女の子たちの闇
3年の始業式、新クラス発表の紙を見て思った
――――最悪。
でも、まだ
気づかなかった
これから出会うクラスの人たちがどんな人かと言うこと
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
もうすぐ卒業なので
記念?に書きます。
更新が遅れるかもしれませんが最後まで完成させようと思います!
新しいレスの受付は終了しました
私はクラスに入ってまたも驚かされる。
仲良い人たちでグループができている。
元々仲良かった人が多いらしい。
男子:女子=2:1の為
女子はかなり少なかった。
私は昔、仲が良かった子を発見した。
でも彼女も“気まずい人”の部類に属する人。
簡潔に言うと高2の時、私が裏切られて喧嘩になった。
仲直りはしたけど、それ以来全く言葉を交わしてない。
2、3日私は1人だった。
背に腹は
代えられない―…
「同じクラスになったね、
よろしく~」
私は彼女
紗耶香に話しかけた。
「よろしく~」
意外と普通に
話せるようになった。
それからはみんなと普通に溶け込んでいった。
穏やかな日々が
しばらくは続いた。
みんなのことをよく知るようになったのは、それから2ヶ月後だった。
「告白されちゃった~」
と、私たちに携帯を見せてきた女の子。
なな。
ここから穏やかな生活に幕が降りることになるとは思わなかった。
どうやらクラスの男の子に告白されたらしい。
彼女は“噂のある子”で男好きで有名だった。
告白されたのか…
初めて聞いた。
「気持ち悪い~」
ななは相手から送られたメールをクラスの女子に見せていた。
――見せていいものか…?
それだけじゃなかった
今日した会話などメール全て見せていた。
なな「本当に気持ち悪い~」
紗耶香「気持ち悪いね。」
私たちグループの
話題のネタは彼で決定。
まぁ確かに内容は気持ち悪いと言うか
過激だった。
なな「今日一緒に帰ることになっちゃった!」
私「相手に誘われたの?」
なな「ううん。私から」
………ん?
気持ち悪いって
言ってなかったっけ?
私「なな気持ち悪いって言ってなかったっけ?;」
紗耶香「遊んでるんでしょ~♪(笑)」
…いやいやいやいや…
遊んでる…ねぇ、
彼女たちはゲーセンに
行ったらしい。
採ってもらったストラップを彼女は携帯につけていた。
…………あり得ない。
「まぁ女って
そんなもんじゃない?」
男友達は言った。
そんなもんなの…?
私はあることに気づいた。
…うちのクラスって手に包帯巻いてる人多いな。
なな「抱きつかれちゃった~気持ち悪い~」
なら関わるなよ。
なんて言えない。
クラスで円滑に
学校生活を送るためには喧嘩越しはNGだ。
男友達の秀は何かと相談に乗ってくれていい奴だ。
彼とクラスで一緒になったのは不幸中の幸いだろう。
私「人にメールを見せるのはどうかと思うけどね。」
つい愚痴を言ってしまう私も私だ。
まぁそんな仲いいってわけじゃないけど、
学校では話さなきゃいけない時もある。
自分だけ浮くわけにはいかない。
……―女子ってめんどい
秀「でもあんなメール送られたら見せたくもなるだろ、怖いじゃん。」
それから何日か後の
ことだった。
なな「やっぱ、夕くんってかっこいいよね。」
私「夕くん?」
夕くんは
同じクラスの男の子だ。
なな「でも何か噂広まってるっぽいよね。」
紗耶香「あーあいつが
言ったんだろ。」
なな「だよねー。」
私「噂?…あの人の?」
なな「違う違う(笑)
夕くんと私が付き合ってるってこと。」
…………え?
最近は本当に
ななに驚かされる。
異性とは毎日ベタベタしてるのに彼氏がいて、遊んでたのか…
最初、違和感のあった教室内の光景が見慣れていく。
麻痺してくる。
…男の子とベタベタ?
…あれ?普通かも。
そんな時、
『いきなりごめん。』
携帯に実緒くんからの
メールがあった。
私『いや、どうした?』
実緒くんは、ななに彼氏が出来てリスカしたこと
もうだめだ、と自暴自棄になっていたことを
私に話してくれた。
私『辛いね…』
実緒『今日、夕から電話があったんだ。』
私『なんて?』
実緒『ななと関わるなって。』
……実緒くんの気持ちも分からなくはないが
彼氏さんの気持ちも分からなくもない。
一番ひどいのは…
私『何してるんかな~…なな。ななから振り回してきたのに…』
実緒『もういいから。忘れるって決めたし。』
……何か私がひどいみたいな言い方だな…
実緒くんに
対する最初の違和感だった。
それからは毎日のように実緒くんからメールがきた。
ある日
実緒『明日、カラオケいかない?』
カラオケに誘われた。
私『いいよ。』
断る理由もないし。
少しでも実緒くんが気分を晴らせたらいいなと思っていた。
カラオケも終わって
帰ろうとした時、
実緒「好きです、付き合って下さい。」
私は他クラスに元彼がいる。
元彼だが、今よき理解者で彼の前では自分でいれる。
実緒『俺がななに告白したの秀が知ってるみたいなんだけど…』
メールがきた。
そりゃ知ってるでしょ
なな、みんなに言いふらしてるもん。
私『ななが言ったしかないでしょ…』
―――プルルル
電話が鳴った。
私「もしもし?」
実緒「まぢでー?あいつそんな奴なん!?」
実緒くんはいきなり怒鳴り始めた。
……てか、携帯を昼休みにみんなが見てる時点で気づけよ。
実緒「だからか…」
私「だからか?」
実緒「…最近、祐介の態度変わったんだよ。」
祐介は私の元彼だ。
祐介関係なくない!?
