関連する話題
[クローバー]キンモクセイ[クローバー]
お兄ちゃんと結婚しました
ついてない女

back to the sunset

レス 88 HIT数 9793 あ+ あ-

ryotarou( ♂ 4dyYnb
18-01-16 17:27(更新日時)

削除投票

黄昏時のオレンジ色に染まった公園

夕陽に照らされ長く伸びたふたつの影が歩み寄り

やがて寄り添いひとつになって歩いて行く

決してはぐれることなんてない…一筋に伸びた影を見て、そう信じて疑わなかった




窓から差し込む夕陽を遮るようにカーテンを閉めた。

ベッドに倒れこみ足を投げ出し横になる。

イヤホンから聴こえてくるのは、お気に入りの10-FEET。
その音をけたたましく鳴り響く救急車のサイレンがかき消していく。

「ふぅ〜。」

深いため息をついて、ボーッと天井を眺めながら、迷路のような壁紙の模様を目でなぞる。

幾重にも交差しまた分岐し分かれていく無数の道のように見える。

「…あの時……。」
物思いにふける。


しばらくすると眠っていた…。

No.2523384 17/08/28 23:22(作成日時)
投稿制限
スレ作成ユーザーのみ投稿可
レス絞り込み
スレ主のみ

No.1 17-08-28 23:26
ryotarou ( ♂ 4dyYnb )

削除投票

放課後の騒がしい教室の中、慌てて帰り仕度をする少年…亮太、高校2年生。
無造作にカバンに教科書やらを詰め込んで、勢いよく教室を飛び出して行った。

「一緒に帰ろうぜーっ!!」
「いいよ!ちょっと待ってて!」

笑顔でそう答える少女。
ショートカットで色白。ちょっと天然だが性格も明るく、学年で1、2を争う人気だった。
名前は…まみ。高校2年生。

「亮太、今日は補習は??」
「今日はないから大丈夫!」

亮太が慌てて向かった先は、そう、ふたつ隣のまみの教室だった。

「お待たせー!」
「よし!帰ろうっ」
帰り仕度の済んだまみと一緒に学校を出る。


亮太は地元で自転車通学。
まみは電車で数駅行ったところに住んでいた。

まだ、スマホや携帯なんて普及していない時代。LINEなんて当然ない。
付き合ってるっていっても会話や連絡を取り合うのは、学校の帰り道やたまの長電話って感じ。
それ故にすれ違うことも多々あった。もちろんケンカもした。

休みにはデートもしたが、学校から駅までのこの10分、15分がふたりの絆のようなものを築いていった。

昨日のテレビ番組の話や担任の文句。たわいのない話に盛り上がりながら一緒に歩いた。

若いふたりは先のことなんて考えなかった。
いや、考える暇もないくらいに今、その瞬間を純粋に楽しんでいたんだと思う。

校門を出て学校から少し離れると、ふたりはいつも手を繋いで歩いた。

「あ、あのさぁ…手ぇ…繋ぎたい…。」
最初に言い出したのは亮太だった。

「通学路だし人に見られちゃうよ?」
頰を赤くしたまみが、顔をそらして答える。

「…だったらいいよ…。」
すねる亮太。
「うっそー!ごめん…ちょっと恥ずかしかったから…。」
変なとこで意地っ張りっていうか素直じゃないまみ。

「うっせー。もういいよ。」
亮太もまみに劣らずな感じだった。

「ごめんね!亮太、怒んないで!!ほんとにごめん!意地悪して…。」
そう言ってにこりと微笑むと、亮太の左手をギュっと握りしめた。


駅まで続く一本道に、夕陽に照らされ寄り添い歩くそんなふたりの影が伸びていた。

No.2 17-08-28 23:34
ryotarou ( ♂ 4dyYnb )

削除投票

「うーん、、どこがいいかなぁ〜。」
まみが眉間にシワを寄せ口を尖らせて呟く。

「スキー場に行きたい…。」
亮太がカバンからパンフを出した。

「雪山かぁ!寒そうだけど楽しそう!!」

「よしっ!決まりっ!!」

「亮太と一緒に旅行とか初めてだね!楽しみだなぁ〜早く春休みよ来ーーーい!!」
無邪気にはしゃぐまみ。

まみの即決で春休みに2泊3日で長野のスキー場に行くことになった。ふたりとも誰と行くかは、もちろん親には内緒だ。
春からは3年生…受験を控え補習やらで忙しくなる。その前に楽しもう!って魂胆だった。

