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レス324 HIT数 91281 あ+ あ-


2012/12/28 17:33(更新日時)



サレ妻だった私が

男目線で
不倫を描いてみよう…


と 思い立ちました(笑)




半分 ほんと。


半分 嘘。






どうか また

おつき合いください🍀✨



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No.1710063 (スレ作成日時)

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No.201

>> 200

「いや~…

人生 何が起こるか
わからないもんですな…」


てめ~は心配いらねぞ デブ。


「浩平君と あのコ

つき合ってたんだ~…」

芽衣ちゃんパパは

あんまり
よけいな詮索しないでね💦💦



「やっぱり

いい男は 浮気すんのね~…」

「だから 俺

したことないって…」


デブの引き金ひくな(怒)
翔子(怒)






あかりをつけましょ

ぼんぼりに…


お花を あげましょ

桃の花






美咲と



桜子と




子供達が

リビングで唄っている…



もちろん

小野と そらちゃん


浩平一家は



帰って行った。





つかみかかった唯から

そらちゃんを守ってしまった
浩平…



彼らの 闘いは

今から はじまる。





階下で 大騒ぎを 見守っていた(んだか 面白がってたんだかは 俺には ワカランが)大人たちの中で ただ1人…


ふに落ちてないのは



香織だ。




「なんで 浩平君なの…?」


「あら 浩平君だって
いい男じゃない(笑)

まだ 青臭いけど(笑)」



おまえが言うと

寒気がするぞ 翔子…




「だって あのコ

社長が好きだったのよ…」

「え~~~っ!?!?」



…って みんな


俺が え~~!?だよ(泣)

言うのかよ(泣)香織💦💦










違う 寒気に振り向くと

ひな人形と 2人の女が





俺を




見つめていた…



No.202

>> 201

偽物の 幸せが


そこには



あった…




「ミイちゃん ミイちゃん!

サツキ 牛乳が飲みて~」

「はいはい(笑)

ちょっと待ってね(笑)」





「ミイちゃん!

サツキ 1番上のお雛様に
届かね~よ(泣)(泣)」


「どれどれ(笑)

どっこらしょっ!💦」








「これは なんて読むんだ?

ミイちゃん…」


「桜月ちゃん!

字が読めるの!?


すご~い すご~い(笑)」










「マ… 母さん!

ボ… 俺も オレンジジュース」


「リュウは 自分で持ってこれるでしょ…

恵ちゃんと 芽衣ちゃんのも
持って来てあげなさい…


あら(笑) 桜月ちゃん!
お口に クリ~ム~(笑)(笑)」











「桜月は 自分で口拭けよ~」


ダイニングから

桜子が 声をかけると



「ママは うるさい(怒)」

と 桜月。

笑いながら 桜月の口を拭く
美咲…





「桜月は すっかり

ミイちゃん
お気に入りだな… 」


ため息まじりの桜子。



「リュウ君ママ

いつも 女の子いいな~

って言ってたしね(笑)」

翔子が言うと



「リュウ君パパ!!


もう1発

頑張れ!!頑張れ!!(笑)」



蟹のハサミを

振り回し叫ぶ デブ。






女たちの




奇妙な視線に

まったく 気づく事なく…



No.203

>> 202

我慢の限界だった…



俺は たまらず


リビングで 桜子を抱きしめ

キスをした。





「見てるぞ(笑)」


桜子の言葉に




5年前の あの日が


よみがえる…






「桜子…」


「お雛様がな(笑)」






拒むと思っていた 桜子が


キスを返して来る。















やりて~…












風呂場からは


美咲と 桜月の歌声が

聞こえている…



リュウは くたびれて

早々に ベッドの中だ。






「言っとくが


やんね~ぞ(笑)」




そりゃそうですよね(泣)


なにも わざわざ

ここでね(泣)(泣)





「だけど…


ミイちゃんの意図は

なんだ?」




2人の はしゃぐ声を

聞きながら




ひな人形に 聞いている…





「ただ 桜月が可愛いんだと…



俺は 思いて~けど…」




それは


無理が あり過ぎる。








「おまえの意図も


俺には わからね~よ

桜子…」





「ね~よ(笑)そんなもん…」





タバコを吸ってくると


暗い庭に出た桜子は




誰かと 電話で話してる…








明るい リビングから


おまえを

見つめる俺を






じっと



見つめながら…





No.204

>> 203

「バカな事 言ってんな!!」


言葉と同時に


ダイニングテーブルを

手の平で叩きつけていた。




「やめて… パパ


桜月ちゃん 起きちゃう…」




ハっとし


リビングで眠る 桜月を見る。




「ふざけんなよ…」



桜月の顔を見たまま

つぶやいた。





「桜子ちゃんは


どう?」



笑い出す 桜子。




「ありえね~よ ミイちゃん…


正気か?(笑)」




本当に


正気の沙汰とは思えねぇ…




「桜月ちゃんのために
言ってるの…


母親なら

子供の幸せを


1番に考えるもんじゃない?」




「桜月の幸せは

桜子と暮らすことだ!!」


「だから パパ

大きな声 出さないで…」




愛おしむように

桜月を見る 美咲…




「DNA鑑定しましょう…」



「なんのために?」


桜子が

かすかに震えた声で言う。




「不貞の子よ…」




「美咲…」






「ミイちゃんは


そんなに 何もかも…



あたしから奪いたいのか…?」




「人聞き悪いわよ(笑)


桜子ちゃん…」



「5年前… 」







桜子が 今


何を

言おうとしているのか…




俺は ただ




静かに






その時を 待つ…




No.205

>> 204

そう言えば…



5年前も…







「ちょっと!!


浩平君 その顔っ!?」





また…



パンダだ。





「参りました…」



5年前より はるかに


心の傷は 深い。




「唯 よく

仕事に出したな おまえを…」




争いの


壮絶さを物語る。






「1時間おきに

電話しろって…」



そう来たか 唯…




「そらちゃんは?」


香織が聞く。




「よけいに…



燃えてしまいました…」



「はぁ~…!」


香織が


妙な ため息をつく。




「浩平は…


別れる気ね~のか?」



2人に

コーヒーを手渡しながら


俺は カウンターの中に入った





「どっち…


と ですか?」



「そらちゃんに

決まってるでしょ!?」


香織が 素っ頓狂な

声をあげた。





「今は…


無理っすよ…」




いただきます… と

缶コーヒーを開けながら


ソファーに沈み込む浩平。





八方塞がり か。





男はなんで


わざわざ 自分を

追い込むのか…





「香織…

社判 知らね~か?」


引き出しを 開け閉めしながら

聞く…



「私の机に あるよ~…」




仕事っていう


逃げ道あるからだろうな…





「こんにちは…」




小野が




あらわれた。




No.206

>> 205

バーベキューの日

洗い場で 交わされた



美咲と桜子の約束。




桜子に

『消えろ』と言った美咲は


桜子の母親の借金を

盾に取った。



憤りにまかせ

俺の子供を宿した事を



美咲に告げた 桜子。




「絶対に 産ませない…!」


鬼気迫る 美咲の態度に

桜子は



子の命の危険を感じ


俺の前から

姿を




消した。









「約束は 必ず守る…」



「桜子…」




「だから


桜月は 絶対に渡さねぇ…!」








桜子は


寝ている桜月を

無理矢理 抱き上げる




「そういうとこが 母親に

なりきれてないのよね…」





寝ぼけた桜月が


「ミイちゃん!ミイちゃん!」

と 呼びつづける。



「黙れ! 桜月!!」





桜子は


桜月を怒鳴りつけると






そのまま




家を出て行った。












「おまえは…



鬼か… 美咲…」




「パパだって

今に わかるわ…


私が 正しいってこと」






俺の罪は



こんなにも


大きいのか…







黙々と


ひな人形を片付け始める
美咲の背中を見ながら







無力な自分を また


俺は





呪いはじめていた。




No.207

>> 206

「小野… 」



香織に

「どこ行くの?」と
こわい顔されながら(泣)も

浩平に これ以上 気持ちの負担をかけるのは 忍びね~ので…


小野と一緒に

近くの喫茶店に来た。



「俺はさ…」



「ごめん! タッちん!」



小野が 頭を下げる。


「なんだよ ヤメロよ…」


「そらなんでしょ…

最初に タッちんに
ちょっかいかけたの…」


ちょっかいって…



「なんで…


よりによって
奥さんいる人にばかり…」


「俺はさ 小野…」



缶コーヒーじゃね~コーヒーは

久しぶりだ…



「そらちゃんのしてる事

あ~だこうだ言える人間じゃ
ねんだよ…」



陶器の飲み口が 心地いい



「どういう事?

