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穂乃華

レス10 HIT数 1782 あ+ あ-

雨音( 5ECQh )
09/09/16 19:59(更新日時)

穂乃華…。

貴女がママのところから、神様の元へ旅立ってから、まだ3年だね。

貴女がママに遺してくれたもの。


ママのあの時の気持ちを少しずつ綴っていくね…。

No.1158764 09/09/16 11:19(スレ作成日時)

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No.1 09/09/16 11:38
雨音 ( 5ECQh )

『穂乃華、穂乃華…何故ママを置いて行くの…』

2006年9月16日午前8時45分

私の大切な穂乃華が6歳と言う短い人生を終えた。


穂乃華を失い、私は自暴自棄になった。死のうと思った。


『何故、何故…うちの穂乃華なの…』


昨日まで元気だった娘の突然の死。

No.2 09/09/16 12:08
雨音 ( 5ECQh )

前日に事故は起こった。

いつものようにランドセルを背負い、元気な声で『ママ、パパ、いってきま~す』
我が家の可愛い一人娘の穂乃華は学校へ出掛けた。

『穂乃~車には気をつけてね』

見送って、私は家事を片付けた。穂乃華が通学する学校まで歩いて40分かかる。


『午後から雨みたいだぞ、穂乃は傘持っていったのか?』出勤前の主人が言う。


『雨が降ったら迎えに行ってみるわ』私はそう答え、心配する主人を会社に送り出した。


あの時、私が傘を持ち穂乃華を追い掛け、呼び止めていたら、もしかしたら穂乃華は死ななかったかも知れない。

あの日からずっと私が思っていること…。

No.3 09/09/16 13:05
雨音 ( 5ECQh )

>> 2 穂乃華が家を出てから、20分後位に私の携帯がなる。


仲良しのママ友からだった。

『もしも~し、珍しいね~朝から』そう呑気に出た私に、彼女は…

『穂乃ちゃんが穂乃ちゃんが…』

『穂乃華がどうしたの?』私は異変に悪い予感が頭をよぎる。


『穂乃ちゃんが、信号無視の車に…』


その瞬間私は家を、裸足で飛び出した


『穂乃華…穂乃華…』


横断歩道に人だかりがある。それを掻き分け、穂乃華に駆け寄る。


『穂乃華、なんで?どうして?』

『すみません、すみません』

後ろで泣き崩れる女性の 声がした。

No.4 09/09/16 15:15
雨音 ( 5ECQh )

>> 3 『痛いよ~、ママ』穂乃華の微かな声…。
『穂乃ちゃん、頑張るんだよ。お母さん来てくれたし救急車も来るからね』
そう、電話をくれたママ友が言った。
私はただただ穂乃華を抱き締め、『大丈夫だよ…ママはいるよ』
そう言うしか出来なかった。

それから、すぐ救急車がきた。私は、友人に抱えられ、救急車に乗り病院に向かった。


震えが止まらなかった。


主人が連絡をうけて病院に来た。『ゆかり,穂乃華は、穂乃華の容態は?』

『あなた…どうしよう…、穂乃華が死んじゃう』

No.5 09/09/16 19:06
雨音 ( 5ECQh )

>> 4 それから何時間くらいだっただろう…。
手術が終わり、医師から親なら誰もが聞きたくない言葉を聞いた。


『精一杯の事はしました。今夜が峠かと思われますので会わせたい方には会わせてあげて下さい』

『い、いやー』そう叫んで泣き崩れた。


『しっかりしろ、まだ死ぬとは分からない。実家や穂乃華の友達にお願いして来てもらおう。穂乃が目を覚ますかも知れない。生きる気力になるかも知れない。』


普通、えっ?そんな風に思うの?と他の人は思うかも知れません。


しかし、それがたった一つの手立てのように、私も夫も思いました。

No.6 09/09/16 19:15
雨音 ( 5ECQh )

