだろ·····!
結局、その先生の家は片道1時間も離れた郊外にあった。
道のりはずっと女子たちのおしゃべりがガヤガヤキャーキャーする車内で俺は一人黙って耐えていた。
前にも言ったけど女の子は好きだ。でも集団になると嫌いだ。
しかも 女集団vs男1人 という、まさに今みたいな状況が苦手。
でもただ1つの救いと幸せは神楽姫が助手席にいること。
道をナビするだけの最低限の会話しかなかったけど、それだけで良かった。
──たとえアシに使われたとしてもなっ!
俺はすでに開き直っている。
目的の教授宅につくとかなりの豪邸だった。
さすがお嬢様学校と言われるミクルの教授!
これなら生徒招いて夕食会とか出来るだろーなー·····。
ウチの教授は見るからにただのケチ臭いおっちゃんばっかりだしいいな〜。
と、大学の違いにうらやましさを覚えた時だった。
女の子たちが車から降り、騒ぐ声が聞こえたのか扉が開いて中から人が出てきた。
「──で、これはどういうことでしょうか?」
俺は先輩に頼み込んだ。他人に車を貸したくない、とごねる先輩に無理言って休み交換の取引までしてこのワゴンを借りた。
「じゃあ、6時に」
とだけで電話は切られたので、どうして車が必要なのかはわからなかった。
というか、絶対デートの誘いだと決めつけていた俺は、どうやら彼女の初めての電話と呼び出しに浮かれていた。ただのバカだったらしい。
──午後6時
迎えに行ったミクル女子正門前には神楽姫とその他5、6人が居た。
「きゃー、これが神楽姫の彼氏?」
「カッコイイねぇー」
「わざわざ送ってくれるなんて優しいー」
「よろしくお願いしま〜す」
ヨロシク?
そして最初の質問になる
「これはどういうことでしょうか?」
微妙な笑顔で俺が聞くと
「今日はこれからゼミの先生の自宅で夕飯をご馳走になるの。あ、この子達はみんなゼミのメンバーね」
「はぁ·····」
「これから·····てことは俺のデートの予想は?ハズレ?」
「でも先生の家って、駅からかなり遠くてアシがないと不便なのよね」
「アナタ免許持ってる?車ある?」
「いや、免許は地元で取ったけど車は·····」
上京してきた大学生に普通、車なんてねぇだろ。と声を出さずに突っ込んだ。
「なぁんだ、やっぱりね。じゃあいいや」
あ、今絶対、コイツ使えねぇて思った。そして電話切る気だろ。
「ちょ!待った!バイトの先輩に言えば貸してくれるかも!貸してもらう!」
先輩に聞いてもないのに断言してしまった。
なんでここまで必死なんだよ俺·····
だけど
「本当?」
ワンオクターブ上がった期待混じりの声に不覚にもトキめいてしまった。
いろいろ言いたいことはあったが
「·····なに?」
と冷たい声が通話口から聞こえてくると
「ナンデモアリマセン」
しか言えなかった。
グチグチ言って嫌われるのも、そんな格好悪いところもなるべく見せたくない。
「あっ!でも今日 電話してきたってことは用事?」
「まぁ、そうです」
「なっなになに!?」
必要とされてる。
単純にそれだけで嬉しい。
付き合う宣言、および連絡先交換をしてから5日。
大介からの連絡はことごとく無視されていたが
「今日こそ大学の前で待ち伏せしてやる」
と意気込んだ直後
「そんなことされてたまるか」
とばかりに初めて神楽姫からの着信があった。
「も、もしもし?」
「もしもし」
焦って声が上ずるのに電話の向こうからは極めてドライなものが返ってくる
「つーか、なんでシカト?!ラインぐらい返せって!」
「··········その言い方、いきなり彼氏ヅラ?別に用がなかったから返さなかっただけですけど?」
「彼氏ヅラって·····」
──彼氏だろ!?一応!一応、付き合うのOKしたんだから彼氏だろうが!?
つーか、ラインきたらそっちに用がなくても返すのがマナーだろ!?礼儀だろ!?
俺、なんか間違ってるか!?
──しかし
「だめ、ポッポ。俺、今回本気だからそういうことやめる」
「え?」
「もしバレたりしたら最悪だし、それに、これ以上嫌われんのも正直怖い·····」
いつも自信家で軽い大介からの初めて聞く弱気な言葉。
「─そう」
瞬間的に、スっとポッポの表情がなくなる。
だけど、またすぐにいつもの通り笑い。
「残念♪でも気が変わったり我慢出来なかったら言うんだよ」
そして、これで勘弁してあげる、というようにコメカミに軽く口付けるとその場を離れてカウンターに帰っていく。細いその後ろ姿を見送りながら
「·····ったく、するなっちゅーに!てか俺なにカッコ悪いこと言ってんだ」
また一人でため息をついた。
それを暗い店内の遠くから無表情で眺め、ポッポはアイスピックで思い切り氷を割った。
─当たってるような気もするけど·····だからってアイツになんのメリットがある?
わかんねぇ、わかんねぇけど
「ふんっ、そっちがその気ならこっちは立場利用して、本気にならしてやる!ぜーったい向こうから好きだって言わせてやろうじゃねぇか!!」
「燃えてんね♡」
「当たり前だ!俺はマジだ!」
ポッポは少し驚いたように目を大きくしたが、次第に細めて誘うような目付きになる。
「そっかぁ、じゃあ頑張ってね。ポッポ応援しちゃう」
そしてゆっくり大介の頬を撫でる。
「本気にさせたいなら無理矢理はダメだよ?彼女がどうしてもやらせてくれないんだったらポッポが相手してあげるからね」
と今度はふざけではなく本気でキスをしようと唇を近付けた。
「友達以下!?」
その発言にグサッときた
「そうでしょ。だって今どき友達だって手を繋ぐしキスもするし、えっちだって時々するでしょ?」
意味ありげに唇を近付けてきたけど大介はそれを手で軽く振り払った。
「それはお前限定だろ」
「そぉ〜?」
不満を見せるように口を軽く尖らせる仕草をする
「てゆうか、そんなこと彼女に言われたの?」
「そう、しかも他にも条件が2つほどある」
「へー、ふーん」
ポッポは口元に指を添えて考え込む。
「··········それって、遊ばれてるんじゃないの?」
「遊び!?」
「珍しいね!大介が遊ぶことはあっても遊ばれるなんておもしろ〜い♪」
ポッポはなんだかウキウキしたように笑い出したが、大介はなんだか絶望した。
そんな中でもポッポは大介を気に入っていた。
何回か関係を持ったけれど、特別彼女にしてほしいなど要求しても来ないし、大介に彼女が出来た時もなにも言わずに「へぇ〜」と笑っている。
大介もポッポの甘い雰囲気や色気がある所が気に入っていたので、割り切った関係として続けていた。
「例の一目惚れの彼女となにかあったの?」
「彼女になったの·····たぶん」
「落としたの?やったじゃん!」
「落としたというか·····」
「?」
「なんかよくわかんねぇ」
ブスっとしたままうなだれた。
「なぁ、男女の付き合いなしの付き合いってなんだ?」
「えっちなしってこと?」
「それどころかあの調子ならキスはおろか手も繋がなそうだ」
「··········それって友達以下でしょ」
ポッポがまた後ろから抱きつくように耳元で話しかけてきた。
「うぉ!!ビビったぁ!いきなりくるなよ!!」
あまりに1人の世界に没頭していたのか彼女の気配に気付かず、驚いてしまった。
それを見てポッポは色っぽく、クスクス笑う。
ポッポはこの店の店員だが、店自体が自由なせいか働く合間に客と話し込んだり、飲んだり好き勝手していた。
一見、美人でクールな印象なのに口を開けば天然系で甘ったるしく喋る。
そのギャップから男性客に絶大な人気を誇っている。
その日の夜、大介はまたいつものBARに居た。
「はぁ〜、喜んでいいのか分かんねぇ·····」
付き合うことが決定した時は舞い上がっていたが、1人で落ち着いて考えてみたら、神楽姫の行動と気持ちがわからず、気分が浮いたり下がったりしていた。
こんな風に一人の女のことで悩まされるなんて大介には初めてのことだった。
今までは大体、お互いに軽い付き合いか、女の方が大介に夢中だった。
追いかける恋も本気の恋も初めてのことだ。
「なに一人でブツブツ言ってんの〜?」
比嘉大介
→一目惚れした人に告白したら成功した\(^o^)/
ともちん
→あらやだ///素敵な話じゃない♪おめでとう!アタイの彼には奥さんがいるけど·····恋愛の先輩としてなんでも相談してきてよね♡
ポッポ
→Love does not consist in gazing at each other, but in looking together in the same direction.