タッちん…」





あらためて聞かれると


言葉につまる。



間を持たせるのに

タバコに火を…



つけようとしたら

つかね~し(泣)(泣)



ライターを カチカチ鳴らす俺を見兼ねて 店のマッチが テーブルに差し出された。


「ありがとう(笑)」




顔をあげると


「いいえ(笑)」と微笑む女。


「マッチなんて

めずらしいね(笑)」



言わなくていい事を

言うか言わないかは



俺判断。





「なにしてるの…?」


あ…

言ってる矢先に。



「俺は…

こういう男なんだよ 小野…」


「バイトです(笑)」







…え?












小野の目は




俺を見ては いなかった。



No.208

>> 207

「達也さんには 1度…


制裁が 必要だ…」



グラスを置きながら


和美が あいかわらずの

小せ~声で話す…





「なんで!?」

と言ったのは 俺ではなく


「(笑)マスター…」



「お尻が

軽すぎる…」




「男だぞ(笑)俺は…」



「なんで 達也君が

尻軽なの?」



今日は よく喋るね

マスター…




「この間の

真奈のことでしょ…」


「呼び捨てだし…」



説明の途中で

ツッコミ入れんなよ。和美。



マスターは

不思議そうな顔で


グラスを拭いている…




「優しいんでしょう…


達也君は(笑)」


いいね~

今日 マスター…



恋人でも来んのか(笑)




「罠にハマって スグ寝る男を

優しいって言うんだ…?」



根にもつね~…


和美は。



やっぱ おまえか?

桜子に チクったの…




「寝る!?」




なに?

その リアクション💦💦
マスターったら…



和美が


ジっと マスターを見ながら

「マスターも

すすめたでしょう…」


と あきれ顔。





目を まんまるくした

マスターは


手を 顔の前で
ブンブン 振ると



「大事な お客さんですよ…


達也君 お風呂に連れてってくれるって 言うから(泣)

てっきり…」












俺は そんな


お人よしじゃね~ぞ…




No.209

>> 208

「ちょっと!

タッちん! 何すんの!?」



俺は 泣いてる小野を


無理矢理

ホテルに連れ込んだ。




「おまえは

頭が カタ過ぎんだよ!」


「やめて!やめて!」



ベッドに押し倒し

強引に キスをする




「タッちん…


なんで こんな事…」



真っ赤な目の

小野の綺麗な顔を見ていたら


俺の思いとは

別のところで


ストレートに欲情した。



薄手のニットを

首元まで たくしあげる…


「いやだ! やめて!」


身体を捩るので

ブラジャーがはずしやすかった



あらわになった 乳房を
ゆっくりと 揉みしだきながら


耳や 首すじに

舌を 這わせる…



「タッちん…


やめ… てよ… 」



「小野…


おまえ 綺麗だよ…」




唇を ふさぎ


舌を入れると




「んっ… 」


自分の舌を



俺の舌に 絡みつけて来る…


「そうだ… 小野…」



乳房の突起を

口に 含みながら


「ぁあ… っ タッ… ちん…」


「少し…


忘れ…ろ 」



「は… ぅっ… ぃやっ…」


「濡れてんじゃん(笑)…」


「あぁ…っ! んっ… あっ…」









ちょっと…



少し…


抵抗されたいかも(笑)💦💦💦





『やめて』に興奮する俺は


… やっぱり変態か。







「ぁあ… っ小野~!!」




No.210

>> 209

「気分が 悪いだろう…」


神崎が

俺に 言う。




俺は ずっと


あまり

程度のよくない客の

相手をしている桜子を



見ていた。




「話しって なんですか?」


俺は

神崎の目も見ずに言った…



「桜子から


手を ひきなさい…」




「どうして…」



「キミの 手に負える


女じゃない…」







銀座にいる頃

桜子に いれあげた男は


それなりの地位の人間だった。


嫉妬にかられた 男の女房が

桜子に やいばを向ける。


争ったはずみ



血に染まったのは


相手の女だった。





警察沙汰を

おさえたのは 神崎だ…





金が いる…




そんな 桜子は 今


自分だけではなく



母親の不始末さえも




かぶろうとしてる。




それは

間違いなく…



俺のせい。










酔っている客が


桜子の腰に



腕を まわしている。




今にも

触れてしまいそうな程



顔が 近い…








激しい 憎しみ。



どうにもならねぇ ジレンマ。







「苦しいだろう…」




神崎…





「キミは 若すぎる…」







愛してる


だけでは



どうにもならねぇ事…






離れてやるのが

桜子のためと



わかっていながら






「俺は もう2度と



桜子を


手放したりはしません」



No.211

>> 210

「タッちん… …


(笑)は~ゃ…」

「まさか!小野と!

こんなことに!!

なるとはなあ~~~!!」



かぶせるように

必要以上に
デカい声で 言った(泣)







「ありがと(笑)タッちん…」


「少しは

気 晴れたか(笑)?」



「うん(笑)」




笑ってる小野が

なんだか


ガキの頃の顔に 見えた…




「あの女さ…」


さっきの

マッチをくれた女だ。



「もう 7年よ…


うちの亭主と つき合って…」


「よっぽど 魅力的な

旦那さんなんだろな…」


あのマッチを出すのは

気がひけたので


ホテルのライターを使った。



「残念(笑)

チビで デブで ハゲ(笑)」


「マジかっ!?」



翔子の いい男説は

くずれたな…





「あたし…


頭カタいんかい?(笑)

タッちん…」


「…

吸うか…?」



「うん…」


ライターで

火をつけてやった。



「ありがとう…」



「そらちゃんの事も

そうだけど… 」



煙りを 大きく吐き出すと

俺は言った。



「恋愛だけは…


理屈じゃ

かたづけらんねんだ 小野…」




小野は

ジっと俺の顔を見ると




煙りを

ぶっかけて来やがった。


「小野(泣)!きさまは(怒)」



思いきり

ヘッドロックを かます。




「ぎゃーっ!!(笑)」

っと 暴れながら 小野は


「わかる気がして来た…」



と 小さな声で言った。




No.212

>> 211

「達也… 」


「ん~…?」



「てめ~は

ふざけんなよっ!!!」



バッチ~~~ン!

入りました。


桜子ちゃんの 平手打ち…




「桜子(泣)(泣)」




なして…?





今さっき


熱いハグをしたばかり…



『華艶』での 俺のイライラ


桜子は

美咲への憎しみ




今…


2人は まさに

お互いを 激しく求め合い


きつく抱き合ったはず…





「なんだよ… これ」

桜子がカザすモノ。




あわわわわわ💦💦💦





さっきねっ


ギュってした時ねっ



胸ポケットに入ってる

タバコとライター
桜子にあたるかなって



テーブルに

ポンって置いたのねっ



ポン…


って(泣)(泣)(泣)




「これ…

『ロード』の近くの


ラブホのライターだよな…」



「こっこっ ここ…」

またかよ(泣)💦

「浩平に もらったんだ…」

「嘘つくなよっ!」


「き… 客の忘れ物だよ(笑)」







あれ?






「もういいよ…」




さ…


桜子…






ひっぱたかれるより


あきれられる方が…




痛かった。









「足 揉め(笑)


達也(笑)…」


ソファーに横になった…



(笑)なぁ~にぃ~~ ?




「それで 勘弁してやる」



ほんとですか~~(泣)?




「ただしっ!」


ただし?



