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社会人の皆さんへ
中2娘反抗期、愚痴です。しんどい
まだ若いのにおばあちゃんと言われた

勘違い女アリサ

レス123 HIT数 27058 あ+ あ-

ゆったん( ♀ NzFQnb )
14/06/03 21:46(更新日時)

男はみんな、アリサが好きヾ(´▽`*)ゝ

好きだからすぐにムキになっちゃってぇそこがまた、か・わ・い(*^3^)

14/05/06 17:48 追記
http://mikle.jp/thread/2091511/

感想スレです
よろしくお願いします

No.2090773 14/05/04 19:31(スレ作成日時)

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No.101 14/05/29 20:30
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

その日はコメント欄を閉じた。

みんな読んでくれたかな?
読んでくれたならどう思ったのかな…?

それは明日の、みんなの態度でわかる!
どっちに転んでも私は一歩前進できたんだ!

♪♪♪

するとスマホにメ―ルがきた。

きっとまたメルマガだと思いメ―ルを開くとメグメグからのメ―ルだった。


〔こんばんは♪

ブログ読みました。本当は電話しようと思ったんだけど泣いてしまってアリサを困らせてしまいそうだからメ―ルにしました。

アリサ…実はね、私も幼稚園から中学までイジメにあってたの。
私ね今でも挙動不審なとこあるんだけど、子供の頃から性格が弱くて暗かったの。
人の目も見られなかった。だからイジメの標的になって靴をかくされたり家の前にバクチクを爆破されたりもした。
基本的にみんなに無視されて、私も幽霊だったよ!
私は両親がいたから、存分に甘えさせてもらいそれが裏目にでたのか、全然強くなれず中学は登校拒否。
家庭教師をつけて何とか高校行けたけどね。
女子高に行って初めて友達ができて学校は行けたけど今でも付き合いのある友達はいない。

社会に出ても弱い私は、職場の人間関係が苦手で職を転々とした。
そして今の会社に入り、アリサに出逢った。
正直最初は変わった子だと思ったけど、何かあったかさを感じてすごく安心したの。
アリサがいたから初めて仕事も続いたの。

アリサはきっと暗くて卑屈じゃないよ!
偽りでも何度アリサの言葉に救われたか…
本当のアリサの要素もあったんじゃないかな?

あとお母さんを亡くして一人ぼっちを経験したと聞いて涙がでました。
想像するだけで親を亡くすのは凄く辛いと思う。
それでも毎日を頑張ってきたアリサを尊敬するし
これからもずっと友達だよ!私は引いたりしないから。ずっと味方だからね。〕


こう書いてあった。

あの可愛いメグメグもイジメにあってたなんて…

No.102 14/05/30 14:23
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

メグメグ…
辛い過去を私に打ち明けてくれた。

友達だよ。味方だよ。と言ってくれた。

嬉しい…
正直、メグメグにとって私は
会社の良き仲間に過ぎないと思っていた。
私が勝手に友達よ♪って
一人相撲してるのかと思ってた。

疑ってごめんね。

受け入れてくれてありがとう。

メグメグの優しさは、過去の苦い経験
から得られたものなんだね。

メグメグは弱くないよ。
苦い経験があっても歪まずに
他人に優しくできるのだから。


私は彼女に返事を書いた。

言葉を選び、伝えたいことや
感謝の気持ちを長々と綴った。

友達がいなかった私はメ―ルだって
慣れてない。
だから何度も何度も読み返して
作成して返信した。


その夜は優しい気持ちになれた。
メグメグの思いやりに触れたから。

ぐっすりと眠ることができた。


◆翌朝◆

朝は変わらずジョギングをしてる。
俊介といつもの場所であい
今朝は、川辺に立ち川の流れを
二人で見ていた。

水面が太陽に反射して
キラキラと輝く。

私と俊介は今は、水面下にいるのよ。
でも頑張って痩せて
少しずつ上がってこようね!
キラキラと輝こうね♪

すると俊介は
愛里沙、変わったな♪
何か前向きな感じ?
それに少し顔がスッキリしてるな?

負けてらんね~!
と焦った顔をして、痩せたら
かっこよくなって女の子に
キャ―キャ―言われるんだと
冗談交じりに言ったから

お化け屋敷に行くのかい( ^∀^)
と私は言った。

俊介は、コノヤロ!と言いつつ
笑っていた。


そして部屋に戻り出勤の準備。
化粧はパウダーだけ。
髪の毛は一本縛りに黒いシュシュ。

黒いパンツにグレーのパーカ―で家を出た。

やっぱり少し緊張してて
誰かに会わないかキョロキョロしては
俯き歩いた。

その時、後ろから声がした。


「お前がイイ奴だったら
外見なんて関係ないんだよ!!」

はっこの声…


振り返ってみると美咲さんがいた。

No.103 14/05/30 15:50
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

「…美咲さん」

美咲さんは穏やかな顔をしていた。

「ブログ読んでやったぞ!
それにお前、素の方いい顔してるじゃないか?
………辛い過去をみんなにカミングアウト
してお前勇気あるし勘違い女を3年
も演じたなんて根性あるな!」
「そうかな…うざかったでしょ?
ご迷惑かけました(TT)」