(愛はお互いを見つめ合うことではなく、ともに同じ方向を見つめることである。)
サタン
→おめでとう!どっかのストーカーとは違い心から祝えるよ!末永く幸せに!
パンツパーク
→ほほう、俺達にそれを打ち明けるってことは彼女のパンツをうpしてくれるって事でいいのかい?(;//́Д/̀/)'`ァ'`ァ
オッサン
→祝い酒じゃ!酒もってこんかい!たりないんじゃい!!
比嘉大介
→みんなありがとう!俺、これから幸せになるわw
パンツパークは地面でも舐めてろw
>> 244
今はもう箱詰めオッサンに進化したけどなw
オッサン金持ちやないけど小金を貯めるのは上手いもんで、この前貯めた小金握りしめて上品な店に財…
草ァwwww
やっぱオッチャンは逸材だわww
ただな、ドアマンのいるお店にいくって相当なお嬢様だわww
俺達とは別世界の人がなんでこんな所に紛れてんだよ!!
お遊びか?庶民のアプリなるもので遊んでみたww的な貴族の遊びか?!
- << 257 貴族は貴族でも鳥貴族だわ(〜 ̄▽ ̄)〜 ブランドの路面店だとドアマンいたりするから 特別じゃないぜ? 財布やバッグは長く大切に使うタイプだもんで なるべく物持ちの良さそうな物を買ってるスーパード庶民のオッサンだぜw
こんな醜い自分にパンダが引くのが少しだけ怖かった。
「嫌な女だと思った?」
「うぅん、·····ただ姫が心配」
「?」
「そんなんじゃ、いつか自分が傷つくことになるよ」
神楽姫は振り向くと大介には見せたことがない笑顔で
「大丈夫だよ」
と笑った。
パンダの言葉を遮って話し出す神楽姫の瞳には傷付いた色とそれを隠す強がりが見て取れた。
だからパンダは黙って聞く。
「あの頃の私をあんなにも苦しめて、傷つけたっていうのに·····なんにもわかってない·····イジメだって向こうはただの遊び半分のからかいぐらいにしか思っていないんだよ!だからあんな本気じゃない謝罪で終わらせようとして·····
それどころか謝ったことで私の気を引こうとしてるのが見え見えなのよ。
許せない·····どうしても許せない·····」
パンダは神楽姫の中に、深くて入り込めない暗い闇があるのを、見ているこっちが痛いくらいに感じていた。
──長く閉じられていた鍵が開いた
「だから復讐するの」
「私を好きだっていうなら今度は私がアイツを傷付けたい」
──深く心に傷を残したい
「それが私の復讐なの」
「だから大介くんと付き合うっていうの?」
「うん」
「傷つけるために?」
「そう」
くるりと体を元に戻しまた歩き始めようとする。
「ちょっと神楽姫ぇ!いいの?こんな事になって!本当に大介くんと付き合う気なの?」
店を出て、並木道を早足で行く神楽姫をパンダは後ろから追いかける。
すると、振り向かないままで
「うん、そうだよ」
と、声が返ってきた。
「だって昔イジメられてたんでしょ?再会してもイヤだったんじゃないの?!」
「そう、嫌い、大っ嫌い!」
「!?」
サラッと答える神楽姫に驚いて思わず肩を強く引っ張ってしまう
「どういうこと?じゃあ、なんで付き合うなんて·····」
「復讐するの」
ふく、しゅ·····う?
「なにそれ、どういう·····」
「あの人なんにもわかってなかった。」
「条件は今はこれだけ!のちのち追加もありだから。じゃあ、私達帰るからあとはよろしく!」
そう、笑顔で席を立ち、今まで飲んでいたジュースの伝票をヒラヒラさせて大介の前に置いた。
───はっ?
えぇと、ちょっと待てよ?
今、俺ら付き合うことになったんだよな?
なのになんで帰ることに?
おかしいだろそれ!
「まっ、待って!!」
無理矢理パンダを立たせて帰ろうとする神楽姫を、大声で引き止めたが
「まだなにか?」
と冷たい視線を投げられたので
「··········せめて、連絡先教えてください··········」
と、情けなく言うことしか出来なかった。
これが惚れた弱味というやつだろうか。
「そして3つ目、これはあなたに有利なことにしてあげる。最後はあなたがイヤになったらやめていいわ」
「最後はって、別れる時ってこと?」
「ん〜、まぁそういうことかな!」
「そんな初めから終わりのことを·····」
でも待てよ
俺から言い出さない限り別れないってことだよな?
なら·····
「つーか、俺から別れるとか絶対にありえないし!そんなんでいいわけ!?」
「うん」
これは意外に脈アリなんじゃねーの?
ひねくれてるように見せてるけど実はこいつ俺の事·····
「まず1つ目、付き合うって言っても男女の付き合いはしないから」
「ハァ!?」
じゃあ、どんな付き合いだよ!とツッコミたかったが神楽姫の細い指が1本から2本になったので黙った。
「2つ目、私が要求したことは全部やって」
「ハァ!?要求?全部って·····!」
「出来ないの?」
それじゃあ付き合うのやめる。という顔をしたのでぐっとこらえた。
「つまり、ワガママ聞いて欲しいな♡て事でしょ?全然いいよ!俺は君の為ならなんでも出来るし!」
さむっと横からサタンが反応したのでテーブルの下で思い切り足を踏んだ。
「·····っ痛ぇ!」
2つ目の条件も飲んでくれたようで神楽姫は満足して軽く笑った。
>> 243
おー!
仲間か!
箱詰め仲間とは嬉し恥ずかし(/// ^///)
箱詰めされた反動は来なかった?
