続・ブルームーンストーン
ブルームーンストーンの続編です。
内容は4人で遊んでいた頃の話のブルームーンストーンとは違い、
職場中心の話になってしまいますが、
これも懐かしい思い出日記の様に書いていけたらなと思います。
どうぞよろしくお願い致します。
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「そんなことがあったなんて…」
亜美ちゃんから話を聞いた私は絶句した。
知らなかったとはいえ、
よりにもよってユッキーが「断られた」後に「特別扱い」されたことをベラベラ嬉しがって話すなんて、
しかも見たくもないであろう空き箱見本を無理やり押し付けられて、
さぞや嫌な思いをしたであろうユッキーにひたすら申し訳なかった。
「美優ちゃんは知らなかったんだし、それに有希ちゃんは親切にしてもらって嬉しかったんじゃないかな?
それに…」
亜美ちゃんはここで少し躊躇うように言葉を切ったが、
「あのね…阿笠さんだけじゃないんだ…本社の坂下さんも…美優ちゃんが1人で化粧品担当している時は注意とか何もされたことなかったでしょ?」
と坂下さんの名前を一気に押し出す様に言い切った。
坂下さんが?
亜美ちゃんの言葉がにわかに信じられなかった。
確かにハキハキとしていていかにもやり手の女性というイメージだけど…
気さくでいい人っていう印象しかないんだけどな?…
亜美ちゃんの言葉に何となく納得できないものを感じながらも私は黙って亜美ちゃんの話の続きを聞いた。
ユッキーの様に本社から化粧品関係の色々なアドバイザーが各エリアに派遣されていたものが、
会社が大きくなるにつれ各エリアごとのバラツキなど統一が難しくなったためその制度の廃止が決定され、代わりに本社に新しく化粧品専門の部署ができた。
そこのリーダーとしてある化粧品メーカーから桃田さんという女性が引き抜かれたが、その桃田さんが更に自分の直属の部下であった坂下さんを引き抜いてサブリーダーとした。
その坂下さんが本社で仕事をしている桃田さんの手足の様に現場の各店舗を視察に廻りアドバイスや指導をしたりもする。
いわば坂下さんは化粧品部門の現場のトップともいうべき存在であった。
ユッキーが○○店の化粧品のメイン担当をしていてくれた頃、
坂下さんが店訪問の日に私はたまたま休みであったが、翌日出勤した私に
落ち込んだ様子のユッキーが昨日の報告をしに来た。
「昨日の坂下さんの店廻りの件なんだけど…」
ユッキーの表情がやや強ばって固い。
「ん?なに?叱られた?」
場を和ませようとわざと冗談ぽく返す私に、
「ううん…少し注意をされただけ。」
と笑顔になったユッキーが昨日の坂下さんとのやり取りを話してくれた。
「それで…本社からの指示が出ていたやり方より今までのやり方の方がお客様も喜んでくれるし…でも昨日そのことを坂下さんに指摘されたのね。
考えてみたら私が勝手なことをしてたから美優ちゃんにも迷惑をかけたんじゃないかな?…それが気になってて…ごめんね。」
いつもの調子に戻り明るく笑顔で謝るユッキーを見て私は心の中で安堵していた。
なんだ…
それだけの事か。
今にも泣き出しそうな顔をしていたからビビっちゃったよ…
「確かに本社の指示に従うのが正しいんだろうけど、うちみたいに古い店で昔からの固定客で成り立っている店はそれが正しいとも限らないんだよ。」
「うん。そうだよね。」
少し自信は無さげであったが、それでも嬉しそうに眼を輝かせるユッキーに私は頷くと、電話の「本社」と書かれている短縮ダイヤルを押した。
「もしもしお疲れ様です。
○○店の田村ですけど…坂下さんお願いします…」
今日は本社にいると聞いていた坂下さんと電話で話す。
ふう…これでよし。
もう文句は言わせない。
「美優ちゃん?」
電話を切った私に、横で電話のやり取りを全部聞いていたユッキーが少し心配そうに声をかけてくる。
「ああ、聞いてたでしょ?
ユッキーのやり方でやってくれて良いからって。だからこれからもよろしくお願いね。」
ユッキーの不安を晴らすように明るくそう答えるが、
「坂下さん、怒ってなかった?