実緒「俺…彼女いるけどななに告ったからさ。祐介もそのこと知ってるんだよね。」
…え?
私「彼女いたの!?」
実緒「いやいや、今は別れたよ!?」
そういう問題
じゃないでしょ…
私「…でも、祐介はそういうことで態度変える人じゃないよ?」
実緒「どうかな。」
…どうかなって
私「私が1番、祐介のことを知ってる!!」
……思わず言ってしまった。
実緒「………じゃあ、これは知ってるかな。俺の彼女と祐介メールしてたんだよ。めっちゃ2人ともゾッコンだったよ。」
…祐介とは
今は恋人ではない。
従って、束縛しあう関係でもない。
でも祐介は言ってた。
女とメールなんてめんどうだからしない。
お前だけだ。
…別にいい。
私が立ち入ることではない…はずなのに。
「…まぁ。」
私は答える。
「…てか、何で嘘つく必要あるの!?」
「今はしてないし。仕方なくしてただけだし…実緒の彼女がしつこくメールしてくるから。」
少しため息混じりで祐介は言った。
なんか最近疲れたな。
教室に行くと、沙耶香となながひそひそと話していた。
また実緒くん…?
私は何気なく近づいて言った。
………彼女らは話すのをやめた。
え……?
「な、何!?……」
「いや、これは言えない!(笑)」
…なんか気分悪い。
私のこと……?
また小さな声で話し始めた。
……夕?
夕くんも話し合いに参加。
一体なんなんだ…!?
「……秀くん、すご!」
ななの声が一瞬大きくなった。
秀…?
なんで秀の名前が…
私は他のクラスにいた秀を呼び出した。
「沙耶香と何かあった?」
悪い予感がした。
「なんかって…何もないよ!」
…なんで言ってくれないのだろう。
ななや紗耶香…今まで話していたグループの人はみんな知ってるようだったのに…
…私だけ………
私はうつむいた。
そして顔を上げて
「……あーあ、みんな知ってるのに!ひどいな!」
冗談まじりで笑いながら言った。
……精一杯の強がり。
「みんな?」
「ななとか愛(グループの友達)とか。」
「あーあの人たちはいいんだよ!仲いいから!」
…仲いいから?
私は仲良くないの?
かなりショックだった。
悲しみのような怒りのような感情が押し寄せる。
…いや、それはおかしい。
誰も悪くないから。
私はしばらく無言だった。
自分の中では秀は結構仲いいと思ってた。
「え?あーごめんね。」
笑いながら言う秀にまた怒りを覚える。
私は何も言わない。
「……分かったよ。昨日、紗耶香が家来たとき…したんだー。いや、紗耶香から襲ってきたし(笑)」
……は、はい?
私は思わず表情を変えた。
……襲ってきた?
え?
…高校生ですよね?
ここは漫画やアニメの世界ではありませんよ?
紗耶香ってそんな子だっけ…?
「紗耶香には俺が言ったの内緒にしてよ!」
…紗耶香は中学時代から知っているが、
…そんな子じゃ…
…でも1番ショックなのは
「仲良くないとか言うなら、もう関わらないから!」
私は冗談半分、
本気半分で言った。
学校が終わった。
家に帰って携帯を開くとメールがきていた。
…紗耶香?
『秀くんから何か聞いた?😱』
…もしかして秀は正直に私に言ったと打ち明けたのだろうか。
それとも紗耶香の単なる勘か?
もし、秀が打ち明けていたのなら、私が「聞いてない」って言ったならおかしなことになるし…
打ち明けてないなら「聞いてない」って言わなきゃいけない…
私が変なことしたら秀に迷惑がかかる。
…あんな奴、
ほっとけばいい!
…でも、私は秀にメールした。
『紗耶香からメールきた。紗耶香に話した?』
…あんな奴、
…けど私は結構好きだった。
もちろん友達として。
私は秀の為を想ってメールした。
でも、返信は以外なものだった。
メールを見た瞬間、もう本当に秀と関わるのはやめようと思った。
今まで見てきた、秀は何だったんだろ。
私はその夜、ずっとイライラしていた。
『話したけど。
関わらないとかいったのにメールしてくんの意味不明。
別に俺が話そうがどうでもいいじゃん。
それに、男は誰とでもするもんだ。
男は浮気とかするもんなんだよ。
誰でもやるんだよ!!』
「秀くんから聞いたんだよね?」
紗耶香は話してきた。
「……」
私は返信を返していない。
「まぁいいや!」
紗耶香は私の返答を待たずに言った。
「秀くん、なかなか自分からしてくれなくてさ~」
「Sって言ってたのに~」
「私は何のために行ってんのって感じ!」
それから紗耶香は秀くんとのやりとりを毎日のように話してきた。
私は、いつの間にか普通に聞き入れてしまうようになってた。
『誰に?何を?』
私は最近、ちょっと実緒くんに冷たい。
好き、好き、が過ぎるからだ。
学校の帰りについてきたり、メールが毎日毎日くる。
ちょっと参っていた。
……気持ちは分からなくもないけど。
『祐介に俺の元カノとメールしてたって…』
…あ。
『ごめん…祐介から何か言われた?』
『言ったろ?って』
はぁ……。
祐介も祐介もだ
何で隠す必要もないことを隠すんだ…?
