重い女
当時は地獄だった…
今はその当時を思い出しても、怒りや憎しみ、それと負の感情は沸かなくなった
裏切られ続けた馬鹿な女の90%実話です。
駄文ではありますが良かったら読んで下さい。
どんな事でもコメント頂けるとありがたいです。
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ずっと黙読していましたが、ついに…
私だったら…背中に閉じてない携帯が当たったから😔と無言で部屋を出て、次の日に離婚届です。
どんなに好きでも限界です。
きらさん、ここまでの屈辱…😢どうやって乗り越えたのでしょう…
怒りと悲しみで漠然としました😢
最後まで黙読するつもりながらごめんなさい。
今はきらさん幸せですよね?
旦那と(さん付けたくない。ごめんなさい)女にはギャフンと言わせましたよね?
更新楽しみにしてます。
おはようございます✨
きらです😉
いつも読んで頂いて
ありがとうございます🍀
一括になってしまって
申し訳ありません💦
人それぞれ色んな意見があると思います。
勿論、批判的な意見も
覚悟はしておりました。
自分が歩んできた人生を客観的に振り返り、当時の事を思い出しながら必死に書いてます😓
暖かい目で見守って頂けたら幸いです。
読んで頂いてる方々が私の励みとなり原動力となって頑張れます。
最後までお付き合い頂けますよう宜しくお願い致します😌✨
感想スレのご意見も頂いたので、なるべく早めに立てますのでそちらも宜しくお願いします😉
考え方や傷つくポイントは人それぞれですよね…。
批判もあるのは当たり前で、
主さんの行動を重いと言う人もいる。
けど、主さんがそこまでになってしまったのは、男のヒドイ裏切りがあったからではないのかな。
何も傷つく事をされていないのに、主さんが同じ行動をとっていたら【重っ💧】と引きますが…💦
スレを読んでいれば、主さんのつらさや悩み、重くなってしまった理由など、伝わると思います。
ちなみに私は、主さんのようにわかりやすく説明(表現)して、主さん自身も重い事をわかっているのに、
冷たい言い回しのレスしかできない人が許せないです。
書き込みが2つほど削除されてますが、ご自分で消されたのでしょうか💦
ご要望もありましたので、生意気にも感想スレ立てさせて頂きました💡
ここは自スレのみにしましたので何かございましたら次からはそちらでお願いします✨
なるべく間を明けないように更新するように心掛けますので今後ともお付き合いのほど宜しくお願い致します🍀
「……ら……だろ」
……遠くで
声がする…
全身の力が抜け
魂が抜けたように
何も映らない瞳は
空中を漂っている。
やがて
静寂の
闇に
引きずり込まれた…
そこは
とても孤独で
示されない道は
とても怖く
前にも後ろにも
進めない。
私は
膝を抱え
震えながら
待っている…
たったひとつの
道標。
救ってくれる
一筋の光を…
闇の中で
孤独に怯え
待っていた…。
スカートを止めてた安全ピンを外す。
まとめた長い髪をおろし、洗面台の鏡が私を映す。
覇気のないその顔は、目が窪み、やたらと頬骨が目立っていた。
顔色を誤魔化すメイクは、やつれた顔までは誤魔化してくれない。
会社の制服のスカートはぶかぶかで急激に痩せた私。
こんな私を夫は知らない。
キス画像から今日で3週間。
夫は一度も帰宅していなかった。
「こんな顔…」
強くひねった蛇口から勢いよく水が溢れ出し、両手で顔に叩きつけた。
途端に激しい吐き気。
「オゥェッ――ッ」
洗面台に手をつき胃液を吐く。
あれから毎日…
食べれず
眠れず
吐き気に目眩。
でも…
体の悲鳴は毎日、心の悲鳴にかき消されていく。
明日はクリスマス。
子供達へのプレゼント。
無理に作ってみる笑顔。
それもまた
鏡の中の私は
誤魔化せてなかった…。
夫は明日帰って来る。
「お待たせ致しました~
ご予約のお品に間違いございませんか?」
「はい、大丈夫です」
会計を済ませケーキを受け取り、足早に車に戻った。
こんな日に限って会社でトラブルがあり、いつもより帰りが1時間ほど遅くなっている。
~♪♪♪
―――
おかあさんケーキまだ⁉
おねぇちゃんつくり終わったから早くね😆
チキンおいしそうだよ😋
今夜は恵美が彼氏を自宅に呼び、オードブルやその他の料理を作ってくれてた。
その料理を目の前にして、痺れを切らす怜奈を思い浮かべると自然と笑みが溢れる。
信号待ちをしてる時
横断歩道を渡る男性に目がいった。
リボンがかかった有名玩具店の大きな袋を持った男性が足早に渡っている。
家族が待つ家に一刻も早く帰りたいんだろうな…
喜ぶ子供の顔が見たいんだろうな…
そして…
それを見る夫婦は
幸せなんだろうな…
泣き癖がついてしまった瞳は、簡単に涙を落とそうとする。
ブッブーーー
鳴らされたクラクションで我に返り、急いで車を発進させる。
泣かずに済んだ私は子供達が待つ自宅へと急いだ。
プルルルー…
繰り返される呼び出し音。
「留守番サービスセンターにお繋ぎ…」
プルルルー…
「留守番サービスセンターに…」
12回目のコールで留守電に切り替わる。
プルルルー…
「留守電サービスセ…」
イヴの夜。
プレゼントを喜ぶ、恵美と怜奈の顔が私に笑顔を与えてくれた。
時折襲ってくる吐き気を誤魔化しながら、恵美が作ってくれた料理を囲んで楽しく過ごした時間は夫がいないまま終了した。
「留守電サービスセンターにお繋ぎします…」
帰宅しない夫に、無表情で何度も電話をかけている。
23:55分
もうすぐイヴが終わる。
あの日…
「てめぇ…
何見てんだよ」
「全部…
嘘…だったのね…
私がどんな思いでいたか…
何もわかってくれてなかった…」
「仕事が忙しい今
西田が俺にとって
一番の助けになってる」
「また仕事?
ねぇ…教えて?
これのどこが?
どこが仕事だって言うのよ!!!」
夫のケータイを顔に叩きつけた。
「確かに裏切った俺が悪いけど西田に本気ではない。
別に信用してくれなくてもいいから。
お前にはもううんざりだ。
仕事忙しいし、しばらく帰んねーから必要な時以外は電話もするな」
何を言ってるのか
わからなかった。
夫の声がだんだん遠のく…
最後に聞こえたのは
「もう俺に
執着しないでくれ」
私は
深い闇に堕とされた…
「もしもし」
留守電に切り替わる寸前
11回目のコール。
突然聞こえた夫の声に
自分の耳を疑った。
「も…もしもし
今日帰るってメールあったから…
ケーキ…
おとーの分残してあるよ」
つき放される言葉が怖くて様子を伺うように遠慮気味に話した。
「…ごめんな
今終わったとこなんだ
恵美と怜奈にプレゼント買ったんだろ?喜んでた?」
私の予想に反して穏やかな話し方をする夫の声に驚き思わず涙してしまう。
「うん…うん…
おとーがいなくて寂しがってたよ」
悟られないように
普通に話した。
「俺もケーキ食いてぇな」
「帰って……来る?」
「今日も半端ない忙しさだったから今すげぇ眠くて」
「迎えに行こうか?」
夫は笑いながら
「俺の車、けん引してくれんのか」
「あはは…だよね」
本当は聞きたい事がたくさんで不安な気持ちもいっぱいだった。
でもそれを口にすると今のこの穏やかな会話が壊れるのが嫌だった。
「会いたいな…」
思わず出た言葉に焦り、
「夫婦なのに何言ってるのかね~あはは…」
「こんな俺で本当にごめんな…」
胸が痛む。
それは…
彼女との関係を断ち切れない事への謝り…?