『でも泊まりってことは…部屋も一緒だし、やっぱ…。』
『まみはどういうつもりなんだろう?』
高校生に限らず男子が考えることって言ったら…やっぱりこうなる。


まみとキスはしたが、その先はまだであった。
一度、キスした時にドサクサ紛れに亮太が胸を触ったことがあるが、こっぴどくキレられた。


『でも…泊まりだし…やっぱいいってことだよなぁ?!』
亮太は四六時中そのことで頭がいっぱい。

『あーっ!ムラムラするーーっ!!』
帰り道、亮太はまみの胸が気になって気になってしょうがない。
高校生とはいえまみの胸は、ブレザーの下からでもその膨らみをしっかり主張し誇示する立派なものだった。

『うーん。亮太やっぱ意識してんだろうなぁ…旅行の話決まってから様子がおかしいし。やっぱアレのこと考えてるんだろうなぁ…絶対に…。』
まみだって同じだ。意識してないはずがなかった。

亮太と愛しあいたい…亮太に愛されたい…
まみは目覚めつつある"女"としての想い…まだ知らない男と女の未知の世界に対する期待と不安…。
そんな想いに頰を染め体の芯が熱く焦がれるのを感じていた。



やわらかな夕陽が、真っ赤に染まったまみの頰を亮太に気付かれないようにと、そっと照らしていた。

No.3 17-08-28 23:42
ryotarou ( ♂ 4dyYnb )

削除投票

バスに揺られ目を覚ますと窓の外は白銀の世界。

「うわーっ!雪だ!!まみ!雪で真っ白だよ!!」
亮太の肩にもたれかかって眠るまみを揺すって起こした。

無防備に寝顔を晒していたまみの目がパッと見開いた。

「すごい!綺麗!!!」
「だろだろ??」
ふたりとも見慣れぬ雪景色に一気に眠気が吹っ飛びテンションが上がっていた。

「ねぇねぇ!亮太!雪だるま…めっちゃいっぱい作れるねっ!!」

ふたりで窓の外を眺めながら子どものようにはしゃいでいた。
そうこうしているうちに、バスは目的地のスキー場に到着した。


ロッジにチェックインして、ゲレンデに出た。
親子連れにカップルと…春休みシーズンとあって、平日にもかかわらず結構な賑わい様だった。


まみは初めてのスキーだったが、持ち前の運動神経の良さですぐに滑れるようになった。


「大丈夫か?はい。」
「うん…。ありがと。」
普段はどっちかっていうとシャイで奥手な感じの亮太が、転んで尻餅ついたまみの手を取り起こしてくれた。

まみは、遊ぶのに夢中で忘れていた今夜のことを思い出した。
『そう言えば…今夜、亮太と同じ部屋に泊まるんだ…。』

一瞬、ボーッとしてしまい足を滑らせた。

「あっ…!!!」

亮太も腕を引っ張られて、まみに覆い被さるように倒れこんだ。

『ちょっと…こんなの…ドキドキしてるのバレちゃう…。』
ゴーグルと分厚いスキーウェアが、潤んだ瞳と体の芯から発する熱、心臓の鼓動を気付かれないように隠してくれているのが幸いだった。

『やばい…まみに気付かれたかなぁ??こんなになってるの…。とりあえず、今は治ってくれ頼むっ…。』
亮太も気が気じゃない。

「ご、ごめん…。」
小さな声でまみが謝る。
「お、おう。」

『なんかあたしおかしい…恥ずかしいよ…落ち着いて!お願い…。』
周りの雪を溶かしてしまうんじゃないか、ってくらいの火照りと恥ずかしさのあまり、まみは亮太の顔を見ることが出来ない。

それからふたりとも目一杯はしゃいで遊んだ…ドキドキをお互いさとられないように。


山の天気はっていうように、着いてしばらくは霞がかっていた空もいつしか晴れて、夕陽が真っ白なゲレンデを幻想的に染めていた。

No.4 17-08-29 01:07
ryotarou ( ♂ 4dyYnb )

