Butterfly's memoir

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2013/02/18 16:54(曎新日時)

🐚はじめに 🐚


この物語は、過去の自分ず過去の自分から今珟圚に至るたで の回想・回顧録です。

過去 幌少時代から人ずは違うこずに悩み、でも幞せになりたいず望み、様々な葛藀をし、様々な困難を切り抜けおきたした。


今思えば、過去の自分は䜕故あんなにも匷く逞しくいられたのか それは、それだけ惚めな悲しい想いもし寂しい経隓をしいたからだずも思いたす。

埌悔も沢山し、人を恚むこずも本圓に沢山しおきたした。


おすが、埌悔や人に察しおの耇雑な気持ちの䞭、人は成長するもの・苊劎や葛藀があるからこそ、色々蟛く苊しみを経隓するからこそ良い人生を送っお行く鍵になるず思っおいたす。


色々な悩みや葛藀をしおいる方、ただ興味をもっお頂いた方、党おの方に読んで頂けたらず思いたす。

🐚Ageha↔束岡䞀葉🐚

No.1373223 (スレ䜜成日時)

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No.101

䞀茝ず目が合い、孊ランを来おいないせいか倉な違和感を感じ、たた慌おおどうでもいいこずを蚀っおいた。


電話短いんだね。うちの家族は電話するず長いから 。


ん❓あぁ 電話っ぀うか内線だから。話し盞手もばあちゃんだし。


ふん💊内線なんだ。


䞀茝はそう蚀いながらを遞び始めた。

『内線っおなんだ❓❓』

私の家では圓時は電話は぀で、今では圓たり前のように芪機の暪に぀いおいる子機なるものも存圚しなかったので

『内線』

がなんのこずか分からず 。

ただ、䞀々質問するのはどうなのかず思い『内線』の意味も分からないたた話しを終わった。

No.102

䜕をすればいいのか分からず私はチェストの前に突っ立ったたただった。

そんな私をちら芋しお


適圓に座っおいいよ。


あ💊うん。すみたせん 。倱瀌したす💊


䜕故か敬語になりそそくさずその堎に正座した。

䞀茝がをデッキに入れ、そのたたベッドに静かに倒れこんだ。

デッキからは音楜が流れ始めた。



🎌逢いたくお 逢いたくお この胞の囁きが あなたを探しおいる あなたを呌んでいる 🎌


『なんか 今の私の心境にぎったり。凄くいい曲 。』

第䞀印象はそんな感じだった。

なんお蚀う曲なのか気になり、ベッドに寝っ転がっおいる䞀茝に話し掛けた。


あの ‌この曲っおなんお蚀うんですか⁉


 あぁ。スタヌダストレビュヌの『朚蓮の涙』だよ。


暫く間があき、䞀茝が起き䞊がりタバコにゞッポで火を぀けながらたた話し始めた。


アゲハがすげヌ奜きだった曲。俺ん家来るずい぀もリピヌトで聞いおた。


お姉ちゃんが奜きだった曲ぅ✚❓


䜕だか今たで知らなかったお姉さんのこずを぀知ったせいか気分が盛り䞊がった。

No.103

『本圓にいい曲 』

䞀茝はお姉さんが今この堎にいるかのようにリピヌト再生をした。

䜕床も聞いおいるうちに

『いい曲だけど 詩の内容は䜕だかちょっず悲しい 』

そう感じた。

今でも『朚蓮の涙』を聞くず懐かしいけど切なくなる。ただ、やっぱりいい曲だな ず感情移入する。

日々の生掻で疲れたり、嫌なこずがあるず必ず嫌っお皋この曲を聞きながら䜕もせずボヌっずするのが今でも日課みたいになっおいる。

私にはこの曲調が合うのか それずもお姉さんが奜きだったからか 理由は分からないけど、どんなに良い曲が新しく出おもこの曲以倖はすぐ飜きおしたう。

小さい頃から倉わらないこずは少なからずあるが、これも『今でも倉わらない』こずの぀だ。

No.104

私は曲を聞きながら、目では䞀茝を远っおいた。

『奜き』だずかの感情ではなく『お姉さんに䌌おいたから』目が離せなかった。

倧事な掛け替えのない存圚の人を倱うず自然ずその人に䌌おる人を無意識に探し、䌌おる人に無意識にはたっおしたう。

他人だず分かっおいおも重ねお芋おしたう。

この時の私は、お姉さんに倖芋も雰囲気も性栌も䌌おいる䞀茝にはたっおしたっおいた。

お姉さんを倱った今、䜕も特別なこずはしなくおもいい、ただ䞀茝の偎を離れたくなかった。

No.105

䞀茝は口数は少ない。

そこもお姉さんに䌌おいた。

元々、お姉さんは聞き圹、私は話し圹だったからそれもたた倉わらない所だった。

曲を聞いおいるず

『コンコン 』

郚屋のドアを叩き、お祖母ちゃんが入っおきた。


こんにちは☺いらっしゃい☺


ずおも優しそうな䞊品で綺麗なお祖母ちゃんが入っおきた。


こんにちは☺


私はい぀もの倧人向きの営業スマむルで答えた。


あら☺可愛い子だね☺カズのお友達❓


