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ナキ( ♀ PkjUnb )
14/04/18 07:36(更新日時)

今の私も、これからの私も、、、

きっと貴方に出会う為に生かされて来たんだね。。

出会えた事にありがとう。

★ノンフィクション★

No.2054859 14/01/27 14:43(スレ作成日時)

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No.1 14/01/27 14:52
ナキ ( ♀ PkjUnb )

16歳で私は初めての恋をした。

二つ上のヤンキー。

ナキは私。

彼は、弘臣(ヒロオミ)

バイクが好きな人だった。

凄く好きだった。

毎日、一緒に居た。

学校が終わるとバイク停めて校門の前で待ってくれた。

夏の日は日陰に停めて。
冬はスカジャン着込んで寒い中待ってくれていた。

当時の私はメールは苦手。

もっぱら電話だった。
私の携帯はプリペイドだから、いつも弘臣にかけてもらっていた。

No.2 14/01/27 15:25
ナキ ( ♀ PkjUnb )

少しでも一緒にいたい。

ただ、それだけなのに。

親、教師は反対する。

自由にはさせてくれなかった。

朝、学校へ行き

昼休みや授業中に弘臣にメールする。

起きてたら返事が返って来る。

夕方、校門まで迎えに来てくれる。

そのままバイクでショッピングモールへ行き

プリクラ撮って

コンビニへ飲み物やお菓子を買い

弘臣の家へ行く。

ベッタリ抱き合ったり

弘臣が弾くギターを聴いたり

ウトウト眠ったり。

夜、七時になり

バイクで私の家まで送ってくれる。

弘臣と私の家まで二時間かかる。

この生活を毎日毎日して居た。

No.3 14/01/27 16:53
ナキ ( ♀ PkjUnb )

弘臣は土方の仕事をしていた。

だけど、休み癖があった。

だけど、この時の私は

それで都合が良かった。

時間が許す限り

貴方と一緒に居られたから。

No.4 14/01/27 17:55
ナキ ( ♀ PkjUnb )

滅多に外食はしなかった。

家でゆっくりしてる事が多い私達。

この時の私はまだ

純粋に永遠を信じていた。

あの時までは。

No.5 14/01/28 01:11
ナキ ( ♀ PkjUnb )

喧嘩と言う喧嘩はあまりしたことはない。

ただ、弘臣は寝起き機嫌が悪くて
八つ当たりくらいはあった。

髪や服装に気遣うオシャレだった。

ラッキーセブンと称してピアスを開けてた。

長身で華奢な人だった。

初めて自由になれた気がした。

No.6 14/01/28 09:22
ナキ ( ♀ PkjUnb )

初体験。。

夏休み。。。

私は、家出をした。

二週間ずっと弘臣の家でベッタリだった。

夜、眠くなってウトウトしていると

「ナキ?眠いの?」

「…うん……」

「眠くならない魔法があるよ」

そっと私にキスをした。

No.7 14/01/28 09:43
ナキ ( ♀ PkjUnb )

この日、私は弘臣にバージンを捧げた。

それから、毎日

抱き合わない日がないくらい

求めあった。

幸福に包まれて心が暖かかった。。

何もかもが満たされていたね。。。

だけど、直ぐに居場所がバレて

私は親に連れ戻され

家出と言う事で謹慎処分になった。

二週間。。

家から出してもらえなかった。

No.8 14/01/28 11:03
ナキ ( ♀ PkjUnb )

親はカンカンに怒り

一歩も外に出さない。

電話も禁止された。

私は、弘臣に謹慎処分で

外出できなくて、会えない事をメールした。

夜、11時を過ぎた頃。

まだ私は反省文や課題に追われ

机に座って居た。

すると、机の前に赤い光がたまに

チカチカする。

カチッ!!!

窓から何か音がした。

私は、恐る恐る窓の外を見た。

一瞬で私の顔は笑顔で包まれた。



弘臣が会いに来た。

夏休みの終わり。。

夜は肌寒くなり始めた頃

私の中で何かが

…弾けた…

No.9 14/01/28 11:15
ナキ ( ♀ PkjUnb )

窓を開けて

待ってて!と、小声で伝えて

私は、ルーズリーフにメッセージを書いて

紙飛行機にして弘臣に飛ばした。

産まれて初めて作った紙飛行機は

弘臣に無事届いた。

メッセージを読み”オッケイ”の合図。

私は直ぐに窓を閉め、カーデガンを羽織り

ベッドに枕やクッションを並べ上から布団をかけた。

私が寝ているようカモフラージュする為。

そして、足音がバレないよう階段を降りて靴を持ち

リビングの出窓を開けてジャンプした。

着地成功!!!

