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昭和生まれ、集まれー!死語、何が浮かぶ?

・・・貴女・・・

レス102 HIT数 24013 あ+ あ-

MANA・01( ♀ dEIMh )
11/12/12 22:27(更新日時)

俺は、歳上の女性なんて興味なんてなかったのに・・・
同じアパートの棟・・・何号室までは わからないけど・・・
子供と戯れているあの人を見てしまって、何故か 目が離せなかった。

・・・自分に言い聞かせてた・・・
「違う!! 俺は一目惚れなんて…するタイプじゃない!!」

人妻なんて・・・
俺には関係ないんだ!!



✏✏これは…夢でも見る、主の独りよがりです😁💦💦
フィクションです。
文章力・誤字・脱字共に欠けてますが…🙇ご了承下さい✏✏✏

No.1692800 11/10/23 12:07(スレ作成日時)

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No.1 11/10/23 12:41
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

「…ねぇ…隆世(りゅうせい)…ねぇってば!!」
「…あっ?…ごめんなさい…何でしたっけ?」
俺はバイト中だった。
大学の友人に頼まれ、1日だけのホストのバイトを 引き受けていた。

隣りに座っているのは キャバクラで働いている “リナ” さすが、No.1・2を争っているだけあって、かなり美人だ。

「もう! 憂斗(ゆうと)に頼まれて、貴方を指名したのに…こんな美人 放って 上の空なんて!! そんな男…初めてだわ…」

リナは煙草を口に持っていった。
俺は、おぼつかない手で
ライターを差し出し、煙草に火をつけた

「すっすみません!…今日が初めてなんで…緊張しちゃって…」

頼んだ友人“憂斗”は ただ今…高熱でうなされ中…。
意外にも、憂斗はかなり人気があるらしい。
この店も、今の不景気の中…かなり客数は多い。

1人でも減ると、店が回らないからと…
「隆世! お前の顔は女受けする!」
と言われ、俺も金が寂しかったから 軽い気持ちで引き受けてしまった。

No.2 11/10/23 13:43
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

1日ホストとは言え・・・下っぱ扱いから始まり、 指名されたホストの隣りに座って、その場を盛り上げたり・・・

どんなに辛くても お客さんにリクエストがあれば、酒は飲み続けなければいけない・・・。
フラフラしながらも片付けは手伝う。

幸い、俺は“ザル”だった。ある程度の酒は飲める・・・
親父の遺伝に…感謝だ。
・・・しかし、セレブのオバさんは勘弁だった・・・。
近くまで、厚めの化粧した顔が来る。
「ふ~ん…隆世クンて言うの?良い顔してるじゃない。今度から、貴方指名しようかしら…」

胸元のアクセサリーが眩しい。その上、キツい香水と酒の臭い・・・・

(ヤベェ~…吐きそう…)

限界が近づきそうになった時、運良くリナが店に来てくれた。

No.3 11/10/23 14:06
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

リナはパカッと携帯を開き・・・直ぐ閉じた。
「ふん…あのバカ…」
煙を吐き出し ため息をつく。

「誰か…待ってるんですか?」

俺は、店が開く前に教えてもらった酒を作り グラスを拭き、コースターの上に置いた。

「…別に~…待っても来れる人じゃないし…」
リナは酒を一気に飲み干し…グラスをコースターの上に力強く置いた。
(“不倫”…か…)
俺は直ぐに察知した。

「それより…隆世だって、さっき…何考えてたのよ? 彼女の事?」
リナは、目をトロンとして 怪しげに微笑んだ。

普通の男だったら、一瞬にリナに溺れるだろう。 その姿は 本当に綺麗だった・・・

「べっ別に、彼女なんていないですよ!モテないし…」
そう言いながらも、“あの人”の顔が頭に浮かぶ・・・・
(だから!! “あれ”は関係ねぇだろ!!)
何度も、自分に言い聞かせていた。

No.4 11/10/23 15:29
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

「彼女つくらないだけなんでしょ? 憂斗言ってたわよ。
“隆世は、女と付き合うより男と遊んでる方が楽しいらしい。感覚が小学生だ”って」

(悪かったな…小学生並みの頭で…)

確かに、女と付き合っても面倒臭いだけ。何人かと付き合ってきたが・・ ・ 正直、デートしても楽しいと思った事がない。

「隆世、本格的にホストやってみたら? 女受けする顔持ってんだから。
いろんな“裏”見えるし。 楽しいわよ」

・・・冗談じゃねぇ・・女のご機嫌とりながら、酒飲んだって不味いだけだろ。 俺は憂斗みたいに器用じゃない。

「いえ…今日だけで、いい勉強になりました!」
顔がひきつった。

リナはそれに勘づいたのか・・・ケタケタ笑い出した。
「冗談よっ! 焦っちゃって~。隆世、可愛い~ !」

無邪気に笑うリナ。キャバクラ嬢じゃなければ 好きになってかも・・・
俺は複雑な想いでリナを見つめていた。

No.5 11/10/23 15:55
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

バイトが終わったのは、明け方・・・
朝の会社に向かう人達と、逆方向に行ってる俺。

「変な感じ…」
俺は アクビをしながら 憂斗に借りたスーツの上着を脱いだ。

すれ違った若い女2人が、俺に振り返る。
「カッコいいけど…ホストだよね?残念…」
「辞めときなって!ホストじゃなくても、遊ばれて棄てられるだけよ…」

・・・俺って そんな風に見えるのか?・・・

俺は、整えていた髪を、手で無造作にいつもの髪型に戻した。

そして足早に、アパートに帰った。

No.6 11/10/23 16:45
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

俺は、途中でコンビニに寄り、朝飯を買った。
そして、2階建てのアパートへと帰ってきた。

階段を登る時だった・・・。
「浩汰(こうた)っ!! 飛び出しちゃダメって言ったでしょっ!!」
「だって~…」
何処からか、子供を叱る声が聞こえる・・・

(朝から 元気だな…)
何気なく、声のある方に目を向けた・・・

“あの人”だった!
俺は足を止めてしまった

No.7 11/10/23 17:20
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

保育園の送り迎えか…ラフな格好と薄めの化粧。 それでも 俺には“あの人”が可愛らしく見えた
(関係ない…関係ない)
と思いつつも、足が前に進まない・・・・

「浩汰! ここは車の出入りが多い場所なのっ!! 浩汰が車にあたったら 皆と遊べなくなるかも しれないんだよ!!
それでもいいのっ!?」
“あの人”は浩汰と同じ目線で説教をしている。