それとも
傷つけた私への謝り?
―――バタン
「あれ?車なの??」
ドアを閉じる音がした。
「あ、うん。腹減ったから弁当買ってくるよ。じゃ」
急に電話を切ろうとする夫の態度で容易にわかった。
西田が来たんだ…
車に乗ったんだ。
これから2人でどこか行くんだ!
「帰ってきて…」
「飯食ったら即寝したいからこっちで寝ちゃうよ」
「お願い…
今日は帰って来て!」
私は
抑えきれないほどの激しい嫉妬心がわいていた。
過去の夫の浮気を話した友達の何人かは私の事は理解できないと言う。
「私だったら耐えられないし別れるよ~」
「私は離婚届けつきつけちゃう!」
「大変だね。涼子可哀想だね」
自分の身に起きた事がない幸福の上にいる人はそう思って当然だろう…
私だってそう思うかもしれない。
だけど…
失う怖さを一度知ると、
もう二度と手離したくないと強く思う。
裏切り去られた苦しみが幾度となくフラッシュバックする。
幸せであればあるこそ
また失う恐怖に怯える。
守る事はそんなにいけない事なのだろうか…
浮気がばれ、責めてる時は強気でいられる。
それが奪われそうになると途端に弱気になり不安で不安で仕方がなくなる。
どんなに酷い裏切りをされても夫を嫌いにはなれず、私は変わらず愛していた。
「明日帰るよ」
「私が行ったらだめ?」
「いいって。
もう遅いし、お前も寝ろ」
あぁ…
電話が切れちゃう
また繋がらなくなる
焦りから口に出してしまった。
「今…
横に乗ってるんでしょ?」
「………あぁ」
ドクン…
「今夜だけ私のわがまま聞いて…?
今夜はどうしても一緒にいてもらいたいの」
ドクンドクン…
数秒の沈黙が永遠かのように長く感じた。
「今夜は……」
ドクンドクンドクンドクンドクン
「こいつと一緒にいたい
ごめん…」
何日まともに眠ってないんだろう…
眠気も感じなければ
空腹も感じない。
確実に弱る体力とは反対に頭だけは妙に研ぎ澄まされる。
「今日掃除当番だからもう行くね。早めに帰って夕飯作っておくよ。怜奈ぁー!今なら、学校まで送ってくよ!」
頭を抱えるようにして座っている私に恵美はさりげなく言う。
口に出さずとも
私の変化に気づいてる…
「お姉ちゃん待って待って!もう行くからー!」
怜奈もまた同じだった。
私がいつも飲むドリップコーヒーを、見よう見まねで何やら格闘しながら淹れてくれた。
「気をつけてね。
行ってらっしゃい」
「行ってきまーす!
あ~お姉ちゃん待ってってばぁ!」
私…子供達にまで心配かけてるんだ…
怜奈の淹れてくれたコーヒーは、黒い点が何個も浮かんでた。
それを手に取り一口飲み
思わず笑ってしまう。
「怜奈…
めちゃめちゃ甘いよ…」
次から次へと涙が溢れ出て私は我慢できず大声を出し思いっきり泣いた。
眠れない夜
止まらない吐き気
疑心暗鬼で狂った毎日
胸が引き裂かれた現実
目眩
屈辱感
殺意を覚える嫉妬心
聞こえてきそうな
女の高笑い
敗北感
枯れない涙
裏切り
もう…
いい…
一晩かけて打ったメール。
送信。
「おはよ~」
「おはよ!あんたまた今日は一段とぶっさいくな顔で出勤かい」
「これくらいにならないと奈緒美に嫌味でしょ~」
―おとーへ
「あんた今日はやる気だね?」
―毎日毎日苦しかった
おとーがいない寂しさは、私を自由にしてくれなかった。
「あはははは!!」
2人で爆笑。
「涼子!そう来なくっちゃね!」
―彼女といるのを想像し、
嫉妬に狂い、ずいぶん醜態晒したね
私は何も高望みなんかしてなかったんだよ?
「おはーーっす」
「遅刻!罰金100円ね」
「え~まだ1分前ですよー奈緒美さん~朝からたからないで下さいよー」
―おとーと子供達
幸せな家族が私の全てだったの。
それを守るのに必死だった…
失うのが怖かったの。
「本当だよ~朝からイビってないで、まぁコーヒーでも飲も」
「涼子さん女神様!」
「あたし悪者かい」
綾香と声を合わせて
「うんうん」
―おとーが大好きだったから…
誰にもとられたくなかったから…
「あはははは~」
―だけど…
私…
心が折れちゃったみたい…
もう…
頑張れなくなっちゃった…
おとー…
「さてと~
仕事始めるかねぇ」
「奈緒美先輩!本日もご指導の程宜しくお願いしますね!」
舌を出して言う私。
「殴るよ?」
―私ね…
疲れた…
本当に…
疲れちゃったんだ…
もう…
開放してあげる
今まで縛りつけてごめん
うざい私で本当にごめん
私は…
子供達と頑張って生きてくから
おとーは自由になって
幸せを探して下さい
13年の間に色々あったけど
おとーと過ごした日々は
私に一杯幸せをくれました
だからもういいの…
開放してあげたい
離婚届
用意しておきます。
一本しかない小道に従って森を歩いていると川を塞き止めている壁が見えた。
よく見ると、その壁は今にも倒れそうになっている。
もし壁が倒れると、勢いよく流れ出す水に足元をすくわれ小道を奪われる。
私はその壁を両手で必死に押さえた。
やがて川は緩やかに、流れる方向を変えてくれるだろう。
どんなに手が痛くてもどんなに痺れても、今はその時をじっと待つしかない。
自分に負けて手を放すと
進むべき道が断たれ
どこに向かえばいいのか
わからなくなるのだから…
お揃いのコーヒーカップに湯気が立っている。
夫は静かに口に運んでる。
私も一口飲んでから
「おとー」
笑顔で呼んだ。
13年…
ううん。
もうすぐ
結婚14周年だね。
3ヶ月に満たない2人の関係は、14年積み重ねてきた絆を簡単に壊しちゃうんだね …
出逢った頃の私達は笑顔が一杯で、結婚してからも変わらなかったね。
いつもまとわりつく私に、おとーの顔も幸せ一杯なのに、しょうがねぇなぁって愛情一杯のキスを1日何度も交わしたね。
恵美が夜中に熱出した時、母親の私はこれくらいなら大丈夫と言ってるのもきかず、怒鳴りながら救急病院に走ってた。
怜奈が産まれた時は仕事そっちのけで病院に駆けつけて
