欲情の果て
🔞猥褻な表現も多数あるかと思うので、不快に思う方は見ないで下さい🙇
後悔の日々…
反省の念もあって 綴ってみようと思います。
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琉美は 我に返って、慌てて自分の姿を確認した。
…何も身に着けていない…
『雅也さん…あの…一体…?』
狼狽えつつ、課長に説明を求める。
『あぁ、検査着って脱がし易くて良いよなぁ…思わず 脱がして触り捲っちゃってたよ(笑)』
全く悪びれた様子も見せず、課長が無邪気に微笑む。
『無意識でも 体は正直だね♪』
課長が、琉美の瞳を覗き込み 茶目っ気たっぷりに言葉を続ける。
『メインディッシュは 後のお楽しみ♪ 検査着は畳んでおいたから、支度して出ようか♪』
言って、ハンガーに掛けられていた制服を琉美に手渡す。
琉美は、掛け布団で裸体を隠しつつ 慌てて服を着込んだ。
『じゃあ 行こうか』
琉美が身支度を整えたのを見計らい、課長が促した。
課長に続いて、慌てて 琉美が病室を後にする。
エレベーター前のナースステーションで、課長が立ち止まり 看護士に挨拶をしていた。
琉美は 看護士に会釈をし、課長の後を追った。
課長は、エレベーター隣の階段へと歩みを進めていた。
琉美も、階段へと足を向けた。
階段のフロアで、課長が 足を止め、琉美の到着を待っていた。
『姫。足元にお気を付け下さい』
冗談めかして そう言って、課長が 恭しく手を差し出す。
琉美は、差し出された手につかまり ゆっくりと階段を下った。
一階へ降り着き、琉美は 受付に向かう為に立ち止まった。
『雅也さん。あの…会計して来るので…』
言って、繋いだ手を解す。
すかさず 課長の手が、琉美の手首を捕まえる。
『もう、会計済ましてるから…』
言葉と共に抱き寄せられた。
『私 救急車で運ばれたんですか?!』
驚いて、思わず声が上擦る。
琉美は かつて救急車に乗った経験が無かった。
…救急車 中身見てみたかったなぁ…
乗り物好きとしては
“救急車の設備&装置”が 非常に気になる。
まあ…
実際
車内を観察する余裕の有る人間が乗る車両では無いのだろうが…
程なくして
タクシーは 会社地下の駐車場へと着いた。
課長が料金を払い
琉美を抱き寄せ…肩を貸しつつ タクシーから降り立つ。
『今日は“直帰”だからネ♪』
楽し気に言って、課長が 琉美をランクル🚗へと誘う。
琉美は
誘われる(イザナワレル)が儘に ランクルに乗り込んだ。
『凄く美味ぃ焼鳥屋なんだケド…オヤジさんが“嫌煙家”なんだょ😥』
愛煙家の課長がボヤく。
琉美も“愛煙家”
思わず躊躇する。
『店内禁煙ですか…外で吸えと?』
実に数時間振りのタバコに火を付け、琉美が尋ねた。
深く煙を吸い込む。
軽く目眩を覚える。
『…それがさぁ“外でも吸うな”って』
言って、思い出したかの様に 慌てて課長もタバコを口にする。
『行ったら分かるから…』
課長が、溜め息と共に煙を吐き出した。
ランクルが 駅前の駐車場へと収まる。
『駐車場が無い店で… 少し歩かせちゃうケド…』
ゴメンネ と謝りつつ
課長が 琉美をランクルから抱き降ろす。
『…重くてスミマセン』
『えっ?? 何て言ったの?』
力無い琉美の声は、喧騒に掻き消され 課長の耳には届かなかった…
夜風に吹かれながら、焼鳥屋へと歩く。
琉美の体調を気遣い、課長が歩みを緩めつつ 頻繁に琉美の顔を覗き込む。
細い裏路地を登った所に その店は在った。
入口の前で、何故か お互いの匂いをチェックする。
風に晒されつつ歩いて来た為か、タバコの匂いは 差程気にならない。
『大丈夫だネ』
同時に言って 思わず微笑んだ。
引き戸を開け 焼鳥屋の暖簾を潜った。
『いらっしゃーい! 空いてる席にどうぞ』
狭い店内に 必要以上に大きな声が響く。
コの字形のカウンターのみの店内で
課長が連席で空いている席を探し 琉美を促した。
『オヤっさん。取り敢えず“生中”二つ』
課長が、腰を下ろしつつ そそくさと注文する。
『お待ちっ! 生中②つ』
中ジョッキが カウンターに並べられる。
『あれっ?! お二人共 つぃ先刻までタバコ吸ってました??』
顔をしかめつつ 店主が問う。
『…マスター。やっぱりバレたか😥』
課長が苦笑いしつつ続ける。
『一応 遠慮して“吸い溜め”して来たんすょ💦』
店主が貼り紙を指し
宣告する。
『タバコは“毒”です。遠慮は要りません。…死にたかったら思う存分 堪能して下さい』