ワシは反動でこんなオッサンに(*ノ…
ワシも箱から出た反動でハゲ大介をいじめる
セクシーダンディーになってしまったわ😎
比嘉さんは昔からいじめられっ子の陰キャだったんやな…
で、ストレスでアタマハゲトルーに…
>> 241
箱入り娘さんチース(。-∀-)ノ
門限6時とかどこのお嬢様だよww
そんなお嬢様が俺と話してくれるなんて·····
パンツ ワクワ…
今はもう箱詰めオッサンに進化したけどなw
オッサン金持ちやないけど小金を貯めるのは上手いもんで、この前貯めた小金握りしめて上品な店に財布買いに行ったんさ
散々上品ぶって財布買ったんだけど
ああいう店はドアを開けてくれるドアマンとかいうイケメンの兄ちゃんがおって
店を出る時にその兄ちゃんにまで
「お世話になりました」
と微笑みながら軽く会釈するオッサンwww
で、少し歩いてから振り返り
ずっと見送ってくれている販売担当者さんにもう一度微笑みの会釈をするってのがオッサン流上品ぶりっ子なんやけど
上品な微笑みを浮かべながら振り返ったら
担当者さんが他のお客さんに声掛けられててオッサンの方に尻向けてて笑うw
(・◇・)アヤヤー
な、ドアマンの兄ちゃんの目が辛かった。
仕方ないからドアマンの兄ちゃんに再び微笑みの会釈して涙目になりながら帰ったったわ!
どやぁ😏✨
上品ぶるのも疲れるわw
- << 252 草ァwwww やっぱオッチャンは逸材だわww ただな、ドアマンのいるお店にいくって相当なお嬢様だわww 俺達とは別世界の人がなんでこんな所に紛れてんだよ!! お遊びか?庶民のアプリなるもので遊んでみたww的な貴族の遊びか?!
>> 236
hit数は着実に増えてるからROM者は多いよね。人気スレで羨ましいぜ。
オッサン
箱入り娘さんチース(。-∀-)ノ
門限6時とかどこのお嬢様だよww
そんなお嬢様が俺と話してくれるなんて·····
パンツ ワクワクすっぞ///
- << 244 今はもう箱詰めオッサンに進化したけどなw オッサン金持ちやないけど小金を貯めるのは上手いもんで、この前貯めた小金握りしめて上品な店に財布買いに行ったんさ 散々上品ぶって財布買ったんだけど ああいう店はドアを開けてくれるドアマンとかいうイケメンの兄ちゃんがおって 店を出る時にその兄ちゃんにまで 「お世話になりました」 と微笑みながら軽く会釈するオッサンwww で、少し歩いてから振り返り ずっと見送ってくれている販売担当者さんにもう一度微笑みの会釈をするってのがオッサン流上品ぶりっ子なんやけど 上品な微笑みを浮かべながら振り返ったら 担当者さんが他のお客さんに声掛けられててオッサンの方に尻向けてて笑うw (・◇・)アヤヤー な、ドアマンの兄ちゃんの目が辛かった。 仕方ないからドアマンの兄ちゃんに再び微笑みの会釈して涙目になりながら帰ったったわ! どやぁ😏✨ 上品ぶるのも疲れるわw
と同時に二人が神楽姫を恐る恐る見た時、彼女の口から思わぬ一言が飛び出した。
「いいよ」
「えっ!?」
「ちょ、神楽姫?!」
慌てる二人を横目に当の本人は涼しい顔をしている。
「いいよ。付き合ってあげる」
「ま、マジで!!!?」
大介が身を乗り出してきたが、神楽姫が手のひらで制する。
「ただし、もちろん条件付きですから」
「条件?」
「そう、条件。」
大介は困惑しながらも浮いた腰を下げて席に着いた。
な、なに言っちゃってんだコイツはーーーー!!!
サタンとパンダは二人とも呆れ顔だ
今までの二人の少しの会話からでも微妙な「ズレ」は感じていたし、「恋愛」が持ち込める雰囲気ではなかった。
なのに、今、付き合ってなんて言い出すなんて·····
(さすが大介·····)
(この人やっぱ軽いかも·····)
それが行く末を見守っていた親友たちの意見だった。
そして、
(これはまた神楽姫キレるよな·····)
「姫さ·····ん、とにかく昔の俺は本当に嫌なガキだったけど、今の俺は違うから·····。それに、どうしても俺 キミのこと忘れられなくて·····会いに来たんだ」
哀しいような顔をする神楽姫に向けた大介の精一杯の本音だった。
事実、一部を話したサタンには
「嫌われてるからもう会わない方がいい」とまで忠告されたけど、どうしてもまた会いたかった。
気まづい空気になるのはわかっていた。
それでも過去の自分ではなくて現在(今)の自分を見て欲しかった。
嫌われるんならそれからのほうがいい──
マジで好きになった女に、何も知らない内にガキの頃の思い出だけで判断されてたまるかよ!
「また再会したのもなんかの運命だと思うし、謝って済まないようなら償いもしていきたいし」
「つぐない?」
口を開いて自分を見てくる神楽姫の瞳に大介は嬉しくなった。
──やばい、こんな時なのに可愛いとか思う
バカか俺!空気読め!
だからか、口がペラペラと喋りだした。
「そう、償い!罪には罰!そういう気持ちでいいから俺と·····」
「つみ·····。ばつ·····。」
神楽姫の繰り返す声なんて聞こえない
精一杯に叫んだ
「付き合ってくれない!? 」
でもそれ以上にわからないのは大介だった。
謝れば簡単に許してくれると思っていた。
「子供の頃の話でしょ」
「今更いいよ」
「昔のことだよ。気にしないで」
ここに来るまでそう言って笑ってくれるものだと信じていた。
神楽姫が小学校の同級生だと気付いた時、思い出したのはイジめる自分と泣く彼女。
確かにあの時、神楽姫に対するイジメはクラスにあった。でも自分が先頭に立ってやった認識は大介にはなかった。
クラスの女子を少しからかったり泣かせたりした。
そんなの小学生にはよくあること。
神楽姫が転校したのも家の都合だと聞いたことがある。それをそのまま信じた。
合コンで会って避けられたのも単にイジメっ子だった自分が怖がられたのかと思っていた。
でも、だからこそ、こうして謝って、『変わった』という一面を見せれば心まで許してくれるハズだと考えていた。
のに
この反応はなんだ?
困惑する大介。唇を噛む神楽姫。
二人の間には決して埋まらない隙間がある。
二人の『イジメ』に対する思いは全く違うものでしかなかった。
「やっぱり何にもわってないんだ。私の苦しみなんて何にも伝わってないんだね」
──そんな簡単な『ごめんね』で済まそうとするなんて───
神楽姫はこの気持ちが、怒りなのか悔しさなのか辛さなのかわからない。
ごちゃまぜになって苦しい。
反応しない神楽姫を見かねてパンダが横から声をかける。
「神楽姫?とりあえずここは許してあげたら·····」
──許す?違うんだよパンダ。そんなんじゃなくて·····
許す許さない以前にこの謝罪に何も感じないんだよ。
しばらくして大介が頭を上げ神楽姫と視線を合わせながら「ごめんね?」と言った。
「·····ナニソレ··········」
やっと振り絞って出た声は震えていた。みんなが見つめてくる中、神楽姫は続ける。
──話ってなんだよ。
神楽姫は眉間にしわを寄せた。
「あのさぁ·····小学5年生に転校した神楽姫、サンだよね·····?」
「そうですけど!!」
大介の問いかけにきっぱりと冷たく言った。
「思い出しましたか?」
神楽姫はあくまでも目線を合わせずジュースを飲みながら答える。
「や〜、あれから色々思い出しまして、結構ヒドイことしたなと、反省しまして」
──反省?