美咲さんは口は悪いけど
優しく微笑んでいた。


「…あのな!いじめる奴は一人じゃ
何にも出来ないんだぜ!
すっげ―ダサイ奴らなんだよ!
そして不平不満の塊の奴らさ!
それならいじめられて乗り越える方が
かっこいいじゃん!」
「…美咲さん」

そして美咲さんは
分厚いパッツン前髪を片手でスパッとあげた。

・・・・・・

彼女の額には500円玉くらいの
大きな黒アザがあった。
まったく気付かなかった。


「…アザ?
前髪で気付かなかったよ」
「でもな、ガキの頃は体育もあるし
走るだろ?風でこのアザが丸見え
になるわけよ(笑)
小学校から中学までの私のあだ名は
わらじ!でっかいわらじ虫をつけて
超気持ちわりぃってずっと言われてた。
私からしたら、平気で傷つくことを言う
お前らの心が気持ちわりぃわって
言い返した(笑)
そしたら黙るんだよ」
「美咲さん…強いね」

美咲さんは続けた。

「いいや、強くない。
家ではいつも泣いてた。
強く見せてただけ。
強い奴はいじめがいないから
そうしただけ。
きっとお前は弱さや寂しさが
出てたんだな。
でも過去があって今があるんだぞ」
「うん…。美咲さん
すごいね!すっごく賢いよ!
美咲さん、本当の私でも受け入れて
くれる?」


「ああ!勿論だよ(笑)
ちょっとイカれたアリサに会えないのは
寂しいけどな(笑)
…お母さんを失ったのも辛かったな…。
でもお前えらいよ!
前進しようとしたんだから」


そう言い彼女は
細い体で私を抱き締めた。

美咲さんの熱い思いに込み上げるものがあった。

No.104 14/05/30 16:26
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

美咲さんが私を
抱き締めた手をほどいた後
私は言った。

「美咲さんありがとう!
本当にありがとう!」
「………バ~カ(笑)」

美咲さんは悪戯に笑った。

二人で会社のビルに着き
エレベ―タ―の前に行く。

晃子さんと悠真さんがいた。
私はメグメグや美咲さんに
勇気を貰ったのか自然と二人に歩み寄った。

「おは…」
「ごめん!!!(>_<)」

挨拶をする前に悠真さんが
大きな声で謝ってきた。

「悠真さん…?」
「ごめんなおかめ…今まで
クスクス笑ったり時にはもらった
クッキ―投げたりして…。
でも何気におかめの存在が癒しでも
あったんだ。
笑わしてくれるし…
俺…おかめ強いと思うよ。
若いのに一人ぼっちになっても
頑張ってきたんだから」
「そんなことない…
泣いてばかりの時もあったよ。
悠真さん、本当の私を受け入れてくれる?」

「「もちろん!」」

何故か隣の晃子さんも
一緒に答えた。


「アリサさん、えらいね。
辛いことがあっても逃げなかった。
仕事もいつも一生懸命だった。
これ…あとで読んで♪」

晃子さんは小さな水色の
封筒を渡してくれた。

「うん…晃子さん
私は晃子さんは凄く優しい人だと
わかってた。
なのにわけのわからない態度して
ごめんなさい(TT)」
「ううん(笑)
私もアリサさんが優しい人だって
感じてたよ。
そんな目をしてたもん」



「晃子さん………
ありがとう。悠真さんも
ありがとう」

みんなが好意的で私は夢の中に
いるようだった。

オフィスに着き、菊池くんの
姿が見えて私に突進してきた。


「うわぁ!ほんとに普通になってる!
………おかめ!これから辛いことが
あれば俺に何でも相談してくれ!
お前は一人じゃないよ?
お前はこの会社で一番存在感があって
ある意味俺たちの中心だったんだ!
だからもう辛い過去は忘れろ!」
「菊地くん…
菊地くんに相談して良い答えくるの?(笑)
ありがとう!凄く嬉しい!」


みんな…ありがとう。

No.105 14/05/30 17:15
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

そして仕事が始まり
隣のディスクのメグメグと
目が合った。

自然と二人とも笑顔になった。

「アリサ、昨日の
メ―ルの返事ありがとう!
感動したよ…」
「こっちこそ(>_<)
すっごく嬉しかった。
…これからもよろしくね♪」

メグメグはにっこりとしながら
縦に首を振った。



お母さん…

温かい人もたくさんいるって
ほんとだね…


私、これからも頑張るよ!


