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元カノ。

No.17 15/09/23 16:18
匿名 ( ♀ )
あ+あ-

新しい芳香剤を車内に設置する。

今までのウッディ系の芳香剤が切れて随分経っていたので、香りは混ざらなかった。

ホワイトムスクの香りが漂う車内にいると、まるで亜由子に包まれているみたいだ。

様々な想いを胸に、亜由子のアパートの近くに着き、車を停車させた。

メゾネットタイプのアパート。

壁の色は優しげなマスカットライトだ。


久しぶりの亜由子のアパートの前に着き、胸が高鳴る中、亜由子に電話をした。

3回目のコールで亜由子が電話に出る。


『もしもーし!』

亜由子の透き通った高い声。
ただただ、胸に突き刺さる切なさや喜びがある。

『もしもし、亜由子?着いたよ』

『はーい!今おりてくね』


何も違和感のない自然な会話。

もしかすると、今日こそは本音を聞かせてくれるのか?
よりを戻そうと。
亜由子にも罪悪感があって、直ぐには戻れなかったのかもしれない。


俺は、亜由子の今までと変わらぬ口調に期待を抱いていた。

すると亜由子が2階の部屋から出てきて階段を小走りに下りてくる。


そして、俺の車の助手席側のドアを開け、亜由子が助手席に乗る。


「天気いいね!」

本当に何事もなかったかのような口調と表情は変わらない。

「ああ。デート日和だね」

俺は思わずデートと口にする。


「デート…ん、まあデートか!じゃあ今日は浅草に行こう!」

亜由子の言葉にモヤモヤする俺。

デートと言ってくれるならやっぱり?


「…亜由子。俺のこと、どう考えてる?」

浅草より俺らの関係性をハッキリさせたくて気がつけば、単刀直入に聞いていた。


「…どう考えてるって…どういう意味?」

亜由子は不思議そうな表情で俺の目を見つめて言った。

「いや、そりゃさ。デートするなら、やっぱり彼氏でしょ?」

「……うん」

俺の言葉に亜由子は頷いた。


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