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レス324 HIT数 91280 あ+ あ-


2012/12/28 17:33(更新日時)



サレ妻だった私が

男目線で
不倫を描いてみよう…


と 思い立ちました(笑)




半分 ほんと。


半分 嘘。






どうか また

おつき合いください🍀✨



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No.1710063 (スレ作成日時)

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No.101

>> 100

「んっ… だめ… 」


「大丈夫だ…」



「人が… っあ… 来る…」




「見えね~よ(笑)…

おろして…」



「… だめだ… よ」


「少しだけ…」



「んっ… はぁ… 」


「もっと…」



「ゃ…だ…」



「膝まで…」

「来るってば…


誰か… っあ …んぁ…! 」














っつか居ます。








「リュウ~!!


どこだ~!?」



勃っちゃったべよ(泣)







「こっち~~」



「わぁ…

なんだろうね~ この虫」



…って

なんで おまえ居んの~!?



「恵が 呼びに来て(笑)」



声に してないぞ。





「おばちゃん!とって!」






「恵ちゃんママ!」



いいだろ おばちゃんで…




「いや~ん💦

ムリムリ~💦💦



… 」




なに突然 手のばしてんだよ…




「きゃあっ!!」




やっぱりな。





「なに やってんだよ!?」



ほら…





「離れろっ(怒)!!」




おまえ

酔ってるね 桜子…








子供達が


ジっと 見ている…







「パパも 言われるね(笑)」


「… なにを?」




「どっちが 好きなの!?


って(笑)(笑)」






息子よ(泣)(泣)




No.102

>> 101

「私に そんな態度

とって い~の(笑)?」



「うるせ~!!」

「バラすわよ…」









「子供達が居るんだ…


もう やめろ…」





勃起した状態で言った。





「カッコイイ!パパ!」

「ぅっ…!!!」



そこを… 叩くな…





「蟹 焼けましたよ~お!!」



芽衣ちゃんママ(泣)!




「ママ! 虫~(笑)!」


「いやん(泣)💦 芽衣!💦」



キミに


しがみつかれたかった…




「おい…」



ゲっ 見てるし。



「ほんと


しょうがね~ 野郎だな…」







前を歩く 一団…



矢のごときスピードで


キスをした。






「許してやるよ…」




やっぱり


おまえが 1番可愛い!(泣)





「虫 なんだったの~?

パパ~」


待ちかねたように

美咲が聞く。





見てね~し💦💦






「 … サナダ虫


… かな」





「寄生虫かよっ(爆)!!」


デブ爆笑。


おまえのツボ…







「痛っ!」


「バカっ!!」














桜子の指先から

流れる血を見て




咄嗟に


口に くわえた








馬鹿な 俺…





No.103

>> 102

タイミングわり~…



デブの大爆笑で

全員が


こちらを向いていた。




桜子の手を握り


指は



口に入ったまま…









「お父さんかよ(笑)」




ダイナマイト(泣)~~!



「桜子ちゃん

洗いましょう…


いらっしゃい」



美咲が

洗い場へ 桜子を



連れてゆく…







誰だっ!?


蟹なんか

持って来やがったのは!







「やっぱ タラバだな…」


堪能すんな。デブ。




だいたい てめ~が
笑いすぎっから

こんな事に…



って 逆恨みも

はなはだしいな 俺…。



「遅いわね…


2人…」



翔子が ささやく。









気になるが

行くわけにもいかねぇ…


焦れながら

渡されたビールを飲む。




なぜか

やたらに寒く 身震いした時


2人が戻って来るのが

見えた。




どうしているべきか わからず


少し 離れて

タバコを 吸った…






美咲は


やたらと

ニコニコしていた。




桜子の顔は



俺のいる場所からは

よく見えない…




「実はね…」



美咲が

少し 大きな声を出す




なぜか


また




身震いの出る 俺…










「赤ちゃんが


出来たみたいなの(笑)」




No.104

>> 103

どうやって


家へ帰り着いたのか…




よく おぼえていなかった。






「ほんと

よかったわね(笑)」




美咲の機嫌の良さが


俺を

イラつかせる。








美咲の言葉を 聞いた時


川や 林や

そこにあるもの すべてが


グルグルとまわり出した



「私じゃないわよ(笑)


桜子ちゃんよ~(笑)(笑)」




缶ビールが

地面に落ちる


バシャっという音を聞いた…





何が


起きた…?




桜子


桜子…



目が 桜子を探す。






話したい


駆け寄って



本当なのか 確かめたい…










「パパ…?」


「あ… ああ」



冷静になれ。




「何も聞いてなかったの~?」




ダイニングから

わざわざ
大声で話しかけるな!!



リビングの照明さえ

眩しくて 腹が立つ…





美咲が 早く

寝てくれる事だけを祈った。




携帯が鳴る。




チラリと美咲に 目をやり

トイレへ向かう。



こんな行為さえも

わずらわしい…






【あたしを信じてろ😁

 不審な動きは 絶対

 しないこと‼‼‼ 】




守られてるのは




俺か?


桜子…




No.105

>> 104

まんじりともせず


朝を迎えた…





いつもより早く


家を出る。





これも



不審な動きになるのか?

桜子…





車に乗ると


すぐに 携帯を取り出す。




早く…




早く…












呼び出し音が



虚しく 鳴り響く…







嫌な 胸騒ぎをおぼえ


店を素通りし

アパートへ向かう。





鍵を開けるのも

もどかしく



転がるように


中へ入った…




「桜子!!!」











返事は




なかった。












どこへ行ったんだ…


桜子





「桜子…




桜子… さくら…こ…」






二度と


会えない気がして




気が狂いそうになる。





涙で 何も



見えなくなる。






せめて



声だけでも聞かせてほしい…




俺は もう1度



携帯を手に取る。






呼び出し音が…






呼び出し音…










着信音?






桜子の携帯が


部屋の中で 鳴っていた…




No.106

>> 105

初めて


美咲に 手をあげた…




「尻尾出したわね…」




美咲が 笑う。





「母親そっくりよ

あの女…


男に だらしなくって…」


「やめろ…」




「あの女は

小さな時から 私を

妬んでた(笑)



幸せな


私を…」





後ずさり


キッチンへゆく美咲。





「俺は もう


おまえとは




暮らせねえ…」



「夢みたいなこと

言わないで(笑)(笑)」



高笑いにかわる…





「あなたは


男じゃない。父親なの…」




「…じゃあ

どうしたら いい!?



教えてくれ!!!」





本当に


教えて欲しかった。





俺の


ゆく道を…





「(笑)簡単じゃない…



あの女が

目の前に あらわれる前の


生活に

戻ればいいだけ…」




「俺は 桜子を


愛してるんだ 美咲…」



「やめてーーーっ!!!」





髪を振り乱し


刃物を手にした女が






そこに いた。






「なに…


してんだ 美咲…」




「私は


幸せでなくちゃならないの…」




近づいて来る…






「最初で 最後って




言ったはずよ(笑)パパ」





美咲…









「もう




許さない…」




No.107

>> 106

耳に



ガチャリと音がした。








「爺さんの朝は

早ぇ~な(笑)(笑)」




さ…

くらこ…




「わっ!!

なに泣いてんだ オッサンっ」


桜子…





「朝から ラブシーンかよ…


勝手に盛り上がんなよ…」



「桜子…


どこにも行くな…!