「ごめんなさい…お母さん…」
浩汰は、涙を堪えながら うつ向いた。
“あの人”の険しい目から“母の優しい目”へと変わっていた。
「お願いだから…気を付けてね」
そして、優しく浩汰を抱き寄せた。

俺は・・・“あの人”の『愛しい人を見る目』を
俺も見られたいと本気で思ってしまった。

俺は立ち尽くしたまま、その光景を見いっていた・・・・
“あの人”は俺の視線に気付いたのか…目が合ってしまった。

“あの人”は今の場面を見られて 恥ずかしかったのか・・・俺に、軽く会釈し
「浩汰! 急ごっ!」
と、小走りにその場から去って行った・・・

俺は、“あの人”と目が合った喜びに、ニヤけてしまっていた。

No.8 11/10/23 17:39
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

階段をフラフラと上り、部屋に入りシャワーを浴びて、テレビを見ながら 朝飯を食べるも・・・
頭はボー・・・としてる“あの人”の顔が、頭から離れない・・・。

「どうかしてる…相手は人妻だぞ!!」
俺はクッションを顔に当てて叫んだ。

・・・しっかりしろ!!俺っ!! 疲れてるだけだっ。久しぶりの夜通しで 思考が動いてないだけだっ!・・・

俺は ベッドに横になり無理やり目を閉じた。
眠りに就いたのは・・・結局、昼前だった。

No.9 11/10/23 18:08
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

・・・携帯の着信音・・ 「…っ誰だよ…」
なかなか開かない目を こすりながら電話に出た

「…はい…」
「あ~俺っ!昨日はありがとなっ!!」
昨日の死にそうな声と全く違う、陽気な憂斗の声だった。
「…あぁ…」
「…ンだよ。まだ寝てンのかぁ~?」
「…っせぇな!なかなか…寝つけなかったんだよっ!!」
「店に良い女でも、見つけたかぁ~?」

憂斗の声が弾む・・・
(店じゃねぇけどナ…)
「いねぇ…よ」
俺は上の空で、返答した

「昨日のお礼に、晩飯 おごってやるから 出てこいよ! 場所は…―」

俺は憂斗との電話を切り時計を確かめた。
「もう…8時か…」
何とか、ベッドから這い上がり シャワーを浴び、出掛ける準備をしていた。

No.10 11/10/23 19:18
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

メールの音楽が鳴った・・・
「?誰だ??」
登録されてないアドレスだった。

『いきなりのメール、ごめんなさい。
私は…あたなと同じ科の新井 莉緒(りお)と言います。
あなたのお友達の 堤クンにアドレスを聞いて、メールさせて頂きました…メル友から始めませんか?』

「修二の野郎…余計な事してきやがって…」

俺は 『新井 莉緒』の顔を思い浮かべたが・・・出てこない。
女の顔を覚えるのが、苦手だった。

「面倒くせぇ~…。後回しでいいや。後で、憂斗に聞いてみっか」
携帯をポケットに 突っ込み 憂斗が待つ飲食店へと、向かって行った。

No.11 11/10/23 20:15
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

憂斗のいる飲食店は、憂斗が働いてる店の同じ ビルで、1階の居酒屋だった。

「おぉ~っ! 隆世っ。こっち!!」
憂斗が手を挙げた。

俺は憂斗のテーブルに向かった・・・そこにリナの姿があった。
「おはよ。隆世」
相変わらず、髪が盛ってる。
「昨日は…ありがとうございました」
俺はリナに軽く お礼を言い、座った。
「そうよ。アタシのおかげで 厚化粧マダムから逃れられたんだから…今度 指名に来なさいよね」
リナは煙草を吹かし、微笑んだ。

周りの男共は、リナに見とれている。

野郎の視線を浴びながら・・・平然とビールを頼む・・・
かなり、気持ちがいい。

No.12 11/10/23 21:12
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

「あれ…?リナさん、一緒に飯食べるンすか?」
「アタシ? 同伴待ち。 早めに来ちゃったから、憂斗から1杯 おごってもらってンの」

頬杖をつきながら、グラスに入っている氷を人差し指で 掻き回した。
その人差し指を ペロッと舌で舐めた。
その仕草は、色気プンプンで、あまりにも綺麗過ぎて、反対に俺は目を反らしてしまった。

「あっ…そうだ! あのさ~憂斗、“新井 莉緒”って女の子知ってる?」
憂斗は 常連客の女の子のメールを見ながら
「アァ~…莉緒ちゃんね。知ってるよ。俺達と同じ科だろ?
結構、可愛らしい娘だぜ。何?どうしたんだよ?」
はニヤニヤしていた。

「メル友になってくれってさ…」
俺は“新井 莉緒”からのメールを憂斗に見せた

No.13 11/10/23 22:55
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

すると憂斗が直ぐに携帯を閉じた・・・
「お前なぁ~…マジで女心 解ってねぇヤツだな…」
ため息混じりに、メールの中身を見ないで、俺に携帯を戻した。
「え…?」
俺は意味が解らなかった すると横からリナが
「隆世…貴方…会話もした事ない娘から、メール来たんだよね?
相手は“メル友希望”って言ってるけど… ある意味、告白よ!
そんな大事なメール…他人に見せる?普通…」
リナは鋭い目付きで俺に説教をした・・・

「え…?ダメなもんなの…?」
俺は戸惑いながら 返されれた携帯をテーブルの上に置いた。

No.14 11/10/24 10:13
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

リナは残りの酒を飲みほし、憂斗のはめている高級腕時計を持ち上げた。
そして 俺に見せ付けて リナは言った。
「隆世…貴方も、これ位貰える男になりなさい。 顔だけの男なんて…今時 流行らないわよ」

「あ…はぃ…」
俺は、それだけ返事をして黙ってビールを飲んだ。


リナは“さてと…”と言いながら、立ち上がった
「憂斗、ご馳走様ね。隆世も、またね」
と微笑んだ・・・
「リナ、昨日はありがとね。また電話するよ」
憂斗は言いながら立ち上がり、さりげなく・・リナをエスコートをし、出口まで見送った。

(憂斗のヤツ…すっかりホストに定着してるな)
俺は 憂斗に感心した。

こうやって、2人が並んだ姿を見て・・・誰が見てもお似合いの、2人だった。
美男・美女とは この2人の事を言うもんだな。

俺はボー…としながら、遠くから、2人の姿を眺めていた。

No.15 11/10/24 12:16
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

遠くを見ながら、俺は・・・自然と妄想に入っていった・・・
そう・・・“あの人”と俺が並んで会話している姿を・・・

“あの人”が優しい目をして、話しかけながら、腕を組んでくる・・・。
・・・そして・・・リップで濡れた唇が、俺の唇と・・・・・・・

俺の妄想は、どんどん膨らんで行った・・・

そこに邪魔をするかのように・・・テーブルの上に置いてあった携帯が、音楽と一緒に震え出した。
受信メールの音楽だった
勝手に妄想しときながら(いい所だったのに…)と俺はイラつきながら、 携帯を見た。