「ぜって~ やらせね~(怒)」













拷問みた~い💦それって~💦💦



No.213

>> 212

「おはようございま~す♪…」


今朝も可愛いね。


「お~… おはよ~(笑)」

「ん?」

可愛い顔が

近いよ💦 香織💦



「社長も 殴られた?」


はい。正解。




チュっ

ってしてから


「殴られっかよ(笑)」

と 強がってみた…




「ふ~~~ん…」


疑ってる目だね 完璧に。

「昨日も ずいぶん
帰って来なかったもんね~

由香利さんと出かけて…」



ブラインドを開け始める 手を



掴んで とめた。



「やんっ💦


…ビックリした」



「ヤキモチだな(笑)香織…」


腰をグっと引き寄せた


「やだ 社長 朝から…」

目が 潤んでますが…




はぁ~…朝から

事務所で ベロチュウも


興奮すんな~…



「香織…


やりて~…」


耳元で囁く…



「あん… ダメだよ…」


「したくないの?おまえ…」



「だって…


浩平君 来るもん… きゃっ」




有無を言わさず

トイレに直行。



「ほら…

もう ビシャビシャじゃん…


香織…」


「っあ… ダメよ社長…」

「浩平… 来るぞ…」

「あぁ…っ い… っ」


「声…


聞こえ… るぞ」

「はぁ…っ! 社長…」


「気持ちいいか? 香織…」


「んっ… ぁ… ぃいっ…!!」



あ~…!

興奮しすぎだ 俺…



「はぁ~…んっ 社長…!!」





香織~~~っ!!!💦💦











病気だな。 俺。



No.214

>> 213

「なんか 疲れたっす…

社長… 俺…」



俺も(泣)(泣)💦💦




「唯か…」


タバコに火をつけながら
ソファーに座り


「香織 コーヒー…」

と 小銭を渡…




…!!おまっ

スカートの裾が
ウエストんとこに
引っ掛かってんよ💦💦!



バカみて~な顔で

声を出さずに

「ス・カ・ア・ト…!」


と 必死に伝えようとする
35歳…


「ぅわ~っ!💦」


声出すな 香織(泣)




「どうかしました!?💦」


ビクビクしてんね~

浩平君も~(笑)


「虫でも 居たんだろう~…」



ふ~… っと ため息をつき

目をとじる浩平。




「あっ!!」

「な… なんだ!?浩平💦💦」


「そう言えば

そらが夕べ メールで

由香利さんの機嫌が やたら良くて 気味が悪い…


って 言ってました」



あ~… ビックリした(泣)


「なんか言ってくれたんすか?

社長…」



言ったんじゃなくて

『した』んだけどね…



「ちょっとな… (笑)」


ほんとに

チョットな(泣)(泣)



「助かりました…」



浩平…



「そらまで 責められたら…




いたたまれないっすもん…」




いい奴過ぎ おまえ。




「そらちゃんの事より

唯ちゃんと
勇樹君の事でしょ 浩平君…」



コーヒーを
テーブルに置きながら

香織が言う。









今の おまえからは



説得力を感じられね~…

俺。



No.215

>> 214

「リュウ ママは?」


リビングで テレビを観ていたリュウへ 声をかける俺…



「出かけたよ…」


「どこに?」



「さくらこの とこだって…」




なに…?



「いつ?」


「1時間くらい…

前かな」




慌てて ツナギの胸ポケットから 携帯を 取り出した。






「もしもし 美咲!?」


『どうしたの~?』



「何しに行くんだっ!?」




リュウが

いぶかし気な顔で


俺を見る…



『大きな声 出さないで…


耳が 痛いわ…』



「言えよ…!!」



洗面所に向かった。






『話しをしによ…

決まってるでしょ…』


「なんの…?」



『桜月ちゃんの…』



「おまえ

いい加減にしろよ!」




無意識に

洗濯機を殴りつけると


ピっと電源が入る。



すぐに ピっと とめた。


『だいたい

パパに いちいち言うのも
おかしいわ…』


「なんでだよ!?」


ピっ




ピっ



『私と 桜子ちゃんの事よ…』


「俺は この家のアルジだ!」


ピっ




ピっ!!



「桜月だって

いい迷惑だ…」


『(笑)そうかしら…』



美咲の声の 横から


ミイちゃん!ミイちゃ~ん…



と 桜月の声がする…




「くっそ!!」



ピっ…







ピっ! ピっ! ピっ! ピっ!



ピ ピ ピ ピ ピ(怒)(怒)!!!



No.216

>> 215

ピンポ~ン…


ピンポンだ~(怒)!?


はぁっ…

はぁ…



とうとう俺との闘いに破れ

はぁ…


降参しやがったか!?

この クソ洗濯機(怒)!!



ピンポ~ン








「パパ 誰か来たよ」






「おまえ出ろよ リュウ…」


「ママが

開けちゃいけませんって…」








おまえは 子ヤギか。





「は~い…」



ガチャ









「そらちゃん…」


「達也さん!

コウ君知りませんか!?」


「へ?」


「急に

連絡が とれないんです…」



普通に

帰ったんだが…



「とりあえず 入んなよ

寒いだろ…」




また 泣き出した そらちゃんを

家の中に入れる。



リュウがいなきゃ

あぶなかったな と


ふと思う俺は

やっぱり病気だ。





「急に 連絡が…

って いつから?」



リュウと そらちゃんに

ココアをいれた。




クスン クスンと
泣き続ける そらちゃんを

リュウが 不思議そうに
見ている…




「1時間半くらい前です…」



「はっ!?」


「パパ うるさい…」







「いったい

どんくらいおきに


連絡取り合ってんの…?」



怖かった。




「30分です…」










唯より ウワテだ…




No.217

>> 216

たぶん 浩平は家に居て

唯の目の前で

携帯さわれないだけだろう…









という 俺のよみは

みごとに ハズれた。





「あんたのせいよ!!」

唯が叫ぶ。



「奥さんのそばに

いたくなかったんですよ…


コウ君 かわいそうに…」


「は~???


じゃあ なんで

あんたんとこ行かないのよ!」








「リュウ…


勇樹連れて 部屋行って…」

「おいで 勇樹(笑)」



リュウに なついた勇樹は

すぐに チョコチョコと
後を追った。





「社長さんまで

どうして
電話出てくれなかったの!?」


唯の言葉で 気づいた。



「だから 絶対

ここだと思ったのに…」


携帯 洗面所だ…





「だいぶ…


疲れてたよ 浩平…」




悪いのは 全部自分。


わかってるから



苦しい…






「あんたが 消えなさいよ!」




妻は…


どこでも 同じ言葉を

吐くんだな 唯。




「コウ君が いらないのは

奥さんと子供です!!」


「なんだって!?

こんの ガキがっ…」



唯が 立ち上がるのを

押さえつける。



「唯…」



「なんだよ!

社長さんは
このガキの味方か!?」


「男の人は みんな

若いコの方が好きですよ(笑)」



そらちゃん…


なんて 恐ろしいことを(泣)




「わーっ!!!」





うっかり 唯に

跳ねのけられちった(泣)俺…



No.218

>> 217

どこ行ったんだよ



浩平…




2人の女の間に入り

すっかり挟まれて


お互いが 髪をひっぱり合ったりするもんだから 俺… 俺…



前と 後ろから

いい感じに オッパイとか


ぶつかって来ちゃってる…



「やめろって…!」


言いながら

顔 笑ってね~か(笑)俺💦💦



「別れなさいよ!!!」

「奥さんが 別れてっ!!」


ちょっとぐれ~
さわっても バレなくねっ?



「ど~せ あんたなんか

遊びよ!スグ飽きられんの!」


「奥さんなんか

もう飽きられてるじゃ
ないですか!!!」



どっちかって言ったら…






前にいる唯の方が

さわりやすいかな(笑)💦
でへへ(笑)(笑)💦



「もう

いい加減にしとけよ…


2人とも…」



引き離すフリして…

手を こんな感じで…





… って


あれ?