ごめんね嫌な役目を押し付けたみたいで…」
まだ気にしている様子のユッキーを、その時に少し変だなと感じはした。
だがすぐに気のせいだろうと思い直し、
「ううん、坂下さんは良い人だし快く承知してくれたよ。」
とユッキーの肩を軽く叩くと、
「美優ちゃんはいつもすごいね。
みんなのお姉さんみたいだね。」
とユッキーはやっと嬉しそうな笑みを浮かべて頷いた。
「坂下さんが帰った後に有希ちゃんと少し話したんだけどね。」
問いかけておきながら私の返事を待つこともなく、亜美ちゃんは至極マイペースな様子で話を続け出した。
「ごめん、たまたま聞こえたんだけど…何か坂下さんに注意された?」
坂下さんが帰って行った後の休憩室、
亜美ちゃんは外に人の気配が無くなったのを見計らい早速そう切り出した。
「うん、ほら本社から販売方法や売り場の展開とか色々な指示書来てたでしょ?あれ…それ通りにあまりやってなくて…そっちの店はちゃんとやってる?」
「うん、まあ、指示通りにやらないと…うるさいもんね。」
「さすがだね、私はそういうとこ融通がきかないから…」
苦笑いしながらそう返してくるユッキーに亜美ちゃんは 「あれ?」と違和感を覚えた。
「いつもこういう事には有希ちゃんが率先して取り組むじゃない?
どうしちゃったの?」
消極的や保守的に見えて、意外にも順応性及び応用力が高いユッキーは、
コロコロ変わる本社の指示にも上手く対応しそれなりに成果を上げてきた。
「変だよ?まさか坂下さんに反感持ってて逆らってるとか?
それとも何か思い詰めてることでもあるの?何かあるなら話聞くよ?」
原因はてっきり坂下さんのイジメか何かであろうと心配する亜美ちゃんに対して申しわけないと思ったのか、
「そんなんじゃないのよ。
実はね…」
とユッキーは少し恥ずかしそうに理由を話し出した…
「何か譲れない理由でもあったの?」
私は亜美ちゃんの話に一応質問はしてみたが、
ユッキーが本社の指示に従わないのは
単にユッキーの中で効率や売上の事などを考えた結果なのだろうと思ってはいた。
賢いユッキーのことだ。
総合的に判断してより良い選択が○○店のやり方だった…ということなのだろう。
どうせ聞かなくてもわかってる…
「有希ちゃんが本社の指示に従わず○○店の昔からのやり方を貫き通してたのは、」
私の質問に曖昧な笑みを浮かべた亜美ちゃんはここで言葉を切り、
フウっと小さくため息をつくと
後は下を向いたまま小さな声で言った。
「姉さんが○○店のお客さんに寄り添ってやってきたやり方だから…姉さんが有希ちゃんに懇切丁寧に教えてくれたやり方だから…
有希ちゃんにとって目標にしている姉さんが試行錯誤を繰り返してたどり着いたやり方だからだよ…」
この話を皮切りに、
今まで知らなかったことが次々にわかってきた。
ユッキーを妬んでいるのは私だけでは無かったということ、
目立つのに控えめな性格のギャップが災いして疎まれたりすること、
仲間内では明るくて楽しいのに、
他では人見知りで気を使いすぎる所が逆に冷たく意地悪だと誤解されて嫌われることもあること、
そして
私を
好きで
私を
本気で尊敬してて
ずっと
ずっと
慕ってくれていたこと
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい
酷い態度を取ってしまった。
心の奥底ではいつもずっと貴女を疎ましく思ってたから。
ごめんなさい
ごめんなさい
私が会社を辞めるのを聞いて
本気で驚いて悲しんでくれたのに。
必死で引き止めてくれたのに。
「亜美ちゃん…私は…ユッキーに好かれる資格は…ないんだよ…
私は…いつも…ユッキーと自分を比較して自分を卑下して…ユッキーを逆恨みさえして…ユッキーを…嫌いだった…」
いい歳した大人が何て大人気のないことだろう。
亜美ちゃんに言ってどうなるわけでもない。
軽蔑されるかもしれない。
いやむしろそれが望み…かな?
