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陽子の男

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自由人( ♀ )
13/12/15 10:51(更新日時)

陽子はホステス時代の源氏名


継母の母子家庭で育つ

2つ下の弟

年の離れた妹

父親は酒乱、ギャンブル依存性

産みの母親は生後2ヶ月で離婚

継母を実の親と思っていた

そんな、何処にでもある家庭で育った

陽子と出会ってきた男性とのお話しです
文章力がありませんが読んで頂けたら嬉しいです



No.2023125 13/11/08 17:05(スレ作成日時)

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No.1 13/11/08 17:19
自由人0 ( ♀ )

今でも思い出す


オレンジ色のカーテンに夕日が更に照らして

秋も間近の暑い日


日本酒を飲みながら、3歳の陽子の手に根性焼きをする父親

泣き声はアパート中、響いていたに違いない

継母は弟を連れて買い物に出掛けていた

その日は、どのくらい泣いていたのかも覚えてないくらい


ただ、夕日が眩しくて捕まれた手が痛くて


小さい頃から弟を可愛がる継母が
何故か本当の母親じゃないと思っていた


度々、父親も陽子に本当の母親じゃ無いからなぁ

お前は川に捨てられていて拾って来たのだと

酔った時に言われていた


裸で外に出されたり、縛って押し入れに入れられたり

泣いても泣いても継母は助けもしない上に

少しほくそ笑んでさえ見えた


弟とは喧嘩しながらも仲良く育ち

私よりも物覚えの良い弟といつも比べられた


No.2 13/11/08 19:32
自由人0 ( ♀ )

弟の名前は匠

匠は2つ上の陽子より

活発でやんちゃだったが

何でも信じやすい無邪気な子であった


父親は度々、酔って喧嘩しては血を流し
朝起きてトイレに行くとベッタリと残った血に驚いた


父親はチンピラ

父親の兄はヤクザの幹部

夏のある日、父親の友達の家に遊びに行った時に

友達の背中にとても綺麗な龍が描かれていて

おじちゃんの背中、綺麗だね

と言った陽子に友達の奥さんが笑ってた
今、考えたら刺青だったのよね


父親は半端なので刺青の痛さを聞いてやめたようである

当時、父親は29歳だった

酒を呑むかギャンブルか

まだ保育園の頃に喫茶店に連れて行ってくれた

とても美味しいパフェで

あの味は、今まで食べた中で一番だった
その喫茶店には奥にスロット台が何台かあって、3つ絵柄が揃ったら百円玉が3枚くらい出てきた

これは夢なのか今でも謎である


度重なる借金に継母は工夫をしながら食べさせてくれた

チキンラーメンを継母と匠と分け合って食べたほど貧乏だった

何度も完済しては借金が出来

何度も離婚の話が出ていた

ある日、父親が包丁を持って母親に突き刺そうとして

夜中に目覚めた陽子は父親を止めた

陽子6歳だった

No.3 13/11/09 09:35
自由人0 ( ♀ )

「陽子ちゃん、たーさん来たよ」


ホステス仲間にそんな身の上話しをしていたらママに声をかけられた


馴染みの田村さんが店に来た

たーさんは、会社やアパート経営をしてる50代のおじさん

ほぼ週3でやってくる

必ずアフターで帰宅は3時半

お客様になってから5年は経っていた


陽子の務める店は田舎ヤクザの経営する店

11月なのに初雪が降っていた

たーさんは、いつも通り酔っ払い眠気の中、タクシーに乗せて見送り、今日も1日が終わる


自宅アパートには彼氏の幸泰が先に寝てる


幸泰と知り合ったのは5年前、当時の店で出会った

カラーン カラーン

ドアのベルが鳴る

初めて来るお客様だった


陽子の頭の中の鐘が鳴った

運命の人だ!
陽子の一目惚れ

自衛隊に勤務してる幸泰は長身のまぁイケメン

後にかなりの借金があり、昇進も遅く酒乱の男性だった


幸泰は競馬好きで土日は毎週行ってた

賭ける額も少額だったので、まさか借金があるとは思ってもいなかった


毎朝6時に起床する、出勤まで起きて

7時から14時まで寝ての繰り返し


起きてからは、たまの日中にお客様と喫茶店で珈琲を飲む

相手は薬品メーカーの部長さん50代の飯田さん

単身で来てる人だった、知り合って7年になる

そろそろ地元に転勤になると言ってたけど…随分長い

会社経費で医者の接待に店を使ってくれた

飯田さんと知り合ったのは医者の行きつけだった当時の店で
陽子は入店したばかり
医者とも初対面
医者は飲み過ぎると豹変する人で
当時のチーママのお客様だった


来た早々、お通しを灰皿に暴言を吐きながら捨てた


チーママをはじめ6人もいたホステス皆が絶句


陽子は笑顔で
食べ物を粗末にしちゃ駄目ですよ♪


って何事も無く片付けて平然としてみせた

その後、医者は上機嫌で2時間程で帰って行った


帰る直前に飯田さんから名刺をくださいと言われたのが始まりだ


酔っ払った医者の対応が気に入ったと後に聞かされた


陽子はホステスが天職なのかなぁって思ったりした


多分
酒乱の父親の扱い方を知らず知らずに学んでたのだろう



No.4 13/11/09 11:29
自由人0 ( ♀ )

陽子は20歳でホステスになった

見た目は中の下

特徴は巨乳に見える程度の女

週1くらいで通う
陽子のお客様は他に6名程度

陽子の常連の中に5つ下の男性
大ちゃんがいた


ねぇ 陽子ちゃん付き合ってる彼氏いないの?


そのケツで男いない訳が無いと

他のお客様からヤジがとぶ

いても、いないというのが鉄則だ!