靴を履いて裏庭から走り玄関横のガレージをすり抜けて走った!!

一瞬ヒカリが、見えたかのような

希望に包まれた。

メッセージ

…今、行くから公園で待ってて…

……

No.10 14/01/28 14:59
ナキ ( ♀ PkjUnb )

弘臣はバイクに腰かけてタバコをふかしていた。

どんなシルエットもカッコイイ。

私達は夜通し話をした。

あっと言う間に鳥のさえずりが聞こえて

時計は六時!!!

「やばっ!!!帰らなきゃそろそろ見つかる‼︎」


「早く帰りな!!大丈夫か?何かあったら電話して!!」


「弘臣。ありがとう」

ほっぺにキスを残し私は走った。

この日の朝方の空気は清々しい

いい匂いがした。

弘臣はずっと見送って居た。

私は走りながら振り返り

満面の笑みで手を振った。

No.11 14/01/28 16:25
ナキ ( ♀ PkjUnb )

季節は秋に差し掛かる。

外は秋の焚き火の焼けた匂いがしたりするころ。

相変わらず、夕方校門まで迎えに来てくれて夜二時間かけて送ってくれた。

弘臣は帰ると必ず電話をくれた。

「ただいま」のコール。

弘臣一人だと50分で帰る。

飛ばして帰るらしい。苦笑。

そして、私は弘臣が帰る間に食事とお風呂を済ませる。。

そして、ベッドで電話を待ち

弘臣から着信があって明け方まで話す。

私が寝息を立てるとそっと電話を切り自分も眠って居たみたいです。

だから、弘臣の携帯代は月10万超えることも。。

今の携帯は当時と比べると本当に安いと思います。笑。

No.12 14/01/28 16:57
ナキ ( ♀ PkjUnb )

弘臣のバイクは改造してるから、

爆音でうるさかった。笑。

私の親も勘付いて居た。

私は母親にこっぴどく叱られた。

だから、音が聞こえてこない距離で弘臣に降ろしてもらいそこから、

15分歩いて帰ることにした。

だけど、


これが間違えだった。

No.13 14/01/28 18:28
ナキ ( ♀ PkjUnb )

その日、夜八時半頃

私はいつものようにスーパーの近くで降ろしてもらった。

そこから、歩いてる。

5分くらいして電灯がない暗い道。

いつもの道。

私は少し薄気味悪い感じがした。

私の歩調に合わせて

黒いバンが近づく。

私は知らないふりをして

早く歩いたり、ゆっくり歩いたりした。

間違いなく私をつけてきてるのが分かる。

ふっと横目で見ると

二人の男が乗っていた。

後ろにも乗ってるかもしれない。

スモークで見えないけど

四人乗っていたとしたら

捕まると終わり。


私は、

警戒をやめない。



‼︎と、‼︎次の瞬間‼︎‼︎‼︎‼︎

No.14 14/01/29 01:03
ナキ ( ♀ PkjUnb )

全速力でダッシュした!

瞬発力なら負けない!

‼︎やっぱり‼︎‼︎‼︎

私を付けてた‼︎‼︎

勢いよくアクセル踏んだバンは私を追いかけました!!!!!

咄嗟に弘臣に電話した。

出るはずもないバイクの爆音じゃ

気づかない!!

