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back to the sunset

No.76 17/10/31 13:41
ryotarou ( ♂ 4dyYnb )
あ+あ-

「亮太〜!出来たよ〜!ごめんお待たせ!」

まみがテーブルに食事を並べ終えて亮太を呼んだ。

「おぉ…!うまそうじゃん!!」
「簡単で悪いけど…召し上がれ!」

亮太が目をキラキラさせて席に着くと、まみも腰掛け淹れたてのコーヒーを差し出した。

ふぅ〜っと息を吹きかけながらコーヒーを啜る亮太の顔を見つめ微笑むまみ。

「亮太ってすっごい猫舌だよね!アイスがよかった…?」
「大丈夫!それじゃぁ…いただきます!」

「いただきます!!」

皿の上にはフレンチトーストが美味しそうに盛り付けられていた。

恐る恐る口にする亮太…そんな反応を目を輝かせ伺うまみ。


「えっ!うまい!めっちゃうまいこれ!!」
亮太はフレンチトーストを口にすると、想像以上の美味しさと発想に思わず声を上げた。

「まみ!めっちゃうまい!まみすごい…!俺だったら絶対に卵焼きか目玉焼きだったよ!」

「よかった…気に入ってもらえて…。いっぱい食べてね。」
まみは褒められて純粋に嬉しかった。

『亮太に褒められた…。喜んでくれてる…。よかった…ほんとに…。』


今まで部活の差入れのおにぎり、バレンタインのチョコくらいは作ったことはあったが、亮太の前で調理して、食事を振る舞ったのは初めてだった。

それを褒めてくれて、子どもの様に無邪気に喜んで食べてくれる亮太…まみはそんな亮太に愛しさが溢れ、熱い想いに心を溶かし、より一層惚れ込んでいった。


「いや〜これはマジでうまいわ!ちょっと感動するレベル!」

美味しそうに頬張る亮太。

「ごちそうさま!うまかった〜。毎日でも食いたいな…!」
食事を残さず綺麗に平らげ、満足そうにニコニコする亮太。

「ありがとう…。亮太、また作ってあげるね…。」
頬を染め、ちょっと照れて恥ずかしそうなまみ。


亮太の根拠のない予想では、料理は苦手だろうと踏んでいたが、予想に反しまみの手料理にイチコロだった。胃袋も心も完全にまみに掴まれた。


「亮太、コーヒーお代わりは?」
「あ、もう一杯もらおうかな。」

まみがコーヒーのおかわりを用意した。

「はい、どうぞ。熱いから気を付けてね!」

「おう。ありがとう…。」


コーヒーを飲みながら、キッチンで洗い物をするまみのことを見つめていた。

ふたりを包む暖かな空気、ゆっくりとした時間の流れが、ふたりを優しい気持ちにさせた。

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