桜子…!!!」






「 …





コンビニぐれ~




行かせろよ(笑)」







ハっとし

きつく抱いた 手をゆるめた。




「おまえ


ほんとに…」




「嘘だ(笑)」




「う… そ ?」






わけが…



わからねぇ。






「ミイちゃんが… 」

















洗い場の水が

ザーザーと流れる…


「もう いいよ!

ミイちゃん!痛ぇ~よ!」



「達也は…


渡さないわよ…




桜子ちゃん」



「何 言ってんだよ!?」



桜子が


つかまれた手を

振りほどく。





「消えて…」


「勘違いすんなよ…」

「(笑)もし 勘違いでも

皆は そう思ってないはず…」







「私に…



恥を かかせないで…!」




No.108

>> 107

喉に


刃先が あたる…





俺のじゃない


美咲の






「誰のおかげで…


道楽みたいな仕事が

出来てるの(笑)?」








「不真面目に 生きてたせいで

古物の資格も取れなかったのは…



誰?」




頭の中に

若かった自分が…



浮かぶ。




「店を 立ち上げるのだって


援助したのは

誰かしら(笑)?」




「話しは聞くから…



手を おろせ美咲…」





「お金の工面の時ばかり



私の親に 頭を下げる。




あの女の母親も…!


あなたも…!!」






「… 感謝してる」


「じゃあ なぜ

こんな事が 出来る!?!?」




正気じゃない…






「じゃあ

俺も聞くが…




なんで



桜子を





俺に 会わせた?」







美咲の顔が



変わる。





「おまえは 最初から…



こうなる事を






予期してたんじゃ


ないか…?」







ナイフを持つ手が



下がった






俺は

ただ がむしゃらに





美咲に 飛びついた。





No.109

>> 108

「達也を

苦しめたくは ね~んだ…」



何を


言うつもりだ…?






「消えるよ(笑)


あたしは…」





「そんな事は…



絶対に させねぇ…」





「楽しかったから

いいんだ(笑)




今まで生きてて…




1番


楽しかったから…」



「ふざけんなっ!!!」




「あたしは


ミイちゃんが

みんなに言ったみたいに


結婚して

赤ちゃん産んで



遠い 場所で…




暮らす…」




やめろ…





「幸せに…



暮らすんだよ 達也…」






「黙れ!!!」




動けないよう


きつく




きつく抱いた。








「おまえは


俺と 幸せになるんだ




桜子…」








もし





俺が





「ドラマじゃねんだ(笑)…」





もっと


若ければ…




「世の中


そうそう…」





すぐに すべてを捨てて



「うまくは いかね~ぞ(笑)


オッサン…」






おまえを さらい


逃げることが





出来たのに…






No.110

>> 109

「クリスマスなのに…」



いつまでも…

若い女だ





「んっ…

帰らなくて… あんっ(笑)」






可愛い…






「っぁあ… いい…の?…」



「今さらだろ(笑)


… っつか

おまえもだよっ…!」



「やっ…!! っあ… 」






低い マフラー音が響く。



「迎えに来た(怒)!💦」


急いで立ち上がり

下着を 拾い集める。



慌てながら

身につけると


「今日は 社長に送ってもらうから いいって言ったのに!」





「心配なんだろ(笑)…」


タバコに

火をつける…




「お疲れさん…」


軽くキスをすると

香織は 出て行った。







冷たい風が

急に




俺を包む…






「もう!」


怒った可愛い声が

聞こえる…




「だって 芽衣が

迎えに行きたいって~(泣)」









風に おされた


タバコの煙りを見ながら





時の流れを 思う。









「コーヒーでも



飲むか…」






ガタン…










「オッサンが


マヌケだな(笑)(笑)…」







ストローで



ちゅうちゅうと






パックの


コーヒー牛乳を






飲んだ…




No.111

>> 110

「あぶね~なっ!

気をつけろっ!!」



声の主を 探す…






師走だ。


なぜか

人の足どりも早い。




ただでさえ

昼間の街なかは 苦手なのに…




それにしても

たしかに 人とぶつかった。


目的の店へ着く事にばかり

気をとられていたせいだ。


足をとめ

キョロキョロと見渡す。



「どこ見てんだよっ!」




低い場所から



聞こえて来る。







「え?…」



「ごめんなさい だろ!」


膨れっ面の…





どっかに

電池 入ってんのか?

と言いたくなる


小さな

とても美しい

アンドロイドみたいな

生き物が



俺の足元で

わめきちらしている。






「お嬢ちゃん(笑)

ごめんなさい。」



すぐに しゃがみ込んだ。


「わかりゃ い~んだ…」



見れば 涙目。



「もしかして 迷子か?」



歩行者天国の アーケード。

親と はぐれたんだろう…




「サツキは

迷子じゃね~よ(怒)


ママが 迷子だ」


「なるほどね…(笑)」




めんどくせ~な…


ほっとくわけにも いかね~し

その辺りの店に あずけるか…




「ちょっと

おじちゃんと行こ…」

「誘拐する気だなっ!」


おいおいおい。



「ママ~あ!!

マ~マ~あ!!!」


おいおいおいおい(泣)





「サツキっ!!」



セーフ。

















おまえと別れて



5年後の






冬のこと。




No.112

>> 111

「宿題 終わったの~?」


「… うん …」




「パパ 私 今から

またPTAの会議だから…」







飲み会だろ。





「リュウ よろしくね


行って来ます…」












「おまえ

ほんとは やってないべ(笑)」



「 … うん … 」





ゲームにかじりついたまま


顔も あげやしね~…




「リュウ! ビール!」











昔は


可愛かったな…






「どっこらしょっ」



言うなよ(笑)




冷蔵庫から


ビールを取り プルタブをひく…




開けるたび


イタズラな おまえを想う…






桜子…




1日だって



おまえを忘れた事はない。






突然


姿を消した あの日から



笑えるようになるまで


いったい 俺は

どれくらいの時間を



過ごしたのか。










思わず

クスリと笑う。




おまえ ソックリの


乱暴な天使(笑)






大人になった



おまえを







人目も はばからず



抱きしめた




俺(笑)
















「パパ…



気持ちわるいよ…」





そういうの

聞こえんのな(怒)(泣)!



No.113

>> 112

「ちょ~っと 茂森さん(笑)

やめて下さいよ~💦」




まだ 死なんのか。






「別料金とるっすよ…」

カウンターで
書き物をしたまま…





「社長~(泣)」






相手が桜子なら


ぶん殴ってる。







「ちょっと!!


ニュース💦ニュース💦」



バタンと

飛び込んで来たのは



チカコではなく
(古すぎ…)

翔子。






…っつか

ここ 車屋なんすけど。






「どうしたの!?

恵ちゃんママ!!」



よほど
車の暖房が強かったのか
(結局
うちでは買っていない(怒))


また 汗をかきながら話す。




「うちの旦那

夜の街 詳しいでしょ!?」


「知らないけど…」



香織が 困っている。




「昨日 会ったんだって!」


「誰にっ!?」




だよな…





「桜子ちゃんよっ!!」

「え~~~っ!?!?」









「… って


驚かないの? 社長…」



「俺 教えたしな(笑)

この間…」



「ジジイ 知ってたの!?」



こらこら 香織。






「リュウ君ママは…?