誰とでも仲良くやっている美優姉さん。
誰のことも好きな美優姉さん。
そんな誤解をよくされる。
本当は違うのに…
ああ、そうだよ。
「良い子ちゃん」は
「私」だったんだ…
「姉さん。」
私の言葉を聞いた亜美ちゃんは静かな声を出した。
「私も、私も有希ちゃんに嫉妬してたよ。」
え?
意外な言葉に驚いて亜美ちゃんの顔を見つめる私に、
「嫉妬されるほど有希ちゃんは凄いんだよ。流石だよね?」
と、亜美ちゃんは「ドリンクのお代わり頼む?」
と言いたげに私にドリンクメニューを差し出しながら微笑んだ。
トゥルルルル
トゥルルルル…
亜美ちゃんと呑んだ翌日、
私はユッキーに電話をかけていた。
ユッキーが出たら何を話すのかも決めていない。
でも、
電話をかけなくては落ち着かなかった。
せめて、謝りたい…
「もしもし?」
電話の向こうでユッキーのいつもの声がする。
「もしもし、あの、私、…」
何と切り出して良いか言葉に詰まる私に、
「美優ちゃん、この前は忙しいのにごめんね。急な話に驚いちゃってなかなか電話を切らなくて。」
怒っているかと思いきや、
ユッキーがそう申し訳なさそうに謝ってきた。
まただ…
いつもそうだ…
「別に謝ることなんか何もないのに。
何でいつもそうなの?
ユッキーのそういうとこウザイんだけど?」
泣きたくなるのを堪えながら
キツイ言葉を返した私に、
「ええっ?!ウザイ?
う~ん、でも…そんなウザイ妹を好きでしょ?」
怒って何か言い返してくれるかな?とも思っていたが、妙に自信タップリな予想外のセリフ。
「何でそう思うの?根拠は?」
「根拠とかじゃなくて…
わかってたよ。だってずっと昔から美優ちゃんは私のことを可愛くて好きだという気持ちをムンムン出してたから。」
………
負けた…
完敗だ…
「馬鹿じゃないの?本当にウザイわ。」
悪態をつきながらも完全に笑ってしまっていた。
「何それ?ウザイ言い過ぎなんだけど?照れるにも程がない?」
私につられて笑うユッキーに、
「ごめん。やっぱり…
私、ユッキーのこと好きだわ。
ずっとずっと昔から…」
心の底からそう思った。
貴女には敵わない。
今までも
多分…
これからも。
でもそれでいい。
「50歳になっても100歳になってもずっと仲良く…」
そんな私にふとあの約束が蘇る。
「何か久しぶりに4人で会いたくなったな…」
思わずそう漏らした私に、
「いいね!あの2人を誘おう!
久しぶりに4人で集まろう!」
と電話の向こうでユッキーの弾んだ声がした。
2018年初夏
飲み会のお店へと向かう途中の電車の中、
「美優ちゃんが転職することは
私はまだ知らないことにしとくね。」
ユッキーがそう気を回してくれる。
おそらく、大ちゃんやユータンより先に自分が聞いたということを知られるのは2人に申し訳ないとでも思ったのであろう。
いかにもユッキーらしい気使いだが、
この日の私にはこれが本当にありがたかった。
何故なら私はまだ大ちゃんには辞めることを伝えるつもりは無かったから。
本当は7月に辞め1ヶ月の有給消化後の8月から転職先に行くつもりで周りに挨拶を開始しだしていたのだったのだが、前任の方の都合と私の引き続きなどの関係で予定が急遽1ヶ月延び8月に辞めることになったため、
あまりにも早く伝えるのは間が抜けているだろうと思ったことと、
後は…
「ユッキー、私、大ちゃんになかなか伝える気にならない…というか…
どうやって伝えていいか…」
大ちゃんに辞めることを言うのは
他の誰に言うよりも勇気がいった。
どうしよう…
「大丈夫だよ。きっとその時が来たら上手く伝えられるから。
大丈夫。美優ちゃんなら大丈夫だから。まだ日はあるし今日は久しぶりの同窓会気分で楽しもう?」
そうか…
そうだよね…
せっかくの久しぶりの飲み会だもん。
今日は楽しむことにしよう。
ユッキーの優しい慰めの声で
元気が出てくる。
「いけない!ここで降りるんじゃなかったっけ?!」
ほのぼのしたと思った途端のいきなりのユッキーの声に慌てて電車のドアに目を向けると、いつの間にか私達の目的駅に着いた電車はちょうどドアを開けたところだった。
「わっ!!早く降りよう!!」
慌てて電車を降りる。
はあ危なかった。
「危なかったね。さっ後はあの階段を上がって改札出たら一本道だから。」
ユッキーの頼もしい声に私は頷くと
私達は足取りも軽く揃って階段の方に向かった。
「姉さん、飲みに行こう。」
7月も終わりにさしかかろうとする頃、突然かかってきた1本の電話。
電話に出た私に元気な誘いの声がかかる。
「牧田君?!あ、うんわかった。
ちょうど相談したいこともあったし、いいよ。」
電話の主は牧田君。
辞めることを告げて以来、
久しぶりに聞く牧田君のいきなりの誘い言葉に戸惑いつつも、私はすぐに快諾した。
「えっ?なに?相談あるの?