削除投票

「いただきまーす!」

陽も沈み、遊び疲れたふたりは夕食を食べていた。

夕食後、スキー場の周りを散策することにした。

「うわー!綺麗!!」
都会の夜景やイルミネーションに比べれば、たいそう質素でささやかなものだったが…まみにとっては輝いて見えた。

『まみ、楽しそうだな。来てよかった。』
亮太も、そんなまみを見て純粋に嬉しかった。

「寒くなってきたね。戻ろっか?」
まみが甘えて腕に寄りかかる。

「うん、明日もあるし…風邪引いちゃいけないからな。」
亮太がそう言ってふたりはロッジへと歩きだした。



「外はやっぱ寒いねー!お風呂入りたーい!」

「そうだな、まみ、先に入って来なよ!」
亮太が緊張気味にすすめる。

「じゃぁ、お先に失礼!あ、亮太、覗くなよ??」
まみがわざと顔をしかめてみせる。
からかったつもりのまみの頰が赤くなっていた。

「バ、バカっ!だ、だ、誰が覗くか!まみの裸なんて!!興味ねぇーからっ!早く入れよ!」
耳の先まで真っ赤になった顔を見られないようにと、まみに背を向け言い放つ。


「ふーん。。そうなんだ〜。」
まみは脱衣所のドアを閉めロックした。

『はぁ…興味…なし…か…。魅力…ないんかなぁ…あたしって…。』
鏡に映る自分の体を見つめるまみの表情は、少し寂しげだった。


『もう入ったよな…今まみは…。』
まみの体を想像しムズムズと落ち着かない。
今までだってまみの体を想像したことは何度もあった。むしろ夜な夜な妄想にふけっていた。

ただ、いつもと違うのは、扉ひとつ隔てたすぐそこには、妄想ではない…一糸纏わぬまみ…がいるってこと。
その事実が亮太を今までになく興奮させ、落ち着きを奪った。


シャワーを浴びながらそっと指先で体に触れてみる。
『あっ…!…旅行が決まってから…ずーっと。あたし…亮太を…求め…わからない…。』
自分で理解しているような、していないような…初めての感覚と体の反応にまみは戸惑っていた。

「もう!亮太のバカ!バカ!大バカヤロー!」
先程の亮太の言葉と態度を思い出し、自分の戸惑いやら不安を亮太に八つ当たりするまみ。


『長風呂しちゃった…亮太が待ってるし、上がらなきゃ。』
ちょっとのぼせたようだ。

手をつきゆっくり立ち上がるその肢体は…亮太の想像が及ばないほどに…少女のそれというより美しい女のものだった。

No.5 17-08-29 07:34
ryotarou ( ♂ 4dyYnb )

削除投票

『しまった…着替え持ってきてない。どーしよう…亮太に持ってきてもらうのも恥ずかしいし…あーもうあたしのバカバカバカっ!!』

「亮太ーー!あたしのバッグ持ってきてくれる??ちょっと忘れ物しちゃったの!」
ドア越しにまみの声がした。

『えっ?ちょっと待てよ…!!今入ったら…。』
亮太にも状況が理解出来て焦った。

「バッグ…だな??わかった、えーっと、、ドアの前に置くからな……いいよ、置いたよ!!」
ドアの前にバッグを置き、亮太はドアに背を向けた。

「大丈夫!見てないから開けてもいいよ!!」
亮太が声をかける。

「ありがとー!」
まみがバッグを取ってささっとドアを閉めロックする。


「おっ先ー!!」
しばらくしてパジャマに身を包んだまみが元気よく出てきた。

「おぅ!あったまったかー??…じゃぁ、俺も入ってくるわ!」
亮太はいそいそと脱衣所に向かった。

「亮太!パンツ持ったー??」
「お、おぃ…まみと一緒にすんな!」

『やっぱないよなー…。』
バスタオル一枚を巻きつけた姿でも期待してたのだろうか…。

亮太は服を脱ぎ風呂場に入った。


『さっきまで…まみがいたんだよな…ここに。…しかも裸で………。……いかん!せっかく治りかけてたのに!』
冷静になろうと、亮太は蛇口をひねり頭から水を被った。


着てるのはパジャマだし化粧こそしてないものの、これから出かけるのか?って具合に念入りに身だしなみを整えた。

そしてひとつひとつ点呼を取るかのように確認していった。

『髪…オッケー!…!…!』
『下着…オッケー?…だよね…?…大丈夫よね…これで。』
新しい下着…この旅行のために新調した物。
大人が買うような高級な物ではないが、純白にレースやらの装飾がついた派手過ぎず地味過ぎずで、感じの良い物だった。

