【if】
サレ妻だった私が
男目線で
不倫を描いてみよう…
と 思い立ちました(笑)
半分 ほんと。
半分 嘘。
どうか また
おつき合いください🍀✨
【if】
「行くぞ!」
パックのコーヒー牛乳を
ごみ箱に投げ入れると
桜子が 俺に言った。
俺に…
だ。
聞きちがいかと思った。
生まれてこのかた
女に 命令口調で
指示された おぼえはない…
「おまえ 今 なんて言った?」
「なに!?」
大きな瞳
ととのった眉
ふり向いた桜子に
少し
欲情した。
「社長さ~…」
そう 俺は社長だ。
ちっぽけな中古車屋の(笑)
「なんか イマイチ
トロいよな(笑)(笑)」
誰だ!
こいつを連れて来たのは!!
「カッコイイけどな(笑)」
…
そう
悪いが 俺はモテる。
妻の美咲は
俺を射止めるために
必死の奮闘をした。
なのに…
5年前
一人息子の リュウを産んだとたん 俺への愛は なくなった。
これ幸いと
女遊びを 繰り返す俺。
妻は
もう
俺にとって
空気みたいなもんだった。
>> 1
顧客の車の車検…
1番めんどくせ~。
いつもは
1人だけいる従業員の 浩平に すべて任せるんだけれど…
今日は特別。
この間まで 太った おばちゃんの事務員を雇っていたが
見るにたえないので
辞めさせた。
俺は 他人のビジュアルにも
非情な男だ。
そんな時
妻の美咲が
「ちょうどいいコが居るのよ」
と 俺に あてがったのが
桜子だ。
…
目的は なんだ?
と 最初に思った。
浮気を あおってんのか???
俺が こんな いい女を
ただ事務員としてだけ
つかうと思う程
美咲は俺を
信用してるという事か?
…
いや
そこまで 俺に
関心がないだけの話しだ。
「社長…
おい!!バカ社長!!」
ハっとした。
混雑した陸運局の事務所
みんな ビックリして
こちらを見ている…
「なんだよ…」
どうして 俺が
コソコソしなくちゃならない?
「わかんね~よ(怒)
これ どう書くんだよ(怒)」
…
俺の好みを…
美咲は
熟知してるという事だ。
>> 2
う~ん…
とりあえず気持ちがいい。
小汚い男どもが
みんな 桜子を見る。
「なんか うざい…」
「何が!?」
桜子に 手渡そうとした
缶コーラが 落ちた。
「社長…」
「えっ!? 俺!?」
「みんな見るし…」
おまえだろ。
「あの 赤いツナギ着てる女なんか すっげ~目で あたしのこと 睨むし…」
あ…
あぁ 俺か。
「ケンカとかして い~のか?
ここ…」
ファイティングポーズをとる。
「やめなさい…」
「もう 帰れんのか?」
「っつか
おぼえたのかよ…」
おもしろくなさそうに
タバコを灰皿に
押しつける 桜子。
「合わね~な この仕事…」
なぜか 慌てる俺。
「おまえが ここに来ることは
滅多にね~よ
基本 浩平にやらせるし…」
「よこせよ(笑)」
会話に なんね~。
「何を?」
「ジュースだよ(笑)」
「あ… あ~…」
コーラを渡そうとすると
「コーヒーで いい」
と 奪い取られた。
「俺 あんまコーラって…
わーーーーっ!!!」
「やっぱ バカ社長だな(笑)」
コーラで濡れた
俺の手を
ポケットから
取り出した ハンカチで
笑いながら
桜子が 拭いた。
4月
出会って 3日目のこと…
>> 3
「ただいま…」
「パパ おかえり~っ」
リュウを抱き上げる。
「ママは?」
と言ったら
「2階~」
おりて来た。
「何 やってたんだ?」
「おかえりなさい…
ちょっと 探し物」
「見つけにくい物か?」
…
「帰って来たそうそう
そういうの いいわよ(笑)」
あ~
そうですか。
「桜子ちゃんは どう?」
温め直した シチューを
皿に盛りながら
美咲が 俺に聞く。
「リュウ ビール持って来い」
テレビを観ていたリュウは
おもしろくなさそうに
冷蔵庫へ向かった。
「私 取ったのに(笑)」
「少し 動かさないとダメだ
こいつ 太るぞ絶対…」
「ごはんは?」
「いらね~…」
基本的に 夜は食わない。
「で 桜子ちゃんは?」
意識的に
話しをそらしたわけじゃない。
「ど~もこ~もねぇよ…
なんだ? あの女…」
「(笑)話し方でしょ?」
美咲が 愉快そうに笑う。
「だけじゃね~よ!
態度もだ(怒)!!」
「あら…
じゃあ ダメ?」
なぜか また焦る。
「おい!リュウ ビールは?」
「はいっ」
返事に困って
急いで プルタブをひく。
「わーーーっ!!!」
本日 2度目(泣)
>> 4
「美咲…」
「んっ…」
昼は淑女
夜は娼婦
よわい30にして
昭和のおとっつぁんか
俺は…
だけど
男は みんな
女房にそれを望むだろう?
逆なら 大変だな…
なんて考えつつ
久しぶりの妻の身体を
俺は まさぐる…
「あっ…
達也…!」
「美咲さん…
(笑)ちょっと声
デカいんですけど…」
「だって… っん…
あっ…」
やばい…
興奮して来た。
「ちょっと電気つけよ…」
「やだ…
達也 やめて…」
ちっとも嫌そうじゃない
「綺麗だよ…
美咲…」
「ぃやっ…」
丁寧に 乳房を舐める…
肌の輝きは 衰えない
美咲が
俺のものを
探している…
「触りて~…の?」
なんで俺
こんなに興奮してる?
やけに 息があがる
「おまえのだよ
美咲…」
「達也ぁ…
好きよ… っ好き…」
俺が 好きなのか?
セックスが 好きなのか?
まぁ いいや…
湿った 美咲自身を
指で感じながら
そこへ
入り込む具合を想像し
頭が痺れて来る…
「達也…
もっと… 」
もっと
やりましょう~!!
>> 5
俺には 自分の愛車がない。
大工が 自分んちは
ほったらかしってよく聞くが
車屋だって そうだ。
売り物だから
執着できねぇし。
「だっせ…」
店に着いた俺に
開口一番 桜子のセリフ。
「おまえ…
『おはようございます』
だろ…」
「だって だっせ(笑)」
「何が…」
俺は あきらめて
カウンターの奥で
タバコに 火をつける。
「車だよ 車(笑)」
今朝は
アクティーバンで出勤だ。
「い~べよ 車なんて
なんでも…」
くわえタバコのまま
浩平に渡す 書類を探す…
「…
あぶね~から」
「ん~…?」
「タバコ…
あぶねだろ
紙に 落としたら…」
「い~から おまえは
コーヒー買って来い…」
桜子の手の平に
300円
のせた。
「ちっちぇ~手だな(笑)」
「うるせ~…」
おい
俺 社長よ(泣)
…
「おまっ…
パックじゃね~よ!
缶だろ ふつう…」
「じゃあ言えよ 最初から!」
店には
自販機が2台並んでる。
なんだか
桜子の前で
ストローを
ちゅうちゅう吸うのは
みっともない気がした。
>> 6
浩平が 慌てて飛び込んで来る
「まだ 間に合いますよね?
社長…」
息が 乱れてる。
「余裕~…」
笑って 書類を渡す。
「また 女か?(笑)」
「マジで
朝から うるせんすよ…」
「浩平さん
おはようございます」
…
きさま…。
「おはよう(笑)
桜子ちゃん♪
スーツ 似合うじゃん♪」
「そうですかぁ(笑)」
…
「おまえさ…」
「なに?」
…
「なんで 浩平に敬語使えんのに 俺には タメ口なわけ?」
「あっ
俺も 不思議だった…」
桜子が キョトンとする。
「だって 社長 親戚だろ?」
「親戚!?」
聞いたことね~ぞ
んな話し。
「葬式とかでしか 会わね~けど ふつう 親戚って
タメ口じゃね?」
ま~
どうだって いいや
親戚だろうが他人だろうが…
桜子なりの
理由があったってわけだ。
「だな」
「なんだよ(怒)
その どうでもい~感じ!」
「(笑)じゃ
俺 行って来ます!」
「頼むなぁ~…」
「行ってらっしゃい(笑)」
…
なんだ?
俺 今
何に ドキっとした?
パンツが見えそうだった
太ももにか?
違うな…
そういうんじゃねぇな…
「おまえ…
も1回 今のシーン
再現してみてくんね?」
「バカじゃね~の…」
だから 俺
社長だっての(泣)(泣)
>> 7
【今日は 夜飯いらないよ。
木田さんと飲み行くから。】
送信… と。
パタっと携帯を閉じる。
メールって
本当に便利なもんだ…
後ろめたい事なくても
出かけるって
電話じゃ あんま言いづれぇし…
ブーッ
ブーッ
「早ぇ~し(笑)」
桜子が笑う。
【わかりました。】
…
携帯 手に持ってたんか?
チラリと思う。
「おまえも行くか?
桜子…」
「行かね~よ」
「はいはい(笑)」
「未成年だし…」
「だよな(笑)…
って え!?!?
そうだっけ!?💦💦」
「嘘だよ ハゲ(笑)(笑)
履歴書 見てね~のかよ…」
「俺は ハゲじゃね~(怒)」
「怒っとこ 違うべ(笑)」
なんで こいつ
こんなに口悪ぃ~かな…
クドいようだが
女には
昼は 淑女でいてほしい。
まぁ
桜子に
それを望む必要はないが…
「んじゃ 浩平帰って来たら
鍵しめて 帰れ…」
…
何かが 不安だ。
…なんだ?
「わかった…
行ってらっしゃい」
「 … 」
「返事しろよ!」
「… お~
んじゃ お先…」
なんだ?
>> 8
「あおいちゃんは
今日もキュートだね💖」
キューピーみたいな
うすらハゲが。
「やだ💖 木田さんったら…
ん?
どしたの?タツ
今日 元気な~い(笑)」
「んな事ね~よ(笑)」
キスをした。
どっか冷めた女だ…
「あおい ずるいっ
遙も~っ…」
はいはい…
「達也君は モテるな~(笑)」
キューピーが言う。
「木田さんだって
俺ぐらいん時は
モテたでしょ(笑)?」
「マハラジャじゃ
郷ひろみ
って言われてたかな(笑)」
なんかの呪文かよ…
木田さんは
俺が 車を買い付けに行く先の 会社のトップ…
機嫌を とっておいた方がいい
相手にしてみりゃ
俺が客だから
同じこと思ってるだろが…
「なんか 達也
考え事ばっかしてる~」
水割りのグラスの氷が
パキっと
異様に大きな音をたてる
「なにビックリしてんの(笑)」
心臓がドカドカいってる
なんか…
どっか おかしいな俺。
「ぅわっ!」
今度は 携帯のバイブ…
ポケットから取り出す。
「奥さ~ん(笑)?」
メールだ…
【あんまり
飲み過ぎんなよ😁】
桜子…
>> 9
もし…
あの時 俺が
酒飲んでなかったら
「あれ? タツは?」
「電話しに行った
みたいですよ(笑)」
「やだ💖木田さん エッチ…」
「やっぱりメール
奥さんだったのかな…」
「あ~見えて
尻にしかれてるんですよ(笑)
彼…」
きっと おまえに
電話など
しなかっただろう…
『なんで
電話なんだよ(笑)』
小さなビルの
店の前
狭い通路の つき当たりの窓
夜の街 見下ろしながら
おまえの声
聞いてる 俺
『メールの返事は
メールでしろよ(怒)』
桜子…
『おい おい
放送事故かよ(笑)』
桜子…
『もしも~し…
もし も~~し!!』
「耳…
痛ぇ~よ(笑)(笑)」
『だって
鼻息しか聞こえね~し(怒)
変態電話かと思うだろ(怒)』
「…お嬢ちゃん
何色の パンツ
履いてんだい??(笑)」
『バカだろ 社長…』
「さめんなよ(怒)」
社長
と 呼ばれることへの
軽い 違和感。
窓ガラスに映る 俺が
何かに
気づいた。
>> 10
桜子が
俺の店に来てから
初めての休日。
「あれ? なに
おまえ 出かけんの?」
少し お洒落した美咲は
充分 20代に見える。
当たり前か(笑)
30になったばかりだ…
「恵ちゃんママと
お茶して来る…」
バッグを探りながら言う。
休日と言えど
俺をあてにする気はない
いつもの事だ。
「リュウは 迎えに行くから
大丈夫よ(笑)」
「ん…」
俺も 雑誌に目をおとしたまま…
パタンと玄関ドアの閉まる音
施錠する音。
見送りに出ない俺を
百も承知。
俺は 雑誌を放り投げると
ソファーに横になる。
「暇だなぁ…
店 出るか…」
結局 いつもそうだ。
する事がないと
店に行ってしまう…
休日の意味が ね~。
…
携帯を
手にとる。
受信ボックスをひらく。
何回 見たかな?
…
見たから なんだってこと
ね~んだけどな…
パタンと閉じて
テーブルに置いた。
ブーッ
ブーッ
ブーッ
「わっ!!」
なんか俺 最近
驚いてばっか(泣)(泣)
>> 11
着信だった。
「はい…」
『今日 休みか!?』
「茂森さん
今 どこですか?」
『おまえんとこの店の前だ』
じゃあ
休みなのワカルだろが(怒)
『出て来てくれ(笑)』
店の近所の顧客。
強引な オヤジだ…
「どうしたんすか…」
うんざりする。
『甥が 今日中に 車決めて~って言うんでよ(笑) おまえんとこから買ってやるから…』
自分勝手な…
…
「わかりました(笑)
ソッコー 家 出ます(笑)」
俺は 電話を切ると
その指で すぐ
桜子に発信した。
2コールで 桜子が出る。
「おまえ
俺からの電話
待ってたべ(笑)?」
『誰だ てめぇ…』
一瞬の空白。
『ちょっと 返せ…
もしもし?』
…
『もしもし?』
「あ…
あ~ 俺…」
『なんだ 社長か(笑)』
「 … 」
『どした?』
「… 客が来るから
出勤してくれと
言うつもりだったんだけど…
はは(笑) い~や…
デート中だろ(笑)(笑)」
『デートって(笑)』
「じゃあな…」
…
一気に 家を出る気が
失せた。
>> 12
酒くせぇ…
もう呑んでんのかよ。
「支払いは?
ローン? 現金?」
客商売をしてる人間が
私情を持ち込むとは 未熟だが
イライラが…
おさえられなかった。
「伯父さん…
どうすんの?」
20歳のメガネ君が
茂森さんに
助けを 求める。
「おまえ
あの 可愛い姉ちゃん
今日 休みか!?」
逆なでしやがる…
「今日…
定休日っすよ…」
見積もりに 目をおとしたまま
俺は言った。
トゲトゲしい物言いに
1人 敏感に
反応するメガネ君が
「伯父さんっ!」
と言った時
店の ドアが開いた。
「いらっしゃいませ(笑)」
「お~ 姉ちゃん!!
今 姉ちゃんの話し
してたとこだよ(笑)(笑)」
…
「いい話しですか?
茂森さん(笑)」
「嬉しいな!姉ちゃん!
名前おぼえてくれたのか(笑)」
…
「これだけ特技なんですよ♪
あたし(笑)」
「なんだよ~
俺だからじゃないのかよ~…」
「あはは(笑)
眼中ない人は 顔すら
おぼえませんって~(笑)(笑)」
…
「伯父さんっ(泣)!」
メガネ君
俺の呆然 勘違い…
>> 13
「なに買ったんだよ
メガネ君…」
桜子が
パックのコーヒー牛乳を
ちゅうちゅうしながら
言う。
「ワゴンR…」
「黒いやつ!?!?」
ただ
うなずいた。
「なんだよ(泣)
欲しかったのに あれ(泣)」
「男に…」
「え!?」
「男に 買ってもらえよ…」
「声 ちっちぇ(笑)」
遠くから
ごみ箱に向けて
パックを ポーンと放る桜子。
弧を描いた それは
もちろん それた。
「ちくしょっ…」
スラリとのびた足が
俺の目の前を過ぎる。
桜子は
黙って 拾いあげると
ほぼ空に近い ごみ箱へ
真上から落とす。
カタカタン
と からっぽな音がした…
「飯 食いに連れてけよ(笑)」
「なんだって…?」
聞こえていたが
聞き返した。
「休日出勤してやったんだ!
お礼ぐらいしろよ(怒)」
さっきから なんだ?
なんで 鼓動が早い?
俺は
こんな小娘相手に
何を
舞い上がってる…?
「何 食いて~んだよ…」
悟られたくねぇから
素っ気なく
言ってやった。
>> 14
「アクティーで いいのに…」
右から声がする。
今 展示してある中で
左ハンドルの
1番いい車を 出した。
「だせ~んだろ…」
久しぶりの左ハンドルは
緊張するな…
…
そのせいばかりじゃね~のも
知ってるけどな。
「なんか 社長
ずっと 怒ってね?」
「(笑)なんでだよ…」
やめろよ
そういう質問。
「そんなに あたしに
飯食わせんの 嫌か?」
「女の子が
メシとか食うとか言うな…」
おっと 失言。
俺にゃあ 関係ね~…
「うん…」
はっ!?!?
「あっぶね!」
「前見てろよ(怒)ちゃんと!」
「ワリ~ ワリ~…」
乗せた女
間違ったかと思って
確認しちまったよ…
「言っとくけど
俺に 下心とかね~からな!」
「今度
声 でけ~し(笑)(笑)
…」
見てる…
今 こいつ
めちゃめちゃ俺を
見てる…
「なんだよ…」
…
「やっぱ
いい車運転してんと
男は カッコイイな(笑)」
…
明日から
俺の通勤は BMだ。
>> 15
ビールが飲めりゃ
どこでもいい…
俺は 必死に考えた。
気張り過ぎず…
好感触を持ってもらうには…
…
こんな事 考えた事がね~
自分に 気づいた。
俺にとって
女は
まとわりついて
来るもんであって
追い求めるもんじゃねぇから…
「おまえ 蟹好きか?」
「好き~💖」
…
よしてくれ。
「蟹 食わ…
食べさせてくれんのか!?」
「(笑)いいよ
無理矢理 言い直さんでも…」
美咲も 蟹が好き。
もう 何年も
連れて来てやってね~な…
老舗の暖簾を くぐりながら
ふと
頭を よぎる。
「なんだか
高ぇ~んじゃね~の?
ここ…
ぅお~っっ!!!
社長!!
蟹 生きてんよっ!ほれっ!
歩いてるよ~…」
「小学生か(笑)」
美咲が
消えた。
「お2階 どうぞ(笑)」
先導しながら
品のいい 和服の婦人が
「可愛らしい
お連れさんですね(笑)」
と 微笑む。
キミも 充分美しいよと
本来の俺が
少し
顔を のぞかせた。
>> 16
「そう…
うん…
うん…」
美咲が
電話をして来た。
「うん…
茂森のジジィが…
あぁ まただ… 」
桜子は
必死で 蟹と格闘中…
「休日出勤してもらったから…
うん
浩平と 桜子に 飯…」
目が合う。
「うん
ごめんな…」
パタンと閉じると
じっとりと手に汗…
桜子は
まだ俺を見つめている。
「なんだよ…」
ジョッキのビールを飲む…
「不倫か これ」
ブーっと勢いよく吹いた。
「ぅわっ きたねっ」
「おまえ
バカじゃね~の!?!?」
「だって
なんで嘘つくんだよ…」
オシボリで テーブルを
拭きながら 桜子が言う…
「あんま
いい気分はしね~だろ…
おまえと2人じゃ…」
また キョトンとする。
「なんで?」
「一応
おまえ 女だし…」
言いながら
心臓がドカドカ波打つ
「親戚でも?」
「こだわるね~(笑)」
美咲側の親戚だろ…
血の繋がりは
俺には ね~よ。
言いたかったが
誘ってるみて~だから
言うのを やめた。
>> 17
「ごちそうさま(笑)って
チュウとかした方が
いいのか?」
…
黙って
肩を抱いた。
なんだか
泣けて来た…
「おいっ💦💦
なんだよ💦
泣きじょうごかよ💦💦」
酷い有様だな 俺。
「帰るべ(笑)」
「社長…
多重人格か…」
そうかもしれない
俺は 俺を
持て余してる。
代行を呼んで
店まで戻ると
そのまま 桜子だけを
代行で帰らせた。
暗い
店のソファーで
酔いをさます。
寝返りを うってもうっても
桜子を抱く
俺ばかりが浮かぶ。
何を悩む必要がある?
事務員の女なんて
何人も抱いて来た…
罪悪感なんて
ただの1度も
持ったことねぇ
美咲の友達とだって
俺は 平気で
寝る男だ。
…
いっときの
欲情や
感情じゃねぇ事になんか
気づかなけりゃ
よかった…
明日になれば…
酔いが さめれば
なにもかも
きっと 終わる…
ポケットから タバコを…
「めんどくせ~ 車かよ…」
立ち上がり
ドアノブに手をかけると
その手が ひっ張られた。
開いたドアの隙間から
桜子が
見えた。
>> 18
「店で 寝ちゃったの~?」
まな板の上で
懸命に 何かをきざみながら
美咲が 俺に聞く。
「あ~…?
うん…」
あくびばかり出る。
そして クシャミ。
「風邪…
ひいちゃったんじゃない?」
ふり向いた美咲の目は
ひどく真っ赤で…
うるんでいた。
ドンっと
心臓が鳴る
美咲の口から出る
次の言葉に
身構えた。
「いった~い(泣)
リュウ ティッシュ~(泣)」
…
玉ねぎか。
ベタだったな(笑)
「俺…
もう 寝ていいか?」
「あら 具合悪い?」
「寝れば治るよ(笑)」
階段の途中で
「お風呂はダメよ~…」
と言う声が聞こえたが
返事は しなかった。
心配…
してくれてるんだな。
ため息しか
出なかった。
リュウの声が
やたらとカンにさわる…
俺は
最低だ。
ドサっと
ベッドに 倒れ込む。
これから先のことが
何も 考えられねぇ…
この家で
笑えなくなりそうな自分が
ただ
ただ
恐ろしかった。
>> 19
「きゃっ」
と 小さな悲鳴。
このタイミングで
そんな
女の子みたいな声…
出さないでくれ!
頼む!!!
ドアを 大きく開け放し
俺は
桜子を 抱きすくめた。
「社… ちょ…」
「達也って呼べ!!」
「た… つや… 」
俺を呼ぶ
桜子の声を聞いた時
もう
なにもかも
どうでもいいと思った。
「おまえ…
帰らなかったのか…?」
腕の中で
桜子が うなずく。
「どうして…」
桜子は
俺の腕をスルリとぬけると
「夜中は まださみ~よ(笑)
中 入ろっ」
スタスタと
店の中へ 入ってゆく
…
ここ
クライマックスだろが(泣)
ソファーに
チョコンと座る桜子の隣に
俺も…
「来んなよ!」
え~~~~~~~っ!?
…
しかたなく
カウンターの中に入った。
…
考えてみれば
盛り上がってるのは
自分だけであって
桜子の気持ちなんか
考えたこと
ないだろ 俺…
>> 20
寝室の天井を
ボウっと見つめたまま
いつの間にか 俺は
ウトウトとしてたらしい…
同じ姿勢で目が覚めた。
階下から
リュウの泣き声と
美咲の怒鳴り声が聞こえる。
「珍しいな…」
思わず 口をついて出た。
美咲は 滅多なことでは
激昂しない。
俗に言う ヒステリーみたいなもんも、あいつにはない…
よっぽど 目に余るイタズラを したんだろうな リュウ(笑)
…
最後に
家族で出かけたのは
いつだったっけ…
いつの間にか
生活のペースが
あいつら2人と 俺
別々に なってた。
ポケットで
携帯のバイブが振動した
幾分 静かな気持ちで
携帯を ひらける…
【眠れね~😭😭😭】
飛んで行きたい衝動。
【愛してるから…
寝ろ(`□´)┘💢】
送信。
ガチャリと
寝室のドアが開いた。
慌てて携帯を閉じる。
「起きてたの…?」
「うん(笑)…っつか
今 目~覚めたとこ…」
「電話で?」
美咲の目が
俺の 手の中の携帯を見る。
心臓の音が
耳にグワングワン響く。
「いや…
おまえの怒鳴り声で(笑)」
美咲が
笑顔になった。
>> 21
桜子が
タバコに火をつける…
で 思い出した。
俺…
タバコを取りに
外へ向かったんじゃね~か(笑)
カウンターから出て
ドアに向かう。
「どこ行くんだよ!?」
「なに慌ててんだっ?
ビックリすんな~…」
「だって…
急に
外 行こうとすんから…」
「タバコ取りに行くの(笑)
車に…」
車に向かうまで
今の桜子の慌てぶりを
考えていた。
タバコを持って
店に入るまでの間
なぜか 顔がニヤけていた。
チョコンと座る桜子の前を
素通り。
「おいっ!」
「… なんだよ」
「ここ…
座れよ…」
いいの(泣)!?
って 内心思ったが
「めんどくせ~女だな…」
と タバコに火をつけながら
座った。
「おまえ
タバコ 逆だぞ」
…!!
「フィルター焼けて
くせ~よ(怒)(怒)」
…
(泣)(泣)(泣)
「うるせ~な いちいち…」
灰皿に
無駄にした1本を放り込む…
「あ~ あ~(笑)(笑)」
こうなったら
ヤケクソだっ!!!
笑う桜子の
小さな顔を 両手でおさえ
そのまま…
キスをした。
>> 22
寝室のドア付近の美咲に
おいでおいで と
ベッドから手で合図した。
「どうしたの?」
笑顔のまま
近づいて来る…
「やっぱり 具合悪い?」
俺のひたいに
手をあてる。
冷たい…
手だった。
「熱はないみ…」
仰向けのまま
俺は
かがむ美咲の頭に手をまわし
ひき寄せ キスをした。
セックスの最中でもないのに
女房とキスするなんて
何年ぶりの
ことだろう…
美咲が
驚いている。
罪悪感って
やつかな…
「浮気でもしてる(笑)?」
「バカ言うなよ…」
よく
心臓が口から飛び出そう…
なんて言うが
今の俺の場合
すでに飛び出して
美咲に見えてんじゃね~か…
って 思うほどだった。
クールガイの俺は
どこ行っちまったんだ…
浮気なんて
日常だろ。
タイミング悪く
手の中で バイブ音
桜子の返信だろう…
「鳴ってるわよ…」
「あ~…」
どう動いても
不自然に思えて
しょうがねぇ…
その時
階下から
リュウの美咲を呼ぶ声がした
「は~い!」と言って
美咲は 寝室を出る。
…
背中が
尋常じゃない量の汗で
グッショリ
濡れていた。
>> 23
夢にまで見た
桜子との キス。
この小さな唇と
俺の唇が
くっついてる。
気分は 中坊だった…
幸せで
愛おしくて
激しく興奮した。
このまま
ソファーに押し倒したかったが
桜子の顔を ゆっくり
見たい衝動にかられたので
唇を離した。
「桜子…」
桜子は
泣いていた。
大きな瞳から
ボロボロと涙をおとして…
予想外のことに
また 一気に慌てる 俺
「わっ…
おま…
なんで泣くんだよ!?」
「わかんねんだ…」
…
身体の中を
得体の知れない何かが
脳天に向かって走り
突き抜けた。
「愛してる 桜子…」
生まれて初めて
この言葉を
口にした気がした
そして
抱きしめずには
いられなかった…
「おまえは…?」
こわかったが 聞いた。
同じ言葉が 欲しくて
…聞いた。
「だって… 」
桜子の澄んだ声
「あたしは
達也を好きって言っちゃ
いけないだろ…?」
視界が
揺れた気がした。
>> 24
「いいとか悪ぃとかじゃね~よ
好きか?って
聞いてんだ…」
俺は まるでガキだ…
「痛え~よ 達也…」
腕を
離す
「帰りたくなかったんだ…
もっと
一緒にいたくて…」
ふせた
長い睫毛を
見ていた…
「だけど
好きんなったらダメだ
って…」
なんて
可愛いんだ…
「1度は 帰ろうとしたんだ…
でも
部屋に
ひとりでいる自分 想像したら
こわくなった」
なんて
綺麗なんだ…
「達也のことだけ
考えちまう自分
わかるから…」
俺のものにしたい…
「言えよ…」
美しい瞳が
俺を 見る…
「ラクになんぞ(笑)」
桜子が
「好き…」
「聞こえね~な(笑)」
「好き」
俺に
「大好き! 達也!」
しがみつく…
「愛してる…」
俺の唇を
「愛してる 達也…」
欲しがる…
何かを 必死で
振り払うみたいに
夢中で…
夢中で…
「達也…」
欲しがる
>> 25
「桜子ちゃんって…」
リュウが寝た後の
遅い 夕飯の途中
美咲の言葉で
ハンバーグが箸から落ちた。
「パパ…」
美咲が あきれて俺を見る…
何を…
言おうとしてる?
「パパ!」
「デカい声出すなよ!!」
反射的に
怒鳴ってしまった。
「あ…
ごめん…」
「… どうしたの?」
怪訝そうな目。
墓穴だ
「ビールくれ…」
美咲は 黙って立ち上がると
俺の前に
缶ビールのプルタブをひいて
置いた。
「考え事…
してたんだ」
半分ほど 一気に流し込み
「悪かった…」
と 謝った。
「気にしてないわよ(笑)」
穏やかな
やつだ。
…
聞かないのも
妙か…?
頭が
まわらねぇ…
「桜子が
なんだって?」
美咲を泣かせた
玉ねぎ入りの ハンバーグを
口に放り込みながら聞いた。
味なんか しなかった
「ハンバーグ見てたらね…」
誰も
ハンバーグの話し
してねだろ…
「桜子ちゃん
思い出したの…」
また
胸が
ズキンと音をたてた。
>> 26
本能ってやつは
本当に
恐ろしい…
俺は 男である自分を
呪う。
やりたくて
やりたくて
たまんねぇ…
愛なんだか
性欲なんだか
ワカラナクなって来る…
桜子の
からみつく舌が
生き物みたいに感じる…
小娘の分際で
俺の下半身を
こんなに熱くさせやがって…
って 俺は馬鹿か。
純粋な 桜子の愛を
汚す気かよ
「ストップだ 桜子…」
柔らかい髪に
手を差し入れ
唇を 離した…
「やんね~のか?」
え~~~~~~(泣)!?
…
「おまえは
そういう事 言うな(笑)」
「やりて~んだけど…」
潤んだ目
下半身が痛い。
「こんなとこじゃダメだ…」
やろうとしたくせに。
「どこなら いいんだよ?」
…
「旅行行くべ!桜子!」
急に思いついた。
「旅行?」
桜子の瞳が
キラキラと輝き出す。
「嬉しい(笑)!」
我ながら
グッドアイディア(笑)
もしかすると
俺たちにとって
この夜が
1番幸せな
夜だったのかもしれない…
>> 27
「あのコ
うちの母の…
遠縁の娘さんなの」
今頃言うのかよ…
「あっ!」
「どうしたっ!?」
「私もビール
飲もうかな(笑)」
ビクビクすんな 俺…
「やっぱり
よしましょうか…」
グラスに注ぎながら
美咲が言う。
「なんだよ…
聞かせろよ…」
強引じゃない程度に…
美咲は 軽く微笑むと
話しはじめる。
正直
聞かなければ よかったと
今でも 思う
桜子の話しを…
「あたしも 行ってみて~な」
「は?」
「社長
連れてってあげたら
いいじゃないですか(笑)」
「浩平さん♪好き~♪」
かなりイラっとした。
「社会勉強っすよ(笑)」
言われなくても
連れて行く!!
おまえら2人を
店には おいておけね~…
「じゃあ
さっさと用意しろ…」
「やった~(笑)(笑)」
やべ…
すんげ~可愛い…
…
「…おい! 行くぞ!!」
だから 俺
社長だってば(泣)(泣)
>> 28
「遊びじゃね~かんな…」
「わかってるよ…」
なぜ 俺が
中古車のオークション会場へ
桜子を
連れて行きたくないかと言えば…
「お~~!
『ロード』の社長!!
ずいぶん ぺっぴんな姉ちゃん 雇ったな~(笑)(笑)(笑)」
「(笑)食ったんだべ?」
「たまに まわせよ~(泣)…」
「ヤらせてくれそうだよね!」
…
こういう下品な連中が
ワンサカ居るからだ…
「おもしれ~ ここ…」
…
楽しいのかよ。
「いらっしゃいませ(笑)」
「可愛い事務員さんっすね!
社長(笑)」
名物コンビだ(笑)
…
談笑する俺に
桜子は ふくれている。
悪くない…
たまらない快感だ。
「じゃあ 社長(笑) あとでID用の写真撮りますから 彼女連れて来て下さいね(笑)」
「彼女じゃね~から(笑)💦」
「わかってるっすよ(笑)…」
意味深な笑いを浮かべ
2人が去る…
「ヤキモチか(笑)」
「うるせ~…」
「大丈夫だ!」
「なにが(怒)?」
「あの人達 子持ちだし
派手な方は
かなりのババァらしい(笑)」
「そうか(笑)」
「そうだ(笑)」
わっはっはっはっは!!
はっは…
はぁ~あ(怒)
>> 29
あの日…
話しながら
美咲は泣いた。
あまりにも
強烈な
桜子の生い立ちに。
リュウには
桜子のような思いを
絶対にさせない…
と 言って。
複雑過ぎた。
なにもかもが…
桜子のために
美咲が涙をこぼす事も
俺には
痛すぎた。
もうすぐ5月になる。
ベランダに吹く風も
いくらか
やわらいで来た…
家々の 灯りを見ながら
思いきり
煙りを吐き出す…
あの灯りの ある場所は
みんな
平和なんだろうか
みんな
笑っているんだろうか…
携帯が鳴る。
【お~い😱😱😱
寂しい… 】
桜子…
俺は 桜子に出会って
今まで知らなかった
嫉妬という感情を持った
寂しさから
別れさせた男の元へと
走り出すのでは?
という 恐怖もある。
けれど1番の理由は…
ただ
声が
聞きたかっただけだ(笑)
美咲の風呂は長い。
俺は 迷わず
桜子へ
電話をかけた…
>> 30
桜子の肌が
ほんとうに
桜の花びらのように
薄い
赤みを おびる。
見ているだけで
イってしまいそうだった…
「さわれよ…」
「視姦してんだ…」
「やっぱ 変態か(笑)」
本当に 綺麗だ…
「起きんなよ…」
「なんも しねんだろ」
「もう少し
見せてくれ 頼む…」
荒くなる息を
おさえながら
俺は 桜子の身体を
そっと 横たえる…
「焦らす作戦かよ…」
そういうんじゃねぇ
ほんとに
見ていたかったんだ…
「自分で しちゃうぞ…」
足をモゾモゾと動かす
桜子は
どうやら
こんな俺の行為に
感じはじめて
しまったらしい…
その言葉だけで
本気で あやうく
イキそうになった(笑)
「桜子…」
綺麗に上を向いた
胸の膨らみの先端を
そっと 口に含む。
「っん…」
桜子の 顔がゆがむ…
今度こそ
焦らしてやろう…
先端をさけるように
まわりに舌を這わせる…
焦れた桜子は
本当に
自分が
1番感じる場所へと
手を
のばした…
>> 31
クックック…
と 声を噛み殺してたのは
最初の3分くらい。
あとは
バカ笑いに変わった。
「おまえ 絶対バカだろ(笑)」
『うるせ~(怒)
あたしは 今
発見途上なんだ(怒)』
「発展だよ バ~カ(笑)」
愛しさが…
込み上げる。
「あんなこと
俺以外の男の前で
絶対するなよ 桜子…」
『急に
マジになんなよ…』
小さな旅行。
遠方への納車があると
美咲には
嘘をついた。
もちろん
疑いもしない…
『また
行きて~な…』
「連れてってやるよ(笑)
何回だって…」
『あの…
例の世界へもか(笑)(笑)』
「おまっ💦💦
やめろ バカ!!
思い出させんな(泣)💦」
『好きだよ…
達也…』
桜子…
「俺も…
愛してる…」
風が
強く 吹いた
湯冷めしちまう…
ぶるっと
ひとつ 身震いをして
勢いよく 振り向いた
視線の先に
美咲が いた。
>> 32
…
「何が あったんだ?」
「たぶん…
ナニが あったんだと…
思う」
桜子が 笑い出す。
「可愛いな(笑)達也(笑)」
「うるせ~よ…」
ありえない。
何人 女を
抱いて来た?
女達は
俺の下で みんな
悦び
むせび
『もうダメ… 達也…』
って…
もう ダメ… やめて…
って(泣)(泣)(泣)
「勝手に
終了すんなよな~(笑)(笑)」
…
「自分で…
するのは…
反則技だな… 桜子…」
今まで
感じたことのない興奮が
身体中を包んだ…
AV観たって
こんなんなった事ね~…
どこを 触っても
触られてもいね~のに
手足 頭
俺自身が すべて
快感の波に
襲われた。
「桜… 子…」
恍惚とした 顔で
俺を見る 桜子…
「達也…
っん… あ…
早…く
ぁあっ
してくれ… っん
よ…」
ただ…
俺の息だけが
どんどん荒くなる…
「桜子…
さく… らこ…」
「達也…
あっ…! んっ ん…!」
ぁあっ
い…
っん…!っあぁ…!」
「桜子っ!!」
… え?
え???
>> 33
俺は
どんな顔を
していただろう。
「ファックス来てたの…
急ぎだった…
みたいだから…」
「あぁ…」
聞いてたのか…?
聞こえて
たのか?
いつから
いったい いつから
そこに居たんだ…!?
美咲が
俺の手に 触れる。
「冷たい…」
…
「ずいぶん長いこと
タバコ吸ってたのね…」
「あぁ…
すっかり冷えちまった…」
美咲の視線が
俺の携帯に おちる。
「あ…
茂森のジジィだよ また(笑)」
「… そう 」
美咲は
きびすを返し
部屋から出て行った…
…
今までだって
こんな事
何度も あった。
ただ…
相手が
桜子である事だけは
知られたくない。
俺は 名前を呼んだか?
今しがたの記憶を
必死で たどる…
焦るな
焦るな
落ち着け…
もし…
もし 美咲が
すべてを知ったら
失うものは
いったい なんだ?
今になって ようやく
ただガムシャラに
走り出した自分を
後悔し始めていた…
>> 34
手をつないで歩く…
恋人なら 当たり前。
当たり前が
出来ない俺達。
桜子は
本当に嬉しそうだった…
「達也~?」
「ん~?」
他県の観光地
平日だし 閑散としてる。
桜子の ちっちゃい手を
握って歩く俺…
「ミイちゃんとも
手 つないで歩くのか?」
…
桜子が
美咲の名前を口にしたのは
こうなってから
これが 初めてだ。
「…なんで?
気になんの(笑)?」
桜子は
まっすぐ前を向いたまま
「なる…」
と言った。
「… 歩くわけないべ
そもそも
一緒に出かけたりしね~…」
「そうか…」
そして
つま先に視線をおとすと
「ミイちゃん 嫌い…」
と 小さくつぶやく。
俺は
素早く キスをする。
「なんだよ!?」
「嫉妬…
ってやつだね お嬢さん(笑)」
「バ~カ(笑)
…
昔からだよ…」
…
桜子の
心の奥に 潜むもの。
「昼飯 なんにする~?」
「ヒツジ見ながら
ジンギスカ~ン(笑)(笑)」
俺は 見えないふりを
しながら
「おまえは
人間じゃね~な…」
手を つないだまま
長い道を
歩き出していた…
>> 35
翌朝 美咲は
何事もなかったかのように
俺を起こした。
「パパ! 時間よ!」
「ん…」
思考が動き出すまで
夕べのことを
忘れていた…
カーテンを開ける音が
やけに
うるさく感じる。
「天気いいのか?」
あくびをしながら
無意識に聞いて…
急に 思い出した。
「曇り…
って とこね」
「雨が…
降ってなきゃ いんだ…」
あの後
ろくに 口をきく事もなく
ベッドに入った。
美咲は 何度も寝返りをうち
俺は その度
ハラハラした。
『もし 聞こえていたら…』
そればかりを
考えていた。
ダイニングには
いつも通りの朝食…
「あのさ 美咲…」
みそ汁を温める後ろ姿
「な~に~?」
顔が
見えない
「夕べのファックス…」
「おはよ~!パパ(笑)!」
リュウが
足元から 俺によじ登る。
「おい💦 リュウ💦
自分の椅子に座れよ💦」
「朝ぐらい 遊んであげて…」
コトンと
みそ汁が置かれる
…
「リュウ
パパ 大好きだもんね~(笑)」
「うんっ!!」
何かが
はじまった気がした。
>> 36
「燃費考えたら こちらの方が いいかもしれないですね…」
桜子は
意外にも接客にむいていた。
車にも そこそこ詳しい。
ただ難点は…
「お姉さん♪
何時まで 仕事なの?」
これが 多いことだ。
「おまえ 中 入ってろ…」
結局 こうなる。
「仕事の邪魔すんなよ(怒)」
ふて腐れて
タバコを吸う 桜子。
「机の仕事は 好きじゃね~」
…
いつまでたっても
社長だとは
思ってもらえないらしい。
うるさい口を
ふさいでやった。
ついでに舌も入れてやった。
「仕事中だぞ…」
嬉しかったらしい。
目が潤んでいる。
浩平が 車の鍵を取りに来た。
「買いそ~っすよ(笑)社長」
「よしっ(笑)」
俺は
無駄な接客はしたくない。
手応えがある場合のみ
出動する。
「いらっしゃいませ(笑)」
桜子が笑う。
…
来たよ。
世界一 無駄な接客。
「姉ちゃんの顔
見たくってな(笑)(笑)」
外は浩平に 任せよう…
「社長 なんだよ 夕べは!?」
声 でけ~し…
って 夕べ?
なんの話しだ?
>> 37
俺は 舌打ちした。
心の中でだが…
美咲は
俺が このジジィと
電話で話してなどいない事…
知っていたんだ。
「ファックスだか
セックスだかわからんが…」
と言いながら
桜子の顔を見てニヤっと笑う。
何も知らない桜子は
「やだ(笑)
茂森さんったら(笑)」
と 愛想笑い。
「俺みたいな爺さんには
仕組みが よく
わかんね~んだよ(笑)」
嘘だろ…
「娘が 『おほえろ』って怒ってな(笑) あんま 手伝ってくれね~んだわ(笑)これが(笑)」
【至急】や
【電話】の文字ばかり
やけに浮き立って見える
受信されたファックス…
送信した人間さえ
わからなかった。
「おまえ
電話にも出ね~しよ~」
桜子との電話中
鳴りつづける
キャッチの信号音を
シカトし続けた。
「母ちゃんに
聞かなかったのかよ…」
桜子が
こちらを見る。
「旦那は いったい
何やってんだ!?って
母ちゃん相手に
怒っちまったさ(笑)(笑)」
…
「謝っといてな(笑)」
あの後
頭のスパークした俺は
携帯の電源を
切った。
朝
こいつの着信を見たが
気にもとめず
連絡すら 忘れていた…
>> 38
「お先で~す(笑)」
「あ~(笑)
お疲れ…」
「お疲れ様でした(笑)」
…
「飲み行くべ(笑)
おごるよ(笑)」
「おまえに ご馳走されるほど
俺は オちてね~(笑)」
「どういう意味だよ(怒)」
…
なんだか
酷く疲れて
ソファーに ゴロリと横になる
「何が…
あったんだ?」
向かい側の
ひとりがけのソファーに
桜子が座り
身を乗り出す。
「先公かよ(笑)」
ふくれる。
可愛い…
「達也君に
犯されました~~(泣)」
「犯したの
あたしだけどな(笑)」
…
ちょっと咳こんだ。
「なんも ね~よ別に…」
「なんで隠すんだよ!?」
桜子には
言いたくなかった。
「心配すんな(笑)」
巻き込みたくない…
「信じてろ…」
「…マジ カッコイイな
達也」
ほんとにっ(泣)!?