『新井です。
あの~… 返事がないのでまたメールさせて頂きました。
無理ならそれでも構いません… 返事だけでも下さい』

(面倒くせぇな……)

1通のメールからまだ、1時間も経っていない・・・なのに、もう返信メールを要求してくる・・・。
俺には、自分勝手な性格の女だと思い込み
『すみません。メル友は無理です』
と返信した。

すると・・・直ぐに返信がきた。 俺はあまりの 早さに驚いた・・・
「どんな早さで 打ってんだ?」
返信を見ると

『わかりました… でも…明日 学校に来るんでしょ? 話しかけていい?』
・・・解ったンなら、 この問いかけメール・・・勘弁してくれよ。
と俺は 携帯を閉じ、ビールをイッキ飲みした。

No.16 11/10/24 16:27
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

そこに憂斗が戻ってきた
「隆世、飲み物追加したけど ビールでよかったか?」
「アァ~…ありがと」
憂斗は男にも気が利く・・・ だから同性にも親しまれている。
羨ましい限りだ。

俺は、焼き鳥串を掴み、かぶり付いた。
「なぁ…憂斗、興味のない女に冷たくしたって“ バチ”当たらないよな…」
「あぁ~… 莉緒ちゃんの事ね…。お前がいいならいいンじゃない? …でも、周りの男に何もされない事を願うけどな」
憂斗は ビールを口にした。

「え…何それ…?そんなに、人気あんの?」
「あるよ~♪“莉緒ファンクラブ”もあるくらいだもん♪
莉緒ちゃんが、フラれたなんて聞いたら…
どうなるんだろうねぇ~ …」
「お前…楽しんでない?」

憂斗は楽しそうにポテトを摘まみ、
「全然♪ …やっかいな女に好かれたな」

「…しばらく…学校 休もっかなぁ~……」
俺は本気で 悩んだ・・・・。

No.17 11/10/24 17:05
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

翌朝・・・結局俺は、外せない講義もあり、 学校に行く準備をした。
すると 携帯にメールの音楽が鳴った。

憂斗からだった

『おはようさん。俺、今日は、昼から講義出るからな(^◇^)┛
莉緒ちゃんの態度も見てみたいし♪またな!お休みィ~zzz』

珍しく機嫌の良いメールだった。
「アイツ…人の不幸を楽しむ野郎だな…」
俺は苦笑いをしながら、携帯を閉じた。

玄関を開けると、子供の声が聞こえる。

「お父さん!!行ってらっしゃい!」
聞き覚えのある声。
俺は、急いで玄関の鍵を閉め、足早に階段を降りた。

そこに、“あの人”と浩汰が “あの人”の旦那さんを見送っていた。

旦那さんは、笑顔で手を振って車に乗り込んでいた。
旦那さんの顔は普通で、眼鏡をかけた、気の優しい感じの人だった。

・・・正直・・・
“お似合い”とは言えない2人だった。
“あの人”は可愛い感じなのに・・・

(どこが良かったんだ?)
俺は、不思議でたまらなかった。

No.18 11/10/24 18:03
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

俺は、駐輪所に向かい、チラチラと気付かれないように・・・“あの人”の横顔を見る・・・

『愛しい人を見る優しい笑顔』
“あの人”は、真っ直ぐに旦那さんが乗る車を、見届けている。

あの顔は、旦那さんと子供にしか見せないんだろうな・・・
そう思うと、無性に腹が立つ・・・

(アホくさ…関係ねぇって言ってんだろっ…!!)
イラつきながら、バイクに股がりエンジンをかけようとした・・・・

「わぁ~っ!…カッコいい!!」
浩汰が俺のバイクを指さした。
「ねぇっ!! お母さん!バイク、カッコいいねぇ」
「そうね。カッコいいねぇ~…」
“あの人”も一緒になって 笑顔で俺に会釈してきた。

俺は、突然の事にどうしていいか解らず、ぶっきらぼうに会釈をし、ヘルメットを被った。

(ヤベェ~っ!顔が火照る…)
俺は急いでエンジンをかけ、バイクを出した。

「お兄ちゃんっ!!バイバイ! 行ってらっしゃい!」
浩汰は、無邪気に手を振って叫んだ。

俺は照れながらも、浩汰に手を振った・・・・
その間“あの人”はずっと笑顔だった・・・

俺はミラーごしに、“あの人”の顔を頭に焼き付けていた・・・・

・・・ヤバい・・・マジになりそう・・・・

No.19 11/10/25 10:06
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

俺は“あの人”の笑顔を浮かべながら大学へと向かった。
その間 顔はずっとニヤけっぱなし・・・

バイクを駐輪所に置き、鍵を外して 鼻唄まじりに歩いていた。
すると後ろから・・・
肩を勢いよく叩いてきた。修二だ・・・
「う~ッス!!隆世。えらいご機嫌良くない?良い事でもあった?」

「オォ~…修二おはよ~…まぁね♪………じゃねぇっ!! お前なぁ~っ!!…」
俺は 修二の襟首を掴み 小声で
「余計な事してんじゃねぇよ…。 俺の許可無しに、勝手に女にメルアド 教えンなよなっ!!」

「そ…それは、悪かったよ…でもお前…あの新井 莉緒ちゃんだぜっ!?
あんな可愛い娘に 頼まれたら嫌って 言えないだろ!!…くっ苦しいって!!!!」
・・・・どいつもこいつも・・・
俺は 修二の襟首を外し
「だからってなぁ~…… 俺は 新井 莉緒の顔も解らないのに…」
俺の言葉に修二は キョトンとした
「え…お前…莉緒ちゃんの顔知らねぇの? マジで言ってんの?」
「う~ん…思いだそうにも…大学の女達の顔が皆… 同じに見えて、区別つかねぇンだもん」

・・・一時の沈黙・・・

「隆世……お前…本物のバカだな…」
そう言って、修二は大爆笑し出した・・・

No.20 11/10/25 11:02
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

俺は爆笑している修二を置いて、教室へと歩いて行った。

すると・・・次は女の声で呼び止められた
「高瀬(たかせ)君…おはよう…」
(名字で呼ばれたの…久しぶりな気がする…)
そう思いながら、振り返ると・・・
色白の顔で、華奢な体型。お嬢様系の感じの娘が立っていた。
確かに可愛いらしい娘だが・・・俺の苦手とするタイプだ・・・