マスターが 困った感じに苦笑しつつ返答する。
『俺等スモーカーも一応意識してっから大丈夫っすよ』
課長が続けて言う。
『タバコ=毒 だから カミさん&子供の前では吸ぃませんよ』
…“カミさん”
琉美は その言葉に胸が締め付けられる思いだった。
(所詮は不倫 彼は家庭を大切にしている…)
愛想笑いをしつつ
琉美は 虚しさを覚えていた…
『次 行こうか』
課長が琉美の耳元で囁く
琉美は素直に頷き 課長の提言に従った。
課長が琉美の手を引き マスターに『ご馳走様』と声を掛け 店から出ようとする。
焦って『あの…お会計は?』
琉美がマスターに問う
『既に頂いてます』
マスターが微笑む
どうやら 琉美が化粧直しに席を外した際に 会計を済ませてたらしい…
琉美は
改めて 課長の“スマートな対応”に惹かれている自分を自覚した。
始まりは“性欲”
ロスト・ヴアージンの理由付けの為に“好き”だと思い込みたかった筈が…
最早 課長の虜になっていた。
課長の奥様に嫉妬している自分がもどかしい…
店を後にし 二人共そそくさとタバコに火をつけた。
『やっぱ 禁煙はキツイね(笑) 琉美も苛ついてるみたいだったから…早々に切り上げちゃったよ』
課長が続ける
『次の店は タバコOKだから♪』
琉美は 手を引かれるが侭に課長に従った。
やがて、とあるビルの前で 課長が足を止めた。
『ここの二階なんだケド…大丈夫?』
狭くて直登の階段を指差す。
『伊達に鍛えてませんから、大丈夫ですよ(笑)』
琉美が軽く笑う。
『待ってよ~!! 俺のコト頼ってよ』
課長が失笑し 続ける
『そういや“ボルダリング”やってるんだっけ?』
『最近は ボルダリング行く余裕が無いんですけど… 地道にトレーニングはしてます』
そう言って、琉美は 躰に見合わず厳つい…グリップダコのある掌を広げて見せた。
課長の手が、広げられた琉美の掌に重ねられる。
そのまま引き寄せられ耳元で囁かれる。
『琉美が鍛えてるのは分かってるよ。アソコの締まりが良いからね…』
思わず狼狽えた琉美の唇に軽く口づけして、課長は 琉美の手を握ったまま階段を登った。
課長がBARの扉を開け琉美を誘う。
店内には客の姿が無い。
『お久し振りですね』
マスターが課長に声を掛けた。
『あぁ…久し振りだよネ。ってか大丈夫? 客入って無いじゃん』
笑いながら 課長がツッコミを入れる。
琉美は 二人の会話を心地良く聴いていた。
先程までとは違い リラックスしている課長に、琉美は“安らぎ”を覚えていた。
カウンター席のみの店内で、課長が琉美に席を示し促す。
『ここから見下ろす雑踏が好きなンだ…』
琉美の隣に腰掛け、課長が囁く。
課長は 手渡されたメニューに軽く目を遣ると『ハーパーを シングルの水割りで』と告げた。
マスターの視線が 琉美にオーダーを促す。
『同じ物を ロックで』
言って 琉美は軽く会釈をした。
ウィスキーグラスに、丸く削られた氷が入れられ ハーパーが注がれる。
『どうぞ』
琉美の前のコースターにグラスが置かれた。
『あれ?これって“手彫り”ですか?』
丸く削られた氷に目を遣って 琉美が訊ねる。
『ああ… 暇つぶしに削ってるんですよ(笑)』
苦笑しつつ マスターが答えた。
『確かに いつも暇そうだよね(笑) …本当に大丈夫なの?』
課長が突っ込みを入れる。
『お陰様で何とか(笑)』
苦笑しつつ マスターが、ピスタチオの盛られた小皿を勧めた。
店内にはジャズが流れている。
『そういや、琉美は 壁だけじゃなくて山も登るんだっけ?』
ふと 課長が訊ねた。
『登山は年に数回程度ですけどね(笑) ○○山なんか良いですよ』
頷いて 琉美が答えた。
『○○山って、よく学校登山なんかで登る山だよね?』
課長が確認する。
『裏からだと 小学生の足でも2~3時間もあれば登れますからねぇ…オススメは表登山口からのルートです』
そう言って、琉美はウィスキーで喉を潤した。
『表登山口!! キツイですよね!…7時間くらいでしたっけ?』
マスターが口を挟む。
『あれ?! マスターも登山なさるんですか?』
琉美が、驚いて マスターに目を遣った。
『ええ。これでも 学生時代は山やってたんですよ。今じゃあ…こんな なんで無理ですが…(笑)』
立派なメタボ腹を摩りながら、マスターが苦笑した。
琉美と課長の会話の邪魔をせず、自然に会話に加わる辺り…
流石は接客業を生業にしているだけ有る。
眼下の雑踏を眺めながら、琉美は店の雰囲気とジャズを心地良く味わっていた。
空になったグラスに 再びハーパーが注がれた。