言うわけ無い


大ちゃんは陽子がホステスを30歳で辞めても連絡してくる程マメな男性だった


陽子の初恋は中学の部活の先輩

ただ一緒に帰るだけの純情な付き合いだった

先輩の名前は勇
勇は無口だけど笑顔の素敵な人で

勇を一目置く先輩達がいっぱいで

そんな所も陽子は好きになった

同級生の男女、部活に関係無い生徒にまで知られていて少し恥ずかしかった

勇が3年の秋、仲良くしていた女子の先輩に恋の相談をしていた

女子の先輩は文子
文子はイケメンの好きな人がいたのに

陽子の相談にかこつけて、いつの間にか勇を好きになっていた

次第に女子の先輩に文子が好きなんだから、お前は別れろ

かなりの部活内の虐めで

勇は全く知らなかったくらい陰険な虐めに耐えられず
一方的に別れを告げる

他の仲良い先輩から

勇はとても落ち込んで受験落ちたんだと聞かされましたが

勇を甲斐甲斐しく励ました文子と高校時代は付き合ってると風の噂で耳にした


この時、中学時代の同じ学年の男性と結婚する事になるなんて

全く人生は糸が絡まり合うものだと今は思う

No.5 13/11/09 12:08
自由人0 ( ♀ )

大ちゃんに綺麗だし
おっぱいデカイし

若く見えるとよく言われた


そぉ?ありがとう


真に受けない性格


まだ実年齢を恥ずかしがらずに言える歳だった


16歳で高校を中退

スーパーに勤めてた時に28歳の後輩に同じ歳だと思ったと言われた事もある


中3の時には化粧品の販売員さんにも成人過ぎてると思われる
こんな感じだったから

相当 老けてた若い頃
逆転し出したのは23過ぎてからだった

20歳の時、それなりに女子力つけた気でいたのに

ホステスの初面接で落ちた

やっぱり女としての魅力無いと駄目なんだぁ

って

結局 雇ってくれた初の店は辛気くさいスナック

パンツに手を入れても無視する先輩、ママ


すぐに辞めました


18歳で一人暮らしを始めてスーパーの給料だけじゃ

貧乏生活のままで

同級生は免許に車で羨ましいって思ってた

18歳の時に付き合った政志

どんくさくて、でも優しくて本当に普通の人でした

いつの間にか、隙間が生まれて…

別れたんだけど

政志の男友達の彼女と付き合ったと聞いた

多分、浮気されてたのかなぁ

いい奴
では無いよね
友達の彼女だもん


その後、1つ上の先輩の拓哉にナンパされて付き合った

こんな人 居たんだぁって感覚

当時、結婚願望が強くて、わざとに子供をつくって結婚しようって

出来た途端に相手の親に大反対

産みたくて、毎日泣いて泣いて

結局
拓哉も親に逆らえず3ヶ月後半で…


馬鹿な陽子
子供過ぎる陽子

赤ちゃんに対して
命の大切さを考えてない馬鹿

そして馬鹿は繰り返すんです

No.6 13/11/09 12:34
自由人0 ( ♀ )

結局

拓哉とは、約1年付き合った

仕事は無職
自称パチプロ

ギャンブル嫌いだった陽子もギャンブル依存性になった

無職の拓哉に親戚に頼んで仕事を紹介してもらった


ある日、浮気を問い詰めたら


今の女
金持ってるんだよね~

何でも買ってくれる

お前は何もしてくれた事無いよね


すっかり、目が覚めた

馬鹿な男と結婚する所だった



その後、拓哉は5年仕事を続けて

継母が拓哉のママに偶然再会


あの時はお嬢さんに失礼しました
息子の仕事を紹介して貰ってたなんて知らなくて本当に申し訳ありませんでした

と継母は言っていた

この後
29歳の時に彼に再会する

彼は自称パチプロに戻っていた

当時の彼女とも付き合ったままで結婚は考えてない


陽子は結婚して子供産んで幸せにならなきゃ駄目だって
言われた


当時、別れる時に
もし歳をとって再会した時にお互い独身だったら結婚しようって言ってたのを覚えてる?

って

陽子はすっかり忘れてた…

結婚じゃなくて同棲にしよう

陽子は答え無かった

ただ覚えてた事に涙が溢れそうになるのを止めて


笑顔で
バイバイまたね!


心の中では

もう、子供出来ない体なんだよ

あんたとは
同棲も結婚も無理って叫んでた


No.7 13/11/09 17:21
自由人0 ( ♀ )

父親の遺伝子

すっかりパチンコに依存した陽子は睡眠時間より

ギャンブルへとのめり込んだ

そこで
あんかけと呼ばれてるパチプロと出会った
美味しいあんかけ焼きそばがあるんだよね

顔見知りになっていた
あんかけと
あっさり食べに行った

次の日
一人のパチプロが


お前かぁ
あんかけとデートしたの


随分馴れ馴れしい男
しかも強引な男


送ってやるよの言葉にホテルに連れ込まれた

この時の陽子は超馬鹿な女だった

陽子21歳になる直前
それからは強引な男
正博と付き合う事になる

正博は高校は定時制を中退した6つ上の男
パチプロも釘見て何回回るかで

本当のパチプロだった
色々な打ち方、釘の見方、目押しの子役抜き、止め打ち等々
教え込まれ

夜はホステス
昼間は代打ち

正博と4年付き合う事になる

付き合ったばかりの時、傷害で刑務所から出て来たばかりだった

チンピラまがいの人間だったが頭は良くて

本を読んだら、すぐに覚える

刑務所の中では六法全書も読んだと言って

法律に詳しく、豆知識も豊富な男

ただ浮気は当たり前、暴力

そんな男だった

ある日、正博の実家でお母さんの片付けを手伝ってあげろと言われた陽子


もう少ししたら手伝うと言った瞬間に

陽子の顔面を殴った

陽子は口びるから出血


正博の実家で大乱闘

当時の陽子は相手が男でも殴り合いの喧嘩をするくらい

気が強かった

正博の父母に止められ

家を飛び出す時に陽子は叫んだ


警察に行ってやるから


慌てて正博は陽子を追いかけてきた

何故なら執行猶予中だったので

警察に行かせる訳にはいかない

土下座して謝らせた

No.8 13/11/10 14:25
自由人0 ( ♀ )