まみはソファーに腰掛け、まだかまだかと…脱衣所のドアが開くのを待っていた。



壁に掛けられた時計の針は10時を少し回った辺りをさしていた。

夜が明けるのはまだまだ先。
ふたりの長い夜はまだ始まったばかりだった。

No.6 17-08-29 13:10
ryotarou ( ♂ 4dyYnb )

削除投票

風呂から上がった亮太とまみは、ソファーに腰掛けテレビを見ていたが、内容なんて上の空だった。

お互い意識して緊張してるのか、交わす言葉も少なめだった。


亮太は全く気付いていなかった。

亮太がアプローチしてくれるのを…まみはドキドキしながら待っている…そのことに。

『もう、亮太ったらテレビに夢中なんだから…。いつもはスケベでエロエロなのに!!…亮太のために……あたし…もうっ!!!』
まみは決意と覚悟を決めてこの旅行に来ていた。

この旅行で、まみは初めてを亮太に捧げよう…そう決めていた。

初めてだし最初は不安が大きかった…でも、日が経つうちに決意が固まっていった。



『きっと亮太もあたしと同じ気持ちだよね…?あたしのこと……そう思ってくれてる…よね?』

『…でも、あたしから誘うとか…絶対に無理だよなぁ…そんな度胸ないもん。そもそも、どうすればいいんかわからないし…。』
いつもは明るく積極的なまみだったが、ことがことなだけにか恥ずかしさが勝り、思うように言葉も言えず、行動も出来ずでいた。

ただ信じてじっとその時を待つだけだった。


『あー!テレビに集中出来ない。気を紛らせたいのに!まみもこんな時に限って無口だし!くそっ…こいつもなかなか治ってくれないし…まみに気付かれたらどうするんだよ…。』
亮太は心の中で葛藤しながら、体の隆起した部分をまみに気付かれまいと、ソファーの上で膝を抱え体操座りをしていた。


亮太には、まみに対してふたつの想いがあった。

まみを抱きたいという男の本能、情熱、欲望に司られた想い。

まみをひとりの女性として尊重し自分の感情を押し付けたくないという理性的な想い。


時にはイコールでもあり、時には相反することもあるであろう…ふたつの想い。

悲しいかな、まだ若い亮太には相手の想いを察するだけの包容力もない。
触れないでいること…必ずしもそれが相手を大切にしている訳ではない…そのことに亮太は気付いていなかった。

はやい話が、亮太は女心、まみの気持ちを全くと言っていいほど理解出来ていなかった。

それにもし拒まれてしまったら…そう思うと亮太は手を出せなかった。


亮太にとって…まみからの拒絶…それがなによりも一番怖かった。

No.7 17-08-29 16:03
ryotarou ( ♂ 4dyYnb )

削除投票

どれくらい時間が経ったのだろう。
心臓が時計の秒針の音をかき消すくらいの激しい鼓動を繰り返す。


コクっ…まみの頭が腕にもたれかかった。

「…ん?」

そっとまみの顔をのぞき込むと、スヤスヤ寝息を立て、気持ち良さそうに眠っていた。

『かわいい顔してるよなぁ…ほんとに…。』
まみを見つめる亮太の顔には、さっきまでの気忙しさはなかった。


しばらくの間、まみのことを見つめていた。


『ここでこのまま寝かせる訳にはな…ベッドに寝かせてやらなきゃ。』
亮太はまみの背中と膝の裏に腕を回し、起こさないようゆっくりと抱き上げた。

『うっ…見かけによらず結構…重いんだな…。』
亮太は俗に言うお姫様抱っこをしてベッドに向かった。

パジャマの薄い布越しに…まみの体温、柔らかい肌の感触が伝わってきた…。

「よいしょ…。」
亮太はまみをベッドに横たえた。

「…うぅ…ぅん…。」
布団を掛けようとしたら、まみが寝返りをうった。

こっちを向いたまみと向かいあい、じーっと寝顔を見つめていた。

まみの顔から視線をずらすと、パジャマの首元から…胸の谷間と純白のブラが目に入った。

『おほっ!ラッキー!へへへっ…今日のブラはホワイトちゃん〜!!』
付き合っているとは言え、じっくりと見たことがなかった、まみの谷間とブラを堪能出来て、亮太はニヤけていた。