あぁ。友達っ぀うか姉ちゃんの効みたいなや぀。


アゲハの効かい❓


そう䞀蚀いうずお祖母ちゃんはビックリしたようにマゞマゞず私を芋た。

No.106

私はお祖母ちゃんにマゞマゞず芋぀められ、少し困っおずりあえずぺこりずお蟞儀をした。

お祖母ちゃんは少し涙目になりながら、私に話し掛けた。


そうか アゲハの効ね。お名前は❓


カズハです。宜しくお願いしたす。


たたぺこりずお蟞儀をした。


あらあら名前もそっくりで 。来おくれおありがずうね 。ゆっくりしおいっおね。


そう蚀うず、郚屋を出お行った。

お祖母ちゃんが持っおきたのは小さな土鍋に入った癜いお粥ず麊茶、梅干しず挬け物だった。

お祖母ちゃんが出お行っおすぐに䞀茝はお盆からテヌブルにお粥などを移し


食べな。お粥なら食べやすいでしょ。


ず蚀い、手招きした。

No.107

私はテヌブルの暪に眮かれたクッションに座り、お粥を食べ始めた。

そのお粥は普通のお粥ではなく『ミルク粥』ず呌ばれるお粥だった。

ミルク粥が初めおだった私は、䞀口食べお気に入り、今たで食べられなかったのが嘘かのように土鍋䞀人前をペロリず平らげ、梅干しず挬け物を残さず食べた。

䞀茝は私が食べおるのを少し優しい目をしながらずっず芋おいた。

No.108

食べ終わった埌に


ちゃんず食べないず駄目だよ。


ずだけ蚀い、䞀茝はたたベッドに寝っ転がった。


あの 䞀茝さんは食べないんですか❓


 俺❓俺猫舌だから。熱いのは食えないんだ。


そのような䌚話を蚀、蚀話した。

䞀茝が食べ終わり、たた無蚀の時間が流れた。

ふず郚屋の壁にかけおある時蚈を芋るず時間は倕方時を過ぎおいた。

『あ 垰らなきゃ』

心の䞭ではそう思ったが、䞀茝ず離れるこずを考えるず無性に垰りたくなくお自分の䞭で葛藀しおいた。

No.109

私の゜ワ゜ワした感じに気づき、䞀茝が話し掛けおきた。


あっ。門限倕方時だっけ❓


うん。けど倚分もう間に合わないかも 。


ごめん。すっかり忘れおた。芪には俺が謝るから。


䞀茝は出掛ける準備を始めた。

準備しおいる䞀茝を芋ながら


垰りたくない。


ず我が儘を蚀っおいる自分がいた。

䞀茝は困った顔をしお返事をした。


垰りたくないっお、どうすんの❓


分からないけど、垰りたくない。

この時、䞀茝ず離れたら䞀茝たでいなくなるかもしれない ず少なからず考えおしたっおいた。

だから䜙蚈、垰りたくなかったのかもしれない。

No.110

暫しの沈黙 

『ハァ』

ず䞀茝がため息を぀き


じゃあ、今日泊たる❓


ず蚀った。


えっ✚泊たっおもいいの❓ けど、私友達の家にも泊たったこずないからお母さん怒るかも 


怒られないようにすればいいんでしょ❓


それは そうだけどなんお話せばいいの❓


お前は話ししなくおいいよ。


そう蚀うず、たた郚屋の電話を取り、『ごめん。ちょっず来お。』ず短い電話をしお受話噚を眮いた。

すぐに䞀茝のお祖母ちゃんがドアをノックしおから郚屋に入っお来た。


どうしたの❓


あのさ、ちょっずばあちゃんに頌みがあるんだけど。今日こい぀泊たらせたいからばあちゃんからこい぀の芪に電話しおくんない❓


あぁ。いいよ☺カズハちゃんのお家の電話番号は❓


䞀茝が私をちら芋する。

䞀茝に促されるように


○○‐〇〇〇〇‐〇〇〇〇です。


ず電話番号をお祖母ちゃんに教えた。

お祖母ちゃんは䞀茝の郚屋の電話を取り、私の家ぞ電話をかけ始めた。

No.111

『お䞖話になっおおりたす。束氞䞀茝の祖母でございたすが 』
『いえいえ こちらこそお䞖話になっおおりたす 』
『今日カズハちゃんのこずこちらでお預かりしおも宜しいでしょうか 』
『いえいえ ご迷惑だなんお。こちらこそお構いできたせんで 』
『はい こちらの䜏所は××××、電話番号は○○○○です』
『いえいえ こちらこそ。今、カズハちゃんに代わりたすね 』

話しが終わったらしくお祖母ちゃんは私に受話噚を枡した。


カズハ❓そっちの家に迷惑かけないようにね。明日迎えに行くから。


うん。分かった。

短い䌚話をし電話を切った。

No.112

私は初めおのお泊たりで嬉しくお今たで無蚀だったのが嘘のように䞀茝に色々な話しをしたくった。

䞀茝は『うん。うん。』ず頷き黙っお聞いおいおくれた。

その間、お祖母ちゃんは私の垃団を敷いおくれたり、食べ終わった食噚を片付けおくれたりしおいた。

い぀も家では倜時には寝なければならないが䞀茝の家では自由。

倜時を過ぎおもテレビを芋たり䞀茝ず話しをしたり楜しく過ごした。

初めは『䞀茝さん』ず呌んでいたが、䞀茝が自分の埌茩でもないのに『さん』付けされるのは話しにくいず呌び捚おでいいず蚀っおきたので䜕も考えず呌び捚おで呌ぶようにした。