まさかと思い・・・
「あっ…あぁ…。はよ… 新井…?」
その娘の顔が、笑顔になった。
「うんっ!! 顔…覚えててくれたの?」

「う~ん…覚えていたと言うか……」

「良かった…話しかけても 無視されたらどうしよう…って 不安だったの……」
安堵した顔で、嬉しそうに俺に近寄って来た。

・・・俺は、無視するつもりだったけど・・・
憂斗の昨日の言葉もあったから、面倒な事になりたくなかった。ただそれだけだった。

新井は、そんなのお構い無しに話してくる
「高瀬君…メールとか嫌いなの? あの後のメールも無視されちゃったから…」
・・・すっかり、返信するのを、忘れていた・・・
「…あぁ…メール打つより、電話の方が手っ取り早いから…メールはあんまし好きじゃねぇ…」
「じゃあ! 電話だったら、出てくれる?」

・・・・なんで、そうなるんだ?・・・・
俺は、ムッとした。

No.21 11/10/25 11:48
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

「…あのさぁ~… 先に言っておくけど、何のつもりか知らねぇけど…俺、女友達とか作らねぇし、彼女も作る気ないから…
電話してきても、無意味だと思うよ…」
ハッキリと言ってしまった・・・。
俺は周りに、新井の親衛隊がいないか・・・辺りを見回した。

新井は落ち込んでいるのか・・・うつ向いたままだった。
(ヤベェ~…泣かしたか…?やんわりと言ったつもりだったけど…)
俺は、恐る恐る・・・新井の顔を伺った。
「あの…あら…」
すると・・・いきなり、おしとやかなお嬢様系から一変した・・・

「私っ!! そんなんで諦めるようなタイプじゃないからっ!! 作る気ないって何っ!? 特定の彼女作らないって事っ!? いろんな女の子と遊びたいって事っ!?」

・・・うわっ!出た・・・超ウゼェ質問・・・

「…どう受け止めようが、新井の勝手だけど…
俺は野郎同士で遊んでる方が、気が楽なんだよ!! 今は 女は必要ないんだよ!!」

「“今は…”いらないのよね?“いつか”つくる気になるかもしれないんでしょ?」

・・・勘弁してくれよ・・・
俺は、新井が怖くなってきた・・・。

「そっ…それは…いつになるか解らないよ…」

新井は何か考えている様子だった・・・
「わかった…今は“保留”にしとく…でも、諦めた訳じゃないからっ!!
私…絶対!高瀬君を振り向かせるから!!」
高飛車な顔で、やる気満々に走って行った。

「…“保留”ってなんだ?勝手に決めんなよ…」
俺は一気に疲れがきて そのままボー然と 立ち尽くしていた。

・・・あの自信・・・何処からくるのか・・・。
俺は 新井が怖い反面 面白いヤツと思ってしまった。

No.22 11/10/25 17:22
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

午後になると、憂斗が眠そうに、登校してきた。
俺と修二そして憂斗は 食堂でコーヒーを飲んでいた。
食堂の周りは、やたらと女子が多い・・・
憂斗が欠伸をしながらコーヒーを飲む・・・その度に、携帯のカメラ音が聞こえる。

「まるで…アイドルだな…」
修二は、苦笑いしながらコーヒーを飲んだ。
「暇なんだろ…」
憂斗はそう呟くと、眼鏡をかけ 今日の新聞を読み始めた。
また、携帯カメラの音がする。

「あんなに撮って…何すんだ?」
俺は、不思議でならなかった。
「確か…近々 学祭があるだろ…生写真にして売るンじゃねぇの?」
修二が、煙草に火を着けようとした。
すると、すかさず 憂斗がライターを差し出した。
「あ…ヤベ…職業病だ」憂斗は、ペロッと舌を出した。

何処からか『キャー』と聞こえる・・・・
うるせぇなと思いながら
「今時、生写真なんて…売れンのか?」
俺は 頬杖をつきながら コーヒースプーンをかき混ぜた。

また・・・カメラ音が 聞こえる。
いちいち、動く度に写真撮られるのか俺達は。
何かの珍しい生き物じゃあるまいし・・・

俺は、大きなため息をついた・・・

No.23 11/10/25 18:16
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

「生写真は冗談で、待ち受けにしたいんだろ」
修二は立ち上がって、煙草の火を消し、コーヒーカップと灰皿を返却した。そして
「なぁ、隆世。お前… 今日、暇?」
「あ…? 予定はねぇけど?……って…イヤな予感するんだけど…」
修二はニヤニヤしながら
「頼むよ~…飲み会、付き合って♪」
・・・やっぱり・・・
修二の“飲み会”言わば・・・合コンの事だ
「だから…俺はそう言うのイヤだ!って言ってンだろ!!」

修二は手を合わせながら
「マジ頼むっ!! 飲み代 俺、出すからさぁ~っ! ただ飲みだぜっ!! 言う事ねぇだろっ!?」

そこに憂斗が・・・
「飲み代、ただなら俺が行きたい所だけど…今日は、同伴だからなぁ~。 隆世。たまには女の勉強してきたら?
好きな女…出来た時に、“ヘマ”しないように…」

・・・・好きな女・・・
俺は、“あの人”の笑顔が直ぐに、頭に浮かんだ ・・・。

・・・何考えてんだっ!? 俺はっ!?・・・
我にかえった俺は、
顔が赤くなるのを気付かれないため、立ち上がって、コーヒーカップを返却した。

「わっ…わかったよ! 俺は絶対!!金出さねぇからなっ!!」
修二はいきなり立ち上がった俺に ビックリしたが 「オゥッ!! 了解!助かったよ♪」
と喜び、俺の赤面に気が付いていないみたいだった。

憂斗は――…… ニヤニヤしながら、黙って俺の顔を見ていた。

No.24 11/10/25 18:47
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

「じゃあ! 7時に駅前で待っててよ!」
修二はそう言って、食堂を出て行った。


憂斗は新聞を閉じ、眼鏡を外した。そして
「お前…好きな女 いンの?」
にやけ顔で聞いてきた。
「…別に…いねぇし…」
俺は 無意味に携帯を開けたり閉めたりしていた。
「お前…おもいっきり、動揺してるって…わかり易いんだよ…お前の顔…」
憂斗は笑い出した。
憂斗の“するどい勘”にお手上げだった。