「大変だったろ、ごめんなごめんな。俺何にもできなくて」
あの時ね
産まれた後だったけど分娩室に駆け込んで来て、私の手を強く握ってくれてすごく嬉しかったんだ。
浮気は悲しかったけど、
いつも私を一番に思う気持ちを感じる事が出来たから許せてたの…
夫婦であるからこそ乗り越えられた事も一杯あった。
そこにはおとーの責任感の強さと決断力は欠かせなかった。
きちんと謝る事ができるのと「ありがとう」が言えるところも好きだった。
矛盾を言えば
どこか危なかしく、もてるおとーも好きだったりもした。
人に媚びず
瞬間的に熱くなり
どこまでも
俺様的な人だったけど
たまに見せる弱い部分や
可愛いところ
私にだけしか見せない顔も
大好きだった…。
悔しいけれど最後だから
教えてあげる。
おとーは
私の理想の人だったんだ。
幸せ一杯だったから
手離せなかった…
またあの時のように戻れると信じてたから…
だけど…
これ以上
嫌われるのも
傷つくのも
怖かった…
逃げたのは私。
おとーは私に
幸せを一杯くれたの
だから…
気にしなくていいんだよ…
初めて見る夫の涙。
私は静かに語りかけていた…
「ちょっと褒めすぎかな」
笑顔で言う。
夫はうつむいたまま
右手で瞼を押さえてる。
「あ~褒められすぎて
感涙してるのね~」
夫の涙に戸惑い
私はおどけて言った。
ガタンッ
急に立ち上がって
私の腕を引っ張った。
息が止まるほど
強く強く私を抱きしめる。
密着する夫の体は
小さく震えてた…
「ごめん…」
もう泣かないって決めたんだ…
「ここまでお前を傷つけて…」
今日は泣かないんだから…
「俺…
お前に甘えてばかりいた。
俺のした事は最低だ…
今更許せなんて言えない」
私はきつく目を閉じる。
「お前を散々傷つけた最低な俺だけど…
俺…
お前がいないと駄目だ」
私は目を大きく見開き、
夫の腕に更に力が入った。
「勝手なのも
最低なのもわかってる。
お前の存在がなくなるなんて考えてもなかった。
甘えるにも程がある。
本当…最低だ。
最低な男の
最後の頼みとして
もう一度だけ
もう一度だけチャンスが欲しい」
あんなに泣いたのに
あんなに傷ついたのに
泣かないと
決めた涙が溢れ落ちる。
私は馬鹿な女。
裏切り、疑惑、不信、嘘、絶望、屈辱、嫉妬、苦痛
そんな事があった中にまた身を投じようとしてる。
素直に…
夫の言葉が
嬉しかった…
手を放してしまった。
小道を失いどこに向かうのかわからない。
信じたかったの…
夫が道標になってくれると。
私を
元の場所に戻してくれると…
倒れた壁から
溢れ出すその流れに
私は身を委ねた。
「無理…無理だよ
別れるなんて無理!」
「お前とは将来がない
頭にもなかった
ごめん…」
電話口から漏れてくる
彼女の悲痛な声。
一週間後
彼女を本社に戻した。
―――――ーー
――――
「お待たせしましたぁ!
生ビールお二つになりまーす!」
元気な女性が愛想良く
注文の品を運んでくる。
土曜日の夜。
「乾杯!」
居酒屋なんて
何ヵ月ぶりだろう。
夫と2人で来ていた。
「これ美味しいー」
「だよな!うめぇ」
料理の良し悪しから始まり他愛もない会話を、ずっと笑顔で話してた。
「顔色いいな…良かった」
「誰かさんにとことんいじめられたからね~」
「本当に悪かったと思ってる」
アルコールが入り真っ赤な顔が神妙になっている。
「ねぇ…ひとつだけ聞いていい?」
「なに?」
「彼女の事…
好きだったんでしょ?」
これだけは
どうしても知りたかった。
「それはない…」
「一時でも好きになってたと思うよ?」
「いや…確かに嫌いではなかったけど、恋愛ごっこを楽しんでて本気ではなかった」
「…酷いね」
「マジで最低だよな
俺って男は」
一瞬沈黙。
「ほ~んと!次やったらちょんぎりの刑だからね!」
空気が重くならないように私は笑って言った。
「恵美家にいるんだろ?」
「もちろん!怜奈の事もしっかり頼んできたから心配しないのー!飲も!」
「なぁ…」
「ん~?」
私はメニューに目をやりながら返事をする。
「今夜…
泊まろう」
たぶん
この時の私は
ぽかんと口をあけ
非常に
間抜けな顔だったに違いない。
あの晩。
「お前は本社に戻ってくれ
明日その手配をする
このままでは何も変わらないしお前も辛いだろうから…」
「奥さんに言わされてるの?そうなんでしょ?!」
私は夫に右手を差し出し
変わるよう素振りをした。
「西田さん。
私、言ったでしょ?
既婚者を好きになると自分も傷つくしそんな男に利用されないでって。
一番悪いのは主人です。
だけど不倫は一人ではできない。
あなたも同罪です。
人の不幸の上に成り立つ幸せは絶対にない。
私はそう信じてます。
これからは堂々と付き合える恋愛をして幸せになって下さい
後ろで傷つき泣いている人間がいる事だけ今後絶対忘れないでほしい」
「和也さんは奥さんがうざいって言ってた。
私といると落ちつくって。
たまには帰ったら?と言っても私と一緒にいたいって帰らなかった。
付き合おうと言ったのも和也さん。
別にいいです。
私も遊びでしたから。
最初から何も期待もしてなかったし。
せいぜいその家庭を守って下さいよ」
不思議と怒りはなかった。
彼女の最後の強がりと思いそれを受け止めていた。
夫はその翌日から毎日帰宅するようになった。
どこかまだぎこちなさを感じてしまうけど、あんな事があったばかりだから今はまだ仕方ないと思った。
それに夫は毎日私に
安心を与えてくれていた。
彼女からのメールを毎日見せる。
毎月のお小遣いを半額にする。
「飯代と煙草代あればいいよ。
金ないと遊びに行けないし悪さできないだろ?
付き合いや飲みがあったらその都度お前に言って貰うから。
お前に嘘ついて女遊びの金貰うのはさすがに俺も良心が痛むしな(笑」
夫の改心が嬉しい…
彼女のメールは私に言った事とは真逆の内容だった。
―ー―
和也さん、どうして?
ずっと一緒にいてくれるって言ったでしょ!