…
「(笑)バカなこと
言ってんな…」
桜子は
ホっとしたのか
ドサっと背もたれに
身体をあずけると
カタチのいい足を組んだ
横になってる
俺の目に…
「おまえ…
パンツ見えてんぞ(笑)」
寄り道 決定。
>> 39
連絡もせず
こんな時間の帰宅…
門限を破った
ハコイリ娘のように
ビクビクした気持ちと
軽い 先走った逆ギレを
抱えながら
俺は
家の玄関を開けた。
美咲は
眠っているだろう…
午前3時
夜更かしも
早起きも
眠りにつく時間…
リビングとダイニングが続く部屋への 磨りガラスのドアは
真っ暗だった。
とりあえず ホっとし
自分の怯えように
笑いがもれる。
どんだけ 力入ってんだよ(笑)
ノブに手をかけた時
「おかえりなさい」
美咲の声がした。
…
2階から
階段をおりて来る女は
俺の
女房のはず
華奢な美咲が
とてつもなく
大きなものに見える。
黙る俺に
美咲は もう1度
「おかえりなさい」
と
微笑んだ。
「あ…
あぁ ただいま
起きてたのか…」
まるで逃げるように
ドアを開け
壁ぎわの スイッチを押す。
眩しさに
目を細めた。
気づけば 真後ろに
美咲がいる。
「なんだか
眠れなくって…」
その 吐息さえも
背中に感じる 距離に…
>> 40
天は…
桜子に
二物も… 三物も…
与えた
細い腰を
こわれぬよう
両手でおさえながら
桜子の 具合の良すぎる
潤った場所へ
何度も
何度も
俺自身を潜り込ませる
「桜子…!」
深く…
強く
「んっ… 達也… 」
「気持ち…
いいか? 桜子…」
「っあ… いい…
達也…
あたし…」
「… な… んだ?」
気持ち良すぎて
どうかしちまいそうだ…
天を
恨む…
もちろん あの夜
リベンジは果たしてある。
おかげさまで
1度 放出した俺は
自分の腕の中で 桜子を
何度も
長いこと 悶えさせ
イかせる事に成功した。
「どし…た? 桜子…」
聞きながら
腰のスピードをあげる…
「っは…! ぁ… あたし…
あっ… んっ …!
毎…日…あっ ぃいっ…
ここで…」
あぁ…
この声
たまんねぇ…
「達也のこと… あっ…
考えて… っん ん… 」
桜子の部屋の
ベッドだ…
少し…
狭いが
んな事 どうでもいい…
「自分で… あ…
してるんだ…」
…
なんだって…?
自分で…
…
「ぁぶねっ(泣)!💦💦」
>> 41
「美咲…?」
背中に
頭の重み。
「パパ…」
「… どうした?」
…
「おまえ
熱くないか? 頭」
ふり向き
美咲の額をさわる。
「熱 あんじゃん!」
「頭 痛い…」
なんだか
酷く 慌ててしまった。
なんだ?
どうしてやればいい?
医者か?
いや こんな時間だ
「大丈夫よ(笑)
ちょっと
風邪っぽかったの…」
…
「とにかく
ベッド入れ…」
「ついでだから
薬 飲んでいくわ(笑)」
キッチンに立ち
薬を飲む 美咲を見ていたら
涙が
にじんで来た…
俺は…
俺は…
「じゃあ
休むわね(笑)」
「美咲!」
「…はい?」
トクン
「茂森のジジィが…」
トクン
「おまえに
謝っておいてくれって…」
トクン
「どう…して?」
ドクン
「怒っちまったから…
って」
ドクン
ドクン
ドクン
「寝るわね…」
俺の目を
見ることもせず
美咲は そう言い
部屋を
出て行った。
>> 42
桜子の部屋は
1Kの 小さなアパート。
居心地のいい空間に
俺は 家へと足が向かなくなることを 酷く恐れた…
だいたい
俺の望んでる事はナンダ?
桜子と暮らすことか?
家族を捨てて…
嘘だな。
そんな決心
ついちゃいない…
じゃあ
桜子は 遊びか?
いつものような 遊び。
…
それなら…
こんな悩んだりしねぇ
…
「バツゲームか?」
ビックリした(泣)💦!
…
「何が」
「愉快な顔面をつくれ!
みたいなやつ
やらされてたんだろ(笑)?」
「誰にだよ…」
早いフィニッシュで(笑) 愛をいとなんだベッドに寄りかかる
俺の隣に 桜子がくっつく。
「はい…」
と 缶ビールを渡して来た。
「ん…」
と プルタブに指を…
「おまえ これ…
絶対 振ったべ?」
「ちっ…」
と言って
背中に隠し持っていた もう1本を 差し出して来た。
「信用ならね~…
おまえ 開けろ」
おもむろに
最初に手渡して来た方を
俺の顔の前で 開ける
「わ~~~っ!!!
やめろっ💦バカ(怒)!」
プシュ…
…
(泣)(泣)…
>> 43
誰もいない
リビングのソファーで
ひとり 頭を抱える…
俺のしてる事はナンダ?
空気だった美咲が
確かな存在に変わる…
泣かせるわけには
いかない。
美咲の様子を見るかぎり
相手が
桜子である事には
気づいていないはずだ。
いつもみたいに
遊びの恋を してるだけ…
終わらせれば
すべては
なかった事になる。
いつも通り…
そう
いつも通り。
…
涙が
あとから あとから
流れて来る…
ちくしょう…
無理だろ…
誰か
助けてくれ…
俺を 助けてくれ…
リビングの時計が
4時半をさす。
俺は 立ち上がると
美咲のもとへ向かった。
薬のせいか
よく眠っている。
そっと額に 手をあてた
効いたみたいだな…
安堵で笑顔になる。
音をたてぬよう
寝室のドアを閉めると
そのまま
俺は
もうすぐ
白みはじめる街へと
車を走らせた。
>> 44
もし
あの日
美咲のそばにいれば
深みに
はまり込んでゆく自分を
救えたかもしれない…
「ぎゃっはっは(笑)!
浩平さん!
バカじゃないですか~(笑)」
「最近 言うね~(泣)
桜子ちゃん(泣)(泣)」
季節は
夏に なった。
「助けてくださいよ(泣)
社長~…」
「女はな 浩平
魔物だ(笑)(笑)」
「オッサンの発言だな…」
「うるせ~よ(怒)」
カウンターから
大騒ぎする2人を眺める 俺は
もう
悩んでる俺じゃなかった
ひらたく言えば
開き直ったのかもしれない。
感覚を麻痺させ
深く考える事をやめた。
「パンダだ(笑)パンダだ(笑)」
「桜子ちゃん(泣)(怒)」
彼女に
グーで殴られた浩平の顔は
目のふちが黒くなり
痛々しい限りだった…
女は 魔物。
いくつもの仮面を持ち
男を 食い尽くす。
弱みを見せたら
俺の負け。
あの日
明け始めた街で
変わらぬ笑顔のまま
俺を迎えてくれた 綾さんは
俺に
そう 教えてくれた。
>> 45
「来ると思ってた…」
眠らない街で
眠らない 綾さんは
あの日の俺に
そう言って微笑んだ。
変わらない…
もう
40にはなったはず。
俺は そのままを
口にした。
「変わんないね(笑)
綾さん…」
「あんたもね 達也…」
鑑別所を
出たり 入ったりの俺が
初めて 抱いた女。
もう15年の
つき合いになる…
そのスジの世界でも
力のある 綾さんには
商売をする上でも
助けられる事が 度々あった。
俺の前に
小さなカップに入った
エスプレッソを置くと
「桜子だろ…」
と 綾さんが笑う。
耳を…
疑った。
「な… に?
どうして…」
桜子は
友達と2人
17歳で隣県から
家出をして来た。
すぐに
比較的大きな この街で
夜の仕事を始める。
もちろん それは
そちらのスジの人間絡みだ…
働き始めてすぐに
桜子は 綾さんに出会う。
「あのコ
とんでもない親に
育てられてるだろ…」
桜子は
綾さんに
母親の温もりを
求めていたんだ…
>> 46
定休日…
賑わうビーチに
水着の桜子と…
浩平と
グーで殴った唯ちゃん(笑)
痣は 消えたが
心の傷は 消えないらしい…
慰安も兼ねて 連れて来た(笑)
と言うのは口実で
ただ 桜子の
水着姿が 見たかっただけだ…
俺が選んだ水着。
白い肌が映えるよう
深いブルーの…
ワンピース(泣)(泣)
焼きたくない
と言う桜子。
他の男の視線も ある。
これは 正解だろう(泣)
一方
ダイナマイトボディの
唯ちゃんは…
「唯(泣)
そのビキニちっちゃくね!?」
と また殴られそうな発言を
彼氏がする程の露出っぷり!
真夏のビーチは 素敵だ!!!
「社長…
興奮しすぎじゃね(怒)?」
「桜子クン
人聞きの悪い事を言うのは
よしたまえっ!!」
「暑さで 脳みそ膿んだか?」
唯ちゃんが 俺達を
じっと 見ている…
「どしたの(笑)?唯ちゃん」
「つき合ってるの?」
…
「おまえ💦馬鹿だな~💦
社長 結婚してるって💦」
「不倫か~(笑)(笑)」
…
真夏のビーチに
冷たい風が 吹いた…
>> 47
何度も
自分の人生を
呪っただろう…
桜子の 歩いて来た道を
綾さんは
そんな風に言った。
美咲から聞いた 生い立ち
人が青春と呼ぶ時代の
生き様。
桜子には
ひとつも
笑顔をつくれる場所が
存在していない。
「桜子…
あんたに会って
やっと笑ったんだよ」
細いタバコをくわえて
綾さんが 言う。
「相手が 達也だって
わかった時は
きっと今頃 あんた
全部
かぶっちまってるだろうな…
って 予想できたけどね(笑)」
さっきまでの
自分の苦悩を 思う。
「優し過ぎんだよ…
あんた…」
冷めてしまった エスプレッソ
「欲張ったって…」
静かに流れる ジャズ
「誰も 幸せになんか
できやしないよ…」
俺の 明日
「あんたが思うほど
女は 弱かない(笑)」
先を見すぎるのも
あんたの 悪い癖。
綾さんは そう言って
少しだけ 一緒に
泣いてくれた…
>> 48
油断した…
本当に 暑さで膿んだ
俺の脳みそは
開放的に
なりすぎてた。
「変な女だな(笑)
唯ちゃんって…」
パラソルの下
波打際を走り回りながら
なかば本気で(笑)
ビーチボールを 打ち合う
浩平と唯ちゃんを
見ていた。
「強敵だな(笑)浩平さん」
「あれ…
おまえ 妬かねんだ?」
「… 何に?」
「『も~う達也(怒)! あたし以外の女の子 ジロジロ見ちゃ いや~(泣)』みたいなさ…」
「 … 」
「そういう目で 見んな…」
「(笑)敵じゃね~よ!」
少しずつ
芽生えた自信…
桜子もまた
現実に目をふせながら
強くなってゆく。
「水着…
似合ってる桜子…」
「あたりめ~だ…」
照れてる桜子が
可愛くて…
「おまえが 1番
いい女だ…」
波音と喧騒に高揚して…
「知ってるよ(笑)」
たまらなくって
キスをした
のと同時に
その声は 聞こえた。
「あら(笑)!!
リュウ君パ…パ…」
ハっとし
顔を向けた俺の目に
バツの悪そうな
恵ちゃんママの顔が
うつった…
真夏のビーチが
無音になる。
>> 49
もう夏休みだったんだ…
そんな事すら
知らずにいた。
恵ちゃんママと
美咲の接触を恐れる俺は
夏休みが
永遠に続けばいいとさえ
今は 思っていた。
「ボク 明日
みんなでカレーつくるんだ!」
枝豆が
弾けて飛んだ。
きゃはは!とリュウが笑う。
「な…んで?」
「幼稚園の お泊り保育なのよ
明日(笑)」
…
「そうか」
美咲が 笑い出す。
「なんだよ」
「鼻の頭が 真っ赤よ(笑)
パパ 」
…
恵ちゃんママは
会釈を 俺に残し
そそくさと立ち去った。
「ミイちゃんの 友達か?」
「あ…
あ~…」
「マジかっ!?」
俺には
桜子の反応も不思議だった。
「だけど 見られちゃったもんは しょうがね~な(笑)」
笑ってる桜子に
少し
知らない女を感じた。
浩平がビーチボールを抱えて
こちらに戻って来るのが
見える。
焦りを悟られたくない 俺は
「唯ちゃんは~!?」
と大声で叫ぶ。
後方を 指さす。
浮輪でプカプカ浮いてる
唯ちゃん。
桜子の
けたたましい笑い声。
「浩平さん(爆)鼻血!」
「だって 至近距離で
顔面にあててくんだもん(泣)」
女は 魔物だ。
>> 50
「うるっせ~な!!
あたしに かまうな!!」
…
ここ
どこだ?
「ごめん(笑)
起こしちまった…」
あぁ
桜子の部屋だ…
「昼ドラみたいだべ?(笑)」
そう言や
怒鳴り声が 聞こえた…
頭が
はたらかない
「笑えよ(怒)」
「ははは(笑)…」
「バカにしてんのかっ」
桜子が
紅茶の入ったマグカップを
テーブルに置いた。
お揃いの
猫の模様の マグカップ。
「ビールは?」
桜子は
ふ~っと冷ましてから
一口飲むと
「今日は 帰れ…」
と 言った。
「おや(笑)珍しい…」
「たまには…
リュウと遊んでやれよ…」
桜子?
「今日
リュウいね~んだよ(笑)」
俺が 家へ帰りたくない理由は
それだ。
「なんで?」
「幼稚園
ご一泊なんだと(笑)」
「 … 」
桜子は 黙って立ち上がると
冷蔵庫から
ビールを取り出し
俺の前に 置いた。
美咲に 会うのが
こわい。
女って…
友達の旦那の不貞を見たら
どうするもんだ?
話すか…?
俺なら
本人には 言わない。
…
ハっとした。
1番こわいのは
恵ちゃんママ以外の人間から…
それを 聞くことだ。
「振ってね~ぞ(笑)」
桜子の声が
遠くから 聞こえた…
>> 51
リビングの灯りが
ついている…
ドアを開けると
テーブルに 突っ伏すように
美咲が 寝ていた。
「美咲…」
肩に手をおくと
ビクっと身体が揺れた。
「きゃっ…」
俺の姿に驚き 声をあげ
「ただいま」
と言った。
…ただいま?
「あれ?
おかえりなさい か(笑)」
ひどく
酔っている。
「私も さっき
帰って来たのよ(笑)(笑)」
とりあえず
ご機嫌だ…
「子供達いないから
卓君ママの おうちで
みんなで呑んじゃった(笑)」
…
「…みんなって?」
ソファーに ドサっと座り
さりげない…
つもりで聞いた。
「え~?」
…
2度は 聞けねぇ。
「みんなね(笑)
パパのこと
カッコイイ カッコイイ
言うのよ(笑)(笑)」
だから
みんなって 誰だよ…
「ちょっと…
鼻 高かったかな…」
美咲が
ほてった顔のまま
俺に
歩み寄る…
「達也…」
名前を呼び
俺の首に
両腕を 絡ませる…
すぐに欲情した俺は
そのまま
美咲の身体を
冷たい床に
押し倒した…
>> 52
そろそろ
2人目 つくりましょうよ…
果てる寸前
美咲が言った。
現実に
引き戻される…
…
「いらっしゃいませ(笑)」
慌てて
ドアに 目を向けた。
そして
息を のむ。
「こんにちは(笑)」
「恵ちゃんママ…
いらっしゃい…」
桜子が
怪訝そうな 目を向ける。
「車…
探してんの?(笑)」
無理矢理
笑顔をつくる。
「うん(笑)
車検近いから
取り替えた方が い~かな…
って(笑)」
「外にあるの 見てて…
俺も 今行く…」
「は~い(笑)」
チラリと
桜子に 目をやると
恵ちゃんママは
ドアを閉め 展示場へ向かう。
「誰だよ」
「家の近所の人だ(笑)」
気づいていない 桜子に
わざわざ
言う必要はない…
「あたし行くよ」
「それも
おかしいだろ(笑)」
立ち上がった桜子に
素早くキスをすると
「あれは
おまえの敵じゃね~(笑)」
と 笑って 外へ出る。
真夏の 強い陽射しの下
恵ちゃんママが
俺を見て
ニッコリ微笑んだ。
>> 53
うるさい程の
蝉の音に
桜子の泣き声が
かさなる…
「てめ~は 女なら
誰だっていいんだなっ!?」
…
見られていたとは
夢にも思わなかった…
「どうせ ミイちゃんとも
やってんだろ!?!?」
「やってね~よ!!!」
嘘…
「この 鬼畜!!変態!!
早漏野郎っ!!!!!」
おいおいおい(泣)(泣)
「桜子…」
店のブラインドを おろし
俺は
桜子を黙らせようと
肩を抱…
「さわんなっ!!!」
(泣)💦💦
「あたしは…
真剣なんだ…」
カナカナカナ…
と ひぐらしの
優しい音色に変わる…
「わかった 桜子…
ごめん。
本当のこと言うから…」
「どんなんが いいの?」
「とりあえず 軽…」
うっすらと
汗をかいている 恵ちゃんママ…
俺の視線に 気づいたのか
「暑がりの 汗かきなの(笑)
私…」
と 笑う。
「じゃあ エアコン
バリバリ効くやつだな(笑)」
「あれは?」と
恵ちゃんママが指さしたのは…
若い兄ちゃんの下取り車
エアロにフルスモの AZ。
…
まったく
イメージじゃねんだけど…
そう思いつつ 俺は
運転席の ドアを開けた…
>> 54
「リュウ君パパも
乗って 閉めて💦💦」
エアコンの吹き出し口の
冷たい風を
指先で確認すると
恵ちゃんママが 俺に言う。
少し ポッチャリした彼女
よほどの暑がりとみた(笑)
助手席に乗り込み
ドアを閉める。
「だけど これ ターボだし
燃費 わり~…」
「事務員だったのね…」
「え?」
…
「キスの お相手(笑)」
…
「大丈夫よ(笑)
リュウ君ママには言ってない」
…
「もちろん…
他の誰にも 言ってないし…」
…目的は なんだ?
「あ~(笑) 涼しい(笑)」
背もたれに
ドサっと倒れこむ
…
すぐに 身体を起こすと
俺の顔を 覗き込み
「私が こんな女だと
思わなかったでしょう?」
と笑った。
「リュウ君パパ…
ほんとに 私のタイプ…」
何度となく
女から聞いたセリフ
だけど 今俺は
ペットショップの犬だ。
こちらに
選択の余地がない…
「何が
望み?」
「私も
キスして欲しい(笑)」
事もなげに
魔物は言った。
>> 55
「達也は
あたしのだっ!!!」
そう言うと
狂った 桜子は
俺の股間に
顔を うずめる
「おま… え…」
「ここも…
あたしの… もん…だ」
頭が
どうにか
なってしまう…
唾液のまざった
卑猥な音と
桜子の声…
「おまえの… だ…
さ… くらこ…」
「好きなんだ…
達也…」
なおも 激しく
首をふり
舌を 絡みつかせながら
吸いつく唇…
「た…つや…」
時おり
濡れた目で
俺を見上げ
名前を呼ぶ
愛しい 女…
身体中が
桜子を求める。
あまりの快感と
幸福に
俺は
興奮しすぎていた…
「ぁあっ…
愛してる…
桜子…!」
声が
もれる…
「あっ … ぅく…
さく… らこ っあ…!」
俺の声に
桜子の興奮も高まり
いやらしい声を
出しはじめる
「んっ んっ…!
達也…
出せ… っあ… んっ
出せよ…!
はぁあ… んっ ん
出せ…!!」
お言葉に あまえた。
>> 56
「おまえ
神聖な店舗で
こういう事すんな…」
イった人間の
セリフじゃない…
「あの女…
ぜって~ ぶっ殺してやる…」
聞いてない(泣)
「これで終わりなわけ
ね~んだ…」
桜子の
俺への執着に
少し
異様なものを感じた。
「大丈夫だ 桜子…
自分にも
後ろめたい事が出来たんだ…
これ以上
手の
出しようがないだろ(笑)」
「達也は あまいっ!」
タバコを
灰皿に押しつけると
「女を なめてる…」
と つぶやいた。
…
これが
綾さんの言った
魔物の正体なんだろうか…
美咲も また
すべてを知る日が
もし…
もし来たら
魔物へと
変わるんだろうか…?
「携番とかアドとか
教えてね~んだろな…」
だって
いちお お客さんだから
名刺 渡したもん(泣)💦
「名刺 渡したべよ…」
「やんなよ(怒)!!」
ほら
怒られたし(泣)(泣)💦💦
>> 57
「本日ラストの お車です…」
会場のアナログ時計が
9時少し前をさす…
いつもなら
夕方には終わる競り。
今日は この会場の
大きなイベントがあったので
こんな時間だ。
俺も 疲れたが
ここの人たちの疲労も
ハンパじゃないだろう…
「ありがとうございました!」
すごい数の車両
飾られた 花…
それでも 必死の笑顔で
見送ってくれる…
お疲れさま。
客の数も ハンパじゃね~から
もちろん 桜子は
連れて来ていない…
自分の車に乗ったとたん
どっと疲れが出る。
今日は 直帰だな…
『おせ~じゃね~か(怒)
浮気かよっ!?』
「おまえ 声
うるせ~よ(笑)」
っつか
おまえとが浮気だ。
「今 競り終わって
帰るとこだっての(笑)」
『… 今日は
家 帰るんだろ…?』
「あぁ…
少し 疲れた…」
ごめんな
桜子。
『い~よ…
ひとりで するから…』
あ~ん(泣)💦💦
…
「やめとけ…
明日 可愛がってやる(笑)」
「あたしがなっ」
…
あまり深く
考えないようにしながら(笑)
車を走らせた。
家の玄関を開けたのは
10時過ぎ。
なぜか
出迎えが なかった…
>> 58
リビングへのドアは
明るい。
?
話し声…
ドアを開ける。
美咲は
誰かと 電話をしていた。
「あっ おかえりなさい(笑)
うん…
今 帰って来た… 」
洗面所へ行こうと
ふたたび歩きかけた時
「じゃあね(笑)桜子ちゃん」
と 美咲が言った。
桜子…?
手を洗いながら
頭をめぐらす。
美咲が桜子に
なんの用事で?
それとも
桜子が かけて来たのか…?
…
鏡の中の俺は
ひどく疲れた顔をしていた。
思いきり 顔を洗う。
しっかりしやがれ!
ふたたび顔をあげた時
鏡の中に
美咲がいた。
わ~~~~~(泣)!!!
ドキン
ドキン
ドキン
「ご飯は(笑)?」
…
「軽くでいい…」
テーブルについても
まだ 動悸のおさまらない俺に
美咲は追いうちを かける
「恵ちゃんママ
お店に行ったんですって?」
…
もう いいだろ(泣)
「ああ…」
ビールの缶を 傾け過ぎて
少し かぶったし(泣)💦
「桜子ちゃんのこと
『すごく可愛いコね』
って言うから
私の親戚なのよって
教えたの(笑)」
もう
殺してくれ 俺を…
>> 59
なんだ…
この状況は…
「社長(笑)
あいかわらず奥さん
料理上手っすね(笑)」
「やだ(笑)浩平君も
あいかわらず 口がお上手!」
「おまえも 見習え 唯!」
なんで おまえまで居る…
ダイナマイトボディよ。
「桜子ちゃん(笑)
リュウの相手ばかり
疲れちゃうわよ!
こっち いらっしゃい(笑)」
…
美咲が
みんなを 家に招待したいと
もし
俺に相談していたなら
伝えもせずに
無理だと 嘘をつけたのに…
「さくらこ!
ズルしないでよ!」
「うるせ~(笑)」
「リュウ(怒)!
桜子チャンでしょっ!」
…
桜子のやつ…
美咲の誘いを
ふたつ返事で
快諾しやがった…
「社長さん…
大変だね…(笑)」
こそこそと
意味深な事言うの
よしやがれ!ダイナマイト(怒)
「あっ 唯ちゃん💦
ごめんなさい…
ちょっと
こっち手伝ってくれる?💦」
「は~い♪」
2人になるな~~っ(泣)
「社長!! なんか
テンション低いっすね!?」
おまえ飲み過ぎ!!
声 デカいし(泣)💦
「さくらこ!
ジュース持って来て!
… さくらこ!!」
桜子は
リビングに並べてある
家族の写真を
見ていた…
>> 60
『軽く』と言った夕飯が
あの夜
俺の喉を通ることは なかった…
「恵ちゃんママね
桜子ちゃんのこと
すごく気に入って…」
あの女…
「秋になったら
『ロード』の従業員さん達も一緒に バーベキューがしたいって 言うのよ(笑)(笑)」
桜子の言った通りか…
「それで 私 思ったの…」
何をだ…
「その前に
私も 交流深めておきたいな
って(笑)」
なに?
「さっき
桜子ちゃんに電話してね
うちに いらっしゃい
って言ったのよ(笑)」
…
ナンダッテ?…
「暇だから
いつでもい~よって
(笑)ぶっきらぼうに
言ってくれたわ(笑)(笑)」
桜子は…
おまえが嫌いだよ 美咲…
ここには
見せたくないものが
たくさん あるんだよ
俺には…
「パパ…
全然 食べてないけど…」
…
「私…
勝手なことした?
怒ってる…?」
シュンとする美咲…
あんなに
楽しそうに喋ってたのに…
「怒ってなんかね~よ(笑)
ただ 家でまで
あいつらの顔 見たくね~な
って 思っただけだ(笑)」
悪いのは
美咲でも
あの女でもない
全部 俺だ。
>> 61
「パ~パ~
さくらこ 泣いてる~」
…!
そちらを見ていた
俺に気づいて
リュウが呼ぶ…
「ん~?…」
誰も
気づいていない…
「うるせ~ぞ リュウ(笑)」
桜子…
「なんだ
嘘泣きか~…」
桜子…
リビングにいる 桜子と
目が
合い
見つめ
合う…
「ミイちゃ~ん!!」
俺の目を見ながら
大声で美咲を呼ぶ
桜子
「どうしたの~?」
ふり返る美咲…
…
「パパ…
何 やってるの…?」
…
「腕…立て伏せ …だ」
…
「社長(笑)(笑)
マジ うけるっす~(笑)(笑)」
桜子
何を言おうとした?
「体力づくりは 基本だ!
浩… へい…!」
美咲に
何を…
「痛てっ!
乗るな リュウ!」
「きゃははは(笑)」
「桜子ちゃん
なんだった(笑)?」
「…
なんでもね~…」
「あら…
そう… 」
こんな
恐ろしい状況を
秋になったら
また 繰り返さなきゃ
ならねぇのか…?
魔物を
また ひとり
増やして…
>> 62
「おい浩平!!
あたしの酒が飲めねのか!?」
桜子は
グデングデンに
酔っ払った。
「桜子ちゃん(泣)
酒癖 悪いんだね(泣)」
「酔わなきゃ
やってられないのよ(笑)…」
ダイナマイト…
「桜子ちゃんは
彼氏いないの(笑)?」
美咲…
「ぶはははは(笑)」
ダイナマイト…
「いるよ」
桜… 子…
「死んだけど(笑)」
…
「永遠の
恋人だから…」
空気が
シンと凍る。
「冷房 効きすぎだよね…」
「なんだよ(笑)唯ちゃん(笑)
あたしが
寒くしたみて~だろ(笑)」
桜子…
本当なのか…
桜子…
「眠ったみたいね…
桜子ちゃん」
「浩平たちは?」
「今 帰ったわ(笑)」
美咲が
あらわになっていた
桜子の足に
ブランケットをかける…
「私…
よけいな事
聞いたみたいね
桜子ちゃんに…」
俺にとっても…
だ。
「このまま
やすませましょう…」
寝室の…
ベッド。
「パパ わるいけど
リビングで
寝てくれる(笑)?」
>> 63
眠れなかった…
思えば
思うほど
「眠れねぇ…」
2階にいる
桜子が
欲しくなる…
カタンと
音が 聞こえた気がした。
期待。
シン…
そのまま
眠ったらしい
目を覚ましたのは
唇に感じた ぬくもり…
目を開けると
桜子の 大きな瞳…
「達也…」
抱きよせて
激しく キスをした
「桜子… 桜子…」
小さな声で
互いを呼びながら
激しく
唇を 求め合う…
「愛してる 達也…」
「俺もだ 桜子
おまえしか
愛せない…」
「嬉しい…
おまえだけだって
もっと
言ってくれ」
ほの暗い リビング
2階に
美咲が寝てる状況
スリルは
愛を
加速させる
「おまえだけだ
桜子
誰よりも
愛してる…」
桜子は
唇を離すと
「ミイちゃん見てるぞ…
達也…」
と言い
写真を指さす
「見えてね~よ(笑)」
クスリと笑う
桜子の笑顔の後ろで
リビングのドアが
大きく開かれた。
>> 64
知らない町を走るのが
俺は好きだ…
「ちきしょっ
ここ さっき通ったべよ…」
もちろん
イライラもする(笑)
車を積む キャリアカーに
ナビなんか つけてない。
自分で目的地を
見つけるのも 快感だ。
客に書いてもらった
簡単な地図が
本人の馬鹿さかげんを
物語っていた。
「ど~も『ロード』です…」
俺は ギブアップして
電話をかけた。
『もうっ
おっそ~い(怒)』
てめ~の地図のせいだろが。
『今 どこ~?』
彼女かよ…
「ガソスタ曲がったんすけど…
いつまで走っても
橋なんか ないですよ~」
『 … 』
理解してくれ。
『ナビないの?』
放棄すんな。
『じゃあ マドカ
ガソスタまで 行くね♪』
「遠いでしょう!?
この地図見たら かなり…」
『歩いたら 2分くらいだから
待ってて(笑)』
…
おまえの 地図上の
距離感覚…。
ガソスタの 隣のコンビニに
キャリアカーをとめると
タバコに火をつけ
知らない町の
景色を眺める…
逃げて来た
気分だ。
煙りが窓の外を
漂う…
逃げて
来たんだろう…
>> 65
「桜子ちゃん…
薬 見つかっ… 」
身体が かたまる。
「ぎゃあ! 社長!
あたしだよ!💦
ミイちゃんじゃね~よ(怒)」
…
なに…
言ってる?
「ミイちゃん!(泣)
見っかんね~から
社長 起こしたら
寝ぼけてクっついて来た(泣)」
「パパ…」
美咲の顔が…
よく 見えない…
「あ…
あぁ… ワリぃ… 」
美咲は黙って
頭痛薬を
桜子に渡した。
美咲が 起きていること
桜子は
知っていたのか…?
いや…
むしろ
起こして来たのか…
血の気が ひいた…
桜子は 薬を飲むと
「風呂入りて~し
帰るわ(笑)」
と 笑った。
「こんな時間に…」
と言う美咲に
「ごちそうさまでした」
丁寧に 頭を下げて
桜子は
出てゆく…
玄関の しまる音
1人で
戻って来た 美咲
なにもかもが
夢の中のことのようだ。
「パパ…」
「なんだ?…」
「私…
信じてて
いいのよね…?」
「あたりまえだろが(笑)」
笑いとばすしか
なかった。
>> 66
マドカが
走って来た。
所要時間 15分。
時間の感覚も
危ういらしい…
運転席から 降りると
「申し訳
ありませんでした(笑)」と
一応
頭は 下げる。
後ろに積んであるラパンに
マドカは くぎづけだ。
「嬉しい…
今日から マドカのだね(笑)」
車が好きで
ブローカーから
はじめた この仕事…
ナリワイにしてしまえば
魅力も感じねぇが
こんな風な
客の 顔や言葉で
少し 幸せになれる。
「マドカんちの前 狭いから
ここで おろそうか?」
そういう事は
早目に 言っとけ(怒)
「少し お茶飲もう(笑)」
怒るかわりに
俺は 笑う。
「え~(笑) ナンパ~?(笑)」
俺は ビジュアルに
こだわる男だ(怒)
知らない土地で
よく知らない誰かと
話しがしたかった…
「あったかい コーヒーで
い?(笑)」
「マドカ スープ~♪」
食事かよ…
急に
涼しくなりはじめた
風の中
あったかい缶を手渡しながら
「寒くない?」
って聞いてる俺が
まるで
少年のようで
なんだか
とても
なつかしい気持ちに
なったんだ…
>> 67
桜子に
聞きたいことが
いくつもあった…
明くる1日は
とても長く
店を 早く閉める事ばかりを
考えていた。
「うち 来るだろ(笑)?」
何も変わることのない
桜子が
そんな俺に言う。
「おまえは…
どういう つもりだ?」
うまく言葉が選べず
女々しい考えしか
浮かばねぇ…
「なにが?」
行く夏を 惜しむように
蝉が 騒ぐ…
「おちょくって
面白がってんだろ
俺を…」
「なんで
そうなるんだよ!?」
「おまえ 夕べ
美咲が起きて来ること
わかってたんだろうが…」
「それが なんで
おちょくってる事になんだ?」
「美咲が気づけば
どうなるかぐらい
わかんね~のか!?!?」
初めて…
怒鳴った。
「終わんのか…?」
桜子が
少し 笑う。
「俺達は
バレたら終わりの
関係なんだ!!
… って
そういう事なんだな(笑)」
ちが…
「達也は いつでも
捨てる方は あたし…
って考えてんだよ(笑)」
>> 68
残念だが…
俺は美咲を
女として愛してはいない。
「じゃあ…
わざと
あんな状況をつくったのは
認めんだな…」
だけど
図星だったかもしれない
その
桜子の言葉に
返す言葉は
見つからなかった…
桜子はコクンと
うなずくと
タバコに火をつける。
…
どちらかを
選んでほしい。
桜子は 足掛かりが
欲しかったのかもしれない。
「もうひとつ…」
俺は つづける。
「永遠の恋人…
って なんだ?」
口に出すのすら
吐き気がする。
桜子が ハっと顔をあげた。
少しの空白。
「灰 おちんぞ…」
桜子は
微笑んで言った。
「写真見るか…?」
ふざけるなっ!!
叫び出したかった…
どす黒い物が込み上げ
亡き者への嫉妬で
気が狂いそうになる。
桜子が
自分のサイフを
ひきだしから取り出している…
「やめろっ!!」
くたびれた1枚を
俺に差し出す…
「見ろ…」
優しい 声だった。
その声に
導かれるように
それを 手にとる。
少女の桜子に
寄り添っているのは
1頭の 中型犬だった。
>> 69
嬉しそうに
ラパンの運転席に座ると
「ごちそうさま(笑)
だけどマドカ
社長さんには おちないよ!」
と言って笑う…
「残念だな(笑)」
「社長さんも
かなりのイケメンだけど
うちの彼氏
もっとイケメンだから(笑)」
手を振って見送る。
ひとときの安らぎを
ありがとう(泣)マドカ(泣)
「帰るか…」
口に出さなければ
身体が動かない。
運転席に座り
何度となく鳴っていた
携帯を開く。
履歴は
桜子と 美咲の
オンパレード…
あの日を境に
妻の 夫への無関心が
執着に変わった。
ハザマから逃げるように
俺は 最近
ひとりの仕事を好む。
自分でまいた種が
育ち過ぎ
俺を
がんじがらめにした。
そして
この
見えない女の闘いが
繰り広げられる履歴に
紛れ込む
もう1人の女。
『リュウ君パパ~(笑)
お疲れさま~♪』
今は
よけいに
逆らえる状況じゃねえ。
「お疲れ(笑)
恵ちゃんママ…」
『翔子って呼んで』
…
季節は 秋へ
変わろうとしていた…
>> 70
女の心理は
俺には わからね~…
「パパは きっと
華があるのね(笑)」
軽く 興奮している…
「あっ!
芽衣ちゃんママ~!
おはよ~(笑)!」
さっきから
あちこちに手をふり
愛想を振りまいている…
親たちは みんな
いいカメラを持ち
撮影の段取りに必死だ。
リュウは可愛いが
俺には
そこまでする意味が
いまひとつ わからない。
「見て… パパ…
恵ちゃんの お父さん…」
美咲が 視線で指す先には
ずんぐりとした小さな男。
隣には もちろん
世界一不機嫌な顔をした
『翔子』が居る。
「お父さんって
感じじゃん(笑)」
「やだ(笑)パパ~(笑)(笑)」
…
笑い過ぎだろ。
日中の陽射しは
まだまだ きつい
秋の1日…
流れるマーチのリズムと
歓声や笑い声の中
店にいる
桜子を思う。
「リュウの運動会なら
しょうがね~な(笑)」
そう言って
桜子は笑った。
17で家出した桜子。
それは
永遠の恋人を
失った年でもあった…
>> 71
「ざま~なかったよな(笑)
あん時の 達也…」
「うるせ~…」
床にゴロリと横になり
タバコをくゆらす
家では
絶対に 出来ないこと…
アパートの安い家賃は
俺が払っていた。
せめてもの
償いのつもりで。
もちろん 桜子には
そんな言い方はしないが…
「半年だな…」
ヤニで薄茶色に変色した
天井を見ながら つぶやく。
「なにが…」
テレビを観たまま
桜子が言う。
「出会ってだべ…」
「女の子か(笑)」
スピリチュアル的な番組が
桜子は好きだ…
「あたしは
5年だけどな…」
… え?
「17で 家 飛び出したんだ
あたし…」
綾さんと俺に
接点がある事を
桜子は知らない。
「達也が
嫉妬に狂った(笑)…」
嬉しそうな顔で
俺に 向き直る…
「あの
永遠の恋人が死んで…
家に
いる意味が
なくなったから…」
顔が
曇り出す…
「この土地って 決めたのは
一緒に家出した
友達だった」
テーブルにある
俺のビールを ゆっくり飲んで
しずかに続ける
「頼れる人がいる…
って
ガキだった あたしは
友達に言った…」
強めに置いた 缶ビールが
テーブルにぶつかり
少し
大きな音を たてた。
>> 72
「リュウ~~っ!!
走れ 走れ~~っ!!」
立ち上がり
コースぎりぎりまで
にじり寄り 応援する美咲。
なんだか俺は
すげ~感動してしまい
涙さえ 浮かべてる。
…
美咲にじゃない。
口をヘの字にむすび
懸命に走る リュウにだ…
いつの間に
こんなにデカくなった?
触れるのも 恐ろしい程
小さな 赤ん坊だったのに…
初めて 顔を見た日
嬉しくて 嬉しくて
ニヤニヤしながら
決めてあった名前を
誰にも聞かれないよう
そっと 呼びつづけた。
『リュウ… リュウ…』
俺の分身。
早く 大きくなれ…
携帯が鳴った。
うっかり
号泣するとこだった(泣)💦
美咲は クラスメートの応援に
余念がない…
【達也❤❤❤
こっち 見て❤❤❤】
顔をあげると
汗を拭いたハンカチを
胸元で 小さく振る 翔子
…
ずんぐりむっくりが
隣にいるのに…
だ。
【気づかれちまうよ💦
気をつけて!翔子!】
素早く 送信した。
届いた 俺のメールに
我を忘れ
くしゃくしゃの笑顔で
身もだえする 馬鹿な女…
ぶつかられた
ずんぐりむっくりが
とても迷惑そうに
少し 離れた。
>> 73
「ミイちゃんの
おばちゃんは…」
5年前…
「いらっしゃい…
って言ってくれたけど
金髪に 派手な化粧の
あたし達を…」
リュウが
生まれた年…
「歓迎してないのは…
よくわかった(笑)」
里帰りをしてた
美咲…
「奥から 赤ちゃん抱いて
ミイちゃんが出て来た…」
残りのビールを
飲み干す
「ミイちゃん
お母さんになったんだ!
って 少し笑顔になった(笑)」
桜子…
「 帰りなさい
って…
ミイちゃんは言った」
アルミ缶が
手の中で
バリバリと 音をたてる …
思い出した。
早く…
リュウを抱きたくて
走って
美咲の実家に 飛び込んだ
自分。
玄関先で
ぶつかった 少女…
おまえ
だったのか…
桜子
「ミイちゃんは
達也の顔見たとたん
『パパ』って笑って
もう…
あたしを
見なかった…」
>> 74
「涼しくなって来たね~(笑)
リュウ君ママ(笑)」
おまえ さっきまで
汗かいてたよな…
「バーベキューの季節(笑)」
「そう(笑)!!」
妙なテンションの
2人の女は
異様な盛り上がりを みせる。
…
参加しろ
ずんぐりむっくり。
「パパ
どこか いい場所知ってる?」
上目づかいで
美咲が聞く。
「従業員さん達なら…
若いから きっと穴場知ってるんじゃな~い?(笑)(笑)」
チラリと
俺を見る事を忘れね~…
「恵ちゃんパパは?
どこか 知らないですか?」
「夜の街なら…」
おい デブ。
おいしいじゃね~か(怒)
「おもしろいのね(笑)
恵ちゃんパパ(笑)(笑)」
翔子が 蹴った。
「痛いよ ママ」
プライド ね~のか…
「考えとくわね♪」
翔子は 小さな目で
俺に
ウインクまがいな事をすると
「行くわよ!」
と家来を従え 去ってゆく。
…
「いろんな夫婦が
いるのね(笑)(笑)…」
ただ…
穏やかなだけだと 思っていた
美咲の気性。
そんな
何気ない言葉にも
自分の幸せを
誇示する美咲が見えるようで
少し
嫌な 気がした。
>> 75
「愛してる…
桜子…」
もし
美咲が
5年前に
桜子を受け入れていたなら
「たつ…や…」
知らなくていい 世界へ
足を踏み入れ
「っん…
愛…してる…」
身も…
心さえも 擦り減らしてゆく
少女の歩く道を
「ぁあっ…
達也ぁ…っ!!」
変えていたかも しれない。
「もしさ…」
小さなベッドの上
腕の中で
「あん時
ミイちゃんに
優しくされてたら…」
俺の唇を
なぞる
「達也と
こうしてることは…」
その指が
俺自身の
濡れた場所を
なぞりはじめる…
「なかったのかな…」
「桜子…!」
きっと
運命は
決まってる。
道が どこで別れていようと
繋がる道は
角を曲がれば
きっと 見えてくる…
「っあ…
(笑)2回… 目か…
達也…」
何度でも
欲情してしまう
おまえの
顔に
身体に 声に
テク…ニックに…
「1回が みじけ~から
いいけどな(笑)(笑)」
… (泣)(泣)
>> 76
「パパ!
それ ボクの!(怒)」
「い~べ(笑)
ちょっとぐれ~(笑)」
美咲が
幸せそうに笑う。
いったい 俺は
どのぐらいの間
こいつらとの時間を
持たずに来たのか…
望まれてないからと
自分に
言い訳をして…
だからと言って
さして
話しが弾むわけでもない
夜のファミレス。
俺は 黙々と
リュウに イタズラしながら
腹を満たしていた。
「美咲(笑)」
「あら! 修司!」
男?
反射的に 顔を向ける。
「こんばんは(笑)」
体育会系のサワヤカ君が
微笑んだ。
「旦那さん?」
「うん(笑)」
「こんばんは(笑)」
負けずに サワヤカな笑顔を
つくってみる俺…
「子供?」
見りゃ わかるべよ。
おじいさんに見えんのか?
「うん 5歳よ(笑)
リュウって言うの(笑)」
「リュウ君 こんばんは~!」
っつか おまえ 誰だよ…
「あっ💦
高校の同級生なの パパ💦」
聞こえたようで
恥ずかしくなるべ(泣)
「そうだ!美咲!
同窓会をしよう!!」
ここで
ひらめかね~でくれ…
>> 77
どうも
生理的に
受けつけないタイプ。
ふだん食わない夜飯のせいなのか こいつのせいなのか
俺は 必死に
ゲップをこらえていた。
「だけど…」
美咲が 俺を見る。
「あ~ 旦那さんの前で
連絡先聞くのも 変か(笑)」
いなけりゃ い~のか…
「気にしないで(笑)
俺 そういうの
かまう人じゃないから(笑)」
…
なんだ?
なんか 変な事言った?俺💦
「じゃあ お言葉にあまえよう
美咲(笑)」
美咲は
悲しい顔を していた。
黙って携帯を 取り出すと
番号を告げる。
「じゃあ 後で連絡する(笑)
お邪魔しました!
バイバイ リョウ君(笑)」
リュウだ(怒)
「騒がしい奴だな(笑)
… 美咲?」
「ヤキモチも…
やいてくれないのね…」
そういう事か。
「ママ!
アイスクリームが食べる!」
「食べたい でしょ(笑)」
思わず笑った美咲に
ホっとする。
めんどくせ~のは
苦手だ…
…
もし
桜子なら?
俺は
絶対に 許さない。
やっぱり
美咲に
愛は ないのか…?