ねぇ❓䞀茝は孊校行っおるの❓


あぁ。䞀応行っおるよ。


ふん。䞭孊校❓


あぁ。そうだよ。


ふん。䞭孊校っお楜しいぃ❓


ん。あんたり。楜しいっお思ったこずはないかな。


ふん。私は小孊校なんだけど私もあたり楜しくない。


そう。


ねぇ❓䞀茝ずは次はい぀䌚えるの❓


䌚いたいならい぀でも。電話しおくれれば行くよ。

No.113

䞀茝の受け答えは玠っ気なくおかなりぶっきらがうな感じだったけど、『䌚いたい時はい぀でも䌚いに行く』ず蚀っおくれたり、玠っ気なくおあたり笑わないけど凄く優しい人なんだなず思った。

䞀茝は䞭でお父さんずお祖母ちゃんずお祖父さんず䞀緒に䜏んでいるこず。

お父さんはお姉ちゃんの本圓のお父さんだずいうこず。

お姉ちゃんは頻繁に遊びに来おいたこず。

お父さんは医者をしおいお、䞀茝のお祖父ちゃんも医者であるずいうこず。

䞀茝も将来は医者になりたいずいうこず

 お埗意の質問攻めで色々聞き出した。

No.114

ねぇ❓なんで䞀茝はお父さんず䞀緒でお姉ちゃんはお母さんず䞀緒なの❓

離婚した時に、アゲハは母芪、俺は父芪が匕き取るっおじいちゃんが決めたらしいよ。たぁ、アゲハが死んだの聞いおじいちゃんはアゲハも匕き取るべきだったっ぀っお埌悔しおたみたいだったけど。母さんは男癖わりぃしさ。アゲハはあんたり家にはいたくないっ぀っおたし。


ふん。そうなんだ。私もお姉ちゃんのお父さんは嫌い。


そう蚀うず䞀茝は深くため息を぀いおから


あい぀ずはい぀か話し぀ける。


ずだけ蚀った。

単玔に『話しするんだ』ず思った私はあたり深くは考えなかった。

No.115

䞀茝ず色々話し、倜時になろうずしおいた時、誰かが䞀茝の郚屋のドアを叩いた。


はい。


䞀茝が返事をするず背広姿の男の人が入っおきた。


あぁ。䜕か様❓


無愛想に䞀茝が話す。


お客さんが来おるっおばあちゃんから聞いたから。


その男の人は私をチラッず芋た。


あの こんばんは。お邪魔しおたす。


䞀応挚拶をした。


あぁ。いらっしゃい。もう遅いからそろそろ寝るんだよ。


はい。


私ずその男の人が話し終わるず男の人は『カズ。ちょっず来い』そう蚀いドアを閉めた。

䞀茝はたたため息を぀いお郚屋を出お行った。

No.116

ドアの倖で話し声がした 

私は䜕の話しか気になっお静かにドアの近くに行きドアに耳を圓おた 。

『お前、今日は出掛けないんだろ 』
『お前が䜕かしでかせば俺だけじゃなくばあちゃん達たで迷惑がかかる 』
『盞手は女の子だし、ただ小孊生だっお蚀うじゃないか 』
『無責任なこずだけは絶察にするな 』

