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続・ブルームーンストーン

No.20 18/10/30 12:47
自由人
あ+あ-

「本当に1番欲しいものほど手に入らないよな…」

大ちゃんが私の呟きにまるで噛み合わない言葉を呟く。

大ちゃん?

「もしかして…まだ昔の彼女さんの事を?」

「いや、それはない。
完全に吹っ切れてる。
こうやって人に話せてるのがその証拠。」

「そうなんだ。彼女もいるしね。
ちゃんと大事にしてあげてる?」

「うん。今度の同棲の事もあいつが寂しいのは嫌だって言うから休日潰してずっと部屋探ししてた。
間取りもあいつが気に入る間取りが見つかるまで俺1人でも徹底的に探したし。」

「あれ?2人で探さなかったの?」

「うん。遠いからいちいち来るの面倒臭いしって託されてた。
俺の探した物件の品定めだけはして文句ばっかり言ってたけどね。
でも今の物件を見せたら喜んでくれてたからそれでいいんだ。」

「彼女のこと本当に好きなんだね。」

そう言いながらも、私は内心大ちゃんの彼女さんが羨ましかった。

「好き…か。
これ以上何も失いたくないって思うから、好きだ離したくないと思う相手と、
手に入らないと思うから、逆に欲しくて欲しくて仕方ないと思う無いものねだり?的に好きな相手と、どっちが本当の好きなんだろう…」

「どっちが?
う~ん、どっちなんだろう。
難しいこと言うね。」

「ミューズならどっちだと思う?」

私は…
どっちなんだろう。

「私は…私ならこれ以上失いたくないって思う方かな?
無理だとわかってても恋焦がれるのは辛すぎるし、途中で諦めちゃうだろうから。」

私は完全に大ちゃんの事を思いながらそう言っていた。

手に入らないものを今更望んでも仕方ないと思う自分がいる。
だからそれはきっと本当の好きじゃない…

「そっか。変な事聞いてごめん。」

大ちゃんは車のワイパーを止め、

「雨、上がったな。」

と言った。

「本当だね。」

私は車の窓越しに空を見上げた。

「そういえば、さっき田上店長にミューズはノーヒメだとか言われてなかった?」

大ちゃんが急に話題を変えてふってくる。

ノーヒメ?
ああ、濃姫ね。
聞こえてたのか。

濃姫。
織田信長公の正室。
このお二人、
ドラマ等、創作の世界ではよくベストカップルの様に描かれている。

「さあ?ノーヒメってなんだろうね。
私もよくわからなかった。」

何となく大ちゃんに言ってはいけない気がした私はシラを切った。

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