>> 78
「達也…
してほしい…」
求められれば
応じる。
俺は 桜子の言うように
鬼畜だ。
変態だ。
… 早漏だ(泣)
「美咲…
脱いで…」
美咲は うなずくと
パジャマのボタンに
手をかける…
ムラムラして来た。
やたらと ゆっくりに感じる
「早く 脱げ…
美咲…」
俺の言葉に興奮し
腰を もぞもぞと動かす…
「感じてんの…?」
「ぃや…」
肩と胸が
あらわになる…
「どうして…
欲しいんだ?」
「っあ…
キス… して…」
「それだけ?」
たまんねぇ…
どこにも触れず
キスをした。
「はぁっ…
達也…
さわっ… て」
胸に 触れる…
「はぅ…
っあ…」
やばい…
「舐めて… んっ 達也…」
やばい
やばい
やばい…!
危機を察知した俺は
おもむろに
美咲を押し倒す。
「ぁあっっ…
達也…
好きよ…!
愛してるっ…」
「そんな… に
俺が…
好きか? み…さき…」
「あぁっ … ん んっ
好きよ 好き…! ぃい…」
愛してるとも
言えないのに
抱けば
快楽に包まれる俺は…
「っは… 美咲…ぃ 」
俺は…
ケダモノ以下だ…
>> 79
【浮気すんぞ💢】
そう来たか…
少々
調子をこきすぎたらしい…
【ごめんよ(;_;)
子猫ちゃん❤
愛してるよ❤ 】
送信…
と。
【てめ~💢
なめてんのかっ⁉
死ねや💢💢💢 】
こわいよ~(泣)💦💦
よほど疲れたのか
深い 美咲の寝息…
そっと寝室を出ると
リビングに向かう。
「もしもし…」
『なんで店にも
顔出さね~んだよっ!』
「わるかった…」
小さな 小さな声で話す。
『言い訳ぐれ~しやがれ!!』
… 言ったら
よけいに 腹が立つだろう?
『今すぐ 来いっ!!』
「それは 無理だろ…」
『死んでやる…』
…
「おまえ
そういう事言うの やめ…」
『本気だ』
恋は 盲目
アバタも エクボ…
桜子の
気性の荒さを
俺は 可愛いとすら思いながら
車を 走らせた。
あと先も 考えず
ただ
気持ちの思うまま…
>> 80
「さ~くらこっ(笑)」
…
「さっくらっこチャン❤」
くるくる向きを変える
桜子のまわりを
グルグルまわって
ご機嫌をとる 30のオッサン…
「今度 こんなに
あたしをほっといたら
ほんとに死ぬからな…」
「桜子…」
携帯が鳴った。
美咲… か。
「出ろよ…」
待ち受ける状況に
真っ暗な気持ちになりながら
携帯を見た。
高城~~~(泣)(泣)(泣)
「どした(笑)?
こんな時間に(笑)!」
『テンション高ぇ~な(笑)
おまえは あいかわらず(笑)』
悪友。
親友。
きょうだい…
穴の。
『飲み行かね?』
「今からかっ!?」
…
これは もしや
天の助け。
美咲にも 言い訳が出来る!!
「よしっ 行くべ(笑)!」
桜子が
また キョトンとしている…
猛烈に 可愛い。
「女 連れてっていいか?」
『好都合(笑)
実は 俺も 女ヅレ(笑)』
気が合うな~(泣)高城…
俺たち(泣)(泣)
>> 81
会ってすぐ
高城の魂胆は わかった。
女を 俺に
自慢したかっただけ(笑)
しかし残念ながら
俺 圧勝(笑)
久しぶりの快感。
「達也 おまえ…
可愛過ぎじゃね(泣)!?」
「だべ~~~(笑)(笑)」
高城の彼女は…
人妻だった。
世に言う Wってやつ。
「懲りね~奴だな(笑)
おめ~も…」
「おまえに言われたくね~な」
デカい声で笑った。
なんだ?
この 開放感。
共犯者がいるって
こんなに心強いもんか…
日々
後ろめたさで
いっぱいいっぱいな自分を
あらためて痛感した。
桜子も…
「達也❤
これ 美味しいよ♪
ハイあ~~ん…」
…
『おい達也!
これ マジうめ~ぞ(笑)
ほら 食え!!』
(注:通常訳)
このように
今日の一件を忘れる程
頑張ってくれてる。
「高城は?
バレてね~のか?
美由紀ちゃんに… 」
桜子と 高城の彼女が
喋ってるのを 見計らい
そっと聞いた。
高城は 大袈裟に首をふると
「修羅場…
真っ最中だ(笑)」
と ヤケ気味に笑った。
>> 82
高城達と 別れる間際
美咲から
電話が入った…
あと2.3分遅ければ
リアルな アリバイ工作は
無理だったはず。
神は まだ俺に
味方をしてくれるのか…
「ふわ~あ…」
「桜子 おまえ
あくびし過ぎ(笑)」
「だって眠ぃ~よ(怒)
3時間ぐれ~しか
寝てね~し…」
「だから 今日は
休んでい~って言ったべよ」
「…やだね」
缶コーヒーを
俺に放りながら言う。
「心配だから…!」
…
しおらしい言葉に
キャッチしそこねた。
「ヘタクソ(笑)」
…
やっぱり 可愛い。
正直 ここんとこ
逃げたかった。
激しい
桜子の執着から…
だけど
たぶん 人より俺は
ビジュアルにおく ウエイトが
デカいんだ。
しみじみ思う…
バカバカしいか?
いや
大事なことだ。
…
「早く 拾えよ…」
「おっ お~…」
「見とれたんだべ(笑)?」
その通り。
「社長~!
次 どれ洗車しますか~?
…あっ
いらっしゃいませ~(笑)」
客か…
コーヒーを拾って
窓の外をのぞく。
「こんにちは~(笑)」
出た。
ずんぐりむっくりの嫁。
>> 83
高城の女房
美由紀ちゃんは
筋金入りの元ヤンだ。
10代からの つき合い…
俺も よく知ってる。
デキ婚
4年生をカシラに
2年生 3歳の 三姉妹。
1番上の子は
高城に瓜二つで
当時 仲間うちでは大爆笑。
美由紀ちゃんに
惚れ込んでた高城は
『間違いなく 俺の子だ』
と感激して泣き
『疑うんじゃね~(怒)』
と 美由紀ちゃんに
ボコられていた。
時の流れとは
恐ろしいと
つくづく思わされる…
高城は
俺と同じで 遊べる男。
どんなに悪さをしても
俺とは違う意味で
美由紀ちゃんの元へ
戻っていた。
「今回は…
違うんだ…」
高城が言う。
「どんな風に…?」
わかっていながら
高城の口から聞きたかった。
「守ってやりたい…
って すげ~思うんだ。
あいつのこと…」
桜子と話しながら
静かに笑う
美由紀ちゃんとは真逆な女性。
バレれば
ひたすら謝り 女房が直接 相手の女と 話しをつける…
という図式は崩れた。
高城は
家族を捨てる
決断をしていた。
>> 84
桜子の
目が変わる。
飛び出そうとする肩を
ぐっと 掴んでおさえ
「俺のために
もう少しだけ堪えてくれ…」
と 頼む。
「わかってるよ…
そこまでガキじゃね~」
俺の顔を振り返ると
「敵じゃね~し!」
ニコっと笑う。
…
かわえ~(泣)(泣)
…
頭を ぽんぽんし
俺は
妖怪の元…
翔子の元に向かう。
「いらっしゃい(笑)」
「こんにちは(笑)」
店の中を チラっと見ながら
「今日も仲良しね(笑)
妬けちゃう…」
と 気色の悪い発言。
俺も 堪えなければ…
なんの為に?
…
自分の為だ。
「ホテル行こう!
達也…」
…
… は???
「あなたと…
寝たい 」
「ちょっと待って 翔子…」
「冗談よ(笑)」
…
展示場を
目的もなく 歩く…
「今朝ね
リュウ君ママに会って…」
夕べは
結局帰らず
桜子のアパートから出勤した…
「あくびばかりする彼女に
『どうしたの?』
って聞いたら…」
何を
言う気だ…?
「『主人が夕べ 激しくって』
って 笑うのよ…」
…
「想像しちゃった 私…」
すんなよ(怒)
「あらっ…」
桜子が
こちらに向かって
歩いて来た…
>> 85
「子供達は…?」
俺が聞く。
「美由紀が…
離すわけない…」
グラスの氷を
揺らしながら…
「こんな親父に ついて来たって い~ことね~しな(笑)」
俺と違って
高城は
ものすごい 子煩悩。
娘たちも
父ちゃんベッタリだったはず…
高城は
気づかれぬよう
そっと
涙を こぼしていた…
「高城…」
聞いて欲しかったのか…
俺に。
決して
浮ついた気持ちで
飲みに誘ったわけじゃない。
「考え直せ 高城」
自分の言葉に
驚いていた。
「いっときの恋愛感情と
家族を
ひきかえに すんな…!」
なに…
言ってんだ 俺…
「ずいぶん
深刻そうな話しね(笑)」
高城の彼女が
笑う。
「きっと また
エッチな相談でも
してるんですよ(笑)(笑)」
桜子も
笑う。
「もう
やめるべ…」
反対側を向き
袖で 涙をぬぐった高城が
頭から 離れねぇ…
「(笑)だよ 桜子ちゃん!
変態会議だからね(笑)(笑)」
「や~だ~(笑)(笑)」
近い 未来の自分を
たしかに
見た気がしたんだ…
>> 86
「翔子さん(笑)」
桜子が言った。
「な~に?」
なんでだ?
「あんまり 達也…
いじめないで下さいね(笑)」
「あら(笑)
変なこと言うコね(笑)」
なんで
こいつの名前
知ってんだ?
「私は 味方よ(笑)」
「誰の?
…ですか(笑)」
「あなた達の…」
2人の女の闘いを
ただ
眺めていた。
桜子が
笑い出す。
「翔子さんって
おもしろい(笑)」
顔か?
… 失礼。
「バーベキュー
楽しみっすね(笑)(笑)!」
楽しい会話と
勘違いしている浩平が
遠くから
声を かけて来る。
なんで 知ってる?
「浩平君(笑)
いい場所 思いついた~?」
「俺の彼女
知ってたっす(笑)!」
(泣)また来んの~~!?
…
「とりあえず
今日は 帰るわ(笑)」
桜子を 見る
「2人には…
してもらえないみたいだから」
走り去る 翔子に
『車 買う気ね~のか?』
ふと思う
俺だった。
>> 87
こんな風に
笑う美咲を
俺は 知らなかったかも
しれない…
「健太も(笑)!?
…うん
和久までっ!?(笑)(笑)」
なんでもいいが
男の名前ばっかだな…
『おかえりなさい』もない
美咲に 少し 意地になって
「美咲 ビ~ル~!」
リビングへ 声をかける。
「うん(笑)
うん…」
と携帯で話しながら
冷蔵庫から ビールを出し
プルタブも開けずに
俺の前に置く。
けっこう 強めに。
…
めんどくせ~のかよ…。
「じゃあ 修司(笑)
後でメールするね(笑)
バイバ~イ(笑)」
…
切ったなら
こっち来いよ。
美咲は 10分程無言で
ソファーで携帯と格闘していた
「よしっ…」
小さく つぶやき立ち上がる。
「ご飯は?」
おかえりなさいだろ(泣)!?
「いらね~や…」
と言っても
ツマミは出してくれる。
…
出てこね~し(泣)(泣)
「あいかわらず
元気そうだったわね(笑)
高城君(笑)」
もちろん
電話口に出てもらった。
「ああ(笑)
悩みね~からな(笑)あいつ…」
「パパもね」
どういう意味だ?
>> 88
桜子が
俺の顔の前で
自分の携帯を かざす。
…
俺が送った
桜子へのメール…
桜子への…
桜子…
翔子っ!?!?
俺の眼球の
飛び出し具合を 確認すると
パカっと
携帯を閉じる。
「老眼か(笑)」
怒っては…
いないらしい(泣)💦
浩平が知っていたのは
昨日も あいつが
店に来たから。
中に居た桜子には
声をかけず 帰ったらしい…
「何が して~んだろ?
あの女…」
ゴロリと
ソファーに横になる。
スーツのまま…
「桜子…」
そ…
そそり過ぎ(泣)!!
「俺が…
欲しいんだろ…」
火を…
つけてやろう。
「最終的には…
そういう事だろな…」
まだ だな…
「俺と…
寝たいってよ…」
「なに!?」
「あの女(笑)…」
少しずつ
距離を縮める…
「ふざけやがって…」
もう少し…
…!
電話かよ(泣)
忌ま忌ましく携帯を見る
大きな ため息が出た。
「はい ロードです…」
『社長さ~ん(泣)
マドカ …ヒクッ
社長さんと
つき合ってあげるよ ヒッ…
ふられた… ヒクッ から…』
頼んでね~し(怒)(怒)
>> 89
とげとげしく感じるのは…
気のせいなのか?
「やるんだ(笑)?同窓会?」
「 … 」
なんで
ジっと見る…
「 … はぁ~」
(泣)ため息っ!?
「ええ…
うちわだけど…」
「楽しんで来いよ(笑)」
ギョっ!!
美咲の目が
みるみる赤くなる…
ふいに 立ち上がると
キッチンで
洗い物を はじめる。
やたらと
水の音が うるさい…
わかんね~…
やっぱり
女は わかんね~…。
ザーザーと
水の流れる音と
美咲の背中…
眺めてたって
何が変わるわけじゃね~
「俺
風呂 入って来るわ…」
ピタっ
と 音が とまった。
「私も 入る」
はい~!?!?💦💦
「な、なんで…」
どもっちまったぜ💦
「いけない?」
「いけなかね~けど…」
ニッコリ笑うと
「後で行くわね(笑)」
…
まったく
意味が わからね~…
一緒に入ってたのは
結婚してから
数ヶ月だろ…
7年近く
前の話しだ。
湯舟に 身を沈めながら
考える。
…
なんだか 少し
ワクワクして来た。
>> 90
「旦那あ…
モテモテですなぁ(笑)」
…
『間に合ってます』
と 電話を切ったのに
マドカの 激しくなる
泣き叫ぶ声は
シンとした 事務所の中に
漏れ聞こえていたらしい…
もう少しだったのに(怒)
脱兎のごとく
逃げられた気分だ…
起き上がり 座ったまま
タバコを吸いはじめた 桜子。
マドカの やろう~(怒)
おさまらないので
隣に 座った。
タイトな ミニに
手を 差し入れる…
「求められ過ぎだな…
達也は…」
抵抗することなく
タバコを
吸いつづける。
太ももを 這う俺の手が
すぐに
そこに あたる。
指先だけを
動かした…
「んっ…」
反応する。
「やめろよ…」
「やめてい~のかよ(笑)」
擦りつづける…
「あっ… んん…」
俺は あいた手で
桜子のタバコを 指から取り
灰皿に置く
「…やめん…な…」
煙りが
立ちのぼる…
「足 ひらけ…
桜子…」
「んぁっ… はぁ…」
ストッキングの上まで
染み出した
その場所が
ゆっくりと
開かれてゆく…
>> 91
「おまえ…
何やってんだ!!」
マヌケだが
妻に怒鳴った夫は
素っ裸だった。
「ごめんなさい…
ごめんなさい
ごめんなさい…
ごめんなさい…!!」
座りこみ
泣き伏す 美咲…
床に 手をつく妻の
その脇には…
俺の
携帯。
長過ぎた…
あまりにも
風呂場の ドアに うかぶ
脱衣所に居る 美咲の影が
いっこうに 動く気配がない。
自分で
一緒に入るなんて 言っといて
いよいよ
恥ずかしくなったのか(笑)
なかば 浮かれてた俺は
それでも
そんな美咲が 可愛いと思い
のぼせかけた身体に
気合いを入れていた
…
だが 限界は来る。
「美咲~
何やってんだ(笑)
早くこ…」
ドアを開ける寸前
影が 大きく動いた…
ガタンッ
かわいた音が響く。
「おまえ… 」
「あの男の
入れ知恵か…」
美咲が
そんな事考えつくわけない…
そう 思いたいだけか。
うなだれる 美咲の前で
初めて リビングで
タバコに火をつけた…
>> 92
ちなみに…
1番 携帯を見そうな桜子は
絶対に
俺の携帯を見ない。
なぜなら
そこには
あたりまえに
見たくないものが
存在するから…
だけど
俺を信じてる 桜子は
美咲以外の女とのメールが
ナイことも知ってる。
翔子という名前を見た時
今 俺に関わってる女が
美咲以外
あの女しかいないこと
確信できた。
ただ 単純な
間違いの場合だってある…
だから ある意味
あれは 賭けだったと
桜子は笑った。
女の直感ってやつは
本当に するどい…
美咲だって
もしかすると
急に わいた
感情なのかもしれねぇし…
「黙んなよ…」
美咲の すすり泣きは
とまらない。
「ロックが
外れなかったんだべ?(笑)」
俺は ロックを解除すると
美咲の前に
携帯を 置いた
「見ろよ…」
泣き声が
大きくなる…
「そんなに俺が
信用できね~なら見ろ!!」
心臓が
破裂しそうなほど
音を たてていた。
美咲は 見ない。
俺にとっても
これは
大きな賭けだった…
>> 93
ほとんど
叫ぶような泣き声とともに
美咲の手が
携帯にのびる…
観念した。
運命は
決まってる…
次の瞬間
胸に痛みを感じた。
「ぃっ…」
「パパは 卑怯よ!!!」
携帯は…
俺に 投げつけられた。
「私だけが悪者っ!?
私だけが 汚い女!?」
美咲…
「今 私が携帯を見たら
達也は 一生
私を 愛さないでしょう!?」
女の…
美咲だった。
「パパの言う通りよ…」
頭を抱え込み
また
うなだれる。
「修司に言われたわ…
おまえ
愛されてるの?って(笑)」
…
「正直…
そんなこと…
気にした事もなかった」
そう…
だろうな。
「愛されてるのが
あたりまえと…
思ってたから」
意外だった。
そんな事すら
考えていないと思っていた…
俺が 美咲を
空気と感じるように
美咲も また
俺を
そう 感じているのだと
思っていた。
>> 94
「別れてくれ…」
つたう涙…
「頼む」
ビシャーーンッ!
鈍い音。
「子供は?」
「まかせる…」
「っざけんな てめ~!!!」
「やめろ… !」
「離せっ!達也ぁ!!」
「落ち着け…!
美由紀ちゃん!!」
これで
2度目だった…
高城の家へ
足を運んだのは。
『美由紀に…
手をあげてしまいそうで
怖いんだ』
そばに
いてくれと言う。
「とにかく
相手の女に 電話して…」
「それは
できねぇ…!!」
ふいを つき
俺の腕から抜け出すと
高城に
覆いかぶさる
「携帯…
出せ…!!
出しやがれっ!!!」
「お母さん!!」
長女が
起きて来た…
反射的に
美由紀ちゃんが身を離す
「お父さん いじめたら
ダメっ!!」
半分 寝ぼけているのか
ふらふらと
高城の 膝にのる。
「にーっ(笑)」
と言って
高城の顔を見て 笑う。
我が子を
抱きしめる…
たまらず 父親は
我が子を
抱きしめて 泣いた…
>> 95
「だけど…」
美咲が
「…ないのよ」
顔をあげて…
涙で
グシャグシャの顔をあげて
俺を見る。
「自信が ないのよ…」
顔が ゆがむ
「桜子ちゃんだけは
絶対に やめて パパ…」
なに… を
「あのコは
うちを
メチャクチャに するわ…」
「おまえ…
何 言ってんの(笑)?」
なんだか
急に
笑えて来た。
「なにを
心配してんのかと思えば(笑)
桜子?
ありえね~べ(笑)(笑)」
「パパ…」
「おまえ
俺の 女の好み
1番知ってんじゃね~の(笑)?
女らしい女…
おまえだよ(笑)美咲…」
「パパ…」
違う涙が
美咲の頬を つたう…
「あんな ガサツな女…
だいたい
女に 見えね~し(笑)」
2本目の
タバコに 火をつけた…
「心配するなら
どうか 頼む…
違う女にしてくれ(笑)(笑)」
美咲は 黙って
俺の手から タバコを取ると
灰皿で消した。
「最初で 最後よ」
そう言って
ニッコリと笑った。
>> 96
「ぎゃ~っはっは(笑)」
桜子が笑う。
「マジだっせ(笑)(笑)」
「心配…
とか しろよ てめ~は…」
暴れる 美由紀ちゃんの
コブシが
口のわきにヒットしていた。
濡れたタオルに
氷を包んで
そっと 俺の顔を冷やす…
「優しいじゃね~か(笑)
こんにゃろ…」
「黙ってろよ…」
綺麗な
顔だなぁ…
「ジロジロ見んなよ…」
変なとこが
どっこも ね~…
「鼻毛 出てんぞ…達也」
「マジでっ(泣)!?💦」
「嘘だよ バカ(笑)」
…
「高城さん…
別れる気なんだ?
奥さんと…」
うらやましい…
か?
桜子
「馬鹿だよな …」
「… なんで?」
「彼女は…
ほんとに そうして
ほしいのか…?」
…
「だろ? たぶん…」
あたりまえじゃないか?
…
と思ったが
それは 俺が
口に出せる事じゃねえ。
「子供…
いるんだよな?
彼女にも…」
桜子の顔が
少し 険しくなる…
「母親が…
本気で男に
ウツツをぬかすか(笑)?」
…
「あ~!
手が 冷て~っ(泣)」
小さなキッチンへ向かう
後ろ姿が 言う
「そんな女には
母親の資格なんか ね~な…」
悲しい
声だった。
>> 97
なんだ…?
この人数は…
「いいお天気で
よかった~~(笑)(笑)」
「すんません(笑)💦
なんか俺らまで
呼んでもらっちゃって💦」
誰だ?
この 中途半端な少年は?
「パパ 車大好きなんです💦
リュウ君パパ
『ロード』の社長なのよって 教えたら 大喜びで(笑)(笑)」
なんだ おまえ…
ちっちゃくって可愛いが
とりあえず誰なんだ!?(泣)
「メイちゃ~ん!
あっちで遊ぼう~!」
けっこうタイプな女の手に
ぶらさがっていた子猿は
リュウに ひっぱられ
連れ去られた。
「やっぱり すいてたわね(笑)
浩平(笑)」
グッチョイスだ
ダイナマイト…
「おい ボケっとしてね~で
火~おこせよ(怒)
男の仕事だろ!?(怒)」
こらこらキミは
みんなの前でっ💦💦
「桜子ちゃんったら(笑)」
…
美咲は
桜子が 俺の前で
乱暴であれば 乱暴なだけ
嬉しいらしい。
「すご~い♪恵ちゃんパパ!」
火を おこしたデブが
みんなに チヤホヤされている…
う~ん
想定外(怒)(怒)(怒)
>> 98
「どっちが 好きかなんて…」
固唾をのむ…
「決められない…」
洗い場や モータープールも設置された この場所は
自然も みごとに満喫できた。
大きな 川沿い。
真向かいには 遊歩道のある林…
わざわざ
みんなが集まってる場所で
選択を求める。
やっぱり
女心は
わからね~…
「早く言って!!」
…
「メグちゃんも メイちゃんも
どっちも好きだよボク(泣)」
息子よ…
「さすが(笑)
社長さんの息子だわ!
わ~はっはっは(笑)」
おまえ 呑むな ダイナマイト…
俺は 思いきりシカトし
子供達の目線で しゃがむ。
「どうして
決めてほしいの(笑)?」
「だって リュウ君
メグにも メイちゃんにも
優しくするんだよ(怒)」
「ん?
それは 変なこと?」
「変だよ~…」
芽衣ちゃんが言う。
「どうして(笑)?」
「う~ん…
つまんないから…」
つまんない?
「ムカつくの(怒)」
「芽衣は(怒)
ムカつくとか言わな~いの!」
下から見上げた
芽衣ちゃんママは
やっぱり可愛くて
少し
そそられた。
>> 99
「おい 変態!」
俺か!?
「人妻を
やらしい目で見るな!」
(泣)💦💦
…
「(笑)見てね~から!」
「桜子ちゃんって
喋らなければ
絶対 モテるわよね(笑)」
妖怪 活動開始。
「喋っても
モテてますぅ~♪♪♪」
…
ちょっと ムっとした。
「本当に 綺麗ね~…」
芽衣ちゃんママ
キミも 可愛いよ…
「目~悪いの(笑)?」
「リュウ君パパ(笑)
毎日見てるから
わからないんですよ~(笑)」
「 …
あっ 桜子ちゃん!
焼けた お肉 持って来て~ 」
なにげに
俺から離そうとしてんな
美咲。
翔子の 思惑通り
めんどくせ~事になりそうな
予感…
「リュウ君ママ~!
心配じゃないの(笑)?
旦那さん
こんな可愛いコと
毎日 一緒で…」
…
「あはは(笑)
私が パパに紹介したのよ!」
「… ご愁傷様。」
つぶやくな 妖怪。
「パ~パ~!!
変な虫がいる~
ちょっと来~て~!!」
林の前で リュウが呼ぶ。
「お~っ…」
意気投合し談笑する
浩平カップルと
芽衣ちゃんパパ。
…
「恵ちゃんパパ
(笑)一緒に行きませんか?
子供達のとこ…」
「いや! ワタシは
ここから離れるわけにはっ!」
燃えてしまえ。
>> 100
「んっ… だめ… 」
「大丈夫だ…」
「人が… っあ… 来る…」
「見えね~よ(笑)…
おろして…」
「… だめだ… よ」
「少しだけ…」
「んっ… はぁ… 」
「もっと…」
「ゃ…だ…」
「膝まで…」
「来るってば…
誰か… っあ …んぁ…! 」
…
っつか居ます。
…
「リュウ~!!
どこだ~!?」
勃っちゃったべよ(泣)
「こっち~~」
「わぁ…
なんだろうね~ この虫」
…って
なんで おまえ居んの~!?
「恵が 呼びに来て(笑)」
声に してないぞ。
「おばちゃん!とって!」
…
「恵ちゃんママ!」
いいだろ おばちゃんで…
「いや~ん💦
ムリムリ~💦💦
… 」
なに突然 手のばしてんだよ…
「きゃあっ!!」
やっぱりな。
「なに やってんだよ!?」
ほら…
「離れろっ(怒)!!」
おまえ
酔ってるね 桜子…
子供達が
ジっと 見ている…
「パパも 言われるね(笑)」
「… なにを?」
「どっちが 好きなの!?
って(笑)(笑)」
息子よ(泣)(泣)
>> 101
「私に そんな態度
とって い~の(笑)?」
「うるせ~!!」
「バラすわよ…」
…
「子供達が居るんだ…
もう やめろ…」
勃起した状態で言った。
「カッコイイ!パパ!」
「ぅっ…!!!」
そこを… 叩くな…
「蟹 焼けましたよ~お!!」
芽衣ちゃんママ(泣)!
「ママ! 虫~(笑)!」
「いやん(泣)💦 芽衣!💦」
キミに
しがみつかれたかった…
「おい…」
ゲっ 見てるし。
「ほんと
しょうがね~ 野郎だな…」
…
前を歩く 一団…
矢のごときスピードで
キスをした。
「許してやるよ…」
やっぱり
おまえが 1番可愛い!(泣)
「虫 なんだったの~?
パパ~」
待ちかねたように
美咲が聞く。
見てね~し💦💦
「 … サナダ虫
… かな」
「寄生虫かよっ(爆)!!」
デブ爆笑。
おまえのツボ…
「痛っ!」
「バカっ!!」
…
桜子の指先から
流れる血を見て
咄嗟に
口に くわえた
馬鹿な 俺…
>> 102
タイミングわり~…
デブの大爆笑で
全員が
こちらを向いていた。
桜子の手を握り
指は
口に入ったまま…
「お父さんかよ(笑)」
ダイナマイト(泣)~~!
「桜子ちゃん
洗いましょう…
いらっしゃい」
美咲が
洗い場へ 桜子を
連れてゆく…
誰だっ!?
蟹なんか
持って来やがったのは!
…
「やっぱ タラバだな…」
堪能すんな。デブ。
だいたい てめ~が
笑いすぎっから
こんな事に…
って 逆恨みも
はなはだしいな 俺…。
「遅いわね…
2人…」
翔子が ささやく。
…
気になるが
行くわけにもいかねぇ…
焦れながら
渡されたビールを飲む。
なぜか
やたらに寒く 身震いした時
2人が戻って来るのが
見えた。
どうしているべきか わからず
少し 離れて
タバコを 吸った…
美咲は
やたらと
ニコニコしていた。
桜子の顔は
俺のいる場所からは
よく見えない…
「実はね…」
美咲が
少し 大きな声を出す
なぜか
また
身震いの出る 俺…
「赤ちゃんが
出来たみたいなの(笑)」
>> 103
どうやって
家へ帰り着いたのか…
よく おぼえていなかった。
「ほんと
よかったわね(笑)」
美咲の機嫌の良さが
俺を
イラつかせる。
美咲の言葉を 聞いた時
川や 林や
そこにあるもの すべてが
グルグルとまわり出した
「私じゃないわよ(笑)
桜子ちゃんよ~(笑)(笑)」
缶ビールが
地面に落ちる
バシャっという音を聞いた…
何が
起きた…?
桜子
桜子…
目が 桜子を探す。
話したい
駆け寄って
本当なのか 確かめたい…
「パパ…?」
「あ… ああ」
冷静になれ。
「何も聞いてなかったの~?」
ダイニングから
わざわざ
大声で話しかけるな!!
リビングの照明さえ
眩しくて 腹が立つ…
美咲が 早く
寝てくれる事だけを祈った。
携帯が鳴る。
チラリと美咲に 目をやり
トイレへ向かう。
こんな行為さえも
わずらわしい…
【あたしを信じてろ😁
不審な動きは 絶対
しないこと‼‼‼ 】
守られてるのは
俺か?
桜子…
>> 104
まんじりともせず
朝を迎えた…
いつもより早く
家を出る。
これも
不審な動きになるのか?
桜子…
車に乗ると
すぐに 携帯を取り出す。
早く…
早く…
…
呼び出し音が
虚しく 鳴り響く…
嫌な 胸騒ぎをおぼえ
店を素通りし
アパートへ向かう。
鍵を開けるのも
もどかしく
転がるように
中へ入った…
「桜子!!!」
返事は
なかった。
どこへ行ったんだ…
桜子
「桜子…
桜子… さくら…こ…」
二度と
会えない気がして
気が狂いそうになる。
涙で 何も
見えなくなる。
せめて
声だけでも聞かせてほしい…
俺は もう1度
携帯を手に取る。
呼び出し音が…
呼び出し音…
着信音?
桜子の携帯が
部屋の中で 鳴っていた…
>> 105
初めて
美咲に 手をあげた…
「尻尾出したわね…」
美咲が 笑う。
「母親そっくりよ
あの女…
男に だらしなくって…」
「やめろ…」
「あの女は
小さな時から 私を
妬んでた(笑)
幸せな
私を…」
後ずさり
キッチンへゆく美咲。
「俺は もう
おまえとは
暮らせねえ…」
「夢みたいなこと
言わないで(笑)(笑)」
高笑いにかわる…
「あなたは
男じゃない。父親なの…」
「…じゃあ
どうしたら いい!?
教えてくれ!!!」
本当に
教えて欲しかった。
俺の
ゆく道を…
「(笑)簡単じゃない…
あの女が
目の前に あらわれる前の
生活に
戻ればいいだけ…」
「俺は 桜子を
愛してるんだ 美咲…」
「やめてーーーっ!!!」
髪を振り乱し
刃物を手にした女が
そこに いた。
「なに…
してんだ 美咲…」
「私は
幸せでなくちゃならないの…」
近づいて来る…
「最初で 最後って
言ったはずよ(笑)パパ」
美咲…
「もう
許さない…」
>> 106
耳に
ガチャリと音がした。
「爺さんの朝は
早ぇ~な(笑)(笑)」
さ…
くらこ…
「わっ!!
なに泣いてんだ オッサンっ」
桜子…
「朝から ラブシーンかよ…
勝手に盛り上がんなよ…」
「桜子…
どこにも行くな…!
桜子…!!!」
「 …
コンビニぐれ~
行かせろよ(笑)」
ハっとし
きつく抱いた 手をゆるめた。
「おまえ
ほんとに…」
「嘘だ(笑)」
「う… そ ?」
わけが…
わからねぇ。
「ミイちゃんが… 」
洗い場の水が
ザーザーと流れる…
「もう いいよ!
ミイちゃん!痛ぇ~よ!」
「達也は…
渡さないわよ…
桜子ちゃん」
「何 言ってんだよ!?」
桜子が
つかまれた手を
振りほどく。
「消えて…」
「勘違いすんなよ…」
「(笑)もし 勘違いでも
皆は そう思ってないはず…」
…
「私に…
恥を かかせないで…!」
>> 107
喉に
刃先が あたる…
俺のじゃない
美咲の
「誰のおかげで…
道楽みたいな仕事が
出来てるの(笑)?」
…
「不真面目に 生きてたせいで
古物の資格も取れなかったのは…
誰?」
頭の中に
若かった自分が…
浮かぶ。
「店を 立ち上げるのだって
援助したのは
誰かしら(笑)?」
「話しは聞くから…
手を おろせ美咲…」
「お金の工面の時ばかり
私の親に 頭を下げる。
あの女の母親も…!
あなたも…!!」
「… 感謝してる」
「じゃあ なぜ
こんな事が 出来る!?!?」
正気じゃない…
「じゃあ
俺も聞くが…
なんで
桜子を
俺に 会わせた?」
美咲の顔が
変わる。
「おまえは 最初から…
こうなる事を
予期してたんじゃ
ないか…?」
ナイフを持つ手が
下がった
俺は
ただ がむしゃらに
美咲に 飛びついた。
>> 108
「達也を
苦しめたくは ね~んだ…」
何を
言うつもりだ…?
「消えるよ(笑)
あたしは…」
「そんな事は…
絶対に させねぇ…」
「楽しかったから
いいんだ(笑)
今まで生きてて…
1番
楽しかったから…」
「ふざけんなっ!!!」
「あたしは
ミイちゃんが
みんなに言ったみたいに
結婚して
赤ちゃん産んで
遠い 場所で…
暮らす…」
やめろ…
「幸せに…
暮らすんだよ 達也…」
「黙れ!!!」
動けないよう
きつく
きつく抱いた。
「おまえは
俺と 幸せになるんだ
桜子…」
もし
俺が
「ドラマじゃねんだ(笑)…」
もっと
若ければ…
「世の中
そうそう…」
すぐに すべてを捨てて
「うまくは いかね~ぞ(笑)
オッサン…」
おまえを さらい
逃げることが
出来たのに…
>> 109
「クリスマスなのに…」
いつまでも…
若い女だ
「んっ…
帰らなくて… あんっ(笑)」
可愛い…
「っぁあ… いい…の?…」
「今さらだろ(笑)
… っつか
おまえもだよっ…!」
「やっ…!! っあ… 」
低い マフラー音が響く。
「迎えに来た(怒)!💦」
急いで立ち上がり
下着を 拾い集める。
慌てながら
身につけると
「今日は 社長に送ってもらうから いいって言ったのに!」
「心配なんだろ(笑)…」
タバコに
火をつける…
「お疲れさん…」
軽くキスをすると
香織は 出て行った。
冷たい風が
急に
俺を包む…
「もう!」
怒った可愛い声が
聞こえる…
「だって 芽衣が
迎えに行きたいって~(泣)」
…
風に おされた
タバコの煙りを見ながら
時の流れを 思う。
「コーヒーでも
飲むか…」
ガタン…
「オッサンが
マヌケだな(笑)(笑)…」
ストローで
ちゅうちゅうと
パックの
コーヒー牛乳を
飲んだ…
>> 110
「あぶね~なっ!
気をつけろっ!!」
声の主を 探す…
師走だ。
なぜか
人の足どりも早い。
ただでさえ
昼間の街なかは 苦手なのに…
それにしても
たしかに 人とぶつかった。
目的の店へ着く事にばかり
気をとられていたせいだ。
足をとめ
キョロキョロと見渡す。
「どこ見てんだよっ!」
…
低い場所から
聞こえて来る。
「え?…」
「ごめんなさい だろ!」
膨れっ面の…
どっかに
電池 入ってんのか?
と言いたくなる
小さな
とても美しい
アンドロイドみたいな
生き物が
俺の足元で
わめきちらしている。
「お嬢ちゃん(笑)
ごめんなさい。」
すぐに しゃがみ込んだ。
「わかりゃ い~んだ…」
見れば 涙目。
「もしかして 迷子か?」
歩行者天国の アーケード。
親と はぐれたんだろう…
「サツキは
迷子じゃね~よ(怒)
ママが 迷子だ」
「なるほどね…(笑)」
めんどくせ~な…
ほっとくわけにも いかね~し
その辺りの店に あずけるか…
「ちょっと
おじちゃんと行こ…」
「誘拐する気だなっ!」
おいおいおい。
「ママ~あ!!
マ~マ~あ!!!」
おいおいおいおい(泣)
「サツキっ!!」
セーフ。
…
おまえと別れて
5年後の
冬のこと。
>> 111
「宿題 終わったの~?」
「… うん …」
「パパ 私 今から
またPTAの会議だから…」
…
飲み会だろ。
「リュウ よろしくね
行って来ます…」
…
「おまえ
ほんとは やってないべ(笑)」
「 … うん … 」
ゲームにかじりついたまま
顔も あげやしね~…
「リュウ! ビール!」
…
昔は
可愛かったな…
「どっこらしょっ」
言うなよ(笑)
冷蔵庫から
ビールを取り プルタブをひく…
開けるたび
イタズラな おまえを想う…
桜子…
1日だって
おまえを忘れた事はない。
突然
姿を消した あの日から
笑えるようになるまで
いったい 俺は
どれくらいの時間を
過ごしたのか。
…
思わず
クスリと笑う。
おまえ ソックリの
乱暴な天使(笑)
大人になった
おまえを
人目も はばからず
抱きしめた
俺(笑)
…
「パパ…
気持ちわるいよ…」
そういうの
聞こえんのな(怒)(泣)!
>> 112
「ちょ~っと 茂森さん(笑)
やめて下さいよ~💦」
まだ 死なんのか。
「別料金とるっすよ…」
カウンターで
書き物をしたまま…
「社長~(泣)」
相手が桜子なら
ぶん殴ってる。
「ちょっと!!
ニュース💦ニュース💦」
バタンと
飛び込んで来たのは
チカコではなく
(古すぎ…)
翔子。
…っつか
ここ 車屋なんすけど。
「どうしたの!?
恵ちゃんママ!!」
よほど
車の暖房が強かったのか
(結局
うちでは買っていない(怒))
また 汗をかきながら話す。
「うちの旦那
夜の街 詳しいでしょ!?」
「知らないけど…」
香織が 困っている。
「昨日 会ったんだって!」
「誰にっ!?」
だよな…
「桜子ちゃんよっ!!」
「え~~~っ!?!?」
…
「… って
驚かないの? 社長…」
「俺 教えたしな(笑)
この間…」
「ジジイ 知ってたの!?」
こらこら 香織。
「リュウ君ママは…?
知ってんの?社長…」
俺は
黙って
首を 横にふった。
>> 113
静かな曲が 流れる
不思議な香りのする店内…
「ママ…
達也さん
いらっしゃいましたよ…」
初老の紳士と
静かに 話しをしていた
和服姿の桜子が
顔を向ける。
俺には
着物のことなんか
何ひとつ わからね~が
艶やかな その柄に
桜子が
ひとつも負けてねぇのは
わかる。
「綺麗だ…
桜子…」
「あたりめ~だ(怒)」
怒んのかよ(泣)💦💦
慣れた手つきで
グラスの水滴を拭きながら
「っつか 達也
金 大丈夫か?
高ぇ~ぞ ここ…」
…
不思議な 気持ちだ。
「俺だって
トシとってんだ(笑)
おまえに心配されたかね~よ」
少し 意地になった。
「桜月は?
綾さんとこ?」
桜子が 消えてすぐに
俺は
綾さんの元へ向かった。
たしかに 立ち寄ったが
行く先は
ガンとして言わなかった
と 綾さんは うなだれた。
そして
俺とは旧知の仲である事を
その時 伝えたと言う。
『達也を おいて行くな
桜子…
あいつが
壊れてしまう…』
そう 涙を流して…
>> 114
桜月は…
俺の娘だ。
身をかくし
ひとりで 産み育てた桜子に
生命の逞しさを見た。
ただ
真実は わからない。
この5年の間
俺を想いつづけ
パートナーを持たなかったと
俺が 思いたいだけの話し。
早産で 未熟児だったという桜月に かかった医療費を考えても…
それは 少し
無理がある気がした。
ただ
見えない過去に
嫉妬してても しょうがねぇ。
俺は
未来を
夢見はじめていた…
「今度こそ
結婚しよう 桜子…」
「バカ言うな(笑)」
タバコに
火をつける…
「そんなつもりで
帰って来たんじゃね~よ…」
桜子…
「悪いが あたしには今
パトロンが
順番待ちしてんだ(笑)(笑)」
細く 煙りを吐き出すと
「この店だけじゃね~…
あたし自身が
高ぇ~んだよ(笑)達也…」
過去に
嫉妬している場合では
なかった。
運命だと
また ひとり舞い上がった
馬鹿な男…
情けねえが
それでも 俺は
桜子を
愛してる…。
>> 115
「離婚してくれないか?
美咲…」
…
「朝から寝言は
よしてちょうだい(笑)」
立ち上がり
「もう 食べないの…?」
と 後片付けを始める。
あの時
なぜ
桜子を 俺に会わせたか
の問いかけに
美咲は
「予期なんか していない!」
と 泣き叫んだ。
「桜子ちゃんが
あなたを好きになるのは
わかってた
だから…
心の動かない あなたを
手に入らない
私しか 愛さない
あなたを
私は…
見せつけて
やりたかったのよ…」
自分は
愛されてて 当然の妻…
美咲の描いた筋書きは
そこから狂っていた。
ただ俺には
わからなかった。
桜子に
幸せを 誇示したがる
美咲の気持ちが…
今なら わかる
女達は皆
桜子のまとう 美しさに
嫉妬する。
知らずに
嫉妬する…
>> 116
「桜子ちゃん 帰って来たなら
もしかして
私は オハライバコ?(泣)」
肉感的で小さな身体が
俺を そそる…
「桜子は
もう ここには来ね~よ(笑)」
しばらくは
浩平と2人
まわしていた店も
人手が欲しくなりはじめた…
そんな時
あの日 親しくなった
少年のような
芽衣ちゃんパパが
「うちの女房
つかって下さい(笑)!」
と 張り切って言って来た。
お言葉に甘えて
つかわせてもらった。
いろんな意味で…
なんの躊躇もなく
俺は 香織を抱いた。
香織も…
待ってたみたいだった(笑)
浩平には
オークションも任せている。
桜子を失ってから
気力を無くした俺は
目先の仕事を こなす事で
精一杯だったのかも
しれない。
浩平には
とても
助けられた…
「唯も すげ~
会いたがってるんすよ(笑)」
…
(泣)い~💦い~💦い~💦
「赤ちゃん 産んだんですよね(笑)?桜子ちゃん(笑)
うちのチビより
1つ大きいくらいだろな…」
>> 117
額にかかる 前髪を
そっと
指先ではらう
眠ってる 長い睫毛が
かすかに動く…
「あんたにも よく似てる(笑)
達也…」
「俺の子だもん(笑)」
「本当に
よかった…」
熱いエスプレッソが
かじかんだ手を
あたためてくれる…
「よかったんだか
どうだか(笑)…」
「ん…?」
タバコを出して…
また しまった。
「桜子は もう…
俺を愛してねぇみて~だ(笑)
綾さん…」
「バカなこと… (笑)」
大きなマグカップに入った
なぜか ほうじ茶(笑)を
コクンと飲むと
綾さんは言った。
「桜月…
って
なんでだか わかるかい?」
「早産だって 言ってたから…
5月に 生まれたんだろ?」
「娘の誕生日も
聞いてないのか…
この男は(笑)(笑)」
綾さんも タバコを持ち
慌てて
また 置いた(笑)
「達也…
あんたと 桜子が
男と女として
出会った 季節だよ…
4月
桜の 月… 」
>> 118
「香織は…
旦那とも セックスすんの…」
「もぅ… んっ…
社長は…
あんっ… 好きだな~…」
「教えろ…よ…」
机に 手をつかせ
後ろから突く
小せ~から
半分 浮いてる…
「する…わよ…
ほぼ… んっ あ… 毎晩…」
「感じてんのか?
お… まえ… 」
肩手で
大きな胸を
揉みつづける…
「ゃんっ… んっ んっ…
はっ あ… 」
「教え… ろって…!」
「ぁあっ…!