帰りにコールを私から鳴らすのも初めてだし。気づかない。

やっぱり出ない…

必死に走りながら携帯を握り逃げた。

裏の細い道に入り

様子を見た‼︎

黒のバンはまだ辺りをウロウロしていた。

♪ピピピピピピ〜ピピピピピピ〜♪

まさかの

弘臣からの着信‼︎

「もしもし!?弘臣!ハァハァ…付けられてる!黒いバンに乗ったやつ‼︎‼︎‼︎」

「今、行く!!すぐ行くからどっか人のいる店に入ってろ!俺が電話するまで外出るなよ!!」

「うん‼︎分かった‼︎」

そして、電話は切れた。


私はドラッグストアへ入った。商品を見る振りして外を見たり弘臣を待った。

No.15 14/01/29 01:23
ナキ ( ♀ PkjUnb )

20分後…

♪ピピピ〜

「もしもし‼︎」

「今どこ?」

「ドラッグストア」

「分かった‼︎」

弘臣が走ってドラッグストアに入り私を見つけて抱きしめた。

私は、力が抜けて弘臣にしがみついた。

弘臣は自分の着ていたジャケットを私に
かけてくるみ

バイクまで抱き寄せて連れて行ってくれた。

No.16 14/01/29 01:40
ナキ ( ♀ PkjUnb )

バンの男達はいつの間にかいなかった。

私と弘臣はバイクに乗り私の家の付近でバイクのエンジンを切り

坂道を登る。

そして、家の近くの公園で座った。

弘臣はミルクティーを買って私に飲ませた。

「ごめんな。俺がもっと気をつけてれば…これからはエンジン切って歩いて家の門まで見送るから‼︎」

「いいょ!!大丈夫!!笑。」

「だめだ‼︎家に入ったの見送ってから帰るからな!」

「分かったから。怒らないで。」

「ごめん…」

そう言って弘臣は私を引き寄せて抱きしめた。

夜の風が肌を掠める柔らかな風だった。

No.17 14/01/29 01:59
ナキ ( ♀ PkjUnb )

この日、家の前まで見送ってくれた。

私は、中へ入り2階の自分の部屋へ走って行った!

窓を開けると弘臣はエンジン切ったままのバイクで坂道を下る姿が見えた。

姿が見えなくなっても窓を開けてた。

数分して遠くの方で弘臣のエンジンをふかす音が微かに聞こえた。

私は、壁にもたれバイクの音が無くなるまで窓を開けて聞いてた。

とても心地良かった。

No.18 14/01/29 02:09
ナキ ( ♀ PkjUnb )

季節は変わり12月。。

クリスマスシーズン。

いつものように変わらぬ日常。

「街はクリスマス一色だね。」

「そうだなー。ツリーの季節だな!笑。」

「私ね、ツリーのあのイルミネーションって言うのかな?間近で見たことないんだよね!!見て見たいな〜本物。」

「ふーん。」

タバコを吹かしながら冷めた顔。

男の人は興味ないのかも〜。

まーぁでも、弘臣と毎日こう過ごす方がいいし。

当たり前の日々ほど貴重だと直感的に思っていたのか私は一日一日

精一杯、生きてた!

いい事、悪い事、一生懸命に。

思いっきり笑っていた。

No.19 14/01/29 02:23
ナキ ( ♀ PkjUnb )

それから、何日か経って
いつものように弘臣と部屋でテレビ観ていた。

「ナキ〜明日から三日間さ仕事入ってるから。夕方には終わるけど会いに行くの遅くなるよ?いい?」

「いいよー。何時くらい?」

「5時に終わって片して6時くらい!!」

「えぇー!全然、一緒に居れないじゃん!!」

「ナキ門限なきゃなー。笑。」

「いいよ!じゃあ、三日間は無理して会わないどう!?」

「うん!オッケー!電話はするから!」

少し寂しくなった。

だけど、疑うことを知らない私は不安などなかった。

自分の選んだ相手、気持ちに嘘偽りは何一つなかったからだ。

No.20 14/01/29 02:33
ナキ ( ♀ PkjUnb )

この3日間、私は友達とカラオケしたりお茶したりご飯食べに行ったり。

普段、弘臣と一緒にいる分

友達とガールズトークしたりした。夜は早く帰宅して弘臣と長電話。
慌ただしく3日は過ぎた。

4日目の夕方、弘臣は校門で私を待っていた。

「久々!元気そうだな!」

「うん。弘臣も元気そうだね!」

「ナキ〜日曜日、休みだろ?◯◯駅に朝、10時な!」

「うん!?なんで電車?」

「チョットな!来たら分かるから。」

「まっいっか!!デートだから朝早く起きて用意するよ」

「了解!家に行く前にコンビニで何か買ってこう。」

他愛ない話をしながら二人でバイクに乗りいつものコンビニに行った。

No.21 14/01/29 02:47
ナキ ( ♀ PkjUnb )

日曜日。朝からバタバタ自分の部屋まで何往復したのか。笑。

朝シャンして、メイクして、髪をセットした。

寒くなる予報だからオーバーオールにした。

鏡の前で何度もファッションショー。

そうこうしてる間にバスの時間!!