知ってんの?社長…」










俺は


黙って






首を 横にふった。





No.114

>> 113

静かな曲が 流れる

不思議な香りのする店内…



「ママ…



達也さん

いらっしゃいましたよ…」



初老の紳士と

静かに 話しをしていた
和服姿の桜子が

顔を向ける。





俺には

着物のことなんか

何ひとつ わからね~が


艶やかな その柄に

桜子が

ひとつも負けてねぇのは



わかる。








「綺麗だ…


桜子…」


「あたりめ~だ(怒)」



怒んのかよ(泣)💦💦





慣れた手つきで

グラスの水滴を拭きながら


「っつか 達也

金 大丈夫か?


高ぇ~ぞ ここ…」








不思議な 気持ちだ。





「俺だって

トシとってんだ(笑)


おまえに心配されたかね~よ」




少し 意地になった。





「桜月は?


綾さんとこ?」









桜子が 消えてすぐに

俺は


綾さんの元へ向かった。



たしかに 立ち寄ったが

行く先は

ガンとして言わなかった


と 綾さんは うなだれた。



そして

俺とは旧知の仲である事を


その時 伝えたと言う。






『達也を おいて行くな

桜子…



あいつが


壊れてしまう…』






そう 涙を流して…




No.115

>> 114

桜月は…


俺の娘だ。





身をかくし

ひとりで 産み育てた桜子に


生命の逞しさを見た。




ただ


真実は わからない。




この5年の間

俺を想いつづけ


パートナーを持たなかったと

俺が 思いたいだけの話し。




早産で 未熟児だったという桜月に かかった医療費を考えても…



それは 少し

無理がある気がした。




ただ


見えない過去に

嫉妬してても しょうがねぇ。




俺は

未来を


夢見はじめていた…








「今度こそ


結婚しよう 桜子…」




「バカ言うな(笑)」



タバコに

火をつける…




「そんなつもりで

帰って来たんじゃね~よ…」




桜子…





「悪いが あたしには今

パトロンが
順番待ちしてんだ(笑)(笑)」



細く 煙りを吐き出すと



「この店だけじゃね~…


あたし自身が

高ぇ~んだよ(笑)達也…」






過去に



嫉妬している場合では





なかった。








運命だと


また ひとり舞い上がった

馬鹿な男…





情けねえが



それでも 俺は






桜子を




愛してる…。





No.116

>> 115

「離婚してくれないか?

美咲…」







「朝から寝言は

よしてちょうだい(笑)」


立ち上がり

「もう 食べないの…?」


と 後片付けを始める。









あの時


なぜ

桜子を 俺に会わせたか

の問いかけに




美咲は




「予期なんか していない!」


と 泣き叫んだ。




「桜子ちゃんが

あなたを好きになるのは


わかってた




だから…


心の動かない あなたを


手に入らない

私しか 愛さない


あなたを



私は…


見せつけて

やりたかったのよ…」





自分は

愛されてて 当然の妻…


美咲の描いた筋書きは

そこから狂っていた。






ただ俺には



わからなかった。





桜子に


幸せを 誇示したがる

美咲の気持ちが…







今なら わかる



女達は皆





桜子のまとう 美しさに


嫉妬する。





知らずに




嫉妬する…






No.117

>> 116

「桜子ちゃん 帰って来たなら



もしかして


私は オハライバコ?(泣)」




肉感的で小さな身体が


俺を そそる…






「桜子は

もう ここには来ね~よ(笑)」







しばらくは

浩平と2人

まわしていた店も


人手が欲しくなりはじめた…






そんな時


あの日 親しくなった



少年のような

芽衣ちゃんパパが


「うちの女房

つかって下さい(笑)!」


と 張り切って言って来た。




お言葉に甘えて

つかわせてもらった。


いろんな意味で…







なんの躊躇もなく

俺は 香織を抱いた。



香織も…


待ってたみたいだった(笑)





浩平には

オークションも任せている。



桜子を失ってから


気力を無くした俺は



目先の仕事を こなす事で

精一杯だったのかも


しれない。




浩平には


とても

助けられた…





「唯も すげ~

会いたがってるんすよ(笑)」









(泣)い~💦い~💦い~💦








「赤ちゃん 産んだんですよね(笑)?桜子ちゃん(笑)



うちのチビより

1つ大きいくらいだろな…」





No.118

>> 117

額にかかる 前髪を


そっと

指先ではらう




眠ってる 長い睫毛が

かすかに動く…






「あんたにも よく似てる(笑)


達也…」



「俺の子だもん(笑)」





「本当に


よかった…」




熱いエスプレッソが



かじかんだ手を

あたためてくれる…





「よかったんだか

どうだか(笑)…」



「ん…?」




タバコを出して…


また しまった。






「桜子は もう…



俺を愛してねぇみて~だ(笑)

綾さん…」




「バカなこと… (笑)」




大きなマグカップに入った

なぜか ほうじ茶(笑)を


コクンと飲むと

綾さんは言った。





「桜月…



って


なんでだか わかるかい?」





「早産だって 言ってたから…


5月に 生まれたんだろ?」


「娘の誕生日も

聞いてないのか…
この男は(笑)(笑)」




綾さんも タバコを持ち


慌てて

また 置いた(笑)






「達也…





あんたと 桜子が




男と女として

出会った 季節だよ…






4月


桜の 月… 」





No.119

>> 118

「香織は…


旦那とも セックスすんの…」



「もぅ… んっ…

社長は…


あんっ… 好きだな~…」



「教えろ…よ…」




机に 手をつかせ

後ろから突く


小せ~から

半分 浮いてる…



「する…わよ…


ほぼ… んっ あ… 毎晩…」


「感じてんのか?


お… まえ… 」



肩手で

大きな胸を


揉みつづける…



「ゃんっ… んっ んっ…

はっ あ… 」



「教え… ろって…!」


「ぁあっ…!

感じてる… わよ すごく…!」



「いやらしい…

女だなっ…!」


「ひぃっ… ああ あ!」




声 デカすぎ。




持ち上げて

俺を向かせて


机の上に 座らせた。

うるさいから。







可愛い 唇に


キスをする。



じっと 見つめる…



「やだ…


社長…



見ないで…」


「可愛い…



香織…」




恍惚とした

怪しい顔をした 女…




「社長…


好き… 」




おさえつけて


激しいキスをする。










桜子が



使っていた 机で…








桜子を



思いながら…




No.120

>> 119

「結局 俺ら 一生こうやって

グズグズ言いながら…」


安い 居酒屋…



「女房 子供のために

稼ぎつづけんだろな…」



高城が

ヤケ気味に 焼酎をあおる。




「おい…


聞いてんのか!?達也!」



「ああ(笑)」


「… おまえ


そうする気ね~な(笑)?」


「まあな…」



「俺は娘が

思春期だしな~…」



高城ソックリの長女は

15歳の受験生だ。



結局


高城は 家族…



と言うのか 子供達を選んだ。



美由紀ちゃんの勝利…

なのだろう。



彼女自身が
どう感じているのか

俺には わからね~が…






「娘は…


可愛いぞ(笑) 達也(笑)」



息子だって

充分 可愛い。


元々 子供に

強い執着のない俺には



リュウと桜月を 比べる気は

毛頭ない。




ましてや…


暮らして来た分 やはり

リュウへの情は強い。





「いずれ…


かっさらわれんだけどな…

どこぞのクソ野郎に」



「俺らも クソ野郎だ(笑)」


「達也はなっ!