しかし、目にしてみると…今度は触ってみたくなる。悲しい男の性だろうか…。

まみが寝入ってるのを確認すると、そーっと気付かれないように…胸元に手を伸ばしていった…。

「ぅうん…バ…カ…亮太の…バカ……。」

びっくりして慌てて伸ばした手を引っ込めた。バランスを崩しストンと尻餅をついてしまった。

『な、なんだよ…寝言かよ。びっくりさせんなよな!』

『俺の夢…見てるんかなぁ…でも、バカって…。』
バカとは言われたけれど…寝言で名前を口にしてくれたことが、亮太にはすごく嬉しかった。

「ふぅ…。」
肩まで布団を掛け、まみの髪を優しく撫でた。

「ごめんな…。まみのこと本当に好きだから…まみがその気になるまで…俺、我慢する。…おやすみ。」

まみを起こさないように…そっとキスをして…亮太も隣のベッドに横になった。

部屋の明かりを落とし天井を見つめながら、今日一日を振り返った。
そうこうしているうちに…亮太も眠りについていた。

No.8 17-08-30 12:44
ryotarou ( ♂ 4dyYnb )

削除投票

「…う、うぅん…。」
まみが目を覚ました。


カーテンの隙間からは朝日が差し込んでいた。


『あれ?…寝ちゃったんだあたし…。亮太は?…。』
まみはキョロキョロしながら起き上がると、ギュっと枕を抱きしめ、だらしなく口を半開きにして眠っている亮太に視線を向けた。

『なによ…結局テレビ見てそのまま寝ちゃったのね!!もうっ!』
自分が先に寝落ちてたのを棚に上げ、亮太に逆ギレするまみ…。

「亮太っ!いつまで寝てんのよ!」
まみがまくし立て、ガバッと掛け布団を剥ぎ取った。

「ちょっと!早く起きなさいよ!」
亮太の体を激しく揺さぶった。

「きゃっ…!!!」
咄嗟に声が出て、まみは両手で口を覆った。

一瞬で真っ赤に染まったまみの頬。
一点を凝視するその視線の先には、パジャマを今にも突き破らんとする…亮太の男の部分が…。

この状況、いつものまみなら完全に怒ってしまっただろうが……今朝は違っていた。

『ちょっと…や、やだ…。亮太…す…すごい…。こんなにし…これが…朝……ってやつ…なの…?』
驚きや恥ずかしさ、そして好奇心…怒るどころか、まみは微動だにしない。

初めて目の当たりにする、その逞しく勇猛に亮太の男を主張する様に圧倒され、まるで金縛りにでもあったかのようだった。

視線をそらすことすら出来なかった。


「ゴニョゴニョ…うーん…もう朝…なんか…??」
寝ぼけまなこの亮太が呟く。

亮太の視界にまみの姿が見えた。
「まみ…おはよう…。ぐっすり眠れた??」

「あっ!…お…おはよう…。」
我に返ったが、まみはモジモジと俯いたまま、亮太と視線を合わせようとしない。

『うん?なんだどうしたんだ、まみのやつ??まぁいいや、俺も起きよっと。』
亮太はそんなまみの様子に訳がわからないまま、ひょいっと、ベッドから勢いよく飛び起きた。

「……………。」
「あ!あぁっ!ご、ごめんっ!」

亮太はまみの違和感の原因が何かに気付き、慌ててその部分を両手で覆った。

『しまったなぁ…無防備だった…。まみ、気ぃ悪くしたよな…きっと。』
若さの漲る亮太にとって、それは毎朝の日課の様なこと…至極当然で当り前のこと。
完全に油断していた。


ふたりとも無言で顔を赤らめたまま身支度を始めた。



気不味さの漂う部屋の外では、真っ白な世界を日の光が照らしギラギラと眩く輝いていた。

No.9 17-08-30 13:04
ryotarou ( ♂ 4dyYnb )