陽子は子供を産めなかった苦しみで

拓哉と別れる間際、昔やってたアンパンを日常化させた

アンパンをしてる間は忘れる事が出来た


親友の留美が葉っぱをやって

全然 アンパンのが良いと言ったのがきっかけだ

中学の頃、アンパンやっても頭痛しかイメージに無かったけど

留美の言葉で
久々にやってみる?

何故か頭痛もせず気持ち良さがたまらなかった

拓哉とは同棲していたが

その頃、実家に戻っていた陽子は家でも毎日やっていた

継母と弟の匠に止められたが

何も言わないで3ヶ月だけ、勝手気ままにさせてと頼んだ

No.9 13/11/10 14:26
自由人0 ( ♀ )


3ヶ月ぴったりで絶対に止めるからと約束をした

こんな陽子を妹の友美はどんな風に見ていたのだろう


陽子は親の離婚で4年生の時、関西から転校した

友美はまだ0歳だった
転校した時に陽子は実母と思っていた母親が継母と知る

きっかけは、宗教熱心な継母の母親

祖母だった

こんな子まで養女にして引き取るなんてと聞かされた

確かに祖母は匠と友美は可愛がるのに陽子には違いがあった

陽子は4年生から家出したり

家庭内暴力

表の顔と全く別人だった

No.10 13/11/10 14:33
自由人0 ( ♀ )


友美は、そんな陽子を見て育った


可哀想な友美


今では精神患者だ


記憶傷害、妄想、幻聴、幻覚

ずっと入院している

陽子を見て育った友美は陽子と同じ気性で

ただ違っていたのは、小学生の頃から売春をしていた事だ

友美は売春で恐い事でもあったのか…

経験人数は数百人だという事しか知らない

今となっては何も話せない、話さない、覚えていないのだ


小学校の高学年時代の友美をあまり知らない陽子は悔やまれてならない

陽子は21歳の時には正博と同棲していたから

まさか中学生の頃から安定剤を飲んでいたなんて

精神科に連れて行った継母を今でも責めたくなる


友美はある意味

薬漬けになったのだ

No.11 13/11/10 15:50
自由人0 ( ♀ )

陽子の子供時代

道を歩けば喧嘩


ガンつけたろ
ですぐ喧嘩


友達が絡まれてたら助けに行って喧嘩


ヤクザの事務所にも連れて行かれた事もある


気が強くて、いつ殺されて死んだってかまわない

そんな毎日だった


正博と出会ってからもパチ屋でチンピラと喧嘩


店員とも喧嘩25歳の誕生日前まで

恐いもの知らずだった

正博との同棲生活は陽子にとって無駄な時間となった

人生最悪な奴だったから

二度と関わりたくない相手である


浮気に性病、友達や妹にまで手を出そうとした

陽子も正博に情はあっても好きじゃない気持ちに気がついたら浮気したりした

No.12 13/11/10 16:30
自由人0 ( ♀ )

あの頃の陽子はおかしかった


22歳の時、ナンパされて知り合った×1の真司

無口で全く何を考えてるかわからない男
今でも
あんなに理解出来ない人間は初めてだ


驚いたのはセックス

相性っていうのを知った

気持ちが入ると違う?

あの良さは今でもわからない


ただ、陽子はセックスは好きじゃなかった

離婚した後、11歳の時に

継母家族と何故か関西に旅行して

別れた父親と母親が子供達と同じ部屋でセックスしてる時に目覚めて気持ち悪くなった

旅行から戻って、すぐに初潮がきた


なので陽子にとってはセックスは義務と演技に近い


ただ真司とは出会って2ヶ月で妊娠した

真司には
出来ちゃったから、お金半分用意してって伝えたら

あっさり黙ってお金をくれた

正博とはセックスレスだったので間違いなく真司の子供だった

陽子は結婚も考えて無かっただけに簡単に病院へ行った

普通 相手の承諾書がある事も真司は知ってると思った

なのに書類記入についても問われ無かった

まるで陽子が出来ちゃった詐欺でもしてると思われてるかもしれなかったが

その日で真司とは終わる

書類は当時 出会って間もない宏一に頼んだ

宏一には何でも話してた


彼氏も居るし、遊びの男がいる事も

陽子を好きな宏一は協力してくれた

27歳の時に真司と偶然再会


何故こんなに世間が狭いのか…


その時の真司はニヤケて陽子を見ていた

今でも謎である

No.13 13/11/10 16:40
自由人0 ( ♀ )

正博とは3ヶ月セックスレス

堕胎した後、1週間
突然
正博がセックスさせろと強引だった

お腹が痛いから止めるように言ったが

無理矢理だった


先生にも2週間は性行為は止められていたのに


前回の堕胎の後、病院では回復が早いねと言われた


今回は病院に行かなくても大丈夫
健康だけは取り柄だからと過信した

これだけでは無いとは思う

不摂生、ストレス

子宮筋腫になっていたのに

病院に行かなかった
子宮筋腫になる人の例では

大人になりたくないと思う

心理状態からもなる病気だと後に知った

No.14 13/11/10 16:50
自由人0 ( ♀ )

ある日、また殴られ耳から出血

もう駄目だと実家に逃げた

継母は激怒し、実家に来た正博に怒鳴った


陽子も言った

パチプロも潮時、正博はパチプロも暴力もやめられないでしょ?