「謝りたくて·····」
──謝る?
「すいませんでした!!!」
大介はガバァと勢いよく頭をテーブルにつくぐらい下げた。
謝ってる·····
比嘉大介が·····
幼い私を苦しめた元凶。それが今、私の目の前で頭を下げている。
──なのに、どうして?
この違和感。スッキリしない。
「··········」
「··········」
気まづい空気が4人のテーブルに流れる。
「···································」
「·····え〜っと、大介と姫さんは同級生だったんだって?!」
ガタタ!!
ガシャッ!
沈黙に耐えきれなくなったサタンがついな口を開いた、が、それはいきなり地雷だった。
「さ、サタンくん!!」
パンダが焦って袖を引っ張る
「最初からソレはどうかなぁ?もう少しこぅさぁ·····」
「いいよ。パンダちゃん、俺もその事で話に来たんだしさ」
大介が遮って、パンダに申し訳なさそうに笑いかける。
「この前ようやく私のことがわかった見たいだし、もう向こうから来ることはないでしょ。だから大丈夫だよ」
あの日のことを回想しながらパンダとの会話を続けた。
また鍵をかけて嫌な記憶は奥にしまおう。
するとパンダはものすごく言いにくそうにした
「·····ごめん、姫。私、知らなかったから·····てっきり姫が大介くんの事を嫌うのって彼が軽く見えるからだけだと思って·····」
「え?うん、それもあるよー!あんな簡単に初対面の女の子に好きとか信じられないよねー!絶対遊んでるよアレは」
心配させないようにケラケラ笑いながら言った。
「うん·····でも1回会っただけじゃわからないし、姫に男の免疫つけてもらおうと思って·····」
「?」
「呼んじゃった」
「あー、パンダちゃんに姫さん!こんにちはー」
パンダに謝って店を出ようとする。
早く、早く外に·····
するとガシッと腕を掴まれた。
比嘉大介に。
「──!?」
嫌だ·····離して
私はアンタのこと·····
それなのに話したいと言う。
帰らないでという。
そして
好きだ と言った。
冗談じゃ·····ない。
私のこの、怒りと悲しみと憎しみの複雑な思いをそんな、アンタの軽い恋愛事なんかにしようってゆうの?
またからかうの?
遊ぶの?
バカにするの?
冗談じゃないよ
私はアンタのこと·····
「大っっ嫌いです!!」
そう言って彼の手を強く振り払った。
10年前、振り払われた手を·····
今度は私が強く、強く拒絶した
ナニカシタ·····?
─やっぱりこの人は私なんかを覚えていない
私はこんなに鮮明にあなたの記憶がよみがえっているのに·····
思い出してなんか欲しくなかった。
でも、
覚えていなかった
彼は、私を、覚えていない。
なにかに絶望したような気持ちで私は勢いよく席を立った。
もうここには居たくなかった。
パンダに引っ張られて座った席は最悪にも奴の正面。
なんだかずっと見つめられてる気がする。
やっぱり気付いた?
何度も何度も恐怖がよぎった。
「死ね」って笑った冷たい顔。
こんな怯えた私に比嘉が言った。
「俺と会ったことある?」
「俺なんかしたかな?」
なにかに弾かれるようだった。
思わず持っていた傘を落とした。
なんで──
なんでこんな所にいるの?
目が合ったまま動かないで見つめてくる比嘉に動揺した。
(まさか·····)
傘を拾うフリをしてしゃがみこんだら立ち上がれなくなった。
──まさか気付かれた!?
少し身体が震える
やだ、やだやだやだ!
こわい·····!
幼い時の思いが一瞬にして舞い戻ってきた。
それに、そのサタンくんは結構イイ人だったから、彼の友達なら大丈夫だろう。と自分を納得させ雨が降る中店に向かった。
店内に入るとすぐサタンくんがわかった。
この前の他校のサークル交流で盛り上げてくれた人。
パンダと仲良くなって2人はイイ感じだ。
知った顔を見て安心してすぐ、その隣にいる人物に驚愕した。
まさかあんな形で会うことになるとは思ってもいなかった。
男っ気のない私を心配したパンダに強引に連れていかれた合コン。
最初っから乗り気ではなくて行くまでに何回も「帰りたい」とゴネていた。
だけどパンダの迫力ある笑顔で
「ダ・メ♡♡」
と押し切られた。
(も〜、自分が少し気になってる男がいるからって〜!)
でも、パンダにはなるべく協力したい
パンダは5年生で転校した先の小学校で出会い、それからずっと親友だ。
彼女の明るくて積極的な性格に引きずられるように、私もいつの間にか内向的な性格からハッキリものが言える女に成長していた。
「転校してからね、イジメのことは忘れるようにしてたから」
あの事は心の奥に閉じ込めて鍵をかけた。
「へぇ〜、そんな事がねぇ·····」
授業が終わったあと、良く行くカフェでパンダが細い指でストローを回しながらため息混じりに言った。
あの合コンの日から説明を求められていたけど、避け続けていた。
でも、今日こそは聞かせてもらう!というパンダの勢いに負けて、私は少し比嘉との過去を話した。
「そっかぁ·····前の学校でいじめに合ってたなんて知らなかったよ」
主さんの小説面白いね
ちょっと私の過去と被ってたりもしてて
楽しみに読ませて貰ってます
横やりもセンスがあって 笑
楽しいお仲間さんがいて羨ましいです
ところでアホな私に神楽姫と書いて
なんと読むのか、どなたか教えてください(--;)
もしやそのまま!?