お母さん…見ててね…




その日は仕事が終わったあと
みんなで居酒屋に行くことに
なった。


マシュウの家に行けないな…

私は電話をした。


『もしもし』
「あっマシュウ?
あのね…会社のみんなに
本当の私を受け入れて貰えたよ!
今日ね…みんなで飲みに行くから
マシュウの家に行けないの(>_<)」
『そうかそうか(^o^)
よかったのぅ♪ワシが予想してた
通りじゃ…コンコン…
今日は楽しんできてきなさい♪』

「マシュウ咳して風邪?」
『いやぁ、ただ咳が出るだけじゃ。
大丈夫じゃよ』

「…心配だなぁ。明日は行くからね♪
今日あったかくして寝るのよ!」
『わかったよ(^o^)
また明日ね』


マシュウが咳をしてて
心配だったけど
みんなと居酒屋へ行った。


みんなで私が勘違い女の時に
一番参ったことや
一番ウケたことを話したり
これからもずっと良い仲間でいようと
話をした。


私はマシュウの話をした。

出逢いが出逢いだったけど
二人の絆の深さに
みんなしんみりと、血じゃないんだね。
気持ちなんだねと言っていた。



今日は忘れられない、いや忘れたくない
素敵な一日になった。
みんながいたから素敵な一日になった。

No.106 14/05/30 17:46
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

翌朝、ジョギングで
いつものように俊介にあった。

俊介は食事も減らしてる
と言っていた。
負けてられないなと思い
私もやる気が出てきた。


食事と言えば今晩マシュウは
何を食べたいと言うかな?
と思い
私は俊介にもマシュウの話をした。

俊介は血縁関係がないのに
本当の祖父と孫に見えるし
いい話だ…とうっすら涙を浮かべた。

それにマシュウの話をする時
私は凄く明るい表情になって
本当にマシュウが大好きなんだね♪と
言われた。


うん…私はマシュウが大好きで
大切。


それにしても、俊介は見た目は
冴えないけど中身はイイ奴だと
私は感じていた。

俊介、見た目は冴えないけど
いい奴ね( ^∀^)
と言うと

何ぃ?自分のこと棚にあげたな?
あっ!でも愛里沙はコロコロしてる
からすぐに棚から落ちるか("⌒∇⌒")
と笑った。

私も笑った。

俊介といるとありのままで
いられるし、楽しい♪

友達っていいな♪


その日
仕事が終わり

私はドラックストアで咳止めの薬と
ス―パ―でうどんの材料を買った。
喉に優しいものをマシュウに食べて欲しかった。


♪コンコン♪

「マシュウ~!
愛里沙です♪
来たよ~!」

・・・

あれ?

出てこない。

コンコン!!! 強くドアを叩いた。

「マシュウ~!?」

するとマシュウが出てきた。
やつれた顔をしてる…

「おお…スマン。
ねとった。コンコン…」
「…マシュウ顔が赤い…」

マシュウの額を触ると
熱かった。

熱がある…!


「熱冷ましの薬はある?」
「…あったんだが箱だけで
中身がなかった」

「待ってて!薬買ってくる!」

私は引き返し薬局へ向かった。走っているとポケットから宝物が落ちた。
晃子さんからの手紙だ。


ゼラニウムという押花が添えてあり

“君ありて幸せ”と書いてあったのだ。

花言葉で晃子さんの優しさがいっぱい詰まっているようで感動した。


“君ありて幸せ”はマシュウにも言えること。


風邪が治るよう私が
助けてあげるからね。

No.107 14/05/30 22:38
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

私は薬局で解熱剤を
コンビニで
ポカリスェットとバナナを買い
マシュウの家に戻った。

「マシュウ~…?」

マシュウは布団の上でぐったりしてる。

「マシュウ…?熱は計った?」
「…いいや、めまいがしてな…
そこの引き出しの一段目に入っとるから
とってくれるか?」

体温計を取りマシュウが熱を
計ると39℃あった…
老人の高熱は危険…

「救急車呼ぼう!」
「いやじゃ!こんな風邪で救急車呼んだら
嫌味言われるんじゃ」

でも……

食欲もないと言うし、何とかバナナを食べ
解熱剤を飲み
アイスノンがあったので枕に重ねてあげた。

お母さんが私が熱を出すと
脇に氷を当ててくれて一時的でも熱が
引くのでビニ―ルに氷を入れ
マシュウの両脇に当てる。

「…アリシャ、少し楽になって
きたよ。スマンな…迷惑かけとる…」
「いいのよ!気にしないで!」

その日は遅くまでマシュウの家にいた。

心配でたまらなかったけど
家に帰り眠り

翌朝、ジョギングで俊介に合い
マシュウのことを話すと
俊介もひどく心配してた。

木曜日で会社も忙しく休めない。

俊介は車があるから今日、明日はマシュウの家からの往復を
送り迎えすると言ってくれた。
パシリにでも何でもなると。


その日俊介が仕事が終わり
私の家の近所まで迎えにきた。

不安を抱えながらマシュウの家に
向かう。
電話を入れた時は大丈夫だと
言っていたけど本当だろうか?