静かだな。





肩で 息しちゃってるよ~(泣)


終わりかよ~~(泣)(泣)



「(笑)気い 済んだか…

2人とも」



俺 済んでね~よ(泣)💦





ピンポ~ン


ピンポ~ン




また 誰か来た。




もう トラブルは

ごめんだぞ(怒)(怒)







「ピザ屋さん
じゃないですか?」







そうだね そらちゃん。


さっき 頼んだね。




No.219

>> 218

「真奈は…


彼氏 いね~の…?」




「ひひゃいひょ…」


俺のモノ…



くわえたまま喋ってる…


「(笑)わかんね~ … うっ…」



いい女は


いい仕事もした…




「気持ち いんだ(笑)?」


下から 見上げて来る…


色っぽい…



「もっと食え…


真奈… 」




頭を 押しつける


「あご 痛いよ…」



真奈は 俺のモノを


手で握ると



舌先で 先の敏感な場所を

チロチロと舐めたり
吸ったりを 繰り返す…



「ぅあ… っ 真…奈 …

すげ… はぁ… っ あ…っ」



たまらず

声が もれる…




「んっ あ…

達也さん 感じたら…


は… んっ…! 」



いやらしい声と


いやらしい 湿った音…




「あたしまで…


んっ… んっ おかしくはふ…」



ぉあ~…!!


また ガブっと来た…!


「真奈…


あっ… あ…! すげ~ ぃい…

真奈…! あっ…」



すごいスピードで


真奈の頭が

上下する

唇と舌も 上下する




「だ… だめだ ぅっ 真奈…」




終わっちまう…








この頁が…


エロシーンだけ… で…




終わっちま…









うっ(泣)(泣)!!💦💦💦




No.220

>> 219

「変なこと聞いても

い~か…?」


俺は


助手席の

そらちゃんに言った。




「なんですか…?」




一緒にピザ食うわけにも
いかね~から


半分持たせて

そらちゃんを車で送る事にした



家と子供達を

唯に まかせて…




「そらちゃんの

父ちゃんって…」



「(笑)帰って来てません…


女のとこです」




「そ… っか」


知ってんだな。





また 浩平に

電話をかけてる…





「達也さん…」


「ん~…?」




「コウ君…


どこに居るんでしょう…」




頭の中は


浩平で いっぱいか…





「きっと

そらちゃんの父ちゃんも…


今の浩平みて~に

悩んだ事


あったんだろうな…」



的外れとは思ったが


つい

言ってしまった。




「あたしは

あんまり…



お父さんを恨んだこと

ないかな(笑)」



「なんで?」



前方を見つめたまま


聞いた…





「お母さんが

大きすぎて…


あの人 弱音吐かないし(笑)」



わかる気がする…





「恨むほど…


好きじゃなかったから…

かな」







もうすぐ


父親不在の



そらちゃんの家だ…





「あ…


そこ 左曲がってくださ…




もしもし!!コウ君!!

どこにいるの!?!?」





そらちゃんが



また


泣き出した…




No.221

>> 220

「真奈は…


彼氏 いね~の?」




デジャヴじゃないよ。




さっき わかんねかったから
も1回 聞いてんの…




「いないよ(笑)

って さっき言ったよ(笑)」



「そか…」



「って言うか

達也さんは


あたしの彼氏じゃないの?」








「などと

愛人は 言いません(笑)」



美しい身体に

ヒラリと バスローブを羽織る




「今度


どこか 出かけるか?

真奈…」



驚いて 俺を見る。




「ほんとに…?」




なんで…



泣きたくなってんだ?俺…




「もちろん(笑)」



「嬉しい…」




ギュっと

抱きついて来る…





「あたしね(笑)


ずっと 動物園に

行ってみたかったの(笑)」



「動物園?」



なんて シンプルな夢だ…



って


これは 匠のワザなのか?

はたまた 素か…





「今…


可愛いって思った?

達也さん(笑)」




「あ~

思った(笑)」



「作戦成功」








わかんね~…





とりあえず タバコ…




「なにしてるの?」







ホテルのライターが





宙に 弧を描き




ごみ箱に消えた。




No.222

>> 221

「庶民の話しだな(笑)」



桜子が


ソファーに座り

カタチのいい足を組む…



俺は 目の前に


体育座りだ。




「ま~(笑)たしかにな(笑)」


俺も笑う。



浩平の話しを

桜子に聞かせていたが



目の前で 足を組まれたら

それどころじゃね~…




「桜子…


上にのっけた足



ちょっと伸ばして

高く上げてみそ…」



ヒュッと

くうを切った


桜子の足先が

俺の顎にヒットした。



「いって…」


顎をおさえて うずくまる。



距離感間違い。

スケベ心に バチあたった…





「やっぱ バカだろ(笑)

達也(笑)(笑)」




「ど~せ 庶民さ…


俺は…」




桜子には


化粧品会社のCMや

自伝の出版の話しが

そちらの方面から
来ているらしい…



あの日 帰って来た美咲から


聞いた話し。





「俺…


とめらんなくて

ごめんな 桜子…」


「何を…」



「美咲をだよ…」




うずくまったまま


言った。




「桜月も 喜んでたし…


いいんじゃね~か…」





「俺は…」



顔を あげられず




「おまえの人生の…」




地べたを見たまま




「邪魔ばかり


してるな…」







そう 言った…




No.223

>> 222

「やっちゃうか?浩平…」


「やっちまいましょう…

社長…」




照明で照らされた

店の展示場…



「てめ~の店は

とんでもね~車
売りつけんだなっ!!」




「黙ってね~で

なんとか言え!くぅおらっ!」



「5… 4… 3… 」


浩平の

カウントダウン。




「ゼロ」


「帰れ…」


俺は 低~く言った。



「は~~っ!?」

Vシネマの 脇役チンピラさながらの 怖いスゴみ(笑)

首 折れちゃうぞ。



「け~れっつったの

聞こえね~のか!?


この どチンピラがっ!!!」



「み… 店の人間が

そういう事 言うのかよ…」


「てめ~みて~なのは

客じゃねんだよっ!!!」


言うね~(笑)

浩平君も(笑)




「な、なんだと きさまっ!」


「浩平 金持って来い」

「ヘイっ!!」



ヘイって…



「金 返すから…

車 置いて け~れ…」


「そんな事は

言ってね~…」

「ほんで ディーラー行って

新車買いやがれ!!
このクソ野郎がっ!!」


浩平が 走って来る…



男は 何も言わず

慌てて車に乗ると
バックで出て行く。



勢いこんで 車を頭から
ぶっこんだのが アダとなり
四苦八苦…


ザマーミロ。






「いい ストレス発散に
なりました(笑)(笑)」


浩平が笑う。



「俺も~(笑)」







女絡みの ストレスを


客で 発散する。




俺なら こんな店で


絶対 車は買わね~…




No.224

>> 223

「もう…

ハラハラしたぁ~…」



香織が 金庫に

金をしまいながら言う。


「俺も あん時

ハラハラした~(笑)(笑)」


「… すんません(泣)


社長(泣)(泣)」





浩平は


追いつめられていた。




俺みて~に

どっかで非情になれねぇ浩平は


2人の女の悲しみを

まるまる受けとめる…





電話の繋がった

そらちゃんの涙声で


我に返った浩平は あん時

橋の上にいた。



地元じゃ有名な

自殺の名所。




「〇〇橋!?」


そらちゃんの声に

ハっとする。


頭の中に

最悪な映像が チラつく。


「そらちゃん 携帯かして!」

奪い取るように 耳にあてた。



「浩平! 浩平!!」


『社長…』



「い~か…

ぜって~馬鹿なマネすんな…」


『どうにもなんねっす…



苦しいです





社長…』




墜落してゆく 浩平が浮かんだ




「ふざけんな!おまえ!


俺を…


俺を 1人にすんな!!!!」



『…


社長?』


「あ…」




泣きながら

奇異な視線を 俺に投げる
そらちゃん…




『恋人同士みたいっすね…』



笑い出す 浩平。



「は… ははは(笑)」














ワタシは 変態ですが


ノーマルです。



No.225

>> 224

ハンマーで


頭を ぶん殴られたみてぇだ…




「桜月も


養子縁組する…」



なに言ってんだ…?