バス停まで走って飛び乗り駅に着いた。

◯◯駅まで20分‼︎

朝が早いせいか眠くてウトウトしながら駅に着いた。

改札口で弘臣が居た。

「おはよう!」

「おぅ!行こかー!こっから乗り換えるから!」

「えっ?まだ乗るの!?」

不思議そうな私の顔に弘臣は手を握り歩き出した。

No.22 14/01/29 03:08
ナキ ( ♀ PkjUnb )

電車を何回か乗り継ぎ着いた。

とりあえず、マックで二人でムシャムシャバーガー食べた。

ウィンドーショッピングやプリクラ撮ったり街を歩いた。

クリスマスのライトが彼方此方。

ピカピカ光る。

夕方になり辺りは薄暗くなる。

ポツポツ歩く弘臣の手を握り付いてくと

「あっ‼︎!‼︎!‼︎」

目の前には大きなイルミネーション!!

ライトアップして姿を現した。

呆然とビックリして立ち止まった。

「弘臣!これっ!」

私は振り向き
、弘臣を見た。

ニコッと照れた弘臣は

「これが見たいって言うから、3日間
会わないで仕事して金作ってさ、来たかったから!!」

ポロポロ…

涙が落ちた。

「悪かった!!3日間会わないで寂しかったか?」

慌てる弘臣。

「違うよ!私、嬉しくて!」

涙を拭き無言で時間の許す限り

弘臣と二人ベンチで寄り添いイルミネーションを眺めた。

No.23 14/01/29 03:19
ナキ ( ♀ PkjUnb )

帰りは遅くなってまた、親に叱られたけどフワフワしていて

親の説教も聞こえないくらい
フワフワした気持ちだった!

弘臣からの電話を待ち切れず疲れて眠りについた。
次の日から、またいつもの日常。

の、

筈が。。

夕方、校門前で弘臣の姿はなかった。

私は真っ暗になるまで

弘臣の携帯に電話しながら

校門前で待ち続けた。

初めて

不安な気持ちになった。

No.24 14/01/29 09:27
ナキ ( ♀ PkjUnb )

弘臣と共通の友達

洋一に電話した。

繋がらない。。

私は、弘臣の家まで行ってみる事にした。

行かなきゃいけない。気がしていたかもしれない。。

電車とバスを乗り換えて

覚えてる限りの道。

弘臣といつも来ていたコンビニまで何とか辿り着いた。

冷えた体。
コンビニでコーヒーを二本買って

外に出た。

♪ピピピピピピ〜ピピピピピピ

「もしもし!」

「俺!!ナキ〜ごめんな電話出来なくて」

「うん。いいよ心配しただけ。」

「そっかぁ〜」

「弘臣は今何してる?」

「コンビニ行くところだけど、ナキは?」

「私は、秘密。」

クスクス笑いながら
弘臣を驚かせようとして、コンビニに居ることは言わなかった。

No.25 14/01/29 13:06
ナキ ( ♀ PkjUnb )

寒いな〜と見上げると粉雪がチラチラ落ちて来た。

はぁーと白い息が出てきた。。

‼︎あっ‼︎‼︎‼︎‼︎

弘臣の姿を見つけて私は手を振るのをやめた。

転がり落ちた缶コーヒーは拾うことなく。

弘臣の隣には真帆が居た。

真帆は私の後輩。

弘臣の先輩の妹。

私は、凄い形相で近づいた。

弘臣はチョットビックリしながらも

「あれ!?ナキどうして…バキッ‼︎‼︎」

右手のパンチは鼻を直撃‼︎

タラタラと血が流れた。

「先輩‼︎違うんです‼︎誤解なんです!」

「誤解?もう、いい!浮気するような男なんか知らない‼︎どれだけ心配したか分かるのかよ!!!」

悔しくて怒りで私はその場から走って逃げ出した。

私は、何のために待ってたか!!