きっとあの時無理して学校に通っていたら、誰とも口を聞けないような子供になっていた。
本気でそう思う。
年明けは何回か保健室登校をして決して教室には行かなかった。
そして3月を待って『お父さん』の転勤とともに引っ越し。
私は4月から新しい学校に通い始めた。
オッチャンは母よりも年上でなんだか『ダンディ』て言葉が似合うぐらいスーツをピシッと着て背が高く、優しい印象をしていた。
今まで自分に接する時、どこかよそ行きだった表情が崩れて、本気で心配しているのが伝わってきて嬉しかった。
この人がパパに、お父さんになる。
それはなんだか頼もしいような気がした。
そんな『両親』の勧めで冬休みも近いこともあってか、数週間学校に行かなかった。
こんな親は甘いかな。
不登校を悪いとして無理して行かす親もいるんだろう。
それが良いか悪いかなんて言わない。
でも私はこの判断に助けられた。
すると母や私よりも怒りをあらわにしたオッチャンは
「そんな学校に無理して行くことないっ!」
とひどい剣幕で私の小さな肩を掴んで言った。
その様子が鼻から息がフンッと出ているくらいで少し笑ってしまった。
「なんだよ、なんで笑うんだよ神楽姫ちゃん!」
私の意外な反応にオッチャンはオロオロしだした。
それを見て母も笑った。
長く住んだ家を離れる寂しさも
離れて悲しい友達もいなかった
東京行きを決めてから私は学校に行かなくなった。
いわゆる不登校、登校拒否ってやつだ。
それは母とオッチャンが許してくれた。
母は学校に連絡し、今クラスで置かれている私の状況を一通り話したというのに学校側はまったく取り合ってくれなかった。
──そのような事実はないと思いますが·····
──多少の喧嘩や意地悪はあると思いますけどね·····
──子供同士の関係に親や教師が出ていくのもねぇ·····
などと問題視にもしなかったのだ。
そんな教師達の態度に怒りとショックを与えられた母はオッチャンに相談したらしい。
学校が変わる?
「神楽姫はどうしたい?」
お母さんが私の両肩に優しく手を当て、真っ直ぐに目を見て問いかける。
「行くっ!私、東京に行きたい!!」
すぐに答えた。
オッチャンのことは好き。
パパにもなって欲しい。
お母さんは結婚して幸せになってもらいたい。
でもそれよりもあの学校から、クラスから離れられることがなにより先だった。
ようやく救われる。
逃げられる。
行かなくて済む。
「お母さんね、オッチャンからこの前プロポーズされたの。結婚してください。神楽姫のパパにさせてくださいって」
プロポーズ·····大人な言葉にドキドキした。
「でもね、オッチャン今度転勤で·····お仕事で東京に引っ越さなきゃいけないの。だからお母さんと結婚して、神楽姫と一緒に来て欲しいって言ってるの」
引っ越し·····東京·····?
「お母さんの都合で神楽姫が学校変わって、お友達と離れるのは可哀想だと思って、お断りしようと思ったんだけど·····」
だから答えた
「オッチャン、好きだよ。また遊びに来て欲しい。」
「じゃあ、オッチャンがパパになってもいい?」
「パパ?」
「そう、神楽姫のパパになりたいって言ってくれてるの」
『パパ』
それは実父が3歳の時に出ていった神楽姫にとって甘いようなくすぐったい言葉だった。
その状況が何ヶ月も続いたある日
母が私に言う
「神楽姫·····この前も来てくれたオッチャン、好き?」
「この前のオッチャン?」
オッチャンとは母の仕事場の同僚で、休みの日や夕飯の時にたまに遊びに来る人だ。
遊園地に一緒に行って、友達のように思い切り遊んでくれたり、誕生日やクリスマスにプレゼントをくれたりした。
それでも、「今日は2人きりの方がいいよね」と言って遅くならずに帰ってしまう、まさにサンタクロースのような人だった。
それでも私は母にはこの状況を一言も言わなかった。
イジメられている。
そんなことを言えばきっとお母さんは悲しむ。
そう子供ながらに思っていた。
母は私が3歳の頃に父と離婚し、女手一つで
私を育てていた。
朝早く仕事に行き、夜急いで帰ってきて夕飯を「すぐ出来るからね、待っててね!」と笑顔で作ってくれる母にどうしても言えなかった。
夕飯を食べながら今日あったクラスの面白いことを話した。
まるでその輪の中にいるように
誰かの目線になって話した
授業中、発表すると皆が笑う。
比嘉くんは「聞こえませ〜ん」という。
先生は「そうね、もっと大きな声で言いなさい」って言う。
体育の時間、グループを作るとなると私は決まって外される。
そして人数の足りないところにイヤな顔で迎えられる。
給食の時、わざとスプーンを落とされたりする。
比嘉くんはまた「きったね〜」と笑う。
休み時間、長くて長くて、早く終わって授業を始めて欲しい。
と願っているのはこの学校にきっと私しかいないんだろうな·····
こうして、少しでも神楽姫に接近すればいつ自分が次のイジメの対象になるかわからない。という危機感からか、ますます誰も近付かなくなり、私はどんどん孤立していった。
どうしてかなぁ·····
なんでみんな私を無視するの?
私はここにいるのに·····
私の存在が確かめられるのは笑われる時だけ
クラスの中心の比嘉はイジメの中心になっていた。
「あー!あいつブスと仲良くしてるー!」
教室の隅で男子に学級日誌を渡されていた私を見つけ比嘉は騒ぎ始める。
「違うよ!これ渡してただけだもん」
必死で否定する男子。
それでも比嘉とその取り巻きははやしたてる。
そこからの毎日は思い出したくない程·····、
うぅん、思い出せないほどツラい毎日だった。
あの頃の記憶はどこか曖昧で今ではクラスメイトの顔も名前もおぼろ気だ。
皆、へもへももへじのような同じ顔かのっぺらぼう、もしくは黒いモヤがかかった感じでしか記憶にない。
その中で鮮明に覚えているのは1人だけ
比嘉大介
女子からは幼いながらに嫉妬。
男子にはからかいのエサ。
それを受けて大介は抵抗する。
私を「下」にすることで·····
私はなにも言えない。
そんな悪循環でどんどん追い詰められていった。
子供だからしょうがない。
でも·····
子供だだから残酷だった。
彼は『だいぴょん』と呼ばれクラスの中心にいた。
決して委員長系ではなく、盛り上げるタイプ。
授業中は問題の答えではなくギャグを飛ばし皆を笑わせた。
スポーツが出来て、体育も運動会も、いつでも彼は目立っていた。
そんな彼は人気もあった。
女子にも良くモテた。
小学生の「モテ」なんて所詮こういうキャラのやつになる。
恋も知らないうちから「好きな人」を作りたがって、大体 大介の名前があがっていた。
そんな彼と手を繋いだ。
────どうしてこんなになったんだろう。
あの時まで仲良くしていたグループの女子たちも私と話さないの。
喋りかけても無視をする。どうして?
どうやら原因は私のおとなしい性格と、もう1つ比嘉大介にあった。
「きったねぇ〜、触っちゃったよ!おりゃ!」
後ろの男子に私が触れた方の手を押し付けた。
「うわぁー、やめろよだいぴょん!えいっ!」
そうして次の男子を触る
どうやら私は菌になったらしい。
クラスを1周する頃には集会が終わり教室に戻った。
見慣れた教室のはずなのに、そこはもう、全く違う空間みたいだった。
そこから誰も口を聞いてくれなくなっていた。
それから移動した体育館でなにか集会があったんだっけ?
良く覚えていないけど周りは皆クスクスと笑っている。
「神楽姫、たかやんのこと好きなんじゃないの?」
「酷いよ、神楽ちゃんってば!あの子が大介くんのこと好きなの知ってるのに」
色んな声が耳に入る。
私が恥ずかしくてうつむいていると、隣に座る比嘉が言った。
手を繋ぐのが悪いの·····?