「待てよ 桜子


桜月は




俺の子だ!」





「あたしの子供だよ」




さっき


顎に入った 蹴りよりも


「あたしも 桜月も…」



俺を 地べたに


はいつくばらせる。




「神崎の姓に


なるだけだ…」





「桜子… 」



「愛してる 達也」




… え






「達也だけを…



あたしは





愛してる…」





さく… らこ…





「今までも



今日からも…


ずっとだ(笑)」




「桜子!!」





細くて


折れそうな身体を



俺は 包む。




いろんなものを かかえた


この小さな

身体を 包みこむ…





「愛してる…



桜子… 」










哀しい事実と

ひきかえに




俺は


幸福を 手に入れる…





「た… つや… 」



「桜子… 桜子…


桜子 … 」


呼びつづける…



「ぁ… っ 愛してる…


達也… 」




「ぁあ… 桜子…!!」





涙が 溢れ出す





「た… つや… 」







電話が…





鳴る。




No.226

>> 225

「したたかよね…


女って」



そういう おまえが

1番 したたかだと


俺は思うよ 香織。





香織の視線の先には



浩平と そらちゃん。





俺達は


そらちゃんが店に来る事を

責められる
立場じゃね~からな

香織…








ずいぶんと


あたたかくなって来た。



春が



近い。







浩平の仕事を


そらちゃんは

ベンチに座って見てる。



時々


空を 見上げながら…






きっと


女房のいる男の恋は






燃えて


苦しくなって



逃げて




ひらき直る。







窓から見える浩平の

そらちゃんに向ける笑顔を 見てると そんな風に思う…



自分も たどった

道だからな。





「そらは~…」



開け放したドアの外から

声がする。




「由香利さんね…」



香織が

顔をしかめる。



彼女にとって


小野こそが



招かざる 客のようだ…





「タッちん💦 ごめんね💦


そらってば

仕事の邪魔ばっかして…」



「あなたもです…」



顔を のぞかせた小野に

香織が 小さな声で

ひとりごちた。




「あっ(笑)

香織さん こんにちは(笑)」



「こんにちはぁ(笑)

由香利さん(笑)


今日も
あったかいですね~♪」







したたかな女だな…



香織。



No.227

>> 226

「神崎栄一郎の 病室は…」


夜の 救急病院の外来は


待合室にも

数人の患者がいた。




「ご家族ですか?」


「…はい」


と 桜子が答えた。




こんな時なのに


とても

苦々しい気持ちになる。




「桜子…」



病室までの エレベーターの中

「やたら 遅ぇ~な…!」


俺の声は

耳に入らないようだ。






「神崎さん…」


病室のベッドで

眠る
神崎の顔を見ながら


涙を流す桜子を




見ていた…





「泣かなくても


いいだろう…」



桜子の 手を握る神崎。




「起きてたんですか…」

あいた手のこうで

涙をぬぐう。




「達也君まで(笑)


ありがとう…」



俺の姿をみとめ


神崎が 微笑む。




ベッドへと 近づく…


「大丈夫ですか?

神崎さん…」



陳腐な言葉だな。





死ね…



と 思ってるくせに。






「たいした事はないよ(笑)」



「痛みは…?」


桜子が たずねる。



「今は ない(笑)


さっきは 堪えられなくてね

思わず救急車を
呼んでしまったんだ(笑)」




神崎は 長い間

糖尿病を患っているので


少しの傷が

致命傷になる。




「桜月は?」



「綾さんに

お願いして来ました…」


桜子が


少しだけ 笑った。




No.228

>> 227

「小野…」


「んっ…」


白い シーツの上…



「ひらいて…


俺に 見せて…」

「ぃやっ… タッちん…」

「早く…」


おずおずと

「っあ… ん」


そこに 指を這わす…


「綺麗…だ…」


「見な…いで タッ ちん あ」


「舐めたい… 」

「はぅ… っ」


「うめ~な… 小野のは… 」


クチュクチュという音が

響き渡る…



「は… んっ ぁあ…!っ」


「香織も… 見てるぞ…」


ベッドの脇で

俺達の行為を


食い入るように
濡れた目で 見つめる香織…


「やだ… タッちん… あっ…」


「社長… あっ…!ずるい…」



香織の手が

自分の濡れた場所へと


触れる


「ぁああ…! んっ! は…っ」


俺は 小野を舐めつづけ

香織の胸に 手をのばす…


「はぁ…っ! 社長っ …」


「タッちん… あぁタッ… 」


2人の女の 喘ぐ声と

俺の 荒い息づかい…


2人の女の

秘部から 溢れ出すものの音…



「もうだめ…

入れて… 社長…」


香織が ベッドへあがる…


「小野に キスしろ…

香織…」



ぅあ~…


すげ~…


なんだこれ…



俺 もうダメかも…












「起きろ! 達也!!」



… ん?






ベタだな。 これも。














「おはよう(笑)桜月…」



No.229

>> 228

「ミイちゃ~ん!!

達也 おもらしし… むごっ…」


俺は

ベッドにのっかって
布団をはいだ 桜月の口を
慌てて ふさいだ。


よりによって

水色の トランクス…



「桜月

これは おもらしじゃないよ。


『夢精』って言うんだよ。」



とは言えないので



「汗だって💦💦

これ 桜月💦💦」


と 変な汗かきながら言った。



ちっちぇ~手で

口をふさがれてる 俺の手を
引きはがし


「恥ずかしいのか(笑)」


と 笑う。










かなり 恥ずかしい…




香織と小野が

水面下で 妙な戦いをするもんだから あんな夢 見ちまったんだ きっと…



だけど


あんな展開なら

あれも『有り』だな…



なんて考えてたら

勃って来た。



よせ ムスコ…


娘の前で。





「言わね~から 大丈夫だ」


俺の顔を見て 桜月が

本気で 心配してる。


「絶対だぞ…」



のってやった。




「早く 朝ご飯 食べよう!」

ベッドから

ピョンと飛び降りる桜月…



『朝めし食おう』は


美咲が なおした…




「ってか

今 何時だ? 桜月…」




「8時だ(笑)」





俺 今日 やすみ~(泣)💦

まだ

夢の続き 見せて~(泣)(泣)💦



No.230

>> 229

「桜月ちゃんは

好き嫌いしなくて
おりこうさんね~(笑)」


「ママが 残すと怒るんだ…」


本当に

ビックリする程
キレイに 食べる…


桜子の想いが

伝わって来るようだった…


「お兄ちゃんは まだ

起きね~のか?」


これも 美咲が呼ばせた。


「春休みだからな…

少し ゆっくり寝せてやれ…


ふわああ~…」


俺も も少し寝たかった(泣)



「パパったら…」



桜月が チラっと

俺の下半身を見た…



大丈夫だ 桜月。

パンツは 取り替えた。




「今日は お店

出ないんでしょう?」


食器を片づけながら

美咲が聞く



「ん あ~… たぶん」



神崎の

病院へ行ってみようかと


思っていた。



「あら(笑)

いいわよ桜月ちゃん…


ミイちゃんがやるから(笑)」



食器を 運ぶのを

手伝う 桜月…



「だって やらね~と

ママ 怒っから…」


どうやら 桜子は

そういった躾には
厳しいらしいな…




「ママは 怖いみたいね(笑)

桜月ちゃん…」


「うん 超こえ~…


ミイちゃん 優しいから
好き~~(笑)(笑)」


「ミイちゃんも

桜月ちゃん 大好き~(笑)」









いいのか…



桜子


これで





おまえは


本当に いいのか…?