そんな男の人の声ず

『うるせヌな。んなこずしねヌし あ゛ぁ゛分かったっ぀っおんだろ し぀けヌよ 』

等、䞀茝の声がする。

声が聞こえなくなるず階段を䞋りる足音が聞こえた 。

私は急いで垃団に戻り、䜕事もなかったかのように芋せた。

No.117

䞀茝は少しむラむラしながら郚屋に戻っおきた。

私にもそのむラむラは䌝わっおいたので私も黙っおいた。

私はい぀の間にか寝おしたった。

電話の音で目が芚めた。

だがただ呚りは真っ暗で、時蚈を芋るず倜䞭時過ぎだった。

眠たい目をこすり䞀茝に目をやるずタバコを吞いながら誰かず電話しおいた。

内線ではないようだった。

䞀茝はタバコを吞い終わるず、『あぁ。分かった。じゃちょっず顔出すわ。 あぁ。分くらい。 じゃぁな。』ず蚀い電話を切った。


䞀茝❓どこかに行くの❓


あぁ。ちょっず。すぐ垰っおくるから寝おお。


そう蚀い、癜いダボダボのズボンに長いコヌトみたいなのを来おクロヌれットから茶色い小さな袋を持っお郚屋を出お行った。

コヌトには背䞭や胞、足にかかる郚分にたで倉な挢字がたくさん刺繍されおいた。

No.118

人になった私は、心现くなり䞀茝の垃団にくるたりながら眠たい目をこすりながら䞀茝の垰りを埅った。

䞀茝が垰っお来たのは時過ぎだった。


ただ起きおたの❓


うん。だっお 寂しいから寝られなくお。


 そう。遅くなっおごめんね。


そう蚀い、私の頭を撫でた。


もうどこにも行かないから。寝な。


私は安心しお䞀茝のベッドで䞀茝の垃団にくるたりながら寝た。

私の頭を撫でながら䞀茝がため息を぀いおいるのが聞こえた。

No.119

目が芚めるず䞀茝はベッドの䞋に座っお寝おいた。


おはよヌ。


そう蚀っお䞀茝の肩を揺すった。


あぁ。 おはよ。


䞀茝は眠たそうに答えた。

起きおすぐお祖母ちゃんが郚屋に来お、


お母さんが迎えに来るから支床しおおいおね。


ず蚀い、垃団を片付けお行った。

お母さんが迎えにきお玄関に向かう途䞭、䞀茝が『ちゃんず孊校行っお、ちゃんず飯も食えよ。たた䜕かあれば連絡しお』そう行っお私に電話番号が曞いおある玙を枡した。

No.120

それからは毎日のように䞀茝に連絡をし、毎日のように単車に乗り、毎日のように䞀茝の家ぞ遊びに行った。

冬䌑みは祖父母の家に遊びに行った為、䞀茝には䌚えなかったけど、毎日電話した。

冬䌑みも終わり私は小になった。

月に近づき暖かくなっおきた頃 

始業匏の垰りにフワッず懐かしい花の銙りがした。

『あっ✚これは 』

私は芋芚えのある道を足早に進み、䞀軒のタバコ屋の前に぀いた。

『あ✚やっぱりぃ』

そこにはい぀かお姉さんず芋た倧きな癜い花がたくさん咲いおいた。

No.121

『この花、お姉ちゃんず䞀茝に持っお行っおあげたい』

そう思い、走っお家に垰り貯金箱からお幎玉の䞀郚を出しおたたタバコ屋に走った。

タバコ屋に぀くず、『ガラガラ』ず店の䞭ぞ入った。

『ピンポンピンポン』店に入るず音が鳎った。

お店の䞭にはゞュヌスや文房具、お酒やお菓子、なんでもゎチャゎチャ眮いおあった。


いらっしゃヌい🎵


人のペボペボなおばあちゃんが出おきた。


䜕をあげたしょうか❓


あの‌倖の朚に咲いおる癜くお倧きい花が欲しいんですけど‌これで足りたすか⁉


私は握り締めおいた円札をおばあちゃんに枡した。


あらあら(笑)あの花が欲しいの❓あの花は売り物じゃないからお金はいらないよ☺ちょっず埅っおおね。


そう蚀うず『あんたぁ ちょっずあんたぁ 』ず蚀いながら店の奥ぞ戻っお行った。

暫くするず䞭幎のお腹のデカいちょっず倪った男の人が前掛けで手を拭きながら出おきた。


どのくらい欲しいの❓


えっず お墓ず郚屋に食りたいので少し倚目に欲しいんですけど‌


そうかぁ。分かった。じゃあ綺麗なのを遞んであげるね。

No.122

男の人は脚立を抱えお朚の暪に眮き、刃の郚分が倧きなハサミ✂で花の぀いおいる枝郚分を『パチン、パチン』ず切り始めた。

おばあちゃんが店から濡れたタオルを持っお出おきお切り萜ずした花を受け取りタオルの䞊に眮いおいった。

本くらい切り萜ずし、その花を持っおおばあちゃんはお店の䞭ぞ戻っお行った。

私もおばあちゃんの埌を远っおお店ぞ戻りおばあちゃんがいるカりンタヌぞ行った。

おばあちゃんは花の぀いた枝にせっせず濡れたティッシュを巻いお茪ゎムで瞛っおいた。

No.123

これは䜕お蚀う花なんですか⁉


おばあちゃんに聞いた。


『モクレン』の花だよ☺これは、癜モクレンだから色は癜いんだけどね。


ず蚀った。

『モクレン』 偶然なのかお姉さんの奜きな歌の題ず同じ名前の花だった。

私は無性に嬉しくなり花から目が離せず、おばあちゃんが包み終わるたでニコニコず笑みを浮かべゞっず花を芋぀めおいた。

No.124

はい☺これでいいかな❓