『祐介が、みい(私)のこと好きなんじゃないのか?って…』
…鋭い。
それは決して言わなかったのに
『…なんて答えたの?』
『好きじゃないよ!そんなんじゃないから!俺のこと信じてって!』
………信じてって
めちゃくちゃ裏切ってんじゃん…
「ちょっと来て!」
学校の放課後呼び出された。
「これ見て。」
昨日の祐介と実緒くんのメールのやりとりだ。
祐『本気じゃないなら手だすなよ。』
実『違うって本当に!俺には休息がない。ここから飛び降りたら楽になるのかな』
祐『……は?』
実『俺の見る世界は曇っている。真っ赤な血で染めたい』
祐『……自分で変えていくしかないだろ。』
実『俺には変えられない。俺の見る世界は曇っているから。
また血吐くかも。』
……絶句。
見せて何が
したいんだろうか…?
「もう祐介に嫌われていいし!勝ってに嫌えって感じ」
じゃあ…
「…じゃあ、祐介に正直に私のこと言ったら?明らかにバレバレなのに…嘘付き続けたら関係が悪化しちゃうだけだよ?」
「………。」
実緒くんは答えない。
まぁ…無理もないかな。私のせいでもあるし…
「じゃ、私行くね。」
最近、私は彼に冷たい。
でも実緒くんの為だよ。
これ以上想われても振り向けないから。
「待って…!」
実緒くんは私を抱きしめた。
……………………。
振り払う。
「お、落ち着きましょう。」
自分がだ。
と、心の声が(笑)
「俺好きだよ?なんで分かってくれない?」
「好きなのはわかった!わかってる。でも…ごめんなさい。」
その後、祐介に連絡して何とか収まった。
祐介と実緒くんの仲は改善しなかった。
「ごめん。私が言ったから…」
「正直に言わないであーいうことばっかり言うのが腹立つんだよ。」
祐介は言った。
「不幸に酔ってんのがムカつく…」
……………え?
私は目を疑った。
実緒くんとななと夕くんがすごく仲がよかったから。
実緒くんはななに縫いぐるみをプレゼントしたりしていた。
あの一件は?
関わるなって言ってなかった?
本当に仲良しになっていた。
3人でゲーセン行ったり、カラオケ行ったりしていた。
………私は怒りがこみ上げた。
あんなことがあったのに仲良くする神経がわからないのもあるけど
学校ではななと仲良く、メールでは『めっちゃ好き😍』と私にしてくる。
夕くんも有り得ない。
みんな有り得ない。
『ななが好きなら私にメールしてくれなくていいよ?💦』
『俺はみいが好きなのにどうして分かってくれないんだ!?俺はこんなに……』
このやり取り毎日。
私は疲れていた。
秀のこと
紗耶香のこと
実緒くんのこと
祐介のこと
ここ最近で色んなことが起きすぎている。
『もうやめよう?振り向けないから。』
『…死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい』
…脅しだ。
怖い。
『え?ちょっと待って💦』
『ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい』
死にたい…?
死にたいって簡単に言うな!
私は“死にたい”と言う言葉を聞くと腹が立つ
しかも簡単に言う奴は……
『死んでもいいことないよ。』
でも、この感情を相手に押し付ける訳にはいかないことは分かってる。
『俺なんて死んだ方がいい!俺なんてカスなんだよ!殺してよ、死にたい』
やり取りは何時間も続いた。
怒りと悲しみと私は格闘しながらも冷静に返信した。
私は“死にたい”に敏感だ。
確かに私も死にたいと思うことはある。
でも決して言葉に出さない。
『死にたい』
メールは毎日続く。
学校では、なな達と仲良くする。
私には毎日あのようなメールをする。
『みいにだけだよ、こんなに弱くなれるの。』
………全然、嬉しくない。
……私は、
私は言ってしまった。
『死にたいとか簡単に言ってんなよ!生きたくても生きられない人に失礼すぎるだろ!?』
『生きたくても生きられない人もいるけど死にたくても死ねない人もいるよ?』
…………は?
『お祭り行かない?』
突然、違う話題を実緒くんがふってきたので驚いた。
『…まぁ人数入れるなら』
話し合いから、紗耶香と後、何人か男子を入れることになった。
死にたい、と言っていたのが、お祭りの話題でここ何日かは言わなくなった。
なのでここ数日は私の心は穏やかだった。
「光くんも行かない?」
光くんは同じクラスの男の子だ。
このクラスになって初めて話した男の子だ。
光「行っても良いけど…女の子と2人じゃなきゃ嫌だ!2人じゃなきゃ何も起きないじゃん?」
ん?