「実は……――」
俺は周りに聞こえないように、憂斗に話した。

No.25 11/10/25 19:56
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

ある程度、話しを聞いた憂斗は
「…取り敢えず…出るか…」
憂斗は、コーヒーカップを返却し 俺達は、食堂を後にした。

食堂にいた女子達は
「やっぱ…カッコいいわよねぇ~…あの3人…」
「アタシ…いっぱい!写メ撮っちゃった!!」
「どれ…待ち受けにしようかなぁ~…」


「ねぇ…最後の好きな人がどうとか…言ってなかった?」
「いるのかなぁ~?…3人共、校内で女の子と歩いてる所…見た事ないよね?」
「他でいるって!! いないわけないでしょっ!
1人・2人…当たり前でしょ…」
「やっぱり…よねぇ~」
「…でも、憂斗さんと隆世さんが、内緒話ししてる光景…絵になってたわよねぇ~…」
「キャー…」
・・・・・・・・・。

ガールズ・トークが盛り上がっていたのは 言うまでもない。

No.26 11/10/26 18:15
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

俺と憂斗は、人気の少ない場所に移動した。
観葉植物が植えてあり
、芝生が敷き詰められている。そして、所々に ベンチが備えてある。

まばらに学生カップルがちらほら・・・・

正直、男2人が来るような場所ではなかったが・・・憂斗は、構わずベンチに座った。
「…座らねぇの?」
「お…オゥ…」
俺は憂斗の隣りに座った

初めて、他人に恋話をした事に恥ずかしさが込み上げ…暫くうつ向いていた。

・・・・沈黙が続いた・・・・。

すると憂斗が、空を眺めながら
「…人妻か…」
小声で呟いた。
「………」
「…歳上で“人妻”の響き、なんか解らないけど…色気あるんだよなぁ。実際…色気ある人妻も いるし…」
憂斗は構わず話しを続ける・・・・
「“手を出すな”って言われると余計、手を出したくなるって言うか…
危険な事と解っていても、更に 燃え上がるんだよな……」
憂斗は目を閉じた・・・

「憂斗…?まさか…経験談?」
「まぁ~な…ハマりそうに なった事がある…」
憂斗は静かに微笑んだ。
「未遂だよ……。
いざ、関係を持とうとしたら、相手は“やっぱり、家族は棄てられない”って言って逃げられた。
…そんなもんだよ……」
さすが憂斗・・・経験豊富な男だ・・・。

「そ…そっか…」
俺は他に言葉がなく、それだけ相づちをうって、
また・・・沈黙が続いた・・・・。

No.27 11/10/26 18:34
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

「…隆世…お前には、人妻なんてタイプじゃねぇよ… “ハマる”前にやめとけ…」
憂斗が厳しい目で俺を見つめた。

「経験者が言うんだ…お前には無理だ…重すぎる…。
莉緒ちゃんがいるだろ…? あの娘にしとけ…」
「…あっ…新井はともかく…解ったよ…それ以上…ハマらないよう“あの人”の事は忘れてみる」

・・・そうは言ったものの、どうやって忘れられるんだ?・・・
目を閉じるだけで・・・直ぐに“あの人”の笑顔が思い浮かぶ・・・

俺は・・・既に“あの人”にハマッていたんだ・・・・・

No.28 11/10/27 10:51
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

俺が黙り込んでいる横顔を・・・憂斗は、何かを察知したように、俺の肩を軽くポンッと叩いた
「まっ!!なるようになるさ……今日の合コンで 運命の出会いがあるかもしれねぇぞ!! 頑張ってこいや!
じゃっ♪俺は授業あるから。」

ベンチから立ち上がり、片手を軽く挙げ 立ち去って行った。

一人残された俺は・・・
「なるように…か……」
暫く・・・考え込んでいた・・・。

No.29 11/10/27 11:22
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

・・・その背後に人の気配を感じた俺は、後ろを 振り向いた・・・

そこに仁王立ちした、新井が険しい顔でいた。
「なっ!?…っんだよっ!?いつから居たんだよっ!?」
俺は憂斗との話しを聞かれたのかと思うと、動揺を隠せなかった。
新井は、俺を睨み付けながら
「“合コンで運命の相手”がどうとか… その辺からっ!! 何よっ!高瀬クン 今、彼女 必要ないって言ったよねっ!?
合コンって どういうつもりよっ!?」

(…憂斗っ!! 何で教えてくれなかったんだよ!!)
俺は焦りつつも・・・
「おっ…お前に関係ねぇだろっ!! ……っつうか!お前っ。ストーカーかっ!? 俺の行く所までついて来やがってっ!!」

・・・すると、新井は怒りのあまり、顔が赤くなっていった。
「…ざけなっ!! 自惚れんなよっ!! あたしはあたしで、呼び出されてたのよっ!!!!」
もの凄い剣幕で、俺の襟首を掴んできた。

「わっ…悪かったって!ストーカーって言ったのは…あ…謝るからっ!!」
・・・・俺は新井の性格が少しづつ、解ってきた・・・・

顔のわりに、気が強く、嫉妬深い女・・・。
そして・・・スゲェ自己中なんだ・・・・と・・・・。

やっぱり・・・俺の苦手とする女だった。

No.30 11/10/27 12:23
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

新井は無言で俺の襟首を外し・・・
「あぁ~あ…何で…片思いって実らないもんなんだろ…」
そう言って俺の横に座ってきた・・・

「…新井の性格だろ…」
「…高瀬クンって…傷付く事、平気で言うのね…」
新井は膨れっ面で俺を 軽く睨んだ。

・・・さっきの口の悪さがなければ、可愛いと思うんだろうが・・・

「俺は、嘘を言うのが 苦手なんだよ…。男達は、騙されてんだな。新井の顔に…。」

「悪いけど…あたしは詐欺ってないわよ!
向こうが勝手にあたしのキャラを作ったの!!
“清楚で大人しい、お嬢様”キャラを…っ!!
あたしは、何も隠してないっ!!女の子に聞いてみなさいよっ!」

真っ直ぐ俺を見つめる、新井の綺麗な瞳に、俺はやり場がなく、慌てて目を反らした。
「べ…別に、聞かねぇし…興味ねぇよ…。
男の前でも、そういう素の新井を出せばいいだろ」