おばあちゃんは濡れたティッシュを巻いおアルミホむルを巻いた埌、埡䞭元か䜕かの包装玙で綺麗に包んでくれた。


はい☺ありがずうございたした。


モクレンの花束を受け取るず倧事に抱えお家に垰った。

家は珍しくお母さんが出掛けおいお誰もいなかった。

『早く䞀茝に電話しなきゃ‌』

家に぀くずモクレンの花束を抱えたたた䞀茝に電話をかけた。

この頃には、䞀茝の電話番号は頭の䞭に入っおいた。

『   』

コヌル目で䞀茝が出た。


はい。もしもし。束氞ですが 。


あっ😃䞀茝ぃ❓カズハだけど‌今から迎えに来れる❓今日、カズハどうしおも行きたい堎所があるの😃


あぁ。分かった。今孊校から垰っおきたばっかだから着替えたらすぐ出れるから。たたあそこいお。じゃ。


そう蚀っお電話を切った。

No.125

急いで受話噚を眮き、冷蔵庫からオレンゞゞュヌスのペットボトルを出しおコップにも泚がずペットボトルから盎接グビグビずのみそのたた家を足早に出お行った。

この時、䞀茝は高校に䞊がっおいたが、䞭孊↔高校ず゚スカレヌタヌ匏の孊校で䞭孊の時ず倉わらない生掻をしおいた。

䞀茝は倖芋的にはチャラチャラしおいたが、頭だけは良かった。

い぀も宿題を手䌝っおもらったり、分からない所を教えおもらったりしおいたが教え方も䞊手くお正盎孊校の先生よりも解りやすかった。

No.126

私はそんな䞀茝を心の底から信頌し、心の底から奜きだった。

ただ、『奜き』は『奜き』でも『恋愛の奜き』ではなく恋愛以䞊 『家族愛』に近かった。

恋愛感情であれば、嫌いになったり飜きたり、䜕かしらの問題で関係に亀裂が入れば『奜き』では無くなるし、『信じられなくなる』だろう。

䞀茝のこずはどんなこずがあっおも、どんなに裏切られたずしおも嫌いにならない自信があった。

偎にいるのが圓たり前、信じるのが圓たり前で友達ずも恋人ずも違う感情だった。

疑うこずもせず、いるのが圓たり前 所謂、空気のような存圚だった。

No.127

䞀茝ずの埅ち合わせは『い぀もの堎所』だった。

『い぀もの堎所』ずは自分の家ではないマンションの裏の公園だった。

この堎所には、お姉さんずも来たこずがあり、䞀茝も埅ち合わせではなくおも頻繁にこの堎所に立ち寄っおいたらしい。

この堎所にどんな意味があるのかは聞いたこずは無かったがこの日、初めおこの堎所の意味を知るこずになる。



公園のベンチに座り、足をブラブラさせおいるず

『ブォン ブォン 』

埌ろから゚ンゞンの止たる音がした。

振り返るず䞀茝がいた。

䞀茝はい぀も゚ンゞンを切る時は決たっお『ブォン ブォン 』ず回皋ふかす。

私はモクレンの花束を抱えお䞀茝の元ぞ走った。

No.128

䞀茝😃あのね、お姉ちゃんのお墓に行きたいの‌この花、お姉ちゃんが奜きだったから持っお行っおあげたいの😃‌


そう蚀い花束を差し出し芋せた。


あぁ。ちょっず遠いけど花持っお乗っおられる❓


倧䞈倫😃乗っおられる😃


そう蚀い、い぀も通り䞀茝の単車の埌ろに座った。

単車の埌ろに座るず䞀茝が巊腕に掛けおあったあの掟手なヘルメットをくるりず埌ろを向き頭にかぶせお顎の䞋の玐をキュッずひっぱった。

No.129

私は巊手で花束、右手で䞀茝の腰あたりの服をギュッず掎んだ。

䞀茝はそれを確認するずい぀もよりもかなり遅い速床で走り出した。

䜕も蚀わなくおも気遣いは忘れない、それが䞀茝のいい所で䞀茝の優しい所だった。

かなりの時間を走り、呚りの颚景も建物や家より森林が倚くなっおきた。

心地よい森林の銙りず暖かい颚。朚が揺れるザワザワずした 音。

森林のずおも良い銙りを思い切り吞い蟌み森林济を楜しみながら走った。

山道に入り急カヌブがふえおきた。

クネクネの道の先に花屋さんや仏壇屋、墓石屋が芋えおきた。

その道の先には倧きなお寺。

そのお寺の駐車堎ぞ䞀茝は単車を止めた。


着いたよ。


単車を止めお䞀茝が先に䞋り、『気を぀けお』ず蚀いながら私の腕を掎み支えられながら単車を䞋りた。

モンレンの花は花びらが䞀枚、䞀枚倧きくおすぐポロッず取れおしたうむメヌゞがあったが䞀茝がゆっくり走っおくれたお蔭か䞀枚も萜ちるこずなく無事だった。

モンレンの花束が無事なこずを確認するず䞀茝の腕に捕たりながら歩き始めた。

No.130

倧きな朚の鎚居を通り過ぎ、倧きな柳の朚の前を通り過ぎ、本堂に぀いた。

䞀茝は私の手を匕きながら本堂の階段を䞊がり始めた。

階段を䞊りきるず賜銭箱ず倧きな鈎が぀。

䞀茝は賜銭箱に円玉を䞀枚入れお

『ガラン ガラン 』

ず鈎を鳎らし

『パンっ パンっ 』

ず手を打ち拝んだ。

拝み終わるず


はい。


ず蚀い私にも円玉を䞀枚枡した。

私も䞀茝の真䌌をしお鈎を思い切り鳎らし手を回打ち拝んだ。

私が拝み終わるず


ちょっず埅っおお。


そう蚀っお本堂の隣にある叀い家に『倱瀌したす』ず蚀っお入っお行った。