由美はずっと待ってるからね
―ー―
口も聞いてくれないんだね…
寂しいよぉ…
愛してるって言った
大好きだって言った‼
由美は別れないから‼」
―ー―
奥さんなんか死ねばいいのに‼
私の方が絶対和也さんを幸せにできる
会いたいよ😢
声だけでも聞きたいよ…
夫は返信してない。
「もういいよ?見せなくても」
「見ても気分悪いよな…」
「なんだか…
可哀想になってしまう。
私の辛かった時と重なるから…」
「お前がそんな事思う必要ないよ
一番悪いのは俺だし」
「2人を傷つけたんだからね?
もうこんな事しないで…」
「うん…本当に悪かったと思ってるし反省してる」
「明日土曜日だし2人で飲みに行こう!ゴチで許してあげる」
「おいっ、俺金ねーし」
「奢りなさい…」
「はいっ」
2人で笑ってベッドに入った。
深夜1時。
夫のケータイが鳴る。
西田からだった。
「もしもし…」
「ふふ…やっぱ奥さんが出ると思ってた」
「なに?こんな時間に非常識じゃない?主人は寝てるよ」
「和也さんではなく奥さんと話したかったんです」
私はリビングに移動した。
「私あなたと話す事ないんだけど」
「私振られました。部署も移動させられました」
「あなたもまだ辛いと思うけど、未来のない関係は自分が傷つくだけだから、もう妻子ある人に近寄ったら駄目だよ」
「余裕ですねぇ」
「何が言いたいの」
「満足ですか?
和也さんが戻ってきて嬉しい?
ちょー笑える」
…なに…この女
「私にはもう和也さんは必要ないです。だから安心してよ」
「なんなの?わざわざそんな事言う為にこんな時間に電話してきたの!」
馬鹿にされてるような気がして爆発しそうだった。
「奥さんの体が心配だったから私の優しさなのに、そんな怒んないで下さいよ~」
「ふざけんなよ…」
「おお~こわっ
夜中に失礼しましたぁ」
「あんたみたいな非常識な女だからまともな恋愛もできないし男に振られるんだよ!」
「あはは!あ~面白い!
愛されてるとでも思ってんの?」
「てめぇ…」
「まぁせいぜい頑張って下さいよ。では~」
私は大きく肩で息をしていた。
ムカつく!!
夫から聞いた事あるけれど性格はかなりきつくて回りとよく衝突し孤立してる。
ちょっと可哀想なところがある奴なんだ…と。
可哀想?
確かに私もメールを見た時可哀想だと思った。
この女のどこが…
撤回!!!
私は少し…
いや…
かなり緊張していた。
数年ぶりのラブホテル。
「狭いより広いより落ちついて、こじんまりしていいね」
日本語がおかしい…。
どこに座っていいのかわからず、リモコンいじったり冷蔵庫を開けたりウロウロしてた。
「欲しいのか?」
「え?え?いや、なんか飲みたいと思って」
「それ、おもちゃだぞ」
はっ!
「お、お風呂入るでしょ?お湯入れてくるね」
何を私は動揺しまくってんだ(汗
浴室から戻ると
呑気にAVを見ている夫。
「お~でけぇな」
おい…今は観るな(泣
「風呂入るぞ~」
ビクッ!!
体が必要以上に反応して焦った。
「さ、先入っていいよ」
「一緒に入るぞ~早く来いよ」
マジですか…。
「こっち見ないでよ?
向こう見ててってばー!」
「何今さら照れてんだ?
わかったから早く入れよ」
バスタブで向かい合う。
何故かこの時点で疲れた私はお湯に浸かってたら落ちついてきた。
ちょっとじゃれあう。
自然に唇が重なった。
お風呂から上がり
瓶ビールを2人で飲んだ。
ドキドキドキドキ…
私、腹上死ではなく腹下死するんじゃないだろうか。
そんな言葉ないけど…。
照明を落とす。
優しいキス。
いつも以上にゆっくり時間をかけて…
ドキドキドキドキ…
心臓が口から飛び出そう。
セックスレスになって数年のブランクで私はまるで生娘のようになっていた。
夫の手が私の体に触れる。
しがみつくように背中に腕を回した。
優しく愛撫される体は徐々に反応を見せ、私は幸せな気持ちで一杯になっていく。
夫がゆっくり入ってくる。
「…んっ…ぁ…」
甘い吐息が漏れた。
………………………
……………
私はどう言っていいのかわからなかった…
焦る夫。
「呑みすぎたのか
おかしいなぁ」
夫の『モノ』が途中で元気をなくしてしまった…。
「だ、大丈夫だよ。疲れてるんだよ。気にしない気にしない」
こう言うのが精一杯。
「おっかしいなぁ…ごめんな」
男の人はデリケートなところがあったりするから本当にお酒が入ったから駄目だったのかもしれない。
だけど…
一番最初に西田と寝た時もお酒が入っていた…
私とは…できないんだ…
私じゃ無理なんだ…
何年か振りのセックスは、私の心に深い傷を残した。
それから特に何事もなく、以前と同じような生活が戻りつつあった。
あれから西田から電話がかかってくる事もなく、たまに夫のケータイを覗いても彼女からのメールはなかった。
夫がたまに本社に行った時彼女と顔合わせても、挨拶もせずお互い無視状態らしい。
あの夜のショックはまだ残ってはいたが、なるべく考えないようにして毎日を過ごしてた。
今日は日曜日。
久しぶりに家族4人で出掛けた。
場所は食事がついて半日くつろげる日帰り温泉。
お天気も良く海が見える貸切り露天風呂はゆっくりできて身も心も癒される。
「怜奈!足バタつかせないの!」
恵美に怒られている。
「だって~広いから泳ぎたいんだも―ん」
「だめ!!」
「けちぃ」
「あ~お母さんのぼせてきた。先にあがるよ~」
「怜奈もあがるー」
帰りの運転は誰がするか、夫と恵美と私の真剣勝負。
温泉にゆっくり浸かって、これから海の幸が盛り沢山の料理が運ばれてくる。
題して…
生ビール争奪戦!!
「俺行きは運転したんだからお前と恵美の2人の勝負だろー」
「却下!」
「…いい?いくよ…」
「おう!」
「おし」
最初はグーッ!
ジャンケンポイ!!