走る私に

弘臣は鼻血を流しながら追いかけて来た‼︎

No.26 14/01/29 14:10
ナキ ( ♀ PkjUnb )

私は、走って走って惨めな自分を振り切るように走った‼︎‼︎

ピカッと眩しいライトが見えて
ファッファファファァァと音の向こう側で

「ナキー!!!!!」

と、全力で呼ぶ声がした

‼︎その時‼︎

ガッシャっ!!ガッガッシャーン‼︎‼︎‼︎


目を覚ましたのは病院のベッドの上で

真っ白な天井。

「あっ。お母さん?泣いてる」

「そうよ!良かった〜無事で」

鼻をすすり泣く母は安心したのか

力が抜けたようにしゃがみ込んだ。

「まだ、少し眠たいから…眠るね」

私は、眠った。。

No.27 14/01/29 15:53
ナキ ( ♀ PkjUnb )

夢を見た。

春の桜の花びらが舞い散る

風の中で眠る。

優しい夢だった。

次に目を覚ましたのは

次の日の朝だった。

点滴と頭にガーゼ

体は元気だった。

着替えを取りに帰った母が病室に入り

私に話があると言った。

話す前に朝食を取るように言われ

私は、食パンにスクランブルエッグ
オレンジジュースを飲みフルーツを食べた。

母は、ドリップコーヒーを二つ買って来た。

私はブラック。母は珍しくミルク、お砂糖を入れてかき混ぜる。いつもは、ブラックなのに。

病室は、コーヒーの香りがする。

一人部屋で母と二人。

沈黙を破るのは母だった。

No.28 14/01/30 00:27
ナキ ( ♀ PkjUnb )

「ナキ、気を確かに持ってね‼︎
ちゃんと、話を聞いて!」

そう言って私の手をギュッと握る。

私は、コーヒーを置いて口に含んだコーヒーを飲み込み

頷いた。

「ナキを助けようとして、ひ、ひ弘臣君…ぅぅっ意識不明の重体なの。」

母は泣き出した。

全身の血の気が引いた。

頭が真っ白で
動けない。

「ナキ、弘臣君に会いに行こう‼︎」

まだ、体が固まって動けない私に

バチッ!

母は私の頬を引っ叩いた。

No.29 14/01/30 00:52
ナキ ( ♀ PkjUnb )

私は、ハッとして

「お母さん‼︎どこに居るの‼︎私、弘臣に会いたい‼︎
違う‼︎‼︎会わないといけないの‼︎」

「ぅぅん。そうね!行きましょう」

ベッドから降りてフラフラしながら病室を出た。

バタバタバタバタバタバタッ‼︎

看護師さん達が走って行く。

母と二人急いで向かった。

集中治療室に医者や看護師さん達が入ってく。

私は不安になった。

弘臣があそこにいる。

カチャカチャ器具の音、足音が激しく鳴り響く!!

No.30 14/01/30 05:16
ナキ ( ♀ PkjUnb )

弘臣のお母さんが私に向かって来た。

「ナキちゃん。弘臣があなたの名前を呼んで意識が少し戻ってる。会ってあげて。」

頷いて弘臣に会いに行った。

管をたくさん付けた
変わり果てた弘臣がいた。

「弘臣、弘臣‼︎ごめん。私のせいで…ぅぅ…」

弘臣は薄く開いた目で私を見ていた。

付けた酸素マスクをずらして

「ナキ……お前のせいじゃない…………。お前は俺……以外と…
結婚しない…ぃで……くれ……考えただけ…でも嫌だ…。で……も…お前が……独りになる…のは…。……もっと…い…や…だ
…………幸せに…なれ……

………あ……い…して……る……」

ピーーーーーーーーーーーーー。


弘臣は亡くなった。
まだ、雪の降る季節に。
後、一ヶ月後には19歳になるはずが。


弘臣の死後

私は変わった。

目に光はない

冷たく心を閉ざした。

人の愛し方を忘れた。

結婚をしないと決めた。

人を信じなくなった。



そして、弘臣の死から

一ヶ月後

私は、都会へ上京した。

ここから

また、波乱の波が近付く。

No.31 14/01/30 15:19
ナキ ( ♀ PkjUnb )