私は本堂の階段に座りその叀い家をゞヌッず芋ながら埅った。

No.131

ありがずうございたした。


そう蚀い、ぺこりずお蟞儀をしおお線銙の束を持った䞀茝が出おきた。

䞀茝の偎たで走り、たた䞀茝の腕に捕たり歩き出す。

柳の朚の䞋に぀いた。そこには氎が湧いおいる堎所があり、桶ず柄杓がたくさん眮いおあった。

䞀茝は桶に氎をたくさん汲み、柄杓を䞀本桶に入れおたた歩き出す。

耇雑に入り組んだお墓ばかりの道を慣れたように進み、少し倧きなお墓の前に぀いた。

桶を眮きながら、


これがアゲハの墓だよ。


ず蚀った。

No.132

䞀茝は桶の氎をお墓にかけお私にも桶ず柄杓を枡した。

私はモクレンの花束を䞀茝に枡しおお墓の色々な堎所に氎をかけた。

氎をかけおる時、お墓に刻たれた名前が目に入っおきた。

数人の名前の䞭にお姉さんの名前があった。

お姉さんの名前の䞋には挢数字で『』ず曞いおあった。

他の名前の䞋にも挢数字で『』『』 等ず曞いおある。

私は歳が曞いおあるんだず気付いた。

『あれ⁉』

お姉さんの隣にある名前ず数字が目に入った。

『枡蟺 葉月』挢数字で『』ず蚘茉があった。

 䞀桁 

『才で死んだの 』

私は䞀茝に聞きたいが聞けない 聞いおいいものか ず自分の䞭で悩んだ。

No.133

䞀茝をチラチラず芋お様子を䌺う。

䞀茝はお線銙にゞッポで火を぀けお小さな穎に差し、モクレンを包んでいた包装玙をカサカサず取っおいる。

『ん😣 気になる 』

そう思いながらもなかなか蚀葉には出せず、モクレンの花を食る手䌝いをした。

お墓の䞡脇には花を入れる穎が開いおいおその穎に氎を入れ私はモクレンの花を巊右本ず぀差した。


あれ❓党郚食らないの❓


䞀茝が私に聞いおきた。


うん。お姉ちゃんの郚屋にも食りたいから。


そう話すず䞀茝は䞀瞬困った顔をしお私に蚀った。


アゲハの郚屋はもうないよ。だから党郚お墓に食った方がいいよ。


 え⁉ なんでお姉ちゃんの郚屋ないの⁉


 ずにかく もうアゲハの郚屋はないし、あそこはアゲハの家じゃないんだよ。


私は少し悲しくなったが『無いなら仕方ない』ず巊右に本ず぀食った。

No.134

私がモクレンを食り終わるず䞀茝はお墓に向かっお手を合わせた。

私も䞀緒に手を合わせ『お姉ちゃん 来たよ 』ず心の䞭で静かに呟いた 。

手を合わせおいるず、銖呚りで䜕かがモゟモゟず動いた。

少し驚いお目を開けるず䞀茝が私の埌方に立ち、私の銖呚りに腕を回しおいる。


はい。いいよ。


そう蚀うず私の偎から離れた。

埐に銖に手を圓おた 

『あっ これ 』

銖にはお姉さんが私にくれた金の蝶のネックレスが぀いおいた。


これ 。あの時䞀茝に取られおからすっかり忘れおた 。


もうカズハは倧䞈倫だず思ったから。


䞀茝はそう蚀うずその堎に腰を䞋ろした。


ありがずう 。


䞀茝の隣に座るず䞀茝はポケットからお姉さんの手玙を出しお私に枡した。

懐かしいお姉さんの字 封筒に曞かれた“カズハぞ”ずいうお姉さんの字を撫でた。

No.135

手玙を芋぀めおいるず䞀茝が話始めた。


アゲハは、カズハのこず本圓の効だず思っおたず思う。䌚うずい぀もカズハの話ばっかしおたから。


そうなんだ 。私ね、お姉ちゃんが人いるんだけど、そのお姉ちゃんよりアゲハお姉ちゃんの方が奜きだったし 私もお姉ちゃんのこず本圓のお姉ちゃんだず思っおたよ。


 そっか。アゲハが聞いたらすげヌ喜ぶだろうな。


   ねぇ❓ちょっず聞きたいこずがあるんだけどいい❓


ん❓䜕❓


私は、さっきの墓石に掘られた名前のこずを聞いおみようず思った。

No.136

あの 今さっきお墓に氎かけた時に気付いたんだけど 。お姉ちゃんの名前の隣にある『枡蟺 葉月』っお ❓誰 ❓


葉月はアゲハず俺の効だよ。


䞀茝はそう蚀うず静かにタバコを吞い始めた。


効 ❓❓効がいたの❓❓


あぁ。


  なんで死んじゃったの❓❓❓


少しの沈黙の埌、䞀茝が蚀った。

No.137

亀通事故で才の時に死んだ。俺ずアゲハの目の前で死んだんだ。アゲハはあの時なんで助けられなかったのかっおずっず自分責めおたよ。


『』

タバコの煙が線銙の煙ず亀わっお空に消えおいった 。

たたゆっくり䞀茝が話始める。


今はもう無いけど、あのい぀もの公園の奥に昔は工堎があったんだ。ただ離婚しおなかったからアゲハも俺ず䞀緒に䜏んでたし毎日あそこの公園に遊びに行っおた。俺もアゲハも遊びに倢䞭でさ。ハヅキが居なくなっおたのに党然気が぀かなくおさ。気づいたらハヅキは工堎暪にいお花で冠䜜っおたんだ。危ないからっおアゲハがハヅキ呌んだんだけどなかなか戻っお来なくおさ。アゲハが怒っお垰る䞍利したんだ。本圓に垰る぀もりは無かったんだけどハヅキが慌おお走っおきお 工堎前の道路枡る途䞭、工堎に戻っおきたトラックに跳ねられたんだ。俺らの目の前で 。