「えっ?だって先生が·····」
「離れろよブス!」
戸惑う私を遮って私の手は勢いよく振りほどかれた
恥ずかしさと怒りの表情で振り払った少年。
それが比嘉大介だった。
と誰かが騒ぎ出した。
よく見ると周りは繋いでるフリで浮かせていたり、指だけを合わせている子たちばかりだった。
──つまり、そういう年頃だったのだ
去年までは良かったけれど、4年生になったら男女を意識し始めていたみたい
私はそういうところが遅れていたらしい
小学四年生 9歳。 10年前。
きっかけは些細なことだった。
「ハイ、みんな隣の人と手を繋いで二列で体育館に移動〜」
今思えばどこにでもいるおばさんの担任が号令をかけた。
それでも小学生にしてみれば先生の言うことは絶対。
私は男女別の背の順で隣に並ぶ男の子の手を握った。
すると、
「おい、こいつら本当に手をつないでるぞ〜!!」
唇を噛んでまた目を閉じた。
脳裏に浮かぶのはあの男の顔。
今日、名前を言った時の驚いた顔
そして、もっとずっと幼い時の顔
私を汚いモノのように見る顔
私は子供の頃、比嘉大介にイジメを受けていた
「離れろよブス」
「どっかいけよブス」
あはは!
アハハ!
アハハハ!
あははは!
「死ねっ」
─
──
───あっ!
神楽姫はハッして目を覚ました。
まだそんなに寝苦しい季節ではないというのに、額には薄らと汗が滲んでいる。
「なんで今になって·····」
走り去るバスを俺はポカンとして見送る。
『だいぴょん』
それはガキの頃のあだ名だ。
そんなの、随分昔の事だ。
今じゃ、誰も呼んだりしない。
『だいぴょん』
そう呼ばれていた頃の映像が
一気に頭の中を駆け巡る。
からかう声
責める声
笑い声
怒られて、怒って·····
めちゃくちゃにして·····
最後に浮かんだのは声を上げてしゃがみこむ女の子の、
泣き顔
その面影がだぶる。
「────まさか神楽姫って、アイツ!?」
俺はようやく思い出した。
自分のした事の大きさにあの頃と同じく気付かないまま·····
また勢いで好きだと·····。そしてスジが通っているかどうかの屁理屈をこねてしまった·····。
軽く落ち込む大介。
見開いた瞳が冷たく伏せていく。
「じゃあ、教えてあげる」
腕を力いっぱい引くと案外簡単に束縛は解かれた。
「私は小学4年生の時にアナタと同じクラスだった。」
それだけいうと神楽姫は唇だけで笑う。
「ここまで言ってわからないなら本当に最低だよ。比嘉くん。うぅん、だいぴょん·····」
にっこりと微笑んだ。
「──!!」
「じゃあね、もう二度と会わないと思うけど」
そして彼女はいつの間にかきたバス停の列に走っていき、人に紛れて乗り込んで行った。
それをまた腕を掴んで引き止めた。
「なんだよ。どういうことか説明してくれなきゃわかんないんだって!教えてくれよ!」
もう訳がわかんない。キミはいったい誰なんだ?!
「覚えてないんならもういいんです」
「よくない!」
「いいの!」
「良くねぇんだよ!俺はアンタが好きだって言っただろ!好きな女に嫌われて、その理由が知りたくてなにが悪い!」
「ちょちょ、待って!なに?やっぱ昨日も思ったけど俺ら会ったことある?」
しかも、やった、やられたって·····
「まさかナンパで!????」
─バコンッ!!!
神楽姫のバッグが顔面にクリーンヒット
「いってぇー」
「あんたのナンパになんか引っ掛かるわけないでしょ!やっぱ最っ低!!」
かわいい顔が怒りをあらわにして走り去ろうとする。
というのに、それに驚いたように彼女がやっと振り向く。
真剣な瞳で。
「わからないの?」
「──へっ?」
「名前を聞いてもまだわからないの?」
───名前?
「あはは、そうだよね。やられた方は覚えていても、やった方は大したことじゃないもんね。今、それが良くわかったわ。こっちは一目で気付いたのに、そっちは名前を聞いても無反応だもんね。」
皮肉っぽく唇をつり上げてみせる神楽姫。
明らかに彼女の細い肩が揺れた。
「神楽姫?神楽姫っていうの?」
友達が消えた方向を向いて振り向かない彼女。
でも俺はかまわず続けた。
やっと名前が判明してテンションが上がっていたからだ。
「かわいい名前だね。ピッタリって感じ。ねぇ、俺も友達みたいに名前呼んでいい?」
いつもの軽い口調でペラペラ喋りまくる。
それでも、何気に「かわいい」と「呼んでいいか」発言は勇気がいた。
すっかり浮かれていた。
シカトでもされるのだろうと覚悟していた俺は、たとえ素っ気ない言葉でもドキドキしていた。
「いや、あのさ、昨日傘忘れていったから·····届けようと思って、コレ·····」
ヤバい、焦って噛む。
「わざわざ·····すみませんでした。」
「え!?いや、全然、それよりも傘なくて雨大丈夫だった?」
「はい·····小雨でしたし」
あくまでも目を合わせようとしない、ギクシャクした感じが「イイカンジ♡」に見えたのか数人の友達は先行ってるね。と笑顔で去ろうとした。
「あっ、待って!私も·····」
追いかけようとするが
そう決心した時だった
校舎の方から喋りながら出てくる集団の中に、またしても光がみえた。
──あっ!
彼女だ!
どうしてだろう。こんなに離れているのに良く見える。
近付いてくる彼女の視線がふと俺をとらえた。
露骨に眉間にシワ
負けるかっ!!
「姫さん!!」
俺の前まで無言で近付くと少し気まづそうな表情で
「なんですか?」と言った。
──恥ずかしい。
大介はさっそく後悔していた。
ここはミクル女子大学 正門前。
出入りするのは女子ばっか。
加えて今日は良い天気。
男が1人、ピンク色の傘を持って立っていると皆が注目する。
クスクス、ヒソヒソ、ジロジロ
女の子は好きだけど、女の子の集団(完全アウェー)は苦手だ。
──まだ出て来ねぇし。もう帰ったとか?てか学校に来てんのか?
今日はもう引き上げよう。
〜♪
「おっ、パンダちゃんだ」
スマホを取り出して一気に笑ったり謝ったりしている。
ポッポはそれを横目にみながらカクテルをグラスに注ぐ。
お酒が少し指に跳ねたのでそれをペロッと舐めながら
「本気、ねぇ·····」
と冷たい瞳で呟いたのを誰も聞いていなかった。
「いいならいいよ。俺返しておくし」
サタンが差し出した傘を引っ込めようとする。
「──!」
その瞬間、それを奪い取るように乱暴に掴む
──なによりも、もう一度
·····会いたいんだ。
大介が出ていった店内でサタンがつぶやく
「あれって結構マジかもな·····」
「『一目惚れ』?まっさかぁー、またいつもの女の子引っ掛ける手でしょー」
ポッポはカウンターに入り他のテーブルへの酒を作っている。
「どうかな〜?だって全然余裕ないし、動揺しまくり。今日だってあの子が帰ってからボーッとしちゃって、他の女の子に話しかけもしなかったんだぜ?」
サタンは楽しげに話す。
「あれは本気だよ」
だけどその瞬間、彼女の顔が突然浮かび上がった。
最初の緊張気味な笑顔。
驚いた顔
なぜか怯えた表情
慌てた仕草
そのすべてがキラキラしていた
そして最後に大嫌いと言った強い瞳
──なんでだ?