No.231

>> 230

なんだか

久しぶりに本気で笑った。


「嘘でしょう…」


真奈が 自分の顔の前で
みごとにキャッチしたのは…



オランウータンの糞。


俺が ガキの頃は

もっと ガンガン飛んで来てた


今は ガードが出来て

安心してていい…


はずなのに




オランウータンも賢い。

ツンと すました女に 意地でも ぶつけたかったんだろう…


ガードの裂け目を狙って来た。



「お姉さん すげ~な(笑)」


「ま、ま~ね(笑)💦

ぅわっ💦 くさっ💦」



真奈が 手を洗いに行ってる間

俺は もう1度
桜月に 確認する…



「今日は

誰と動物園に行った?」

「達也と… 2人で だ」


賢いぞ 桜月(泣)(笑)



「俺は 誰だ?」


「パ…パ… だ」




あ~~…


泣けて来るね~(泣)(泣)



「パパ…


お姉さん 来たぞ…!」


「よしっ!いいぞ 桜月!」


「それと!」

なんだ? 桜月…


「おもらしも 内緒な!」


キミ…

意外と しつこいね。




「おまたせ~(笑)(笑)」



子供連れでもいいか?と

真奈に聞くと


予想外に

彼女は とても喜んだ。




俺の日常に

触れ合える事が 嬉しい…


と 笑った。





「桜月ちゃん ソフトクリーム

食べよっか(笑)(笑)」


「ソフトクリームって

ウンコに似てるよな(笑)」






桜月…




No.232

>> 231

「桜子は

なんで あんなに…」


「達也君… 」



「… はい 」


「悪いが…

カーテンを
少し ひいてくれるか?


なんだか この部屋は

西陽が 入る…」




俺は 立ち上がり

古くなった 薄い布地の カーテンを半分だけ ひいた…


「ありがとう…」



個室だが 建物が古いので

寝ている神崎まで


不思議と 哀れに見える。




「金を稼ごうと

必死のようだね…


桜子は 」



桜月を ひとりにしてはおけないと、断りつづけて来た メディア絡みの仕事を引き受けはじめた 桜子…



「神崎さんには

理由が わかりますか…?」


「たぶん…」




なぜか


ゴクリと唾を飲み込んだ。




「ワタシから…


離れようと

しているのじゃないかな…」






うっかり



泣いちまうところだった…





「桜子は 俺に


神崎さんと 籍を入れると



言ったばかりですよ…」




死んでほしい程


憎いジジイに



俺は…


何を わざわざ言ってる?






「こんなに

トシをとっても…



女心は よく わからん(笑)」




笑っているのに


ふせた目が

痛々しかった…






もし


あの日


愛してるの言葉を




桜子が


くれなければ





俺も きっと



神崎と同じ思いを






口にしていただろう…




No.233

>> 232

ふ~…。





タバコ 吸うべ。



「達也さん!」


起き上がりかけた俺に

真奈が言う



「腕まくら…


して欲しい…」










「俺に… 惚れたか(笑)?」



出会った時にも


たしか言ったっけ…




もう1度 寝っころがり


真奈の頭を

腕にのせ あいた手で


髪を撫でた…





「桜月ちゃん…

可愛かった~…」



その問いには 答えず

うっとりと


真奈は 目をとじる



「俺に…


似てるだろ(笑)?」

「うん(笑)ソックリだった!」



パチっと目をあけ

俺を 見る



「おまえも 可愛い…


真奈…」



俺の身体に

腕を まわす…




「なんだか ホっとする…」


くぐもった声




ツムジを指で 押した。


パっと手で隠す。


「やめてよ 達也さん

お腹 くだるんだよ…」



(笑)やっぱ 言うんだ…



「フン絡みは

今日 もういいよ(怒)」


「(笑)可愛いな…

おまえ…」





顔を あげて


キスを ねだる真奈…




軽く


唇を かさねるつもりが




「達也さん…


好きよ…」



濃厚なキス。



戦闘態勢か…





受けて立とう…



「真奈… ぅっ … はぁ…」



俺の乳首を 舌で攻めだした


「ぅお… ん~…っ ぁ… は…


真…奈 … ぃい…! すげ…

もっ…とだ… ! はぁ…うっ」









全面降伏。



No.234

>> 233

「おかえりなさい(笑)」

「達也~ おかえり~」

「あ… パパ おかえり…」


野球 サッカー バスケット…


「おかえりなさい…」


男の子が選ぶ スポーツは

たくさん ある…



5年生になる リュウが

選んだのは…




「お邪魔してます(笑)


達也さん…」




よりによって


「修司… く…ん」



バスケット。


「コーチ パパ知ってんの?」





俺が 今日

桜月を連れて出かけたのは



「達也さん(笑)

リュウ君 素質あります(笑)」



リュウが選んだ 少年チームへの 美咲の顔出しが

あったからだ…



「達也 どこ行ってたんだよ

サツキおいて(怒)」



さっきの お姉さんと

セックスしにだよ…



とは 言えね~ので


「仕事だ(笑)桜月」



「休日でも

忙しいんですね(笑)達也さん」





やっぱり こいつは

ムシが好かね~…


「コーチ!

本 一緒に見ようよ~」




なに なついてんだよ
リュウ。


「リュウ君に ちょうどいい バスケットの本があったんで(笑) 届けに来たんです(笑)」



次の練習ん時で よくね?



「動物園 すごく楽しかったって(笑) 桜月ちゃんが…」


美咲が

俺のコートを 脱がせながら


言った。


「一生懸命 私に
話して聞かせてくれたわよ…」



こんな事


した事ないですよね…






美咲さん。




No.235

>> 234

「なんだ(笑) 社長

独眼竜政宗か(笑)」





うるせ~よ ジジイ。



「バカでも出来たの?

社長…」


あ~

俺は 全身が『バカ』だよ
香織…



「小野さんは

今日は 来ね~のか?」


俺より先に 出勤して来て

小野待ちすんなよ。茂森…



「なんか

気持ちワリ~…」



カウンターの奥の椅子に座り

タバコを吸った。


「あれだな…

眼帯してっと
平衡感覚ねくなっからな(笑)」


たまには

まともな事も言うんだな
ジジイ…


「… で 小野さんは?」


帰りやがれ。




「ほんとに

どうしたの? 社長…」


カウンターに
コーヒーを置きながら

香織が 俺の顔を見る。


「…あれ?」



気づいた? 香織ちゃん…

眼帯って けっこう
ちっちぇ~のね💦💦




めんどくせ~から

はずした。



「ぅわ~💦💦」


香織の声で

茂森も 俺の顔を見る。


「喧嘩か? 社長…

若いね~~(笑)(笑)」




まったく…



俺としたことが…





あんな奴の

挑発にのせられるとは…



No.236

>> 235

「うんこ投げんだよ!

でっけ~猿が(笑)(笑)」

桜月が

修司の買って来た ショートケーキを食べながら 話す。



「汚いよ… 桜月…」

リュウが顔を しかめる。


「それでさ(笑)」


聞いてね~し…桜月。



「キャッチしたんだよ!」


ギクっ!

「誰がっ!?」


黙ってろ(怒)修司(怒)



「おね…」

「桜月がなっ(笑)!!!💦💦」








「声デカいですね(笑)

達也さん(笑)(笑)」



おまえに

言われたくね~よ…




「すごいわね~(笑)(笑)

桜月ちゃん(笑)♪」


「桜月も バスケットやったら うまくなるんじゃない?

ね~ コーチ(笑)(笑)」


リュウ…


ナイスな方向転換だ。



「きっと 動態視力が

発達してるんだな(笑)


桜月ちゃんは…」




とうの 桜月は

振り上げたフォークを
高くかかげたまま かたまり


俺を見てる…




キュっと目をつむると


ニコっと笑い

また ケーキを食べはじめた。








あぶね~~(泣)(泣)💦💦




「ちょっと 俺


タバコ吸って来るわ…」



リビングから

庭に出ようとすると…





「じゃあ 俺も…」



と 修司が立ち上がる。








おまえ

タバコ吸わないよね?




No.237

>> 236

「茂森のジジィが


おまえと…

やりて~みて~だ… よ…!」



「い… や です… っ!」



「なんで(笑)?」



「意地悪言わないで …


タッちん… っ!!」





おまえも

意地悪すんなよ(怒)



「ちょ… っ 小野…


おま… 」


「あ… っ たしは…

タッちんとしたいのっ!


はぁ… っ! ぁんっ! あ!」




腰 ふり過ぎだ! 小野!