見境ね~から 確かに
クソ野郎だっ(笑)!」








子供達の未来…




俺の


父親としての 責任。






望んでいない 桜子とは





まだ










キスすら



していなかった。





No.121

>> 120

「おま…


ふざけんなよ…」



「ふざけっかよ(笑)」


桜子が

余裕の笑顔…




「なんだ この部屋…」



繁華街そばの

高層マンション…



外側からは

いつも 見ていた…





「達也!

お外から来たら 手~洗え!」


ちっちゃい乱暴者が怒る(泣)



「はいはい(笑)」


と 桜月に笑ってから



「パパって呼ばせろよ…」

小声で 桜子に言う。





「そのうちな…」





なんだ? その返事は…




「達也! こっち~!」


「ゲっ!ホテルかよ!?」


あっけにとられて

深く考えるのを 忘れた。


「ぅお~!!

なんだ!?この風呂!!」


「達也 うるせ~…」


お姫様が ちっちぇ~手を
ゴシゴシ泡立てながら
ぶつぶつ言っている(笑)


可愛くて

思わず頭を撫でた。


「手~洗ってから さわれ!」


こわいよ~(泣)(泣)💦






広いリビングに戻ると


なぜか 桜子は



馬鹿デカいテレビの

真ん前に 転がっている。




「お嬢さん…


なんで そこ?」



「ここが 落ち着くんだよ…」










たしかに


落ち着かね~部屋だ…












1Kのアパートでの




幸せだった


桜子との時間を





ふと


思い出した。




No.122

>> 121

「めずらしく

今日は 早いのね…」


イヤミか。




「ご飯は?」


「あんの?」



「… イヤミ?」




黙って 支度をはじめる

美咲…






嫌な会話だ。







ビールを冷蔵庫から 取るのも


俺の役目になっていた。



ダイニングの椅子から

立ち上がった時




「さくらこだって…」


リビングで

リュウが つぶやく。



なに言ってる?




リュウの目は

テレビを 向いていた。





「ママ!

さくらこって さくらこ!?」



名前の響きの記憶なのか…

リュウは


名前を 興奮気味に

連呼しはじめる。





俺は 慌ててリビングに向かい

テレビの画面を見つめる…





何やってんだ おまえ………






画面いっぱいに


桜子のアップ…




液晶画面に

こんなに美しく映るって…




妙な 感想。








壮絶な人生を送った女性の

ドキュメンタリーを


延々 1時間放送する

バラエティー番組。






桜子の生い立ちに


ゲストの女優やタレントが

涙している…





俺が あの日



美咲から聞いた





強烈で 悲壮な



桜子の

子供時代に…




No.123

>> 122

「ママ 腹減った…」


「『お腹すいた』だ!

桜月!」



桜子が笑いながら

「よしっ!

ハンバーグつくるか!」


と 勢いよく起き上がる。











「なんだよ その顔…」


「… い、いや


その…






おまえ つくれんのか!?」



「ママのハンバーグ

うめ~よ(笑)達也!」

「お・い・し・い…だ!」



桜子が また笑って

キッチンに向かう。



桜月が あとを追う…













そういう事じゃない…




俺が言いたかったのは。





美咲に


ハンバーグの話しを

聞いてから




俺は

ハンバーグが


食えなくなった。





もちろん 桜子が

買ったり 注文したり


ましてや

『つくる』などという事は



あの半年以上の間


1度も




なかったはずだ。








…父親は 働かず

国からの保護を受けていた。



美咲の遠縁である

桜子の母親は



夫以外に 安らぎを求め

育児を放棄。




父親からの

暴力という虐待。


母親からの ネグレクト。






愛犬の食餌も


ままならない 毎日…





No.124

>> 123

雨の中…


幼い桜子が 懸命に走る。



腕をかじりつかれた 店主が


「待て この野郎!!」

と その背中に叫ぶ。




桜子の小さな手には

『ハンバーグ』と書かれた
小さな袋。



激しい雨の中

ぬかるみに足を とられ

転ぶ桜子…




手から 飛んだハンバーグが

走り去るタイヤの下敷きになる…



急いで拾い

胸の中に 大事そうに抱えると


また 一目散に駆け出す。




貧相な犬小屋の前

ク~ンク~ンと鳴きながら

雨の中

空の器を 鼻先で転がす


桜子の 大切な恋人。




「タロっ!!」


尻尾を振って

桜子に 擦り寄るタロに


袋から出した ハンバーグを ちぎって食べさせる桜子…


「少し 食べてもい~か(笑)」

と 一口



口に入れる…




顔が バァ~っと輝く。


「うまいな(笑)!タロ!

これ うまいな!!」


袋を ジっと見る…



「ハンバーグって いうんだな…


これ…」













再現ドラマは



ここで 終わった。







「おつらかったのね…」


女優が 泣きながら

コメントしている。




「(笑)だから 私…


ハンバーグって ずっと


冷たいものだと

思ってたんです…




親戚の お宅で


ご馳走になるまで ずっと…」





No.125

>> 124

「あちっ」

と言いながら
ハンバーグを頬張る 桜月を

「ゆっくり食べろ(笑)

桜月…」



微笑んで見つめる 桜子。











「ぅわっ💦!!

なんで 泣いてんだよっ !?


食えよ!!」



「食えね~よ…」








「そんなに まずいか…?」


「そうじゃね~よっ!!」



胸が


痛かった。


「そうじゃない…」




桜子が


箸を進めながら 話す。




「ミイちゃんに


聞いたのか…?」




俺は ただ


うなずいた。





「ミイちゃんって

だれだ~?…」


フォークで 付け合わせの
ポテトを つつきながら


桜月が言う。




「桜月の 知らない人だ(笑)」


桜子が ポテトをフォークに
刺してやりながら 言った。




「達也…


5年も経てば



あたしも 大人になる(笑)」




桜子…





「もう…


母ちゃんなんだぞ(笑)

あたしは…」





情けなかった。





『かわいそう』の気持ちが

桜子を 傷つける。




「男が 泣くんじゃね~(怒)」


口のまわりに

ベッタリ ソースのついた

乱暴な お姫様が





俺に




言った。





No.126

>> 125

気づけば 美咲も


食い入るように

画面を見つめていた…




「桜子さんは

シングルマザーで
いらっしゃるんですよね?」


男性司会者が

桜子に たずねる。



「ええ(笑)」

和服の桜子が 妖艶に微笑む…




「そして 〇〇でも

ナンバー1ママでいらっしゃる…


うまいっ!!(笑)」



ギャラリーの笑い声…





心臓が


ドカドカ言い出した。



「ほんとに

お美しい桜子さんですが…


ずっと 銀座に

いらっしゃったんですよね?」


「はい(笑)」



「なぜ〇〇に?」




この土地の名前を

連呼する司会者が腹立たしい。




「やらなくてはならない事が


あるから…




(笑)と言っておきましょう…」



「意味し~ん(笑)」

「復讐ですか~!?」


「なんでだよっ💦」



ゲストが大騒ぎを始める…









やらなくては…




ならない事?