なんで嫌いなんだ?
──理由が知りたい
もっと彼女が知りたい
名前を知りたい
名前を呼びたい。呼ばれたい。
声が聞きたい。
笑った顔がみたい
どうしてだろう、さっきからこんな事ばかり考えている。
「なに言ってんだ。自分で会う口実作ったくせに」
口実。
その通りだ。親切心なんてまるでない。
あるのはただ会いたいという下心だけ
「そのつもりだったけどもういいや。なんか変な女だし、気の迷いだったんだよ。」
傘から目を逸らし、帰ろうとするのにサタンが追い打ちをかけてくる。
「会って数分で告白したくせに」
「数分!?」
ポッポが驚く
「だからこそ気の迷いだろ。ノリだよノリ!」
「会って数分で大っ嫌いと言われて落ち込んでんじゃん」
「大嫌い!?」
ヒドイ 私の大介に·····というセリフは2人とも聞き流した。
「一目惚れだったんじゃねぇの?」
一目惚れ·····ありえねぇし。
「おい、これ忘れ物!」
行く手を阻むように
足の当たりに真っ直ぐな物が現れる
サタンがズイッと差し出したのは水滴もすっかり乾いたピンク色の傘。
そう、あの子の傘だ。
「あ〜、いいよ。お前返しといて、パンダちゃんと連絡取れるだろ?」
あの子が店を飛び出した時席に忘れていた傘。
同じ大学の友達に渡せばすぐにあの子の手元に戻っただろう。
しかし、それを俺が返したい!と言って半ば強引に受け取ってきた。
ふざけてるけど半分本気。
「ポッポ·····」
首に巻かれた腕をほどきながら、強く握って彼女の瞳を見る。
色っぽい視線が絡まった。
ポッポが期待すると
「·····ダメだぁ〜、俺もう帰るわー」
そう力なく言うと立ち上がり、肩を落として帰ろうとする。
「え〜!なんでよぉー、今日ポッポの家に来ればいいのにぃ〜」
後ろで抗議してくるポッポに
素っ気なく適当に「また今度」だけ言ってヒラヒラと手を振った。
「ポッポ!」
大介に後ろから抱きつく形で、つまみのピーナッツを持ってきたのは店員のポッポだった。
彼女はショートカットの髪がいやに色気を醸し出す美人だ。
「なになに?なんの話し〜?」
大介に絡んだまま、仕事中だというのに、ごく自然に話の中に入ってくる。
「大介がフラれた話」
「うっそぉ!?まじで?」
からかうようにケラケラ笑い合う2人。
心底楽しそうだ。
大介はただ舌打ちをするのがせめてもの反抗だった。
それを見てポッポが微笑む。
「やーん、可哀想な大介。ポッポがなぐさめてあげよっか?」
甘く呟く声。
その日の深夜、大介は暗い照明のBARのカウンターで頭を抱えてのたうちまわっていた。
「うるさいよ。てかもう落ち着けよ」
「落ち着けねぇんだよ!!!」
ドンッと拳でテーブルを叩くけど顔が赤くて迫力はない
何度も思い出して
何度も恥ずかしくなって
何度も後悔して
その横でサタンがため息をつく
「あーぁ、お前のせいで盛り下がるし、パンダちゃん達は気まずそうに帰っていくし最悪だよ」
その発言に
「最悪は俺だよ·····」
とため息で答える
顔を手でおおいうなだれていると、その首に細い腕が巻きついてきた。
「なにが最悪だってぇー?」
耳の近くで明るい声
パンツパーク
→朝起きて俺が庭に刺さってたらどうする?
──こいつまたくだらない事を言ってやがる
サタン
→ハーゲンダッツを横に置く
パンダ
→警察呼ぶに一票
キャリアウーマン
→パンツさん///可愛い///
ここふ名無し
→ふへへ、ふへへへへへ
匿名さん26
→我、永久に主についてくで候。
パンツパーク
→はぁーん!ハゲって言ったやつ許さん!
匿名さん
→まぁまぁ、この画像みて癒されとけよ
──こいつらはいいよな。俺は失恋してるってのに。
そう叫んで腕を振り払うと、ものすごい勢いで出口に向かった。
「「えっ!?」」
みんなも事態を飲み込めず、彼女が店のドアをピシャリと閉めたあたりでようやく声をあげた。
だけど俺はまだ間抜け面でポカンとしている。
どうやら俺はあの子に本気で一目惚れしていたらしい。
そして告白してフラれた───
この間約45分
あまりにも短い恋に
「えっ?」
ようやく声が出た。
「「は?!」」
反応したのは他の奴らだ
当の彼女はポカンとしている。
そしてかなり間をおいて
「は?」と同じ反応をした。
俺の方は、さらに何テンポもズレて慌て出す。
「いや、あの、これは·····」
「からかってるんですか?」
「違っ」
否定の返事だけは早い
驚いていた瞳が一気に冷めていき、ひとつ大きく息を吐き出すと決意したように伏せられた。
「じゃあ、答えます」
なにを·····
回らない頭で考える前に、
「待ってよ」
俺は反射的に彼女の腕をつかんだ。
彼女がビクッと揺れるがこっちもビリッと電流が走る。
触れてしまった·····
「なんですか?離してください!」
ハッキリと目が合うのは2回目。
意外にも強気な瞳だった。
挑むような·····負けないというような·····
「あの·····俺なんかしたかな?そしたら謝るから。帰って欲しくないんだけど」
自分ではないみたいな弱気な言葉だ。
だけど考えるより先に言葉が出てくる。
今はただ引き止めたい。
その一心だった。
普段の俺からは信じられない。
しかし、それ以上に驚くことをこの口は言い出すことになる。
「何もしてませんよ。離してください!」
心底迷惑そうに顔を歪める。
だけど、どうしてもこの腕を離したくない。
しつこく引き止める。
「ちょっと、もう少し話したいし」
「なんでですか?何を話すんですか!」
ぐぐぐっと彼女も力を入れる。
それがわかるとこっちもさらに必死になってしまう。
「とにかく帰らないで」
「なんでですか!?」
初めてハッキリとし声を発し箸を置き、立ち上がる。
「ごめんねパンダ。今日はもう帰るよ。本当にごめん。」
戸惑うメンバーたち。謝られたパンダもどうしていいか分からない様子だ。
それも見ずに荷物をまとめてスタスタと歩き出す。
誰も声を掛けれず見送るしかなかった。
しかし、
出口に行くには俺の真後ろを通らなければならない。
思い切ってなんの脈絡もなく聞いてみた。
周りも一瞬無言になる
「──!」
ビクッと箸を持つ手が震えた。
「え?やっぱ?どこでかな?俺なんかしたのかな?」
何かやらかしたのかという不安と、接点があったという期待が駆け巡る。
皆が注目する中
「やっぱり」と微かに唇が動くのを俺だけが見た。
それから俺はイライラしたりドキドキしたり、結局は彼女から目を離せなかった。
発見したことはなんだか怯えているようではあるが、周りにもちゃんと気を配っていること
それなりに話を振られると答えること、でもそれに俺が絡んでいるとうつむいて「ハァ」しか言わないこと。
なんだ?彼女も俺を意識しているのか?