「出してるわよ…でも 好きでもない人に解って欲しいと思わないし…。 好きな人だから、こんなに必死になるのっ!!」

新井は頬を赤らめ、うつ向いた。

新井の素直な告白に・・・俺はどうしていいか解らず・・・
「悪いけど…。新井には もっとイイ男、見付かるよ。俺はマジでつまんねぇ男だから、やめとけって。 じゃあな…」
俺はベンチから立ち上がって、歩きだした。

「………。」
新井はうつ向いたまま・・・その場から動こうとはしなかった。
俺は、それに構わずその場から去った。

No.31 11/10/27 12:35
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

俺は、修二との待ち合わせの時間まで、余裕がある事から 一度アパートに戻って、バイクを置いて来る事にした。

アパートに戻って来ると、駐輪場の横に女性が、かがんで何かを探しているように見えた。

俺は、バイクの鍵をかけ、無視も出来ず、後ろ姿になっている女性に声をかけた。
「あの…何かあったんです…か…?」

俺は言葉が詰まってしまった。
振り向いたのが、“あの人”だったから・・・

No.32 11/10/27 17:58
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

“あの人”は片目を押さえながら、しゃがんだまま俺に、会釈をした。

「あっ!すみません…コンタクトレンズ…落としてしまって!!」
“あの人”は、人目もはばからず・・・膝を地面に付け、地面に 顔が付くぐらいの勢いで、コンタクトを探していた。

「ハードコンタクトですか?」
俺も“あの人”の横にしゃがみ込んだ・・・。
“あの人”は驚いて
「えっ?…いっ…イイですよ!! 用事あるんじゃないですか?…大丈夫ですよ!!」

・・・俺は、“あの人”の顔を、長く見られるチャンスを逃したくなかった。
「俺の事は、気にしないで下さい。 片目無しじゃ探しにくいでしょ? 2人で探した方が、早いですよ?」
俺は 今までにない笑顔を“あの人”に見せた。

“あの人”は最初は、ボー然としていたが・・・いつものような笑顔に戻り
「ありがとうございます。助かります!!」
と返してくれた。

・・・やっぱり、可愛い人だ・・・。

俺は照れながら、コンタクトを探し始めた・・・。

No.33 11/10/27 18:41
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

・・・暫く・・・俺達は 無言で、コンタクトレンズを探していた。
俺は、“あの人”が近くにいると思っただけで、鼓動が早くなっていた。

・・・なかなか、コンタクトレンズは、見つからない・・

“あの人”が最初に口を開いた・・・
「おかしいな…確か…この辺りで落ちたはず…なんだけどな…」

“あの人”は立ち上がり大きく息を吐いた。

「う~ん…結構…探したんですけど…ね」
俺も立ち上がった瞬間・・・フッと“あの人”の胸元に、光る物があった・・・

俺は“あの人”に近づき
「…あっあの…失礼ですけど…貴女の胸元に光る物が…」
“あの人”はキョトンとしていた。
「…失礼します…」
と俺は、“あの人”の胸元に手を伸ばした。
・・・やっぱり・・・

「これ………」
俺は手の平の、コンタクトレンズを見せた・・・

“あの人”は、恥ずかしくなったのか・・・申し訳なさそうに深々と会釈をし・・・
「すっすみませんっ!!無駄な時間 つかわせてしまって!! 本当にっ! なんとお詫びして良いのか……………」
何度も、謝罪をした。

俺は何故か可笑しくなって、吹き出してしまった。
「プッ…大丈夫ですよ! 気にしないで下さい… 見つかって良かったですね…」

“あの人”は顔を赤らめうつ向いたままだった。

「あ…これ…どうぞ」
「ありがとうございます!! 本当にっ!助かりました」
そう言って彼女は、俺の手の平にあるコンタクトレンズを持ち上げた・・・。

手の平と指が少しだけ触れただけで、俺の手の平が熱くなっていくのがわかった・・・・・。

“あの人”は笑顔で、質問してきた。
「顔は合わせるけど、お話ししたの…初めてですね?大学生ですか?」

「あっ!ハイ。〇〇大学の3年です」
「わ~凄い!! そこの大学って、結構レベル高いし、セレブ大学ですよね
~」
“あの人”は少し驚いた顔をした。

「…レベル高くない…っすよ…プライド高いヤツばっかだし…」
「そうなんだ…」
“あの人”はクスクスと、笑いだした。

No.34 11/10/27 19:08
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

・・・『ガチャ』・・・とドアが開く音がした。
するとそこから、浩汰が顔を出した。

「お母さん…探し物あった? アニメ終わっちゃったよ?
…あっ!!バイクのお兄ちゃん!!」
浩汰は、ドアを閉め 駆け寄って来た。

俺は、浩汰の出て来た、アパート番号を確認した

・・・『101号室…』
1階に住んでたんだ・・・・

「こんにちは…」
俺は笑顔で、浩汰に挨拶をした。
「こんにちは!! “西原 浩汰”!!4歳ですっ!」
浩汰は、元気良く自己紹介をしてきた・・・

「元気良いねぇ~♪僕の名前は “高瀬 隆世”22歳です」
と、照れながら自己紹介をした。

「お母さんは!? 自己紹介したっ!?」
浩汰は無邪気に、“あの人”に問いかけた。

・・・でかしたっ!! 浩汰!!・・・・

俺は心の中で、拳を握りしめた。

“あの人”は照れながら
「えっ?…じゃあ…私の名前は“瑞帆”(みずほ)と言います。宜しくね。」
自己紹介をした。

・・・“瑞帆”さん・・・
俺は心の中で何度も、唱えた。

No.35 11/10/27 19:45
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

✏✏✏主でございます🙇✏✏✏

読んで頂いている方が、おられるか解りませんが💦
とにかく年下のイケメン👨に恋心を抱かれたら😍…と言う、ありもしない主の妄想…😂😂😂

そして、イケメン君をもっと‼切なくさせたいと言う…主の独りよがり…😂😂😂

男心がいまいち…表現出来てませんが…😔⤵
『男心はもっとこうが良い』というアドバイスを、頂けたら光栄です🙇⤵

No.36 11/10/27 20:23
ミカン ( ♀ CsxBh )

女ですが初めまして。

とても楽しく読ませて頂いてます😺
この後の展開が気になってドキドキします💕

主さん、これからも楽しみにしております☺

No.37 11/10/27 20:37
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

>> 36 ✏✏✏ミカンさん☺ ありがとうございます🙇✏✏✏

こんなド素人の小説ですが💦…頑張って続けて行こうと思います☺

誤字・脱字等々💧💧💧
気を付けていたんですけど…すみません🙇

何か気が付いた事があれば、アドバイスなど、コメント下さい‼🙇✏✏✏

No.38 11/10/27 20:47
一般人 ( xk2Oh )