なぜか


美咲の顔を




のぞき見た 俺…







ワナワナと



震えていた。









テレビの中

微笑む 桜子と



鬼の形相の 美咲





2人の女に


また はじまる

何かがある…












「ママ~…


なんか 焦げ臭い…」






美咲が慌てて



キッチンへ走った。




No.127

>> 126

「大変!💦大変!💦たいへん…

たい へんたい 変態!(笑)


なんちゃって!!」









ありえない興奮をして

次の日 俺の店に

飛び込んで来たのは…





「もう 終わってるわよ…


その話し。」


「恵ちゃんママ

冷たい(笑)(笑)」




そう 翔子の旦那の

ずんぐりむっくり。




「なんだ遅かったか…」


ソファーで

タバコを吸いはじめる。




(泣)だからさ~…





「だけど 桜子ちゃん

ますます
綺麗に なってたね~(笑)」


香織は 素直だな。



「老けただけよ」


黙れ 妖怪。




「社長! 浩平クンに ネットのオークションつないでもらっても い~すか~?」


お~い。

おまえも居たのか~い。
芽衣ちゃんパパ~。




「誰か

ビール買って来なさいよ!」



やけ酒か 妖怪。




… って



ここ 車屋~(笑)(笑)(笑)
あははははは~(笑)(笑)(笑)








もう どうでもいい。








「だけど…


意味深な発言よね

本当に…」




香織が


難しい顔をすると





なぜか 一同の視線が



俺に集まる…
















「サイン

もらいに行~こ~っと♪♪♪」









ご陽気だな。 デブ。




No.128

>> 127

桜子には…


間違いなく 後ろに

誰かがついてるだろう。



この間 店で見た

初老の紳士か…



住む世界の 違う人間か。




もう…



元には戻れねぇのか…


桜子。






携帯が鳴る。




【人が働いてんのに

寝てんじゃね~ぞ😁 】




寂しさが

身体中を 包みこむ。








抱きしめたい。


今すぐに

おまえを…









「パパ 知ってたの?」




眠ってると…


思っていた。






「何を…」



返信すら 出来ね~…






「桜子ちゃんよ…



こっちに居ること…」


俺に 背中を向けたまま…









「知らね~よ…」




仰向けだった身体を


横に向ける。


羽毛布団の よれる音が

響く。







「赤ちゃん…


産んだのね…」





耳を

そばだてた…









「あなたの…



子供でしょう…?」









知って… たのか?







「バカな事

言ってんじゃね~よ(笑)」

「抱いて… 達也」












掛け布団の音を



また 大きく響かせながら






美咲が こちらに




身体を



向けた…





No.129

>> 128

「っあ… んっ



ぃいっ…  たつ…」



本当は あまり…


興奮していないのが…




わかる




「んっ… キス…


して…」



俺自身を…


「ん… んっ…」



求めては いない…





「あっ…いぃ…」


眉間に刻まれるものが…


俺への拒絶を物語り




快楽で




自分を

ごまかしながら…



「ぁあ…っ!!!」




果てる…














「ほんとは 嫌いだろ(笑)」







「 … 」




「 男… 」




「ばれた(笑)?」







あおいは ベッドを

ピョンっと飛び降りると


「タツには

かなわないな(笑)」


と 笑った。





「あおい

女の人にしか…


欲情しない…」



ソファーで

タバコに火をつける。




「おつき合い ありがとう!」


隣に座り

肩を 抱いた。



「いいよ(笑)


タツ カッコイイから(笑)





早いし(笑)(笑)」








(泣)(泣)あおいちゃん…





「だけど

タツこそ 突然どしたの?」







俺は 夕べ



美咲を 拒んだ。







初めての



ことだ…







とにかく 今




俺の頭の中には



桜子しか いない。














「あおいさ…


『華艶』のママ 知ってる?」




No.130

>> 129

なんで 俺が


こいつと飯を

食わなきゃならねんだ…







「達也さん(笑)


食べないんですか!

じゃあ 俺

そっちも いただきます!」




「どうぞ…」




俺は

フリフリのエプロンをつけた
店員を呼んだ。



「中ジョッキ…」


「ダメですよ!

車なんだから!!」


「代行呼びますよ(笑)」





真面目野郎が…






「俺 ずっと

バスケットやってました!」


聞いてね~し…





「美咲は 3年間

マネージャーしてたんです」


「へえ~…」



そんなに興味もなかったが

とりあえず返事をした。



「興味ないですか(笑)」

ゲッ。



「美咲のこと…」










ビールが来たので


半分程

飲んだ。





「何が…


言いたいんですか?」





「いらないなら




ください(笑)」





5年経っても 変わらない



体育会系の

さわやかな笑顔を

俺に向けて




修司が言った。






「リュウ君も 一緒に…」






もう


名前を間違ったりは






しなかった。




No.131

>> 130

「もちろん 知ってるよ!」


マシュマロみたいな
ふわふわの笑顔が はじける。



「この間

テレビ出てたよね!!」



あおいは ガサゴソと コンビニの袋から 烏龍茶を取り出すと

「飲む?」

と 俺に聞く。



首を横に振る。



早く…


その先が 聞きたかった。




少し興奮したのか

ゴクゴクと烏龍茶を飲み


「桜子さんが どうかした?」


と 顔を俺に向ける。




「『華艶』ってさ…


バック…



誰?」



あおいも この街では古株だ


裏事情も詳しいだろう。





綾さんは

この世界の
暗黙のルールを守る…



相手が俺であろうと

口外はしない。





「どして

そんな事 知りたいの?」


あおいの目が

好奇に満ちる…



「教えてくれたら


あおいも 教える…」






せに腹は変えられねぇ。







「桜子は



俺の女だ…」





言いながら


なぜか鳥肌が立った…





「う… そ… 」




あおいから


笑顔が 消える。





「すご~い(笑)すご~い(笑)!

タツ! すご~~い(笑)!!」













「この唇で


桜子さんと…




キスするの?」





うっとりと

俺の唇に触れる あおいは



ベッドの中よりも







はるかに




興奮していた。





No.132

>> 131

「ふざけないで下さい(笑)」




正直…


予期せぬ言葉に

面食らっていた。




中古車雑誌を見れば

いや


わざわざ見ずとも

ネットで検索すれば



店の電話番号など

すぐ わかる…





突然の食事の誘いは


たぶん



美咲を 大切にしてくれ

という



軽い 説教なんだろうと

勝手に思っていた。





「ふざけてなんか いません…


真剣です」



食べつづける 修司。




俺は 残りのビールを飲み干す…




「今日のことは?


美咲は 知ってるの?」




敬語なんか

つかってられね~…




「知りません。


言ったら叱られます」




だろうな…



「美咲もリュウも


物じゃねえ。



イラナイとか クレとか

そういう事じゃ ね~だろ…」





「失礼しました…」



水を 1口飲むと

修司が つづける。





「じゃあ

言い方 変えます。



達也さんは


美咲を 愛してますか?」




デカい よく通る

こいつの声のせいで


修司と 背中合わせに座っていた 俺の前方の カップルの女が こちらを振り向く。




俺と 目が合うと


少し 目を見開き赤くなる…







惚れたな(笑)俺に…








答えにつまる俺が




現実逃避を はじめていた…



No.133

>> 132

「ここ…も…

桜子さん…


こんな… 風に… 」



あおい…


そんな事… より…



「 んっ… んっ…

するの…?」



聞きたいのは…

お… れだ…




「教えて…

タツ… はぁ…ぁっ…」


くわえたモノを離し

濡れた目と唇で



俺を見上げる…





「こんな… 風に… んっ

さ… くらこ… さんが…」



俺の向こうに


桜子の肢体を みながら



欲情する あおいは


また 唇と舌を

からみつけてくる…



「する…さ…

何度も…」





桜子…





「さく…ら…こ」


「ぁあっ…!