新幹線で私は

東京へ向かっていた。
現金18万と着替えだけ持って。

不思議と寂しくなかった。
弘臣の死後二週間
記憶が曖昧だった。



ふーっ。

着いた時は夜の七時だった。

とりあえず、もんじゃ焼きを食べに
店へ入った。

一人でご飯食べるのにいつから
慣れたのかな。

私って結構、冷めてんのかな。

人の多さに落ち着かない私は

そそくさと、お店を出て夜のネオン街を

一人歩いた。

田舎と違って都会は夜でも

昼間みたいに明るかった。



トントン。誰かが肩を叩いて来た。

「なに?」

私は振り向いた。

「あの、突然すいません!
クラブraynyの常盤と言うものです。」

差し出した名刺を手に取り

男を見た。

No.32 14/01/30 15:33
ナキ ( ♀ PkjUnb )

「用件は?」

私は両腕を組み常盤を睨んだ。

「今、お仕事されてますか?
夜のお仕事に興味はないでしょうか?」

「仕事、探してる。後、家も。今日、上京したばかりだし。」

「そうですか!!
此方は寮も完備しております。
今から、お店にて詳しくお話などさせて欲しいんですが…」

「いいよ。」

私は、常盤の車に乗り込み向かった。

No.33 14/01/31 09:25
ナキ ( ♀ PkjUnb )

「到着です。」

降りて店の外観を見た!

これが、高級クラブ。

ふーん。

「さ、中へどうぞ。」

案内されるまま中に入る。

シャンデリアにガラステーブル

高価な物が沢山。

「ここで座ってて下さい。今、オーナーをお呼びします!」

私は、ソファーに座った。

店の裏からオーナーらしき人が現れた。

アルマーニのスーツに先のトンがった
ピカピカの靴。バリッと着こなし
座った。

「初めまして、オーナーの篠崎です。」

差し出された名刺を受け取り

「初めまして…」

そう言って頭をぺこりと下げた。

No.34 14/02/01 08:52
ナキ ( ♀ PkjUnb )

「どうも、初めまして。ナキです。」

「単刀直入に言うよ!ここにあるグラス一つにも高価なお金をかけてる。
商品であるキャストもそれに見合った一流で無いと困るんだ!
今の君ではダメだ。その髪もメイクも服も!!」

「ふーん。なるほど」

「明日、常盤に行かせるから!
綺麗に磨かれてきなさい!!」

「分かりました。」

「後、これは705号室。君の寮の鍵だ。部屋は常盤に任せてあるから。」

そのあと、待遇の事やら水割りの作り方、挨拶など叩き込まれた。

No.35 14/02/02 20:15
ナキ ( ♀ PkjUnb )

帰りにコンビニで買い出し。

ボルビック、野菜スープ、ヨーグルト、ポテチ、チョコレート、お弁当、飴、ミルク、コーヒー。

早々とお会計を済ませて

部屋に帰ってバスタブにお湯を入れ

お風呂の用意。

オーナーに借りた大量の本を

読み漁り湯船に浸かる。

ボルビックをガブガブ飲みながらひたすら

読んだ。

気づけば二時間以上

入っていた。

脳を使い過ぎたからチョコレートを

モグモグ口に含み

お風呂上がりも本に没頭した。


No.36 14/02/02 21:02
ナキ ( ♀ PkjUnb )

「ゥゥ〜ん。」

時計を見ると朝10時だ。

思いっきり伸びてベッドから降りた。

そういえば、この部屋にあるもの
昨日は疲れて見る余裕なかったな。

まずは、キッチン

冷蔵庫が付いててベッド

ロフトがある。

洗濯機、もう一つ洋室がある。

ベランダ、エアコン、インターフォン

オートロック式。

家電はあるけど

日用品が足りないから

週末に買いに行く事にした。

No.37 14/02/03 08:39
ナキ ( ♀ PkjUnb )

今日は、常盤が13:00に迎えに来る。

私は、バスタブにお湯を入れて

昨日、買った野菜スープとお弁当を温めてる間にヨーグルトを頬張る。

ケトルでお湯を沸かしコーヒーを作る。

インスタントだけど

美味しい。

お弁当と野菜スープを食べ尽くし

チョコレートを口に含み本を読み漁りながら

お風呂に入った。

そうこうしてるうちに時計は12時半。

そろそろ用意しなきゃっ!