>> 37 楽しく読んでます😃


それなら感想スレをお願いします🙇

No.39 11/10/27 21:05
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

>> 38 ✏✏✏一般人さん☺ありがとうございます🙇

え~と…感想スレをたてる程でもないかと思ったもので☺💦

後ほど…たたせて頂きます🙇✏✏✏

No.40 11/10/28 09:25
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

「お母さん、今34歳だよ♪ でも、“かなちゃんママ”とか、“りく君ママ”とかが、若く見えるって言ってるんだぁ~♪凄い?」
浩汰は目を輝かせながら、俺を見つめる。

・・・確かに、見えないな。20代後半かと思った・・・

「へぇ~…そうなんだ♪浩汰君のお母さん、確かに若く見えるなぁ~」
俺は、浩汰の目線に合わせ、頭を軽くさすった。

・・・浩汰は瑞帆さん似だな。目がパッチリしてる・・・
改めて 浩汰をマジマジと見た。

瑞帆さんは慌てながら
「浩汰っ!! お母さんの歳は言わなくていいのっ!
ほらっ。お買い物行くから、準備して!!」
そう言って、部屋に入るように促した。

瑞帆さんは、俺に
「余計な気を使わせてしまって、ごめんなさいね…。コンタクトレンズ、ありがとうございました。
また、お礼に伺いますので、宜しければ…部屋番号、教えてもらっていいですか?」
恥ずかし気に聞いてきた。俺は嬉しさの余り・・・顔がにやけそうになった。
その顔を何とか押し殺し、平静さを装い・・・
「大丈夫ですよ! お礼なんて…。大した事してないですし…。
あっ!! でも俺の部屋番、205号室ですから、困った事があれば、いつでも来て下さい!!」

・・・・下心・・見え見えかな?・・・

No.41 11/10/28 10:23
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

瑞帆さんは、優しく微笑んで
「解りました。何かあれば…その時は宜しくお願いします。」
と会釈をし、部屋へと入って行った・・・。

俺は、瑞帆さんの後ろ姿を見送り、立ち尽くしていた・・・・。

俺は“あの人”の名前が解った事と、会話が出来た事・・・ただそれだけで、今日1日が幸せに感じた・・・・。
“飲み会”なんかどうでもいいように思えてきた。
・・・瑞帆さんの声と顔を思いだしながら、酒のつまみにし、このまま眠りたいとも思った。

・・・だけど・・・・
それ以上、求めたらいけねぇんだよな・・・

そう思うと、胸が苦しくなってくる。初めての感覚だった。

俺は、頭を強く振り・・・・・
・・・相手は人妻だ!!!! これ以上、道を踏み外したらダメなんだっ!!・・・・
俺は強く自分に言い聞かせ、修二の待つ駅へと歩き出した。


No.42 11/10/28 11:36
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

駅前にたどり着いたのが 6時だった。
「かなり早過ぎたな…」俺は、近くの本屋で時間を潰す事にした。

特に見たい雑誌もなかったが・・・車の雑誌を手に取り、パラパラと雑誌をめくっていた。

・・・やたらと横から視線を感じる・・・・
俺は、視線のある方を振り向くと、背の低い、黒ぶち眼鏡をかけた女が、 俺と目が合い、慌てて雑誌を顔に当てていた。

・・・何だ?・・・

俺は、気にせずに雑誌に目を向けた。

・・・やっぱり、視線を感じる・・・。
俺は、雑誌を置き、わざと眼鏡女のいる方向へと 歩いた。
眼鏡女は、顔を真っ赤にし、慌てて雑誌をめくるが 手がおぼつかない様子。

積み重ねてある雑誌に、眼鏡女の膝が当たり、1・2冊と 床に落ちていった。
眼鏡女は慌てて、落ちた雑誌を拾い上げようと、屈(かが)んだ。

『ゴンッ!』眼鏡女の額が、台に当たったらしく・・・眼鏡が落ちた・・・
「…ったぁ…」
眼鏡女の目に、涙が溜まっている・・・

周りの人間は、その光景を見て、冷ややかに笑っている・・・・。

眼鏡より先に、彼女は雑誌を拾い上げ、元に戻した。

額が赤く腫れ上がっている・・・
俺は 眼鏡を拾い、彼女に渡した。
「大丈夫…ですか?…額…」

眼鏡女は恥ずかしさの余りか…顔を赤らめながら涙をこぼしていた。
「は…い…。ありがとうございます…」

眼鏡を受け取り、深々とお辞儀をし、小走りに走り去って行った。

・・・今日はやたらと いろんな事が起きるな・・・・
と、眼鏡女の後ろ姿を見届けていた。

No.43 11/10/28 14:16
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

7時近くに修二が、女の子3人を連れて歩いてきた・・・
修二が俺に気付き、手を挙げて来た。

「お待たせぇ~♪ こちら昨日、バーで知り合った、その店の中で1番可愛いかった3人組で~す♪」
『今晩は~っ!!』
3人組は元気良く 挨拶をしてきた。

・・・皆・・同じ化粧・同じような髪型・・・

修二は俺の肩を組み
「こいつは、隆世!俺の
次にイケてる友達っ!!」
俺はためらいながら挨拶した
「宜しく…」

すると、いきなり・・・
「ヤァ~ッン!! 超イケメンっ!!!! アタシ 隆世君がいいっ!」
女が俺の腕を組んできた。 すると、もう1人の女も
「え~っ! ズルいっっ!! アタシも隆世君よっ!!」
と、修二をはね飛ばし、もう片方の腕を組んできた。

「…ハハハ…俺の立場なし…」
修二は恥ずかしそうに呟いた。


その後は、俺にとって、一番 盛り上がらない“飲み会”だった・・・・・・・。

No.44 11/10/28 14:47
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

俺は何とか修二を説得し、他の男友達に電話をし、来てもらった所で、 店を後にした・・・・

女の子達からは、かなりの大ブーイングだったが・・・
俺には・・正直、関係ないと思った・・・。


アパートに着き、瑞帆さんがいる、部屋の明かりを横目にし、溜め息がこぼれた・・・・

(俺って…こんなに…女々しかったけ?)