感じてる… わよ すごく…!」
「いやらしい…
女だなっ…!」
「ひぃっ… ああ あ!」
声 デカすぎ。
持ち上げて
俺を向かせて
机の上に 座らせた。
うるさいから。
可愛い 唇に
キスをする。
じっと 見つめる…
「やだ…
社長…
見ないで…」
「可愛い…
香織…」
恍惚とした
怪しい顔をした 女…
「社長…
好き… 」
おさえつけて
激しいキスをする。
桜子が
使っていた 机で…
桜子を
思いながら…
>> 119
「結局 俺ら 一生こうやって
グズグズ言いながら…」
安い 居酒屋…
「女房 子供のために
稼ぎつづけんだろな…」
高城が
ヤケ気味に 焼酎をあおる。
「おい…
聞いてんのか!?達也!」
「ああ(笑)」
「… おまえ
そうする気ね~な(笑)?」
「まあな…」
「俺は娘が
思春期だしな~…」
高城ソックリの長女は
15歳の受験生だ。
結局
高城は 家族…
と言うのか 子供達を選んだ。
美由紀ちゃんの勝利…
なのだろう。
彼女自身が
どう感じているのか
俺には わからね~が…
「娘は…
可愛いぞ(笑) 達也(笑)」
息子だって
充分 可愛い。
元々 子供に
強い執着のない俺には
リュウと桜月を 比べる気は
毛頭ない。
ましてや…
暮らして来た分 やはり
リュウへの情は強い。
「いずれ…
かっさらわれんだけどな…
どこぞのクソ野郎に」
「俺らも クソ野郎だ(笑)」
「達也はなっ!
見境ね~から 確かに
クソ野郎だっ(笑)!」
子供達の未来…
俺の
父親としての 責任。
望んでいない 桜子とは
まだ
キスすら
していなかった。
>> 120
「おま…
ふざけんなよ…」
「ふざけっかよ(笑)」
桜子が
余裕の笑顔…
「なんだ この部屋…」
繁華街そばの
高層マンション…
外側からは
いつも 見ていた…
「達也!
お外から来たら 手~洗え!」
ちっちゃい乱暴者が怒る(泣)
「はいはい(笑)」
と 桜月に笑ってから
「パパって呼ばせろよ…」
小声で 桜子に言う。
「そのうちな…」
なんだ? その返事は…
「達也! こっち~!」
「ゲっ!ホテルかよ!?」
あっけにとられて
深く考えるのを 忘れた。
「ぅお~!!
なんだ!?この風呂!!」
「達也 うるせ~…」
お姫様が ちっちぇ~手を
ゴシゴシ泡立てながら
ぶつぶつ言っている(笑)
可愛くて
思わず頭を撫でた。
「手~洗ってから さわれ!」
こわいよ~(泣)(泣)💦
広いリビングに戻ると
なぜか 桜子は
馬鹿デカいテレビの
真ん前に 転がっている。
「お嬢さん…
なんで そこ?」
「ここが 落ち着くんだよ…」
…
たしかに
落ち着かね~部屋だ…
…
1Kのアパートでの
幸せだった
桜子との時間を
ふと
思い出した。
>> 121
「めずらしく
今日は 早いのね…」
イヤミか。
「ご飯は?」
「あんの?」
「… イヤミ?」
黙って 支度をはじめる
美咲…
嫌な会話だ。
ビールを冷蔵庫から 取るのも
俺の役目になっていた。
ダイニングの椅子から
立ち上がった時
「さくらこだって…」
リビングで
リュウが つぶやく。
なに言ってる?
リュウの目は
テレビを 向いていた。
「ママ!
さくらこって さくらこ!?」
名前の響きの記憶なのか…
リュウは
名前を 興奮気味に
連呼しはじめる。
俺は 慌ててリビングに向かい
テレビの画面を見つめる…
何やってんだ おまえ………
画面いっぱいに
桜子のアップ…
液晶画面に
こんなに美しく映るって…
妙な 感想。
壮絶な人生を送った女性の
ドキュメンタリーを
延々 1時間放送する
バラエティー番組。
桜子の生い立ちに
ゲストの女優やタレントが
涙している…
俺が あの日
美咲から聞いた
強烈で 悲壮な
桜子の
子供時代に…
>> 122
「ママ 腹減った…」
「『お腹すいた』だ!
桜月!」
桜子が笑いながら
「よしっ!
ハンバーグつくるか!」
と 勢いよく起き上がる。
…
「なんだよ その顔…」
「… い、いや
その…
…
おまえ つくれんのか!?」
「ママのハンバーグ
うめ~よ(笑)達也!」
「お・い・し・い…だ!」
桜子が また笑って
キッチンに向かう。
桜月が あとを追う…
…
そういう事じゃない…
俺が言いたかったのは。
美咲に
ハンバーグの話しを
聞いてから
俺は
ハンバーグが
食えなくなった。
もちろん 桜子が
買ったり 注文したり
ましてや
『つくる』などという事は
あの半年以上の間
1度も
なかったはずだ。
…父親は 働かず
国からの保護を受けていた。
美咲の遠縁である
桜子の母親は
夫以外に 安らぎを求め
育児を放棄。
父親からの
暴力という虐待。
母親からの ネグレクト。
愛犬の食餌も
ままならない 毎日…
>> 123
雨の中…
幼い桜子が 懸命に走る。
腕をかじりつかれた 店主が
「待て この野郎!!」
と その背中に叫ぶ。
桜子の小さな手には
『ハンバーグ』と書かれた
小さな袋。
激しい雨の中
ぬかるみに足を とられ
転ぶ桜子…
手から 飛んだハンバーグが
走り去るタイヤの下敷きになる…
急いで拾い
胸の中に 大事そうに抱えると
また 一目散に駆け出す。
貧相な犬小屋の前
ク~ンク~ンと鳴きながら
雨の中
空の器を 鼻先で転がす
桜子の 大切な恋人。
「タロっ!!」
尻尾を振って
桜子に 擦り寄るタロに
袋から出した ハンバーグを ちぎって食べさせる桜子…
「少し 食べてもい~か(笑)」
と 一口
口に入れる…
顔が バァ~っと輝く。
「うまいな(笑)!タロ!
これ うまいな!!」
袋を ジっと見る…
「ハンバーグって いうんだな…
これ…」
再現ドラマは
ここで 終わった。
「おつらかったのね…」
女優が 泣きながら
コメントしている。
「(笑)だから 私…
ハンバーグって ずっと
冷たいものだと
思ってたんです…
親戚の お宅で
ご馳走になるまで ずっと…」
>> 124
「あちっ」
と言いながら
ハンバーグを頬張る 桜月を
「ゆっくり食べろ(笑)
桜月…」
微笑んで見つめる 桜子。
…
「ぅわっ💦!!
なんで 泣いてんだよっ !?
食えよ!!」
「食えね~よ…」
…
「そんなに まずいか…?」
「そうじゃね~よっ!!」
胸が
痛かった。
「そうじゃない…」
桜子が
箸を進めながら 話す。
「ミイちゃんに
聞いたのか…?」
俺は ただ
うなずいた。
「ミイちゃんって
だれだ~?…」
フォークで 付け合わせの
ポテトを つつきながら
桜月が言う。
「桜月の 知らない人だ(笑)」
桜子が ポテトをフォークに
刺してやりながら 言った。
「達也…
5年も経てば
あたしも 大人になる(笑)」
桜子…
「もう…
母ちゃんなんだぞ(笑)
あたしは…」
情けなかった。
『かわいそう』の気持ちが
桜子を 傷つける。
「男が 泣くんじゃね~(怒)」
口のまわりに
ベッタリ ソースのついた
乱暴な お姫様が
俺に
言った。
>> 125
気づけば 美咲も
食い入るように
画面を見つめていた…
「桜子さんは
シングルマザーで
いらっしゃるんですよね?」
男性司会者が
桜子に たずねる。
「ええ(笑)」
和服の桜子が 妖艶に微笑む…
「そして 〇〇でも
ナンバー1ママでいらっしゃる…
うまいっ!!(笑)」
ギャラリーの笑い声…
心臓が
ドカドカ言い出した。
「ほんとに
お美しい桜子さんですが…
ずっと 銀座に
いらっしゃったんですよね?」
「はい(笑)」
「なぜ〇〇に?」
この土地の名前を
連呼する司会者が腹立たしい。
「やらなくてはならない事が
あるから…
(笑)と言っておきましょう…」
「意味し~ん(笑)」
「復讐ですか~!?」
「なんでだよっ💦」
ゲストが大騒ぎを始める…
やらなくては…
ならない事?
なぜか
美咲の顔を
のぞき見た 俺…
ワナワナと
震えていた。
テレビの中
微笑む 桜子と
鬼の形相の 美咲
2人の女に
また はじまる
何かがある…
「ママ~…
なんか 焦げ臭い…」
美咲が慌てて
キッチンへ走った。
>> 126
「大変!💦大変!💦たいへん…
たい へんたい 変態!(笑)
なんちゃって!!」
…
ありえない興奮をして
次の日 俺の店に
飛び込んで来たのは…
「もう 終わってるわよ…
その話し。」
「恵ちゃんママ
冷たい(笑)(笑)」
そう 翔子の旦那の
ずんぐりむっくり。
「なんだ遅かったか…」
ソファーで
タバコを吸いはじめる。
…
(泣)だからさ~…
「だけど 桜子ちゃん
ますます
綺麗に なってたね~(笑)」
香織は 素直だな。
「老けただけよ」
黙れ 妖怪。
「社長! 浩平クンに ネットのオークションつないでもらっても い~すか~?」
お~い。
おまえも居たのか~い。
芽衣ちゃんパパ~。
「誰か
ビール買って来なさいよ!」
やけ酒か 妖怪。
… って
ここ 車屋~(笑)(笑)(笑)
あははははは~(笑)(笑)(笑)
…
もう どうでもいい。
「だけど…
意味深な発言よね
本当に…」
香織が
難しい顔をすると
なぜか 一同の視線が
俺に集まる…
…
「サイン
もらいに行~こ~っと♪♪♪」
…
ご陽気だな。 デブ。
>> 127
桜子には…
間違いなく 後ろに
誰かがついてるだろう。
この間 店で見た
初老の紳士か…
住む世界の 違う人間か。
もう…
元には戻れねぇのか…
桜子。
携帯が鳴る。
【人が働いてんのに
寝てんじゃね~ぞ😁 】
寂しさが
身体中を 包みこむ。
抱きしめたい。
今すぐに
おまえを…
「パパ 知ってたの?」
眠ってると…
思っていた。
「何を…」
返信すら 出来ね~…
「桜子ちゃんよ…
こっちに居ること…」
俺に 背中を向けたまま…
「知らね~よ…」
仰向けだった身体を
横に向ける。
羽毛布団の よれる音が
響く。
「赤ちゃん…
産んだのね…」
耳を
そばだてた…
「あなたの…
子供でしょう…?」
知って… たのか?
「バカな事
言ってんじゃね~よ(笑)」
「抱いて… 達也」
…
掛け布団の音を
また 大きく響かせながら
美咲が こちらに
身体を
向けた…
>> 128
「っあ… んっ
ぃいっ… たつ…」
本当は あまり…
興奮していないのが…
わかる
「んっ… キス…
して…」
俺自身を…
「ん… んっ…」
求めては いない…
「あっ…いぃ…」
眉間に刻まれるものが…
俺への拒絶を物語り
快楽で
自分を
ごまかしながら…
「ぁあ…っ!!!」
果てる…
「ほんとは 嫌いだろ(笑)」
「 … 」
「 男… 」
「ばれた(笑)?」
あおいは ベッドを
ピョンっと飛び降りると
「タツには
かなわないな(笑)」
と 笑った。
「あおい
女の人にしか…
欲情しない…」
ソファーで
タバコに火をつける。
「おつき合い ありがとう!」
隣に座り
肩を 抱いた。
「いいよ(笑)
タツ カッコイイから(笑)
早いし(笑)(笑)」
…
(泣)(泣)あおいちゃん…
「だけど
タツこそ 突然どしたの?」
俺は 夕べ
美咲を 拒んだ。
初めての
ことだ…
とにかく 今
俺の頭の中には
桜子しか いない。
「あおいさ…
『華艶』のママ 知ってる?」
>> 129
なんで 俺が
こいつと飯を
食わなきゃならねんだ…
「達也さん(笑)
食べないんですか!
じゃあ 俺
そっちも いただきます!」
「どうぞ…」
俺は
フリフリのエプロンをつけた
店員を呼んだ。
「中ジョッキ…」
「ダメですよ!
車なんだから!!」
「代行呼びますよ(笑)」
真面目野郎が…
「俺 ずっと
バスケットやってました!」
聞いてね~し…
「美咲は 3年間
マネージャーしてたんです」
「へえ~…」
そんなに興味もなかったが
とりあえず返事をした。
「興味ないですか(笑)」
ゲッ。
「美咲のこと…」
…
ビールが来たので
半分程
飲んだ。
「何が…
言いたいんですか?」
「いらないなら
ください(笑)」
5年経っても 変わらない
体育会系の
さわやかな笑顔を
俺に向けて
修司が言った。
「リュウ君も 一緒に…」
もう
名前を間違ったりは
しなかった。
>> 130
「もちろん 知ってるよ!」
マシュマロみたいな
ふわふわの笑顔が はじける。
「この間
テレビ出てたよね!!」
あおいは ガサゴソと コンビニの袋から 烏龍茶を取り出すと
「飲む?」
と 俺に聞く。
首を横に振る。
早く…
その先が 聞きたかった。
少し興奮したのか
ゴクゴクと烏龍茶を飲み
「桜子さんが どうかした?」
と 顔を俺に向ける。
「『華艶』ってさ…
バック…
誰?」
あおいも この街では古株だ
裏事情も詳しいだろう。
綾さんは
この世界の
暗黙のルールを守る…
相手が俺であろうと
口外はしない。
「どして
そんな事 知りたいの?」
あおいの目が
好奇に満ちる…
「教えてくれたら
あおいも 教える…」
せに腹は変えられねぇ。
「桜子は
俺の女だ…」
言いながら
なぜか鳥肌が立った…
「う… そ… 」
あおいから
笑顔が 消える。
「すご~い(笑)すご~い(笑)!
タツ! すご~~い(笑)!!」
…
「この唇で
桜子さんと…
キスするの?」
うっとりと
俺の唇に触れる あおいは
ベッドの中よりも
はるかに
興奮していた。
>> 131
「ふざけないで下さい(笑)」
正直…
予期せぬ言葉に
面食らっていた。
中古車雑誌を見れば
いや
わざわざ見ずとも
ネットで検索すれば
店の電話番号など
すぐ わかる…
突然の食事の誘いは
たぶん
美咲を 大切にしてくれ
という
軽い 説教なんだろうと
勝手に思っていた。
「ふざけてなんか いません…
真剣です」
食べつづける 修司。
俺は 残りのビールを飲み干す…
「今日のことは?
美咲は 知ってるの?」
敬語なんか
つかってられね~…
「知りません。
言ったら叱られます」
だろうな…
「美咲もリュウも
物じゃねえ。
イラナイとか クレとか
そういう事じゃ ね~だろ…」
「失礼しました…」
水を 1口飲むと
修司が つづける。
「じゃあ
言い方 変えます。
達也さんは
美咲を 愛してますか?」
デカい よく通る
こいつの声のせいで
修司と 背中合わせに座っていた 俺の前方の カップルの女が こちらを振り向く。
俺と 目が合うと
少し 目を見開き赤くなる…
惚れたな(笑)俺に…
答えにつまる俺が
現実逃避を はじめていた…
>> 132
「ここ…も…
桜子さん…
こんな… 風に… 」
あおい…
そんな事… より…
「 んっ… んっ…
するの…?」
聞きたいのは…
お… れだ…
「教えて…
タツ… はぁ…ぁっ…」
くわえたモノを離し
濡れた目と唇で
俺を見上げる…
「こんな… 風に… んっ
さ… くらこ… さんが…」
俺の向こうに
桜子の肢体を みながら
欲情する あおいは
また 唇と舌を
からみつけてくる…
「する…さ…
何度も…」
桜子…
「さく…ら…こ」
「ぁあっ…!
もっと 呼んで… んっ …」
「桜子…
桜子…!!」
「んっ…! はぁっ …っあ!」
「桜子!!!」
愛してるんだ…
桜子…
「同じの 飲んじゃった♪」
…
俺って やつは(泣)(泣)
「組関係じゃないよ(笑)」
とりあえず…
少しホっとした。
「店の名前 変わる前は
そうだったけど…」
…
「権利 手に入れるって
普通の人間じゃ…
ね~よな…」
「素人さんらしいよ(笑)
見た目も
普通のお爺ちゃんだって
うちのママが言ってた…」
やはり…
あの時の…
>> 133
正義を
振りかざされているようで
少し 気後れしていたが
違うべ。
美咲は 俺の女房だ。
なんで こいつに
真正面から
向かって来られなくちゃ
ならねんだ…?
「答える 必要はね~な…」
俺に見とれた女が
男に 注意されてる(笑)
「愛してないからですね?」
いちいち
カンにさわる野郎だ…
「どう 受け取ろうが
あんたの自由だ…」
俺は 伝票を掴むと
席を立っ…
たら
奴がすごい力で
俺の手から伝票を
むしり取りやがった。
…
「何 すんだよ…」
痛かったぞ(泣)💦今💦
「俺が 誘ったんです(笑)
俺が 払います(笑)」
じゃあと言って
財布を出した俺に
「その お金は
運転代行に使って下さい(笑)」
…
そうですね。
さわやかな笑顔に
ムカつきながら
俺は 今度こそ席を立つ。
外でタバコを吸いながら
代行を…
待たざるをえない。
なぜなら ガラス越しに
こいつがジっと 俺を
監視してやがるからだ。
>> 134
初売りのポップを
準備していた…
みんなで。
…
なんか
従業員増えたな~(泣)
「メイちゃん!
漢字間違えてるよ!」
「だってメグちゃんのママ
これでい~って言ったよ~…」
…
冬休みだからな(泣)(泣)
暑苦しいので 表のディスプレイを任せた デブが また興奮して 飛び込んで来やがった…
俺も 外へ行こうとしてたので
あやうくチュウしちゃう
とこだったべ(怒)(怒)!
「あぶねっ!」
「大変だ!!」
「何が…」
「明けまして
おめでとうございます(笑)」
…
「さく…」
「桜子ちゃんっ!!」
「痛っ…」
ぶつかって来んなよ 妖怪…
「寒いから 入んなさいよ💦」
おまえんちか?翔子。
「うわ~(笑)
可愛い~~♪♪♪」
「なにコレ~(笑)♪」
女の子達が 桜月に群がる。
「人間だ(怒)!」
桜月が跳びはねて
怒っている(笑)(笑)
「なんだか…
すげ~ なつかしい…」
桜子…
あぶね~っ。
鼻の奥がツンとなった。
「おい!達也!!
こいつら なんとかしろよ!」
お姫様の
堪忍袋の緒が切れた。
>> 135
ん…?
なんでシンとなる?
「社長…
桜子ちゃんと 会ってるの?」
香織が
不思議そうな顔をする。
女の子達の スキをつき
桜月が
俺の足にくっついて隠れた。
「桜月(笑)
お姉ちゃん達
遊んでくれてんだろ(笑)」
…
俺は
もう…
隠そうとは思っていなかった。
桜子が
ここへ来た理由。
桜月を 連れて来た理由。
なんとなく
感じていたから…
「店が軌道に乗るまで
社長に
助けてもらってたんですよ(笑)
資金繰りとか…」
え~~~~~~っ(泣)💦
嘘つくのかよ~~(泣)(泣)💦
俺の決意は~…
… って
当たり前だよな。
勝手に
自分の結婚生活を
終わりにした気んなってた。
俺と美咲は
まだ 夫婦なんだ…
俺の気持ちが
終わったとしても。
「それにしても
よく似てるなぁ~…」
「ちょっと!!恵ちゃんパパ💦
桜月ちゃん 怖がってるよ💦」
香織の声で 目を向ける。
近いぞ。オッサン…
俺の娘を 食うつもりか。
「リュウ君パパに…」
>> 136
さっきから
美咲越しに 見える
白い湯気を吹き上げて
カタカタと鳴る鍋が
気になって しょうがねぇ…
「なぁ 美咲 な…」
「ごまかさないで!」
…
「最近 帰りが遅いのは
あのコのせいだったのね…」
決して
そうじゃなかった。
恥ずかしい話しだが
桜子の店は
俺なんかが
そうそう行ける場所ではなく
会う時間は
限られていた…
ましてや
再会してから
ただの1度も
男と女の関係には
なっていない。
「だから…
離婚してくれなんて
言ったのね…」
「もう いいんじゃね~か?」
「何がよ…」
事あるごとに
喧嘩腰の会話。
俺は もう
疲れていた。
「自分だけ…
幸せになるつもり?」
「おまえには
修司とやらが居るだろう!!」
「何…
言ってるの?」
会った事を話せば
美咲は あの男に
不信感を 持つのだろうか…
それを恐れる俺は
間違いなく
美咲を愛してはいないのだ。
「もしかして…
パパ…
ヤキモチ やいてるの…?」
…
「とりあえず
鍋の火を とめてくれ…」
>> 137
観察力の鋭いデブだ…
と 感心してる場合じゃね~。
また変な空気かよ(泣)
「たしかに 桜月の父親は
社長に似てたかな(笑)」
桜子…
とうの桜月は
カウンターで 女の子達と
お絵かきを始めていた。
「ごめんね 桜子ちゃん…
その…
旦那さんって…」
香織が 言いよどむ。
「浮気癖が酷かったんで
捨てました(笑)(笑)」
笑えね~。
「いい男は
必ず 浮気するもんなのね…」
真実を知ってか知らずか
翔子が言う。
「いや 俺 した事ないけど…」
…
ギャグだよな。デブ。
ガチャっと ドアが開く。
「桜子ちゃ~~ん(泣)」
「唯ちゃ~~ん(泣)」
ハグする2人。
「電話したんす(笑)」
笑う浩平の足に
チビ浩平が くっついた。
思わず 笑顔になる。
なんだか
いい風が 吹いて来そうな
予感のする 年明けに
ワクワクして来た…
ドアが また開く。
「何しに来たのよ~(怒)
リュウ~…」
「俺の 父さんの店だ(怒)」
女の子の前で
『パパ』って~のは
恥ずかしいよな(笑)
もう 4年生だもんな(笑)
リュウ…
…
って
リュ~ウ~!?💦💦
笑ってる場合ではなかった…
>> 138
「大根をね(笑)
下茹でしようと思ってたの…」
急に ニコニコと立ち上がり
「今日は パパの好きな
おでんよ(笑)」
と 俺に背中を向け
キッチンに立ち始める…
…
美咲…
やっぱり
おまえの考えてる事は
俺には わからね~…
「年越しは どうする~?」
背中を向けたまま
美咲が言った。
「実家…
行くんだろ…」
俺の実家は 親と兄貴の家族で ごった返してる…
毎年
美咲の実家で過ごしていた。
「お父さんね~
いつも パパとお酒飲むの
楽しみにしてるのよ(笑)」
…
金の工面の時ばかり
頭を下げる…
あの日 言われた言葉が
かなり こたえていた。
あの時 美咲は
『あの女の母親も…』
と言った。
桜子の母親は
美咲の親に
金を無心していたと
いう事か…
「店の初売りは?
いつにするの~?」
なんでだよ…
「… 5日かな」
「じゃあ 少し
のんびり出来るわね(笑)」
正直 ごめんだ。
「おまえは
ゆっくりしてろよ(笑)
俺は 準備もあるからな…」
こうして また
何も変わる事のない
日常が始まってゆく。
俺ひとりが
何かに追われるように
酷く
焦りつづけたまま…
>> 139
「お母さんがね…」
美咲は
皆に挨拶をしながら
俺を見つけ
話しはじめ…
「松飾り 店に飾りなさいって
(笑)持たせてくれ…」
横にいる
桜子に 気づく
美咲の手から
袋に入った物が 離れ
床に落ちた。
「明けまして…
おめでとうございます(笑)」
皆に そう言ったのと
変わることなく
桜子は
美咲に笑顔を 向けた。
「なに…
してるのよ…」
「そんな言い方 ね~だろ…」
思わず
言ってしまった。
「い~よ(笑)社長…
やめろよ」
子供達までが
ただならぬ雰囲気に
黙りこむ。
「何しに来たのよ!?!?」
桜月が ピョンと椅子から
飛び降りると
桜子の前に 立つ。
「ママ いじめんな!!
クソばはあ!!!」
美咲が 視線をおとし
桜月を 凝視する。
そして…
笑い出す。
「まったく(笑)…
親子三代
下品に出来上がったもんね…」
「いいかげんにしろ!美咲!」
激しく 怯え
虚勢を張る 美咲には
俺の声も
届いてはいないようだった。
>> 140
「リュウ君ママ…
何を そんなに怒ってるの?」
翔子…
「飲み屋の ネエさんに
世の奥様方は
厳しいもんだよ ママ(笑)」
デブ…
「ぶはははは(笑)
修羅場だな(笑)社長さん(笑)」
「唯っ(怒)!」
おまえ達…
「さくらこ…
サイン ちょうだいよ(笑)」
リュウ…
私も 私もと
女の子達が真似をする。
桜子は
足元の桜月を抱き上げ
「高ぇ~ぞ(笑)」
と 笑った。
「帰るわよ!リュウ!」
「ボク パ…
父さんと帰るよ…」
「なっ…」
顔を真っ赤にして
美咲が 出て行く。
…
「墓穴ね…」
小さな声で
翔子が 囁く。
我を忘れるほど
桜子を恐れる理由は
いったいなんだ…?
松飾りを拾いながら
美咲にたいする
同情にも似た気持ちが
生まれた。
幸せな妻の顔を
自ら捨てた 美咲…
5年の歳月を味方につけ
大きくなった
桜子…
「桜子ちゃん…
字~ ヘタクソだね(笑)」
「ほんとだ~(笑)(笑)」
「うるせ~な(怒)(泣)」
…
成長してないとこが
また可愛い。
>> 141
「もう…
ね~んだ…」
桜子が 窓の外を見ながら
呆然としている…
見つめている
コインパーキングは
かつて 桜子のアパートが
建っていた場所。
解体が始まった時
俺は ひとり涙を流した…
3年程 前の事だろうか。
確実な時の流れ
否応なしに 襲う事実。
きょうだいで ある事を
知らずに 手をつなぎ 眠る
子供達のいる後部シート…
俺の罪は
ここにも ある。
「愛してる…
桜子…」
「やめろよ(笑)
聞かれんぞ…」
小さな雪の粒が
フロントガラスにあたる…
「どうして おまえは
好きだとも
言ってくれねぇんだ…?」
「好きじゃね~からじゃ
ね~か(笑)?」
…
「… 本気か 桜子 」
「達也…」
指先で
とけて流れてゆく
雪の粒を追いながら
「あたし達は
もう… 」
桜子は
「あの時
終わったんだ…」
聞きたくない言葉を
俺に伝える。
「俺は
あきらめねぇ…」
意地ではない。
俺を つき動かすのは
桜子への
愛だけだ…
>> 142
家へ帰った
俺たちを待っていたのは
泥酔した 美咲だった。
「おかえりなさい(笑)」
と ヘラヘラ笑っている。
「お父さんがね(笑)
日本酒も持たせてくれたの…」
「美咲…」
「おまえも 達也君も…
好きだろう… って」
「もう やめろ…」
美咲のグラスを
取り上げる。
「楽しかった~?(笑)
リュウ…」
「うん…」
「美咲!」
「いい気なもんね!!」
…
「子供連れて
女と遊び歩くなんて…!」
俺の手から
グラスを奪い取ると
残った酒を 飲み干す…
「おいっ!!」
「私が 何をしたのよ…」
「リュウ…
部屋行ってろ…」
「寒いわよ リュウの部屋…」
フラフラと立ち上がると
2階へ行こうとする。
「いいよ ボク平気だから…」
そう言うと リュウは急いで
階段を 駆け上がった。
「これが 現実よ パパ…」
「…どういう意味だ?」
「子供がいるって…
暮らすって こういう事よ…」
…
「好きだの 愛してるだの
夢みたいな事言ってても
お腹はいっぱいに ならないし
子供を大きくなんて
出来やしない…」
>> 143
まるで
今の俺を
見透かしているかのような
美咲の言葉。
そして
女達の 現実。
桜子が身につけたものも
そういう強さなのか…
「どこまでも
したたかな女よね(笑)」
「やめろ…」
「いつの間にか…
みんな
取り込まれて…」
「やめろって… 美咲…」
「あなたも みんなも
ほんと バカ(笑)(笑)」
「やめろっ!!」
ガシャンと音をたてて
俺をかすめたグラスが
後ろの壁で
粉々に
砕けちる…
「あの女の本性を
知らないのよ…
誰も…」
「俺は…」
破片を拾い集めながら…
美咲の言葉で
「これ以上…」
少し
見つかった何かを
「おまえを 嫌いに…」
見失いたく
なかったのに…
「なりたくね~んだ…」
握りしめた手の中で
したたるものと
一緒に
あついものが
こぼれ落ちる。
階段を 駆け降りて来た
リュウが
美咲にしがみつき
「ママ ごめんなさい…」
と 泣きながら絞り出す
声を 聞きながら…
>> 144
「きゃーっ!!!」
香織が
悲鳴をあげる。
「香織さん!
警察呼んで!!」
浩平が叫ぶ。
「やめろ…!」
俺は
なんとか声を出した。
たいした事はね~…
ふつうの状態なら
負けやしねんだ こんな奴に…
不意打ちを
くらったからだ。
「離せっ!!」
浩平に 羽交い締めにされ
身動きのとれない修司が
暴れている。
「(笑)離してやれ 浩平…」
「だけど 社長…」
「殴らせてやれ…」
うおー!!!
と言う叫び声をあげて
浩平を振り切り
倒れたままの俺に
掴みかかる。
「やめて…」
香織が 泣き出す
「大事に出来ないなら
美咲を 解放しろ!!!」
いったい こいつには
どう伝わってるんだ…
胸ぐらを掴み
揺さぶりつづける。
「美咲を…!
俺に…!
よこせ…!!」
「警察呼ぶわよっ!!!」
香織が たまらず
金切り声をあげると
修司は ハっとし 後ずさる…
泣きながら
きびすを返し
また叫びながら逃げてゆく…
「待て! この野郎!!」
追いかける浩平
「社長…
大丈夫?」
泣きながら
俺の頭を抱える香織…
キスしたくなった。
>> 145
手の
届かない 女なのか…
中坊みて~に
物カゲから こうして
おまえを
見つめる俺には…
「マ~マ~…」
酔った親父が
桜子の肩に 腕をまわす
「チュウしてくれ…」
「ダメですよ(笑)
お見送りに来ただけです…」
そっと
腕をはらう 桜子
「なんだ なんだ!?」
親父が いきり立つ。
「てめ~は 何サマだ!?」
タチの悪い客だ…
「ママ…
戻って下さい…」
一緒に出て来た 店の女性が
桜子を うながす。
「待ちやがれ!!
このアマっ!!」
背中を向けた桜子の
綺麗に結い上げた髪を
親父が 掴んだ…
「キャア!」
女性が 悲鳴をあげる。
「てめ~は
調子にのってんじゃね~ぞ!」
加減なく 引き寄せられ
桜子が よろめく…
俺は
自分で気づく間もなく
桜子のもとへと
駆け出していた。
>> 146
「好き…
かも… んっ…」
「かも…?」
「っぁ… かも…
なんかじゃ… ない …あっ…」
「だろ…?」
「 愛してる… 」
激しく唇を求め…
「痛ぇっ…」
「大丈夫!?社長!」
「なんでもね~よ(笑)
こんなもん…!」
抱えあげ
俺の上に 座らせる…
「ぁああ… っ!!」
もちろん
挿入した状態で…
「あんっ… ぃいっ… っあ…」
夢中で 腰を上下する香織…
「ちょっ…」
おいおいおいおい(泣)
「痛かった?💦」
気持ち良すぎなんです~(泣)💦
…
「ああ(笑)
少し ひびいた…」
「ごめんね 社長 ごめんねっ」
腰の動きを とめろ(泣)💦💦
「あっ あっ 社長… っ」
「香織…!」
「愛してる 社長… ぁあっ!」
よいしょ…
っと。
…
「すごく…
心配だった…」
香織が 思い出し
また 泣き出す…
俺は 頭を撫でると
「嬉しいよ(笑)」
と そっとキスをする。
「本気に
なっちゃいそうだよ 私…」
…
恨むぞ…
修司。
>> 147
「調子のってんのは
てめ~だ コラっ!!!」
親父の胸ぐらを
掴みあげる。
「な、なんだ おまえ…」
「達也…」
あっという間の
人だかり…
「て… 手を離せ」
親父が
ぶるぶると震え出す。
「やめろ…
達也…」
弾き飛ばすように
手を離した。
尻もちをついた親父が
なおも悪態をつく。
「お… おまえは
暴力団かっ!!」
「てめ~は… 」
「やめろって!達也!!」
「誰か!警察呼べ!警察!!」
人混みの中
あらわれた
初老の紳士…
「大変
申し訳ありませんでした…」
思いもよらぬ力で
親父を立たせると
「キミも 謝って…」
はっ!?
なんで俺が…
「桜子のために
謝りなさい…」
小声で
囁くように…
…
「申し訳ございません…」
桜子が
頭を下げている…
「と、とにかく もう
に、二度と来ね~からな!!」
…
「入ろう…
キミも(笑)」
温和な爺さんの 面持ちで
初老の紳士が
俺に
笑いかけた。
>> 148
あの時も
こんな風に 痣になったっけ…
桜子が
濡れたタオルで
冷やしてくれた…
「もう 帰れ…
香織(笑)」
「でも…」
俺の好きな
いや…
好きだったはずの
物腰の柔らかい
女らしい女
「遅くなったら
みんな心配すんぞ…」
俺が
桜子を好きになった理由は
いったい なんだろう…
「心配だもん…」
「また 泣くな(笑)」
粗雑で…
「あの人…
リュウ君ママの 彼なの?」
乱暴で…
「わかんね~…」
とことん
口が悪くて…
「美咲を好きなことは
間違いね~けどな(笑)」
たまに
優しくて…
「香織も 俺なんかに
うつつぬかしてっと
旦那 持ってかれんぞ(笑)」
突然
女に なる…
「社長は…
桜子ちゃんが
… 好きなの?」
…
好きと 口に出せば
とまらなくなる気がした
修司のように
「ここへ 彼女が来た日の
社長見てたら…
わかるけど(笑)」
勝手に
走り出す…。
「私じゃ…
ないんだね(笑)」
香織…
「こんな時
そばにいてほしいのは…」
…
桜子
おまえの顔が
見たい。
>> 149
もし…
彼女が
この紳士に
出会わなければ
俺達の運命も
変わって
いたんだろうか…
「すみませんでした…
神崎さん…」
神崎と呼ばれた紳士は
ゆったりと
ソファーに座ると
「キミも座って」
と また笑顔を見せる。
「達也も 謝れよ!」
「おや(笑)
威勢がいいね(笑)桜子…」
しまった
という顔をした。
猫…
かぶってんだな。
少し 嬉しかった
「彼も…
ずいぶん
ヤンチャなようだ(笑)」
顔の 痣か。
「ぅわっ!
どうしたんだよ!?
それ!?💦」
神崎は また豪快に笑うと
「そういう桜子も
新鮮でいいね…」
と言う。
「ところで…」
細いハマキのようなものを
神崎がくわえ
火をつけた。
自分の手で…
「タツヤ君と 言ったかな…」
濃い煙りが
吐き出される…
「はい…」
なんか急に
すげ~威圧感だ…
「桜子とは
そういう関係なんだね?」
「はいっ!!」
「違うだろ!達也!」
神崎は 少し笑うと
「桜子は今
ワタシのものだ…」
と言った。
強い目の力を
俺に向けて…
>> 150
神崎が
言ったこと…
それは
安心と
絶望を
俺にもたらした…
…ゲっ
「ちょっと マスター
これ 濃いって…」
「かして…」
地味で 暗い女…
「ボトル入れると
濃くされる… って
言ったじゃない…」
いつの間にか
桜子を待つ間
ここで飲む事が 多くなり
馴染みになった店。
マスターと
「和美ちゃん(笑)
明日 俺に
チョコくれんだよね?」
和美だけの
「あげません…」
小さな バー…
「なんだよ
冷て~な~…」
ちょうどいい 水割りを
出してくれる和美。
「達也さんは
誰にでも
そういう事言うから…」
「えっ? なに?」
とりあえず
声が 小せ~…
…
マスターに いたっては
ほとんど声を 発しない。
憩いの場所が
潰れない事を祈る。
何本目かのタバコに
火をつけた時
携帯が鳴った。
【もう…
死にたい 】
…
俺は
火をつけたばかりの
タバコを 揉み消す。
「和美ちゃん(笑)
帰る…」
「え!? 早っ!?」
…
デカい声も
出るんですね。
>> 151
「美咲?」
「パパ!!」
寝室のドアを 開けると
美咲が 抱きついてくる
「帰って来ないような気がして…
すごく
こわかった…」
何かを
あきらめたようで…
それでいて
不安に押し潰されるのか
美咲の毎日には
とても波があり…
「頼むから 美咲…
死ぬとか言うのは
やめてくれ…」
背中を トントンと
叩きながら 言った。
「じゃあ パパ…
どこにも 行かない?」
こたえられない俺は
縛られてる力を
うとましく思い
見えないふりをして
やり過ごす…
「嘘でもいいから…
言ってよ…」
…
そんな言葉
必要ないだろう…
「おまえ 少し
気晴らししたら?」
「気晴らし?」
「修司と
出かけて来いよ(笑)」
さすがに
俺を殴ったことは
美咲に 自己申告したらしい。
「本気で 言ってるの?」
…
「ひどいっ!!」
ベッドに突っ伏し
泣きはじめる…
…?
なんで泣く?
「前みたいに
PTAの飲み会でも
い~んじゃね~か(笑)💦?」
…
さらに大きくなる
美咲の泣き声に
俺は 途方にくれる…
振り回された事に
ひとつ夜を
無駄にした気になる…
>> 152
「はい(笑) 社長…」
ここにも 若干
めんどくさくなりつつある
女が ひとり…
「ありがとう(笑)」
「芽衣と
つくったんですよ♪
あっ
いらっしゃいま… せ…」
あきらかに
客ではない…
「きゃーっっ♪♪♪」
黄色い声の 集団。
じ…
じょ…
女子高生~~~~❤❤❤
…
「どした(笑)?」
ひとりの女の子が
ドンっと 押されて前に出る。
「これ…」
小さな可愛らしい ラッピングのチョコを差し出して来る。
なんだ…?
ドキドキしてんぞ 俺。
「俺に?」
「はい…」
「ありがとう…」
また
きゃーっ!と黄色い声の嵐…
「て… 手紙
入ってますから!!
捨てないで下さいね…」
「捨てたりしね~よ(笑)
ありがとな(笑)」
「カッコイイ~~❤」
とギャラリーから声が…
早く
立ち去って欲しかった…
顔面が
限界に 近い…
よく やった!と肩を バシバシ叩かれながら ニッコリ笑う少女に 手を振って…
ドアを 閉めた。
…
「社長… 」
「なんだい?香織ちゃん…」
「(怒)知らないっ」
あはははは~(笑)(笑)
なんで
怒ってるの~~(笑)(笑)???
>> 153
大いなる期待を持って
今日は
潰れそうな店には寄らず
直接 『華艶』に向かう。
人呼んで
【懲りない男】…
とりあえず
めんどくせ~女は
後回しだ。
…
「なんだよ…?」
「今日も
俺の桜子ちゃんは
美しいな~と思って…」
「なんも 出ね~ぞ(笑)」
出ね~のかよっ(泣)💦💦
マジでっっ(泣)(泣)💦💦
…
「これ 見てみそ(笑)」
「テンション
おかし~ぞ… 達也…」
俺が ポケットから
取り出したのは もちろん…
「 … 」
【ずっと好きでした。
毎日 お店の前を通る時
働いてる姿 見てました。
あたしは T学園2年の
上原そらです。
メール待ってます。
sky.….@… 】
「 … オッサン」
「なんだい?」
「食う気か?」
「食べちゃおっかな~♪
桜子
やらせてくれね~し(笑)」
パンっ!
と かわいた音…
「痛って…」
「冗談でも
そういう事 言うな…」
店の女の子
1人だけが 気づき
驚いて 俺達を見ている…
桜子は 微笑んで
胸の前で
手を合わせた。
…
なんだ…
惚れてんじゃん 俺に。
>> 154
結局
ここ来んだな…
これが…
そして やっぱり
「だから 濃いって!
マスターはぁ!」
…
今 ぷって笑ったよな?
わざとか チクショ。
和美が黙って
つくり直す…
グラスと一緒に
小さなチョコ。
「ん?…
なんだよ(笑)和美ちゃん…
俺に 気~あんのか?」
「オジサンに
興味ないから…」
おまえ💦
いちお 俺 客よ(泣)
「なんだコレ!
うめ~な(笑)」
「つくったの…」
「すげ~じゃん!!
チョコ屋さんになれんよ(笑)」
…
?マスター
肩 ふるえてんぞ。
「なんか 達也さん…
左の頬っぺた 赤くない?」
「 …
気のせいだな 和美ちゃん…」
神崎は あの日
「ワタシは
桜子を抱くことは
出来ない…」
と 言った。
あのマンションで一緒に暮らさないのも そういう意味で 桜子を自由にしてやる為だ…
と。
それが
俺の 安心。
だから
軽はずみに
食っちゃうだの言った
俺が 悪い…
だけど
メールは いいだろう。
俺は ここで桜子を 待つ間
まる文字の手紙のアドレスを
必死で携帯に
うつす作業に 没頭した。
>> 155
【嬉しい🎵嬉しい🎵嬉しい🎵
今日は 最高の日です❤
本当に ありがとうございますO(≧∇≦)o❤❤❤
めちゃめちゃ幸せ…😭❤✨✨
🌠sora🌠 】
パタン。
…
美咲だと思ってんだな…
「達也
腹減ってね~の~?」
「ん~…
『さざんか』で
ちょっと食ったし…」
ネーミングにも
地味に 危険を感じる。
「和美ちゃん
おもしれ~だろ(笑)」
「知ってんの?おまえ…」
眠ったままの 桜月を
ベッドまで運ぶ…
布団を そっと掛け
寝顔に少し 見入る。
愛おしい…
と とても思う。
「なぁ 桜子…」
リビングに戻ると すぐに
俺は言った。
「なんだ?
達也も ラーメン食うか?」
「そうじゃなくて…」
身体が沈みそうな
ソファーに座る。
「桜月にさ…
こういう生活は
あんま良くねんじゃね~かと
思ってさ…」
カップ麺を すする音。
「おまえだって
疲れちまうだろ…
身体だって 心配だし…」
「じゃあ
どうすりゃいんだよ…」
…
答えは
ひとつしかない。
>> 156
「どぅえ~~~っ!?」
「どしたの?唯ちゃん…」
…
なんで
おまえ いんの?
「オジちゃん…
おしっこ… …」
(泣)どぅえ~~~っ!?
だよ。 こっちが…
「おい! 唯っ!💦💦
勇樹 おしっこだってよ!💦」
「ひとりで 出来るだろっ!」
…
「オジちゃん…
おしっこ… 」
…
チョロチョロチョロ…
何やってんだ(泣)俺。
「はい 勇樹~
手~ ふいて~ 」
リュウには…
こんな事も
してやった事ね~な…
…
「来たっ!」と言って
慌てる 香織と唯。
「なんだよ… それ…
いじめられっコかよ 俺(笑)」
「わ… わはは(笑)💦
勇樹 社長さんに
ありがと しな(怒)!」
「ありがと
しゃちょさん。」
フィリピンパブか…
「唯~っ!!
直ったぞ~!!」
外から 浩平が呼ぶ。
「どっか イカれたか?」
「頭… 」
「最初からだろ(笑)(笑)」
…
って笑えよ。
「じゃ… じゃあ 社長さん!
あたし行くわ(笑)💦
香織さん またね!