そして継母が言った

陽子を連れて行くなら、陽子とも縁を切る

凄い気迫に正博は諦めた


別れた後も暫く付きまとわれた

その後、×1子連れの女性と結婚したらしい

元旦に嫁を殴り骨折させたらしい

28歳の時に偶然再会
陽子に言った言葉


離婚しようと思ってる。お前なら育てられる、俺の子供を引き取り結婚してくれ

心の声=勘弁してください


強い口調で
陽子は言った


彼氏もいるのに無理

別れて15年後、偶然に正博を見かけた

陽子は見つからないように逃げた

No.15 13/11/10 20:37
自由人0 ( ♀ )


29歳陽子
ホステス最後に勤めた店


年下のリサちゃんと初めてのお客様についた
男Aがリサを見るなり
あっ!

男Bが

お前の知り合い?

あっ わかった
へぇ~

とニヤつく


全く意味分からず

どうしたの?
どういう知り合い?

他の女の子達もニヤニヤ

後から
リサちゃん売りやってるんだよね

やったお客様だったみたいと聞かされた

驚いた

掛け持ちで売りやっててホステス

若い子って凄い

そういう時代かぁ


No.16 13/11/10 20:46
自由人0 ( ♀ )


リサは何かと陽子に反発してきた

陽子が店に入ったきっかけは

雇われママの友達がチーママになるはずだったが

オーナーがヤクザだから

代わりに陽子にと話を持ち掛けて来た


ちょうど、陽子も勤めていたママのだらしなさに嫌気をさしていて

引き受けた

そんな事もあって陽子の他に女の子は10名、ボーイは1名

その内、同じ歳が他に2名居たが

陽子より
はるかに見た目も良い二人にはリサも媚びていた

ただ二人は少しホステスをやった事があるくらいの素人

呼べるお客様は彼氏くらい

正直、ママもド素人で陽子の言う事は

ママが言ってる事と受け止めてと言うくらい頼られてた


No.17 13/11/11 11:06
自由人0 ( ♀ )

春になって少し寒い季節

見馴れぬお客様が2名来た

ママと女の子3名つく
その中にリサが居た

まだ顧客を持ってないリサは必死に盛り上げようとしていた

リサの顔は誰が見ても残念なタイプ、スタイルも普通の積極的なヤンキー系だった

30分程で一人の髭男がカウンターに居た陽子に

お前もこっちに来いと強引に呼ぶ

ママも陽子ちゃん来て
と声をかける

ついた途端、好きなタイプを聞かれた

陽子は いつものようにルパン三世のルパンと言ってみた

二人をは少し間をおいてから吹き出した

髭男が陽子の頭をどつく

凄いツッコミだ

人間じゃねーじゃん


陽子はたまに相手を見て会話をするのでアニメの主人公を言ってみたりする


髭男じゃない方が髭男をルパン三世に似てるなぁと言った

どう見ても次元だった
次元に似てますよねっと陽子が言ったとたん
また頭をどつかれた

名前を聞いたら
正博と言う…

嫌な予感

No.18 13/11/11 15:18
自由人0 ( ♀ )

そして、アフター付き合えと正博は陽子に言う

陽子は
次にお店に来たら良いですよ

1時間半程で正博達は帰った

そろそろ閉店時間

店の電話が鳴る
リサが出た

暫く
えーっ 駄目ですよ 何でですか?

陽子をチラチラ見ている

リサが

陽子さん
先程の正博さんが陽子を店の前で待ってるからって言ってます


陽子は無理って言ってとリサに伝えたが
リサが陽子に受話器を渡す


あの申し訳ありませんが今日は体調も悪いのでと断るが

女の子達が見ている
何で私なの?
他の女の子を誘って常連になれば良いのにと

心の中で思った


結局、わかりました
と店の外に出たら車で待っていた

高級車を見せびらかしたかったのか…

飲酒運転ですよね
危ないから乗りません

と歩いて大通りまで出た

まだ、正博は車でついて来る

いいから乗れ

それしか言わない

観念して車に乗った

あーぁ
ホテルに連れ込まれそう

嫌な予感

No.19 13/11/11 18:50
自由人0 ( ♀ )

案の定

ホテルの前まで来た

一緒に隣で寝るだけだからと言う


ごめん、家近いから縁があったら、また今度ね

と歩いて帰った


意外にあっさり諦めたようで安心した


次の日、店に現れた

今日は絶対に閉店まで居るからとアフター付き合えと言われた

閉店後、1件
変わった店に連れて行ってくれた

その店はマスターと若いスタッフばかりでカラオケ専門店のような雰囲気

お客様に囲まれた中で唄う店だった

そして、正博はギターを持って唄い出した

凄く上手くて、その歌声に陽子はやられてしまった


その日、正博とホテルへ

眠ってる正博にメモを残して陽子は帰った


またね!

