魔法少女になれたの！

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小説好きさん
2024/11/10 20:36(更新日時)

ある日突然、魔法少女になっていた。意味がわからない。理解出来ないが、とにかく魔法少女になっていた、と言うしかない。横にはよくプリキュアとかで見る、ふわふわ浮いている動物がいた。天使の羽がついていて、くまだった。何か話しかけてくる。
くま「今から怪獣を倒してもらう！僕も頑張るから！……あ！早速来たよ！そのステッキで魔法を出して退治しよう！」
ゲームのチュートリアルかよ、と心の中で思いながらステッキを振る。すると怪人は「ぐわぁ！」という呻き声を上げて倒れる。
くま「さぁ！最後にトドメを刺そう！」
そう言ってきたので再度ステッキを振ると、その場でそいつは倒れてしまった。
くま「うーん、！君には魔法少女の素質がある！さすが僕が見抜いただけある！」
自画自賛かよ、とか思いつつ、これから魔法少女になって魔法を使えることが少し嬉しかった。「この魔法があれば、私、幸せになれちゃうね！」

魔法なんて、あると思った？

母親は倒れかけていた、ナイフを持った娘に刺されたのだ。
「……なんで……？」
その声もその娘には届いていなかったらしく、再度刺されて倒れ込んだ。意識が途絶える数秒前、娘ははっきりとこう言っていた。
「この魔法があれば、私、幸せになれちゃうね！」と。
あぁ、幻覚をこの子は見ているんだ。自分は魔法少女になっていると、だから話が通じなかったのか。