光「てかさ、実緒と2人で行けば?誘われたのみいでしょ?俺、紗耶香と2人でもいいよ。」
私「私は大勢で行きたい。誤解されたくないし…」
光「じゃあ女子と大勢で行けば?」
私「実緒くんに誘われて了承したのに断って、はい、違う人と行きます!って酷いでしょ?」
光「いんじゃね?俺そういうことあるよ。誘われて了承したけど、他の奴に誘われたからそっちと行った。そっちの方が仲良かったし!だけどな、居合わせてちゃってさ!「なんで?」って聞かれたけど「こいつのが仲いいから」って言った(笑)」
私「最低じゃん…」
光「…女の子なら誰でもいいよ。2人なら(笑)」
まぁ…そういう年頃なのかな?
でも…さっきのは酷いと思ったが。
光「できればDカップ以上の人で(笑)」
…秀を思い出す。
こいつもそういう奴か?
私「意味わかんない……お祭り行くだけじゃん。」
友達「こいつ(私)ド然だからさ(笑)」
友達は言った。
光「…どうかな。俺は歩き方で性格がわかるんだよ!俺は人が何を考えてるか分かるんだ!」
……………そうですか。
その時、いきなり実緒くんがシャーペンで自分の腕を刺した。
「ちょっと…!」
光くんが素早くシャーペンを奪い取る。
光く……
光「俺のシャーペンでやんじゃねぇよ!!自分のでやれ!!」
…………へ?
そ、そこ?
「どうした…?」
私は実緒くんに声をかけた。
「………。」
黙ったままの実緒くん。
もしかして…?
「2人で行きたかった?」
「…女子を増やすのはいいけど。」
……はぁ…
ただの女好きじゃん…!?
光「まじでやめろ!!」
また光くんのシャーペンで腕を刺す。
放課後。
結局、私と紗耶香、実緒くん、ななと夕くん、その他女子2、3人でお祭りに向かった。
ななと夕くんは途中からいなくなった。
女子多数に男子1人。
実緒くんはご機嫌だった。
「夕がいるだろ!?夕でいいじゃんか!」
私「どうした…?」
「ななが…」
実緒くんの携帯にメールが入る。
メールも何件もきていた。
『仲良かったのに3人で思い出つくろうとか思わないの!?』
『いまどこいる?』
『最低』
『ばーか』
なる程……
ななは
実緒くんと彼氏と3人でまわりたい訳か…
「ななはハーレム状態じゃないと満足しないしね」
ななと1番仲が良かった愛が言う。
「またななからだ…」
実緒くんの電話はまた鳴る。
実「最低だよな…俺」
は?
なんで?
「全部、俺のせいだよ。俺が俺が…」
携帯のキーホルダーを折り、また手首に刺して切る。
「ちょっと…やめなよ!あなたのせいじゃないし、意味わかんない。」
ここはお祭りだよ!?
人がいっぱいいる中で…こんなのは…
私達がもみあってると…
「そういう気持ちはわかるけどさ、みんなの前でやったら、みんなも傷つくんだよ!人がいないとこでやりなよ。」
女子の1人が言った。
…いいこと言った!
でも、
…でも、今この状況では逆効果ですよ…
「そうですよね…俺が悪いんです!俺が!」
またキーホルダーで腕を指しきる。
「ななが悪いよ!」
愛が言う。
「まぁ…確かに、ななが悪い。実緒くんは悪くない。」
私も言う。
だいたい…なんで実緒くんが自分を責めるの?
「慰めて欲しいだけ…?」
紗耶香が小声で言う。
ななからの連絡は途絶えた。
「まじ最悪!!ななとまじえんきるし!もう関わらねぇ!」
「私も!」
実緒くんと愛は怒りを押さえきれないようだった。
私達は黙って聞いていた。
次の日、ななと実緒くんは話さなかった。
愛は話していた。
「昨日のこと、こっそり聞いとくわ」
なんて笑いながら言ってた。
「友達って何だろ…」
ななと愛は本当に仲良しだと思ってた。
「女の友情なんてねぇーよ!」
紗耶香は言う。
放課後。
私は中学時代の友達からお祭りに誘われてた。
久しぶりに中学メンバーで集まるので楽しみにしていた。
「ねぇ!ななと実緒と夕くん一緒に帰ったって!」
紗耶香が大声で言った。
は…?
昨日の言葉は何?
昨日、みんなで必死に慰めて
みんなで実緒くをの愚痴を聞いてあげて
みんなで…
『いまどこ?』
私は実緒くんにメールした。
『お祭り!』
『なな達は?』
『今合流した🎵』
今、合流した…!?
『関わるなとは言わないけど自分で昨日関わらないって言わなかった?』
私は怒っていた。
…勝手すぎない!?
『もしかして、一緒にお祭りまわってくれようとしてた?』
え? は?
…もうめんどくさ。
私は返信しなかった。
中学メンバーと合流してお祭りを楽しんだ。
お祭りも終わった10時過ぎ実緒くんからメールがあった。
『ごめんね…』
…返信する気にらない。
『ごめんなさいごめんなさい俺のせいです』
なにがだよ!!?
『…別に私に被害はないです。でもあんなに昨日みんな巻き込んで関わらないって言い放ったのに…ちょっと勝手すぎない?』
『ごめんなさい』
ごめんなさいって…いっつも都合悪くなるとごめんなさいだけで終わらせようとする。
『…もういいよ。どうせ明日も話すんでしょ』
『うん』
うんって…!?