No.20 13/11/12 10:03
自由人0 ( ♀ )

次の日の昼間
正博から携帯が来た

何で先に帰った?
居ないからびっくりしたよ


陽子は

慣れない部屋で眠れないんだよね
ごめんね

と伝えた

それから度々会うようになる

俺の女になれ
と言われた


陽子は4年半付き合った幸泰と別れたばかりだった

別れる時、幸泰は借金が相当な額だった

債務整理専門の弁護士を探して彼に提案した

この先、別れるとしても借金のある幸泰を黙って見過ごせ無かった

昔、パチプロの正博から聞いていた

サラ金屋の利息は法定外だから、違法なんだって

その頃、大手のサラ金屋は潰れていなかった

まだ一般的に過払い請求などと知られていない頃の時代


No.21 13/11/12 11:47
自由人0 ( ♀ )


陽子は

弁護士が借金も無くなって、相当の額が戻ると言われたと伝えた

渋々、幸泰は債務整理した

別れた後、彼は陽子に感謝していた


陽子のお陰で未来が見えた

結婚してくれ



陽子は全ての事が終わり、幸泰に答えた


ごめんなさい
結婚したい気持ちが無くなってしまった
もう、幸泰は一人でも生きていける

良い人見つけて幸せになってね

と別れた



別れた後も幸泰とは食事をしたり、電話したり家族のような関係になった


No.22 13/11/12 12:06
自由人0 ( ♀ )


出会って2年までは
結婚したかったのに結婚の話を濁された
幸泰は借金がある事を陽子に話せ無かったのだ

あの当時、借金が無かったら結婚して

もしかしたら子供も出来たかもしれない
結局 縁が無かったのだ

幸泰と付き合って3年目

同僚の結婚式に出席した幸泰は朝方4時に帰ってきた

何だか様子が変だった

日曜の昼、二人は目を覚ました

陽子は幸泰に女の子から電話番号でも聞いたの?

と質問した

幸泰は
携帯番号のメモを陽子に見せた

ホステスじゃない子?

陽子は怒った

その日の夜、
幸泰にメモを捨てないと別れると言ったら

幸泰は流しのゴミ箱の前で捨てたメモを悲しい顔で見つめている


陽子は
ビールを買いに行くと行って
公衆電話から暗記した電話番号にかけて無言で切った

陽子は、もうダッシュで帰宅した


プルプル…家の電話が鳴る


No.23 13/11/12 15:35
自由人0 ( ♀ )

幸泰に電話に出たら?

と詰め寄る


陽子は
絶対、さっき無言で切った相手からの電話だと確信していた

幸泰は電話に出た

慌てている


予想的中


急いでノートに

俺は彼女居るから、やっぱり電話しないでください

ごめんなさい

と伝えて

と書いた文章を電話中の幸泰に見せた

その通りに話した幸泰は


え?
そうだったんだぁ
じゃ

と簡単に電話を切った


陽子は、何て言ってた?

幸泰は、
私も彼氏居るからって言われたよ

だって…

この別れるかの騒動
この時に別れていれば良かったかもしれない


No.24 13/11/12 17:51
自由人0 ( ♀ )


ある日、幸泰の部屋を整理していたら

プリクラが出てきた

陽子と同じ歳頃の女の子

聞いたら
幸泰の出張先のスナックの女の子だった


子持ちの×1らしい


あまり気にもして無かった

多分
ただの店の女の子だと思ってた

後に知る事になるが
幸泰の奥様になる女性とは

この時は思いもしなかった

運命の糸は絡まり合う


No.25 13/11/13 07:31
自由人0 ( ♀ )


陽子は今まで本当に好きになった男性は4人いる

パチプロの正博と大乱闘の後、1ヶ月会わなくなって

そんな時、出会った2つ下の圭

海上自衛隊のちょっとエリートに足をかけてるような19歳

親も海上自衛隊でお堅い家だった

圭がスナックのビルの下を歩いていた陽子に一目惚れしたのだ


圭の自宅にも挨拶に伺った

でも親の大反対により別れる事になった

陽子も諦めきれなかったが

頭の中では、わかっていた

育ちも年齢も若い私達が上手く行くとは思えなかった

最終的な別れ話の時、会ってお別れする事になっていた

本来なら圭は県外申請を出して来なくてはいけないのに

申請を出さず会いにきた

結局 会ったら

「別れたくない」と圭がいう

その時、地震が来た

No.26 13/11/13 13:09
自由人0 ( ♀ )

圭の実家から陽子の実家に電話が入る

緊急 至急隊に集合命令が入った


圭は交通手段が無く1日遅れての出勤になった


私達は縁が無いことを思い知らされた

私達は4ヶ月と短い恋愛期間で終わる

圭はその後

風の噂で左遷されて船から降ろされた

出世は遅れる事になったと想像出来る



それから7年後、常連のお見送りでビルの1階についた

泥酔した一人の客を見かけた

圭ちゃんに似てるけど…

陽子は
「お客さん、うちの店に来ませんか?

ちょっと待っててください」

陽子が店に戻って1階に降りると客の姿が見あたらない

やっぱり人違いかなぁ

3日後、友達が圭に似てる人をパチ屋で見たよ

「何か老けてたし、オーラが無くなってたから人違い?って思ったけど…

絶対、圭だよ」


陽子は
7年も経って、あれが圭なら良い人生じゃないかもと思った

昔、キラキラしてて男らしかった

でも
船に戻れたんだね

と思った


そうで無ければ、この街に居る訳がないから


圭 お仕事頑張ってね
と陽子は心の中で思った


短い恋愛は相手の悪い所を感じないだけに

いつまでも綺麗な恋のままなのかもしれない


No.27 13/11/16 13:38
自由人0 ( ♀ )

もう1つ忘れられない恋がある

18歳

たった2ヶ月の恋だった

ナンパされて知り合った

4つ上の俊

私達は3人で2人に声をかけられて飲みに行った

もう一人の男性が陽子に超アピール

陽子は俊に
カッコ良くて優しいお兄ちゃんって感じに惹かれた

陽子から俊に、また会いたいと伝えて

何度かデートした

俊が陽子に
「俺、好きな子が居て振られたばかりなんだ…陽子ちゃん、その子に似てるんだよね」

嬉しいやら、切ないやら

陽子は、何か引っかかった

結局、付き合った訳では無いけど

連絡が途絶えた

勇気を出して
電話で聞いてみた陽子

「私の事、好きになれませんか?」

俊は

「連絡しなくなってごめんね。実は、振られた女の子から、やっぱり付き合ってって言って来たんだ」

陽子は振られた

その時はめちゃめちゃ泣いた

しかも自分に似た女の子

今、振り返ってみると

その女の子は、俊の事を好きな女の子が現れたから

自分の気持ちに気付いたのかなぁ

なんて気がする

陽子はピエロを演じただけだった

でも多分、陽子と付き合っても結局は別れただろうなぁと思っている

価値観が違った男性だったから

淡い少し切なかった恋

No.28 13/11/16 15:24
自由人0 ( ♀ )


