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ファミサポで預かってもらっていたのですが・・・。
エールをください

続・ブルームーンストーン

No.22 18/11/01 08:11
自由人
あ+あ-

夕闇迫る空の下、霧に包まれた橋の上に私が1人でポツンと立っている。

目の前には広大な海が広がっており、
水平線の向こうには大きな夕日が沈みかかっていて辺り一面に黄金の光を放っている。
その海の沖合に夕日の光を受けてキラキラと浮かび上がる様に1隻の大きな海賊船らしきものが停泊していた。

その海賊船に行かなければいけない、
早く行かなくては!
謎の使命感と焦りで暮れゆく空と海賊船を眺めていた私の耳元で不意に声がした。

「飛んでいきなよ。飛べるでしょ?」

えっ?

声のした方に目を向けると、小さな妖精らしき生き物がフラフラと飛び回っている。

ティンカーベル!?

あ~、これ夢だ。

瞬時に全てを悟る。

「何で夢だと思うの?」

私の思いが即座に通じたのかティンカーベルが不満げに私の周りを飛び回った。

「えっ?だって、ティンカーベルに海賊船でしょ?これじゃまるで…」

ピーターパンと言いかけて私は止めた。

何となくティンカーベルに怒られそうな気がしたからだ。

「私、ティンカーベルじゃないけど。」

ティンカーベルもどきが不満そうな声を漏らす。

と、同時にそのティンカーベルもどきの姿が見えなくなった。

「飛べないの?じゃあ早く練習しようよ!早くしないと船が行っちゃうよ?」

今度は頭の中で声がする。

慌てて海賊船の方を見ると、
陽がほとんど沈みかけ黒に近い濃紺の空と薄い青い空がグラデーションになっていて、その空と黒みがかった海の間にキラキラとした光が点在している船の姿があった。

よく見ると、海賊船の至る所にランプが取り付けられており、それがいっせいに灯されている。
その光景はとても幻想的でまるで夢の中の世界の様であった。

いや…
実際に夢なのだけど…

「今夜はパーティーだからね。」

私の頭の中でまた声がする。

何のパーティーなんだろう…

「船長の結婚式。」

ウフフと笑う様な声の後に、

「だから早くして!
時間が無いから!」

とイライラとした声に急かされ、

「どうやって飛ぶの?」

と思わず聞いてしまった。

「自分が飛ぶことを想像するの。」

え?それだけ?

「それだけ。」

嘘くさいなあと思いながらも心の中で想像すると、

フワッ。

体が浮いた。

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