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葛藤

No.98 13/10/27 08:31
匿名0
あ+あ-




電車に乗った。
しかし連絡はない。



結局、最寄り駅で下車した。




「今日は合流するぞ!」





嘘つき…!
いつも思わせ振りな織田さんに、怒りと言うよりも寂しさが募った。



私の最寄り駅近くには橋がある。
高い所は苦手な私だけど、しばらく橋の上から夜の道路を眺めていた。




メールしたってどうせ返信はないからメールするのはもう止めた。




もう…メールはないだろう…。
自分から言ったクセに私の事など忘れているんだ、と思うと夜の夜景が少し滲んで見えた。




もう帰ろうと歩き出す。



その時、
携帯が鳴る。




「凛、すまん!
今、どこにいる?」



「………橋」




「橋?
どこの橋?」




「どうしていいか分からないから
駅の近くの橋にいる。…諦めて帰ろうと思ってたとこ」



「ごめん…
すぐ迎えに行く!」




「もういいよ…
来なくていい…」




こうした時の私は素直じゃない。
普段、我慢してる事を織田さんに当て付けるように困らせるだけの嫌な女。




「そんなこと言うなよ…」




別口で飲んでいた女性2人が
「どーせ終電ないもの同士、次、行こう!」
と、しつこかったらしい。
相当、酔っていて困った…と。




「ずーっと凛が気になってたんだ!
絶対泣いてると思って。
今日は俺が逢いたくてたまらない。
すぐ、迎えに行くから」




「メールしても意味ないし
忘れて次でも行ったのかと思った」




「夜中だし危ないから、どっか入って待ってて」





連絡をくれた事に正直、ホッとした。
本当は嬉しかった。
半分は諦めてたから…。




ハッ!(゚o゚;とした。
ここに来てもらっても、この辺りはホテルがない。
すぐにメールした。




「織田さん!ここ泊まる所がない。
○○駅まで行くよ!」



「凛拾いに行くから待ってて」



少し待って織田さんが来た。
隣駅まで行きホテルに入る。
織田さんはスーツを脱ぎ、ハンガーにかける。




次の瞬間……。







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