今日の琉美は、体調が本調子で無いためか アルコールの回りが普段とは違う。
『雅也さん。私 今日はこの辺で…』
琉美はグラスに手を掛けると、課長に アルコール終了を告げた。
『ああ…俺もここらで止めとくわ。酔い醒まさなきゃな。』
そう言って、課長は烏龍茶をオーダーした。
店を後にし、繁華街から一本裏路地へと足を踏み入れる。
《ファッションホテルrabbit》
オブラートに包んだ様な名称が掲げられた、所謂(いわゆる)ラブホの入口を潜った。
ロビーには受付の女性が居て
『休憩ですか? 宿泊ですか?』と声を掛けて来た。
『随分とオープンだなあ…』
課長が、面食らった様子で声を潜めた。
『休憩で』
そう告げる課長の背中に隠れる様にして、琉美は辺りを見渡した。
…落ち着かない。
『こちらのパネルから、部屋を選んで下さい。』
受付の女性が、淡々と事務的に話を進める。
課長が部屋の鍵を受け取り、二人は 狭いエレベーターへと乗り込んだ。
『受付の隣で 堂々と“大人の玩具”売ってたね(笑) 琉美に買ってあげようか?(笑)』
課長がイタズラっ子の様に声を弾ませる。
『…要りません!!』
恥ずかしさに俯きつつも、琉美は きっぱりと断った。
エレベーターが 指定した階に止まり扉が開いた。
課長と手を繋いだまま 部屋へと導かれる。
部屋に入ると…違和感が、と同時に内線のコールが鳴る。
課長が受話器を取り 短く会話を交わした後、困った様な…しかし楽し気な様子で 琉美に告げた。
『この部屋は‘使用直後’だって(笑) 隣の部屋と間違えたわ』
琉美が感じた‘違和感’
(入口のスリッパが揃えられて無い)
ベッドに目を遣ると、上掛けが床に落ち…明らかに‘交わった’形跡が。
不思議と 互いに過激な気分になり、ディープに舌を絡め合う。
『ごめんネ。俺 酔っ払ってっかも…』
唇を解放し、琉美の頬を両手で包みつつ 課長が琉美の瞳を覗き込む。
(可愛い)
琉美の中に、課長に対しての 新たな感情が芽生えた。
互いの腰に手を回したまま 忙々と隣室へと移動する。
課長は、扉に施錠すると そのまま琉美のパンティに手を掛け引きずり下ろした。
いきり立った男性器が正面からネジ込まれる。
『っァアンァッッ…!!』
思わず叫び 琉美は崩れそうになった。
課長が 琉美を抱え、繋がったままベッドに押し倒す。
『生でゴメンね…ぁあ…琉美の…気持ち良過ぎる…!!』
半開きの口で、熱を帯びた虚ろな瞳で、課長が訴える。
『琉美の中 とろっトロだよ…ぁぁ…ン…っくぅっっ…ンン!!…』
課長が悶えている。
琉美は、課長への愛おしさを感じつつ…
喘ぎながら、課長の頭を撫で抱え込んでいた。
何度も何度も 貪る様に 互いを求め合う
何度も何度も 結合と包容を繰り返す
僅か二時間の“ご休憩”で、二人は 数え切れない程の絶頂を刻み込んだ。
休日は家へ帰り 死んだ様に睡眠を貪り、月曜 旅行バッグに着替えを詰め込んで出社する日々。
端から見れば“出張に向かうOLさん“状態で、琉美は 満員電車に揺られていた。
噎せ返る様な人息れ…
時々遠退き掛ける意識を何とか呼び覚まし、会社最寄りの駅で 人々の群から吐き出される。
琉美は、プラスチック製の椅子へと倒れ込み 改札口へ雪崩れ込む人々の波を見送っていた。
『あれ??! どぅしたンすか??』
不意に声を掛けられ 琉美は 顔を上げた
新人の佐々木だ
“先輩意識”が働き
無理矢理に体裁を繕う
『少し人混みに酔ったかも。でも大丈夫だから』
笑顔を作り『先に行ってて』と促す。
『でも…顔色悪いっすよ』
佐々木が 琉美の顔を覗き込む。
『琉美さん 元々華奢なのに、最近 激痩せしてますよね。密かに話題になってますよ』
佐々木が 心配そうな顔で…
言い難そうに言葉を続けた。
“先輩の威厳”
琉美は 地面にのめり込みそうな意識に鞭打ち、立ち上がった。
『本当に大丈夫だから。遅刻しない内に行きましょ』
言って 琉美は会社へと足を向けた。
会社へと辿り着くと 琉美はエスカレーターを待つ人々の塊に加わっった。
最近は 階段を使う気力すら無くなってしまっている。
原因は明白
“極度のダイエット”に因るものだ。
琉美の体重は40㎏を割っていた。
明らかに異常な状態でありながら、琉美の感覚は麻痺していた。
着実に減っていく体重が、琉美に 満足感と達成感を与える。
満たされぬ想い
心の隙間が埋められる。
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