なんかコントやってるみたいで1人で苦笑いした。
『ごめんなさい、俺なんて死んだ方がいいんですよね、』
なんで死ぬになる!?
『死ぬって言うな。』
…むかつく。
『死にます死にます死にます死にます死にます死にます死にます、腕切ります血吐きます』
『逃げないで。いつもその言葉で逃げないで』
『俺なんてクズ、クズカゴに捨てられるべきなんだ。』
………クズカゴって
ちょっと笑ってしまった。
『クズはクズカゴだよ!』
必死なんだろう。
『俺なんて、闇がお似合いなんだよ』
ふざけてはいないんだろう。
『真っ赤に染まる…この世界は真っ赤に…』
……………笑ってはいけない。
- << 57 夏休みが終わるとすぐ文化祭準備に取りかかった。 『もうすぐ文化祭じゃね?😁』 少し年上の友達である平賀からメールがあった。 『そうだよ~』 『彼女と行くわ!💡てか彼女がみいと友達になりたいって😜』 なんで…!? 彼女は私より1つ下で、今は学校に通ってないらしい。 会ったこともない。 『女友達、欲しいんだってさ~』 『いいよ』 するとすぐに平賀から電話がかかってきた。 「お前、余計なこと言うなよ?」 私は平賀が浮気してたこともしてることも知っている。 そういう奴だと言うことも。
- << 58 私は平賀の彼女である唯と友達になった。 メールのやりとりも結構した。 文化祭になり、 平賀と唯が来た。 「よ~!」 「お~!」 平賀と会うのも久しぶりだった。 それからは唯の平賀の相談とかにもよく乗っていた。 挟まれてる複雑な状況であったけど… 『女でやれればだれでもいいんだよ。』 『そんなことないと思うよ。平賀は唯を選んだんだから唯は特別だと思うよ~😌』 平賀には何度も浮気はやめろと言ったが聞かなかった。
- << 59 唯の相談と平行に実緒くんのメールがなくなることはなかった。 『死にたい。』 『なんで?』 『未来が見えないから。』 …んなんで死んでたらやってられないよ! 『死ぬ気なんてないくせに死ぬなんて言ったらよくないよ。』 『死ぬ気だよ。』 へー いつも死ぬって言って死んでないじゃん。 『じゃあ受験する意味ないね~…やめちゃえば?』 『クズは社会にでる権利がないから。受験する。』 死なないんかい!?
>> 55
『死ぬって言うな。』
…むかつく。
『死にます死にます死にます死にます死にます死にます死にます、腕切ります血吐きます』
…
夏休みが終わるとすぐ文化祭準備に取りかかった。
『もうすぐ文化祭じゃね?😁』
少し年上の友達である平賀からメールがあった。
『そうだよ~』
『彼女と行くわ!💡てか彼女がみいと友達になりたいって😜』
なんで…!?
彼女は私より1つ下で、今は学校に通ってないらしい。
会ったこともない。
『女友達、欲しいんだってさ~』
『いいよ』
するとすぐに平賀から電話がかかってきた。
「お前、余計なこと言うなよ?」
私は平賀が浮気してたこともしてることも知っている。
そういう奴だと言うことも。
そんなメールをしてても実緒くんは学校では元気だ。
相変わらず実緒くんはななと仲良くしている。
…ななに言えよ。
帰り道、
秀と紗耶香と私と洋介で帰っていた。
洋介は中学時代からの友達で…というか、このメンバーは中学からの知り合いだ。
…なんでこのメンバー?
ただ帰りに玄関であったからってだけだ。
……秀と気まずい。
紗「実緒って本当に最悪だよね~」
秀「実緒なんてまだかわいい方だよ…1番、腹黒いのは…」
洋「ななだろ(笑)」
秀「そうそう(笑)俺、メール見たらまじ怖かったし。」
メール見たんかい…
普通人にメール見せる?
「…はぁ…私の方が怖いメールもらってるわ。」
私は言う。
秀「お前、実緒と関係ないじゃん(笑)」
「…は?あるから。」
内容は語ったりしないけど。
てか秀が普通に話しかけてくるのが少しむかついた。
洋「今日は秀がみいを送ってあげて下さいね~」
洋介と帰るときは洋介は送ってくれる。
洋介は家が逆の方向だけど秀は一緒の方向だ。
送らなくていいよ…
と言おうとした時
秀「無理だよ~」
洋「なんで?」
秀「一緒にいたいという気分になれないから~(笑)」
…………は?
こっちのセリフだ。
紗「気分で全部決めますよね~わかります(笑)」
洋介は黙っていた。
秀と紗耶香は立ち止まり話を始めた。
洋介も途中で加わった。
い…意味わかんない。
私はそっと3人の側から消えて帰った。
完全に気づかれていない。
私は怒りと悲しみがこみ上げてきた。
一緒にいたくない気分?