ほら 勇樹
社長さんに また決ます
って
バイバイしなっ💦」
…
「しゃちょさん
また 来てね。」
- << 159 カップ麺を 食べ終えると 桜子が言う。 手を合わせて 「ごちそうさまでした」 … 「なぁ 桜子…」 「昼間の仕事 しろって事か~?」 キッチンの ごみ箱まで 歩きながら… 「無理だな…」 冷蔵庫の前で 立ち止まる。 「俺が言ってんのは そういう事じゃね~よ…」 神崎から聞いた 俺の知らない間の 桜子の話し… 「知ってるだろ… 達也…」 俺のもとへと 距離を 縮めながら 桜子が 話す。 「金がいるんだよ… あたしは…」 神崎は 俺なんかが 想像つかねぇ額の金を 桜子に 投資してる。 「返してもらう気はない」 と言う 神崎氏の言葉に 従う 桜子じゃねぇ事も 俺は 知ってる。 だけど… 「おまえの 幸せが 恩返しには… ならね~のか?」 「あたしの幸せ… って なんだ?」 パフっと 軽い音を たてて 俺の横に 座る… 「俺と 一緒になることだ…」 … 桜子は 少し首を かしげながら 俺の顔を のぞきこむと 黙って 缶ビールを差し出した。 久しぶりの 接近に あらぬ思いで 俺の胸は 高鳴り 無意識に指が プルタブを引いた。 わ~~~~っ!!!!! … (泣)(泣)(泣)💦💦
>> 157
「どぅえ~~~っ!?」
「どしたの?唯ちゃん…」
…
なんで
おまえ いんの?
「オジちゃん…
おしっこ…
カップ麺を
食べ終えると
桜子が言う。
手を合わせて
「ごちそうさまでした」
…
「なぁ 桜子…」
「昼間の仕事
しろって事か~?」
キッチンの ごみ箱まで
歩きながら…
「無理だな…」
冷蔵庫の前で 立ち止まる。
「俺が言ってんのは
そういう事じゃね~よ…」
神崎から聞いた
俺の知らない間の
桜子の話し…
「知ってるだろ… 達也…」
俺のもとへと
距離を 縮めながら
桜子が 話す。
「金がいるんだよ…
あたしは…」
神崎は
俺なんかが
想像つかねぇ額の金を
桜子に 投資してる。
「返してもらう気はない」
と言う 神崎氏の言葉に
従う 桜子じゃねぇ事も
俺は 知ってる。
だけど…
「おまえの 幸せが
恩返しには…
ならね~のか?」
「あたしの幸せ…
って なんだ?」
パフっと
軽い音を たてて
俺の横に 座る…
「俺と
一緒になることだ…」
…
桜子は
少し首を かしげながら
俺の顔を のぞきこむと
黙って
缶ビールを差し出した。
久しぶりの 接近に
あらぬ思いで
俺の胸は 高鳴り
無意識に指が
プルタブを引いた。
わ~~~~っ!!!!!
…
(泣)(泣)(泣)💦💦
>> 159
ちっちゃい香織を
ソファーの前に立たせた…
「キミ達は…
何か 俺に隠してるね?」
全裸で…
「隠してないよ…」
「嘘つくなよ…」
お仕置きをしてやる…
「っあ… … ゃだ…」
いきなり
1番感じるところを
舐めあげてやった…
足が ガクガクしてる
「すわるなよ…」
「ぃや… 社長… んっ…
立って… あっ ん …!
られな… ぃ いっ… はぁ…」
「じゃあ…
言いなさい…」
内ももを 閉じようと
力が入る…
「ゃんっ… はぁ…っ」
「足 ひらけ…」
音をたて 舐めながら
見上げる…
「はぁっ… 見ない… で…
社…長 っあ… んっ…!」
おまえ 見てんのかよ。
「言… えっ…」
「あっ…! ゃだ… あぁ…!
はぁ… んっ んっ…!」
「もう…
ビチョビチョだよ…
キミは…」
やばい…
俺が 興奮して来た。
軽くイかせてしまおう…
「ひぃ…っ!あっ ん!」
「座るなっ!」
ガクガクし過ぎ(笑)
「社…長…!はぁ…
ムリよ… 立って… あんっ!」
「可愛い…
おまえ… 」
支えに自分の オッパイ
掴んじゃったよ…
「ぁああ…っ!」
「エロすぎ… 香織…」
見るな…
俺…
香織を 見るな… !
あ~っ!!!やばいっ…
…
って
お仕置き 俺かよ。
>> 160
俺の絶望とは…
これだ。
この かたくななまでの
桜子の律義さと 金への執着。
俺の力では
この生活から
桜子や桜月を 救えない…
…
「ビール浴びたくらいで
そんな 落ち込むなよ(笑)」
久々の快挙に
桜子は ご満悦だ…
「違うだろ!桜子!!」
…
5年ぶりに…
キスをした…
俺の…
桜子と。
「達也… 」
あの日のように
俺の唇を
桜子が
激しく求めてくる…
夢ん中に…
いるみて~だ…
「桜子…」
「今日は ここまでだな…」
「マジかよっ(泣)」
「バレンタインデ~
き~っす♪♪♪だ(笑)(笑)」
桜子は まるで…
自分の気持ちを
ふっ切るかのように
ソファーから
勢いよく 立ち上がる。
俺は
この キスを噛み締め…
伝わって来た
桜子の想いを
噛み締める。
だけど…
突きつけられてる現実は
なにも
変わりは
しねぇんだ…
>> 161
俺が
香織に
お仕置きするまでもなく
(されたと言うなかれ…)
その 優しい2人の隠し事は
俺の目に
日をあけず 飛び込んで来た…
「おう!達也(笑)」
俺が小さな頃から通う
この床屋の店主は
まだ携帯電話が
世の中に普及してない昔に
「達也…
テレフォンカード買って来い」
と 俺に金を渡して来た。
もちろん
おばちゃんに内緒でだ。
「中国人の女と
つき合ってんだ(笑)」
嬉しそうに笑うオヤジ。
若かった俺は
「中国語喋れんだっ!?」
と感激したのを おぼえてる…
「美容院とか 行かね~のか
おめ~は…」
「好きじゃね~…」
「すぐ終わっから…」
鏡の前に座る
頭髪の薄い客を チラリと見て
「待ってろ」
と ニヤリと笑う。
…
待つことね~から
ここ来んのに…
と思いながら 昔と変わる事なく 雑多に散乱している 漫画本や 週刊誌のある スペースに腰掛ける。
おばちゃんも やる気ね~な
(笑)少しは 片付けろ… よ…
…
目が…
くぎづけになる。
読み古された雑誌の中にある
比較的 新しい
女性向けの 週刊誌…
週刊誌の 名前の下にある
四角い 小さな写真…
【美人ホステスの愛憎劇!
その過去にひそむ魔性…】
な… んだ?これ…
>> 162
「私…
散髪したての男って…
好きじゃない…」
いいよ 別に。
おまえに好かれんでも…
「最近
やたら来るね 達也さん…」
めずらしく
俺の他にも客がいる。
「っつか
散髪って 和美ちゃん(笑)
キミはいったい いくつ…」
…
いね~し。
マスターを ちら見する
「30…」
「さんじゅうっ!?」
なんか ビックリした。
暗くて地味だが
なんとなく学生かな…
と思ってた。
「ちなみに
マスター いくつよ?」
「35…」
タメ~~~~っ!?!?
「嘘…
45。」
だべ…
?そんなに
面白ぇ~顔したのか 俺 今…
ま~ いいや。
携帯が鳴り
慌てて ひらく。
…
桜子じゃね~のか…
【達也サンは まだ お仕事ですか❓ あたしは 明日テストなので お勉強です😱💦💦
もうすぐ 先輩達の卒業式…
ちょっぴり寂しい
soraでした💔💔💔💔💔 】
…
ごめんよ そらちゃん…
オジサンは今
情けね~が 女のことで
頭が いっぱいなんだ…
なんも
考えらんね~…
「隣 いいですか~(笑)?」
…
「大歓迎です(笑)」
来るもの拒まず。
>> 163
真っ暗だった ダイニングが
パっと明るくなると
眩しさに細めた俺の目に
それは すぐ飛び込んで来た…
黙って
ごみ箱へ投げ入れる。
「知ってたの?(笑)」
「…
なんで
真っ暗ん中に居るんだよ…」
「驚かせたかったから…」
美咲は
リビングのソファーに
座っていた。
「こういう
いやらしい真似は やめろ…」
「あら(笑)
いやらしいのは 私じゃなくて
桜子ちゃんじゃないの?」
「そういう女じゃ…
ね~と思ってたよ…」
「でしょ~(笑)?
だから 言ったじゃない…」
「おまえが だ!!
美咲!!!」
俺は ごみ箱から
週刊誌を拾いあげる。
「こんなモノを鵜呑みにして
人を 我がもの顔で評価して…
楽しいか(笑)?」
「 … 」
「おまえも その辺りの
暇で くだらない
ババァどもと一緒だな!!」
力いっぱい投げつけた。
もちろん…
ごみ箱に だ。
「ひどいわ… パパ… 」
また…
泣き出す…
「あんまりよ…
そんなに
あの女が… 大事?」
「あ~! 大事だっ!!」
…
決して…
今
美咲の前で
言っては
いけない言葉。
興奮にまかせて
口走る俺は
やっぱり ただの
未熟者だ。
>> 164
いい女は
自分が いい女である事を
知っている…
「この間も
お一人でしたよね…?」
綺麗な ブルーのカクテルを飲みながら 真奈と名乗った その女が 俺に言う…
っつか マスター
カクテルとか つくれんだな…
「もしかして
惚れた? 俺に…」
自分でも 嫌になる程
軽い男だ…
「えっ!?…」
…
うなずいちゃったよ~…
「和美ちゃん狙いかな…
って
あきらめてたんですけど…」
「ね~💦ね~💦ね~から💦💦」
…
「俺 結婚してるしね(笑)」
もったいない程 いい女だが
ここは めんどくせ~事
増やしちゃいけね~…
それぐれ~俺にもワカル。
「かまいませんよ(笑)
私…」
マ~ジ~でぇ~(泣)?
…
「俺が かまうよ(笑)」
グイグイ来いよ…
「残念…」
真奈は 少し目をふせ
「私 めんどうな女じゃ
ないのに…」
『ないのに』の
『に』あたりで
上目づかい 潤んだ瞳ビーム
を繰り出して来た。
決め顔だな。
知ってるね… キミは。
ハンターだね。
…
はい。
こうさ~ん。
棚から ぼたもち。
>> 165
「離婚しましょう…」
美咲…
「もう…
無理よね 私たち…」
美咲…
「縛りつけて…
ごめんね パパ…」
「み… さき… 」
「自惚れてた… 私が悪い…
こんな女に
幸せなんて来るわけない…」
「おい… 」
「リュウのことは
心配しないで(笑)
ちゃんと立派に育てる(笑)」
「なに… を… 」
「少し…
親には…
甘えてしまうかも…
しれない… けど(笑)…ね…」
「美咲…」
「家も 店も いらないわ…
リュウさえいれば
何も いらない… 」
「おい… みさ… 」
「せめてもの…
罪ほろぼしよ(笑)パパ… 」
混乱する
自分の感情…
激しい悲しみに 襲われた俺は
わけもわからぬまま
美咲に しがみついていた…
「何… 言ってんだ?
美咲…
おい…
なに… 言ってんだよ…」
「パパが…
望む通りに 生きて…
私は もう…
邪魔は しない…」
「俺を…
捨てんのか…?」
どうしてなのか
ワカラナイ…
ただ
孤独への
強い恐怖を 感じた…
>> 166
いただきます。
「真奈~…
もう 1軒行くぞ~…」
…
見れば
上司とOL風集団。
「じゃあ 赤外線…」
なんだよっ💦
そういう
ビームも持ってんのか?
…
とかは言わね~。
今すぐ食えると思った
ぼたもちは…
携帯の中に
オアズケになった(泣)
「… ずいぶん
親密そうだったね」
「なんだよ 和美ちゃん
妬いてんのか(笑)?」
タバコ吸うのも
忘れてた…
「あのコは
気をつけた方が いい…」
なにげに スルー
多いっすよね(泣)💦💦
… って え?
「人のモノが
好きなコだから…」
小せ~声なのに
やたらと はっきり聞こえた。
「灰っ!!」
「はい?💦💦」
急に デカい声出すなよ~(泣)
「落ちるよ…」
「あ…
あ~…」
不思議な奴。
そう言えば 桜子
和美ちゃん知ってたな…
「なあ 和美ちゃ…」
携帯が鳴る。
【あと30分で帰る。
迎えに来い(-_-)💢】
怒る意味が
わかんね~…
…
だけど
笑っちまう俺は
やっぱり おまえを
愛してるんだ 桜子…
「食べなくて よかったね…
ぼたもち。」
…
この人 こわい~~(泣)💦💦💦
>> 167
自分が…
わかんねぇ…
俺の 桜子への愛は
美咲がいる上に
成り立ってるもんなのか…
孤独の淵から
抜け出したくて
ただガムシャラに
美咲を抱いた…。
それが…
「達也… 」
何を 意味するのか…
「私を… ぁあ… っ」
俺には
「あ… い してる? …ねぇ…
っあ…! んっ… ぁあ…!」
「愛してる…!美咲…
おまえ… だけを…」
まるで
「愛してる…」
わかってなど
いないくせに…。
「寒ぃ…」
2月の風は
酷く 冷たい…
流れる 煙りが
漂う間もなく 飛ばされてく…
踏み出せそうだった足を
自分で
ひっこめた俺は
世界一の 卑怯者だ。
桜子…
おまえと 神崎の
強い絆の前に 俺は
軽く 尻込みしてる
ただの
未熟で 愚かな男だ。
進むべき道さえ
今だに 見つけられねぇ
だらしのナイ男。
「風邪 ひくわよ~」
「ああ(笑)
今 入る…」
もうすぐ…
3月になる。
>> 168
政財界…
スポーツ選手…
桜子を 取り囲んだ状況は
活字だけを信じるならば
俺などが
今 こうして一緒にいる事実は
幻覚を見てるようなもんだ…
「有名税…
って やつだな(笑)」
ニッと笑う桜子。
俺は…
そんな事は
正直どうでもよかった。
簡単に言えば
信じていないから…
そんな事よりも
俺が 気にかかっているのは…
「達也は
あたしが ほんとに
人を刺したと…
思ってんのか?」
それも
どうでもいい…
いや
それが 神崎に繋がるのなら…
知りたい。
桜子は また
テレビの前にゴロンと
横になる。
「ほんとだ…」
テレビの画面には
必死で身体をはる 女芸人の姿
「はずみでは
あったんだけど… 」
「桜子 もういい」
泣きながら笑う
芸人のアップが 消え去り
画面は 真っ黒になった。
「聞いてくれ…
達也…」
桜子は…
泣いていた。
「抱えてるのは…
苦しいんだ 達也…」
泣きながら
無理矢理に 笑っていた…
>> 169
「あのさ…」
「はい?」
…
「足 寒くね~の?」
ホットココアを両手で 包み
首をマフラーで グルグル巻きにした 超短ぇ~スカートの…
制服姿の
そらちゃんに言った。
「不思議と 太ももは
寒くないんです(笑)」
…
店の外のベンチ。
並んで座る オジサンは
『太もも』という言葉が
女子高生から出ると
なんて…
なんて
エロチックなんだと震え
「ちょっと さわっても い?」
の言葉を必死で飲み込む…
「社長!
いっすね~(笑)女子高生(笑)」
洗車しながら 浩平が言う。
「あ~(笑)
夢のようだよ(笑)(笑)」
「あたしもです…」
ズッギュ~ン❤❤❤
…
決して そんな美人じゃないが
この年頃のコは
存在だけで可愛らしい。
ま~
人によるだろうが…
「ウザくて すいません…
あたし…」
「なんで?」
「メールの返事がないくらいで
会いに来たりして…」
「そんな風に 思わね~よ(笑)
むしろ 嬉しいし(笑)」
「ほんとですかっ!?」
あ~ん(泣)
犯してしまいたい(泣)
バタンと 中からドアが開く。
「社長!!
電話 入ってますけど(怒)!」
「誰だよ~…」
怒んなよ💦💦
「警察署っ!」
まだ
ヤってね~ぞ~(泣)💦💦
>> 170
「さ~つき~(笑)!」
「ママは?」
「少し 頭が痛いんだと…」
「そ~か…」
「大丈夫だ(笑)すぐ治る!」
…
ふ…
俺って ヤツは…
保育園の
お迎えママさん達の視線
また 独り占めかよ…
「あっ 慎太郎君!
バイバ~イ(笑)!」
バイバ~イ…
っと
母ちゃ~ん チェック。
「桜月ちゃん!
明日ね~(笑)バイバイ!」
…
軽く 会釈をし…
でぇ~~~~~っ!?💦
「あら…
桜子ちゃん どうかしたの?」
「な、な、なんで…」
「(笑)驚きすぎ…
達也さん…」
「和美ちゃん…
こ…子供 いたんだ?」
太陽の下で見る 和美は
まるで 別人だった…
暗い
不健康そうな印象が
まるでない。
「言ってくれれば
私 桜月ちゃん送ったのに…」
そんなに
親しいんかいっ💦💦
「…
達也さんは
もう少し 頭を使った方がいい…
私が なぜ
あなたを見ても驚かないのか」
…
知ってたんですね。
親の長話しに しびれをきらし
手をつないで 園舎まで走る
子供達…
「せ~んせ~い(笑)!」
園舎の前
両手をひろげ
子供達を待っているのは…
「ほんと
いい先生よね…」
微笑む 神崎氏であった。
>> 171
「はい… ええ…
いや… だからさっ!」
香織が 驚いて俺を見る。
「じゃあ なにか!?
俺が車盗まれて
盗んだヤツが 人殺したら
俺が
やった事になんのかよ!?」
ますます 見る。
「…だろ?
少し 口のきき方
気をつけろっ!!」
たまに ある…
信用して 名義変更を客に任せ
そのまま 放置車両になる事…
「社長は やっぱり
怖いもの知らずね…」
…
俺が怖いのは…
女だけだ。
おっと いけね~💦💦
そらちゃん 待ってんだ…
怖い香織の視線を かいくぐり
「そらちゃ~ん(笑)
お待たせ~ … 」
…
浩平君と 談笑中。
しかも
とっても 楽しそう…
「あっ(笑)
達也さん あたし帰ります!
ココア
ごちそうさまでした(笑)!」
「う… うん
また来いよ(笑)」
「はいっ!
浩平さんも…
ありがとうございました(笑)」
「バイバイ…
そらちゃん…」
え? …
へ?
浩平…
おまえ…
もしかして惚れたっ!?
「社長…
ヤバイっす 俺…」
マジかっ(泣)!?
>> 172
神崎が
最初に
心を奪われたのは
桜子ではなく 桜月…
完成された
完璧な人形のような美しさに
息をのんだと話す。
「キミは 桜月の父親だね?」
初めて会った あの日…
神崎に そう言われた。
「なるほど
美しいわけだ(笑)」
と 俺と桜子を交互に見ながら…
「和美ちゃんに 会った(笑)」
途中 買い物して来た袋を
ガサっと
ダイニングのテーブルに置き
「熱は ね~か?」
桜子の額を さわる…
「手~洗ってから
ママにさわれ(怒)達也!」
「 …はいはい(笑)」
「『はい』は1回!!
って言われんぞ(笑)(笑)」
笑う桜子は 熱もなく
元気そうだ…
「ハイは1回だ~!
達也あ~(怒)!!」
爆笑。
「はいはいはいはい…」
と言いながら
洗面所に向かう。
状況が なにも変わらねぇのに
日々に幸せ感じてる俺は
また 5年前の恋を
繰り返そうとしてんのか?
妻からも 離れられない男が
愛人への愛に溺れるという
女々しい
恋愛を…
突然襲う
ゴールの痛みも 忘れて…
>> 173
「なんかね…
社長…」
香織…
そういうワザは…
「ぁん… えぃっ はっ… は」
俺には…
「パパが… それっ(笑) あ…」
拷問に ちか…い…
「気づい…てる… っぁ ぽい」
あ~…
気がそれて いいね~…
「なんで?」
「パパと… あ~んっ っあ…」
喋れ…
「しても… ぇいっ ぇい…」
えい えい ヤメ…ないで…
「感じない… ぅんっ っあ…」
うお~っ…
「からじゃない? っん~…」
「これ…
してやれば~ ぅ あっ…」
「これは
社長への お仕置きよっ(笑)」
オッパイ戦士!!
パイズリ~ン!!!💦💦
…
って
バカか俺(泣)(泣)
「若いコに 鼻の下
デレデレのばしちゃって(怒)」
…
女ってやつは…
嫉妬で 燃えんだな。
桜子も
そうだった…
…
なんで
抱かせてくれね~んだ…
桜子…
「また(怒)
誰のこと考えてるの?」
煙りを 吐き出してから
キスをした。
パイズリンに。
…
「おまえのことだよ(笑)」
「ほんと~?」
「気づかれね~ようにしろよ…
香織を 抱けなくなったら
泣いちゃうよ(笑)俺」
「社長~~(泣)(泣)」
俺も
愛の戦士
ソーローン!!!
…
「帰るべ」
>> 174
「せんせい(笑)
お茶 どーぞ…」
…
「ありがとう 桜月(笑)」
…
「突っ立ってないで
座れよ 達也…」
「(笑)元気そうだね
桜子…」
「はい(笑)
少し頭痛が しただけなので」
…
「達也君が 迎えに来てたし
和美からも
桜子の具合が良くないと
聞いたものだから…」
「みんな
大袈裟なんですよ(笑)」
…
「痛てっ!
邪魔だぞ! 達也!」
「桜月…
そういう事を言っては
いけないよ…」
「は~い せんせい
ごめんなさい…」
…
なんだ これ…
「達也君…」
「はい…」
神崎は
桜子と桜月が
キッチンへ行くと
俺に言った。
「こんな爺さんでも
ワタシも 男だ…」
「 … 」
「桜子を 愛しているから
キミに 嫉妬もする…」
「何が…
言いたいんですか?」
俺は 神崎の前に
あぐらをかいて座った。
「キミは
桜子と 寝てるのか?」
「いいえ…」
悔しいが
嘘じゃ ねぇ…
「 …
では 桜子は
キミを 愛しては
いないのだろうね(笑)… 」
…
桜子の
あしながおじさんは
俺には ただの
クソじじいだ。
>> 175
朝食のオムレツの
ハート型のケチャップが
イタい。
黙って 箸で割った。
「ね~ パパ…」
見たのかっ💦💦
「もうすぐ
お雛祭りね(笑)」
…
「うちには 関係ね~だろ…」
「桜月ちゃんの
お祝いしてあげましょうよ…」
は~???
「この間の お詫びもしたいし…
みんなにも
あのままじゃ…
私 この先つき合いづらいし」
みんなも~~???💦
…
「何 考えてんだ おまえ…」
「おかしいかしら?」
「おかしいだろっ」
「… どうして?」
ヤケクソで
オムレツを口に入れた。
どこに愛人の子供…
しかも 自分の夫の子かもしれね~子供の お祝いをする女が いるんだっ!?!?
「親戚の子よ…」
そりゃ そうだが…
「それに お雛様って
母親の実家が 用意するものっ
て 決まってるのよ… 」
「ここは
実家じゃね~よ…」
わけわかんね~…
「パパは
私を 選んだのよね?」
ぶっ!!
…
口から オムレツ出た…
「も~う… 」
拭きながら 皿のオムレツ
チラ見したべ。今。
「それとも 桜子ちゃんは
あなたにとって
まだ 女…?」
グチャグチャに乱された
ケチャップのハートを残し
「もう 出かける…」
俺は
早くに 家を出た。
>> 176
「しかし キミは
桜子を 愛している…」
「愛してます」
「なら…
何が できる?」
「え…」
「桜子と
キミの娘である桜月に
達也君は…
何を してやれる?」
…
「はい せんせい(笑)
ようか~ん!
サツキが切った~♪(笑)」
「お~(笑)
上手だね! 桜月…」
「へへ~(笑)」
…
「はい! 達也の~(笑)!」
…ゲっ
1本の半分じゃね?コレ💦💦💦
「デカいぞ さつ…」
ジっと見るなよ
澄んだ目で…
「や…やった~!…
デカいの 嬉しいな~(泣)♪
ははは…はは(笑)💦」
「へっへ~(笑)」
「 …
もうすぐ 雛祭りだね
桜月…」
「保育園で
お祝いするの~?せんせい!」
「(笑)桜月だけの お祝い…」
「雛祭りは
うちでやります!!!」
…
「… 達也 」
「ひな人形も用意しました!!
桜月!!
この間の お兄ちゃんや お姉ちゃん達と みんなで パーティーをやるからな(笑)!!」
「やった~♪♪♪(笑)
みんなで~(笑)!?♪」
「ほんとか? 達也…」
「あ~(笑)💦
いいだろ(笑)?桜子(笑)💦」
「あたしは
かまわね~けど…」
「パ~ティ~♪パ~ティ~♪」
…
やっぱ 馬鹿だ 俺。
>> 177
「早くねっ!?浩平…」
俺だって
今朝 やたら早ぇ~のに…
まぁ
店があったまってんのは
ありがて~けど…
…
「何してんの?おまえ…」
「何がですか💦?」
「入んね~の?」
「も少ししたら…」
チラチラと
バス通りばかり
うかがってる気がする。
急に 笑顔になった。
我を忘れて 手を振る浩平…
…
ゲゲっ💦💦
市バスん中から
そらちゃんが 手 振ってるよ…
…
「浩平… 」
「は、はい?💦」
「食った?」
「食ってね~っす💦
食ってね~~っす💦」
「なに それって…
マジ?」
「マジっぽいっす…」
シュンとする浩平の
肩を抱いて 中に入る…
意外な展開。
俺が言うセリフじゃね~が…
「マジは ヤバイぞ…
浩平…」
缶コーヒーの
甘い香りが 鼻先をかすめる…
「わかってます…
だけど
頭から 離れなくて…」
わかる…
すげ~ よく わかる。
「どうしたら いんすか?
社長… 俺… 」
俺が 聞きたい。
>> 178
「なんか…
何をしたわけじゃないのに
唯の目も
見れなくって…」
いちいち わかって
うなずき過ぎだな 俺…
「勇樹に
キーって声出されると
イラっとしちまって…」
かなり…
来てますね。浩平君…
「そんな自分 イヤで…」
うんうん…
…
「ところで
そらちゃんは…」
「好き…
って 言ってくれます…」
え~~~~っ(泣)(泣)
早くね~~!?💦💦💦
俺 終わり~?💦💦💦
…
「好き…
って なんだべな…
浩平…」
俺は
ソファーに 深く沈む…
「四六時中…
一緒にいたい…
って 感じすかね…」
携帯が鳴った。
…
オフィスレデ~の
朝は 早いね💦💦
【おはようございます❤
真奈です(≧ω≦)❤
今夜は『さざんか』
行きますか…? 】
ぼたもち。
グイグイ来るね…
おや…
連投かい?
【頭いて~よ😭😭😭
桜月 保育園に
迎えに行ってくれ❗】
俺が
四六時中 一緒に
いたい女…
「浩平…」
「はい…」
「とりあえず
走り出すか(笑)?」
「はい?」
「自分に 嘘は
つけね~だろ?」
>> 179
「和美ちゃんも
人が わり~な…」
カウンターに座るやいなや…
「あっ!
マスター つくんな(怒)!」
「ちっ…」
…
今
ちっ っつったよな(泣)!?
「桜子ちゃん
もう 平気なの?」
「だいじょぶ
なんじゃね~の~…」
和美は
チラっと俺の顔を見ると
黙って
水割りのグラスを置いた…
とにかく
俺は くさってた。
神崎の言葉にも
桜子の 今の状況にも。
なす術のない
もどかしさと情けなさ
俺は なんの為に
桜子のそばにいるんだ…
無責任に
浩平に吐いた言葉も
今となっては
虚しいだけだ。
「あ~(笑) いたぁ♪
私の ダーリンっ♪♪♪」
だいぶ酔ってるな…
ぼたもち。
和美が 少し
顔を しかめたのが見えた
「酔ってますね…
お嬢さん(笑)」
当たり前に
隣に座った 真奈に言う。
「ほんと…
いい男~… 」
じっと 見つめて来る。
女には
持ったことのない感情が
俺の中に
急に巻き起こる…
「わり~な 真奈ちゃん!
俺 やっぱ
和美ちゃんが好きだわ(笑)」
>> 180
和美が
声をあげて
泣き出した…
真奈の顔が 変わる。
「とんだ茶番ね(笑)」
自分で仕掛けた事なのに
流れの異様さに
焦り出す 俺…
「悪いけど…
私は こんな事で
改心するような女じゃないから
って言うより
私 悪くないし(笑)(笑)」
「ぅわっ!!」
…
一瞬…
何が起こったのか
わからなかった。
肩で息をつき
空のボールを手にしてる
和美…
ずぶ濡れの
隣に座る女…
ドラマなら
こっから女同士の つかみ合いの喧嘩かなんかが 始まって
『もう…
どうすりゃいいんだよ…』
って顔の 俺のアップでCM…
の パターンだが。
そうもいくまい。
実際
彼女たちの事情は
俺にとったら
知ったこっちゃね~し…
「ど~すんのよ
こんなビショビショで~…」
ほんとだ…
「風呂 入り行くか(笑)?」
…
あれ?
ちがうのか?
「達也君!!」
マスター…
「そうしてあげて…」
和美の手の
空のボールが床に落ち
クワーンと響く
妙な音をたてた…
>> 181
いい女は…
身体も 卑怯だった…
堂々と シャワーを浴びる女を
バスタブから眺める俺。
「達也さ~ん…」
シャワーの音が とまる。
「むこう 向いてて」
「いいべよ(笑)今さら…」
少し照れたように
バスタブに近づいて来る
たまんね~…
すぐに
俺を またぐように
向かい合わせて座らせた…
「あん(笑)… 強引…」
「黙りなさい…」
口が びちゃびちゃになる程のキスを いつまでもした。
風呂場は い~ね。
すぐ 流せるから…
「キスだけで…
感じちゃった…」
うっとりとした目を
見つめながら 抱え上げ
バスタブの淵に座らせた…
背中に 腕をまわし
カタチのいい
乳房を舐めまわす
「は… ぅっ… ん…」
風呂場は い~ね。
いやらしい声が響くから…
「真奈…
足 ひらいて…」
「ゃだ… ぁっ…! あん…っ」
「すっげ~ 濡れてる…」
「見…ちゃ っあ… ダメ…」
舌先で つつく
「はぁぁ…っ! もっと…」
「もっと… なに?」
やべ~… 息があがる…
「いっぱい… 舐めて… 」
高速 開始
「あんっ…! はっ… はぁっ!
ぃい…! 達也さん… あっ…
すご… い … 」
風呂場は い~ね。
暑くて
あんま集中できねから…
>> 182
「ありがとうございました…」
思い入れのあった車は
少し寂しい。
「いい買い物しました(笑)
父も 喜ぶでしょう(笑)」
昭和の旧車。
近所の年寄り連中も
こぞって眺めに来てた…
父親の誕生日にと
息子からの プレゼント。
俺なんかには
到底 浮かばね~発想だ。
…
はあ。
行っちまった…
「売れたのか…」
わ~~~~っ!!!(泣)
…
この ジジィ。
「売れるでしょ…
店屋なんで ここ」
「ところでよ」
聞けよ!イヤミだぞ!
「ちょっと!どういう事!?」
また 客じゃね~のが来た…
「あら 茂森さん こんにちは」
「ど~も」
茂森のジジィも 翔子には
なんの興味もないらしい(笑)
「電話来たわよ!
リュウ君ママからっ!」
「ああ…(笑)」
雛祭りパーティー。
悪夢ふたたび…
か。
半分は 俺の神崎にたいする意地が招いた 結果だからな…
「いったい どうなってんの?
お宅の 状況…」
それも
俺が 知りたい。
>> 183
なんで 俺が
ジジィと差し向かいで
貴重な 昼メシの時間を
過ごさなくちゃならねんだ?
「1人じゃ入りづらくてよ(笑)
悪かったな💦
おごっからよ(笑)💦」
あたりめ~だ…
「いらっしゃいませ…」
ぶっきらぼうな女だ…
って
お~~~~っっ…
トシはいってるが
なかなか綺麗な女じゃないか…
これ目当てな。
「達也君も
ラーメンでいいのかい?」
誰だ おまえっ(怒)💦
「じゃあ ラーメンとチャーハン2つずつね(笑)お姉さん…」
茂森が 店員を 恥ずかしそうに チラ見するが 店員は…
口をアングリ開けたまま
俺を ガン見。
…
ふっ(笑)またかよ…
「タッちん…」
おい(笑)
それは 小学校ん時のあだ名…
って
え~~~~~~っ!?💦
…誰ですか?
「あたし!あたしだよ!
小野由香利!!」
「…小野か~(笑)(笑)!」
ちなみに 俺の姓は『大野』
『小野と大野で
アッチッチ~~(笑)!』
なんて
クソガキ時代ハヤされたもんだ…
「小野 おまえ
よく わかったな(笑)
俺だって…」
「(笑)顔見てスグわかったよ!
全然 変わってない(笑)
この オジサンも
『達也君』って言ったし
間違いないな(笑)って」
あ…
忘れてた。
茂森のジジィ。
>> 184
「達也さんって…
早いでしょ(笑)?」
終わった後 それ言うの
反則~(泣)(泣)(泣)💦
…
「真奈が いいモノ持っ…」
「気持ちさめるの(笑)」
… あ
そゆこと。
…
「まぁ… そうかな。
終わった後ベタベタすんのは
あんま好きじゃね~かも…」
桜子以外とは…
「私もそうだから
助かる~(笑)(笑)
終わった後
腕枕でヨシヨシなんて
『勘弁してくれ』って感じ~」
…
愛のあるセックスを
知らね~女だな。
「まったく…
あの女みたいなのが いつまでも『ヨシヨシ』されたがるタイプなのよ!きっと…」
和美のことを
言ってるんだろう…
「あっ(笑)
達也さん
好きなんだったっけ(笑)?」
「真奈に 意地悪してみたく なっただけだ(笑)」
「 … どうして?」
ハンターの目じゃない。
真奈自身の目が
俺を見る。
「おまえ
俺みて~だから(笑)
自信満々で(笑)(笑)」
キスを
して来た。
「私
寝盗ったの~…
和美ちゃんの旦那~…」
シャワーへ向かいながら
まるで
人んちの庭先の
柿でも盗ったみてぇに
軽い調子で
裸の真奈の背中が
俺に 言った。
>> 185
中古の一戸建て。
たいした広さもない
リビングの出窓を
塞いでしまうかのごとく
七段飾りがそびえ立つ。
「と… 届いたんだ…?」
「嬉しくなっちゃう(笑)…
女の子…
やっぱり欲しいわね パパ…」
「う… うん?」
なんだか 俺は
その存在感の大きさに
しばし 呆然としてしまう。
「桜月ちゃん
喜ぶわね(笑)」
…
本心か?
どっちみち
気が重いことには
変わりはね~んだが。
こうなったら
わけわかんね~ぐれ~の
人数の人間が居た方がいい。
この数日で
俺の出した 結果だ。
「なぁ 美咲…」
美咲はまだ 人形に触れながら
うっとりしている。
「ん~?」
「今日さ 茂森のジジィに連れて行かれた ラーメン屋で 幼なじみに会ったんだよ…」
「うん…」
聞いてんのか?
「小野って女なんだけど…」
「女?」
急に 振り向くなよ。
「娘が居るんだって…
かなりデカいらしいけど(笑)」
「呼んだら いいわよ(笑)」
「いいのか?💦」
反対するかと思った。
美咲は また
ひな人形に向き直ると
「こんな立派な ひな人形…
見せびらかすなら
多い方がいいわ(笑)…」
なんだか 少し
ホラーな感じがした…
>> 186
俺は 美咲の気が変わらぬ内に
美咲の前で
小野に電話した。
「あ~ 小野(笑)俺…」
『タッちん(笑)
ごめん まだ娘帰って来な…』
もう
親にくっついて歩く年頃じゃないからと 小野は言い
本人に聞いてから 決める…
と 保留にしてあった。
頼む 娘。
行くと言ってくれ。
『あっ…
今 帰って来た💦
ちょっと待ってね💦』
かすかに
親子の会話が 聞こえる…
『なんでもいいけど
あんた 熱でもある?
少し 顔が赤い…』
と 言いながら
『ごめん ごめん タッちん!』
「ど~だった?」
『行きたいって(笑)
めずらしく(笑)(笑)』
「そうか(笑)よかった(笑)」
ホっとした。
『あっ タッちん…
奥さんに代わってよ💦
挨拶するから💦』
しっかりしたヤツだ…
「美咲!
小野が 代わってくれって…」
ハイと返事をし
美咲は 幸せな奥さまになる。
ここだけ 切り取れば
どこの家庭よりも うちは…
幸せな 家族だ。
どうか
俺の作戦が
うまく行きますように…
>> 187
「どぅえ~~~!?!?」
「社長!!シーーっ…!」
今日 大騒ぎしたの俺。
香織が
「なによ~…」と
おもしろくなさげに言う。
「お… 男同士の
下ネタっすよ💦香織さん💦」
やたら慌てる浩平。
…
「おま… マジかっ!?」
首を ブンブン縦に振る浩平。
…
なんて羨ましいんだ(泣)!?
「俺…
好きすぎるっす… マジで…」
香織に聞かれるので
外に出た。
「そりゃ チュウしたら
ヒートアップするべな~…」
「そら…
初めてだって 言ってました」
呼び捨てかよ~(泣)
「初めてのチュウか~…」
こりゃ 浩平より
そらちゃんの暴走のが怖い…
「いらっしゃいませ!」
浩平の声で 顔を向けた
「お~(笑) 小野~(笑)」
「毎日 通ってたのに
ここ タッちんの店だなんて
全然 気づかなかった(笑)」
「あ~ 浩平(笑)
俺の 幼なじみの…
由香利だ(笑)」
「なんか照れくさいね(笑)」
「だって
小野じゃね~だろ(笑)」
「… もうすぐ
小野に戻るよ(笑)」
「えっ!?
… そうなのか?」
ここにも…
わからなかった不幸せが
ひそんでいたのか。
>> 188
【おい💢💢💢
いつまで
ムクれてんだ😁❓】
クッソ~…
パタン。
嬉しいじゃね~か。
「もう 服かわいたろ?」
「帰りたいの(笑)?」
不敵な笑い…
「真奈…
強がんの ヤメロ(笑)」
ベッドから起き上がると
バスローブを羽織り
「はいはい(笑)」
…
と 笑った。
ここで 口ごたえして来たら
たぶん…
これきりだった。
「ハイは 1回だぞ(笑)」
「はいはいはいはい…」
と 着替えはじめる。
迷いなく
後ろから 抱きしめた。
「ただの…
いい男じゃないんだね…
達也さん 」
人の心の
裏側なんて
見たくもねぇ…
ただ
見えちまったもんは
なんだか
ほっとけねぇ。
「真奈…」
身体をまわし
すがりつくように
俺の首に 腕を絡める
この女は
やっぱり どうしても
俺そのものに見える。
「愛人のルール…」
「なに?」
「束縛は…
しません(笑)」
真奈は 軽やかに
かわいた服を
身につけはじめた…
>> 189
「ずっと
聞きたかったんだ…」
桜月の寝顔を
2人で並んで見ながら
俺は
桜子に言った。
「なんだ…?」
優しい
母の横顔。
出会った頃の
桜子じゃない 桜子…
「おまえは…
神崎が
好きなのか…?」
「好きだよ もちろん(笑)」
…
「俺が言ってんのは…」
桜子は
立ち上がると
「達也…
誰かと 寝ただろ?」
そう言って
桜月の部屋を 出た…
…
なんだ?
なんでだ?
激しい 動揺。
和美か?
それとも カマか?
…
とことん 情けね~…
「桜月…」
おまえが
誇りに思う
父親になりてぇのに…
俺には
桜子に そんな事を問う
資格はない。
「なぁ(笑)
雛祭りのパーティーって
あたし
なに着てきゃいんだ(笑)?」
肩をおとして
リビングへ入る俺に
桜子は 明るく言った。
「やっぱり 着物か(笑)?」
…
「ごめん…
桜子…
ごめん…」
「桜月に
笑われんぞ…」
涙で濡れた
俺の手を包む おまえは
まるで
母親のようだった。
>> 190
美咲の思惑は…
って
何が思惑か わかんね~が。
ホラーな部分の思惑は
小さな悪魔登場で
みごとに
ぶっ潰された。
「きゃーーっ💦💦
勇樹君っ💦(泣)(泣)」
美咲が叫ぶ。
「こら~!勇樹(怒)!」
夫婦が怒鳴る。
「しかたね~だろ(笑)
見たら触りて~に決まってる」
と言った俺は 内心
『もっと飛ばせ!勇樹!』と
エールを送っていた。
美咲の気を 散らすんだ!!
…
俺が興奮して どうする。
「そうだわ!」
ひらめいた顔の 美咲。
「リュウ!
勇樹君連れて みんな揃うまで
リュウの部屋で
遊んでらっしゃい(笑)💦」
「いいよ~
行こう! 勇樹!」
「ママも~…」
「リュウ君 唯ちゃんも
行っていいかい(笑)?」
「いいよ~(笑)」
…
ちっ
「主役が来る前に
直さなくっちゃ💦💦…」
…
ぜって~
なんか取り憑いたべ 美咲。
ピンポ~ン
「きゃあ!パパ 出て💦」
慌てんなよ…
「は~い…」
って 奥さんか 俺。
「また 蟹
持って来ましたよ(笑)」
…
やっぱり
おまえだったのか デブ。
>> 191
「うわ~ すご~い…」
「綺麗~…」
翔子と恵ちゃんのハーモニー
「いらっしゃい(笑)…
恵ちゃん…
恵ちゃんママ…」
こっち向いて言えよ 美咲。
「焼きますか?」
焼かね~から(怒)
「嘘ですよ(笑)(笑)
解凍したら 食べれるもん」
なめてんのか デブ。
「おや 浩平君。
奥さんと チビちゃんは?」
「人形いたずらするんで
リュウ君の部屋に
待機させてもらってます(笑)」
ピンポ~ン
「きゃあ!パパ 出てよ~…」
またかよ…
「は~い…」
「こんにちは(笑)
お言葉に あまえて
娘と やって来ました(笑)」
半分 照れてる小野は
ちょっと おどけながら
俺に言う。
「タッち~ん(笑)
やるじゃん…
い~お宅ね~(笑)(笑)」
「入って…」
「ほら
あんたも挨拶しなさい…」
「こんにちは(笑)
お招き ありがとうございます…
達也さん」
「は~っ!?!?
そら あんた タッちん
知ってんの!?!?」
俺の 計画は
思わぬ場所から
狂いはじめていた…
>> 192
「こっ… こっこ… こここ…」
ニワトリか。俺。
「こ…こ~へ~い!!!」
目が
そらちゃんの姿をとらえたまま
俺は 無意識に浩平を
呼んでいた。
「なんすか~? 社長…」
両手に 蟹のアシをぶら下げて
浩平が やって来た。
「あっ(笑)
由香利さん こんにち…」
「コウ君 こんにちは(笑)」
コウ君って…💦💦
俺は 妙なトコロで照れた。
「そ… そら…」
「なによっ あんた!
みんな お知り合い!?」
小野の 綺麗な顔が
すげ~ マヌケになってる…
「由香利さんって…
そらの… お母さん?」
蟹のアシから
ポタポタと 水がしたたる…
きっと
浩平の
背中にも…
「浩平君(笑)
毛蟹も あるんだよ(笑)」
来んなよ。デブ。
「これはこれは
綺麗な お客さまだな~(笑)
って
いつまで 玄関先に居んの?」
やっと 我に返った。
「あっ(笑)
あ~… 入って入って💦
(笑)小野も…
そらちゃんも…💦💦」
2人が 靴を脱ぎ
たたきに あがる…
「リュウ君パパ!
スリッパ!!」
しきんなよ(怒)デブ(怒)
「だって
廊下 ビチャビチャだよ…」
>> 193
女たちが
リビングで挨拶を交わす。
今度こそ 美咲は
ひな人形から 目を離して…
「ビックリですよ(笑)あたし…
うちの娘 タッちんも 浩平君も お知り合いだったみたいで」
よけいな事言うな 小野。
「あら よかった(笑)
チビっこばかりで そらちゃん退屈するかと 心配だったから 私(笑)(笑)」
おまえ 今日
やたら い~奴な 美咲。
ピンポ~ン
「は…」
「は~い♪」
あ…
もう 俺いいんだ。
…
2階ばかり 気になる。
出来れば
帰るまで 降りて来るな 唯…
「リュウは~?」
め… 芽衣ちゃん(泣)💦
「に… 2階だよ(笑)💦」
「メグちゃんもっ(怒)?」
俺は リビングを見渡し
「らしいね…」
と言う。
急に 大人の女の顔をして
4年生女子は
2階へ 駆け上がって行った。
一足早い
女の小競り合いが始まるな…
「社長 お邪魔します(笑)」
「わっ!!