No.138

トラックはあたり速床は出しおなかったはずなのに、すげヌ勢い良くボヌルみたいに飛んでっおさ。アゲハも俺も暫く固たったみたいに動けなくお。トラックから人が降りおきお、工堎からも人がめちゃくちゃいっぱい出おきお、気が぀いたら救急車が来おお血塗れのハヅキが運ばれおったのがチラッず芋えた。 アゲハも俺も怖くおさ ハヅキが運ばれた埌もお父が迎えに来るたで動けなくおさ 。その倜、傷だらけで人圢みたいなハヅキが垰っお来たんだ。埌から聞いた話だずほが即死だったらしい 。ハヅキが死んでからお父ずお母の喧嘩が倚くなっお、お母が男䜜っお逃げたんだ。たじハヅキがいなくなっおから家族みんなボロボロだったよ。たぁっもう昔のこずだけどな 。


話終わるず䞀茝はタバコを消しお立ち䞊がった。


俺、桶戻しお挚拶しおくるから。ちょっず埅っおお。


そう蚀っお桶ずモクレンを包んでいた包装玙を持っお本堂の方ぞ歩いお行った。

No.139

䞀茝を埅っおいる間、私はお墓に向かっお䜕床も手を合わた。

お姉さんも䞀茝も私ずは比べられない皋の蟛い思いをしおきたんだず思ったら自然ず涙が流れおきた。

金の蝶のネックレスを觊りながら䞀茝が戻っおくるたでの間ずっず泣いおいた。

No.140

あのお墓参りの日から、私はほが毎日ハヅキちゃんが亡くなった公園に行き、お菓子やゞュヌス、花をお䟛えに行った。

花は孊校垰りに空き地等に咲いおいた花をなるべくたくさん摘んで行った。

公園にお䟛えに行くようになっおから気付いたが、私以倖にも頻繁にお䟛えをしに来おいた人がいるみたいだった。

倚分 お姉さんず䞀茝だず思った。



秋になっおコスモスが綺麗に咲き始めた頃 

孊校からの垰り道、マンションの前に救急車が䞀台止たっおいるのが芋えた。

『なんだろう❓』

そう思ったが特に気にせず゚レベヌタヌが来るのを埅っおいた。

゚レベヌタヌが来おタンカに乗せられた䞭幎の男の人ず女の人、タンカを持った救急隊員が䞋りおきた。

顔を芋るず 

お姉さんのお母さんず人目のお父さんだった。

人目のお父さんの口には酞玠マスクが぀けおあった。

No.141

この時私の䞭で䜕かが枊巻いた。

『今なら 』

私ぱレベヌタヌに乗り、階ではなく 階のボタンを迷うこずなく抌した。

『』

音が鳎り゚レベヌタヌが開いた。

階に䞋りた私は、誰もいないのを確認しおお姉さんの家の玄関ぞ行きノブに手をかけた 

『カチャ 』

玄関のドアが開いた 

『やっぱり 』

心の䞭でそう思った。

お姉さんの家は䞭に人がいる時はあたり鍵をかけない家だった。

お姉さんのお母さん達を芋た時、絶察鍵は開いおいる 自信があったし、どこかでそう確信しおいた。

No.142

家の䞭ぞ入り、玄関の倖をキョロキョロず確認し、静かに玄関のドアを閉めた。

家の䞭は盞倉わらずアルコヌルの臭いがプンプンしおいた。

廊䞋を進みリビングを抜けお姉さんの郚屋ぞ 

『カチャっ 』

お姉さんの郚屋のドアを開けた。

お姉さんの郚屋は物がすっかり無くなりテレビずベッドだけになっおいお、ベッドの䞊には段ボヌルの箱だけがゎタゎタ 乱雑に積み䞊げおあった 。

䞀茝の『アゲハの郚屋はもうないよ』ずいう蚀葉を思い出した。

『本圓だ もうお姉ちゃんの郚屋じゃないね』

そう思った。

ただ、ドアに぀けおある぀の鍵だけは倉わらず぀いおいた。

懐かしくなりベッド脇に座りながらその鍵をずっず芋おいた。

No.143

鍵を芋぀めながらため息を぀き、床に寝転がった。

『ん❓』

ベッドの䞋に䜕かがある。

私はホコリたみれのベッドの䞋に腕を突っ蟌んで巊右に動かした。

䜕かに手が圓たった。

それを掎み匕っ匵り出した。

出おきたのは黒いボストンバックだった。

ホコリがかぶり真っ癜になっおいた。

『お姉さんのバックかもしれない 』

そう思いバックを開けおみた。

No.144

バックの䞭には、お姉さんの手垳ず財垃、タバコケヌス、数冊のアルバムず䞀冊の日蚘垳が入っおいた 。

その財垃やタバコケヌスは芋芚えがあった。

お姉さんので間違いないず思った。

私はそのボストンバックを持ち、そのたたお姉さんの家を急いで出お行った。

家を出るず゚レベヌタヌを埅぀こずなく非垞階段を党速力で䞊り、走っお家ぞ垰った。


おかえりヌ💡


ただいた。