マシュウの家に着き

中に入るとマシュウは
ぐったりして布団に埋まっていた。

「マシュウ?辛い?」
「大丈夫じゃ…熱も少し下がった」

熱も38℃まで下がり
おじやを作ると美味しいと食べてくれた。


少し安心し私は晃子さんから
もらった押花をマシュウに見せた。

「ここにこの花の花言葉
君ありて幸せって書いてるのよ!」
「ほぅ(^o^)よかったなぁ!
あったかい人じゃないか!」

そう言うとマシュウは私の頭を撫でた。

「…私にとってはマシュウにも言える言葉よ。
マシュウがいて幸せ♪」

マシュウはシワクチャな顔で優しく
微笑み涙を浮かべた。

No.108 14/05/31 22:38
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

「アリシャの愛情が
ワシの一番の薬じゃ(^o^)
体が軽くなってきた!
ワシはもう大丈夫じゃ~☆」

マシュウが涙を浮かべながら笑顔で
嬉しそうに言った。


「お、おい!無理すると
ぶり返すぞ~」

俊介が言った。


私はこんな何気ない風景に
幸せを感じていた。
マシュウが元気になったら
こんなに嬉しいなんて。

当たり前のことがこんなに
ありがたいなんて。


その日は穏やかな気分のまま
俊介に家まで送ってもらった。


◆翌日◆

あいにくの雨で
ジョギングはお休み。

すると俊介からラインに
連絡が。


〔雨だけど、草花に
とっては恵の雨だな(^-^)
愛里沙も天気に左右されず
一日頑張れ―〕


まるで雨になると
私が憂鬱になることを知ってるみたいな
内容だった。

やっぱり俊介はイイ奴だ!
お陰で一日仕事を頑張れた。


私も俊介も仕事が終わり
俊介の車で
マシュウの家に向かった。

最近マシュウの部屋の合鍵をもらった。

これでマシュウが具合悪くても
私が入っていけば起きなくてもいい。


その日も部屋のドアを叩いた後
鍵を開け中に俊介と入る。


マシュウが布団にうずくまり
動かない…

近くによる。


「ハァハァ…」
「マシュウ…?」

額を触るとかなりの高温だった。

体温計で熱を計ると40℃もあった。


「…俊介!どうしよう…」
「救急車呼ぼう!」

私達はマシュウの意見は置いといて
救急車を呼んだ。
老人の高熱は危険だから…

救急車が来るまでマシュウは
咳き込み凄く辛そうで私は必死で
背中をさする。


そして救急車が来てマシュウと
私、俊介が乗った。

夜間病院に着き、病状を
担当の医師に伝える。


「お爺さんいつから咳を?」
「…えと、火曜あたりから」

すると医師は険しい表情を浮かべた。


その夜は点滴を二時間して
薬をもらう。
夜間は検査をできないから
明日、病院へ行き検査をするように言われた。

No.109 14/05/31 23:05
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

それからマシュウは
咳込んでいたけど熱は少し下がった。

「大丈夫じゃよ…
迷惑かけてスマン…」


大丈夫だと言われても私は
心配でならなかった。
その夜は自宅に戻り眠り
土曜の朝、また俊介とマシュウ宅へ。

また雨が振っていた。

病院で検査しても何でもなければいいけど…

そしてマシュウを連れて
病院へ。


マシュウはレントゲンを撮り
尿検査をした。


結果は肺炎…

それも体の疲労で内蔵も炎症してるとのこと
だった。

すぐに入院になる。

病室に入り、マシュウにこう言われた。

「アリシャ…ワシの部屋の
縦長の茶のタンスの一番上の引き出しに
通帳とカ―ドと印鑑がある。
通帳もすべてひとつしか持っとらんから
すぐにわかる。
悪いが俊介ともってきてもらえるか?」