身支度をする。

No.38 14/02/03 16:28
ナキ ( ♀ PkjUnb )

常盤はきっちり13:00に迎えに来た。

この日は美容室へ行き

ヘアメイク。

その次は、ブランドのバッグ、靴、スーツ、ドレスの試着。

夕方16:00食事。

その後

お店に出勤した。

ベルサーチのスーツ。

まだ、慣れないけど。

昨日、読み漁った本のおかげで

オーナーとバッチリ予行練習終了。

皆、ぞろぞろ出勤しだした。

私は控え室で

お客様が来店するまで

意外と冷静に待てた。

No.39 14/02/05 00:08
ナキ ( ♀ PkjUnb )

フリーのお客様につくように

常盤に案内される。

二人組の証券マン。

「こちら、本日よりニューフェイスのナキさんです。」

「初めまして。」

二人の証券マンはニコニコした。

私は、手応えを感じた。

全てのお客様の癖を把握。

お酒とお水の割り合い。

氷の数。

仕草。

好みのタイプ。

好きな食べ物。

好きなお店。

求めるもの。

トイレの回数。

タバコの本数などなど。



ふっ。

今から三分営業


開始‼︎

No.40 14/02/05 09:43
ナキ ( ♀ PkjUnb )

席に付いて始めの10秒で落とす!

ギャップに弱いトコをついていく!

証券マン、通称かっちゃん。

年収1500万以上らしい。

バツイチ独身。

性格は少し神経質。

45才。

この方は、ずっと私を指名一筋で来てくれた。

初めての印象は

あまり、女性慣れしていない感じだった。

一人暮らしで仕事ばかりで毎日が面白くないとボヤいてた。

No.41 14/02/05 18:29
ナキ ( ♀ PkjUnb )

かっちゃんは、正直何を考えてるかわからない人だが

癒しを求めてる。

あわよくば、ヤれたらいいって

方の癒しだ。

同情や愛情は問答無用。

あくまで、擬似恋愛へ

導いてく。

この時のナキ

貴方は、大恋愛で弘臣を亡くして

その受け止め方を分からなかったんだね?

そして、弘臣の居ないこの世の中の全てを見てみたいと思ってだのかもしれないね。

No.42 14/02/06 01:16
ナキ ( ♀ PkjUnb )

かっちゃんは初めて出会った私を来店30分で場内指名をした。

焼酎は飲まない、ヘネシーのボトルとフルーツ盛りなど

私にも好きな物を頼むように言った。

お酒を飲み過ぎると仕事にならないから

私が飲むもの全てノンアルコールで

カクテルに見せて

次々と注文した。

かっちゃんは、ドンペリも入れてくれる。

今日、財布の中身を空にするくらい容赦無く私は搾り取る。

この世の中のお金を一番憎むことになる。

No.43 14/02/06 01:59
ナキ ( ♀ PkjUnb )

結局、かっちゃんはこの日

ラストまでお店に居た。
帰り際、名刺の裏にメアドだけ書いて渡した。
一晩で20万使って行った。
かっちゃんはニコニコで帰った。
初日にしては上出来だとオーナーに褒められた。

焼肉でも食べに行かないか誘われたが

断った。

無償残業は嫌い。

まして、仲間ごっこ?

冗談じゃない。私は

一匹狼で十分。

仕事とプライベートの線引きは曲げない。

仕事が終わると途端にプライベート素に戻る。



上機嫌

No.44 14/02/06 13:08
ナキ ( ♀ PkjUnb )

店の外に出て常盤の車に乗り込み家まで送ってもらう。

すっかりグッタリと眠り込んでいた。

「着きました。」

「ありがとう。お疲れ。」

そう言って車から降りて

オートロックを開けて

エレベーターに乗り

部屋に入った。

バタッン。

ガチャ。

鍵閉めてチェーンをかける。

時計を見た3:30。

もう、朝か。

バスタブに泡風呂の液体を流し込みお湯を溢れんばかりにためた。

お決まりのお水を飲みながら大好きな小説を読む。

No.45 14/02/07 02:59
ナキ ( ♀ PkjUnb )