何よ今言ってよ。」
私の返事を聞くや否やせっかちな牧田君が急かすように語気を強める。
「え?!う~ん、いま?」
少し驚いたフリをしつつも
長年つきあいのある牧田君の性格なら
「相談」というワードを翌日以降までそのまま放置するなど到底有り得ないだろうということは薄々わかっていた。
「早く話してよ、余計な焦らしはいらないから。」
これまた長いつきあいのため
私に対して遠慮もへったくれも無くなっている牧田君が焦れったそうに急かしてくる。
情緒のない奴め…
牧田君のこういうところに正直イラッと来るのだが、おそらくこれが逆の立場ならきっと私も同じ態度を取るだろう。
勿体付けてる暇があったらさっさと話せ
そしてさっさと解決しよう
というパターンが私と牧田君に共通している部分である。
こうなると下手な遠慮や勿体付けは
得策ではなく、
「うん実はさ、大ちゃんに辞めることをまだ言ってないんだ。」
と私も手短にスパッと答えた。
「えっまだ言ってないの?
何してんのよ姉さん。」
ある程度の予想はついていたのか?
呆れたような言葉の割には
さして驚く風もなく、
「じゃあ明日にはさっさと言ってね。
それで…飲みに行く話だけど…」
と牧田君はさっさと話を飲み会の方にスイッチさせる。
「簡単に言わないでよ…
あのさ…彼にはずっと黙って辞める…ってのは無しかな?…」
「は?何言ってるの?むしろ何があっても絶対に言わなきゃいけない人でしょ?!」
そうだよね…
シーン…
「大丈夫だよ。どうせ姉さんのいつもの取り越し苦労で悩んでるんだろうけど、大丈夫だよ。」
少しの沈黙の後、私の気分を救いあげるかのように牧田君の快活な声が響いた。
ドキドキドキドキ
心臓の音が本当に聞こえてくるようだ。
やだな~
やだな~
憂鬱で仕方がない。
牧田君との電話は、あれから飲み会の日程を決めたいから早めに都合の良い日を教えてという宿題を出されて終わってしまった。
あの後、妹の優衣にも相談してみたが、
「早く電話してあげなよ。」
と笑いながらサラッと言われて終わってしまった。
この調子では誰に聞いても同じ返事が帰ってきそうなので意を決して大ちゃんに連絡をすることにする。
が、しかし、
気まず~
気まず~
いざとなると決心が鈍りしばらくウジウジとしていたが
このままではラチがあかないので思い切って、
「お疲れ様です。今電話しても大丈夫ですか?」
とLINEしてみる。
5分程してから既読がつき、
お、既読ついた、
相変わらず早いなおいと思う間もなく
私の携帯がいきなり鳴り出す。
わわわわわわ!!!!
アワアワしながら震える私の手の携帯の画面には「大ちゃん」の文字。
いきなり何の前フリもなくかけてくんなよ。
びっくりするやんか!