申し訳なさそうにしんどそうに話してくれた。

「うん!持ってくる」

そう言うとマシュウは小さなかすれた声で
ありがとう…と言い眠ってしまった。


何とも言えない気持ちだった。

いつも笑いあいながら過ごした時間が
消し去られるような思いだった。


「愛里沙…大丈夫だよ。
入院したら安心だしね?」
「でも老人の肺炎って
大丈夫なの?」


私は、もっと早く無理矢理にでも
救急車を呼べばよかったと
後悔の念に苦しめられた。


マシュウの家に着き

タンスの一番上の引き出しを開けた。

通帳とカ―ドと印鑑があり手に取ると
慌てていたのか床に落としてしまった。


すると通帳が開いて落ちて
私は手に取り中身を見た。



その時、胸がズキンと痛くなった。
とても切ない痛みだった。


マシュウの預金はほんの僅かしかなかった。
入院費には間に合うけど、
私は250万も前に助けてくれたから
もっと余裕があるんだと勝手に思っていた。


どんな思いで250万を私に渡して
くれたのだろう…


その時マシュウ深い愛情を思い知らされた。


涙が流れてきた。


「マシュウ…………」



マシュウを思うと涙が止まらなくなった。

No.110 14/06/01 13:41
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

「どうした?」

俊介が心配そうに言った。
私は本当のことを話した…

バカだな愛里沙…
だからもうマシュウに心配かけるな。
泣き顔だと心配するぞ。

俊介は諭すように言った。


俊介の車でマシュウが入院してる
病院へ戻る。
マシュウは眠っていた。

引き出しに通帳などをしまった。

飲み物を買いに廊下に出ると、主治医と
すれ違ったので
私はあることを聞く。


「先生、すみません…」
「ん?何でしょう?」

「…マ、いや祖父は
命は無事ですよね?」
「……大丈夫だと言ってあげたい
けど…お爺さんの体力と
あと合併症を引き起こさないことかな…」

・・・

「そうですか…ありがとうございます」


私は濁った気持ちのまま
先生から離れた。


マシュウが無事に退院できるよう
ただただ祈った。


◆翌日◆

朝はジョギングをする気分に
なれず俊介にラインで連絡した。

〔マシュウのことが心配で
とても走る気にはなれない(>_<)
今日は走るのお休みします!〕

するとしばらくして
電話が来た。


「…もしもし?」
『愛里沙?
気持ちはわかるけど…』

「…なに?」
『マシュウのために一緒に
走ろう!
願掛けだよ!
二人で一生懸命走ろう!
愛里沙、どう?』


俊介…

私は俊介の真の思いやりに胸が熱くなった。


「…うん!
マシュウのために走る!
私、走るよ!!!」


俊介の言葉で力が湧き
すぐにウインドブレーカーに着替え
外に出た。

祈りながら走った。

マシュウが無事でありますように!!

とっても大切な人だから。

神様、まだマシュウと一緒にいさせて
ください。


走っていると俊介に会った。

俊介は力強い顔で言った。
「走るぞ!」
「うん!!」


私達はいつもより長く走った。

汗だくになって息切れが激しくなるまで

走った。

No.111 14/06/01 14:04
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

走ってへとへとになったあと
俊介とマシュウの
病院へ行った。

マシュウは眠っていた…

ずっと眠っていた。

一度目を覚まし私の名前を呼び
天井をしばらく見つめたあと
また眠った。


俊介もジョギングで疲れたのか
椅子に座ったまま眠っている。


私も眠くなり少し寝てしまった。


二人とも目覚めたあと
家に戻った。


次の日も朝はジョギング
昼は仕事、夕方からマシュウの病院へ
行く日々が続いた。

マシュウは寝てばかりいるけど
合併症は起こしていない。


その次の日の朝
体重計に乗った。


えっ………


驚いた。


78kgあった体重が
70kgまで落ちている。


鏡を見ると、そこには
かつて見たこともないスッキリとした
顔の私がいた。


ジョギングに出掛け
俊介に会うと

愛里沙ってこんなに可愛かったっけ?
と大袈裟に言った。

二重だったんだな!肌も綺麗だな!
痩せたら顔も変わるんだな…

これ以上、痩せたら変な虫がつくんじゃ
ねぇかo(><;)(;><)o

虫は食べれないけど
掴めるから平気よ( ^∀^)

おっ中身は変わってないな♪
よかった♪


そう言う俊介だって
痩せたわよ♪
どこのイイ男かと思ったわよ( ^∀^)

ん?嫌味か本気かわからねぇ(=`ェ´=)

ふふ♪ 女ですもの!誤魔化し上手よ!

おっ(^-^) ちゃんと女の子になったか!

……

あっ!黙った俺の勝ち(笑)


そして二人で太陽の下で笑った。



その日は仕事が終わり、マシュウが
元気になった時のために
おやつにフル―ツゼリ―やプリンを買って
持っていき冷蔵庫にしまった。


マシュウはまだおぼろげだけど
少し会話ができるようになった。


「アリシャ…毎日ありがとう。
でも無理しちゃだめだよ」
「いいの!
マシュウに会いたいの♪」


そう言うとマシュウはニッコリ
微笑んだ。

No.112 14/06/01 14:56
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

それからしばらくして
マシュウの病室へ行くと
マシュウがベッドを起こして
穏やかな顔でゼリ―を食べていた。


「マシュウ!
何か元気そうね♪」
「ああ(^o^)
もう大丈夫みたいじゃ!医者も
言ってた。
もうすぐ退院じゃよ!」


退院……

よかった、本当によかった。


私は嬉しくて思わずマシュウに抱きつき
頬と頬をくっつけた。


「おいおい(^o^) アリシャ。
ゼリ―がこぼれるよ」


マシュウはそう言いつつも
頬っぺたを自分からもくっつけてきた。


俊介は見守ってくれているように
微笑みながら、黙っている。


そんな俊介を見て
何か特別な感情が湧いてくるのがわかった。


何だろう?

ただ黙ってるだけなのに、男らしく感じる。
ずっと一緒にいたいと思う。



えっ?



まさか、私…
俊介が好きなの?




いや…




友達としてよね!!!




