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back to the sunset

No.75 17/10/30 08:30
ryotarou ( ♂ 4dyYnb )
あ+あ-

プルルルル…プルルルル…プルルルル…!!!

甘い空気を切り裂くかの様に、リビングにある電話が鳴り出した。

プルルルル…プルルルル…プルルルル…!

「…ほら…んん…亮太…電話…。」

「もう…誰だよこんな時に…。」
亮太がブツブツ言いながら電話へと向かった。

『はぁ…ダメねあたし。亮太に見つめられると…すぐに…。ご飯作らなきゃ!ねっ!』
まみは気を取り直し食事の準備を再開した。


亮太は深呼吸して受話器を取った。
「はい、もしもし?」

「あ!もしもし!亮太くん?あたしあたし!ナツキ!昨日も電話したんだけど、留守電だったから!亮太くんまだ春休みだよね?今日って予定あるのー??」
受話器からは、矢継ぎ早に話す色っぽい女の声…その主は、昨夜の留守電の相手、スキー場で出会ったナツキだった。

「あ、あぁどうも…。き、昨日はちょ…ちょっと留守に…。」
圧倒されて吃ってしまう亮太。

「どーしたのー?亮太くん、なんか緊張してるー??喋り方おかしいよ?」
そんな亮太をクスクスと笑いながら更に捲くし立てるナツキ。

チラッとキッチンに目を遣ると、窓から差し込む朝日に照らされ、いそいそと亮太の朝食を作るまみの姿。

『こんな時に…ヤバイよな。まみが知ったら…。』

「あ!すいません!夜ならいると思うんで…また掛け直してもらえますか?はい、すいません!」
亮太はナツキの話も聞かず、そそくさと一方的に電話を切った。


「ごめんごめん!親戚のおばさんからだった…!」
亮太は電話の相手がナツキだと気付かれない様に、嘘をついてやり過ごした。

「そうなんだ!昨日のも?あ、もう出来るからね〜!」
まみがそう言って食器に盛り付け始めた。

『まぁ…別に何もやましい事はないけど…まみには知られない方がいいよな…。何の用だろう…まったく…。』



「ちょっと!亮太くん!……ふーん…。さては彼女…だな…。」
受話器の向こう側で、長く美しい栗色の髪に指を絡ませながらボヤくナツキ。

亮太の態度から、まみと一緒だと瞬時に判断した。


子機をベッドに放り、自分もベッドに身を沈め足を天井に向け突き上げると、黒いストッキングを滑らす様に脱ぎ去った。

『亮太くん…いいよね〜。可愛いし、若くて元気も良さそうだし…。』

舌で唇をなぞり…何かを画策しているかの様な…妖艶で不敵な笑みを浮かべた。

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