削除投票

顔を洗って服を着替えたふたりは、朝食を食べに行った。


「ねぇ、食べたら早く滑りに行こうよー!今日はもうちょっと上の方にも行ってみよっ?ゴンドラにも乗ってみたいなぁ〜!!」
まみが明るい声で話しかける。

「いいねぇ!せっかく来たんだし!」

『いつものまみに戻ったかな…?いやーでも、さっきは参ったよなぁ〜。』
ちょっとホッとして亮太も笑顔でまみの提案に乗っかった。


ゲレンデは朝から快晴だった。

真っ白い雪と晴れ渡った青い空の美しいコントラストが目を惹く。

照り返しで汗ばむ陽気の中、ふたりは今朝のハプニングも忘れ、夢中になって遊んでいた。

少し難しそうなコースに行ってみたり、座りこんで小さな雪だるまをいくつも作ったり…。


「疲れたー!天気いいし…あちぃーなぁ…。」
「おーーーい!!まみー!そろそろメシにしないかーー??」
手で日差しを遮りながら亮太が声を張り上げる。

「うん!疲れたし…ゴハンにしよっか!」
亮太の前まで滑り降りてきたまみが、息を切らして返事をする。

「暑いねぇ〜!まわりはこんな雪だらけなのに!」
「ねぇ亮太!これ、食べても大丈夫かなぁ…??」
手のひらにすくった雪を見つめてまみが言った。

「バカっ!死にはしないだろうけど…食うなよそんなん…。まみはほんとガキだなぁ〜!」
亮太にからかわれ、まみは口を尖らせてみせた。



ふたり仲良く並んで、お昼時で混み合うゲレンデでのレストランへと入って行った。


No.10 17-08-30 17:02
ryotarou ( ♂ 4dyYnb )

削除投票

3人組でOL風のグループの隣の席に座った。


大人っぽい色気を振りまくその3人に、落ち着きなくキョロキョロと目をやる。

『…あたしが一緒なのに……もうっ!』
ニヤニヤした亮太とは反対に、まみはさりげなく怒りを露わにしていた。

「ちょっと、亮太?」
声のトーンをおとしてまみが呟いた。

女性の一人が話しかけてきた。

「ふたりでスキーですか?」

「えぇ〜まぁ!」
ヘラヘラと鼻の下を伸ばし亮太が答えた。

「彼女とスキーかぁ…うらやましいなぁ〜。」

「いやぁ〜彼女だなんて〜はははっ。そんな風に見えます〜?こいつなんてまだまだガキで…あはははっ!」
ヘラヘラと亮太が受け答えた。

「…………。」

『…悪かったわねぇ…ガキで。調子に乗りやがって…この…バカっ!!!』
もうまみの怒りは爆発寸前。

「あら、そんな言い方、彼女に失礼よ??こんなに可愛いのにー!」
亮太に棘を刺すように言ってみせた。

「す、すいません…。」
照れながら謝る亮太。ヘラヘラしたその顔に反省の色などなかった。

『誰に謝ってんだよ…誰にっ…。』
もうまみの怒りは絶頂に近かった。

「ほら〜?そんなんじゃ振られちゃうわよ?…ねっ!」
そう言ってまみに微笑みかけた。

「ほんと、こんな奴よりも……新しい恋を探そうかなぁ〜。」
横目で亮太を見ながら挑発した。

仕返しだと言わんばかりに。

「ねぇ?幾つなの?」

「あたし達…えーっと17歳です。来月から高3です…。」
まみがちょっと恥ずかしそうに答えた。

「わぁ〜若いんだ〜!ねぇねぇ、ふたりはもう長いの〜?」

「もうす…ぐ…。」
「もうすぐ1年です!」
亮太を遮ってまみが答えた。

『亮太…エロい目でジロジロと…絶対に喋らせてあげないんだからっ!』

「ふーん。17歳でもうすぐ1年…ふたりでお泊まりスキー。なるほど〜ふたりはもうそんな仲なのね〜!」
ニヤっとして悪戯な口調で言った。

「そ、そんな…。」
ふたりとも顔を真っ赤にして俯いてしまった。

「ふたりとも可愛い!私達もう行くけど…仲良くね!それじゃお邪魔してごめんね!楽しんで!!」
そう言って3人はレストランをあとにした。


意識しまいと必死だった…その事に触れられ…ふたりは俯いたままだった。

最初
ページ : 1 / 17

お知らせ

11/28 当サイトへのお問い合わせについて

関連する話題

注目の話題

殿堂入り

ニュースピックアップ

携帯小説掲示板のスレ一覧

  • レス新
  • 人気
  • スレ新
  • レス少
新しくスレを作成する

サブ掲示板

[PR]株式会社ティファレト

掲示板一覧