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ウルトラ八兄弟サーガ

No.6 18/02/07 06:11
作家
あ+あ-

隊長は夕食時にオオヤマを叱った。
「このバカもん!F-15Uを壊しやがって」
「だけど空中停止に隊長だって。あだ!?」
小突かれながらオオヤマは頭を押さえ彼と同期の三人の部下たちも笑う。
「隊長が怒ってるのは機体を壊したことだ」
クールな顔をするのは三人のなかのリーダー格カツラギ。ふたりも頷く。
「機体は地球防衛軍、つまりは民間人。国民たちの血税でできてますから。無料ではない」
眼鏡をかけたいささか神経質な表情だが言葉に冷静さがあるのはタネダ。夕食をがつがつ食べているのはフクモト。
「このゴハンも血税だぞ」
三人はオオヤマと同期だが機体を壊すような真似はしない。
地球防衛軍や科学特捜隊に始まる防衛チームはみな地球に生きる国民たちの血税で成り立ち地球防衛の任にあたる。
隊長はお茶を飲み言う。
「いま地球にはウルトラマンはいないだろう。次期防衛チームを担うのは俺たちの世代かもしれん。ハヤタ参謀たちが尽力しているからな」
あくまで組織内の内々の話だがMACが円盤生物により全滅させられてからは地球防衛軍としてしか活動は許されてない。
もちろん技術グループ、看護グループなどのなかにも新たな防衛チームを望む声は内々にあるが上層部は重い腰を上げない。防衛チームは装備もさることながら人材の育成や維持が大変なのだ。
「俺は見た。円盤生物で防衛チームの精鋭たるMACが基地ごと喰われダン隊長や他の隊員たちが亡くなるのを……」
隊長にとっては苦々しい過去だった。
それは円盤生物襲来の報がMAC基地より届きモニター越しに基地が破壊されダン隊長や隊員たちの悲鳴や叫ぶのがむなしく伝わるだけ。
その後彼はまだ若いながら生き残りの地球防衛軍の航空隊に配属され孤軍奮闘するウルトラマンレオと共に戦い現在にいたるのだった。
「ウルトラマンか」
「遠くM78星雲から地球に来る宇宙人」
「光をエネルギーにしてるが活動時間は短い」
カツラギたちもウルトラマンたちの伝説は聞いている。
どこからともなく現れ太陽系第三惑星地球と地球人を助けてくれる銀色の巨人たち。
ゾフィー、ウルトラマンからレオ兄弟まで主な光の巨人たちは八人。他にもサンタになる角を持つ父や女性的な母、謎の存在キングが確認されている。
「ウルトラマンがいなくても俺たちが守りますよ」
オオヤマだ。

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