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黄昏の時 vol . 2

No.1 13/09/24 21:21
@白猫@ ( 34BTnb )
あ+あ-

「たくっ..人使いが荒すぎだっての」

哲夫は工場裏に、三人の死体を埋め終えると汗だくになったシャツを脱いだ

無造作に置かれた鉄骨に腰掛けて、煙草に火をつけた。鉄の冷たさが心地よい。少し冷えこんできたせいか、哲夫の背にある鮮やかな色彩をした彫り物から昇る熱気が、靄のように夜空に吸い込まれていった。哲夫は自分の身体を犬のように嗅いだ

「くせぇな..」

死体を埋めた穴は、リフトで何度も踏み固め痕跡はわからなくなっていたが、血の臭いだけは周りの壁や土、草木にまで染み込んでいるようで、どうしても消えなかった

雨が降り、太陽が昇る。風が吹いて、また雨がふる。それを繰返して、少しずつ血の臭いも消えていくのだ

「ん!?」

哲夫は背後に何か気配を感じた。振り向くと闇の中に、大きな影が哲夫の背に張り付いていた。哲夫は叫んだ

「ヒューヒュー」

哲夫はもう一度叫んだが、喉元からヒューヒューと空気が漏れる音が聞こえるだけであった。哲夫は喉に手をあてた。ぬるりとした感触が指先に絡んできた。それから血の臭いが鼻腔に溢れかえった。哲夫はこの血の臭いが誰のものなのか、わからなかった

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