『まだ学校?😫』
祐介にメールした。
『今みんなで打ち上げでカラオケ来てるよ~』
楽しそうですね…
私はお店に入った。
帰りの通り道です(笑)
「あ…」
実緒くんとななと夕くんがゲーセンで遊んでいた。
…何故かむかついた。
私に気づいても何もなかったように遊び続けていた。
…最悪だな。
今日は最悪な日だな。
私は家に帰ってそのままベットに入り毛布にうずくまった。
…私だけ損してる…
『ごめんなさい…』
実緒くんからのメールだった。
ごめんなさいって…
ごめんってなんなんだよ!?
『あの日死んでればよかった。』
私は送ってしまった。
あの日は…
忘れもしない。
警察を呼んだ日だ。
私は“死にたい”って簡単に言う人が嫌いだ。
父の…母の…自殺未遂をみてきたから。
「ねぇ!みいって実緒が好きなの!?」
洋介がニコニコで私に話しかけてきた。
…………はぁ?
「愛がさ…洋介とみいが手繋いでたって」
……確かに。
確かに、お祭りの時に実緒くんは私の手を握ってきた。
でも私はすぐに離した。
「みいがめっちゃ嬉しそうだったって!!」
……意味わかんない。
どいつもこいつも…
「私がいつ嬉しそうにしてたよ!?愛に私に直接言えって言っとけ!」
イライラする…
意味わかんねぇ…
最悪、最悪、最悪…
このクラスになってからいいことがない。
「この人どう思う~?」
いきなり紗耶香が携帯の写メを見せてきた。
…誰?
20代後半くらいの男の人だった。
「今度会うんだ~」
出会い系サイトで知り合ったらしい。
何人もとメールしていた。
後で知ったが、紗耶香は光くんとも関係をもっていたらしい。
「紗耶香さんがさ~」
洋介はみんなに言いふらしていた。
紗耶香のこと。
何で知ってるのか分からない…
「みい!紗耶香がさ~援交してるんだって!」
援交って…
「お金もらってるわけじゃないし…援交まではしてないでしょ。」
「でもご飯とかおごってもらってるらしいよ。」
…いやいや
イコール援交じゃないから。
「てか何で知ってるの?」
洋介は紗耶香と仲がいい。
なのに…言うか!?
「紗耶香の知り合いにしか言わないよ。関係ない人に言ってもおもしろくないじゃん~(笑)
祐介にも言ったら驚いてた(笑)」
最低だな…。
洋介は顔が広い。
手当たり次第に紗耶香の知り合いに言ってるらしい。
洋介によると情報は実緒くんから聞いてるらしい。
実緒くんはななから聞いてるらしい。
つまり、紗耶香がななに相談したことを
ななが実緒くんに
実緒くんが洋介に
と伝わってるらしい。
…何だかなぁ……
「しかも次は夕くんに出だそうとしてるんですよ!」
洋介が笑いながら言う。
「それはないな(笑)」
紗耶香は人を好きにならない。
「実緒が確信つかんだって。」
…確信?
夜、
実緒くんからメールが来た。
『紗耶香のこと洋介から聞いた?』
『まぁ…でも紗耶香は夕くんのこと好きではないと思うよ?』
『だって…手引っ張って秀の家に夕、連れて行こうとしてたんだよ!めっちゃ夕かわいそうだったし』
それが確信かい…!?
『作戦立てました!!夕と紗耶香をくっつけない方法です!なんとか引き離しましょう!もし協力して頂けたら報酬だしますよ!』
洋介からだった。
楽しんでるの?
『よ~久しぶり💡』
広夢からだった。
広夢は高校が違うが、中学からの友達だ。
『最近どうよ?😲』
『疲れてる(笑)』
たわいもないメールに和んだ。
私は久しぶりに唯にメールしてみた。
…あれ?返信がない。
ブログを見るとブログ内での友達も解除されていた。
『唯から返信ないんだけど…』
平賀にメールしてみた。
『分かんないよ😲💧』
なんなんだ…!?
『てか…俺の女になれよ😍♥』
…は?
『唯がいるじゃん💧』
『だから2番目😍♥みいも好きだから!俺のこと好きかー(笑)』
……おかしくね?
しかも2番目って…
ため息をつきながらメールを打っていたとき
「もしもし?」
広夢からだった。
「今大丈夫か?」
「うんーまぁー多分(笑)」
「なんだそれ(笑)」
広夢と、進路の話とか色々10分くらい話した。
「なぁ…俺と付き合わない?」
え…?
『後悔はさせない。』
……広夢はいい奴だと思う。
でも…
『ごめん……それに今は色々大変でさー…』
『また告白するから(笑)』
今のタイミングでは告白は胸が苦しかった。
でも、私なんか想ってくれて嬉しかった。
だけど、嬉しいだけじゃ終わらなかった。
洋介はまた噂をしていた。
今回は紗耶香じゃなかった…
「みいには言えない!紗耶香ちょっと来て!ななと夕にも後で言うから(笑)」
…はいはい。
またですか。
「あ~、またドロドロか…」
紗耶香が言う。
彼女がいると知ってしまったのは広夢と共通の友達がいて、
その子が何気なく私に言ったからだ。
『彼女いるの?』
広夢からの返信はなかなか来なかった。
何で彼女いるのに告白する?
