一夜の思い

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夜明け華（ 30代 ♂ K7zcob ）
23/09/27 00:39(更新日時)

果てなき仕事に沈まなくていけないのは、半年前からの事でございます。そして今は、その山の如きの仕事を遂に終えて、窓の外から自由で柔らかな空気が吸い込まれますのを楽しみながら、心の中には何だか或る仄かな虚しさが漂っている事も感じていますし、その半年の間には何かの貴重で感銘すべき経験があるかにもいろいろな疑問をもっていますので、詳しく考えてみますと何時もその半年の時間を無意味な事で費やしたのかなという些かな切なさもございまして、そう言っても時間の流れは自分の彷徨いに共感するわけではなく、ただ何時ものペースを歩き去るに従って、私もその流れに乗って進まなくてはいけませんと考えるべきが、そのまま自分の前の分け道を見ても、未来というのは最初から定めのある穏やかなものではなくて、むしろ数え切れない糸が遠くの闇に発散するような、雑乱で整えられない姿なので、私も転職の事を何度も考えたとしても、決断を下すにはなかなか勇気が必要ですし、今夜秋夜がいよいよ更けてしまいまして、そのような一人暮らしで一人思いに耽るのは私しかいないでございましょうか。

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