「タッちんの…バカ!…


バカ!バカ!バカ!!」



やめてくれ~~(泣)💦💦

あぅ… っ
















「なんかね…」



なんだよ…





「あれから…


タバコ吸わずには

いられないんだよね あたし」



「あれからって…?」









えっ💦💦


なんで泣いてんの!?小野💦💦




「タッちんには…


どうでもいい日…




なんだよね…」





なに?なに?💦💦

どゆこと!?💦💦💦











小野は


黙って タバコに火をつける…



「小野…?」




煙りを 吐き出すと




「もう…


これナイと…




生きてけないかも…」

















大袈裟だな。 おまえ。





No.238

>> 237

むせんなら 吸うなよ…



しゃがみ込み

咳込む修司を


冷ややかな目で 見ていた…




「大丈夫か…」


神崎に言ったのよりは

幾分


心配した上での言葉。



「美咲は… 」

「え?」


とりあえず

顔あげてから喋れ…


「なんで あなたみたいに

粗野で 乱暴で




悪い男が 好きなんでしょう」



どう 答えんだよ。

それに対して 俺は…



「美咲だけじゃない…


女性達が 皆



あなたに 惹かれる理由は

なんですか…?」




だから

答えらんねっつーの。



「要するに

修司君は…


俺の真似が したかったの?」


強く

煙りを吐いた…




ダイニングと リビングの明かりで 庭が照らされている



「おかしいですか…?」

「いや 笑ってね~よ…」



「俺

美咲と寝ました 」








「それは…

わざわざ 俺に


言うことか?」



「愛人の子供を

一生懸命 面倒みてる美咲が…



不憫です」



「き… さま… 」


足元の砂利が

ギシっと音をたてた。



「美咲は 俺に抱かれて


とても

満たされたみたいです…」



タバコを投げ捨てたのと

修司の 横っつらを

ぶん殴ったのは ほぼ同時


一瞬
フラついたが

鍛えてるだけあって倒れね~修司の 右ストレートが スグに 俺の顔面に飛んで来た…




「… ってめぇ~…!!」






数年ぶりの




殴り合いの喧嘩が




庭先で


はじまってしまった。




No.239

>> 238

「会いたかった…」


照れくさくて

ふだん言えね~言葉も



こんな場所でなら


すんなり口に出来る…




「あたしも…」







なんて

桜子が 言うわけもなく…



「田舎のネズミが

都会に来んなよ~(笑)(笑)


東京タワーとか 行くか?

達也(笑)(笑)」



「くっそ…」




新宿の

高層ホテルのラウンジで


似つかわしくない

言葉を 吐く俺…





「疲れてね~のか…


桜子…」



ジョッキではない

グラスのビールを飲む彼女が



少し

遠くなった気がした…




微笑みながら 首をふると

「桜月は…?」


と 聞く。




「会いたがってるよ…


おまえに…」



タバコに 火をつけた…



「(笑)嘘つくなよ」



むせた。



「ミイちゃんに

あまあまベタベタにされて


あたしの事なんか

忘れてんだろ…」




「そんな事ね~よ…」


「もうすぐ 帰れる」


「そうか…」



ホっとして


眼下の ちりばめられた
都会の夜景が にじむ…




「神崎さんも


心配だし…」




「経過は順調だ…


心配ね~よ…」




俺の顔を のぞき込む

桜子…



「なんだよ…」


可愛いじゃね~か

このやろう(怒)(怒)




「妬くなよ(笑)達也…



後で たっぷり


可愛がってやるから…」














マ…





マジですか~~(泣)(泣)!?




No.240

>> 239

「わり~が… 」


はあ… はあ…



息が…

苦しい…



はあ…



「てめ~には…


負けね~… 」


はあ はあ…








ぶっ倒れた 修司に言った。




ズズズ… っと

地面に うずくまる



はあ…



はあ…



「負けたことなんか…


ね~からな…」


はあ…



喧嘩ばかりしてた頃を

思い出す。




それでも…


立ってるのが



やっとだった。




「おまえ… 」


はあ… はあ…



「そんなに 美咲が…


好きか…?」




ズズズズ…


ザっ…




仰向けになる 修司




「強いですね…


達也さん…」





「言ったろ…


俺は 絶対に… 負けね~…」



はあ…


はあ…





「俺も…


負けません…」




「なに…?」



リビングから 美咲が

顔を のぞかせる。



「いつまでも 何して…


きゃーーーっ!!!」



バカっ 騒ぐなっ














「通報ありましたが

何か ありましたか?」



ほら 来ちゃったよ。




「なんもね~よ…


ご覧の通りの 痴話喧嘩だ…」








なんだ?



「彼と…


ご夫婦ですか?」









「うるせ~な! そうだよ!」


(泣)(泣)💦💦💦




No.241

>> 240

「うるっせ~な!

わかってるよ!!」







「今は プライベートだ!

あたしの時間邪魔すんな!
このタコっ!! 」







「電話…


お母さんか…?」



バスローブ姿の桜子に

激しく 欲情していたが…


「あ~(笑) 違うよ…」



「じゃあ…


誰だ?」




この 桜子の

電話の相手にたいする口調に


なんだか 嫌なものを

感じはじめていた…




「コラム書くことになって…


その雑誌の 編集者だ(笑)」







「男…か?」



桜子は 髪を包んだタオルを

フワっと はずすと


「男だよ…」



と 言った。





「いいから(笑)

やろうぜ! 達也!(笑)」



やろうぜ…



って。





「5年半ぶりだな…」


「こまけ~な(笑)桜子…」



ふざけた様に

桜子はベッドへ倒れこむ…



「だって



してね~もん…」



「…え?」



「達也と別れてから


あたしは 誰とも…」




嘘だろ…




「やってね~からな(笑)」





なんて…



「早く 来いよ…」





俺は…




「達也…」





単純なんだ…






「桜子… 」





おまえが




たまらなく






愛おしい…





No.242

>> 241

「あれ?

マスター 和美ちゃんは?」



「おまえは

どこの店の女にも

手~出すのな(笑)!」



「高城~…


マスターは ただでさえ
俺を さげすんでんだから

よけいな事を言うな(怒)…」



「さげすんでなんか

いませんよ💦💦」





マスターが慌てて言った。



ボトルも 残りわずかなので

今日は ビール。





「はい おめでとう…」

「お~ ありがとう(笑)」


高城の長女の

高校進学の お祝いに
グラスを合わせる。



… 要するに

呑む理由は なんでもいい。




「気をつけろよ…

高城…」


「何を?」


「女の子は 高校生になったら

もう 大人だ…」


高城は ニヤっと笑って言う



「おまえ 女子高生

食ったべ?」



マスターが

俺を チラ見する。



「バカ💦


違うって💦💦」







食えるなら

食いたかったが…



「桜子ちゃんの束縛を前にして


そんなこた~

ぜって~無理だもんな(笑)」



「そうでも


ねんだけどね…」




高城が

不思議そうな顔をする








「あっ!


『華艶』ですよ…」





マスターが


唐突に言う。




「なんだよ(笑)突然

マスター…」







「和美ちゃん



『華艶』にいます」





No.243

>> 242

「たつ… や…」


もっと 呼んでくれ…

桜子



俺の名を…


もっと



「んっ… ぁ… 達也…」

「桜子… 」



真実なんて

わからね~が


「ぅあ…っ! ぁ 達也…!」



シーツを つかむ

桜子の指や



「愛してる…


さ… くらこ…」



そる背中



足先を 見ていると



「たつ… や… っ」




すべてを


信じたくなる…





「好き… っ あ… 大好き…」


「桜子… !」




おまえを 抱くために



俺は 存在するのだと




「達也… た… つや…」



身体中で 感じる






「ぁ あ… っ!!

