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僕とキミの日常

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小説好きさん
21/06/01 08:21(更新日時)

　朝の眩しい日差しがカーテンの隙間から僕の顔を照らし出す、蝉が窓の外で残り少ない命を燃やしながら精一杯頑張って、鳴いては飛びを繰り返し、子孫を残そうと必死に相手を探している。今の僕にはそんな事はどうでもいい、この朝が大っ嫌いだ。目を開けようにも開けられず体を起こそうにも疲れが抜けきっておらず体が鉛のように重い。重い体を無理矢理起こし左目は半開きのままスマホで時間を確認する。「なんだまだ8時か…」そうぽつりと小さく呟き二度寝しようとしたが、次の瞬間目が覚めることになる、それは部屋中に"あいつ"の大声が響いたからだ。
「こらぁー！空生ぃー！二度寝するなよぉー！起きろやぁ！」
さっきまで半開きだった目がカッと開いた。そして大声のした方に首を向けるとそこには誰かが仁王立ちで立っていた。見た目は少年のように幼く、瞳の色は瑠璃のように青く、肌は透き通っていて顔は中性的で整っている。
しかし彼は人では無い、なぜなら頭にはぴこぴこと動く猫の耳に瞳孔は縦長で、鋭い牙と爪、お尻には二股に分かれた猫のしっぽがあるからだ。どう見てもこれは人では無い、そう妖怪の猫又だ。
何故自分はこの妖怪と暮らしているかというとその理由がまったくわからい。
　何故わからないのだと自分でも思うがそんな事はこの際どうでもいい、この猫又こと刀獣(とうじゅう)猫夜(びょうや)と暮らしていることには変わらない。何故自分はこのような状況に置かれているのかこの際誰でもいいから誰か教えてれ。
そんなこんなで、また嫌いなこの朝をこの妖怪と迎えたのだった。