「プハーッ!この一杯の為に生きてるね」
「恵美…
お前はオヤジかっ!」
懐石料理の他に別注した、新鮮なお刺身が美味しそうに輝いている。
負けた夫はうらめしそうな顔で恵美に言ってる。
私は可笑しくなって
「もう~しょうがないなぁハイどうぞ」
「いいよいいよ俺負けたんだし」
「ふ~ん?いいんだぁ
じゃ遠慮なく…」
と、ジョッキを口につけようとしたら
「待てっ!ちょっとだけ…」
「私が運転してくからいいよ。飲んで飲んで(笑」
「も~おとー負けたのにずるいよー怜奈と同じジュースでいいじゃん!」
「うるせ~お子ちゃま怜奈と一緒にするな~」
「あーそんな事言ったら!」
「わ、わ!やめろ~
あははは!」
怜奈が夫をくすぐってる。
「おとーも怜奈もうるさいよ~酒はしみじみだよ?」
「だからお前はオヤジかっ!」
家族の笑い声…
前と全く同じ光景。
本当に元の場所に戻れたんだ…
目頭が熱くなる。
私はとっても幸せな気持ちに包まれていた。
広めのワンボックスカーは前でも後ろでもシートを倒しゆったりと眠れる。
怜奈と、ほろ酔いになった恵美は後部座席で爆睡してた。
「おとーも寝ていいよ?」
「まだ大丈夫だよ。今日は久しぶりにゆっくりできたし楽しかったな」
「うん!ありがとね」
日帰り温泉に行こうと
夫が言いだしたのだ。
「今度は泊まりで来ようね
そしたらジャンケンの必要もないし(笑」
「だな。悪かったな~
お前も飲みたかったろ」
「ううん。みんなで楽しく過ごせたから大満足だったよ」
「ごめんな…」
「なにが…?」
「いや…色々とさ」
「もう謝らなくていいんだからね?」
「……うん」
なんだろう…?
なんだかこの時
妙な違和感を感じた。
それが何なのかは、この時はまだわからなかった。
夫が手を繋いできた。
「俺はお前が一番大事だよ」
「な~に?酔ったの?」
「やべ…眠くなってきた」
と、言った瞬間
もう寝てた。
「はやっ」
信号待ちする度夫の寝顔を見る。
(私の気のせいね…)
ずっと手を繋ぎながら今日の事を思い返して、幸せな気持ちで帰路についていた。
お正月が終わり1月も半ばを過ぎた頃から夫の仕事はまた忙しくなってきた。
帰れて2時、それ以上遅くなる時は事務所で寝る事もあった。
それでも泊まりは週に1~2回程で夫は毎日疲れた顔をしてた。
「大丈夫?」
「ったく…茂原の奴、要領悪いし仕事は遅ぇし使えねぇ」
茂原とは西田に代わり配属された男性社員で32歳、既婚者。
「てめぇの仕事終わったらさっさと帰りやがるしよ」
(それは彼女の場合、貴方が好きだったから最後までいたんですよ~)
と、心の中で突っ込みを入れる。
「眠い時は無理して帰って事故でも起こしたら大変だから事務所で寝ていいんだからね?」
ほんの1ヶ月半前は
絶対言えなかった言葉。
自然と夫を気遣う言葉が出る事が嬉しい。
「ちゃんと替えたから」
「ん…」
何日か前に夫に新しい布団一式を持たせたのだ。
「限界…ねみい…」
「ちょっ、おとー!ここで寝たら風邪ひいちゃうからベッドベッド!」
来月は14回目の結婚記念日。
去年は色々あったし今年はちょっと特別なお祝いをしたいと考えていた。
今この忙しい時に言えないから、今度の休みの時にでも言ってみよう。
私は1人、何しようどこ行こうと構想を練ってたらなんだか寝そびれてしまった。
目についた夫のケータイをなんとなく開いた。
「…え」
受信メールに西田の名前…
――
切れてる??
受信時刻00:48分
夫が帰宅する少し前だ。
送信メールには西田の名前はひとつもなかった。
どういう意味…?
電源が切れてるって事?
いや
夫のケータイの電池残量は今もまだ半分以上ある。
それとも、怒ってる??って聞いてる?
こういう時…
日本語の難しさを恨めしく思う。
どっちにしろ
一言だけっておかしい。
2人にはそれで通じる内容って事だから。
発着信履歴を見てみる。
西田の名前もなければ
消した様子もなかった。
もしかして私にいつ見せてもいいようにメールは全部消してた?!
メールの予測機能を五十音順から全部見てみた。
特に怪しい単語は出て来ない…
間違え?
な、訳ないか…
なんなの…
一体どういう事?
物凄く嫌な予感がする。
また…
またなの…?
夫の気持ちが私にないと思い一度は別れようと真剣に思った。
だけど夫の言葉を信じ家庭も以前のように戻り日々の幸せを噛み締めている。
たまに西田との事を思い出し苦しくなる時もある。
でもそれは夫がいなくなり幸せな家庭がなくなる事に比べれたらいくらでも我慢できた。
何よりもやっぱり私は夫を愛してる。
この気持ちはずっと変わらない。
一度壊れかけた形は
変形しもろくなっている。
二度とその形を崩さぬよう強く両手で抱え込み誰にも触らせない。
もし落としでもしたら…
粉々になってしまう。
その恐怖に怯えながら抱える両手は以前よりも増して益々広げられなくなっていく…
私は茫然としていた。
初めて見る
ピンクのケータイ…
たった1人しか登録されてない電話帳。
『由美』
この時から…
西田の異常な程の執念深さを垣間見る。
夫の優しさは単に優柔不断でズルイ男に変わっていった。
そして…
私も変わっていく。
新たな愛憎劇が始まった。
2人の専用ケータイ。
夫にメールがなかったのはこういう事だったのか…。
マナーにはなっているが
ロックはされていない。
後部座席のサイドポケットの中にタオルで包まれてたピンクのケータイを見つけた時は愕然とした。
発信は西田1件のみ。
着歴は毎日夜に集中して
一杯になっていた。
受信メールは西田のハートマークがやたらと目立ち、私にはその内容はどれも低能に見える。
その中に、夜中に電話をかけてきた時の、その前に受信されたメールに目が止まる。
―――
奥さん体調どう?
哀れだよね…
そんな事で和也さんを引き止めたと思ってんのかな?(笑)
由美は和也さんに心配かけるような事しないから安心してね😉
今だけ奥さんの側にいる事を許してあげる。
どんなに会えなくても和也さんの愛は由美だけと信じてるから平気なのだ❤
大好きだよ💓
そう言えば…
西田はあの時電話で、私の体調を心配して~みたいな事を言ってた…
その時は彼女の嫌がらせとしか思わなかったけど、夫は私の体調の事話してたんだ…
それが夫を引き止めてる理由だと…?
あ…
愛されてるとでも思ってるの?とも言ってた。
怒りなのか、震える指で送信メールを開いた。
――ー
前から言おうと思ってたがお前がうちのヤツの事をどうこう言うな
俺も気分よくねーから。
善悪をつけるなら間違いなく俺とお前が悪なんだしよ
―ー―
会えない寂しさからちょっと意地悪になっちゃっただけなの…
ごめんなさい😢
由美も自分のせいで奥さんを苦しめてる事に胸が痛くて苦しい…
今は奥さんの側にいてあげてね。
そういう優しい和也さんが由美は大好きだから…
でも、奥さんをかばう和也さんはちょっとだけ悲しかった😢
なんて強かな女…
このあと私に電話してきてるくせに。
夫が私をかばうようなメールをした事により、怒りは夫ではなく私に向いたのだろう。
含みのある言い方をして、本当は自分が愛されてると誇示したかったのかもしれない。
遡ってメールを見た。
西田に別れを告げた電話から本社に戻る1日前にこのケータイを持っている。
「この…くそ女」
最初の頃の西田のメールに激しい怒りを覚える。
ー―ー
今日から2人を繋ぐホットラインだよ💓
あー
あー
和也さん、和也さん?