そう思いながら、階段を昇っていった・・・

今日1日・・・色々な事がありすぎたせいか・・・シャワーを浴びてベッドに横になると、直ぐに寝付いた。

No.45 11/10/28 17:21
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

・・・俺は夢を見ていた・・・
後ろ姿の女性が、薄い白い布を羽織って座っている・・・
俺は声をかけようと、その女性の肩に触れると ・・・その女性は、静かに、振り向いて涙を溢(こぼ)した・・・・

その女性は・・・瑞帆さんだった・・・
羽織っていた布が滑り落ちると・・・
瑞帆さんは、産まれたままの姿で俺に抱きついてきた・・・・・
・・・・そして、瑞帆さんの唇が、俺の唇に触れようとした・・・・

瞬間に・・・携帯の着信音に目が覚めた・・・

No.46 11/10/28 17:47
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

・・・後、少しだったのにっ!!・・・
夢とは言え・・・後、少しで瑞帆さんとっ!!・・・何処にも、ぶつけられない怒りを、持ちながら電話に出た。

「はいっ!…」
「も~しもし…あたし」
・・・『あたし?』誰だ??・・・・

俺は、聞き覚えのあるような無いような声に、
「あ…え~と…?」
すると、電話の女性が笑い出し
「アハハ…本当に解ンないの? あたしよ!あたし!“リ・ナ・よっ”」

「えっ!? リナさんっ!?」
俺は、ビックリして起き上がった・・・・

「優斗に番号教えて貰っちゃった…。 この前のお礼…してもらおうと思って…」
「え…お礼ですか?」
「そうよっ!! 忘れられない内にねっ!」

俺は戸惑いながら・・・・
「同伴ですか…?」
「フフ…違うわよ…身体で支払ってもらうのよ」

・・・身体っ!?・・・

俺は、夢で見た瑞帆さんとの姿が、一瞬にしてリナの顔に変わった・・・

No.47 11/10/28 18:35
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

リナが車で迎えに来ると言う事で、俺は住所を教えた・・・

「1時間後に行くから… 出掛ける準備しておいてね」
そう言って、リナは電話を切った・・・

時計を見ると、午前10時・・・
今日は元々・・・新井を避ける為、学校に行く気はなかったから、 遅く起きる予定だった。

俺は、シャワーを浴び、出掛ける準備をした。

・・・今日の夢と、リナの言葉に少しドキドキしながら・・・

1時間後・・・約束通りリナから、電話が掛かってきた。
玄関を出て、階段を降りると・・・
高級車で、リナは迎えに来てくれた。

リナは車から出て来ると・・・髪型は落ち着いたストレートに、肩をおもいっきり出した服、脚の長さを強調したミニスカートとヒール・・・。

大人の色気を出した服装に、俺は目のやり場に困った。

しかし・・・キャバ嬢の時のメイクより、少し落ち着いたメイクでも、リナは綺麗だ・・・・

俺は、一瞬・・・見とれてしまった・・・

「ねぇ…運転出来るでしょ? 代わってよ…」
リナは、ポンッと肩を叩いた。

「あ…はい…」
俺は、運転席のドアを開けた時、『ガチャ』と、何処かのドアが開く音がした・・・。

No.48 11/10/28 18:52
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

俺は“ギョッ”とした。そのドアから、瑞帆さんが出て来たからだ。

瑞帆さんは、俺に気付き少し驚いていたが、直ぐに笑顔になり、軽く会釈した・・・

「あ…あの…っ!」
俺は、瑞帆さんに話しかけようとしたが…

「隆世っ!! どうしたの? 早く車、出してよ」
既に、助手席に乗ったリナに、言葉を遮(さえぎ)られた・・・・。

俺は、仕方なく軽く会釈し・・・車に乗り込み、発車した。
バックミラーに映る、瑞帆さんの姿を見ながら俺は、小さく息を吐いた・・・

その横顔を黙って見ていた、リナは・・・
「ふ~ん…」
と、小さく笑って 外の景色を見始めた・・・

No.49 11/10/29 07:29
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

・・・その頃 アパートで・・・

『103号室』
「あれ?…瑞帆さん?…どうしたの?ボーっとしちゃって…」
黒ぶち眼鏡を、かけた女の子が、玄関から出て来た。

「…あのね、さっき…スッゴい!絵になる物…見ちゃったの…」
瑞帆は瞳を輝かせながら、遠くを見ていた。
「絵になる物?…」
「うんっ! さっきも“沙奈(さな)”ちゃんに話した…『205号室』の…大学生クンと、モデル並みのスレンダー美女が、高級車に乗って走り去ったんだけど……」
黒ぶち眼鏡をかけた“沙奈”は、悲しげに瑞帆を見つめていた・・・
「…高瀬さん…彼女…いたんだ…」

瑞帆は慌てて
「…あっ!…いやぁ~…女友達かもしれないでしょ? ほらっ!! あんだけイケメンなんだから、女友達の1人や2人……」
益々、“ドツボ”にはまっていく瑞帆・・・・

沙奈は、クスクスと笑い始め・・・
「大丈夫よ。瑞帆さん…そんな事、百も承知だもん。
お兄ちゃんの誕生日プレゼント、買いに行こうよ!!」

瑞帆は沙奈の笑顔にホッとし・・・・
「そうねっ!! 買いに行こうか!」
沙奈に笑顔で返した。

No.50 11/10/30 09:09
MANA・01 ( ♀ dEIMh )

・・・一方・・・俺は・・・・・

「リナさんっ!…“身体で支払えっ”て…こう言う事?…」
俺は、所々の有名店の袋を両手に抱え、リナの後ろを着いて歩いていた・・・・。

リナは、陽気に歩きながら・・・・
「そうよ♪荷物持ちに、貴方が必要だったの!」
そして、俺の方を振り返り・・・リナは悪戯っぽく笑いかけてきた。
「隆世…貴方…何、考えてたの?」

俺は、
・・・よくある“オチ”だな・・・・
そう思いながら…
「特に…何も…ないっす」
苦笑いするしかなかった


俺とリナは、 立体駐車場へと戻ってきた・・・
リナは、トランクに買った荷持つを押し込むように入れた。

(…おいおい…高い商品なのに…随分、乱暴に扱うんだな…)
俺は・・・少し絶句した

「ありがと、隆世。本当、助かったわ。 お昼にしましょ♪あたし…お腹空いちゃった!」
そう言って、車に乗ろうとした時・・・リナの脚が止まった。

俺は、助手席になかなか乗ってこない、リナに気付き・・・
「リナさん?…どう…」
リナは車から離れ・・・正面に停めてある高級車へと、向かって行った。

見ると、運転席に男性が乗っている・・・・

  • << 51 ✏✏✏お詫び🙇✏✏✏ すみません💦 文章を間違えた所がありました😔 『俺は少し絶句した』 ↓ 『俺は少しあ然とした』 でした🙇💦 失礼しました😔
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