もっと 呼んで… んっ …」



「桜子…



桜子…!!」




「んっ…! はぁっ …っあ!」




「桜子!!!」








愛してるんだ…


桜子…
















「同じの 飲んじゃった♪」



俺って やつは(泣)(泣)







「組関係じゃないよ(笑)」


とりあえず…

少しホっとした。



「店の名前 変わる前は

そうだったけど…」







「権利 手に入れるって


普通の人間じゃ…

ね~よな…」



「素人さんらしいよ(笑)


見た目も

普通のお爺ちゃんだって


うちのママが言ってた…」








やはり…



あの時の…





No.134

>> 133

正義を

振りかざされているようで


少し 気後れしていたが




違うべ。




美咲は 俺の女房だ。




なんで こいつに


真正面から

向かって来られなくちゃ
ならねんだ…?





「答える 必要はね~な…」





俺に見とれた女が


男に 注意されてる(笑)





「愛してないからですね?」




いちいち

カンにさわる野郎だ…




「どう 受け取ろうが

あんたの自由だ…」




俺は 伝票を掴むと


席を立っ…






たら


奴がすごい力で

俺の手から伝票を

むしり取りやがった。






「何 すんだよ…」


痛かったぞ(泣)💦今💦




「俺が 誘ったんです(笑)


俺が 払います(笑)」



じゃあと言って

財布を出した俺に



「その お金は

運転代行に使って下さい(笑)」











そうですね。




さわやかな笑顔に

ムカつきながら




俺は 今度こそ席を立つ。






外でタバコを吸いながら

代行を…




待たざるをえない。






なぜなら ガラス越しに



こいつがジっと 俺を

監視してやがるからだ。



No.135

>> 134

初売りのポップを

準備していた…





みんなで。






なんか


従業員増えたな~(泣)






「メイちゃん!

漢字間違えてるよ!」


「だってメグちゃんのママ

これでい~って言ったよ~…」








冬休みだからな(泣)(泣)




暑苦しいので 表のディスプレイを任せた デブが また興奮して 飛び込んで来やがった…



俺も 外へ行こうとしてたので

あやうくチュウしちゃう
とこだったべ(怒)(怒)!



「あぶねっ!」

「大変だ!!」

「何が…」



「明けまして

おめでとうございます(笑)」












「さく…」

「桜子ちゃんっ!!」

「痛っ…」



ぶつかって来んなよ 妖怪…



「寒いから 入んなさいよ💦」


おまえんちか?翔子。



「うわ~(笑)

可愛い~~♪♪♪」


「なにコレ~(笑)♪」



女の子達が 桜月に群がる。



「人間だ(怒)!」


桜月が跳びはねて
怒っている(笑)(笑)




「なんだか…


すげ~ なつかしい…」



桜子…




あぶね~っ。


鼻の奥がツンとなった。





「おい!達也!!


こいつら なんとかしろよ!」







お姫様の



堪忍袋の緒が切れた。




No.136

>> 135

ん…?




なんでシンとなる?






「社長…


桜子ちゃんと 会ってるの?」



香織が

不思議そうな顔をする。



女の子達の スキをつき

桜月が
俺の足にくっついて隠れた。



「桜月(笑)

お姉ちゃん達
遊んでくれてんだろ(笑)」








俺は


もう…



隠そうとは思っていなかった。




桜子が

ここへ来た理由。

桜月を 連れて来た理由。



なんとなく

感じていたから…





「店が軌道に乗るまで

社長に
助けてもらってたんですよ(笑)


資金繰りとか…」








え~~~~~~っ(泣)💦

嘘つくのかよ~~(泣)(泣)💦



俺の決意は~…





… って


当たり前だよな。





勝手に


自分の結婚生活を

終わりにした気んなってた。



俺と美咲は

まだ 夫婦なんだ…






俺の気持ちが

終わったとしても。








「それにしても

よく似てるなぁ~…」



「ちょっと!!恵ちゃんパパ💦

桜月ちゃん 怖がってるよ💦」



香織の声で 目を向ける。




近いぞ。オッサン…


俺の娘を 食うつもりか。





「リュウ君パパに…」




No.137

>> 136

さっきから

美咲越しに 見える


白い湯気を吹き上げて

カタカタと鳴る鍋が

気になって しょうがねぇ…



「なぁ 美咲 な…」

「ごまかさないで!」





「最近 帰りが遅いのは

あのコのせいだったのね…」



決して

そうじゃなかった。



恥ずかしい話しだが

桜子の店は


俺なんかが

そうそう行ける場所ではなく


会う時間は

限られていた…




ましてや


再会してから

ただの1度も


男と女の関係には



なっていない。





「だから…


離婚してくれなんて

言ったのね…」



「もう いいんじゃね~か?」

「何がよ…」


事あるごとに

喧嘩腰の会話。


俺は もう



疲れていた。





「自分だけ…

幸せになるつもり?」


「おまえには

修司とやらが居るだろう!!」



「何…



言ってるの?」




会った事を話せば

美咲は あの男に
不信感を 持つのだろうか…


それを恐れる俺は

間違いなく
美咲を愛してはいないのだ。




「もしかして…


パパ…



ヤキモチ やいてるの…?」










「とりあえず

鍋の火を とめてくれ…」



No.138

>> 137

観察力の鋭いデブだ…



と 感心してる場合じゃね~。

また変な空気かよ(泣)




「たしかに 桜月の父親は

社長に似てたかな(笑)」

桜子…





とうの桜月は

カウンターで 女の子達と
お絵かきを始めていた。



「ごめんね 桜子ちゃん…

その…


旦那さんって…」



香織が 言いよどむ。


「浮気癖が酷かったんで

捨てました(笑)(笑)」




笑えね~。





「いい男は

必ず 浮気するもんなのね…」


真実を知ってか知らずか

翔子が言う。



「いや 俺 した事ないけど…」









ギャグだよな。デブ。




ガチャっと ドアが開く。


「桜子ちゃ~~ん(泣)」

「唯ちゃ~~ん(泣)」


ハグする2人。



「電話したんす(笑)」

笑う浩平の足に
チビ浩平が くっついた。


思わず 笑顔になる。




なんだか



いい風が 吹いて来そうな
予感のする 年明けに

ワクワクして来た…





ドアが また開く。





「何しに来たのよ~(怒)

リュウ~…」


「俺の 父さんの店だ(怒)」



女の子の前で
『パパ』って~のは
恥ずかしいよな(笑)
もう 4年生だもんな(笑)
リュウ…










って


リュ~ウ~!?💦💦








笑ってる場合ではなかった…





No.139

>> 138

「大根をね(笑)

下茹でしようと思ってたの…」


急に ニコニコと立ち上がり

「今日は パパの好きな

おでんよ(笑)」


と 俺に背中を向け

キッチンに立ち始める…







美咲…


やっぱり
おまえの考えてる事は

俺には わからね~…






「年越しは どうする~?」



背中を向けたまま

美咲が言った。






「実家…

行くんだろ…」




俺の実家は 親と兄貴の家族で ごった返してる…


毎年

美咲の実家で過ごしていた。



「お父さんね~

いつも パパとお酒飲むの
楽しみにしてるのよ(笑)」








金の工面の時ばかり

頭を下げる…



あの日 言われた言葉が

かなり こたえていた。






あの時 美咲は

『あの女の母親も…』


と言った。



桜子の母親は


美咲の親に


金を無心していたと

いう事か…




「店の初売りは?