聞こえてますかぁ⁉
由美は今日も和也さんが大好きです❤
―ー―
わざわざ無駄に金使わなくてもいいのに。
でも大事に使わせてもらうよ✋
―――
も~和也さんはわかってないなぁ
会社に乗り込んでくるような奥さんだよ?
由美と和也さんが幸せになる為に、まずは奥さんを黙らせとかないとね👍
―――
なんだそれ
―――
あの奥さんの事だもん😱
ケータイチェックは絶対してるよ⁉
ロックしてても文字予測とかで和也さんは必ずボロが出ちゃうと思うんだ
会う時間は減っちゃうけど今は完璧に別れた事にしといた方が邪魔されなくて済むし、その分濃厚に2人の愛を育みたいの💓
―――
わかったよ
余計な心配しなくていいよ
―――
この前のように上から言ってくる人大嫌い‼
妻ってそんなに偉いの?
忙しい時に鬼電してきて、何回も会社に見に来たり、気持ち悪いし、和也さんが気の毒だった
和也さんは由美が守る‼
実際、由美の提案通り、
由美のメール毎日見せたら信じ込んだじゃん(笑)
―――
悪いのは俺だからよ
とりあえずわかったよ
―――
和也さんが大好き!
由美が癒してあげる❤
仕事終わったら電話してね😆
このケータイは自宅に持ち帰っちゃだめだよ?
絶対にばれないようにね!
盗人猛々しいとはこの女の為にある言葉じゃないだろうか…
怒りで体が震えてるのに
なぜか涙が落ちる。
最初から全部嘘だったんだ…
全部……
嘘…
「…気をつけて」
「大丈夫か?具合悪そうだけど」
夫が額を触ろうとするその手を反射的に避けた。
「あ、ご…ごめん、頭痛がひどくてちょっと苛々しちゃって」
「無理するなよ。行ってくる」
「…行ってらっしゃい」
夫が西田に別れの電話を入れるのも計画されていたのだろうか…
流した涙も嘘だったのだろうか…
日帰り温泉の帰り
「お前が一番大事だよ」
あれも嘘だと言うの…
最初から
幸せなんてなかったのだろうか…
悔しい…
女に馬鹿にされてるのに
夫もそんな事してるのに
悔しい…
そんな事実を知っても尚、諦められない自分が悔しくて悔しくてたまらなかった。
「かんぱ~い!!」
「かー!うめ~」
「ん~んまい!」
今日は久しぶりに奈緒美と2人で居酒屋に来ていた。
「涼子早くね?もう空じゃん」
「喉渇いてたから~今夜は私飲むよ?」
「もち!おにーさーん!
ここ生二つおかわりね!」
最初は気が進まなかった。
「涼子に紹介したい人いるんだ」
と言う、奈緒美の言葉で行く気になった。
夫と西田は相変わらず。
だけど半額に減らした小遣いが災いして、いつも支払いは西田がしてる様子だった。
ホテル代ですら彼女持ち。
そんなのいつまでも続くはずがないと私は静観する事にした。
「奈緒美、紹介したい人って?」
「今日はまだ仕事だから終わったら電話来るからさ」
「な~に?男でしょ?」
「へへ~大野奈緒美!
恋に落ちました!!」
「まじで?どこで知り合ったの?どんな人?」
「実はぁ~○○工務店の坂木さんなのだ!」
「えーー!マジー?!
いつの間にそんな仲になってたのよ」
会社の取引先の人でたまに来社する営業マンだった。
「恋はするものではなく、落ちるものなの…」
「奈緒美…ごめん。
全く台詞が似合ってない」
「あははははははは!!」
「だよね~涼子が銀行に行って綾香も買い出しで、あたし一人だった時に彼が来てね」
「で?で?」
「まぁオーソドックスなんだけど今度食事でもって誘われたわけさ~
男に誘われるのは今までだってあったし涼子も何人かに声かけられた事あったじゃん?」
「なんで坂木さんは行く気になったの?」
「アドレス交換してメールしてくうちに彼の誠実さが伝わってきてね」
「もちろん…独身だよね?」
「あったりまえでしょ!
女房子供がいる奴が声かけてくる時点で却下!そんなヤリチン野郎はいらん!」
サレ妻だった奈緒美は、
女房の苦痛を嫌ってほど知ってるからパートナーがいる人に全く興味を持たず、むしろ声をかけてくる男に嫌悪してた。
そこは私と共通し
私も全く同じ思いだった。
「坂木さんっていくつ?」
「むふっ!35歳」
「ちょっとちょっと~
ずいぶん若いじゃないの」
「そうなのよ~あっちの方も強くてた~いへんっ」
「ニヤけながら言うな!」
「あはは!彼は×1なんだけどさ、子供作れない体みたいでさ」
「そうなんだぁ」
「それが離婚の原因みたいよ。あたしはもう産めないからちょうどいいね?なんて言って笑い飛ばしたけどね」
「いいのかそれで(苦笑」
♪♪♪♪♪~
「お!きたきた
もしも~し!」
奈緒美の幸せそうな顔を見てると久しぶりに私も温かい気持ちになれた。
奈緒美もたくさん嫌な思いして苦労してきたから彼女は幸せになってもらいたいと心から思ってる。
程なくして奈緒美の彼
坂木さんがやって来た。
と、もう一人
見知らぬ男性も一緒だった。
「今夜早く帰れる?」
金曜日 21:30分
「まだわかんねぇ」
「明日大丈夫?」
「あぁ…行くんだっけ
なるべく早く帰るよ」
明日は結婚記念日。
近場だけど部屋に露天風呂がついていて館内にはレストランや居酒屋等があり、そこに一泊してゆっくり過ごしたいと思っていた。
ある願いを込めて…
夫が帰宅したのは
翌日の昼前だった。
「トラブって最悪だったよ。遅くなったけどチェックイン2時だったろ?」
「……もういいよ」
「本当に悪かったって。
せっかく取ったんだしキャンセルももったいないから早く行こうぜ」
「もういいって!」
「お前が怒るのも無理ないけど俺だって仕事で一睡もしてねぇんだ。そこはわかれよ」
言ってしまおうか…
言ってしまいたい…
だけど…
喉まで出かけた言葉を
必死に堪え飲み込んだ。
――――――――
――――――
夫が運転する車の中は重苦しい空気に包まれていた。
「せっかくの記念日なんだからいつまでもふてくされるのやめようぜ」
「………」
「ほらほら~笑顔笑顔
おかー笑って!」
おかーって…
「ふっ」
「お!今笑ったね?
