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続・ブルームーンストーン

No.19 18/10/29 21:02
自由人
あ+あ-

「何を話してたの?」

車を発進させながら大ちゃんがわざと明るく聞いてくる。

「あ~、うちの店長が織田信長タイプなら、田上店長は徳川家康ですねって…」

「ふ~ん、それどういう意味?」

「いや、田上店長が神谷店長はキャラ的に織田信長を思わせると言うから、まあちょっとそれに乗っけて田上店長を策略家と言われた徳川家康に例えたわけで…
ちょっと…嫌味だったんだけどね…」

「ふ~ん、要は田上店長に喧嘩売ってたってわけね。」

おい…先に喧嘩の叩き売りをしたのは誰だよ…

「まあいいや。それよりもこの後予定ある?」

「えっ?ううん特にないけど…」

「そうか。じゃあ夕飯食べて帰ろうか?」

「うん。いつものファミレス?」

「いや、ちょっと遠出でもいい?」

「あ、うん。」

私の返事に大ちゃんは高速道路方面へ車を走らせた。

「今、実家から通ってるの?」

「うん、やっと隣の地区に良さそうな2LDKのマンション見つけたから近々家を出るけど。」

「2LDK?一人暮らしなのに?」

「あ~…彼女も…住むんだ。」

大ちゃんが少し言いにくそうに答えた。

「そっか。遠距離じゃ寂しい思いさせるもんね。良かったね。」

そう言いながらもフッと心が寂しくなる。

いやいや何考えてるのよ。

私だって翔平という彼氏いるじゃない。

「ミューズはどうなの?
彼氏とラブラブなんでしょ?」

大ちゃんに聞き返され、少し答えに詰まった。

「う~ん、ラブラブと言うよりも、
一緒にいても疲れない相手って言うか、気楽に過ごせる関係っていう感じ。」

「そっか。それが1番大事じゃないの?
疲れる相手なんてまずダメでしょ。」

「そうかもね…」

疲れる相手はダメか…

やはり私達は
ダメになって当たり前の相性だったんだな。

「俺は疲れるタイプなんかな。
顔色を伺いながらビクビクするのに疲れたってフラれても仕方ないんだよな。」

大ちゃんがポツンと呟いた。

思わずドキン!とする。

私のこと?

「高校の時付き合ってた子だけど…」

あ、なんだ違うのか。
ビックリした。
それにしても、やはりみんな同じ事を思うんだね。

妙な所で共感をする。

「雨、降ってきたな。」

空は晴れているのに雨が降っている。

「狐の嫁入りって言ったっけ?」

私は独り言の様に窓の外を見ながら呟いた。

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