実緒くんもそうだった
平賀も…
『いたけど…別れたよ!』
…嘘っぽい……
本当かもしれない。
嘘かもしれない。
『彼女いるなら、もう私にメールして来ないで下さい。』
それ以降、返信はなかった。
私の性格は変わってしまったかもしれない。
暗くなったと思う。
家も色々あり、進路も決定しなかったことも重なった。
唯はブログで
『友達裏切る奴有り得ない。偽善者も有り得ない。もうメール返さない(笑)』
と書いていた。
平賀が何か言ったのだろうか…
私はメールを返していない。
紗耶香が男の話をしてくる時だけ自分の居場所ができた気がした。
あーあ…
誰もいなくなっちゃった。
「ねぇねぇ!実緒が夕くん襲ったって(笑)」
紗耶香が言った。
「へー…」
苦笑いを返すしかない。
カラオケで押し倒したとか
夕くんの服の中に手を入れたとか…
とうとう
男の子にも手を出したか(笑)
その時からだった、夕くんとななが実緒くんからのメールを無視するようになり、学校でも話さなくなったのは。
実緒くんから私にくるメールは格段に増えた。
ほとんどが病みメールだった。
センター試験が終わり、
3年生は学校に行かなくていい時期になった。
特別授業をとっていた生徒や自学の為に学校に行ったりしていた人もいた。
『明日学校行く?』
実緒くんからだった。
『行くけど、すぐ帰るよ』
『渡したい物があるんだよね…』
『1限くらいしかいないよ』
『待っててくれない?』
待つの…?
『ごめん、色々とやることあるから。』
『そっかわかった。
欲求不満です』
…………は?
『そうですか~』
『シよ?
脱いで脱いで
スルスル🎵』
…この人は何を言ってるんだろうか…
こっちが痛くなってくる(笑)
『1人でやりないよ』
私は言った。
『最近、1人でシてないし』
…だから何だよ…
『ね、甘えて?』
……………。
言葉を失った。
『猫語で話して?』
『妹キャラになって』
などの要求が増えた。
私は応じることはしなかった。
『死にたい…』
またか…
今回は何だ…?
『みんな面だけの関係。信頼できる人間がいない。』
そんなことで死にたいだなんて…
『私もそうだよ』
確かに、苦しいことだけど…
『でも信頼できる人間は現れると思うよ。』
『うん、そうだね。』
実緒くんからの返信はいつもと違いあっさりしていた。
『だから癒やして?』
癒やして…?
いきなりメールで癒やしてと言われても何ができるのであろう…
『癒やしてと言われても分からない…』
そういうしかなかった。
『俺、血吐いたんだ(笑)』
……報告する意味がよくわからなかった。
“俺なんて”
“死にたい”
“疲れた”
そんな言葉を3年になって彼と関わってから多様に聞くようになった。
自分にとっては受け流していたつもりだった。
でも…
いつしか私も
「私なんか…」
という言葉を使うようになっていた。
逃げていたと思う。
両親が喧嘩した時も自分のせいだとひたすらに思い込んだ。
「私なんか生まれてこなきゃよかった」
なんて言うようになっていた。
そんな時…
「もう実緒と関わるな!お前最近、おかしいぞ」
祐介に言われた。
おかしい…?
おかしいって何!?
その時の私は感傷的になりすぎていたのかもしれない。
誰かの言う一言一言に無上に腹が立って
事あるごとに悲しくなった。
祐介とはマメに連絡を取り合っていたが、
あまり返信がない。
友達には何となく連絡出来なかった。
そういう時、実緒くんが連絡をくれるのが何故か嬉しくなった。
私を必要としてくれる人…
「関わるな!」
祐介も言う
洋介も言う
紗耶香も言う
……何でみんな関わるななんて言うの?
彼は私を必要としてくれる人だよ?
でも分かる
私の代わりはたくさんいる。
「可哀想じゃん。悪いことしてないのに!
実緒くんは私を必要としてくれてるだけだよ!」
祐「俺だって必要としてるよ!!」
「祐介はメール返してくんないじゃん!実緒くんは…」
「バイト始めたんだ。言ったよな?バイト中は連絡とれないって。」
言ってたっけ?
言ってたかもしれない
言ってなかったかもしれない
あまりよく覚えてない……
私はどうにかしてしまったのだろうか?
実緒くんの味方をするなんて考えてもいなかった。
“私なんか”
と口にしてしまう自分は自分でないのだろうか。
人が怖い。
学校に行きたくない、と思うようになった。
みんなが私の悪口を言う…
そんな気がした。
私は何でこんなにも思い詰めるようになった?
実緒くんがそれだけ私を苦しめたとは思えない。
きっと3年になってから色々あり
もろもろのことが今になって、ずっしり背中にのしかかってしまったのだろう。
あぁ…中3の頃に戻ってしまった。
(中3の時に人間不信になることがあり、それ以来他人の目をかなり気にするようになりました
中3はピークで、今はかなり治りました)
そんな時、私の目を覚まさせることが起きた。
意外にも実緒くんがそのきっかけだった。
『もう死にたい。
一緒に死のう?』
だんだんと死にたいから死のうに変わってきた。
ただメールでいってくるだけだが怖くなった。
『みいならいいよ。一緒に死のうよ。楽しいよ。血吐くの🎵』
恐ろしい……
『私もう少し生きたいよ』
『いいじゃん!』
よくないよ…
この人は私を必要としてるのではなくて
ただ単に1人が嫌なだけ…?