面白いと思ったろ?」
不覚にも笑ってしまった自分を恨んだ。
「…ったく、もう…」
「その笑顔でいこうぜ」
モヤモヤは残ってたが、
今日は決めた事がある。
気持ちを切り替える事にした。
3時頃到着しチェックインの手続きをする。
温泉旅館となっているが、館内は飲食できる施設が充実していて多種類の温泉にプールも完備されており、旅館と言うよりも、ちょっとしたスパリゾートといったところだ。
部屋に入ると8畳程の和室は少々狭く感じたが、掃除が行き届いており清潔な印象を受けた。
磨りガラスになってる引戸の先に露天風呂があり、檜の香りが漂う大きなお風呂は3~4人でも充分ゆったりできそうな程広い。
とりあえず、座椅子に座りお茶を入れ一息ついた。
「ふあぁ~」
あくびを何度か繰り返す夫に溜め息を覚える。
「この中に色々あるんだろ。見に行くか」
「そうだね、行こう」
館内を回ってると群がる人々が目につき近付いてみると、小さなステージの上でピエロの格好をした人が何やらマジックらしき事をしていた。
その向かい側に全体的に赤っぽい色調で裸電球が何本かぶら下がり『古き良き時代・昭和』というコーナーがあった。
チャンネルが回転式のテレビに二層式の洗濯機。
駄菓子に昆虫セット。
傷が目立つ古いちゃぶ台。
黒電話。
どれも昭和チックで指を差しながら自然な笑顔で夫に話しかける。
一通り見終わると特にやる事がなくなってしまい部屋に戻って露天風呂に入る事にした。
相変わらず夫はあくびばかりしてる。
(仕事なんて嘘。
…つまんないんだね)
私は夫との温度差を痛感していた。
「…寂しい」
橙色に染まる空を見上げながらお湯に体を沈め思わず口にした。
「あ?なんか言ったか?」
シャンプー中の夫が片目を瞑りながら振り返ってる。
「ううん。何も」
《ねぇ見て見て!
夕陽がすっごく綺麗!》
と……
いつものように言えなかった。
合わすだけの夫の言葉に、きっと今以上の寂しさを感じてしまう…
一緒にいるのに
寂しくて…
一緒にいるのに
独りぼっち…
あまりにも綺麗な夕陽は今の私には物悲しく映り、言い知れぬ寂しさと孤独感を与えていた。
18時。
部屋に食事が運ばれる。
軽くお酒を飲みながら
話題が尽きず楽しい食事。
とは、程遠く
テレビを観ながら食べ、合間に出てる芸人やタレントのどうでもいい会話をしていた。
特別感が全くない。
それに『今日この日』と、決めていた事がある。
空気を変えたくて鞄に隠しておいた物を取り出した。
「ねぇ」
「あ~?」
顔はテレビに向けたまま返事をする夫。
「はい、これ」
「お、なんだ?!」
ピンクのリボンがかけられ綺麗に包装された箱を差し出すと夫は驚いていた。
「開けてみて」
「おー!いいじゃんコレ」
ペアのネックレス。
私からのプレゼント。
「俺何も用意してないよ
金もなかったし(汗」
「いいよ
わかってるから…」
「これいいなー!
どうだ?似合ってる?」
「似合う似合うっ
私はどう?」
「お前も似合ってるよ!」
予想以上に喜ぶ夫を見て私も嬉しくなり、ちょっと沈み気味だった気分がいくらか晴れた。
今なら言える。
「あのさ…」
まだ鏡の前で左右に顔を動かしながらネックレスを見ている夫に話しかけた。
「私ね
今日の結婚記念日を期に、私達夫婦にとって本当の意味で再出発をしたいと思ってるんだ」
「だな~」
鏡に向かって生返事をする夫にちょっと声が大きくなった。
「大事な事なんだから
ちゃんと座って聞いて!」
「何怒ってんだよ」
怪訝な顔をしながら座った。
「私は本当の意味で前のように戻りたいと思ってるの
そこにもう嘘は絶対にあってはならない」
「嘘なんてないし」
「疑いたくない
傷つきたくないし
もう泣きたくないの…」
「何言ってるんだ?
疑われるような事は何もしてないよ」
「私が問いただすのではなく、おとー自身の口から真実を話してもらいたい」
「だから…」
「どうしたいのか、どう思ってるのかちゃんと聞きたい
じゃないと何も変わらない
おとーにとって、私の声が雑音でしかないのはもう嫌だよ…
言ってる意味…
わかるよね?」
「………」
私の有無を言わせない態度と核心をつく言い方に夫は黙り込んで一点を見つめ出した。
私は息を飲んでじっと待つ。
――――――
――――
「俺…」
観念したかのような目を私に向けてゆっくりと口を開いた。
「自分でもよくわかんないんだ」
「わかんない?」
「西田の事を好きかと聞かれたら考えてしまう。
一緒にいて楽しいけど、うざく感じる時もあるしムカつく時もある
何度もやめようとしたが、一生懸命なあいつの顔を見るとどうしても突き放す事ができなくなる」
「それってさ…
好きって事だよ」
お互い視線をそらさず
数秒の時が流れる。
「いや…違う
そうじゃないんだ…」
「もう私に気を使わなくていい
どうしたいのか、正直な気持ちを話してほしいだけなの」
夫の顔が真剣な表情に変わった。
「西田とは終わりにしたいと思ってる
これは本当だ
勝手なのも承知で言う
もう少し待ってもらえないか」
「待つ…って?」
「急に言うとあいつはお前に言わされたと思って絶対納得しない
だから…
少しずつ離していく」
「そんな…」
「本当に勝手だけど離婚はしたくない
もう嘘は言わない
必ず終わらせるからもう少し時間が欲しい」
「本当…
勝手だよ」
「頼む。一ヶ月でいい
必ずケリつけるから」
嘘ばかりで
こんなに傷付けられてるのに。
馬鹿でも何でもいい。
もう一度信じよう…
『離婚はしたくない』
その言葉が嬉しいから。
浮気の真っ只中にいる夫との結婚記念日のプチ旅行。
全て私1人で計画し
プレゼントも用意した。
今夜夫と再出発を誓ったら夫の胸に飛び込むつもりでいた。
虚しい…?
ううん。
全然虚しくなんかない。
だって…
夫は私を選んだのだから。
この時、すでに私の思考回路は正常ではなかったのかもしれない。
始まっていたのだ…
精神崩壊までの
カウントダウン。
結婚記念日から二週間ほど経ったある日の朝。
色落ちした作業服をハンガーにかけてみる。
(何着目だろう…)
「はぁ…」
深い溜め息をひとつついて洗濯物を干しながら夕べの事を思い出していた。
――――――――
―――――
「また匂いするよ…」
「気のせいだって」
「気のせいじゃないよ
ほら、嗅いでみて」
夫の脱いだ作業服を差し出す。
「いいよ。今日ちょっと会って話してたからそれでついたんだろ」
「なんで胸に匂いがつくの?抱きしめない限りこんなとこにつかないでしょ」
「そんな事してねぇから
ちゃんと終わらせるから、もうちょっと待ってくれって」
「……」
どんなに遅くなっても夫は帰宅するようにはなっていた。
でも…
夜連絡がとれない時は必ず彼女の匂いをつけて帰ってきた。
「どこで会ってるの?」
「会ったと言っても車でちょっと話しただけだから」
「車には乗せないで!!」
「わ、わかったよ」
結婚記念日の翌日からピンクのケータイはどこを探しても見当たらなかった。
夫のケータイには西田からのメールはない。
警戒したのか…
洗っても洗ってもまとわりつくその匂いに西田のほくそ笑む顔が見えるようで、今日もまた漂白剤をどぼどぼ入れてしまった。
いつになったら
楽に呼吸ができるのか
いつになったら
心から笑えるのか
いつになったら
いつになったら…。
「どうなってるの?