いつにするの~?」




なんでだよ…


「… 5日かな」



「じゃあ 少し

のんびり出来るわね(笑)」



正直 ごめんだ。



「おまえは

ゆっくりしてろよ(笑)


俺は 準備もあるからな…」








こうして また


何も変わる事のない

日常が始まってゆく。





俺ひとりが


何かに追われるように





酷く


焦りつづけたまま…




No.140

>> 139

「お母さんがね…」


美咲は

皆に挨拶をしながら


俺を見つけ

話しはじめ…



「松飾り 店に飾りなさいって

(笑)持たせてくれ…」



横にいる

桜子に 気づく




美咲の手から


袋に入った物が 離れ




床に落ちた。






「明けまして…

おめでとうございます(笑)」


皆に そう言ったのと

変わることなく



桜子は

美咲に笑顔を 向けた。






「なに…


してるのよ…」





「そんな言い方 ね~だろ…」


思わず

言ってしまった。



「い~よ(笑)社長…

やめろよ」




子供達までが

ただならぬ雰囲気に


黙りこむ。





「何しに来たのよ!?!?」



桜月が ピョンと椅子から
飛び降りると


桜子の前に 立つ。




「ママ いじめんな!!

クソばはあ!!!」




美咲が 視線をおとし


桜月を 凝視する。






そして…


笑い出す。





「まったく(笑)…


親子三代

下品に出来上がったもんね…」



「いいかげんにしろ!美咲!」






激しく 怯え


虚勢を張る 美咲には




俺の声も


届いてはいないようだった。



No.141

>> 140

「リュウ君ママ…


何を そんなに怒ってるの?」



翔子…




「飲み屋の ネエさんに

世の奥様方は
厳しいもんだよ ママ(笑)」



デブ…




「ぶはははは(笑)

修羅場だな(笑)社長さん(笑)」


「唯っ(怒)!」


おまえ達…





「さくらこ…


サイン ちょうだいよ(笑)」


リュウ…




私も 私もと

女の子達が真似をする。



桜子は

足元の桜月を抱き上げ



「高ぇ~ぞ(笑)」


と 笑った。





「帰るわよ!リュウ!」


「ボク パ…

父さんと帰るよ…」

「なっ…」


顔を真っ赤にして

美咲が 出て行く。











「墓穴ね…」


小さな声で

翔子が 囁く。




我を忘れるほど


桜子を恐れる理由は



いったいなんだ…?






松飾りを拾いながら


美咲にたいする

同情にも似た気持ちが
生まれた。




幸せな妻の顔を


自ら捨てた 美咲…





5年の歳月を味方につけ

大きくなった


桜子…









「桜子ちゃん…

字~ ヘタクソだね(笑)」

「ほんとだ~(笑)(笑)」


「うるせ~な(怒)(泣)」











成長してないとこが



また可愛い。




No.142

>> 141

「もう…



ね~んだ…」



桜子が 窓の外を見ながら

呆然としている…




見つめている
コインパーキングは

かつて 桜子のアパートが
建っていた場所。




解体が始まった時

俺は ひとり涙を流した…


3年程 前の事だろうか。






確実な時の流れ

否応なしに 襲う事実。



きょうだいで ある事を
知らずに 手をつなぎ 眠る
子供達のいる後部シート…



俺の罪は


ここにも ある。







「愛してる…


桜子…」



「やめろよ(笑)


聞かれんぞ…」





小さな雪の粒が

フロントガラスにあたる…




「どうして おまえは


好きだとも

言ってくれねぇんだ…?」




「好きじゃね~からじゃ

ね~か(笑)?」








「… 本気か 桜子 」



「達也…」





指先で


とけて流れてゆく

雪の粒を追いながら




「あたし達は


もう… 」


桜子は





「あの時


終わったんだ…」





聞きたくない言葉を



俺に伝える。







「俺は


あきらめねぇ…」








意地ではない。





俺を つき動かすのは



桜子への







愛だけだ…




No.143

>> 142

家へ帰った
俺たちを待っていたのは


泥酔した 美咲だった。



「おかえりなさい(笑)」

と ヘラヘラ笑っている。



「お父さんがね(笑)

日本酒も持たせてくれたの…」



「美咲…」



「おまえも 達也君も…


好きだろう… って」



「もう やめろ…」



美咲のグラスを

取り上げる。



「楽しかった~?(笑)

リュウ…」


「うん…」


「美咲!」

「いい気なもんね!!」







「子供連れて

女と遊び歩くなんて…!」


俺の手から
グラスを奪い取ると

残った酒を 飲み干す…


「おいっ!!」



「私が 何をしたのよ…」


「リュウ…


部屋行ってろ…」



「寒いわよ リュウの部屋…」



フラフラと立ち上がると

2階へ行こうとする。



「いいよ ボク平気だから…」


そう言うと リュウは急いで

階段を 駆け上がった。





「これが 現実よ パパ…」


「…どういう意味だ?」



「子供がいるって…

暮らすって こういう事よ…」









「好きだの 愛してるだの

夢みたいな事言ってても


お腹はいっぱいに ならないし

子供を大きくなんて


出来やしない…」




No.144

>> 143

まるで



今の俺を

見透かしているかのような


美咲の言葉。




そして


女達の 現実。




桜子が身につけたものも

そういう強さなのか…







「どこまでも

したたかな女よね(笑)」


「やめろ…」




「いつの間にか…


みんな

取り込まれて…」




「やめろって… 美咲…」



「あなたも みんなも

ほんと バカ(笑)(笑)」


「やめろっ!!」



ガシャンと音をたてて

俺をかすめたグラスが


後ろの壁で

粉々に



砕けちる…





「あの女の本性を

知らないのよ…



誰も…」





「俺は…」




破片を拾い集めながら…



美咲の言葉で



「これ以上…」




少し

見つかった何かを



「おまえを 嫌いに…」





見失いたく


なかったのに…


「なりたくね~んだ…」








握りしめた手の中で


したたるものと


一緒に





あついものが


こぼれ落ちる。









階段を 駆け降りて来た

リュウが




美咲にしがみつき


「ママ ごめんなさい…」


と 泣きながら絞り出す



声を 聞きながら…





No.145

>> 144

「きゃーっ!!!」



香織が

悲鳴をあげる。




「香織さん!

警察呼んで!!」



浩平が叫ぶ。






「やめろ…!」



俺は

なんとか声を出した。




たいした事はね~…


ふつうの状態なら

負けやしねんだ こんな奴に…




不意打ちを


くらったからだ。






「離せっ!!」


浩平に 羽交い締めにされ


身動きのとれない修司が

暴れている。




「(笑)離してやれ 浩平…」


「だけど 社長…」




「殴らせてやれ…」





うおー!!!