… 香織(笑)」
「お久しぶりです(笑)
社長…
いつも
香織が お世話になってます」
(泣)(泣)なんかトゲない?
芽衣ちゃんパパ💦💦
…
「さぁ(笑)!
あとは 主役を
待つばかりねっ(笑)(笑)!」
「なんで あんなに張り切ってんの? リュウ君ママ…」
翔子が 囁く。
なんか
取り憑いてんだよ~💦💦
あはははは~(笑)(泣)💦💦💦
>> 194
魅了される
美咲が ひな人形に
抱いた 気持ち。
今 ここに居る
美咲以外の人々は すべて…
この世のものとは思えぬ
恐ろしいほど美しい人形に
心 奪われていた。
ひな人形なんて
屁じゃな…
いや
比じゃない。
「ジロジロ見んなよ(怒)」
喋らなければ…
だ。
「桜月(笑)」
桜子は
「主役は 桜月だから(笑)」と
薄い 桃の花色のワンピース。
これまた 美しいが
着物姿の桜月の
今日は 勝ちだった。
…
「ほら 桜月
ミイちゃんに
ありがとう だろっ?」
桜子が言う。
「ミイちゃん
今日は… ?おがげ…ぎ
ありがとうございます」
練習の成果は
みられない(笑)
「(笑)おりこうね
桜月ちゃん…
ほら おいで(笑)
桜月ちゃんの おひな様よ…」
桜月の手をひき
歩く美咲を見ながら
なんだか 俺は
すべてが 終わったかのような
錯覚に とらわれる。
「綺麗な親子ね~…
タッちん…」
小野の言葉が
耳に入っていなかった。
「タッちん!」
肩を叩かれ ギクっとし
小野の顔を見た。
「なんにもしてね~よ!
俺はっ(泣)(泣)!!」
…
>> 195
なんかしてんの
アイツ~~(泣)(泣)💦💦
唯が 2階なのをいいことに
ダイニングテーブルのカゲで
しゃがんで
チュウしてんの アイツ~~…
俺は 目が合った浩平に
思いきり 中指を 胸の前で
天に向かって 突き立てた(怒)
「みんな揃ったし
子供達 呼びましょう(笑)」
美咲が言う。
浩平の顔色が 変わった。
どうやら そらちゃんの
落ち着きぶりを見ていると
彼女は なにもかも
承知の上なのだろう…
「社長も 図々しいわね…
わざわざ そらちゃんまで
呼んだの(怒)?」
何も知らない香織が
俺に そっと耳打ちする。
「ちっ… ちがっ💦」
プイっと
横を向く 香織が可愛かった。
「お盛んですな(笑)」
できあがってんなよ(怒)デブ。
「浩平く~ん
唯ちゃん達 呼んで来て~」
美咲さんったら(泣)(泣)
「は~い…」
地獄の底から聞こえる
声のようだった…
「あたしも 一緒に行って
いいですか~(笑)?」
そ、そらちゃん 何を…
「社長は さっきから
なに 百面相してんだ(笑)?」
桜子ちゃん…
悪夢
ふたたび… です。
>> 196
「桜子ちゃん
今日 お店は~?」
翔子が ビールを飲む桜子に
たずねる。
「お休みとりました(笑)」
穏やかに話す2人が
なんだか 寂しい…
「じゃあ
のんびり出来るわね(笑)」
視線を俺に送るな 香織…
「こんな有名人と 酒が呑めるなんて ワタシは幸せだ…」
蟹 離せ デブ。
「俺も 会社で
自慢して来ましたよ(笑)」
芽衣ちゃんパパの
笑顔が嬉しいよ 俺(泣)
「あ~っ…!」
な、なんだ 小野!?💦
「どうりで見たことあると
思ったら…
〇〇の 美人ママ!!」
あん(泣)ビックリ…
「あたしなんか 別に(笑)
由香利さんの方が
お綺麗です(笑) すごく…」
うまいね 桜子。
「タッちん(笑)💦💦
褒められちゃったよ(笑)💦」
「由香利さんは
社長の 幼なじみ…」
気になるのかい 香織…
「ええ(笑)
『ロード』のそばに出来た
ラーメン屋で働いてるんです…
この間 偶然会って(笑)」
「… で
偶然 そらちゃんのママ…」
やめとけよ香織 その辺で…
「そらちゃんって言えば
なかなか 降りて来ないわね」
キッチンに立つ 美咲が言う。
「桜月も行ったから
盛り上がってんじゃね~…の」
俺の声を さえぎるように
2階から
大きな泣き声が響いた。
>> 197
泣いていたのは
そらちゃんだった…
「浩平…」
途方にくれた浩平の顔。
「リュウ
みんな連れて 下行って…」
「うん…
行こう」
唯が
勇樹について行こうとする。
「唯 大丈夫だ…」
そう言って勇樹の顔を見ると
勇樹は 唯の手を離し
リュウが その手をつかんだ。
子供達の
姿が見えなくなってから
「もう 泣くのやめなよ…」
と 唯が言う。
「奥さんって
そんなに偉いんですか!?」
「そらちゃん…」
少女の変貌ぶりに
息をのむ 俺。
「コウ君!!
ちゃんと言ってよ!!」
…
「社長さん…
知ってたの?」
唯の問い掛けに
「ごめん…」
としか 言えねぇ…
「(笑)まぁ
男なんて みんなそうだよ…」
唯…
「コウ君は
あたしが好きって言った!!
奥さんも子供もいらないって
あたしに言った!!!」
パシン!
と そらちゃんの頬が
打たれた。
…
「小野…」
「ごめんなさい!!!」
小野が
唯に 土下座している。
「あたし…
この子の 母親です…
奥さん
本当に 本当に
申し訳ありません!!」
「社長さん…」
なんだ…? 唯…
「(笑)あたしが修羅場かよ…」
>> 198
俺が 2階へと駆け出した事
下にドヤドヤと降りて来た
子供達が
「喧嘩して お姉さんが
泣いてる~…」
と 報告した事
小野が 2階へと来た理由。
「あんたって 子は…」
小野が
泣き出す…
「桜月が
服 着替えたいって…
ちょっと 部屋借りる…」
桜子…
「桜子ちゃん!!」
唯が…
桜子にしがみつき
激しく 泣き出した。
「唯ちゃん💦どうしたっ💦」
「もう嫌だ!あたし
こんなの もう嫌だよ…!」
「何が…
あった?」
唯の背中をさすりながら
桜子が 俺の顔を見る。
「コウ君が あたしを好きって
言ったからです」
「そらっ!!」
小野が 振りあげた手を
俺は つかんだ。
「やめろ… 小野…」
「タッちん…」
「そらちゃん…
いくつだっけ?」
桜子が 聞く。
「17です…」
「あたしが家出したのも…
17ん時だ…」
桜子…
「達也!
サツキ着替えて~んだけど!」
…
足元で
服を俺に 押しつけて来ながら
みごとに 桜月が
話しのコシを折ってくれた。
>> 199
なんだか 紐が
グルグル巻きんなって
こんがらがって
わけわかんね~(泣)💦💦
「痛え~よ(怒)達也!」
あわわわ💦💦
「喋らせろよ(怒)!!」
キレんなよ💦桜子💦
見兼ねた小野が
「桜月ちゃん(笑)おばちゃんと お着替えしようか(笑)」
と 手を貸してくれた。
「達也 ヘタクソだからな!」
わるかったよ(怒)お姫さま(怒)
「そらちゃん…」
コシを折られた桜子が
小野をジっと見ながら言う…
「そらちゃんの母ちゃんは
いい母ちゃんだな(笑)」
…
「あたしが家出したのは
こんな いい母ちゃんが
うちには いなかったからだ」
「それと コウ君の事と
何か関係ありますか?」
「泣かせんなよ…
こんな いい母ちゃん 」
小野が…
また泣き出した。
「ママ…
おばちゃん いじめんな(怒)」
「いじめてね~よ(怒)!」
…
大人げないぞ 桜子。
「まぁ 1番わり~のは
浩平さんと 社長だ」
俺も~~~(泣)(泣)!?
… だな。
「コウ君は 悪くない!!」
そらちゃん…
「人の旦那…
コウ君 コウ君言うな!!!」
唯が とうとう
そらちゃんに飛びかかった。
>> 200
「いや~…
人生 何が起こるか
わからないもんですな…」
てめ~は心配いらねぞ デブ。
「浩平君と あのコ
つき合ってたんだ~…」
芽衣ちゃんパパは
あんまり
よけいな詮索しないでね💦💦
「やっぱり
いい男は 浮気すんのね~…」
「だから 俺
したことないって…」
デブの引き金ひくな(怒)
翔子(怒)
…
あかりをつけましょ
ぼんぼりに…
お花を あげましょ
桃の花
美咲と
桜子と
子供達が
リビングで唄っている…
もちろん
小野と そらちゃん
浩平一家は
帰って行った。
つかみかかった唯から
そらちゃんを守ってしまった
浩平…
彼らの 闘いは
今から はじまる。
階下で 大騒ぎを 見守っていた(んだか 面白がってたんだかは 俺には ワカランが)大人たちの中で ただ1人…
ふに落ちてないのは
香織だ。
「なんで 浩平君なの…?」
「あら 浩平君だって
いい男じゃない(笑)
まだ 青臭いけど(笑)」
おまえが言うと
寒気がするぞ 翔子…
「だって あのコ
社長が好きだったのよ…」
「え~~~っ!?!?」
…って みんな
俺が え~~!?だよ(泣)
言うのかよ(泣)香織💦💦
…
違う 寒気に振り向くと
ひな人形と 2人の女が
俺を
見つめていた…
>> 201
偽物の 幸せが
そこには
あった…
「ミイちゃん ミイちゃん!
サツキ 牛乳が飲みて~」
「はいはい(笑)
ちょっと待ってね(笑)」
…
「ミイちゃん!
サツキ 1番上のお雛様に
届かね~よ(泣)(泣)」
「どれどれ(笑)
どっこらしょっ!💦」
…
「これは なんて読むんだ?
ミイちゃん…」
「桜月ちゃん!
字が読めるの!?
すご~い すご~い(笑)」
…
「マ… 母さん!
ボ… 俺も オレンジジュース」
「リュウは 自分で持ってこれるでしょ…
恵ちゃんと 芽衣ちゃんのも
持って来てあげなさい…
あら(笑) 桜月ちゃん!
お口に クリ~ム~(笑)(笑)」
…
「桜月は 自分で口拭けよ~」
ダイニングから
桜子が 声をかけると
「ママは うるさい(怒)」
と 桜月。
笑いながら 桜月の口を拭く
美咲…
「桜月は すっかり
ミイちゃん
お気に入りだな… 」
ため息まじりの桜子。
「リュウ君ママ
いつも 女の子いいな~
って言ってたしね(笑)」
翔子が言うと
「リュウ君パパ!!
もう1発
頑張れ!!頑張れ!!(笑)」
蟹のハサミを
振り回し叫ぶ デブ。
女たちの
奇妙な視線に
まったく 気づく事なく…
>> 202
我慢の限界だった…
俺は たまらず
リビングで 桜子を抱きしめ
キスをした。
「見てるぞ(笑)」
桜子の言葉に
5年前の あの日が
よみがえる…
「桜子…」
「お雛様がな(笑)」
拒むと思っていた 桜子が
キスを返して来る。
…
やりて~…
…
風呂場からは
美咲と 桜月の歌声が
聞こえている…
リュウは くたびれて
早々に ベッドの中だ。
「言っとくが
やんね~ぞ(笑)」
そりゃそうですよね(泣)
なにも わざわざ
ここでね(泣)(泣)
「だけど…
ミイちゃんの意図は
なんだ?」
2人の はしゃぐ声を
聞きながら
ひな人形に 聞いている…
「ただ 桜月が可愛いんだと…
俺は 思いて~けど…」
それは
無理が あり過ぎる。
「おまえの意図も
俺には わからね~よ
桜子…」
「ね~よ(笑)そんなもん…」
タバコを吸ってくると
暗い庭に出た桜子は
誰かと 電話で話してる…
明るい リビングから
おまえを
見つめる俺を
じっと
見つめながら…
>> 203
「バカな事 言ってんな!!」
言葉と同時に
ダイニングテーブルを
手の平で叩きつけていた。
「やめて… パパ
桜月ちゃん 起きちゃう…」
ハっとし
リビングで眠る 桜月を見る。
「ふざけんなよ…」
桜月の顔を見たまま
つぶやいた。
「桜子ちゃんは
どう?」
笑い出す 桜子。
「ありえね~よ ミイちゃん…
正気か?(笑)」
本当に
正気の沙汰とは思えねぇ…
「桜月ちゃんのために
言ってるの…
母親なら
子供の幸せを
1番に考えるもんじゃない?」
「桜月の幸せは
桜子と暮らすことだ!!」
「だから パパ
大きな声 出さないで…」
愛おしむように
桜月を見る 美咲…
「DNA鑑定しましょう…」
「なんのために?」
桜子が
かすかに震えた声で言う。
「不貞の子よ…」
「美咲…」
「ミイちゃんは
そんなに 何もかも…
あたしから奪いたいのか…?」
「人聞き悪いわよ(笑)
桜子ちゃん…」
「5年前… 」
桜子が 今
何を
言おうとしているのか…
俺は ただ
静かに
その時を 待つ…
>> 204
そう言えば…
5年前も…
「ちょっと!!
浩平君 その顔っ!?」
また…
パンダだ。
「参りました…」
5年前より はるかに
心の傷は 深い。
「唯 よく
仕事に出したな おまえを…」
争いの
壮絶さを物語る。
「1時間おきに
電話しろって…」
そう来たか 唯…
「そらちゃんは?」
香織が聞く。
「よけいに…
燃えてしまいました…」
「はぁ~…!」
香織が
妙な ため息をつく。
「浩平は…
別れる気ね~のか?」
2人に
コーヒーを手渡しながら
俺は カウンターの中に入った
「どっち…
と ですか?」
「そらちゃんに
決まってるでしょ!?」
香織が 素っ頓狂な
声をあげた。
「今は…
無理っすよ…」
いただきます… と
缶コーヒーを開けながら
ソファーに沈み込む浩平。
八方塞がり か。
男はなんで
わざわざ 自分を
追い込むのか…
「香織…
社判 知らね~か?」
引き出しを 開け閉めしながら
聞く…
「私の机に あるよ~…」
仕事っていう
逃げ道あるからだろうな…
「こんにちは…」
小野が
あらわれた。
>> 205
バーベキューの日
洗い場で 交わされた
美咲と桜子の約束。
桜子に
『消えろ』と言った美咲は
桜子の母親の借金を
盾に取った。
憤りにまかせ
俺の子供を宿した事を
美咲に告げた 桜子。
「絶対に 産ませない…!」
鬼気迫る 美咲の態度に
桜子は
子の命の危険を感じ
俺の前から
姿を
消した。
「約束は 必ず守る…」
「桜子…」
「だから
桜月は 絶対に渡さねぇ…!」
桜子は
寝ている桜月を
無理矢理 抱き上げる
「そういうとこが 母親に
なりきれてないのよね…」
寝ぼけた桜月が
「ミイちゃん!ミイちゃん!」
と 呼びつづける。
「黙れ! 桜月!!」
桜子は
桜月を怒鳴りつけると
そのまま
家を出て行った。
…
「おまえは…
鬼か… 美咲…」
「パパだって
今に わかるわ…
私が 正しいってこと」
…
俺の罪は
こんなにも
大きいのか…
黙々と
ひな人形を片付け始める
美咲の背中を見ながら
無力な自分を また
俺は
呪いはじめていた。
>> 206
「小野… 」
香織に
「どこ行くの?」と
こわい顔されながら(泣)も
浩平に これ以上 気持ちの負担をかけるのは 忍びね~ので…
小野と一緒に
近くの喫茶店に来た。
「俺はさ…」
「ごめん! タッちん!」
小野が 頭を下げる。
「なんだよ ヤメロよ…」
「そらなんでしょ…
最初に タッちんに
ちょっかいかけたの…」
ちょっかいって…
「なんで…
よりによって
奥さんいる人にばかり…」
「俺はさ 小野…」
缶コーヒーじゃね~コーヒーは
久しぶりだ…
「そらちゃんのしてる事
あ~だこうだ言える人間じゃ
ねんだよ…」
陶器の飲み口が 心地いい
「どういう事?
タッちん…」
…
あらためて聞かれると
言葉につまる。
間を持たせるのに
タバコに火を…
つけようとしたら
つかね~し(泣)(泣)
ライターを カチカチ鳴らす俺を見兼ねて 店のマッチが テーブルに差し出された。
「ありがとう(笑)」
顔をあげると
「いいえ(笑)」と微笑む女。
「マッチなんて
めずらしいね(笑)」
言わなくていい事を
言うか言わないかは
俺判断。
「なにしてるの…?」
あ…
言ってる矢先に。
「俺は…
こういう男なんだよ 小野…」
「バイトです(笑)」
…え?
…
小野の目は
俺を見ては いなかった。
>> 207
「達也さんには 1度…
制裁が 必要だ…」
グラスを置きながら
和美が あいかわらずの
小せ~声で話す…
「なんで!?」
と言ったのは 俺ではなく
「(笑)マスター…」
「お尻が
軽すぎる…」
「男だぞ(笑)俺は…」
「なんで 達也君が
尻軽なの?」
今日は よく喋るね
マスター…
「この間の
真奈のことでしょ…」
「呼び捨てだし…」
説明の途中で
ツッコミ入れんなよ。和美。
マスターは
不思議そうな顔で
グラスを拭いている…
「優しいんでしょう…
達也君は(笑)」
いいね~
今日 マスター…
恋人でも来んのか(笑)
「罠にハマって スグ寝る男を
優しいって言うんだ…?」
根にもつね~…
和美は。
やっぱ おまえか?
桜子に チクったの…
「寝る!?」
なに?
その リアクション💦💦
マスターったら…
和美が
ジっと マスターを見ながら
「マスターも
すすめたでしょう…」
と あきれ顔。
目を まんまるくした
マスターは
手を 顔の前で
ブンブン 振ると
「大事な お客さんですよ…
達也君 お風呂に連れてってくれるって 言うから(泣)
てっきり…」
…
俺は そんな
お人よしじゃね~ぞ…
>> 208
「ちょっと!
タッちん! 何すんの!?」
俺は 泣いてる小野を
無理矢理
ホテルに連れ込んだ。
「おまえは
頭が カタ過ぎんだよ!」
「やめて!やめて!」
ベッドに押し倒し
強引に キスをする
「タッちん…
なんで こんな事…」
真っ赤な目の
小野の綺麗な顔を見ていたら
俺の思いとは
別のところで
ストレートに欲情した。
薄手のニットを
首元まで たくしあげる…
「いやだ! やめて!」
身体を捩るので
ブラジャーがはずしやすかった
あらわになった 乳房を
ゆっくりと 揉みしだきながら
耳や 首すじに
舌を 這わせる…
「タッちん…
やめ… てよ… 」
「小野…
おまえ 綺麗だよ…」
唇を ふさぎ
舌を入れると
「んっ… 」
自分の舌を
俺の舌に 絡みつけて来る…
「そうだ… 小野…」
乳房の突起を
口に 含みながら
「ぁあ… っ タッ… ちん…」
「少し…
忘れ…ろ 」
「は… ぅっ… ぃやっ…」
「濡れてんじゃん(笑)…」
「あぁ…っ! んっ… あっ…」
…
ちょっと…
少し…
抵抗されたいかも(笑)💦💦💦
『やめて』に興奮する俺は
… やっぱり変態か。
「ぁあ… っ小野~!!」
>> 209
「気分が 悪いだろう…」
神崎が
俺に 言う。
俺は ずっと
あまり
程度のよくない客の
相手をしている桜子を
見ていた。
「話しって なんですか?」
俺は
神崎の目も見ずに言った…
「桜子から
手を ひきなさい…」
「どうして…」
「キミの 手に負える
女じゃない…」
銀座にいる頃
桜子に いれあげた男は
それなりの地位の人間だった。
嫉妬にかられた 男の女房が
桜子に やいばを向ける。
争ったはずみ
血に染まったのは
相手の女だった。
警察沙汰を
おさえたのは 神崎だ…
金が いる…
そんな 桜子は 今
自分だけではなく
母親の不始末さえも
かぶろうとしてる。
それは
間違いなく…
俺のせい。
酔っている客が
桜子の腰に
腕を まわしている。
今にも
触れてしまいそうな程
顔が 近い…
激しい 憎しみ。
どうにもならねぇ ジレンマ。
「苦しいだろう…」
神崎…
「キミは 若すぎる…」
愛してる
だけでは
どうにもならねぇ事…
離れてやるのが
桜子のためと
わかっていながら
「俺は もう2度と
桜子を
手放したりはしません」
>> 210
「タッちん… …
(笑)は~ゃ…」
「まさか!小野と!
こんなことに!!
なるとはなあ~~~!!」
かぶせるように
必要以上に
デカい声で 言った(泣)
…
「ありがと(笑)タッちん…」
「少しは
気 晴れたか(笑)?」
「うん(笑)」
笑ってる小野が
なんだか
ガキの頃の顔に 見えた…
「あの女さ…」
さっきの
マッチをくれた女だ。
「もう 7年よ…
うちの亭主と つき合って…」
「よっぽど 魅力的な
旦那さんなんだろな…」
あのマッチを出すのは
気がひけたので
ホテルのライターを使った。
「残念(笑)
チビで デブで ハゲ(笑)」
「マジかっ!?」
翔子の いい男説は
くずれたな…
「あたし…
頭カタいんかい?(笑)
タッちん…」
「…
吸うか…?」
「うん…」
ライターで
火をつけてやった。
「ありがとう…」
「そらちゃんの事も
そうだけど… 」
煙りを 大きく吐き出すと
俺は言った。
「恋愛だけは…
理屈じゃ
かたづけらんねんだ 小野…」
小野は
ジっと俺の顔を見ると
煙りを
ぶっかけて来やがった。
「小野(泣)!きさまは(怒)」
思いきり
ヘッドロックを かます。
「ぎゃーっ!!(笑)」
っと 暴れながら 小野は
「わかる気がして来た…」
と 小さな声で言った。
>> 211
「達也… 」
「ん~…?」
「てめ~は
ふざけんなよっ!!!」
バッチ~~~ン!
入りました。
桜子ちゃんの 平手打ち…
「桜子(泣)(泣)」
なして…?
今さっき
熱いハグをしたばかり…
『華艶』での 俺のイライラ
桜子は
美咲への憎しみ
今…
2人は まさに
お互いを 激しく求め合い
きつく抱き合ったはず…
「なんだよ… これ」
桜子がカザすモノ。
あわわわわわ💦💦💦
…
さっきねっ
ギュってした時ねっ
胸ポケットに入ってる
タバコとライター
桜子にあたるかなって
テーブルに
ポンって置いたのねっ
ポン…
って(泣)(泣)(泣)
「これ…
『ロード』の近くの
ラブホのライターだよな…」
「こっこっ ここ…」
またかよ(泣)💦
「浩平に もらったんだ…」
「嘘つくなよっ!」
「き… 客の忘れ物だよ(笑)」
…
あれ?
「もういいよ…」
さ…
桜子…
ひっぱたかれるより
あきれられる方が…
痛かった。
「足 揉め(笑)
達也(笑)…」
ソファーに横になった…
(笑)なぁ~にぃ~~ ?
「それで 勘弁してやる」
ほんとですか~~(泣)?
「ただしっ!」
ただし?
「ぜって~ やらせね~(怒)」
…
拷問みた~い💦それって~💦💦
>> 212
「おはようございま~す♪…」
今朝も可愛いね。
「お~… おはよ~(笑)」
「ん?」
可愛い顔が
近いよ💦 香織💦
「社長も 殴られた?」
はい。正解。
チュっ
ってしてから
「殴られっかよ(笑)」
と 強がってみた…
「ふ~~~ん…」
疑ってる目だね 完璧に。
「昨日も ずいぶん
帰って来なかったもんね~
由香利さんと出かけて…」
ブラインドを開け始める 手を
掴んで とめた。
「やんっ💦
…ビックリした」
「ヤキモチだな(笑)香織…」
腰をグっと引き寄せた
「やだ 社長 朝から…」
目が 潤んでますが…
はぁ~…朝から
事務所で ベロチュウも
興奮すんな~…
「香織…
やりて~…」
耳元で囁く…
「あん… ダメだよ…」
「したくないの?おまえ…」
「だって…
浩平君 来るもん… きゃっ」
有無を言わさず
トイレに直行。
「ほら…
もう ビシャビシャじゃん…
香織…」
「っあ… ダメよ社長…」
「浩平… 来るぞ…」
「あぁ…っ い… っ」
「声…
聞こえ… るぞ」
「はぁ…っ! 社長…」
「気持ちいいか? 香織…」
「んっ… ぁ… ぃいっ…!!」
あ~…!
興奮しすぎだ 俺…
「はぁ~…んっ 社長…!!」
香織~~~っ!!!💦💦
…
病気だな。 俺。
>> 213
「なんか 疲れたっす…
社長… 俺…」
俺も(泣)(泣)💦💦
…
「唯か…」
タバコに火をつけながら
ソファーに座り
「香織 コーヒー…」
と 小銭を渡…
…!!おまっ
スカートの裾が
ウエストんとこに
引っ掛かってんよ💦💦!
バカみて~な顔で
声を出さずに
「ス・カ・ア・ト…!」
と 必死に伝えようとする
35歳…
「ぅわ~っ!💦」
声出すな 香織(泣)
「どうかしました!?💦」
ビクビクしてんね~
浩平君も~(笑)
「虫でも 居たんだろう~…」
ふ~… っと ため息をつき
目をとじる浩平。
「あっ!!」
「な… なんだ!?浩平💦💦」
「そう言えば
そらが夕べ メールで
由香利さんの機嫌が やたら良くて 気味が悪い…
って 言ってました」
あ~… ビックリした(泣)
「なんか言ってくれたんすか?
社長…」
言ったんじゃなくて
『した』んだけどね…
「ちょっとな… (笑)」
ほんとに
チョットな(泣)(泣)
「助かりました…」
浩平…
「そらまで 責められたら…
俺
いたたまれないっすもん…」
いい奴過ぎ おまえ。
「そらちゃんの事より
唯ちゃんと
勇樹君の事でしょ 浩平君…」
コーヒーを
テーブルに置きながら
香織が言う。
…
今の おまえからは
説得力を感じられね~…
俺。
>> 214
「リュウ ママは?」
リビングで テレビを観ていたリュウへ 声をかける俺…
「出かけたよ…」
「どこに?」
「さくらこの とこだって…」
なに…?
「いつ?」
「1時間くらい…
前かな」
慌てて ツナギの胸ポケットから 携帯を 取り出した。
「もしもし 美咲!?」
『どうしたの~?』
「何しに行くんだっ!?」
リュウが
いぶかし気な顔で
俺を見る…
『大きな声 出さないで…
耳が 痛いわ…』
「言えよ…!!」
洗面所に向かった。
『話しをしによ…
決まってるでしょ…』
「なんの…?」
『桜月ちゃんの…』
「おまえ
いい加減にしろよ!」
無意識に
洗濯機を殴りつけると
ピっと電源が入る。
すぐに ピっと とめた。
『だいたい
パパに いちいち言うのも
おかしいわ…』
「なんでだよ!?」
ピっ
…
ピっ
『私と 桜子ちゃんの事よ…』
「俺は この家のアルジだ!」
ピっ
…
ピっ!!
「桜月だって
いい迷惑だ…」
『(笑)そうかしら…』
美咲の声の 横から
ミイちゃん!ミイちゃ~ん…
と 桜月の声がする…
「くっそ!!」
ピっ…
…
ピっ! ピっ! ピっ! ピっ!
ピ ピ ピ ピ ピ(怒)(怒)!!!
>> 215
ピンポ~ン…
ピンポンだ~(怒)!?
はぁっ…
はぁ…
とうとう俺との闘いに破れ
はぁ…
降参しやがったか!?
この クソ洗濯機(怒)!!
ピンポ~ン
…
「パパ 誰か来たよ」
…
「おまえ出ろよ リュウ…」
「ママが
開けちゃいけませんって…」
…
おまえは 子ヤギか。
「は~い…」
ガチャ
…
「そらちゃん…」
「達也さん!
コウ君知りませんか!?」
「へ?」
「急に
連絡が とれないんです…」
普通に
帰ったんだが…
「とりあえず 入んなよ
寒いだろ…」
また 泣き出した そらちゃんを
家の中に入れる。
リュウがいなきゃ
あぶなかったな と
ふと思う俺は
やっぱり病気だ。
「急に 連絡が…
って いつから?」
リュウと そらちゃんに
ココアをいれた。
クスン クスンと
泣き続ける そらちゃんを
リュウが 不思議そうに
見ている…
「1時間半くらい前です…」
「はっ!?」
「パパ うるさい…」
…
「いったい
どんくらいおきに
連絡取り合ってんの…?」
怖かった。
「30分です…」
…
唯より ウワテだ…
>> 216
たぶん 浩平は家に居て
唯の目の前で
携帯さわれないだけだろう…
…
という 俺のよみは
みごとに ハズれた。
「あんたのせいよ!!」
唯が叫ぶ。
「奥さんのそばに
いたくなかったんですよ…
コウ君 かわいそうに…」
「は~???
じゃあ なんで
あんたんとこ行かないのよ!」
…
「リュウ…
勇樹連れて 部屋行って…」
「おいで 勇樹(笑)」
リュウに なついた勇樹は
すぐに チョコチョコと
後を追った。
「社長さんまで
どうして
電話出てくれなかったの!?」
唯の言葉で 気づいた。
「だから 絶対
ここだと思ったのに…」
携帯 洗面所だ…
「だいぶ…
疲れてたよ 浩平…」
悪いのは 全部自分。
わかってるから
苦しい…
「あんたが 消えなさいよ!」
妻は…
どこでも 同じ言葉を
吐くんだな 唯。
「コウ君が いらないのは
奥さんと子供です!!」
「なんだって!?
こんの ガキがっ…」
唯が 立ち上がるのを
押さえつける。
「唯…」
「なんだよ!
社長さんは
このガキの味方か!?」
「男の人は みんな
若いコの方が好きですよ(笑)」
そらちゃん…
なんて 恐ろしいことを(泣)
「わーっ!!!」
うっかり 唯に
跳ねのけられちった(泣)俺…
>> 217
どこ行ったんだよ
浩平…
2人の女の間に入り
すっかり挟まれて
お互いが 髪をひっぱり合ったりするもんだから 俺… 俺…
前と 後ろから
いい感じに オッパイとか
ぶつかって来ちゃってる…
「やめろって…!」
言いながら
顔 笑ってね~か(笑)俺💦💦
「別れなさいよ!!!」
「奥さんが 別れてっ!!」
ちょっとぐれ~
さわっても バレなくねっ?
「ど~せ あんたなんか
遊びよ!スグ飽きられんの!」
「奥さんなんか
もう飽きられてるじゃ
ないですか!!!」
どっちかって言ったら…
前にいる唯の方が
さわりやすいかな(笑)💦
でへへ(笑)(笑)💦
「もう
いい加減にしとけよ…
2人とも…」
引き離すフリして…
手を こんな感じで…
… って
あれ?
静かだな。
…
肩で 息しちゃってるよ~(泣)
終わりかよ~~(泣)(泣)
「(笑)気い 済んだか…
2人とも」
俺 済んでね~よ(泣)💦
ピンポ~ン
ピンポ~ン
また 誰か来た。
もう トラブルは
ごめんだぞ(怒)(怒)
「ピザ屋さん
じゃないですか?」
そうだね そらちゃん。
さっき 頼んだね。
>> 218
「真奈は…
彼氏 いね~の…?」
「ひひゃいひょ…」
俺のモノ…
くわえたまま喋ってる…
「(笑)わかんね~ … うっ…」
いい女は
いい仕事もした…
「気持ち いんだ(笑)?」
下から 見上げて来る…
色っぽい…
「もっと食え…
真奈… 」
頭を 押しつける
「あご 痛いよ…」
真奈は 俺のモノを
手で握ると
舌先で 先の敏感な場所を
チロチロと舐めたり
吸ったりを 繰り返す…
「ぅあ… っ 真…奈 …
すげ… はぁ… っ あ…っ」
たまらず
声が もれる…
「んっ あ…
達也さん 感じたら…
は… んっ…! 」
いやらしい声と
いやらしい 湿った音…
「あたしまで…
んっ… んっ おかしくはふ…」
ぉあ~…!!
また ガブっと来た…!
「真奈…
あっ… あ…! すげ~ ぃい…
真奈…! あっ…」
すごいスピードで
真奈の頭が
上下する
唇と舌も 上下する
「だ… だめだ ぅっ 真奈…」
終わっちまう…
この頁が…
エロシーンだけ… で…
終わっちま…
うっ(泣)(泣)!!💦💦💦
>> 219
「変なこと聞いても
い~か…?」
俺は
助手席の
そらちゃんに言った。
「なんですか…?」
一緒にピザ食うわけにも
いかね~から
半分持たせて
そらちゃんを車で送る事にした
家と子供達を
唯に まかせて…
「そらちゃんの
父ちゃんって…」
「(笑)帰って来てません…
女のとこです」
「そ… っか」
知ってんだな。
…
また 浩平に
電話をかけてる…
「達也さん…」
「ん~…?」
「コウ君…
どこに居るんでしょう…」
頭の中は
浩平で いっぱいか…
「きっと
そらちゃんの父ちゃんも…
今の浩平みて~に
悩んだ事
あったんだろうな…」
的外れとは思ったが
つい
言ってしまった。
「あたしは
あんまり…
お父さんを恨んだこと
ないかな(笑)」
「なんで?」
前方を見つめたまま
聞いた…
「お母さんが
大きすぎて…
あの人 弱音吐かないし(笑)」
わかる気がする…
「恨むほど…
好きじゃなかったから…
かな」
もうすぐ
父親不在の
そらちゃんの家だ…
「あ…
そこ 左曲がってくださ…
もしもし!!コウ君!!
どこにいるの!?!?」
そらちゃんが
また
泣き出した…
>> 220
「真奈は…
彼氏 いね~の?」
デジャヴじゃないよ。
さっき わかんねかったから
も1回 聞いてんの…
「いないよ(笑)
って さっき言ったよ(笑)」
「そか…」
「って言うか
達也さんは
あたしの彼氏じゃないの?」
…
「などと
愛人は 言いません(笑)」
美しい身体に
ヒラリと バスローブを羽織る
「今度
どこか 出かけるか?
真奈…」
驚いて 俺を見る。
「ほんとに…?」
なんで…
泣きたくなってんだ?俺…
「もちろん(笑)」
「嬉しい…」
ギュっと
抱きついて来る…
「あたしね(笑)
ずっと 動物園に
行ってみたかったの(笑)」
「動物園?」
なんて シンプルな夢だ…
って
これは 匠のワザなのか?
はたまた 素か…
「今…
可愛いって思った?
達也さん(笑)」
「あ~
思った(笑)」
「作戦成功」
…
わかんね~…
とりあえず タバコ…
「なにしてるの?」
ホテルのライターが
宙に 弧を描き
ごみ箱に消えた。
>> 221
「庶民の話しだな(笑)」
桜子が
ソファーに座り
カタチのいい足を組む…
俺は 目の前に
体育座りだ。
「ま~(笑)たしかにな(笑)」
俺も笑う。
浩平の話しを
桜子に聞かせていたが
目の前で 足を組まれたら
それどころじゃね~…
「桜子…
上にのっけた足
ちょっと伸ばして
高く上げてみそ…」
ヒュッと
くうを切った
桜子の足先が
俺の顎にヒットした。
「いって…」
顎をおさえて うずくまる。
距離感間違い。
スケベ心に バチあたった…
「やっぱ バカだろ(笑)
達也(笑)(笑)」
「ど~せ 庶民さ…
俺は…」
桜子には
化粧品会社のCMや
自伝の出版の話しが
そちらの方面から
来ているらしい…
あの日 帰って来た美咲から
聞いた話し。
「俺…
とめらんなくて
ごめんな 桜子…」
「何を…」
「美咲をだよ…」
うずくまったまま
言った。
「桜月も 喜んでたし…
いいんじゃね~か…」
「俺は…」
顔を あげられず
「おまえの人生の…」
地べたを見たまま
「邪魔ばかり
してるな…」
そう 言った…
>> 222
「やっちゃうか?浩平…」
「やっちまいましょう…
社長…」
照明で照らされた
店の展示場…
「てめ~の店は
とんでもね~車
売りつけんだなっ!!」
…
「黙ってね~で
なんとか言え!くぅおらっ!」
「5… 4… 3… 」
浩平の
カウントダウン。
「ゼロ」
「帰れ…」
俺は 低~く言った。
「は~~っ!?」
Vシネマの 脇役チンピラさながらの 怖いスゴみ(笑)
首 折れちゃうぞ。
「け~れっつったの
聞こえね~のか!?
この どチンピラがっ!!!」
「み… 店の人間が
そういう事 言うのかよ…」
「てめ~みて~なのは
客じゃねんだよっ!!!」
言うね~(笑)
浩平君も(笑)
「な、なんだと きさまっ!」
「浩平 金持って来い」
「ヘイっ!!」
ヘイって…
「金 返すから…
車 置いて け~れ…」
「そんな事は
言ってね~…」
「ほんで ディーラー行って
新車買いやがれ!!
このクソ野郎がっ!!」
浩平が 走って来る…
男は 何も言わず
慌てて車に乗ると
バックで出て行く。
勢いこんで 車を頭から
ぶっこんだのが アダとなり
四苦八苦…
ザマーミロ。
「いい ストレス発散に
なりました(笑)(笑)」
浩平が笑う。
「俺も~(笑)」
女絡みの ストレスを
客で 発散する。
俺なら こんな店で
絶対 車は買わね~…
>> 223
「もう…
ハラハラしたぁ~…」
香織が 金庫に
金をしまいながら言う。
「俺も あん時
ハラハラした~(笑)(笑)」
「… すんません(泣)
社長(泣)(泣)」
浩平は
追いつめられていた。
俺みて~に
どっかで非情になれねぇ浩平は
2人の女の悲しみを
まるまる受けとめる…
電話の繋がった
そらちゃんの涙声で
我に返った浩平は あん時
橋の上にいた。
地元じゃ有名な
自殺の名所。
「〇〇橋!?」
そらちゃんの声に
ハっとする。
頭の中に
最悪な映像が チラつく。
「そらちゃん 携帯かして!」
奪い取るように 耳にあてた。
「浩平! 浩平!!」
『社長…』
「い~か…
ぜって~馬鹿なマネすんな…」
『どうにもなんねっす…
苦しいです
社長…』
墜落してゆく 浩平が浮かんだ
「ふざけんな!おまえ!
俺を…
俺を 1人にすんな!!!!」
『…
社長?』
「あ…」
泣きながら
奇異な視線を 俺に投げる
そらちゃん…
『恋人同士みたいっすね…』
笑い出す 浩平。
「は… ははは(笑)」
…
ワタシは 変態ですが
ノーマルです。
>> 224
ハンマーで
頭を ぶん殴られたみてぇだ…
「桜月も
養子縁組する…」
なに言ってんだ…?
「待てよ 桜子
桜月は
俺の子だ!」
「あたしの子供だよ」
さっき
顎に入った 蹴りよりも
「あたしも 桜月も…」
俺を 地べたに
はいつくばらせる。
「神崎の姓に
なるだけだ…」
「桜子… 」
「愛してる 達也」
… え
「達也だけを…
あたしは
愛してる…」
さく… らこ…
「今までも
今日からも…
ずっとだ(笑)」
「桜子!!」
細くて
折れそうな身体を
俺は 包む。
いろんなものを かかえた
この小さな
身体を 包みこむ…
「愛してる…
桜子… 」
哀しい事実と
ひきかえに
俺は
幸福を 手に入れる…
「た… つや… 」
「桜子… 桜子…
桜子 … 」
呼びつづける…
「ぁ… っ 愛してる…
達也… 」
「ぁあ… 桜子…!!」
涙が 溢れ出す
「た… つや… 」
電話が…
鳴る。
>> 225
「したたかよね…
女って」
そういう おまえが
1番 したたかだと
俺は思うよ 香織。
香織の視線の先には
浩平と そらちゃん。
俺達は
そらちゃんが店に来る事を
責められる
立場じゃね~からな
香織…
ずいぶんと
あたたかくなって来た。
春が
近い。
浩平の仕事を
そらちゃんは
ベンチに座って見てる。
時々
空を 見上げながら…
きっと
女房のいる男の恋は
燃えて
苦しくなって
逃げて
ひらき直る。
窓から見える浩平の
そらちゃんに向ける笑顔を 見てると そんな風に思う…
自分も たどった
道だからな。
「そらは~…」
開け放したドアの外から
声がする。
「由香利さんね…」
香織が
顔をしかめる。
彼女にとって
小野こそが
招かざる 客のようだ…
「タッちん💦 ごめんね💦
そらってば
仕事の邪魔ばっかして…」
「あなたもです…」
顔を のぞかせた小野に
香織が 小さな声で
ひとりごちた。
「あっ(笑)
香織さん こんにちは(笑)」
「こんにちはぁ(笑)
由香利さん(笑)
今日も
あったかいですね~♪」
…
したたかな女だな…
香織。
>> 226
「神崎栄一郎の 病室は…」
夜の 救急病院の外来は
待合室にも
数人の患者がいた。
「ご家族ですか?」
「…はい」
と 桜子が答えた。
こんな時なのに
とても
苦々しい気持ちになる。
「桜子…」
病室までの エレベーターの中
「やたら 遅ぇ~な…!」
俺の声は
耳に入らないようだ。
…
「神崎さん…」
病室のベッドで
眠る
神崎の顔を見ながら
涙を流す桜子を
見ていた…
「泣かなくても
いいだろう…」
桜子の 手を握る神崎。
「起きてたんですか…」
あいた手のこうで
涙をぬぐう。
「達也君まで(笑)
ありがとう…」
俺の姿をみとめ
神崎が 微笑む。
ベッドへと 近づく…
「大丈夫ですか?
神崎さん…」
陳腐な言葉だな。
死ね…
と 思ってるくせに。
「たいした事はないよ(笑)」
「痛みは…?」
桜子が たずねる。
「今は ない(笑)
さっきは 堪えられなくてね
思わず救急車を
呼んでしまったんだ(笑)」
神崎は 長い間
糖尿病を患っているので
少しの傷が
致命傷になる。
「桜月は?」
「綾さんに
お願いして来ました…」
桜子が
少しだけ 笑った。
>> 227
「小野…」
「んっ…」
白い シーツの上…
「ひらいて…
俺に 見せて…」
「ぃやっ… タッちん…」
「早く…」
おずおずと
「っあ… ん」
そこに 指を這わす…
「綺麗…だ…」
「見な…いで タッ ちん あ」
「舐めたい… 」
「はぅ… っ」
「うめ~な… 小野のは… 」
クチュクチュという音が
響き渡る…
「は… んっ ぁあ…!っ」
「香織も… 見てるぞ…」
ベッドの脇で
俺達の行為を
食い入るように
濡れた目で 見つめる香織…
「やだ… タッちん… あっ…」
「社長… あっ…!ずるい…」
香織の手が
自分の濡れた場所へと
触れる
「ぁああ…! んっ! は…っ」
俺は 小野を舐めつづけ
香織の胸に 手をのばす…
「はぁ…っ! 社長っ …」
「タッちん… あぁタッ… 」
2人の女の 喘ぐ声と
俺の 荒い息づかい…
2人の女の
秘部から 溢れ出すものの音…
「もうだめ…
入れて… 社長…」
香織が ベッドへあがる…
「小野に キスしろ…
香織…」
ぅあ~…
すげ~…
なんだこれ…
俺 もうダメかも…
…
「起きろ! 達也!!」
… ん?
ベタだな。 これも。
「おはよう(笑)桜月…」
>> 228
「ミイちゃ~ん!!