もう2ヶ月近く経ってるじゃない」
今夜も夫は『匂い』をつけて帰宅した。
「待ってろって
ちゃんと考えてるから」
夫はケリをつけるどころかまるで公認でもされてるかのように堂々と彼女と会うようになっていた。
「考えてるって?
毎回毎回別れ話するからと会ってはダメだったの繰り返しじゃない」
「本当にちゃんと考えてるから」
「いっその事、社長に全部話した方がいいよ!自分がした事なんだから仕方ないでしょ!」
「言ったところで首になるのは西田だけなんだよ」
「それでいいじゃない!
同じ会社にいるから別れるのが難しいってあんたが言ってたんだから」
夫は大きな溜め息をついてから言った。
「あいつの親父が倒れたんだ」
「だから何よ…」
「母親も入院してるところに父親も倒れて、妹は嫁いでるし今あいつの収入がないときついから会社を辞めさせる訳にはいかない」
「それは…
本当の話なの?」
「こんな嘘つくはずないだろ!」
「じゃあどうするって言うの?実家暮らしの両親が入院して大変なのはわかる。だから別れられない?そんな理由?」
「今は支えが必要だろ!
俺だってちゃんと考えてるって言ってんだろ!」
「考えてるのは私を騙す事ばかりじゃない!!支えって何よ?!あの女の気持ちはわかって私の辛さは何ひとつわかってない!!」
「わかってるからこうして毎日帰って来てんだよ」
「それで私を満足させてる。そう思ってたの?
あんたは小遣い減らされ、彼女も経済的に大変になったから行くとこなくて帰るしかないからじゃないの!」
「とにかく父親が退院するまでもうちょっと待っててくれ」
「なに…それ…
どこに浮気相手の親が退院するまで別れるの待てなんて言う人がいるのよ!
そんなだらしない娘だから両親共に入院しちゃうんだよ!!」
「お前…最低だな」
最低?
私が
…最低?
【大変だね…
両親共に入院だなんて
こういう時は、おとーが側にいてあげなくちゃね】
そう言うの?
私って最低な人間…
なの…?
サイテイ ナ ニンゲン。
深夜、夫の車。
どこ?
どこなの?
私は最低…?
夫やあの女がやってる事は?
あたしが異常?
2人が正常?
わかんない!
わかんない!
どこ!
どこなのよ!
………………………
「あった!!」
トランクに積んでた工具箱の中にそれはあった。
ピンクのケータイ。
「ドライバーの袋に入れて一番下に置いてたらわかるはずないよね」
なぜか笑ってる私。
もう普通じゃなかった…
メールを開く。
暗闇にケータイの明かりは眩しくて目が痛かった。
―――
今日の和也さんのチュウ❤優しくてすごく気持ち良かった😆
由美は車でも平気😍
和也さんと一緒にいられたら場所なんかどこだっていいの💓
―――
ごめんな。
もう少し落ち着いたら金前みたいに戻させるからよ
―――
いーのいーの気にしない😜
変に燃えちゃうし😍💦
でも車のシートはちゃんと掃除しなきゃだめだよ?
涼子にバレちゃいますよ(笑)
ほんの何時間か前にやり取りしてるメール。
西田の言う涼子って誰?
私…?
この車で…何?
ルームランプ
一番後ろの座席
いくつかの白いシミ
空のティッシュ箱
「ウプッッ!!」
激しい吐き気に襲われた。
「家族の方の連絡先は…
ご主人でいいですから」
家族?
主人?
何言ってるのこの人…
あなた…誰?
カチカチカチカチ…
ボールペンを出したり引っ込めたり
あぁ…
うるさい
「弱ったなぁ…携帯電話見せて頂きますよ」
ケータイ?
私は見てません。
いえ…
ちょっとだけ見ました。
それって罪なんですか?
私は…
最低な人間ですか?
「……すね。お待ちしてます」
綺麗だなぁ。
花瓶に一輪。
なんて花だろう…
きっといい匂いがするんだろうなぁ。
…匂い?
だめだめ!
その匂いは嫌いなの!
漂白剤で消毒しなくちゃ。
なんで取れないの!!
ずっと匂って吐き気がするのよ!
カチカチカチカチ…
もう…
その癖やめてよ。
うるさい…
うるさい!うるさい!
あ。
洗濯物畳まなくちゃ。
怜奈お手伝いしてね。
ズキズキ…
また頭痛。
薬が全然効かない。
そういえば、あの薬剤師やる気なさそうだった…
こんな効かない薬売りつけて最低。
……最低?
誰が最低?
そうだ私。
最低な人間なんだ…
必要ないんだ…
「何やってんだよ!!!」
夫の声に驚いた。
おとー…
なんて顔してるの?
「…すみませんでした」
誰に頭下げてるの?
「近所の方から通報がありましてね…
遅くに上半身裸で公園に動かず立ってる女性がいると…」
あ、カチカチが止まって良かったね。
おとー…?
なんで泣いてるの…?
「…から、本当に5分遅かったら奥さん今ここには居なかったですよ」
眠くなってきちゃった…
「自分の洋服を木に引っかけて、そこに首を通してるところを保護し…」
ねむ…
―――――――――
――――――
夢を見た。
どこまでも続く雪景色。
遠くで誰かが手を振っている。
一面真っ白な銀世界は陽射しが眩しくてその手は誰なのか確認できない。
だけど私は知っている。
和也が私を待っている。
早く来いよと手を振っている。
膝まで埋まる足を必死に上げてあと一歩あと一歩息を弾ませ進んでく。
和也が微笑んでいる。
私は思いっきり手を伸ばす。
あぁ…
もうちょっと…
「ぎゃぁぁあああ!!」
体が宙を舞う。
裂けた切れ間の底は果てしない暗闇が広がっている。
その闇に私の体は吸い込まれた。
「助けて!和也!和也!」
絶望の瞬間。
夫と西田…
肩を寄せ合い
2人で私を見下していた。
最後に見たのは…
西田が薄ら笑いを浮かべる顔だった…
「ぎゃああああ!!!」
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男性恐怖症だと自称しておきながら、彼氏がいるのはおかしいですか?? 私は学生時代ずっと女子…
10レス 159HIT おしゃべり好きさん - もっと見る