穂乃華は、ICUに入った。私も夫も自分の実家に電話をした。


なんて話したのか思い出せない…。ただ『お願いすぐに〇〇病院に来て』それだけははっきり覚えてる。


連絡をくれたママ友に連絡をした。


『もしもし、穂乃ちゃんは?大丈夫?』


『あのね…』


『何?どうしたの?』


『ごめんね、申し訳ないのだけど、真奈美ちゃんと一緒に病院に来てくれる?穂乃華に会ってやって欲しいの』


『すぐ行く』そう電話は切れた。


医師の指示なのか、穂乃華はナースステーションのすぐ隣の個室に移された。恐らく、皆に会えるようにだろう…。


震える手で、穂乃華の頬に触る。

No.7 09/09/16 19:25
雨音 ( 5ECQh )

『穂乃華、ダメだよ、頑張るんだよ。』


『そうだぞ、穂乃華!3人でディズニーランド行くんだろ?パパ、平日に休み取って、もうチケットも買ったんだぞ。』
穂乃華が産まれた時以来の夫の涙。


『ゆかり、憲司さん…』母の声が…管を沢山つけている孫の姿にその場で泣き崩れた。
父は絶句した。


『山脇さん、ご友人の方が…』そう看護婦さんに言われた。
『すみません、入って貰って下さい。』


『穂乃ちゃん』真奈美ちゃんが駆け寄る。



『穂乃ちゃん、頑張ってもうすぐ運動会だよ。二人三脚一緒にするはずでしょ?穂乃ちゃん』


『ありがとう、真奈美ちゃん。穂乃の為に来てくれて』

No.8 09/09/16 19:37
雨音 ( 5ECQh )

『山脇さん、ゆかりさんしっかり!穂乃ちゃん頑張っているんだから、希望を捨てちゃだめ。』


『紀村さん、ありがとう』


真奈美ちゃんは、穂乃華の手に御守りを握らせた。


そして、涙を流しながら帰って行った…。


小さいのにごめんね、真奈ちゃん…心の中で何度も謝った。


夫の両親は、『一体どうして穂乃華が…』そう言っていた。


『穂乃華、おじいちゃん、おばあちゃんが来てくれたよ。真奈美ちゃんも来てくれたでしょ?頑張るんだよ。』


警察の人が来たが、私は穂乃華のそばを離れないと言い張り、夫、父、夫の父と男3人で聞きに行って貰った。


聞いたこともない、夫の怒鳴り声とも嗚咽とも表現の難しい声がした。

No.9 09/09/16 19:46
雨音 ( 5ECQh )

夜が明けた。


それから程無く、穂乃華の容態は急変した。



目覚める事なく、うっすらと涙を流しながら、穂乃華は、神様の元に旅立った。



管が外された穂乃華を、私は抱き抱え、『穂乃華、苦しかったね、痛かったね、頑張ったね、ごめんね、ママ助けてあげられなくて』


私は無理を言って穂乃華を抱き抱えたまま帰宅した。



ずっと穂乃華を抱き締めた。


夫は辛いだろうに、私がしっかりしないばかりに、悲しみをこらえ忙しく手続きをしていました。


穂乃華の葬儀の日、加害者の夫と名乗る方が、幼い子供を連れて、焼香にきた。

No.10 09/09/16 19:59
雨音 ( 5ECQh )

『この度は、妻が大変な事を致しまして、なんてお詫び申し上げればいいのか…』


『お帰り下さい、お話しする事はありません。あなた方に焼香していただきたくありません』
夫は怒りを押さえた声で言った。


『しかし…』
男性は答えた。幼い子供が泣く。


私は感情が押さえられなかった。

『穂乃華を返して、つらい不妊治療してやっと授かった、私達の可愛い娘を返して…』


『人の子供の命を奪っておいて、自分達は我が子といるなんて…』


今考えれば、そんな言葉をぶつけるべきではなかったのかも知れない。

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