だけど…





胸がキュンキュンとする…





その時マシュウが私の耳元で
コソコソッと言った。


“俊介は器の広いイイ男じゃよ”



そう言うとマシュウはニンマリと
笑った。



「おっ(◎-◎;) アリシャ
随分痩せたな…大丈夫なのか?
ちゃんと食べてるのか?」
「大丈夫よ( ^∀^)
運動して痩せたのよ!
ちゃんと食べてるわ♪」


痩せたと言われると嬉しくなる。



もっともっと痩せて、そして………



いや、何でもない。

No.113 14/06/01 15:20
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

それから一週間後
マシュウは無事退院した。


俊介には助けられた。
車があるとやっぱり移動に便利だし
私一人だったら、ずっとメソメソしてただろう。


マシュウが退院し俊介はマシュウと
会う機会が減ったので
寂しいと言っていた。

するとマシュウがワシも俊介に
会いたいからいつでもおいで(^o^)
と笑顔で言った。


私は二人のやりとりを眺めていて
思っていることを伝えるって
素敵だな…と感じた。


だから私も…


いや、何でもない!



翌朝、いつものように
俊介とジョギングをした。
俊介も8kg痩せたらしく、愛里沙と
同じペースだと喜んでいた。


ごめんね(´∇`) 私また1kg減ったの。
だから同じペースじゃなくて
私のリ―ドよ♪


そう言うと俊介は、絶対に負けね~!
とスピードを上げて走り出した。
私も彼の背中を追う。

正直、私は俊介が痩せてようが太ってようが
不細工だろうがイケメンだろうが
そんな目に移るものは関係ない。

彼の内面が好きだから。


えっ?好き?


…友達としてねっ(;゜∇゜)



そして休憩することになり
川辺で腰をおろした。


「俺達、水面下から上がってきたかな?」
「うん!予想外に速いスピードで上がって
きてる!」

しばらく黙り、川の流れを見つめていた。
すると…


「愛里沙さ!
俺に惚れてるだろう("⌒∇⌒")?」


はぁぁぁ?
何コイツ!
何自惚れてんの?


「…惚れてないわよ!
何自惚れてるのよ('ε'*)」

「…ほぉ、そっか…」

「そっちだって私に惚れてるんじゃないのぉ?」


私は冗談で言った。




「ああ!惚れてるよ!
もうすっかりハマってるよ!
俺………愛里沙が好きだ、大好きだ」


えっ…………
俊介は顔を真っ赤にして言った。



「愛里沙、顔が真っ赤だぞっ!」
「俊介だって……!
私も………好きだよ」


その次の瞬間、俊介は私を抱き締めた。

ドキドキして俊介に伝わりそうだった…

No.114 14/06/01 15:39
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

私と俊介は、友達から恋人になった。

マシュウに報告すると、とても喜んでくれた。

マシュウはあれからは元気に過ごしている。

また笑いあいながら一緒に過ごしている。




会社のみんなにも痩せて可愛くなったと
言ってもらえた。

もしかして恋でもしてる?

晃子さんに聞かれた。

メグメグには俊介のことを話して
いたけど他のみんなには黙ってたので
その時打ち明けた。


うん、生まれて初めて彼氏ができたの。
私には勿体無いくらい素敵な人なの。


みんなはよかったね♪と
笑顔で祝福してくれた。






◆3年後◆

私と俊介は順調に
愛を育みめでたく結婚することになった。


まさか私が結婚できるなんて
夢にも思わなかった。


人生はいつ何が起こるかわからないと
言うのは本当だ。
身をもって経験してわかった。


俊介は私をとても
大切にしてくれている。

私も俊介を大切にしている。


二人で思いやりを一番のテ―マに
してこれからも一緒に生きていこう
と話し合ったりした。



マシュウは…少しずつ弱っている。
気持ちは元気だけど
足腰が弱っている。



そこで俊介が新生活は
俺と愛里沙とマシュウで
スタ―トさせようと言った。


私も大賛成だった。



マシュウも87歳…もう一人にしておけない。



この話をマシュウにした時



ワシのことはほっとけ!
二人で愛の巣に暮らすんじゃ。
たまにここに来てくれるだけで
ワシは十分じゃと言った。



本当かな?と試すために
わかったよ…と言うと



イヤイヤ(>_<)
やっぱりワシも仲間に入れておくれと
マシュウが言った。

No.115 14/06/01 17:04
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

三人の新生活が始まった。

白ベ―スの家具にして
爽やかな空間の部屋が完成する(^-^)


白にしたのはいいものの
男二人がご飯をこぼして食べるので
私はテ―ブルを拭いてばかり(-_-;)

けどそんなことさえも
幸せだった!