今日は約束の土曜日
正博が仕事仲間と店に来る約束

陽子は少し嬉しかった

夕方、正博から携帯
「悪い、今日は仲間の行きつけに行くから行けなくなった」
陽子は
「仲間と解散したら、一緒に呑みたいんだけど」

正博
「何時になるかわからないから、また今度な」

携帯を切った後、何か嫌な予感

火曜日、久々に同僚と以前勤めてた店に呑みに出掛けた

辞めた後もママとは仲良くしていた

ママは幸泰を知ってるので別れた事も知ってる

今は正博と付き合ってて、こんな感じの人と詳しく話した

世間って狭いと改めて実感

ママが
「その男性って○○のマユちゃんと一緒に△△で呑んでたよ」

ビンゴ!

○○のマユちゃんは昔の正博の女

次の日、正博に携帯した

「ねぇ 土曜日楽しかった?」

正博
「あー 結局野郎と朝まで呑んでたよ」

陽子
「あのさ~△△私も行きつけの店なんだよね。何で嘘つくの?マユちゃんと呑んでたで良くない?
正博が結婚してんのは良いけど。不倫の又は嫌いなんだ。だから別れる。じゃあね」

正博は別居が10年以上続いて、給料の半分は嫁に渡していた
不倫なんて本気になったら駄目

そんな気持ちで付き合った

だけど、マユちゃんとは本当に別れていて呑み仲間だった

一度だけ許してくれと正博が謝り、陽子は許した

ただ嘘は嫌だった

そして、決定的な事を聞くとは、この時は思いもしなかった

No.29 13/11/17 17:24
自由人0 ( ♀ )

正博は仕事柄、色々な会社の付き合いでグループを作り、リーダー的な存在

周りにはイエスマンばかりだった

陽子の友人ミキが正博の兄弟分の亮ちゃんと付き合ってた

ある日、ミミと亮ちゃんと亮ちゃんの弟分の祐君と呑みに出掛けた

祐君は陽子が正博と付き合ってるとは知らず口説いた

祐君も妻子あり、陽子のタイプだった

でも正博と別れたとしても祐君と付き合えないと思った

でも、いい加減な正博との付き合いより
祐君の方が良いと思った

陽子は全部、その日のうちに祐君に話した


No.30 13/11/18 08:28
自由人0 ( ♀ )

深いため息の後、祐君は

「兄貴の彼女?無理だぁ…

でも、陽子知ってるか?兄貴は同棲して7年経つ彼女居るよ」
陽子
「…やっぱり…何か別居してるのに怪しい所ばかりだった…
祐君と付き合えないとしても正博とは別れるよ。
祐君から聞いたとも言わないから安心して」

長い帰り道

泣きながら繁華街を歩いて帰ったのは始めてだ

陽子は正博に裏切られた事より

祐君が正博の兄弟分の弟分という事に涙が止まらなかった

不倫は駄目だと知ってても

さらに無理な問題が目の前に立ち塞がる

陽子は出会う順序って事を思った

どうして、皆
遠回りするのだろう
恋多き、陽子だからなのかもしれないけれど…


No.31 13/11/25 01:33
匿名31 

続き読みたいです^_^

No.32 13/11/25 11:15
自由人0 ( ♀ )

>> 31 レスありがとうございます。

思ってもいなくて、覗きもせず
更新してませんでした。

少しづつですが更新していきます。

読んで頂き本当にありがとうございます!

No.33 13/11/25 11:34
自由人0 ( ♀ )

別れた後、祐君は意外にも陽子に連絡してきた


毎日、携帯が来る

ある日、
「そろそろ、会いたいなぁ~釣りに付き合え」

近場の漁港

ただ釣りをしながらお喋り

そんな祐君を見ていて

陽子は思った

この人は妻子が一番大切で、今は陽子に気があるだけ

たったの2時間を男女の関係も無く過ごしている

そんな日々を過ごして1ヶ月

陽子から祐君に
「エッチしたいと思わないの?」

祐君
「したくない訳ねぇじゃん!
でも、陽子を最終的に辛い思いさせるのがわかってるから」
陽子
「そんなの最初からわかってるよ」

その次の週末
ホテルに行った

ただ、男女の関係になれた事が陽子にとって幸せだと実感した

誰かを本当に好きになってセックスをする

この感覚は好きになっただけでは無くて
相性もある

好きと相性を兼ね備えた恋愛は

陽子にとって
祐君ともう一人の男性だけである

No.34 13/11/25 19:11
自由人0 ( ♀ )

陽子は30歳までには結婚したかったな

何て考える時もあった

お客様や店の女の子も若い子が増えた


陽子はたまに
ブランド品や指輪をサプライズでプレゼントされる

陽子は若い時からプラチナの指輪を自分で購入していた

若い時は、シルバーの指輪に間違われた

身に付ける品格が足りて無かったと当時を振り返ると思う


よく指輪のサイズをお客様に聞かれる度

「高級なプレゼントは要らない

自分で買えるから」
と答えた


理由は貰ったら恩を感じるのが嫌だったからだ

でも、こういう態度だったから

突然、プレゼントされて

同僚にはいつも
「陽子さんは、良いなぁ プレゼント沢山貰って」

と言われていた


多分、ねだる女には
何もプレゼントしたくなくなるものかもと陽子は思った


No.35 13/11/25 22:31
匿名31 

ありがとうございますm(_ _)m

ゆっくりでも良いので完結まで楽しみにしてますね♪

No.36 13/11/26 05:12
自由人0 ( ♀ )