ビビりながら電話を取ると、
「お疲れ~」
と妙に明るい大ちゃんの声。
こういう時私なら、
「どしたん?何かあったん?」
とすぐに聞いてしまうのだが、
大ちゃんは絶対に聞いて来ない。
普通に世間話をする様な姿勢を見せて遠回しに相手の出方を見てくる。
私と大ちゃんは本当に細かい所まで逆なのだ。
「あの~…」
少し躊躇ったが、今までの長いつきあいからの経験から、こういう時は勿体をつけたりウジウジと要領を得ない様な話し方をすればろくでもない結果になる事をこの身に嫌という程しみつかせている私は、
いかにも大した話じゃないんだけどね?的な風にサラリと元気良く告げた。
「あのさ、私ね会社辞めるわ!」
「えっどうしたん?」
大ちゃんは多少驚いた声を出したが、
まだ探りの姿勢を崩さないのか
それ以上特に驚きも取り乱しもない。
今まで色んな人達の反応で泣かれたり質問攻めや引き止め攻撃にあっていた私は、大ちゃんのその反応にいささか拍子抜けはしたものの正直ほっとした気持ちも強かった。
「あ~ちょっと体力的に仕事がきつくなってきてさ、ほらもう歳だから。」
わざと明るく茶化すが
どうかこの嘘が通じますように…
と内心ハラハラしていた。
仕事が大好きで心配性の大ちゃんに
仕事に対する意欲が無くなったからとか、
日常生活に支障をきたすほどかなり体調が悪いからとか言えない言いたくない。
「そうなんだ…」
大ちゃんがゆっくりと答える。
「そ、そうそう、実は簿記取りました~!へへっ!次は経理事務のおばちゃんになるぜ!」
大ちゃんが何か言い出すかもしれない怖さで
次の仕事も決まっているから安心してねと言わんばかりに聞かれてもいないことを必死でベラベラと一方的に話す。
「そうなんだ?」
「そ、そうなんだよ!だからほらまた皆での飲み会は私は金曜か土曜がありがたいかな~?
だって土日祝が休みになるんだよ!すごくない?!だから金曜日か土曜日が…
あっ!!大ちゃんも本社勤務だから同じじゃない?!」
「………」
私が辞めることと飲み会で私の都合の良い曜日の話の関連がイマイチよくわからなかったらしく
言葉を発しない大ちゃん。
ダメだ…
一方的に意味不明な話題をふっておいてなんだが、この沈黙は耐えられない。
「あ、そだ!今なにしてんの?」
「え?……えと…帰るとこだったから会社の駐車場だけど…」
「帰るとこ?!
ごめんごめん気をつけて帰ってね!!」
「え?あ、ああ、ミューズも気をつけて頑張って。」
「おう!ありがとう!じゃまたね!!」
電話切る。
ふう…
何とか伝えた。
これでやっと全員にだ。
ずっと音信不通だった三木君にでさえ
大ちゃんよりは前に伝えることができた。
そうなると
いよいよ終わりなんだなという気持ちが日に日に湧いてくる。
「8月〇日に大勝でいつものメンバーでやります。仕事が終わり次第来て下さい。」
大ちゃんとの電話から数日後、
そんなしんみりとした私の気持ちを吹き飛ばすかのようなタイミングで、牧田君から飲み会の日程の連絡が入った。
2018年の5月からブルームーンストーンを書き始め、ほぼ3年近くの月日が経ってしまいました。
強烈な遅筆故に、ある程度はかかるだろうと予測はしていたものの、
まさかこんなに長くなるとは書いた本人も全く思っておらず、ブルームーンストーンを書き始めた頃から長年寄り添う様にずっと読み続けて下さった方々を始め、私の宣伝(笑)や偶然知って読み続けて下さった方々など全ての方々へ本当に感謝の気持ちがいっぱいです。
おかげさまでこんなに長くかかりながらも
区切りである「退職日」まで書き切ることができました。
元々は私のモヤモヤした気持ちを吐き出すために
書き始めた物でしたが、このブルームーンストーンを通じて声をかけて頂いたりキャラへの感想を頂いたり本当に嬉しく楽しい思いを沢山させて頂きました。
そして、時折注目スレの1位などに何度かあげて頂いて宣伝して頂きましたミクルの運営さん、
嬉しかったですスクショも撮りました(笑)
本当にありがとうございます。
なお、実話を元にしておりますので、最後までスッキリ解決しない点や、身バレしないよう小賢しい脚色ゆえの時系列や細かな設定などの辻褄の合わないお見苦しい点が多々ありましたこと
謹んでお詫び申し上げます。
ではあらためまして
皆様、長い間ブルームーンストーンに
お付き合い頂きまして
本当に本当にありがとうございました。
2021年3月
ミューズより
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