お風呂から出たのは朝、5:00だった。

体が冷えないように髪を丁寧に乾かし

ベッドに入ると直ぐに眠ってしまった。

お昼、15:00

起床して、シャワーを浴びて

出勤の用意とバッグを持って

タクシーで美容院へ直行。

ヘアメイクと着付けをして

ホテルのロビーでコーヒーを飲む。

そこへ、かっちゃんが現れた。

同伴前の夕食にお寿司屋さんへ

行くからだ。

No.46 14/02/07 12:37
ナキ ( ♀ PkjUnb )

かっちゃんは私に何らする事なく
紳士的に振る舞い食事を終えてお店に来店した。

来店して直ぐに私は新規のフリーのお客様に付くように言われた。

建設業のお客様。

二人で来ている。30代の方。

「初めまして。ナキです。」

「俺は誠。よろしく。」

「どうも、、、。」

「ナキちゃん、可愛いね。ズバリ3サイズ教えてよ。」

耳元で小声で言う。

「じゃあ、トイレ行こう。そこで…ねっ。」

誠は直ぐにトイレへ行くと言い出し私も
付いて行く。

基本、トイレから出たお客様にはおしぼりを渡さなきゃいけないからだ。

奥の通路を抜けて私も誠と一緒に男子トイレへ。

「回りくどいのは無し。私の胸触りたいんでしょ?」

「触らせてくれんの?」
私は誠の手を自分の胸に滑り込ませて触らせた。

序でに、誠のズボンの中に手を入れて握って少しさすると

誠は呆気なくイった。

こういう客は嫌いだ。
大したイチモツでもない癖に女を簡単に食おうなんて。

入れさせてやらない。絶対‼︎‼︎‼︎

手をハンドソープでゴシゴシ洗い私は先に席へ戻った。

No.47 14/02/07 21:54
ナキ ( ♀ PkjUnb )

この日を境に誠は毎日
来店するようになった。

単純明快。。

誠タイプには、
初めのド‼︎インパクトが大切。

私は、小銭には興味がない。

どうせなら
大金。

ここで働き始めて

三ヶ月。

私は、この店のNo.1になった。

寮から出て
家賃13万の3LDKのマンションへ
引越した。

ウォーターベッド、イオン式洗濯機、大型冷蔵庫、ガラステーブル、

沢山、一度に買い物をした。

No.48 14/02/08 00:39
ナキ ( ♀ PkjUnb )

この頃、たまたまフリーのお客様で来た27歳の知也と付き合っていた。

本当はタブーだ。

飲みに来た次の日に同伴してくれた。

結局、ラストまで大盤振る舞い。

特に興味はなかった。

ただ、ある時

私は、仕事中に熱が出た。

滅多に熱を出さない私は辛くて

たまたま、その日

常盤が不在でタクシーで1人不安に帰るのも嫌だったかも知れない。

知也に連絡した。

具合が悪くてと言うと

お店が終わる頃に迎えに来てくれた。

幸い、次の日は

二人して休みだった。

「ナキ、大丈夫か?」

「ハァハァ…」

声が遠くなる。ハァハァ。。
そのまま、迎えに来た知也の車の中で私は、眠ってしまった。

No.49 14/02/09 02:28
ナキ ( ♀ PkjUnb )

「ぅぅ…。ハァハァ…」

熱は38.5まであった。

気が付くと私はベッドの上で
頭には冷えピタ。

ベッドから知也が

「大丈夫…さっ、熱下げの薬だけ飲んで」
そう言って駆け寄り
私の頭を持ち上げ、薬と水を飲ませてくれた。

私はまた、
眠りについた。

次の日の夕方
スッキリ目を覚ました。

私はベッド、知也はソファーで眠っていた。

「あっ!おはよ!どう?体は?」

「ありがとう。もう大丈夫。」

「ナキ家、知らないからホテルだけど休むのには車よりいいと思って。ごめん。」

「うぅん!ありがとう。看病してくれて。」

「あぁ。今から飯食いに行く?」

「うん!」

私は、シャワーを浴びて用意して知也と二人ホテルを後にした。

No.50 14/02/10 01:35
ナキ ( ♀ PkjUnb )

知也の車に乗り二人でご飯を食べて

カラオケに行き、
UFOキャッチャーしに行った。

知也が、沢山とってくれた。

私は、久々にはしゃいだ。

時間はあっという間。

知也が好きとか分からないけど
看病してくれた優しさに少し惹かれた。

だけど、

知也の色々を知って行く事になる。

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