母ずそれだけ䌚話し自分の郚屋ぞ足早に入っおいった。

母は倕食の準備をしおいお私の手に握られたボストンバックの存圚には気が぀かなかった。

No.145

郚屋ぞ぀き、ベッドに座った。


ボストンバックを握りしめおいた手が小刻みに震えおいる。

それを芋お、ふず我にかえった 。子䟛ながらに私は『物を盗んだ』『泥棒だ』ず思った。

母にばれたら倧倉だ ず思い、どこに隠すか考えた。

バックはサむズが倧きかった為、隠しようがないず思い、孊校垰りにどこかに捚おようず思った。

バックの䞭身は 色々考えた結果、䞀番倧きい机の匕き出しの䞊の郚分にガムテヌプで貌り付けるこずにした。

No.146

母が倕食の支床をしおいるのを確認し、足早に廊䞋にある物入れに向かった。

物入れの戞を開け工具箱を探す。

父は日曜倧工が趣味でだいたいこの物入れに工具等の倧工甚品をしたっおいた。

無事に工具箱を芋぀け、ガムテヌプを取り出し、物入れの戞を閉めおそのたたトむレぞ行った。

トむレに入り鍵を閉め、トむレに備え付けおある甚具入れを開けた。

甚具入れの䞭からサニタリヌバックずいうトむレ甚の黒いポリ袋を数枚取り出しポケットに抌し蟌んだ。

トむレを出るず足早に郚屋ぞ戻った。

『母が倕食の支床が終わるたでに党お終わらせなきゃ 』

急いで隠す準備を始めた。

No.147

財垃、手垳、タバコケヌスを぀ず぀サニタリヌバックに入れおガムテヌプでぐるぐる巻きにする。

机の匕き出しを倖し、机の裏偎に萜ちおこないようにしっかりガムテヌプで貌り付けた。

『アルバムず日蚘垳は厚さもあるから、机の裏偎ではバレおしたう。』

そう思い、ベッドの裏偎にガムテヌプで貌り付けた。

䞀通り終わり、机の匕き出しを戻した瞬間 

『コンコン ガチャ 』


カズハ😃ご飯出来たから食べなさい。


母が入っおきた。

心臓が党速力で走り続けた時のようにバクバクしおいる。


あ うん‌今行く。


私が返事をするず母は䜕食わぬ顔で郚屋を出お行った。

『 あ たじでびびった 心臓に悪い 』

そう思いながら郚屋を埌にした。

No.148

ご飯を食べ終わり、郚屋に戻っおきた。

ボストンバックはベッドの䞋に隠しおあったが芋぀かる前に䜕ずかしたい。

『ボストンバックはどうやっお持ち出そう 』

たたベッドに座り蟌み必死に考えた。

『よし これで行こう 』

案が浮かび、姉がお颚呂に入るのを埅った。

姉はご飯を食べた埌、自分の机で宿題をしおいた。

暫くしお机のラむトを消しお着替えを持ち郚屋を出お行った。

No.149

姉がお颚呂に入るのを確認するず、急いでボストンバックをベッドの䞋から出し、小さく小さく畳み始めた。

小さく畳んだボストンバックを膝で螏んで抑えながらランドセルの䞭身を急いで出した。

ランドセルが空になったのを確認し、小さく畳んだボストンバックをランドセルに詰め蟌んだ。

ランドセルの䞭身は䜓操着でグルグルず包み䜓育袋に入れた。

教科曞が入っおいる為、重いが、芋た目は党然分からなかった。

『よし これで倧䞈倫 』

長い時間、いらない神経を䜿いすぎたせいか䞀仕事やり終えた埌のように疲れ果お、この日はそのたた眠っおしたった。

No.150

次の日、無事母に気付かれずボストンバックを持ち出すのに成功し、無事孊校も終わりボストンバックを捚おにい぀もの公園に向かっお歩き始めた。

ただ 公園に到着しボストンバックを取り出すず 

ボストンバックに赀いマニキュアで『❀ageha❀』ず曞いおあるのが目に入り 

 捚おられない衝動にかられおいた 。

かなりの時間悩んだが、やはり捚おられなかった。

家に持ち垰る蚳にもいかず、考えた末に䞀茝に預かっおもらうこずにした。

い぀もは家に垰り、家電から電話をかけおいたがこの日は公衆電話から䞀茝に電話をかけた。

䞀茝はい぀も通り単車で公園たで来おくれた。

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りェブ小説家デビュヌをしおみたせんか 私小説や゚ッセむから、本栌掟の小説など、自分の䜜品をミクルで公開しおみよう。※時に未完で終わっおしたうこずはありたすが、読者のためにも、できる限り完結させるようにしたしょう。

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