達也 おもらしし… むごっ…」
俺は
ベッドにのっかって
布団をはいだ 桜月の口を
慌てて ふさいだ。
よりによって
水色の トランクス…
「桜月
これは おもらしじゃないよ。
『夢精』って言うんだよ。」
…
とは言えないので
「汗だって💦💦
これ 桜月💦💦」
と 変な汗かきながら言った。
ちっちぇ~手で
口をふさがれてる 俺の手を
引きはがし
「恥ずかしいのか(笑)」
と 笑う。
…
かなり 恥ずかしい…
香織と小野が
水面下で 妙な戦いをするもんだから あんな夢 見ちまったんだ きっと…
だけど
あんな展開なら
あれも『有り』だな…
なんて考えてたら
勃って来た。
よせ ムスコ…
娘の前で。
「言わね~から 大丈夫だ」
俺の顔を見て 桜月が
本気で 心配してる。
「絶対だぞ…」
のってやった。
「早く 朝ご飯 食べよう!」
ベッドから
ピョンと飛び降りる桜月…
『朝めし食おう』は
美咲が なおした…
「ってか
今 何時だ? 桜月…」
「8時だ(笑)」
俺 今日 やすみ~(泣)💦
まだ
夢の続き 見せて~(泣)(泣)💦
>> 229
「桜月ちゃんは
好き嫌いしなくて
おりこうさんね~(笑)」
「ママが 残すと怒るんだ…」
本当に
ビックリする程
キレイに 食べる…
桜子の想いが
伝わって来るようだった…
「お兄ちゃんは まだ
起きね~のか?」
これも 美咲が呼ばせた。
「春休みだからな…
少し ゆっくり寝せてやれ…
ふわああ~…」
俺も も少し寝たかった(泣)
「パパったら…」
桜月が チラっと
俺の下半身を見た…
大丈夫だ 桜月。
パンツは 取り替えた。
「今日は お店
出ないんでしょう?」
食器を片づけながら
美咲が聞く
「ん あ~… たぶん」
神崎の
病院へ行ってみようかと
思っていた。
「あら(笑)
いいわよ桜月ちゃん…
ミイちゃんがやるから(笑)」
食器を 運ぶのを
手伝う 桜月…
「だって やらね~と
ママ 怒っから…」
どうやら 桜子は
そういった躾には
厳しいらしいな…
「ママは 怖いみたいね(笑)
桜月ちゃん…」
「うん 超こえ~…
ミイちゃん 優しいから
好き~~(笑)(笑)」
「ミイちゃんも
桜月ちゃん 大好き~(笑)」
…
いいのか…
桜子
これで
おまえは
本当に いいのか…?
>> 230
なんだか
久しぶりに本気で笑った。
「嘘でしょう…」
真奈が 自分の顔の前で
みごとにキャッチしたのは…
オランウータンの糞。
俺が ガキの頃は
もっと ガンガン飛んで来てた
今は ガードが出来て
安心してていい…
はずなのに
オランウータンも賢い。
ツンと すました女に 意地でも ぶつけたかったんだろう…
ガードの裂け目を狙って来た。
「お姉さん すげ~な(笑)」
「ま、ま~ね(笑)💦
ぅわっ💦 くさっ💦」
真奈が 手を洗いに行ってる間
俺は もう1度
桜月に 確認する…
「今日は
誰と動物園に行った?」
「達也と… 2人で だ」
賢いぞ 桜月(泣)(笑)
「俺は 誰だ?」
「パ…パ… だ」
あ~~…
泣けて来るね~(泣)(泣)
「パパ…
お姉さん 来たぞ…!」
「よしっ!いいぞ 桜月!」
「それと!」
なんだ? 桜月…
「おもらしも 内緒な!」
キミ…
意外と しつこいね。
「おまたせ~(笑)(笑)」
子供連れでもいいか?と
真奈に聞くと
予想外に
彼女は とても喜んだ。
俺の日常に
触れ合える事が 嬉しい…
と 笑った。
「桜月ちゃん ソフトクリーム
食べよっか(笑)(笑)」
「ソフトクリームって
ウンコに似てるよな(笑)」
…
桜月…
>> 231
「桜子は
なんで あんなに…」
「達也君… 」
「… はい 」
「悪いが…
カーテンを
少し ひいてくれるか?
なんだか この部屋は
西陽が 入る…」
俺は 立ち上がり
古くなった 薄い布地の カーテンを半分だけ ひいた…
「ありがとう…」
個室だが 建物が古いので
寝ている神崎まで
不思議と 哀れに見える。
「金を稼ごうと
必死のようだね…
桜子は 」
桜月を ひとりにしてはおけないと、断りつづけて来た メディア絡みの仕事を引き受けはじめた 桜子…
「神崎さんには
理由が わかりますか…?」
「たぶん…」
なぜか
ゴクリと唾を飲み込んだ。
「ワタシから…
離れようと
しているのじゃないかな…」
うっかり
泣いちまうところだった…
「桜子は 俺に
神崎さんと 籍を入れると
言ったばかりですよ…」
死んでほしい程
憎いジジイに
俺は…
何を わざわざ言ってる?
「こんなに
トシをとっても…
女心は よく わからん(笑)」
笑っているのに
ふせた目が
痛々しかった…
もし
あの日
愛してるの言葉を
桜子が
くれなければ
俺も きっと
神崎と同じ思いを
口にしていただろう…
>> 232
ふ~…。
…
タバコ 吸うべ。
「達也さん!」
起き上がりかけた俺に
真奈が言う
「腕まくら…
して欲しい…」
…
「俺に… 惚れたか(笑)?」
出会った時にも
たしか言ったっけ…
もう1度 寝っころがり
真奈の頭を
腕にのせ あいた手で
髪を撫でた…
「桜月ちゃん…
可愛かった~…」
その問いには 答えず
うっとりと
真奈は 目をとじる
「俺に…
似てるだろ(笑)?」
「うん(笑)ソックリだった!」
パチっと目をあけ
俺を 見る
「おまえも 可愛い…
真奈…」
俺の身体に
腕を まわす…
「なんだか ホっとする…」
くぐもった声
ツムジを指で 押した。
パっと手で隠す。
「やめてよ 達也さん
お腹 くだるんだよ…」
(笑)やっぱ 言うんだ…
「フン絡みは
今日 もういいよ(怒)」
「(笑)可愛いな…
おまえ…」
顔を あげて
キスを ねだる真奈…
軽く
唇を かさねるつもりが
「達也さん…
好きよ…」
濃厚なキス。
戦闘態勢か…
受けて立とう…
「真奈… ぅっ … はぁ…」
俺の乳首を 舌で攻めだした
「ぅお… ん~…っ ぁ… は…
真…奈 … ぃい…! すげ…
もっ…とだ… ! はぁ…うっ」
全面降伏。
>> 233
「おかえりなさい(笑)」
「達也~ おかえり~」
「あ… パパ おかえり…」
野球 サッカー バスケット…
「おかえりなさい…」
男の子が選ぶ スポーツは
たくさん ある…
5年生になる リュウが
選んだのは…
「お邪魔してます(笑)
達也さん…」
よりによって
「修司… く…ん」
バスケット。
「コーチ パパ知ってんの?」
…
俺が 今日
桜月を連れて出かけたのは
「達也さん(笑)
リュウ君 素質あります(笑)」
リュウが選んだ 少年チームへの 美咲の顔出しが
あったからだ…
「達也 どこ行ってたんだよ
サツキおいて(怒)」
さっきの お姉さんと
セックスしにだよ…
とは 言えね~ので
「仕事だ(笑)桜月」
「休日でも
忙しいんですね(笑)達也さん」
…
やっぱり こいつは
ムシが好かね~…
「コーチ!
本 一緒に見ようよ~」
…
なに なついてんだよ
リュウ。
「リュウ君に ちょうどいい バスケットの本があったんで(笑) 届けに来たんです(笑)」
次の練習ん時で よくね?
「動物園 すごく楽しかったって(笑) 桜月ちゃんが…」
美咲が
俺のコートを 脱がせながら
言った。
「一生懸命 私に
話して聞かせてくれたわよ…」
…
こんな事
した事ないですよね…
美咲さん。
>> 234
「なんだ(笑) 社長
独眼竜政宗か(笑)」
…
うるせ~よ ジジイ。
「バカでも出来たの?
社長…」
あ~
俺は 全身が『バカ』だよ
香織…
「小野さんは
今日は 来ね~のか?」
俺より先に 出勤して来て
小野待ちすんなよ。茂森…
「なんか
気持ちワリ~…」
カウンターの奥の椅子に座り
タバコを吸った。
「あれだな…
眼帯してっと
平衡感覚ねくなっからな(笑)」
たまには
まともな事も言うんだな
ジジイ…
「… で 小野さんは?」
帰りやがれ。
「ほんとに
どうしたの? 社長…」
カウンターに
コーヒーを置きながら
香織が 俺の顔を見る。
「…あれ?」
気づいた? 香織ちゃん…
眼帯って けっこう
ちっちぇ~のね💦💦
…
めんどくせ~から
はずした。
「ぅわ~💦💦」
香織の声で
茂森も 俺の顔を見る。
「喧嘩か? 社長…
若いね~~(笑)(笑)」
…
まったく…
俺としたことが…
あんな奴の
挑発にのせられるとは…
>> 235
「うんこ投げんだよ!
でっけ~猿が(笑)(笑)」
桜月が
修司の買って来た ショートケーキを食べながら 話す。
「汚いよ… 桜月…」
リュウが顔を しかめる。
「それでさ(笑)」
聞いてね~し…桜月。
「キャッチしたんだよ!」
ギクっ!
「誰がっ!?」
黙ってろ(怒)修司(怒)
「おね…」
「桜月がなっ(笑)!!!💦💦」
…
「声デカいですね(笑)
達也さん(笑)(笑)」
おまえに
言われたくね~よ…
「すごいわね~(笑)(笑)
桜月ちゃん(笑)♪」
「桜月も バスケットやったら うまくなるんじゃない?
ね~ コーチ(笑)(笑)」
リュウ…
ナイスな方向転換だ。
「きっと 動態視力が
発達してるんだな(笑)
桜月ちゃんは…」
とうの 桜月は
振り上げたフォークを
高くかかげたまま かたまり
俺を見てる…
キュっと目をつむると
ニコっと笑い
また ケーキを食べはじめた。
…
あぶね~~(泣)(泣)💦💦
「ちょっと 俺
タバコ吸って来るわ…」
リビングから
庭に出ようとすると…
「じゃあ 俺も…」
と 修司が立ち上がる。
…
おまえ
タバコ吸わないよね?
>> 236
「茂森のジジィが
おまえと…
やりて~みて~だ… よ…!」
「い… や です… っ!」
「なんで(笑)?」
「意地悪言わないで …
タッちん… っ!!」
…
おまえも
意地悪すんなよ(怒)
「ちょ… っ 小野…
おま… 」
「あ… っ たしは…
タッちんとしたいのっ!
はぁ… っ! ぁんっ! あ!」
腰 ふり過ぎだ! 小野!
「タッちんの…バカ!…
バカ!バカ!バカ!!」
やめてくれ~~(泣)💦💦
あぅ… っ
…
「なんかね…」
なんだよ…
「あれから…
タバコ吸わずには
いられないんだよね あたし」
「あれからって…?」
…
えっ💦💦
なんで泣いてんの!?小野💦💦
「タッちんには…
どうでもいい日…
なんだよね…」
なに?なに?💦💦
どゆこと!?💦💦💦
…
小野は
黙って タバコに火をつける…
「小野…?」
煙りを 吐き出すと
「もう…
これナイと…
生きてけないかも…」
…
大袈裟だな。 おまえ。
>> 237
むせんなら 吸うなよ…
しゃがみ込み
咳込む修司を
冷ややかな目で 見ていた…
「大丈夫か…」
神崎に言ったのよりは
幾分
心配した上での言葉。
「美咲は… 」
「え?」
とりあえず
顔あげてから喋れ…
「なんで あなたみたいに
粗野で 乱暴で
…
悪い男が 好きなんでしょう」
どう 答えんだよ。
それに対して 俺は…
「美咲だけじゃない…
女性達が 皆
あなたに 惹かれる理由は
なんですか…?」
だから
答えらんねっつーの。
「要するに
修司君は…
俺の真似が したかったの?」
強く
煙りを吐いた…
ダイニングと リビングの明かりで 庭が照らされている
「おかしいですか…?」
「いや 笑ってね~よ…」
「俺
美咲と寝ました 」
…
「それは…
わざわざ 俺に
言うことか?」
「愛人の子供を
一生懸命 面倒みてる美咲が…
不憫です」
「き… さま… 」
足元の砂利が
ギシっと音をたてた。
「美咲は 俺に抱かれて
とても
満たされたみたいです…」
タバコを投げ捨てたのと
修司の 横っつらを
ぶん殴ったのは ほぼ同時
一瞬
フラついたが
鍛えてるだけあって倒れね~修司の 右ストレートが スグに 俺の顔面に飛んで来た…
「… ってめぇ~…!!」
数年ぶりの
殴り合いの喧嘩が
庭先で
はじまってしまった。
>> 238
「会いたかった…」
照れくさくて
ふだん言えね~言葉も
こんな場所でなら
すんなり口に出来る…
「あたしも…」
なんて
桜子が 言うわけもなく…
「田舎のネズミが
都会に来んなよ~(笑)(笑)
東京タワーとか 行くか?
達也(笑)(笑)」
「くっそ…」
新宿の
高層ホテルのラウンジで
似つかわしくない
言葉を 吐く俺…
「疲れてね~のか…
桜子…」
ジョッキではない
グラスのビールを飲む彼女が
少し
遠くなった気がした…
微笑みながら 首をふると
「桜月は…?」
と 聞く。
「会いたがってるよ…
おまえに…」
タバコに 火をつけた…
「(笑)嘘つくなよ」
むせた。
「ミイちゃんに
あまあまベタベタにされて
あたしの事なんか
忘れてんだろ…」
「そんな事ね~よ…」
「もうすぐ 帰れる」
「そうか…」
ホっとして
眼下の ちりばめられた
都会の夜景が にじむ…
「神崎さんも
心配だし…」
「経過は順調だ…
心配ね~よ…」
俺の顔を のぞき込む
桜子…
「なんだよ…」
可愛いじゃね~か
このやろう(怒)(怒)
「妬くなよ(笑)達也…
後で たっぷり
可愛がってやるから…」
…
マ…
マジですか~~(泣)(泣)!?
>> 239
「わり~が… 」
はあ… はあ…
息が…
苦しい…
はあ…
「てめ~には…
負けね~… 」
はあ はあ…
…
ぶっ倒れた 修司に言った。
ズズズ… っと
地面に うずくまる
はあ…
はあ…
「負けたことなんか…
ね~からな…」
はあ…
喧嘩ばかりしてた頃を
思い出す。
それでも…
立ってるのが
やっとだった。
「おまえ… 」
はあ… はあ…
「そんなに 美咲が…
好きか…?」
ズズズズ…
ザっ…
仰向けになる 修司
「強いですね…
達也さん…」
「言ったろ…
俺は 絶対に… 負けね~…」
はあ…
はあ…
「俺も…
負けません…」
「なに…?」
リビングから 美咲が
顔を のぞかせる。
「いつまでも 何して…
きゃーーーっ!!!」
バカっ 騒ぐなっ
…
「通報ありましたが
何か ありましたか?」
ほら 来ちゃったよ。
「なんもね~よ…
ご覧の通りの 痴話喧嘩だ…」
…
なんだ?
「彼と…
ご夫婦ですか?」
…
「うるせ~な! そうだよ!」
(泣)(泣)💦💦💦
>> 240
「うるっせ~な!
わかってるよ!!」
…
「今は プライベートだ!
あたしの時間邪魔すんな!
このタコっ!! 」
…
「電話…
お母さんか…?」
バスローブ姿の桜子に
激しく 欲情していたが…
「あ~(笑) 違うよ…」
「じゃあ…
誰だ?」
この 桜子の
電話の相手にたいする口調に
なんだか 嫌なものを
感じはじめていた…
「コラム書くことになって…
その雑誌の 編集者だ(笑)」
…
「男…か?」
桜子は 髪を包んだタオルを
フワっと はずすと
「男だよ…」
と 言った。
「いいから(笑)
やろうぜ! 達也!(笑)」
やろうぜ…
って。
「5年半ぶりだな…」
「こまけ~な(笑)桜子…」
ふざけた様に
桜子はベッドへ倒れこむ…
「だって
してね~もん…」
「…え?」
「達也と別れてから
あたしは 誰とも…」
嘘だろ…
「やってね~からな(笑)」
なんて…
「早く 来いよ…」
俺は…
「達也…」
単純なんだ…
「桜子… 」
おまえが
たまらなく
愛おしい…
>> 241
「あれ?
マスター 和美ちゃんは?」
「おまえは
どこの店の女にも
手~出すのな(笑)!」
「高城~…
マスターは ただでさえ
俺を さげすんでんだから
よけいな事を言うな(怒)…」
「さげすんでなんか
いませんよ💦💦」
マスターが慌てて言った。
ボトルも 残りわずかなので
今日は ビール。
「はい おめでとう…」
「お~ ありがとう(笑)」
高城の長女の
高校進学の お祝いに
グラスを合わせる。
… 要するに
呑む理由は なんでもいい。
「気をつけろよ…
高城…」
「何を?」
「女の子は 高校生になったら
もう 大人だ…」
高城は ニヤっと笑って言う
「おまえ 女子高生
食ったべ?」
マスターが
俺を チラ見する。
「バカ💦
違うって💦💦」
…
食えるなら
食いたかったが…
「桜子ちゃんの束縛を前にして
そんなこた~
ぜって~無理だもんな(笑)」
「そうでも
ねんだけどね…」
高城が
不思議そうな顔をする
…
「あっ!
『華艶』ですよ…」
マスターが
唐突に言う。
「なんだよ(笑)突然
マスター…」
「和美ちゃん
『華艶』にいます」
>> 242
「たつ… や…」
もっと 呼んでくれ…
桜子
俺の名を…
もっと
「んっ… ぁ… 達也…」
「桜子… 」
真実なんて
わからね~が
「ぅあ…っ! ぁ 達也…!」
シーツを つかむ
桜子の指や
「愛してる…
さ… くらこ…」
そる背中
足先を 見ていると
「たつ… や… っ」
すべてを
信じたくなる…
「好き… っ あ… 大好き…」
「桜子… !」
おまえを 抱くために
俺は 存在するのだと
「達也… た… つや…」
身体中で 感じる
「ぁ あ… っ!!
愛してる… 達也ぁ… !!」
しがみつき
爪を たてる
愛おしい
「桜子…」
おまえ…
…
「(笑)あいかわらずだな…」
うるせ~し…
「だけど やっぱり
セックスはいいな(笑)達也」
素肌で 抱き合いながら
おまえと喋る 喜び…
「どういう… 意味だ?」
「達也のこと考えながら…
いつも 1人で してたから…」
…
好きすぎ(泣)
俺おまえ(泣)(泣)
激しい キス…
「見て~よ… 桜子…」
「た… つや…」
「して… みせて…」
初めて
おまえを抱いた日が
潤んだ瞳の中に
よみがえる…
>> 243
部屋の
チャイムで 目が覚めた…
俺の腕の中で
子供みたいな顔して 眠る
桜子…
なんという 幸福。
…
起こさぬよう
そっと ベッドから抜け出す…
夕べの激しさに
半分 フラフラになりながら
ドアを開けた。
「(笑)おはようござい…」
ハっと
息をのむのが わかった。
スーツ姿の
あどけない顔の 青年…
「あれ?… あれ?💦」
ルームナンバーと
俺の顔を 交互に見る…
「あれ?じゃね~よ(怒)
この タコがっ」
後ろから
バスローブを羽織り
桜子が やって来た。
「おまえ
起きてたのか…」
「桜子さん…
こちらは…」
「なんで いちいち てめ~に
言わなくちゃならねんだよ…」
夕べの 電話の相手か…
「いつも 桜子が
お世話になってます(笑)」
なんとなく
意地になった
「お兄さまですか(笑)」
天然か 青年。
「違うわ タコ。
彼氏だよっ(怒)」
嬉しい(泣) 桜子(泣)
「そうですか…」
なんで
顔 曇ってんだよ(怒)
なんか満足して
戻ろうとすると
「あ… 名刺…」
と差し出して来た。
習慣なんだろう…
名前を見て
桜子の暴言の意味が
ひとつわかった。
「田子さん…って
おっしゃるんですね(笑)」
>> 244
それは
太陽の下で かつて見た
和美よりも
数倍 輝いていた…
「綺麗な人だな~…」
落ち着いた
高城の いらぬ本能までも
呼び覚ますほどに。
「マスターに
聞いたんだ(笑)?」
微笑みさえも
妖艶さを 放つ
「こんな美人じゃ
達也も惚れるわな(笑)」
「いやだ(笑) 高城さん…
達也さんなんか
私を 地味で陰気な女としか
思ってないですよ(笑)」
…
やっぱり
恐ろしい女だ。
「神崎さんに…
頼まれたの…」
ちょうどいい水割りを
手元で つくりながら
和美が話す。
高城は
和美の顔を 凝視している…
「桜子も
もう 戻るだろう…?」
「彼は… 」
和美は 高城の顔を
両手で挟むと
そっと 真正面を向かせた
「もう 長くない…」
今…
なんて…
「自分で…
知ってる…」
「桜子は…」
「知らないと思うよ(笑)」
和美の目が…
潤み出す
「そんな…」
言葉が
出なかった。
マドラーが
和美の手元で
カラカラと音を 奏でる…
「つき合って下さい!」
…
今 ちがうよな。高城。
>> 245
俺はもう…
桜子以外の女を
抱かない。
帰りぎわの
明かりをおとした 店…
香織に
ちゃんと伝えようと
思っていた。
「香織…」
「社長 」
…
「ん? なんだ?」
香織が
そっと ソファーに座る
「赤ちゃんが…
できたみたい…」
…
…
…
「社長?」
「俺の… 」
「わからないわ(笑)」
香織が 目をふせる。
「わからないのよ…」
…
遅かった。
俺の罪だ…
「(笑)産むね
社長 あたし… 」
「も…
もちろんだ…」
芽生えた命に
罪はない。
「大丈夫よ(笑)
一生 隠し通す…」
「香織…」
「社長 O型でしょ?(笑)
うちのパパも O型だし…」
香織が 泣き出す…
「香織…」
抱きしめるしか
なかった…
「ごめん 香織…
ごめん…
ごめんな… 」
泣くしか
なかった…
>> 246
「リュウ~…
もう寝なさいよ…」
「う… ん」
修司が 持って来た本に
とりつかれたリュウは
ゲームに夢中の時より
生返事だ
「もう…」
美咲が ため息まじりで
ツマミをテーブルに並べる…
「桜月は もう寝たのか…」
「このまま…
桜子ちゃんが
戻らなければ いいのに」
「美咲…
おまえは 何がしたいんだ?」
ジっと
俺を 見る…
「パパは?」
…
すべてに
混乱している今…
コタエなど
出るわけがない。
「あれも欲しい
これも欲しい…
もう
そろそろ 限界じゃない?」
リュウを 意識しながら
低い声で話す。
「私は 桜月ちゃんが
欲しいだけ(笑)」
「聞いたんだろ? 桜子に…
桜月は もうすぐ
神崎になる」
口に させるな…
「奪いなさいよ(笑)」
なに…?
「桜子ちゃんを…
奪えばいい…」
…
「美咲…」
…
「ママあ~~っ!!
マ~マ~あ~~!!!」
桜月が 泣きながら
母を 呼ぶ声が
大きく響き渡り
俺達を
のみ込んでゆく…
>> 247
春
ひらひらと
それは 舞い踊る…
おまえが 突然
俺の目の前に
あらわれた時のように…
思いがけない
衝撃。
「きゃっ…」
「約束だ
ミイちゃん…」
「さく… らこ…」
「あんな 人間でも…
あたしには
親だ…」
桜子が
泣いている…
「迷惑かけて
申し訳ありませんでした」
桜子は
深く 頭を下げると
桜月を連れて
俺の家を 出て行く
「待ちなさいよっ!!」
桜月はもう…
ミイちゃん と
呼びかける事は なかった。
床に 散らばる
数えきれない 1万円札
泣き崩れる 美咲に
かける言葉が
見つからない…
「追いつめたかったのよ…」
美咲…
「私から 幸せを奪った
あの女から
なにもかも 奪いたかった…」
おまえが…
「私が 1番…
幸せでなくちゃ
ならないのに…」
欲しいものは
「パパも…
(笑)出て行く… ?」
いったい
なんだ?
「負けたのかな…?
私… 」
床に 這いつくばり
金を 拾い集める
妻を
ただ 黙って
見つめつづけていた…
>> 248
俺は 走る…
ただ ひたすらに走る
…向こう側へと
「あっぶね… 」
今の車は
やたらと音が 静かだ。
爆音も迷惑だが
静かすぎるのは
命に 関わる。
「ここにもか… 」
駅前の ロータリーから
頭上の 大画面を見上げ
苦笑していると
携帯が鳴った。
「ああ… 下の…
うん…
タクシー乗り場あたり…」
ここから 見える
ファッションビルの
ガラスの壁面にも
うるさい程に
同じ笑顔が 並んでいる…
真冬なのに
春の 装いで…
「ごめん! 父さん…」
「久しぶりだな(笑)」
180ある 俺の身長を
はるかに越えるリュウが
横に 並ぶ。
「なんか 食って帰るか?」
「うん! 腹減った(笑)」
リュウの笑顔は
ガキの頃と
なにも 変わらない…
「それにしても
あっちも こっちも
すげ~な(笑)💦💦」
イルミネーションの輝く
街の通りを 歩きながら
リュウが 笑って
顔を しかめる…
「世の中の奴らは
みんな この笑顔に
騙されてる(笑)(笑)」
そう言う 俺を
少し 睨みつけるように
笑顔の桜月が
こちらを 見ていた。
- << 251 「おまえ!! あんま 調子こくなよっ!!」 「なにが~…?」 「まだ 仕事 終わってね~だろがっ!!」 「社長(笑) まあまあ…」 「トシは くってるわ 仕事しね~わじゃ 雇ってる意味ね~な!」 「社長 言い過ぎですって💦」 「じゃあ 浩平の給料 減らすか!?」 「勘弁して下さいよ(泣)💦 子だくさんなんすから うち…」 浩平と 同時に タバコに 火をつけた。 「今の時代 タバコ吸ってんのは あなた達だけでしょうね~…」 「んなわけあるかい(怒)!」 テレビのモニターが 勝手に 動き出す。 「だから まだ 仕事 終わってねっての(怒)」 ご陽気な司会者が ゲストを スピーディーに紹介してゆく… 「頭 痛くなんな… この 番組…」 どうも トシのせいか ガヤガヤした番組は 苦手だ… 「桜月ちゃん 出るんですよねっ(笑)」 「浩平… おまえまで 仕事放棄か…」 『今日も 世界一キュートです…』 桜月が お姫さまみて~な格好してる… 『田子桜月ちゃ~ん♪♪♪』 「… 芸名にしろっつったのに… 」 桜子が つぶやいた。
>> 249
俺は 走る…
ただ ひたすらに走る
…向こう側へと
「あっぶね… 」
今の車は
やた…
「おまえ!!
あんま 調子こくなよっ!!」
「なにが~…?」
「まだ 仕事
終わってね~だろがっ!!」
「社長(笑) まあまあ…」
「トシは くってるわ
仕事しね~わじゃ
雇ってる意味ね~な!」
「社長 言い過ぎですって💦」
「じゃあ
浩平の給料 減らすか!?」
「勘弁して下さいよ(泣)💦
子だくさんなんすから
うち…」
浩平と 同時に
タバコに 火をつけた。
「今の時代
タバコ吸ってんのは
あなた達だけでしょうね~…」
「んなわけあるかい(怒)!」
テレビのモニターが
勝手に 動き出す。
「だから まだ
仕事 終わってねっての(怒)」
ご陽気な司会者が
ゲストを
スピーディーに紹介してゆく…
「頭 痛くなんな…
この 番組…」
どうも トシのせいか
ガヤガヤした番組は
苦手だ…
「桜月ちゃん
出るんですよねっ(笑)」
「浩平…
おまえまで 仕事放棄か…」
『今日も
世界一キュートです…』
桜月が
お姫さまみて~な格好してる…
『田子桜月ちゃ~ん♪♪♪』
「…
芸名にしろっつったのに… 」
桜子が
つぶやいた。
- << 253 「うまいな~(笑) この肉ジャガ(笑)(笑)」 「ちゃんと 食べてんの? リュウ君…」 「食べてるよ~(笑) 綾さんの 肉ジャガが うまいのっ!!」 綾さんは 今 小料理屋の女将。 店は 変わらね~が(笑)… 「リュウと 酒飲む日が来るなんて なんだか信じらんね~…」 「いい男になった… リュウ君も 達也もね(笑)」 綾さん… 「だいたい あんたは 生きてんのが 不思議よ…」 「長い… 12年だったな(笑)」 「俺 あんま おぼえてない(笑)(笑)」 リュウが ジョッキを グイっと かたむける 「(笑)痛い目みる事 わかってた方が いいのにね」 「綾さん(笑)…」 俺は 軽く 彼女を にらんだ… 「だって リュウ君だって 危ないわよ いい男だし あんたの 息子だし(笑)」 「俺は 父さんみたいに 女遊びは しないよ(笑)」 女遊びって… 息子に言われたくね~な(泣)💦 「女将 ビールくれ(笑)」 壮年の2人組から 声がかかる 「ついでに 酌もな(笑)」 「こんな お婆ちゃんで 悪いわね(笑)(笑)」 綾さんの 明るい笑い声が 俺の心に ズンと 響いて来た…
>> 251
「おまえ!!
あんま 調子こくなよっ!!」
「なにが~…?」
「まだ 仕事
終わってね~だろがっ!!」
「社長(笑…
「うまいな~(笑)
この肉ジャガ(笑)(笑)」
「ちゃんと 食べてんの?
リュウ君…」
「食べてるよ~(笑)
綾さんの 肉ジャガが
うまいのっ!!」
綾さんは
今 小料理屋の女将。
店は 変わらね~が(笑)…
「リュウと
酒飲む日が来るなんて
なんだか信じらんね~…」
「いい男になった…
リュウ君も
達也もね(笑)」
綾さん…
「だいたい あんたは
生きてんのが 不思議よ…」
「長い…
12年だったな(笑)」
「俺 あんま
おぼえてない(笑)(笑)」
リュウが ジョッキを
グイっと かたむける
「(笑)痛い目みる事
わかってた方が いいのにね」
「綾さん(笑)…」
俺は 軽く
彼女を にらんだ…
「だって
リュウ君だって 危ないわよ
いい男だし
あんたの 息子だし(笑)」
「俺は 父さんみたいに
女遊びは しないよ(笑)」
女遊びって…
息子に言われたくね~な(泣)💦
「女将 ビールくれ(笑)」
壮年の2人組から 声がかかる
「ついでに 酌もな(笑)」
「こんな お婆ちゃんで
悪いわね(笑)(笑)」
綾さんの 明るい笑い声が
俺の心に
ズンと 響いて来た…
>> 253
………
ん…?
俺は どこに居る?
「少し…
やり過ぎたかしら…」
「ちょうどいいんじゃ
ね~の(笑)?」
白い…
天井…
「パパ…
目 覚めた?」
「見えるか? 達也…」
俺の手を握る…
冷たい手
あぁ…
生きてんのか 俺…
なにもかも
もう
終わりにしてぇのに…
「また 眠っちゃったわ…」
「朦朧としてんだろな…」
誰か…
来たな…
「ごめん…
ごめん 達也… 」
泣いてる?
「あたしが 悪いんだ…
けしかけるような真似して…
あの時
とめておけば…」
「泣くなよ 綾さん…
自業自得ってやつだ」
パチンっと…
音が 響いた。
「達也が どんなに苦しんだか
わかってんのかいっ!?」
「私達は…
もっと もっと
もっと
苦しんでるんです…」
あぁ…
そうだ
俺には
何も
見えちゃいなかった
もし…
もし あの時 ………
>> 254
「桜子…
俺と 逃げよう」
「馬鹿なこと 言うなよ
達也…
なんのため…」
「俺は 全部捨てる!!」
「達也… 」
「おまえと
桜月さえ…
いればいい…」
キッチンに立ち
背中を向ける 桜子
「あたしは…
神崎さんを
捨てられねぇよ 達也…」
「もう 死ぬんだってよ
あの人…」
「 … なに 」
言っちまった…
すぐにでも
逃げたくて…
美咲からも
香織からも
小野や 真奈や
浩平や 唯や
めんどくせぇもん
すべてから…
今すぐに
逃げ出したくて。
「神崎さんが…
そう言ったのか…?」
「ああ…」
どうでもいいだろ…
そんな事。
俺は 後ろから
桜子を 抱きすくめた…
「愛してる 桜子…」
桜子は
腕の中で クルリと向き直る
「抱いてくれ 達也…」
俺を見上げる 桜子の顔が
涙で 濡れていた…
見たくねぇから
「そんな涙は
いらねぇな 桜子…」
激しく
キスをした…
>> 255
「ただいま~(笑)
母さ~ん!!」
「ただいま… 」
…
っと。
「飯は 綾さんとこで
食って来たよ…」
…
「リュウが
電話くれました~…」
…
「まったく あなたは
家にいる人間のことを
ぜんっぜん考えないのね…」
「まあまあ 母さん(笑)」
「リュウは 少し
長く居られるのよね(笑)?」
「うん(笑)
前倒しの 正月休みだから…」
「じゃあ
母さんの 手料理は明日ね!」
…
家でも
買い替えっかな~…
ソファーに 足を 投げ出して
目を つむった。
「いずれ リュウだって
戻って来るでしょう…
お嫁さん連れて…」
傷んだ クロスを手で擦りながら 俺を チラリと見る…
「二世帯でも
建てましょうよ あなた…」
はあ~…
なんで いちいち こいつは
俺を イラっとさせっかな…
「俺も 今
考えてたとこだ…」
「嬉しい(笑)
同じこと 考えてたんだ~♪」
キスをして来る
「バカ💦
リュウ おりて来んだろ💦
マドカ!!」
>> 256
俺は 狂わされた…
「た… つや… っぁ … っん」
おまえの
美しさに…
「もっと… んぁ… っ
ぁ… っ 深く… 達也…
ぁあ…っ!」
激しさに…
「あた… しを… あっ…
めちゃくちゃに… しろ…
はぁ… あっ…!!」
淫らさに…
「桜… 子 … 」
「愛してる… 達也 …ぁっ!」
おまえに 愛されて
「桜子… っ! ぅ… っ
はぁ… っ… っ愛してる…」
俺は…
俺になる…
「なにしてるのよっ!?」
ナニシテルノヨ…
ダイニングテーブルの
頑丈な脚が
目に 飛び込む
脚は 喋らね~な…
…
「信じられない…」
シンジラレナイ…
…
後ろを
ゆっくり 振り向いた…
…
……美咲…?
なんで ここに?
「っわ!!」
桜子が
俺に しがみつく
「達也は
あたしのもんだっ!!!」
待て…
なんだ…
どうすればいい…
「離れなさいっ!!!」
美咲が
桜子の腕を つかむ…
「やめろ! 離せっ!」
裸のまま
桜子に
抱きつかれたまま
「いや…
違うんだ 美咲…」
…
コレガ…
オレ。
>> 257
「田子は…
セックスうまいか…
桜子…」
「とんと…
ご無沙汰だ…っ!」
…
「… もったいね~な(笑)」
「… もう … っ いいだろ…」
「まだ…だな…」
「… はぁ… っ!」
…
「あ…っ!
ストップだ! 桜子!」
…
「はぁ~…っ」
「体力ね~な(笑)
田子さんの奥さんは(笑)」
「バカ社長(怒)!
今の時代 領収書に
1枚1枚 社判押しとくの
うちの店ぐれ~だ(怒)(怒)」
「また 喧嘩~(笑)?」
「いらっしゃい(笑)
香織さん(笑)」
「お~(笑) 香織(笑)」
「珍しいもの 見つけてね…」
少し ふっくらした香織が
布のバッグに
手を差し入れながら話す。
…
「ぅっわ~(笑)(笑)…」
桜子が
目を輝かせる…
「ここの自販機に
あったわよね…」
四角いパックの
コーヒー牛乳…
「社長
泣いてる~(笑)?」
「うるせ~よ(笑)香織…」
ほんとは
泣きそうだった…
「そうそう!
さっき
タイガに言われたの…」
俺の子供かもしれない
息子の名を 口にする香織…
「コーチが 社長や 桜子ちゃん達と クリスマスパーティーやろうって 言ってたって(笑)」
「なにっ!?」
「社長のウチで…」
俺んちで~~~(泣)(泣)!?
>> 258
「達也…
なに… 言ってんだよ…」
桜色の
美しい裸体…
「達也… 」
その 瞳の奥が
絶望で 濁る…
「パパはね
さっき 私に言ったばかりよ!
1から やり直そう… って」
「美咲!
それも 違う…!!」
「パパ…?」
「俺は… 」
俺は … ?
冷たい風が 吹く
「なに… してるんだ…」
桜子の手に
キラキラと輝くもの…
「もう たくさんだ…」
「お… い 桜子… 」
美咲が 後ずさる…
「なんで…
あたしばかり…
ずっと
不幸なままなんだ?」
「やめなさい…
桜子ちゃん…」
「いつだって ミイちゃんは…
『かわいそう』
って 言いながら
幸せそうに
笑ってたよな…」
「桜子ちゃん… 」
「おじさんが
あたしとタロを
撮ってくれた時も…」
あの写真
お義父さんが…
「ミイちゃんは…
汚いからヤダって
近くにも来なかった…」
「そんな 昔の話し…」
ずっと…
恨んでたのか 美咲を…
「かわいそう… か(笑)?
また あたし
なぁ…」
違う 桜子
「あんたの亭主に
もてあそばれて…」
違うんだ 桜子…
「笑えよ… 」
桜子…
「笑えーーーっ!!!!!」
「桜子!!!」
「キャアーーー… 」
>> 259
「いらっしゃい…」
「いや~(笑)
久しぶりだな~(笑)(笑)」
おまえ 今回
なんも関係ないよね…
「今日のは
生きてますよ!!」
「蟹(笑)!!」
翔子…
あうんの呼吸だな。
「リュウ君!!
帰ってたの!?」
「(笑)はい 」
「恵も 連れて来れば
よかった~~(泣)」
いいよ…
「あとで サインくれよ!」
おまえ サイン好きな。 デブ。
「俺なんか… (笑)」
立ち上がったリュウに
「リュウ~!!!」
声 でけ~っつの。
「おまえ すごいな(泣)!!
こんな立派な
選手になって… !!」
「コーチの教え方が
よかったんですよ(笑)!…
あっ おふくろ…
ただいま(笑)(笑)」
「おかえり… リュウ」
… 美咲
「おじゃましますね(笑)
大野さん…」
…
何年経っても
胸が 痛む。
「こんにちは~(笑)(笑)
修司さん!美咲さん!」
おまえが
脳天気でヨカッタよ。マドカ…
「桜子ちゃんは まだ?」
美咲が 聞く。
「駅まで 桜月
迎えに行ってから…」
「え~~~っ!?💦💦
ラッキー(泣)(泣)!!!
桜月ちゃん 来んの~!?」
食いつくな。 デブ。
「駅…
パニックに なりそうね…
パパ… ぁっ
大野さん 行ってあげたら?」
>> 260
血が…
ヌルヌルして…
うまく
携帯が…
持てねぇな…
目も…
よく…
見えね~し…
あ…
呼び出し音…
…
『どうした(笑)? 達也』
「あ(笑) 綾さん…」
『また なんか あった?』
…
「魔物に… … 」
『え? なに?』
「(笑)魔物に …
食われた……… 」
『もしもし! もしもし達也!
返事しろ! 達也!
達也!!!… 』
…
さよならだ…
全部…
結局 逃げんのか…
俺は
情けね~男だな(笑)
最後の力を
振り絞り
血に染まった やいばを
心臓めがけて 突き立て…
「やめろっ!!!」
ちくしょう…
力が
入らねぇ…
「ミイちゃん…
救急車だ… 」
「 … 」
「ミイちゃんっ!!!」
桜子は…
(笑)つえ~な…
「痛ぇ~か… 達也… 」
おまえの声も…
よく…
聞こ… え… ね…… ぇ…
>> 261
「なんだよ…
わざわざ…」
そんな迷惑そうな顔(泣)
「美咲が
俺に行けって…」
「よけい目立つんだよ(怒)
達也と歩くと…」
…
悪いが
今でも 俺はモテる。
「おまえ1人でも
充分 目立つけどな(笑)」
…
「クリスマスだし…
手 つなぐか?」
「はぁ~(怒)(怒)!?」
…
って
言われるかと思ったら…
繋いで来ましたけど。
「最後な…」
って言って。
…
気持ちいい年令じゃね~が
道ゆく人間が
いちいち振り返る。
「やっぱり みんな見るな…」
「トシとっても
綺麗だからな(笑)おまえ…」
「うぜ~な…」
「俺っ!?(泣)」
… とは 言わない(笑)
「死語だべ(笑)」
「わっ!!
ごめん💦💦」
桜子が しゃがみ込む。
見れば
小さな 男の子。
「コウく~ん!!
コウヘ~イっ!!」
「おまえ
コウヘイって言うのか(笑)」
2人で 顔を見合わせ
笑った。
俺も しゃがみこみ
小僧に言った
「あんま
フラフラすんなよ(笑)」
なんか…
しゃがんでると
人の足元ばかり見えるな…
「すみませ~ん💦💦」
さて
どんな 母ちゃんかな…
…
って
懲りね~な(笑)俺も。
「達也さん…」
「へっ!?」
…
そらちゃん…
>> 262
もし…
「綾さん…
と お呼びしていいですか…」
「ええ…」
あの時
「主人を…
昔から ご存知だそうで…」
「どうして 知って…」
「桜子ちゃんから
全部 聞いてました…」
「聞いて…た?」
俺が
どちらかを
「これは 最初から
仕組んだことだ 綾さん…」
選んでいたら…
「何… 言ってんの?
桜子…」
「私…
主人の 浮気癖に
ほとほと 参ってたんです…」
…
「夫婦って
おかしなもんですよね…」
美… 咲 …
「何も感じないように
暮らしてゆくことは
出来たかもしれない…
だけど
私は そんなに
強くなかった…」
「誰だって
愛されてぇよ…」
桜子…
「あがいて…
あがいて…
それでも 主人が
桜子ちゃんを選んだ時は
あきらめよう…
って
最初から 決めてました(笑)」
「奥さん…」
「その方が
ただ 空気みたいに 思われて暮らし続けるよりは 数倍…
楽だから…」
>> 263
「しかしさ(笑)…」
駅のホームで
桜子が 笑う。
「そらちゃんの旦那さん…
なんも知んね~で 息子を
『コウヘイ』って
呼ぶんだぞ(笑)(笑)」
…
男にとったら
笑い事じゃね~…
「あ… 来た…」
新幹線も…
ひらべったくなっちまったな…
「(笑)ママ!!」
手を振り駆け寄り
ハグする 2人。
やめなさいよ💦💦💦
よけい 目立つべよ💦💦
ほら…
みんな 見始めた…
「達也も
来てくれたんだ(笑)」
「こうなっからだよ(怒)!!
走るぞ!!!」
すでに
出来上がりつつある 人垣
「タゴちゃ~ん!!!」
という絶叫 悲鳴。
「どきやがれっ!!」
2人を守りながら
「どけっつってんの
聞こえね~のかっ!!」
走りつづけた48歳。
…
はあ…
はあ… はあ…
「メリークリスマス♪
パパ…」
ほっぺに キスをくれる
17歳の 娘。
車のボンネットに手を つき
ひたすら 呼吸をととのえる
俺の 愛しき40女…
「桜月… はあ… あんた
乗る時と 新幹線中 …はあ…
どうして… たんだよ…」
「え(笑)?
これ かけてた(笑)(笑)」
…
見れば
顔のほとんどわからね~
デカい サングラス。
…
それ かけて
おりて来いよ(怒)(泣)!!
