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続・ブルームーンストーン

No.275 21/02/20 16:32
自由人
あ+あ-

「えっどうしたん?」

大ちゃんは多少驚いた声を出したが、
まだ探りの姿勢を崩さないのか
それ以上特に驚きも取り乱しもない。

今まで色んな人達の反応で泣かれたり質問攻めや引き止め攻撃にあっていた私は、大ちゃんのその反応にいささか拍子抜けはしたものの正直ほっとした気持ちも強かった。

「あ~ちょっと体力的に仕事がきつくなってきてさ、ほらもう歳だから。」

わざと明るく茶化すが
どうかこの嘘が通じますように…
と内心ハラハラしていた。

仕事が大好きで心配性の大ちゃんに
仕事に対する意欲が無くなったからとか、
日常生活に支障をきたすほどかなり体調が悪いからとか言えない言いたくない。

「そうなんだ…」

大ちゃんがゆっくりと答える。

「そ、そうそう、実は簿記取りました~!へへっ!次は経理事務のおばちゃんになるぜ!」

大ちゃんが何か言い出すかもしれない怖さで
次の仕事も決まっているから安心してねと言わんばかりに聞かれてもいないことを必死でベラベラと一方的に話す。

「そうなんだ?」

「そ、そうなんだよ!だからほらまた皆での飲み会は私は金曜か土曜がありがたいかな~?
だって土日祝が休みになるんだよ!すごくない?!だから金曜日か土曜日が…
あっ!!大ちゃんも本社勤務だから同じじゃない?!」

「………」

私が辞めることと飲み会で私の都合の良い曜日の話の関連がイマイチよくわからなかったらしく
言葉を発しない大ちゃん。

ダメだ…

一方的に意味不明な話題をふっておいてなんだが、この沈黙は耐えられない。

「あ、そだ!今なにしてんの?」

「え?……えと…帰るとこだったから会社の駐車場だけど…」

「帰るとこ?!
ごめんごめん気をつけて帰ってね!!」

「え?あ、ああ、ミューズも気をつけて頑張って。」

「おう!ありがとう!じゃまたね!!」

電話切る。

ふう…

何とか伝えた。

これでやっと全員にだ。

ずっと音信不通だった三木君にでさえ
大ちゃんよりは前に伝えることができた。

そうなると
いよいよ終わりなんだなという気持ちが日に日に湧いてくる。

「8月〇日に大勝でいつものメンバーでやります。仕事が終わり次第来て下さい。」

大ちゃんとの電話から数日後、
そんなしんみりとした私の気持ちを吹き飛ばすかのようなタイミングで、牧田君から飲み会の日程の連絡が入った。

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