愛してる… 達也ぁ… !!」



しがみつき



爪を たてる



愛おしい


「桜子…」



おまえ…



















「(笑)あいかわらずだな…」


うるせ~し…



「だけど やっぱり

セックスはいいな(笑)達也」





素肌で 抱き合いながら

おまえと喋る 喜び…



「どういう… 意味だ?」


「達也のこと考えながら…


いつも 1人で してたから…」









好きすぎ(泣)

俺おまえ(泣)(泣)






激しい キス…





「見て~よ… 桜子…」




「た… つや…」




「して… みせて…」





初めて


おまえを抱いた日が





潤んだ瞳の中に






よみがえる…





No.244

>> 243

部屋の


チャイムで 目が覚めた…




俺の腕の中で


子供みたいな顔して 眠る

桜子…



なんという 幸福。








起こさぬよう


そっと ベッドから抜け出す…






夕べの激しさに

半分 フラフラになりながら



ドアを開けた。






「(笑)おはようござい…」



ハっと

息をのむのが わかった。




スーツ姿の


あどけない顔の 青年…



「あれ?… あれ?💦」



ルームナンバーと

俺の顔を 交互に見る…





「あれ?じゃね~よ(怒)

この タコがっ」



後ろから

バスローブを羽織り


桜子が やって来た。



「おまえ

起きてたのか…」




「桜子さん…


こちらは…」



「なんで いちいち てめ~に

言わなくちゃならねんだよ…」



夕べの 電話の相手か…




「いつも 桜子が

お世話になってます(笑)」



なんとなく

意地になった



「お兄さまですか(笑)」


天然か 青年。




「違うわ タコ。

彼氏だよっ(怒)」




嬉しい(泣) 桜子(泣)





「そうですか…」


なんで

顔 曇ってんだよ(怒)




なんか満足して

戻ろうとすると



「あ… 名刺…」



と差し出して来た。


習慣なんだろう…





名前を見て


桜子の暴言の意味が

ひとつわかった。




「田子さん…って

おっしゃるんですね(笑)」



No.245

>> 244

それは


太陽の下で かつて見た

和美よりも



数倍 輝いていた…





「綺麗な人だな~…」


落ち着いた

高城の いらぬ本能までも



呼び覚ますほどに。





「マスターに

聞いたんだ(笑)?」



微笑みさえも

妖艶さを 放つ



「こんな美人じゃ

達也も惚れるわな(笑)」


「いやだ(笑) 高城さん…


達也さんなんか

私を 地味で陰気な女としか
思ってないですよ(笑)」







やっぱり

恐ろしい女だ。




「神崎さんに…


頼まれたの…」


ちょうどいい水割りを

手元で つくりながら



和美が話す。




高城は


和美の顔を 凝視している…




「桜子も

もう 戻るだろう…?」



「彼は… 」




和美は 高城の顔を

両手で挟むと


そっと 真正面を向かせた




「もう 長くない…」





今…



なんて…





「自分で…



知ってる…」





「桜子は…」



「知らないと思うよ(笑)」




和美の目が…


潤み出す





「そんな…」




言葉が


出なかった。





マドラーが

和美の手元で


カラカラと音を 奏でる…






「つき合って下さい!」


















今 ちがうよな。高城。




No.246

>> 245

俺はもう…



桜子以外の女を

抱かない。




帰りぎわの

明かりをおとした 店…




香織に


ちゃんと伝えようと

思っていた。




「香織…」

「社長 」







「ん? なんだ?」




香織が


そっと ソファーに座る








「赤ちゃんが…


できたみたい…」

























「社長?」





「俺の… 」


「わからないわ(笑)」




香織が 目をふせる。



「わからないのよ…」












遅かった。







俺の罪だ…






「(笑)産むね

社長 あたし… 」




「も…



もちろんだ…」




芽生えた命に


罪はない。







「大丈夫よ(笑)


一生 隠し通す…」





「香織…」





「社長 O型でしょ?(笑)

うちのパパも O型だし…」



香織が 泣き出す…





「香織…」





抱きしめるしか


なかった…




「ごめん 香織…



ごめん…





ごめんな… 」









泣くしか





なかった…







No.247

>> 246

「リュウ~…

もう寝なさいよ…」


「う… ん」



修司が 持って来た本に

とりつかれたリュウは


ゲームに夢中の時より

生返事だ



「もう…」


美咲が ため息まじりで

ツマミをテーブルに並べる…





「桜月は もう寝たのか…」


「このまま…


桜子ちゃんが

戻らなければ いいのに」



「美咲…

おまえは 何がしたいんだ?」



ジっと


俺を 見る…



「パパは?」










すべてに

混乱している今…




コタエなど


出るわけがない。




「あれも欲しい

これも欲しい…



もう


そろそろ 限界じゃない?」




リュウを 意識しながら

低い声で話す。





「私は 桜月ちゃんが

欲しいだけ(笑)」




「聞いたんだろ? 桜子に…


桜月は もうすぐ




神崎になる」






口に させるな…







「奪いなさいよ(笑)」




なに…?






「桜子ちゃんを…



奪えばいい…」







「美咲…」
















「ママあ~~っ!!


マ~マ~あ~~!!!」



桜月が 泣きながら


母を 呼ぶ声が



大きく響き渡り





俺達を


のみ込んでゆく…




No.248

>> 247





ひらひらと


それは 舞い踊る…





おまえが 突然


俺の目の前に




あらわれた時のように…





思いがけない



衝撃。







「きゃっ…」



「約束だ

ミイちゃん…」


「さく… らこ…」




「あんな 人間でも…


あたしには

親だ…」




桜子が


泣いている…




「迷惑かけて


申し訳ありませんでした」



桜子は


深く 頭を下げると





桜月を連れて


俺の家を 出て行く




「待ちなさいよっ!!」


桜月はもう…



ミイちゃん と


呼びかける事は なかった。





床に 散らばる


数えきれない 1万円札





泣き崩れる 美咲に



かける言葉が

見つからない…






「追いつめたかったのよ…」



美咲…




「私から 幸せを奪った

あの女から



なにもかも 奪いたかった…」




おまえが…




「私が 1番…



幸せでなくちゃ

ならないのに…」





欲しいものは






「パパも…



(笑)出て行く… ?」





いったい



なんだ?





「負けたのかな…?


私… 」








床に 這いつくばり


金を 拾い集める




妻を






ただ 黙って



見つめつづけていた…




No.249

>> 248

俺は 走る…


ただ ひたすらに走る





…向こう側へと










「あっぶね… 」





今の車は


やたらと音が 静かだ。



爆音も迷惑だが

静かすぎるのは



命に 関わる。







「ここにもか… 」



駅前の ロータリーから

頭上の 大画面を見上げ


苦笑していると

携帯が鳴った。



「ああ… 下の…

うん…


タクシー乗り場あたり…」





ここから 見える


ファッションビルの

ガラスの壁面にも



うるさい程に


同じ笑顔が 並んでいる…




真冬なのに




春の 装いで…








「ごめん! 父さん…」


「久しぶりだな(笑)」




180ある 俺の身長を

はるかに越えるリュウが


横に 並ぶ。





「なんか 食って帰るか?」


「うん! 腹減った(笑)」



リュウの笑顔は


ガキの頃と



なにも 変わらない…





「それにしても

あっちも こっちも


すげ~な(笑)💦💦」



イルミネーションの輝く

街の通りを 歩きながら


リュウが 笑って

顔を しかめる…




「世の中の奴らは


みんな この笑顔に

騙されてる(笑)(笑)」





そう言う 俺を


少し 睨みつけるように




笑顔の桜月が



こちらを 見ていた。




  • << 251 「おまえ!! あんま 調子こくなよっ!!」 「なにが~…?」 「まだ 仕事 終わってね~だろがっ!!」 「社長(笑) まあまあ…」 「トシは くってるわ 仕事しね~わじゃ 雇ってる意味ね~な!」 「社長 言い過ぎですって💦」 「じゃあ 浩平の給料 減らすか!?」 「勘弁して下さいよ(泣)💦 子だくさんなんすから うち…」 浩平と 同時に タバコに 火をつけた。 「今の時代 タバコ吸ってんのは あなた達だけでしょうね~…」 「んなわけあるかい(怒)!」 テレビのモニターが 勝手に 動き出す。 「だから まだ 仕事 終わってねっての(怒)」 ご陽気な司会者が ゲストを スピーディーに紹介してゆく… 「頭 痛くなんな… この 番組…」 どうも トシのせいか ガヤガヤした番組は 苦手だ… 「桜月ちゃん 出るんですよねっ(笑)」 「浩平… おまえまで 仕事放棄か…」 『今日も 世界一キュートです…』 桜月が お姫さまみて~な格好してる… 『田子桜月ちゃ~ん♪♪♪』 「… 芸名にしろっつったのに… 」 桜子が つぶやいた。
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