私は寿退社をして専業主婦になった。


毎日家事を頑張る。

晩御飯の支度を始めると

毎度マシュウが今日のご飯なに?と

子供みたいに聞いてくる。

そんなマシュウが可愛かった♪


その日のご飯は

シチュ―とかれいの唐揚げに野菜の餡掛けを
載せたもの、切り干し大根だった。


「アリシャすっかり
料理の腕があがったね(^o^)
もう醤油と墨汁の違いわかった?」
「あはは(^。^;) そのことは
俊介に秘密にしてね♪」

「もう言ったよ、ワシ。
俊介爆笑しとった(^o^)」
「えぇぇ(-_-;) 言ったのぉ?
まぁ事実だもんねっ(笑)」


そして俊介が仕事から戻り
三人で食事をとる。

「「「いただきま~す!」」」

「うまい!
何か俺、また太っちゃいそう("⌒∇⌒")
明後日挙式なのに」


そう、私と俊介はこの3年で
見事に痩せた。

俊介

173cm
88kg→72kg



162cm
78kg→57kg

私は骨太だから体重は多いけど
見た目は別人並みに変身♪

もちろん俊介も♪


で、明後日は挙式。

私が親戚がいないので
披露宴は行わず
俊介の親族や会社の人や友達と私は会社のみんなに、お祝いのパーティをしてもらった。
みんな俊介とお似合いだねと祝福してくれた。

ちなみに悠真さんと晃子さんも
結婚しもう子供もいる(^-^)

菊地くんとメグメグは別れてしまった
けど二人とも前向きに別れたので
今は良き友達みたいだ。


俊介の両親も友達もみんな楽しそうで
良い人たちばかりだった。



そして…



私は明後日、マシュウと

ヴァ―ジンロ―ドを歩く………

No.116 14/06/01 17:57
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

◆挙式当日◆

6月なので雨が心配だったけど
天候は私達を味方し
晴天となった。


俊介は両親と友達を
私は会社で出逢ったみんなを
挙式に招いた。



プリンセスラインの純白のドレスに
身を包み、結婚した事実を実感した。


控え室にいると、メグメグや
晃子さん悠真さん菊地くん
美咲さんが来てくれた。


「愛里沙…綺麗だよ…
おめでとう!」


メグメグが涙を浮かべながら
彼女の手作りのウェディグベ―ルを
つけてくれた。


「ありがとう…」


他のみんなが大きな花束を渡してくれた。


26本の白い薔薇。
私の歳の分の本数だった。



「ありがとう…」



胸が熱くなる…



「おい!もう一度
勘違い女アリサをやってくれよ!」
「えっ?」


菊地くんが言った。


俊介も勘違い女をしてたことを知っている。
「愛里沙、やって♪」

俊介が言った。


・・・




「みんなぁ(*´∀`)♪
アリサの目を疑う程の美しさを
間近で見れるなんて
あなた方お幸せねっ!
あまりの美しさに興奮して
ぶっ倒れたり嫉妬されても
お構いでくなくってよ!!!」


アリサをやったあと
みんなが笑顔になった。



「今日の場合は
勘違いじゃなくて
本当に本当に綺麗だなっ♪」

菊池くんが言った。

「ほんとだね♪」


みんなも頷く。



「…あんまり良いこと
言わないで(>_<)
プロにしてもらったメイクが
涙で落ちるから!」


私がそう言うと


またみんなが笑顔になった。



「愛里沙は人を笑顔にするよね♪」

俊介が言う。


私が?



人を笑顔に?



信じられないな…




それだけ、成長したのかな…




そして、ついに挙式の時間が来た。

No.117 14/06/01 18:23
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

スタッフに導かれ

挙式の扉の前へ行く。

マシュウの腕をしっかり組む。




その時、計り知れない熱い思いが込み上げた。

思えば、辛いことが多い人生だった。

明日も半年後も一年後も五年後も

ずっとずっと暗い人生だと思っていた。

一生、孤独なんだと思っていた。


だけど…………


今隣にいるマシュウの深い愛情に包まれて
私は変われた。

お母さんがいなくなってからずっと欲しかった愛という温もりを
マシュウが与えてくれた。
無償の愛を私に注いでくれた。


「マシュウ…今日は…ヴァ―ジンロ―ドを
…一緒に歩くね…ありがと…」
「アリシャ?もう泣いとるのか?
ワシはアリシャが幸せを掴んでたまらなく
嬉しい。
今日の日を忘れないよ」



マシュウがそう言ったあと


「これから新婦と新婦の祖父が入場します!
皆さんあたたかい拍手で
お二人をお迎えください!
新婦、入場です!」

牧師の声がし、扉が開いた。


私とマシュウは頭を下げた。


そしてゆっくりとマシュウの腕を組みながら


俊介の元へ向かう。


俊介…私と出逢ってくれてありがとう。

たくさんの愛をありがとう。

俊介と巡りあえて、辛かった過去も

静かに薄れて行ったよ。



私は、涙をこらえきれず泣いてしまった。


そして………お母さん…………


見てる? どう? 私、綺麗?



“愛里沙、綺麗よ。とってもとっても綺麗よ”



お母さんが夢の中で言っていた人と本当に結ばれたよ…………



“二人で幸せになるのよ。愛里沙なら誰もがほっとするあったかい家庭を築けるわ。”



本当に耳元でお母さんの声が聴こえた…



そして俊介がマシュウに歩みより
深々と礼をし
マシュウは
「アリシャを…よろしくお願いします!」
力強く言い、私はマシュウから離れ
俊介の腕に自分の腕を絡めた。

No.118 14/06/01 18:57
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

私達は教会で、永遠の愛を誓った。

指輪交換に誓いのキス。

誓いのキスは頬にしてと
俊介にお願いした。

なぜ? 恥ずかしいのか?(*''*)

違う!(ヾ(´・ω・`)

唇にキスをしたらマシュウが
興奮して倒れたら困るでしょ?


