注目の話題: 学校休むか休まないか…; 自分を苦しませる人; ベビーカーの周りに家族が不在

全片想い

レス0 HIT数 364 あ+ あ-

小説好きさん
22/04/23 12:34(更新日時)

これから綴る物語は、私達の学校で起きた出来事である。
どこにでもあって、どこにも同じものはない。
そんな解決方法も分からないような……
「恋の物語」をーーー

１　

私の名前は雨海　羽夜(あまがい　はや)。
ごくごく普通の…新六年生だ。
一つ問題があるとすれば、保健室登校な事かもしれない。だが、これには事情がある。

私は小さい頃から、体が弱かった。それも、乳幼児時代に患っていた病の後遺症のようなものだったが。
だからいつ倒れてもおかしくない、という事で何かあってもすぐ対応できる保健室登校になった。
でもそんな学校生活も今日で終わり！
私は晴れて明日から、一般教室への移動をすることになった。
これも最近、身体の調子が良かったからだよね。
嬉しさは勿論あるが、不安に思う事もある。
小学校生活六年のうち、五年間を保健室で過ごしていたのだから、当然友達という存在がいたことはない。
いや、一人例外はいる。それが、三年生まで同じ保健室登校だった男の子だ。
でも彼が一般教室に移動になってから、噂でしか聞いた事ないんだよね。確か……サッカーでキャプテンになったとかなんとか。
だから今現在の私に友達と言える友達はいなかったのだ。
私だって好きで保健室登校してる訳じゃないのに！保健室で私を見かけた一般教室の子達はこぞって狡いと言う、心外だ。
まぁそれも皆んなが健康な証拠だよね？とは思う事で、下手に反論はしない。
したって結局自分の身体の事なんて分かってもらえないし…。
自分自身を分かるのは自分だけでいい。
それが私のモットーであり、この虚弱な身体で生き抜くための処世術。