>> 35 31さん
つたない文章力なのに楽しみにしてくれてたなんて感激です。

本当にありがとうございます
m(_ _)m

No.37 13/11/26 05:24
自由人0 ( ♀ )

その日は平日

お客様は、たーさんだけ

ボックスに女の子6人
たーさんに沢山好きな飲み物をねだる

たーさんは女の子に好かれていた

イヤらしくない、陽気なおじ様

陽子の昔馴染みのお客様は皆、紳士だった

だからこの日もアフターで

たーさんが
「ユナちゃんから携帯入りの名刺貰ったぞ
あげる」

陽子のお客様はご丁寧に陽子に返す

陽子
「貰ったら大切にしてよ」

少しからかう

少し冷たい馴染み客はテーブルに置いたまま帰る

陽子は若い女の子も必死なんだな

でも、他の女の子の常連に手を出すのは御法度なんだけどなっと

いつも思っていた

No.38 13/11/26 05:47
自由人0 ( ♀ )


相変わらず客は数名

待機していた陽子に

舞ちゃんが
「ボーイと礼子さん付き合ってるの知ってる?」

陽子
「え?マジで?」

陽子はオープン当初
2つ下のイケメンボーイに口説かれていた

陽子はその時
「店での恋愛は御法度だから、私は暫く恋愛すら自粛中」

と笑って返した

店での恋愛は数々見て来た

必ず問題が起きる

案の定

礼子が我が儘を言ったらボーイが庇う

No.39 13/11/26 09:16
自由人0 ( ♀ )


どんどんエスカレートして女の子達の不満が増えていった

例えば、礼子があの客は嫌と言えば違う女の子をチェンジしたり


偶然にもオーナー含めたミーティングの日


陽子は、二人が付き合ってるのは隠し、オーナーにボーイの態度を皆の前で指摘した

オーナーは皆の前でボーイを殴った

流石にグーで殴られてるのを見た時には陽子も冷や汗

でも、誰かが言うなら陽子しか居なかったのだ

因みにボーイはヤクザになれなかったチンピラである

その後、ボーイも態度を改め平穏な職場に戻った


No.40 13/11/26 15:39
自由人0 ( ♀ )

そんなある日、ヤクザのオーナーの他県のヤクザ幹部が

沢山、店の中を埋めた

タイミング悪い時に
久々に

若い馴染みのケンちゃんが呑みに来てくれた

ケンちゃん
「ねぇ… この店ってヤクザ関係?」

陽子
「…うん…今日は特別な日だったみたい。ごめんね」

陽子は、
大切なお客様の事を考えたら

この店も自分の歳も
そろそろ潮時かもしれないと考え始めた

次の日

最近、陽子目当てで店に来る建設会社の社長とアフターに行った

社長
「陽子は自分の店、持ちたくないか?」

それは
愛人になれという暗黙のルールだ

体の関係を持てと言われたのと同じ事


No.41 13/11/26 18:22
自由人0 ( ♀ )

陽子はアフターが無い日も一人で呑みに行く程

酒に依存してた

ある日、友達の礼次郎のメンズ(男は礼次郎だけ)に行って
馬鹿話をして盛り上がっていた

もう一人派手な女性が

突然
サイフから札束をばらまいた

陽子に向かって
「あなた面白い子ね。このお金あげる。私、お金には不自由してないの」

陽子
「お姉さん、お金大切にしてください。気持ちだけ受け取りましたから」

礼次郎(小声)
「わりい、風俗嬢なんだ。気を悪くしないで」


陽子は思い出していた

昔、店に呑みに来ていたアキさん

他のお客様から聞いたら

アキさんは風俗嬢だった

そのせいか、精神傷害だったとか

今 思えば 妹と同じだったんだろう

寂しいから男と寝るのか、精神を病んで寝るのか、お金が欲しいから寝るのか

白いワンボックスカーには女性が沢山乗っていて

アキさんが知り合いに車から身をのり出して手を振る姿を忘れられない

まるで売られて行く女性のように見えたからだ

アキさん元気でいるだろうかと思った

陽子は礼次郎に
「お姉さん、お先に、礼次郎また来るね」と店を出た


No.42 13/11/27 16:37
自由人0 ( ♀ )

陽子が水商売を始めて少し慣れた頃

店に
どこかのママが同伴で来た

陽子を見るなり
「何この子、お客か厨房の子?」

あの時の恥ずかしさは今でも忘れない

でも、そのお陰です
自分を磨かなきゃ
やっていけない

見た目も色気もスタイル抜群のお姉さんがいた

お姉さんの真似してみようと芸を盗んだ
次の店でなら真似しても良いだろうと

どこの店でも魅力的なお姉さんを観察

見た目が悪いなら身のこなしと中身だと思った

男性のお客様より女性のお客様を楽しませるホステスを目指した

陽子のお客様選びは、どこかの店の子に夢中になってる人もパス

紳士的で呑むのが好きな人ばかりを選び
休日には陽子のゴチでランチに行ったり
アフターでもたまにはご馳走したり

簡単に良いお客様を見つけて来た訳では無かった

どんな仕事も努力は必要なんだと陽子は思っていた

No.43 13/11/27 16:46
自由人0 ( ♀ )