俊介は笑っていた。




今日本番を迎え、誓いのキスをしたあと
俊介と見つめあった。

そしたら不思議
見つめあっただけなのに
幸せが溢れて私はまた涙が流れた。

俊介がハンカチで私の涙を拭う。


メグメグや晃子さん美咲さんも泣いていた。
強気な美咲さんの涙には驚いた。



その後ブ―ケトスが行われて
見事、メグメグがゲット!


私はメグメグに拍手をした。
するとメグメグが私を抱き締めた。


「ありがとう。…それより
愛里沙、幸せになるのよ」

小声で言った。

「ありがとう…本当にありがとう…
次はメグメグの番だよ!」


抱き合う私達にみんなが拍手をしてくれた。


その日の全てに


私も俊介も感動で満たされていた。



生涯忘れることなく、これから幸せを築いていく…

No.119 14/06/01 19:16
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

◆半年後◆






マシュウがまた肺炎になり入院した。

意識も失ってしまった。


私と俊介で、マシュウを見守る。


「大丈夫だよね?
マシュウ目を覚ますよね?」
「うん……信じよう」



ただ、主治医に覚悟してくださいと言われた。
かなり体が弱っているみたいだ。


覚悟をすれと言われても…

何がなんだかわからなくて

茫然としてた。


ずっとマシュウの手を握り話しかけた。


けど一向に意識は戻らない…………


マシュウ……!
お願い、お願いだから目を覚まして!
お願いだから、まだ私達のそばにいて!

まだ話したいことたくさんあるよ。

マシュウ、温泉旅行に行きたいって
言ってたよね?
まだ行ってないよ…


マシュウ、大好きだよ。
お願い目を覚まして……


私はマシュウの手を強く握った。


でも反応はない。


寂しいよ、マシュウがいなきゃ寂しいよ。


「マシュウ…!マシュウ!」


その時…



私の手をマシュウが握った。



「マシュウ??」
「意識戻ったのか?」

俊介も興奮してた。


マシュウが目を覚ました……


目を開けた…………


また助かる、きっと助かる………


マシュウはベッドの横にいる私の顔を見つめてきた。


「マシュウ…愛里沙だよ…」

「ああ…アリシャ…ワシの…可愛いアリシャ…
ありがとう…ほんと―にありがとう……おじや…」

「ん? 何? おじやが食べたいの?
マシュウ?」


その時、、、、、、、


心拍の停止音がした。


「いやだ………マシュウ?
いやだよ…………。
マシュウ
ありがと…
ありがと…
ありがとう…
ありがとう…
ありがとう…………!」



私は自分でも何を言っているのか
わからなかった。



マシュウは87年の人生に幕を閉じた。

No.120 14/06/01 19:42
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

マシュウの死に顔は
幸せそうに微笑んでいた。



マシュウがいなくなって
私の心には大きな穴があいた。

涙って何でこんなにでるの?
という位泣いていた。


俊介もマシュウの死の直後は泣いていたけど
次期に気持ちを切り換え、いつまでも泣いていたら
優しいマシュウのことだから
凄く心配するよ。愛里沙の幸せな姿をマシュウは
きっと望んでるよ。
と隣で私の肩を抱きながら言ってくれた。


しばらく悲しみに暮れたあと
おじやを作ってマシュウの仏壇に
添えた。


“美味しいのぅ(^o^)”


マシュウが喜んでいるような気がした。


俊介の言通り、マシュウは
私の幸せな姿を望んでいるはずだ。



マシュウ…本当にありがとう


マシュウと過ごした時間は宝物だよ


いつか私もマシュウのところへ行くから待っててね



そうだ、奥様やお子さんにも再会できてるね



私のお母さんとも仲良くしてね




みんなのところへ行くまで



私は例え試練が訪れても、俊介と支えあい生きていく




みんなの愛を忘れずに生きていく








〈勘違い女アリサ〉End

No.121 14/06/01 21:09
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

〈最後にお礼の言葉〉

主のゆったんです。

誤字脱字のパレードでしたが、無事完結することができました。


一ヶ月弱の間でしたが、皆様の感想に好意的な意見やあたたかな励ましがあったからこそ完成できたのだと思います。



本当にありがとうございました\(^_^)/

No.122 14/06/03 10:20
ゆったん ( ♀ NzFQnb )

新作のお知らせ


http://mikle.jp/thread/2100934/

〈華子の婚活〉

*超真面目で浮世離れした、お嬢様キャラの
華子は4年間白馬の王子を待ち続けたけど
こないことに気づき、婚活することに!*



おごましいですが、新作の紹介をさせていただきましたm(__)m

気に入ったら是非♪読んでくださいね(^^)/

よろしくお願いします!

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