そうポジティブに考えてみたものの、どちらかというと顔は赤いというよりも青いことで、その思想は否定せざるを得ない。
初対面なのに、こんなに妙に反応するなんて
もしかして·····
「·····です。」
ボソボソと小さな声で聞き取れなかった。
たまらず
「え?ごめん、もう一度 言ってくれる?」
─やったよ俺、話しかけた!
内心ものすごく緊張したにも関わらず
「····················。」
答える気なし·····か。
「ちょっと、姫?どうしたの?」
パンダが心配そうに顔を覗き込むので、すかさずニコニコ顔でまたトライ
「姫?姫ちゃんってゆーの?かわいいね俺も呼んでいい?」
「····················。」
なんだよ
この子一体なんなんだ
こういう時は明るい感じの子に目をつけるのに、なんだってこんな無愛想なやつに·····
でも、なんか光ってる·····
明らかに1人だけ光ってるんだけど。
これってオーラかなにかか?
こんなん見える人だっけ俺·····
地味に悩んでいると彼女の番になった。
声が聞ける。名前が聞ける。
乾杯を終えて、料理を一通りオーダーすると幹事が仕切り出した。
「んじゃまぁ、お互いに自己紹介ってことで!名前くらい言っていこうか!」
まずは言い出しっぺのサタンが名乗る。
次に俺。
「比嘉大介でぇーす!笑いの神に愛されてて滑ったことがないってのが悩みでぇーす!大介って呼んでください♪」
「そう、こいつ女に呼び捨てにされると嬉しいんだってMだから」
「そうそうww」
サタンとのお決まりのネタで大体の合コンは笑いが起きる。
笑えなくても空気を読んで笑ってくれる。
なのに俺の向かいの彼女はうつむいたままだ。
──ノリ悪くね?
チッと少し舌打ちしたけれどフイに目が合うとグイッといっきにそらされる。
そんな仕草までもいいと思ってしまう。
ヤバい。俺どうかしてる。
「ひっ·····!」
明らかに怯えた声。
え?俺?
「ねぇ、ちょっと席交換して」
パンダと反対側の子に焦って話しかけるが
「席交換はまた後で!取り敢えず乾杯しよ〜」
との声がかかり、あえなくその会が始まった。
「ちょ、大丈夫?」
隣の女の子に声をかけられ彼女はハッとしたようで、すぐにしゃがみ傘を拾う。
──が何秒かそのままで立ち上がらない。
また声をかけられスクッと立ち上がる。
行動が妙だ。
でも可愛い。
そして小声で
「ねぇ、パンダ私やっぱりかえっ」
「もー、まだそんなこと言ってるの?ハイハイ、座って座って」
活発そうなパンダに引っ張られ強引に座らされる
パンダはもちろん幹事であるサタンの向かいの席。
パンダの隣が彼女。
そして俺はサタンの隣!!
ラッキー♪と浮かれていると下を向いていたフワフワの頭がこちらを見る。
なんだ、なんだと動揺しているのは自分一人で、話は進行していく。
「じゃあ、みんなそっちの座席に座ってー」
サタンが仕切る声が聞こえたけど、俺は馬鹿みたいにボーとしながらその子の仕草一つ一つを見つめていた。
まずその子は顔見知りのサタンに挨拶をした。
──なんかムカつく·····
友達同士で見つめ合い席を譲り合う
──俺の近くに来い!来てくれ
そして男たちに軽く挨拶
──目が、合った·····!
心臓がまた弾ける。
すると彼女は俺を見ると、さっきまでの緊張気味な笑顔が一瞬で消え、ぽかんと小さな口を開いたと思ったら今度は大きな瞳をさらに見開き、
ガッシャーーン
と水滴のついた傘をハデに落とした。
皆が驚く中
あぁ、雨が降り出したんだな。と俺はいらぬことを考えていた。
白い半袖のニットにフワフワな肩までの髪。
大きい目、小さな赤い唇·····
思わずくわえたタバコをポトッと落とした。
でもそんな事にも気付かない。
(──かわいい·····。)
心臓が鳴った。
ヤバい。
ドキドキしてきた。
なんだ·····これ?
鼓動が早くて苦しいくらいだ。
瞳を奪われて視線が離れない。
苦しいのに逸らしたいのにそれが出来ない。
なんだよこの感じ·····。
なんで突然。
なんで一瞬で·····
なんでだよ!?
合コンで本気で付き合う女を見つけるつもりはないし
当分「本気で付き合う女」を探すつもりもないから一晩遊ぶ分には丁度いい。
いつもそのつもりだ。
さて、今日は2枚目気取り?盛り上げ役?どんなテンションでいこう。そう考えながらタバコをくわえると
「あっ、パンダちゃんこっちこっちー♪」
と、この前他校との交流サークルで知り合った子を手を振りながら呼ぶサタン。
今日のメンバーはサタンお気に入りの「パンダちゃん」とその友達の4人だ。
つまり4対4の王道合コン。
パンダちゃんが先頭で手を振りながら俺らの席に近付いてくる。
次々に現れるその子たちは·····
「おぉ!結構当たりじゃん!」
そう目立たないようにほくそ笑んだ次の瞬間、1番後ろをついてくる背の小さい女の子を見つけた。
だけど、その度におこぼれとしてコイツが狙った女が連れてくる友達を俺は貰ったりしている。
──しかし、だ
この頃、めっきり勝率が悪い。
「この頃、お前が幹事の合コン、ロクな女いねぇじゃん」
ぶすっとした顔で文句を言うとサタンはヘラヘラとした笑顔で反論する。
「うっせーな、俺は俺が好き子と仲良くなれればそれでいいんだよ。それに大介は自分で女調達出来るからいいじゃん」
「俺らはエサか。。。はぁ」
ため息を被せるように他の男たちが口を挟む。
「そうだよ。大介はモテるからいいけど俺らは〜」
「しかもこの前も唯一の可愛い子もっていきやがって!!」
ヤバい、苦情がこっちにきた。
「いや、でもまぁ、いっか!どうせ遊ぶだけだしな!楽しかったらいいとするかっ」
笑って誤魔化しながら合コン仲間の2人をなだめる。
「それにパンダちゃんめちゃくちゃ可愛いし」
「それって『パンダちゃんは』可愛いってだけだろ」
「可愛い子の友達はみんな可愛い♡の法則」
(──んな訳ねぇ)
大介はだらしなく机に肘をついて隣の男を見る。
その日、比嘉大介は駅前に乱立するチェーン店の居酒屋に居た。
ガヤガヤ騒がしい店内でヤル気なさげに隣に座る友人に話しかける。
「おい、お前ホントに良い子くるんだろーな。この前、最悪だったじゃねぇか!」
「大丈夫だって。この前プリクラ見せてもらったらみんなイケてたし♪」
自信満々の友人に
(女のプリクラって詐欺多いだろうが)
と心の中でツッコむ。
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