と言う叫び声をあげて


浩平を振り切り

倒れたままの俺に
掴みかかる。





「やめて…」



香織が 泣き出す




「大事に出来ないなら

美咲を 解放しろ!!!」


いったい こいつには

どう伝わってるんだ…



胸ぐらを掴み

揺さぶりつづける。


「美咲を…!

俺に…!

よこせ…!!」




「警察呼ぶわよっ!!!」


香織が たまらず

金切り声をあげると




修司は ハっとし 後ずさる…





泣きながら


きびすを返し

また叫びながら逃げてゆく…



「待て! この野郎!!」


追いかける浩平



「社長…


大丈夫?」


泣きながら

俺の頭を抱える香織…










キスしたくなった。




No.146

>> 145

手の



届かない 女なのか…




中坊みて~に

物カゲから こうして


おまえを





見つめる俺には…










「マ~マ~…」


酔った親父が


桜子の肩に 腕をまわす



「チュウしてくれ…」


「ダメですよ(笑)

お見送りに来ただけです…」


そっと

腕をはらう 桜子



「なんだ なんだ!?」


親父が いきり立つ。



「てめ~は 何サマだ!?」




タチの悪い客だ…





「ママ…


戻って下さい…」



一緒に出て来た 店の女性が

桜子を うながす。




「待ちやがれ!!

このアマっ!!」




背中を向けた桜子の


綺麗に結い上げた髪を




親父が 掴んだ…





「キャア!」


女性が 悲鳴をあげる。



「てめ~は

調子にのってんじゃね~ぞ!」




加減なく 引き寄せられ

桜子が よろめく…







俺は

自分で気づく間もなく




桜子のもとへと






駆け出していた。





No.147

>> 146

「好き…


かも… んっ…」



「かも…?」


「っぁ… かも…


なんかじゃ… ない …あっ…」



「だろ…?」



「 愛してる… 」



激しく唇を求め…



「痛ぇっ…」


「大丈夫!?社長!」



「なんでもね~よ(笑)

こんなもん…!」



抱えあげ


俺の上に 座らせる…



「ぁああ… っ!!」



もちろん


挿入した状態で…




「あんっ… ぃいっ… っあ…」



夢中で 腰を上下する香織…



「ちょっ…」


おいおいおいおい(泣)



「痛かった?💦」



気持ち良すぎなんです~(泣)💦



「ああ(笑)

少し ひびいた…」



「ごめんね 社長 ごめんねっ」



腰の動きを とめろ(泣)💦💦



「あっ あっ 社長… っ」


「香織…!」


「愛してる 社長… ぁあっ!」




よいしょ…


っと。















「すごく…


心配だった…」



香織が 思い出し

また 泣き出す…





俺は 頭を撫でると

「嬉しいよ(笑)」


と そっとキスをする。




「本気に

なっちゃいそうだよ 私…」









恨むぞ…



修司。




No.148

>> 147

「調子のってんのは

てめ~だ コラっ!!!」



親父の胸ぐらを


掴みあげる。




「な、なんだ おまえ…」


「達也…」




あっという間の



人だかり…





「て… 手を離せ」


親父が

ぶるぶると震え出す。



「やめろ…


達也…」





弾き飛ばすように

手を離した。




尻もちをついた親父が


なおも悪態をつく。




「お… おまえは


暴力団かっ!!」



「てめ~は… 」


「やめろって!達也!!」


「誰か!警察呼べ!警察!!」




人混みの中


あらわれた




初老の紳士…





「大変

申し訳ありませんでした…」


思いもよらぬ力で

親父を立たせると



「キミも 謝って…」




はっ!?


なんで俺が…



「桜子のために


謝りなさい…」





小声で

囁くように…












「申し訳ございません…」




桜子が


頭を下げている…






「と、とにかく もう

に、二度と来ね~からな!!」



















「入ろう…



キミも(笑)」





温和な爺さんの 面持ちで



初老の紳士が



俺に







笑いかけた。




No.149

>> 148

あの時も


こんな風に 痣になったっけ…



桜子が

濡れたタオルで


冷やしてくれた…



「もう 帰れ…

香織(笑)」

「でも…」



俺の好きな

いや…


好きだったはずの

物腰の柔らかい


女らしい女



「遅くなったら

みんな心配すんぞ…」




俺が


桜子を好きになった理由は

いったい なんだろう…


「心配だもん…」

「また 泣くな(笑)」



粗雑で…


「あの人…


リュウ君ママの 彼なの?」


乱暴で…


「わかんね~…」



とことん

口が悪くて…



「美咲を好きなことは

間違いね~けどな(笑)」


たまに

優しくて…



「香織も 俺なんかに

うつつぬかしてっと


旦那 持ってかれんぞ(笑)」



突然

女に なる…




「社長は…


桜子ちゃんが



… 好きなの?」







好きと 口に出せば


とまらなくなる気がした


修司のように



「ここへ 彼女が来た日の

社長見てたら…


わかるけど(笑)」




勝手に


走り出す…。




「私じゃ…


ないんだね(笑)」


香織…





「こんな時



そばにいてほしいのは…」





桜子





おまえの顔が



見たい。





No.150

>> 149

もし…


彼女が





この紳士に

出会わなければ





俺達の運命も


変わって

いたんだろうか…






「すみませんでした…


神崎さん…」



神崎と呼ばれた紳士は


ゆったりと

ソファーに座ると



「キミも座って」



と また笑顔を見せる。




「達也も 謝れよ!」


「おや(笑)

威勢がいいね(笑)桜子…」



しまった

という顔をした。



猫…




かぶってんだな。


少し 嬉しかった







「彼も…


ずいぶん
ヤンチャなようだ(笑)」


顔の 痣か。



「ぅわっ!

どうしたんだよ!?
それ!?💦」



神崎は また豪快に笑うと

「そういう桜子も

新鮮でいいね…」

と言う。




「ところで…」





細いハマキのようなものを

神崎がくわえ


火をつけた。

自分の手で…





「タツヤ君と 言ったかな…」


濃い煙りが

吐き出される…


「はい…」




なんか急に

すげ~威圧感だ…







「桜子とは

そういう関係なんだね?」


「はいっ!!」


「違うだろ!達也!」




神崎は 少し笑うと







「桜子は今



ワタシのものだ…」


と言った。







強い目の力を



俺に向けて…




  • << 151 神崎が 言ったこと… それは 安心と 絶望を 俺にもたらした… …ゲっ 「ちょっと マスター これ 濃いって…」 「かして…」 地味で 暗い女… 「ボトル入れると 濃くされる… って 言ったじゃない…」 いつの間にか 桜子を待つ間 ここで飲む事が 多くなり 馴染みになった店。 マスターと 「和美ちゃん(笑) 明日 俺に チョコくれんだよね?」 和美だけの 「あげません…」 小さな バー… 「なんだよ 冷て~な~…」 ちょうどいい 水割りを 出してくれる和美。 「達也さんは 誰にでも そういう事言うから…」 「えっ? なに?」 とりあえず 声が 小せ~… … マスターに いたっては ほとんど声を 発しない。 憩いの場所が 潰れない事を祈る。 何本目かのタバコに 火をつけた時 携帯が鳴った。 【もう…  死にたい 】 … 俺は 火をつけたばかりの タバコを 揉み消す。 「和美ちゃん(笑) 帰る…」 「え!? 早っ!?」 … デカい声も 出るんですね。
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