お山の大将正博と愉快な仲間達が突然呑みに来た

正博
「12名も居るから飲み放題になんない?」

陽子
「1時間半で1人3500円だよ」

仲間の中に祐が居た

店に来るのは初めてだ
やたらと正博は飛ばしていた

珍しく初っぱなから酔っ払い女の子はビクビクしていた

陽子はカウンターで自分のお客様の接客しながら

正博達の会話にも参加していた

陽子のお団子ヘヤーにしてたウィッグを取り上げ

亮ちゃん(スキンヘッド)の頭に被せるなど
今日の正博は手がつけられない程だった

正博
「延長出来ない?」

No.44 13/11/28 06:34
自由人0 ( ♀ )

既に1時間半が経っていた

結局1時間延長して会計

陽子
「49000円」

正博
「高過ぎ、何でそんなになんだよ」

陽子は追加一人
1時間をママにお願いして1000円にしてもらった
+で4500円で計算した

54000円だったのをママに
陽子のサイフから5000円出して49000円にしたのに

怒り出す、格好悪い正博

陽子はキレて
「正博さん格好悪いですよ。
皆の前で…普通にセットでボトル空けたら、もっとかかってますから」

と言った

正博は渋々、会計をして
「店終わったら携帯しろ、後から合流だ」
と言って店を出た


No.45 13/11/28 10:39
自由人0 ( ♀ )

合流した店はホルモン屋

3人は帰ってしまって
正博は6人テーブルで泥酔している

亮ちゃんとミキと祐が3人で座って

顔が硬直していた

どうも様子がおかしい
雰囲気の悪い中

祐とは同じテーブルにもかかわらず目も合わせないようにした

店を出て解散になった
タクシーに乗ろうとした瞬間

正博は陽子に近づいて来た

「お前、祐と やったんだってなぁ」


…なるほど
私と祐の態度を見たかったんだ
と陽子は思った

誰から聞いたのかも関係無いくらいだった


ただ
あまりの性格の悪さに陽子は無言で帰った


No.46 13/11/28 17:47
自由人0 ( ♀ )

暫く経ったある日、携帯が鳴る


着信は正博だ

時計を見たら11時
まだ眠くてたまらない

陽子
「はい。」

正博
「この前は悪かったな。祐の事、好きなのか?」

陽子
「うん…」

正博
「なら仕方無いけどなぁ

ところで、お前は客と寝てんの?」

陽子
「はぁ? 誰がそんな事言ってんの?

常連さんと寝てないし、好きになって寝たら付き合ったりしてるけど。

そんな話し信じるんだね。

まぁ誰が言ってんのかも見当つくけど」
正博
「いや…あ… ごめん」

陽子
「信じるなら勝手にして、そんな話しなら電話切るよ」

正博
「陽子は、そんな女じゃねぇの知ってるから、気にしないでくれ。じゃ。」

陽子は携帯を切った後、涙が出てきた…
何でこんな嫌がらせを受けるのか。

しかも、パンスケに…
悔しくて苛立ちを抑えるのにいっぱいだった…

そして、祐に泣きながら携帯した。


No.47 13/11/29 12:29
自由人0 ( ♀ )


携帯に出た祐ののんびりした口調に安らいだ

陽子
「仕事中にごめんね…」

泣きそうな声を押し殺して話す

祐は黙って聞いてくれて


「陽子を妬んでんだなぁ

しかし、正博兄
わざと陽子に話したんだろうなぁ」

陽子
「何で?そんな話し聞きたくないよ」


「振られた腹いせじゃ無いかな。この前も呼びつけておいて、あんな雰囲気の飲み会無いよ」

陽子は
祐はまだ正博が既に祐とやった事を知ってるとは思って無いんだと思った

何だか嫌な予感がする

少し話しを聞いて貰えて落ち着いた陽子は

泣き腫らした目を冷まして

念入りにメイク

いつものように出勤した

No.48 13/11/29 12:44
自由人0 ( ♀ )

少し暑くなり初めた頃

一人のお客様が来た
陽気な男
修司

修司は陽子に一目惚れ

呑み出して3時間経った

修司
「これから昔馴染みのママの店に行くから、陽子ちゃんの店が終わる30分前に出直します」
と帰って行った


陽子の印象は何だかマイペースな人

案の定

30分前に

修司
「只今、戻りました」

と他の客など気にしないくらいの大声でカウンターに座った
修司
「さぁ 陽子ちゃん店が終わったら、どこかのお店に連れてってください」

陽子
「了解しました」

修司の人柄と私の行きつけの店なら変な事も無いだろうと

アフターに修司を連れて行った

その店でも修司は周りの目など気にしない態度に陽子は面白い人だと思った

それからは、週末には必ず店に訪れる事になる


No.49 13/12/03 09:41
自由人0 ( ♀ )

修司はバツ1で娘は19歳東京で一人暮らし

修司も若い時から東京で仕事をしていて1年前に一人

地元に戻って来ていた

毎週来ては、いつの間にか色々な話しをするようになっていき、修司は兄のような感じに


平日の昼過ぎ

ミキから携帯

「陽子、起きてた?
知ってる?

祐君…正博兄達からズラされてるよ」


陽子

「やっぱり、そう来たんだぁ…

私も自分のせいなら凄く嫌なんだけど」

電話を切った後、祐君に携帯してみる事にした

No.50 13/12/03 09:50
自由人0 ( ♀ )


携帯にすぐ出た祐君に

陽子

「正博達と絡み無くなったって聞いたけど私のせい?」

祐君

「気にすんなよ。

陽子が理由じゃないから」

陽子は電話の後、心配だったが

その後は、普通に上手く仲間達ともやってると聞き安心した
でも陽子は相変わらずの祐君の態度に別れなきゃならないと考えていた


相変わらずとは

祐君が子供達や奥さんを愛してる事に変わりは無いということである


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