巻き込みたいだけ?
『見て~🎵』
と実緒くんから写メが送られてきた。
な…何これ!!!?
画面の真ん中が真っ赤なもので覆われていた。
『俺の血🎵』
私は携帯を投げ捨てた。
切って血がでた腕
洗面所で吐いた血
手一面についた血
なんで…!?
なんで送ってくるの!?
実緒くんの変な行動は続いた。
『みいだけなんだよ!!
みいだけしかこんなことできないんだよ!
助けてよ!
みいだけしか俺にはいないんだよ!!』
私だけ……
彼には私…だけ…?
なな「あーきちゃったか(笑)私も送られたよ(笑)」
ななも…!?
紗「私も見せられたー」
…私だけじゃないじゃん。
なな「うざいからメール無視してるけどね(笑)」
紗「絶対こいつ死なねーし、死ぬなら何も言わずに早く死ねよ。」
…私だけじゃなかった。
がんばってきた意味がなかった…
冷静に考えれば、死なないことも十分、分かったはずだ。
私は何も見えてなかった。
見てなかった。
実緒くんからの
メールは続く。
でも少し…冷静な対応ができるようになった。
そんなある日
「ねぇ…」
紗耶香がいつもと違い少し落ち込み気味に話しかけてきた。
「どうした?」
「生理が来ない…」
えっ!??
「ちゃんと…した?」
紗耶香は少し下向き加減で言った。
「いつもはちゃんとしてたんだけど…秀くんが…つけるの面倒でつけてないでしちゃったみたいで。
入れてから…気づいて。
でも…やめられなくて…最後まではしなかったんだけど…」
紗耶香はゆっくり話してくれた。
最後までやらなかったのなら妊娠する確率は何億分の1だと聞いた。
「宝くじが当たるより確率は低いよ。」
気休め…だけど。
「心配し過ぎると遅れるみたいだからあんま心配過ぎず待つしかないね。」
「うん。分かった。」
だが、紗耶香の生理はなかなか来なかった。
「秀くんに相談したの…」
紗耶香が言った。
「でも謝罪もないし…俺にはどうしようもない、不安なら俺じゃなくて親に相談しなって。」
…本当に無責任な奴。
「しかも途中でメール切られちゃうし。
学校で話そうとしても逃げるし。」
「最低だね…」
「俺みたいなクズなんかに…言うなって。」
あ……実緒くんのが感染してしまった…
実緒くんと秀は最近、仲がいい。
「それで逃げてるだけじゃん!」
むかついた。
何か言ってやりたい!
でも部外者の私が何か口だすのも違うと思う。
今は見守ることしかできない…
「…私も悪いし。」
「2人の責任だね…」
「親に相談しろったって…」
紗耶香は小声で言った。
意味ありげに…。
「お父さんは単身赴任だし…お母さん…家いないし。」
私は何も聞けなかった。
聞いてはいけない気がした。
そんな雰囲気だった。
数日後、
『きましたよー(´∀`)』
妊娠はしていなかった。
それから紗耶香はネットで知り合った男の人とは会ってるらしいが、秀とは会わなくなったらしい。
光くんともかなり前に関係を切ったらしい。
洋介は噂を広め続ける。
『相談したいことがあります。今いいですか?』
洋介からだった。
『今はごめん。
明日でいい?』
今は…だめだった。
相談に集中できそうになかったから。
…実緒くんからのメールがあったから。
毎日あると言っちゃ毎日あるのだが、
重い軽いがある。
今日は重い日だった。
また暗いメールを何時間かした後、すぐに寝た。
深く考えてはいけないと自分に言い聞かせて…
死んでしまいたいと思うのは私の方だよ。
私は祐介と担任の先生以外には家のことは語ったことはないが弱音を吐きたい時は山ほどあった。
いや…ある。
相談所の人と学校で話しをすることもあった。
救急車や警察が家に来ることも何度もあった。
祐介には本当に支えてもらった。
八つ当たりして怒ってしまう時も支えてくれた。
今でも祐介はうちの家族と仲がいい。
次の日の放課後
玄関で愛と洋介がななの話をしていた。
洋「2年の時は恋愛だけじゃなかったからね~あなた、よく愚痴ってたよな。」
愛「なな、祐介くんは好きじゃなかった~とか言うし。」
ななと祐介は2年の時仲が良かった。
仲がよかったというよりななが祐介にかなり迫ってたと紗耶香からよく聞かされていた。
メアドも教えてないのに、いきなり空メールがきたとも祐介からも聞かされた。
今のクラスはななのことを悪く言う人はいないが
2年のななのクラス(紗耶香、祐介、愛も同じ)の人、特に男子は悪く言っていたらしい。
「坂上(ななの名字)さんのことクラスの男子の全員嫌いだし、障害者だし」
なんて
ななのクラスの私の知り合いの男子は言っていた。
雷が鳴っていた時、
ななが
「キャーッ!」
って言って耳をふさいだ時、
「可愛い子ぶってんじゃねぇーよ、鏡見てからにしろよ。」
と後ろの男子(ななのクラスの)が小声で言ったのを覚えている。
笑いながら…
ではなく真剣に言っていた。
それでも人気者だと信じてるななを私は尊敬していた。
自分もそんな自信が
欲しいです(泣)
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