- << 266 「ただ ひとつの誤算は…」 俺には… 「桜子ちゃんが…」 本当に 「主人を…」 なにも 「本気で 愛してしまった事です」 見えていなかった… 「桜月を 授かったのは…?」 「それは… 秘密にしておきましょう(笑)」 「こればっかりは 神さまにしか… わかんね~よ 綾さん…」 「でも…」 美咲… 「私は もう 子供を産めない身体です それだけ… 知ってて下さい(笑)」 「奥さん…」 「それすら… 主人は 知りませんけど…」 … 「話してないわけじゃ ありませんよ(笑) 聞いてないんです… いつでも 私の話すことは… 上の空だったから 」 「おつらい思い… されてたんだね 奥さん…」 「達也は優しいからな(笑) 綾さんは 達也の気持ち 守ってやんのが 精一杯だったんだろ(笑)」 「桜子… 殴ったりして ごめん…」 「い~って(笑)… … 綾さんの 手の方が痛かったの… 知ってる…」 … 「そう たしかに 主人は優しい… だけど 彼は 優しさと 思いやりが 別だって事 気づいていないんですよ…」
>> 264
「しかしさ(笑)…」
駅のホームで
桜子が 笑う。
「そらちゃんの旦那さん…
なんも知んね~で 息子を
『コウ…
「ただ ひとつの誤算は…」
俺には…
「桜子ちゃんが…」
本当に
「主人を…」
なにも
「本気で
愛してしまった事です」
見えていなかった…
「桜月を 授かったのは…?」
「それは…
秘密にしておきましょう(笑)」
「こればっかりは
神さまにしか…
わかんね~よ 綾さん…」
「でも…」
美咲…
「私は もう
子供を産めない身体です
それだけ…
知ってて下さい(笑)」
「奥さん…」
「それすら…
主人は 知りませんけど…」
…
「話してないわけじゃ
ありませんよ(笑)
聞いてないんです…
いつでも
私の話すことは…
上の空だったから 」
「おつらい思い…
されてたんだね 奥さん…」
「達也は優しいからな(笑)
綾さんは
達也の気持ち 守ってやんのが 精一杯だったんだろ(笑)」
「桜子…
殴ったりして ごめん…」
「い~って(笑)…
…
綾さんの
手の方が痛かったの…
知ってる…」
…
「そう
たしかに 主人は優しい…
だけど 彼は
優しさと 思いやりが
別だって事
気づいていないんですよ…」
>> 266
「タコ
来週 家帰れるっつってたよ
ママ…」
後部シートから
桜月が言う…
「お父さんだ 桜月(笑)」
助手席で 桜子が笑う。
「桜月…?」
振り返る 桜子
「眠っちまった…」
「疲れてんだな…」
渋滞する道を 避けたつもりが
年末の帰省のためか
あまり 変わらね~混みよう…
「2度目に
おまえ達に 会ったのも
たしか 今頃だった…」
街から 少し離れた景色に
目をやりながら
俺は 言った。
「運命…
ってやつなんだろうな…」
「桜子さん(笑)
今日は ずいぶん
浪漫チックですね(笑)」
「バカ マジだ(怒)」
「それも 死語(笑)(笑)」
それが 運命ならば
俺達が今
家族としてではなく
ここにいるのも
また 運命か…
「マドカちゃん…
愛してんのか? 達也…」
「俺が愛してんのは
おまえだけだ 桜子 」
…
あれほどの
苦悩を抱えても
あやまちを繰り返す。
相手をくむのが 思いやりなら
ただ
純粋に愛してくれた女を
選んだ俺は
それを知ったことには
ならないのか…
美咲…
>> 267
「桜子ちゃん…
じゃあ 私…
リュウ 家に一人だから…」
「ああ(笑)
帰ってやれよ(笑)
あたし
ついてるから…」
「じゃあ 桜月は
あたしが
連れて帰るよ 桜子…」
いたのか…
桜月…
「実は かなり…
重かったんです(笑)
大丈夫ですか?綾さん…」
「よっ…!!
眠ってる子供は
本当に 重いからな~(笑)」
「じゃあ
頼むね 綾さん…」
「まかしときっ(笑)」
「じゃあ 桜子ちゃん…
パパ…
お願いします 」
うなずいたのか
声は
聞こえなかった…
シン……
と 静まった部屋の中
俺に 歩み寄る
桜子の
気配を 感じる…
「あんたは…
ほんと馬鹿だな 達也…」
桜子…
「なんだよ…」
…?
「はい… 」
電話か…
「… えっ ……!」
おさえた 声が
俺に 気づかせた異変
「行って… やれ…
桜子…」
「達也…
起きてたのか…」
「神崎さんの
ところへ…
行け…
桜子…!!」
- << 270 「メリ~クリスマ~ス♪♪♪」 クラッカーの音と 歓声が 俺達を 出迎えた… 「タ、タ、タ… タゴちゃんだ~(泣)!! ほんもの~~(泣)(泣)」 「桜月ちゃんって 言ってくれよ(笑)(笑) おじさん(笑)(笑)」 「喋ってる 俺~~(泣)(泣)」 爆死すんなよ デブ。 「お~ 久しぶり(笑)」 「お兄ちゃん… 久しぶりなもんかよ(怒) 会ったばっかだぞ(笑)」 リュウと 桜月は 2人とも都内住みだ。 「桜子ちゃんも 桜月ちゃんと 暮らせばいいのに…」 「あたしが いやなんだよ(笑) えっと…」 「香織だよ(笑)」 「香織さん(笑)」 「うるさいからでしょ?」 「ミイちゃん(笑) その通り!!」 美咲と 桜月が 笑い合う… 「なんだよ(怒)みんなして…」 桜子が ふくれると みんなが笑った。 「マドカちゃん!! 腹減った~…」 「桜月ちゃんっ 」 と マドカが言うと 美咲と同時に 「お腹すいた でしょ!!」 「桜月ちゃんには うるさいママが いっぱいね(笑)(笑)!」 翔子が言う。 「パパも いっぱい いるしな(笑)」 … 笑えないぞ。桜月。
【また💦お知らせ】
読んで下さってる皆さまへ…
あとがきで書こうと思って おりましたが ここ数日の 話しの展開 主の 独りよがりの✏暴走のため 内容に混乱を招いているようなので 急遽 お詫び致します。
書けない事情が出来まして
完結を 先急ぎ過ぎました😭💦
現在
12年後と
12年前を 行ったり来たりしておりますm(_ _)m
達也と桜子の セックス現場に 美咲が踏み込んだのは 桜子が 美咲に 金を投げつけた直後… 12年前です。
桜子のナイフを 奪った達也が 自分を傷つけ 運ばれた病室での 女性3人(美咲・桜子・綾)の会話も 12年前のものです。
現在 達也とマドカが夫婦
桜子と田子が 夫婦です。
落ち着きのない 主の性格が わざわいしております😭😭😭
不快に思われた皆さまに
心より お詫びいたします。
本当に
申し訳ありませんでした。
ゆっくりにはなりますが
軌道修正しつつ
✏を進めたいと思います…
(できんのかっ( ̄▽ ̄)❓)
もう あと少し
おつき合いいただけると
嬉しいです😭😭😭🍀✨✨
>> 268
「桜子ちゃん…
じゃあ 私…
リュウ 家に一人だから…」
「ああ(笑)
帰ってやれよ(笑)
あたし
ついてるか…
「メリ~クリスマ~ス♪♪♪」
クラッカーの音と
歓声が
俺達を 出迎えた…
「タ、タ、タ…
タゴちゃんだ~(泣)!!
ほんもの~~(泣)(泣)」
「桜月ちゃんって
言ってくれよ(笑)(笑)
おじさん(笑)(笑)」
「喋ってる 俺~~(泣)(泣)」
爆死すんなよ デブ。
「お~ 久しぶり(笑)」
「お兄ちゃん…
久しぶりなもんかよ(怒)
会ったばっかだぞ(笑)」
リュウと 桜月は
2人とも都内住みだ。
「桜子ちゃんも 桜月ちゃんと 暮らせばいいのに…」
「あたしが いやなんだよ(笑)
えっと…」
「香織だよ(笑)」
「香織さん(笑)」
「うるさいからでしょ?」
「ミイちゃん(笑)
その通り!!」
美咲と 桜月が 笑い合う…
「なんだよ(怒)みんなして…」
桜子が ふくれると
みんなが笑った。
「マドカちゃん!!
腹減った~…」
「桜月ちゃんっ 」
と マドカが言うと
美咲と同時に
「お腹すいた でしょ!!」
「桜月ちゃんには
うるさいママが
いっぱいね(笑)(笑)!」
翔子が言う。
「パパも
いっぱい いるしな(笑)」
…
笑えないぞ。桜月。
>> 270
「もう
遅いんだよ… 達也…」
あの日 見た
神崎の病室の
うす汚れた壁や カーテンが
この部屋に
かさなる…
「遅いって…?」
死を…
簡単に口にした
自分を 恥じた
「きっとさ…
達也…」
桜子は
泣いては いなかった…
「愛してる… とは
言えない あたしが
あの人のそばにいても
意味がないんだよ…」
桜子…
「寂しさは…
うまっても…
むなしさは
おっきくなんだろ…」
「それでも…」
「もう 意識が
ねぇんだって… 」
「それでも 俺なら
おまえに そばに
いてほしい…」
「達也…」
「ありがとう ぐらい…
言って来いよ…」
「た… つや…」
桜子が
泣き崩れる…
低く
うめきながら…
こんな時ですら
俺は 桜子に
手を差しのべる事も
出来やしねぇ…
身動きの出来ねぇ
この傷のせいで…
俺の
罪のせいで…
>> 271
「キャーーー!!!」
…
「嘘… だろ…」
「嘘だよ(笑)」
「嘘よ(笑)」
…
笑って…る?
「とりあえず
服着ろよ 達也(笑)」
桜子が
脱ぎ捨てた服を 拾って
俺に放る。
「桜子ちゃんも
早く 着なさい(笑)
風邪 ひくわよ…」
美咲…
おまえ 今
刺されたんじゃ…
「お疲れさま… 」
「美咲…」
「思い通りに動いてくれて
ありがとう パパ 」
「何 … 言ってんだ…」
「だから 達也は
服着ろって!…」
「5年… ううん
6年前…
私は 桜子ちゃんに頼んだの」
頼んだ…?
「『ロード』で働いて
パパを誘惑してちょうだい…
って 」
「簡単だったよ(笑)
なかなか 手~出して
くんなかったけどな(笑)」
待ってくれ…
何を
言ってるんだ…
「殺したくなった…?
私を… 」
俺が 美咲を?
どうして…
「達也が 殺して~のは
あたしじゃね~のか…」
…
ワカラナイ…
オレニハ
マッタク
ワカラナイ…
>> 272
「わからん…」
「なにがですか?」
俺の つぶやきに
ビールをグイっとあおった
浩平が 食いつく。
「なんで あいつが
ここに居るんだ?」
「あっ(笑)
うちの3番目と
子供が友達なんすよ(笑)」
「子供っ!?」
「言ってませんでしたっけ?」
…
その 子供達は
リビングで 桜月に
まとわりついている。
もちろん
デブと一緒に…
「コーチ すげ~な(笑)!」
そんなリビングで
ひときわ目立つ 口の悪さ…
「大野選手と
友達だったのか!?」
「だったんですか?でしょ!
タイガ!!」
香織が ため息をつく。
「まったく
誰に 似たんだか…」
と つぶやきながら…
…
「お姉ちゃんは 最初から 友達だって 教えてたじゃない(怒)
タイガ!!」
「俺達 友達だったのか(笑)
芽衣(笑)(笑)」
リュウが ちゃかす。
「ひど~い(怒)リュウ…
幼稚園の時 あたしのこと好きって言ったくせに(怒)(怒)」
「おまえだろ~💦💦俺のこと
追っかけまわしたの!!」
「うるさい!!
馬鹿リュウっ(怒)💦」
ふくれる芽衣ちゃんは
香織 ソックリだ(笑)
「大野選手に 馬鹿って言うなよ! このババァが(怒)!」
「タイガ(怒)!!」
…
おまえ 俺ソックリ。
>> 273
桜子を
殺したい…?
なぜ 俺が
そう思う?
俺は 桜子を愛してる…
愛してるこいつを
なんで…
「全部 嘘だ 達也…」
裸の俺に
服を着た おまえが
「愛してないんだよ…」
言ってるのは
「残念だったな(笑)」
真実か…
「なんの…
ために…?」
ようやく
声を
絞り出す…
「私を見てほしかったの…」
美咲を…
見る?
「今さら…」
「今さらって
どういう事?パパ…」
「俺達は…
家族だろ?」
「家族って
無関心でいるカタチの事?」
「美咲の言ってる事が
俺には わかんね~!!!」
何かが
身体の中で ほとばしる
「なんだよ!?
簡単に言えよ!!
要するに てめ~らは
俺を騙したっ!!!
ただ
それだけの事だろ~が!?」
2人の女が
顔を見合わせている…
「さぞや…
面白かっただろうな…」
クックッ…
と 笑いが こみ上げる
自分のぶざまさに…
笑いが
こみ上げてくる…
>> 274
そ~ら~ま~で~♪
と~どけ~っ♪♪♪
「ワクワクっ!!!」
わ~た~し~の♪
な~みだ~~っ♪♪♪
「シックシックっ!!!」
…
作詞は誰だ…
桜月…
今より もっと♪♪♪
「高くぅ~!!高くぅ~!!」
はりきった 合いの手
やめろ デブ…
「レッツ スキップ!!
タゴちゃ~~ん!!!」
…
ひいてんぞ
子供達…
「子供達 大喜びね(笑)」
マドカが言う…
「オッサンもな(笑)」
俺が こたえる。
…
「なに見てんだよ…」
「カッコイイな
と思って…」
「誰がっ!?」
「あなた…」
…
「マドカちゃんって
社長さんの
どこが好きなの(笑)?」
聞きつけた唯が
おもしろがる…
「顔 」
「だよね~~(笑)(笑)」
なんだよ 唯。
その中身のナイような言い方。
「顔しか
いいとこないでしょ(笑)」
マドカ…
だけど
俺は
おまえの その答えに
安心する。
見えない何かより
確固たるカタチを
愛してくれたから
俺は
おまえを選んだ。
望まれる事は
目に見える何かで
あってほしい…
>> 275
「おもしろがれたなら…
どんなに
ラクだったかしら…」
「復讐…
って やつか(笑)」
「違うっ!!!」
美咲の激しい声色に
俺の 笑いがとまる。
「達也は…
まだ 気づいて…
くれねぇのか… 」
「何をだ!?
何を 気づけってんだ!?」
「てめ~のして来た
ことだろがっ!! 」
「…
そんなに 俺がイヤなら…
離婚すりゃ
よかったじゃ
ねぇかよ…!! 」
「愛してたのよ 私…」
「そうは 見えなかったな…
おまえは リュウを産んでから
俺になんか
見向きもしなかったろう?」
「パパが 手をかしてくれないからじゃないっ!!!」
「言わねぇからだ!」
「言わなくたって!
小さい子育てるって…
どんなに大変か
ちゃんと見てれば
わかるはずよ…」
「おまえにだって
外の仕事のツラさなんか
わかんね~だろっ!?
同じことだっ!!」
「達也には…
息抜きが あったろ(笑)」
…
「ミイちゃんに…
世の中の
普通の母親に…
逃げ道は ねぇんだよ…
達也…」
だからって…
そんなに長い間…
ただ ひたすらに
我慢しつづけて
結果が
これか? …
>> 276
「じゃあ ワタシも…」
「あんたっ(怒)!!」
翔子が 怒鳴りつける…
「オジサン(笑)!
すぐ おりて来るよ(笑)」
桜月が 気をきかせ
声をかけてから 2階へあがる
「早くね~(泣)(泣)💦
桜月ちゃ~ん💦💦」
…
若者と 子供達は
アルバムを見ようと言って
リュウの部屋へ向かった。
「だけど(笑)
恵ちゃんママ達は なんだかんだで ずっと仲良しよね!」
本日は 芽衣ちゃんパパ不在の
香織が言う。
「ほんと ほんと(笑)
夫婦円満の秘訣ってナ~ニ?」
美咲…
「セックスだな」
…
おい。ジジイ。
「誰も 茂森さんに
聞いてな~い(怒)(怒)」
香織が ふくれた。
「ジジイ まだ現役!?」
「唯っ(怒)!」
「もちろんっ(笑)(笑)!」
…
「ねぇ! 恵ちゃんママ!」
美咲は
意外と しつけ~ね。
「え~💦💦
なんだろう…?💦💦」
翔子が困るとは…
まるくなったね~(笑)
「セックスですね」
「あんた(怒)!」
…
グッジョブ。 デブ。
>> 277
「セックスは…
達也にとって なんだ?」
素っ裸の俺が
妻と愛人に
吊しあげられてる…
「遊びだ…」
「遊びを
我慢できね~のは…
ただのガキだな(笑)」
「だけど 桜子!
俺は おまえを愛して…」
ハっとして
美咲を見た…
「いいのよ パパ…
話してちょうだい…」
「…
おまえを 愛して
セックスが
遊びじゃねぇ事
知ったんだ… 」
…
「はっきり
したみたいね…」
「ミイちゃん…」
「私は
愛されては いなかった…
それだけの事よ(笑)」
「そうじゃねぇよ!美咲!!」
「もう やめてっ!!!」
美咲…
「あなたの優しさは
人を傷つけるの…
なぜ わからないっ!?」
崩れ落ちる 妻が…
ここにいる
何度 繰り返し
何度…
俺は
泣かせた?
愛してる者からの
絶望的な宣告
それは なんて
残酷で
なんて
哀しいことだろう……
>> 278
「社長んとこは(笑)!?
激しいんだろ(笑)奥さん!」
ジジイ…
…
桜子と
美咲が
そっと 目を見交わしたのを
俺は 見逃さなかった…
「(笑)もちろん!
ね~ あなた(笑)(笑)」
マドカ…
「スケベを旦那に持つと
女房は身が持たね~な(笑)」
「しつこいっ(怒)
茂森さん!!」
ピンポ~ン…
香織が 言ったのと同時に
チャイムが鳴る。
「今の時代 ピンポンって ドアチャイム鳴んの 社長さんちだけだろ(笑)(笑)」
「ほんとよね(怒)唯ちゃん…」
…
マドカが ため息をつきながら
玄関に向かう。
「桜月ちゃん…
まだかな~…」
「あんたも しつこいね(怒)」
「ほんと 仲良し(笑)
恵ちゃんママ達… 」
そっと微笑む 美咲を
修司が 愛おしそうな目で
見つめる…
「こんにちは~(笑)」
「お~(笑)(笑)
俺の愛しい母ちゃん!!」
「茂森さん とんでもない事ばっか言ってるよ(怒)!」
「唯は また
よけいな事言うなよ(怒)!」
浩平 怒ってばっかね(泣)
「あれ? 大空は?」
「うちのチビと2階~…」
唯が 答える。
…
「おまえ 子供産んだなんて…
俺 今日まで知らなかったよ
小野… 」
「(笑)茂森だよ
タッちん!! 」
>> 279
「ごめんな…
美咲…… 」
「パパ…」
「俺は
とんでもねぇ 間違いを
ずっと
ずっと昔から…
してたんだな…」
「達也…」
「だけど パパは
気づいてくれたじゃない…」
涙で濡れた顔を
笑顔で 俺に向ける美咲…
「愛してるって…
つらいな(笑) 美咲…」
「達也
あたしは…!!」
フローリングの冷たい床で
投げ出された
俺の携帯が
震え出す
「出ろよ… 」
桜子が 俺の手に
それを 握らせた
『達也さん! あたし(笑)』
あまりにも
この空間に そぐわない
真奈の
明るい声が
耳に届く…
「ああ…
どうした?」
『あたし…
愛人のルール
やぶりますっ(笑)!』
「え…?」
『達也さん…
あたし… 』
なんだ 真奈…
『あたし
達也さんを 愛してる!』
…
『あなたが
欲しい… 』
俺の目が
ひとつの物を 探しはじめる
美咲の身体に
刺さったはずの物を…
「なにしてんだ…!?
達也ーっ!!!!!」
…
もし…
>> 280
もし…
あの日の雨が
やんでいたなら きっと…
もしも 少しでも
あの瞬間が
ずれてたら
2人は 違った運命を…
ツリーの 輝くリビングで
桜月が
古い曲の リメイクを唄う…
「なんて 素敵な
クリスマスプレゼント
なのかしら… 」
美咲が言い
女性たちが
目を潤ませる…
…
号泣しているオヤジも居るが。
「人生なんて…
『もし』を言ったら
きりがね~よ(笑)」
チキンに噛みつきながら
桜子が 笑う。
「そうね…
偶然もきっと
運命のうちだし…」
翔子が
蟹のミを綺麗に取り出し
旦那に渡しながら言う。
「ありがとう(泣)ママ(泣)」
いい言葉だな デブ…。
「これから先だって
何起こるか
わからないんだし(笑)」
唯が 浩平を見ながら
いたずらっぽく笑う。
「奥さんっ!
タッちんのこと しっかり見張ってないとダメよっ(笑)」
「俺は 母ちゃん
一筋だけどな(笑)(笑)
社長は みさかいね~から…」
ジジイは黙って…
「チン〇 切っちまえ!!!」
…
桜子と 美咲…
そして 俺
3人が
大声で 笑い出した…
>> 281
…俺は
俺自身に
何度も 何度も
刃を 突き立てた
痛みなんか 感じねぇ…
もし…
俺が
男に 生まれなければ
欲望のまま
人の心を
もてあそぶようなことは
きっと
なかった…
悪いのは おまえだと
俺は
もう ひとりの俺に
刃をたてる…
ここと 俺は
繋がってなど いないように
何度も
何度も
傷つける
「やめて…
パパ… お願い… 」
「もう やめろ
達也!! 」
かたく握りしめた指を
桜子が
ひき離す…
床に カタン…
と それは投げ出された。
…
「なぁ…
初めて
キスした日…
おまえが… 流した…
涙も…
嘘なのか…?
さく… らこ…」
「喋んな… 達也…」
「おまえの…
愛してる… は
全部…
夢だ… ったんだな…」
「静かにしてろ!!」
「頼む… よ…
(笑)ちょっ…と
携帯…
取って… くれ…」
…
綾さん…
俺は
魔物に… ………
>> 282
…………
「ちゃんと
手~ 合わせろよ…」
「なんで おまえ
目 つむってんのに
わかんだよ… 」
「達也は いっつも
あたしの顔ばっか
見てんだろ… 」
…
正解。
「…
一緒に 墓参り来んのは
最後にしよう 達也…」
合わせた手を
離しながら
桜子が言った。
「神崎さんにも…
今 そう言った 」
「どうして… 」
ひらひらと
桜の花びらが
舞い踊るなかに
桜子の笑顔が ある。
「赤ちゃんが 出来た」
…
ひらひら…
ひらひら…
…
「間違いなく
田子の子供だからな(笑)」
…
そう
俺は
あの日から
女を抱くことは
出来ない…
抱きしめることは
出来るが…!!
「最後だぞ…
達也… 」
腕の中の
くぐもった
おまえの声…
「愛してる」
「愛してる」
ひらひら…
ひらひら…
もし…
の続きは
いずれ また…
「(泣)痛ぇっ!!」
「勃つのかよっ!?💦」
―完―
【あとがき】
なんとも雑な 完結になってしまいましたこと 心より お詫び致しますと共に
ここまで おつき合いいただきました 皆様に 心より感謝いたします🍀🍀🍀✨✨✨
本当に
ありがとうございました🍀🍀🍀
また 自レス設定解除させて いただきますので よろしければ ご意見など いただきたいと思っておりますm(_ _)m🍀✨✨✨
ぜんっぜん
わっかんね~よ💢💢💢
でも かまいません😭💦
(怖いですが…)
次回に
役立てたいと思ってます❤❤❤
… って
まだ✏書く気~(泣)!?
…
途中
あたたかい 励まし ご意見を下さった皆さまにも 大変感謝しております😭🍀🍀🍀✨✨
本当に
ありがとうございました🍀🍀🍀
それでは
いずれ また(笑)✨✨✨
クロス
>> 285
莉央さん😭😭😭❤
ありがとうございます😭🍀✨✨
そんなにハマっていただけたなんて…
あたし 今 舞い上がって どうにかなっちまいそうです😭❤✨
本当に
ありがとうございます😭🍀🍀🍀
はい(;_;)
莉央さん😹💦💦
その通りです…
✏夢中になる あたしも悪いんですが 「おまえの📱折りたいっ💢」と 主人に 叫ばれました😂😂😂💦💦💦
…は~あ( ̄▽ ̄)💢
(軽い 逆ギレです💧)
はいっ(`▽´ゞ ❤
必ずや 莉央さんの ご要望に お応えできるよう✏頑張りますね✨✨✨💖💖💖💖💖
本当に 本当に
嬉しい 優しい あたたかい お言葉✨ ありがとうございました😭😭😭🍀🍀🍀✨✨❤❤❤
>> 286
うわっ😲
本物だっ⁉⁉⁉
憧れのクロスさんが 返事くれるなんて…
感動😭😭😭
実は…
小説書き出す前から 密かに クロスさんのファンだったんです😍
言っちゃった💦💦💦(笑)
クロスさんの文章には 人を引き付ける力があるんだから…
パパさん そんなに怒らないで😭😭😭
また パパさんに怒られない程度に 執筆して下さいね😚
- << 289 莉、莉、莉央さんっ Σ( ̄□ ̄; … どこで おいらを… あそこですか…❓ どこだよっ (´Д`)💦 憧れだなんて 言っていただいたら バチあたります~😭🍀✨ なんとも またまた 嬉し過ぎるコメント❤❤❤ 心から感謝します😭🍀 はいっ✏✨ 怒られてもいいんで (可愛くない😂) 莉央さんのために 頑張りま~すO(≧∇≦)o🎵🎵🎵✨✨ その時は また✨✨ よろしくお願いします😭❤❤❤
お疲れさまでした😭
頭の弱いワタシには何度か読み返して理解する事もありましたが💧
やっぱりクロスさんのファンのままです😍
とにかく毎日開いて開いて開いてました(笑)💕
またまたお疲れさまでした😭
休んで下さいネ💕
なんて言いながら次回も楽しみなワタシです😍
ドキドキ❤✨
- << 290 名無しさ~ん😭❤❤❤ いつも ありがとうございます🍀✨✨✨ ちがいますよっ‼💦💦 あたしの書き方が悪いんですよっ(;_;)💦💦💦 面倒な思いさせて ごめんなさいね 名無しさん😭 一生懸命読んでくださって 本当に ありがとうございます😭😭😭🍀✨✨✨✨✨ 名無しさんの 『ファンです』の一言は あたしの✏原動力ですっ🍀🍀🍀 いつも あたしに力をくれる名無しさんに 心から感謝です😭🍀❤✨✨ 休みません😤‼ (馬鹿か…) 名無しさん✨ 楽しみにしてくれてるから✨✨ (おしつけがましい…) お疲れさまを 本当にありがとうございました🍀🍀🍀❤✨✨✨ 名無しさんo(^-^)o❤✨✨✨
>> 288
お疲れさまでした😭
頭の弱いワタシには何度か読み返して理解する事もありましたが💧
やっぱりクロスさんのファンのままです😍
とにかく毎日…
名無しさ~ん😭❤❤❤
いつも
ありがとうございます🍀✨✨✨
ちがいますよっ‼💦💦
あたしの書き方が悪いんですよっ(;_;)💦💦💦
面倒な思いさせて
ごめんなさいね 名無しさん😭
一生懸命読んでくださって
本当に ありがとうございます😭😭😭🍀✨✨✨✨✨
名無しさんの
『ファンです』の一言は
あたしの✏原動力ですっ🍀🍀🍀
いつも
あたしに力をくれる名無しさんに 心から感謝です😭🍀❤✨✨
休みません😤‼
(馬鹿か…)
名無しさん✨
楽しみにしてくれてるから✨✨
(おしつけがましい…)
お疲れさまを
本当にありがとうございました🍀🍀🍀❤✨✨✨
名無しさんo(^-^)o❤✨✨✨
お疲れ様でした🙇
いや~、♂なのにハマってしまいました😁
内容も登場人物も、かなり盛り沢山で、実に面白がったです😊
しかし、桜子や桜月ってどんなに綺麗だったのかな😥
実在するなら、観たいものです☺
次回作も期待していますので、それまではゆっくり休んでください🙇
- << 293 ncpさ~ん😭❤❤❤ おばちゃん 今 めちゃめちゃ感動してます😭🍀 お疲れさまを ありがとうございます😭🍀🍀🍀 まさか 男性の方が 読んで下さってたとは…✨✨✨ もしかしまして ncpさんも もの書きさんで いらっしゃいますか❓✨✨✨ 昔 小説板をROMってた時 お名前を拝見した事があるような… 思いちがいでしたら 申し訳ありません(;_;)💦💦 感想も 大変 ためになりました🍀🍀🍀✨✨✨ すごく嬉しかったです💖 … そんな 完璧な容姿の女… むしろ いたら 気持ち悪いっすよね😂💧 (なんで❓) 労いも ありがとうございます🍀😭✨✨ 次回も ぜひ ✏頑張ります✨✨✨ 本当に ありがとうございました🍀❤✨
クロスさん、お疲れさまでしたm(__)m
前作からずっと読ませて頂いてますが…
クロスさんの書き方が大好きです💓
ハイペース更新のおかげで、毎日本当に楽しかったです✨
最後を読んで、
マドカはなんで達也と結婚したんだろう…
マドカにも心の闇があるのかな…
などなど、勝手に妄想してしまいました💦
個人的には桜子側の気持ちが、すごくきになりますが…
いつかの『もし…』まで、楽しみに待っています🍀
本当にお疲れさまでした。
そして、楽しい時間をありがとうございました✨✨✨
- << 294 りんさん😭😭😭🍀✨✨ なんと申せば よいのでしょうか… りんさんの言葉も 魔法のようです😭❤❤❤ すごく幸せな気持ちに させていただきました😭🍀🍀🍀 本当に ありがとうございます😭😭😭✨✨✨💕💕💕💕💕 そんな風に 登場人物の心情まで 妄想していただけるとは 作者として 感激以外の なにものでもありません(;_;)✨✨✨🍀 お疲れさまを ありがとうございます❤ りんさん😭❤❤❤ 楽しい時間を ありがとうだなんて😭✨✨✨ ✏書いて よかったです(;_;)✨✨✨しみじみ💕✨✨✨ りんさん❤ あたしにも 幸せな時間を ありがとうございました😭🍀❤
>> 291
お疲れ様でした🙇
いや~、♂なのにハマってしまいました😁
内容も登場人物も、かなり盛り沢山で、実に面白がったです😊
しかし、…
ncpさ~ん😭❤❤❤
おばちゃん
今
めちゃめちゃ感動してます😭🍀
お疲れさまを
ありがとうございます😭🍀🍀🍀
まさか
男性の方が
読んで下さってたとは…✨✨✨
もしかしまして
ncpさんも もの書きさんで いらっしゃいますか❓✨✨✨
昔 小説板をROMってた時 お名前を拝見した事があるような…
思いちがいでしたら
申し訳ありません(;_;)💦💦
感想も 大変 ためになりました🍀🍀🍀✨✨✨
すごく嬉しかったです💖
…
そんな 完璧な容姿の女…
むしろ いたら
気持ち悪いっすよね😂💧
(なんで❓)
労いも
ありがとうございます🍀😭✨✨
次回も ぜひ
✏頑張ります✨✨✨
本当に
ありがとうございました🍀❤✨
>> 292
クロスさん、お疲れさまでしたm(__)m
前作からずっと読ませて頂いてますが…
クロスさんの書き方が大好きです💓
ハイペース更新の…
りんさん😭😭😭🍀✨✨
なんと申せば
よいのでしょうか…
りんさんの言葉も
魔法のようです😭❤❤❤
すごく幸せな気持ちに
させていただきました😭🍀🍀🍀
本当に ありがとうございます😭😭😭✨✨✨💕💕💕💕💕
そんな風に
登場人物の心情まで 妄想していただけるとは 作者として 感激以外の なにものでもありません(;_;)✨✨✨🍀
お疲れさまを
ありがとうございます❤
りんさん😭❤❤❤
楽しい時間を
ありがとうだなんて😭✨✨✨
✏書いて よかったです(;_;)✨✨✨しみじみ💕✨✨✨
りんさん❤
あたしにも
幸せな時間を
ありがとうございました😭🍀❤
>> 295
パムさ~ん😭❤❤❤
いつも
本当に ありがとうですぅ😭🍀
大好き💖&大ファン💖✨
(´Д`)✨✨✨
パムさんの お言葉に
いつも 陶酔させていただいてる クロスでございます😭❤✨
クロスワールド✨だなんて 素敵な 言いまわし❤❤❤
(´Д`)✨✨✨✨
(また陶酔…)
パムさんに ハマっていただけて 光栄ですっ😭😭😭🎵🎵🎵✨✨
いやいやいや💦💦💦
パムさんっ😂😂😂💦💦💦
おいらは ちっとも 美しくなかとですよ~😱😱😱💧💧💧
👷突貫上手なだけです💧
( ̄▽ ̄)💔💔💔
…
出来るかぎり 🐙(旦那)と👶に 優しくしたいと思います🍀
(出来るかぎり❓)
ご心配も
ありがとう😭パムさん✨✨✨💕
素敵な作品だなんて 言っていただけて ますます✏次回に 力が入りますっ( ̄・・ ̄)❤
待っててくださいね💖✨
パムさん💖💖💖
本当に いつも見守っていただいて 心から感謝してます🍀✨
大好き💖パムさん💖
ありがとうございました🍀✨✨
>> 297
きなこさ~ん😭❤✨✨
あちらでも レスくださった きなこさんですよねっ😭🍀✨✨
本当に
ありがとうございました❤❤❤
大ファンだなんて 言っていただけて ものすごく幸せです😭⤴あたし😭🍀🍀🍀✨✨✨
作者の心情としましても
最後は 2人のハッピーエンドにしたかったのですが😹💦💦
心だけは結びついてるという やらしい終わり方にしてしまいました…
悲しい思いをさせてしまって ごめんなさいです😢きなこさん…
✏次回作は 必ずや 気持ちのいい ハッピーエンドで 締めくくります( ̄・・ ̄)‼✨✨
約束します‼きなこさん‼✨✨
(うざいっすね😹💧)
お疲れさまを 本当に ありがとうございましたO(≧∇≦)o❤✨
こんな時間まで…
旦那が寝たのを いいことに…
✉機能に 次回作 ✏書きはじめてる クロスよりでした😂❤
>> 299
LOVEさん😭❤❤❤
嬉しい お言葉✨
ありがとうございます😭🍀🍀🍀
毎日 読んでいただいてたなんて 感謝感激でございます😭💕
あたしが 最初に ✏書いたのは 自伝もどきの ノンフィクションでした☺✨✨
で ✏2作目も ほぼ ノンフィクションです(笑)☺✨✨
【If】は ある意味
フィクションデビューでした❤
✏2作目の
堕天使【番外編】を 貼っておきますね❤ その 表紙に 1作目が 貼ってありますので…
LOVEさんの お時間のある時 ぜひ 1作目 【堕天使】から 読んでいただけると わかりやすいかな✨✨ なんて 図々しく思いましたですm(_ _)m💦💦
堕天使【番外編】
http://mikle.jp/thread/1699638/
LOVEさんに ファン✨✨なんて 言っていただけたので😤(興奮してます❤)ますます ✏次 頑張っちゃいま~す🎵🎵🎵
本当に
ありがとうございました😭🍀✨
>> 301
チーズフォンデュさ~ん❤❤❤
あちらのスレ✨
本当に ありがとうございました😭✨✨✨✨🍀🍀🍀🍀
そして 雑なシメのために 最後まで 混乱させてしまった事 深く お詫びさせて下さい(;_;)
田子は 達也が 桜子に逢いに 新宿のホテルに行った時 朝 部屋を訪れた 雑誌の編集の人間です💦 ふだん ネコかぶってる桜子が 乱暴な口を きいていた…
わかりづらかったですよね😢
あたしも 達也嫌いです😤
なので 成敗しました(笑)💦
チーズフォンデュさん❤
お疲れさまを 本当に
ありがとうございました🍀🍀🍀
ダメ男 ダメ女が出て来る ✏小説… また書きはじめてしまいました😂💦💦💦
あたしが1番 懲りてない…
( ̄▽ ̄)
《ニワカ探偵事務所》
http://mikle.jp/thread/1723139/
よろしければ
また おつき合い下さいね❤✨
チーズフォンデュさん💕✨✨✨
本当に 本当に
ありがとうございました🎵🎵🎵
>> 305
パムさ~ん😭💖💖💖
明けまして
おめでとうございます🎍✨✨✨
新年の ご挨拶をいただけるとは 思ってもおりませんでした~(;_;)🍀🍀🍀✨✨✨
スッゴク嬉しいです💕✨✨✨
森田✏新作も(あんまり おもしろくないですね😂💦💦)も ハマっていただけたとは 新年早々 これまた嬉しい お言葉😭😭😭❤❤❤
本当に
ありがとうございます❤
パムさん❤❤❤🍀✨✨
さっそく 元旦から📱バトルやっちまいました(´Д`;)💦
せっかく パムさんに ご心配していただいたと言うのに(;_;)
隠れて✏頑張ります✨✨
(ほぼ聞いてない…)
パムさんにとっても
素晴らしい1年になりますよう
お祈りしております🍀☺✨✨✨
本当に
ありがとうございました❤❤❤
>> 307
パムさん…
(;_;)❤忘れずにいてくださったのですね……
ものすご 感動してます😭✨✨✨
ありがとうございます!✨✨✨
日夜 七転八倒を繰り返しながら 夫婦修復の道 歩いておりました(;_;)
本家スレッド貼ってゆきます🍀
http://mikle.jp/thread/1789087/
心優しい仲間達に 助けてもらいながら 日々グズグズ(笑)言いつづけておりますので お時間のある時 のぞいてくださいね☺🍀🍀🍀✨
【ニワカ…】を なんて✨
やっぱり パムさんは あったかくて 深い思いやりのある方ですね😭✨✨✨✨
あらためて思いました。
本当に ありがとう🍀✨✨✨
ご心配おかけして
ごめんなさい(;_;)
待っててくださいね🍀❤
パムさん❤❤❤
>> 309
クミクミさん❤❤❤
ご感想ありがとうございます🍀
気づくのが 大変遅くなり申し訳ありませんでした(;_;)💦
書き方が好き✨✨
とっても嬉しいです(;_;)🍀✨
混乱もさせてしまいましたね💦
なにぶん 焦りやすいタチでして(笑) 独りよがりの暴走しすぎでした⤵まったく…
最後まで読んでいただき 本当に嬉しく思ってます🍀🍀🍀
ありがとうございます🍀✨✨✨
私…
誰でもないんです(笑)
最初に ミクルに書いた小説が サレた時の自伝でして…
【堕天使】
http://mikle.jp/thread/1686010/
半分ほんとと書いたのは 車屋という職業のみです💦💦
すみません💦💦
諸事情により(笑) ✏をとめている小説もあり 大変心苦しい日々を送っておりましたので クミクミさんの メッセージ✨とても 有り難かったです(;_;)🍀✨✨
機会がありましたら
【堕天使】読んで下さいね☺❤
本当に
ありがとうございました🍀✨✨
>> 311
クミクミさん❤❤❤
こんばんはですm(_ _)m🍀🍀🍀
またまた 遅くなりました💦💦
堕天使 読んでくださったんですね(;_;)🍀✨✨✨
本当に ありがとうございます🍀🍀🍀✨✨✨
何を おっしゃいますやら💦ですよ(´Д`;)クミクミさん💦
あたしは 基本ブスですから!
(いばんなよ…)
たまたま ゲテモノ好きの男性に遭遇したのと あたし💡絵を描くの好きなんで 髪や顔を細工するのは ちと自信があり(笑)そのせいだと思われます💦💦
なかなか 人生穏やかには 進んでくれず 現在も『幸せ』と手放しで喜べる状況ではありませんが(;_;) 毎日 手探りで歩いております🍀🍀🍀
クミクミさんの おっしゃる通り 『愛されてるわ』は あたしを傲慢にし 調子ぶっこかせてしまったみたいです(;_;)
何事も ほどほどに…
ですね。
✏をとめている小説も 出来ることなら 再開し完結させたい願望は つねに頭にあります。
その時は✨クミクミさん✨✨
また よろしくお願い致しますねっO(≧∇≦)o🍀🍀🍀✨✨✨
来ていただいて 本当にありがとうございました(;_;)🍀❤✨
クミクミさん❤❤❤
ぜひ また近いうちに✨✨✨🍀
初めましてm(_ _)m
2週間前くらいにifを見つけて一気に読ませて頂きました!
すごく引きつけられ、登場人物の側になって涙したり怒ったり(笑)
本当におもしろいお話でした😄
達也…本当に「またかぁ~(怒)」「何でやね~ん✋」と…本当に声を出す程ツッコミながら読ませてもらいましたが…
実際に居たら私も落ちてたかも💦とも思うくらい魅力的な男の人を想像してました(笑)
桜子の壊れそうなイメージも、壮絶な過去が具体的に描かれていなかったので皆さんそれぞれの空想で壮絶さを図れて良かったと思います…
クロスさん天才‼
と思いながら日々読ませて頂きました❤
過去に書かれたもの、現在のもの、また今から読ませて頂きますね⤴
今if読み終わったところなんでテンション上がっててスミマセン💦
これからも無理なさらずに頑張って下さいっ😁
>> 313
momoさん😭❤✨✨
お返事遅くなり 大変 申し訳ありませんでした~😭😭😭💦💦
すごく素敵な感想いただけて 本当に本当に 感無量です🍀✨✨
なにしろ ちょっと感情の安定しない病を患ってしまいまして(笑) momoさんのメッセージに マジ泣きしてしまいました✨✨✨(;_;)
ありがとうございます🍀✨✨
天才✨だなんて(´Д`)❤❤❤
天災なみの 疫病神と言われたことは あっても(別に うまくないぞ) そのような誉め言葉を いただけるとは😭✨✨✨
私 明日 誕生日なんですが(だから 誰も聞いてないぞ…) とっても素敵なプレゼント✨momoさんから いただいた気分ですm(_ _)m🍀✨✨
【if】の キャスト陣には なぜか 私も深い思い入れがあります(^ー^)
momoさんに 心ごと寄り添っていただき 本当に感激しています😭🍀🍀🍀✨✨✨
拙い作品ではございますが 他のものも読んでいただけるとのこと…
momoさんの 気分を害さないと いいなぁ(´Д`;)…
あったかいエールも ありがとうございますm(_ _)m🍀✨✨
これから ますます暑い毎日が 続きますねっ☀💦💦
momoさんも 体調など崩されませんよう 元気にお過ごしくださいねっ☺🍀✨✨✨
本当に 本当に
ありがとうございました❤❤❤
>> 315
チョコパイさん😭🍀✨
見てます(;_;)見てます(;_;)
✏途中の小説もあり 大袈裟ではなく 小説板は気になり 毎日のぞいているもので(笑)
本当に ありがとうございますm(_ _)m🍀✨✨✨
チョコパイさんの メッセージのおかげで また浮上出来る私がおります(;_;)🍀🍀🍀✨✨
感想✨✨
なにより嬉しいです。
書いたことが 無駄ではなかったと 心底思わせていただけるので…
嫌いな秋に
また 飲み込まれそうになり
もし 小説を書き始めなければ…
などと思う事も増えてます。
心から 感謝します🍀✨
あたたかい ご感想✨
本当に ありがとうございましたm(_ _)m❤❤❤✨✨✨
>> 321
No.321さま🍀✨
ありがとうございます☺💦💦
ナイ頭をひねりましたが(笑) 思想のような事なのですね💦
(わかる単語だけを くっつけただけなのですが😂💦💦)
そ、それと💦💦
私が『彼女』と言ったのは 私の小説【堕天使】【堕天使~番外編~】に登場させた 元同僚の『優ちゃん』を指したものであり 携帯小説のタイトルを特定したものでは ありません(;_;)💦
言葉足らずで 誤解をさせてしまいまして 申し訳ありませんでした😭m(_ _)m💦💦
面白かったとの ご感想✨✨
とても 有り難くて嬉しいです🍀🍀🍀✨✨✨
お馬鹿な主のために
No.321さま❤本当に ありがとうございました☺🍀🍀🍀✨✨
>> 323
自由人さん(;_;)🍀✨✨
クロスです(;_;)
ご感想ありがとうございます❤
1日かけて読んでいただいたなんて 嬉しくて嬉しくて とても感激です(;_;)🍀🍀🍀
あたしも あの話しは 映像で浮かんで来てたんです。
ワンシーン ワンシーン…
だから 自由人さんのドラマ化✨✨
とても びっくりしました😲✨
あたしは 誰でもないんです💦 ごめんなさい💦💦
半分ホントと書いたのは 達也の職業と それに絡めて 先に書いた自伝の自分&登場人物を ちょっぴり登場させたりしたからなんです💦💦
いろんなキャストの側に立っていただけたなんて 作者として こんな嬉しいことありません(;_;)🍀✨✨✨
書き終えて ちょうど1年…
自由人さんのコメント✨✨✨
心より有り難く嬉しいクロスよりでしたm(_ _)m❤✨✨✨
本当に本当に ありがとうございましたm(_ _)m🍀🍀🍀✨✨
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