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ブルームーンストーン

No.44 18/06/08 01:04
自由人
あ+あ-

「えっ?ちょっ、やだ、周りから見えるよ。」
焦る私の様子に、
「ごめん…」
と大ちゃんはおずおずと私から離れると、
「あの…その…隣に座ってるのはいい?
目をずっとつぶってるから着いたら教えて…」
と蚊の鳴くような声で言った。

「へ?どういうこと?
まさか…」

「う…ん…実は高所恐怖症で…見えないようにメガネ外してもみたけど…もう…無理…かも…」

いいいいいい??!!

ゴンドラはやっと1番てっぺんに差し掛かろうとした所だった。
またまだ残りはかなりある。

「ちょっとやだ!何で言わないの!
言ってくれたら乗らなかったのに!」
焦る私の言葉に、

「.だって…ミューズ…乗りたそうだったし…ミューズが喜んでくれたら俺、頑張って我慢できるかなって…」

バカだな…もう。

普段の大人びた態度や表情はどこへやら、怯えた子犬の様な目をして俯いている大ちゃんを私はそっと抱きしめた。
?!
大ちゃんは少し驚いたが私のなすがままになっていた。

「ほら、こうしてれば少しは落ち着く?」

「うん…」

「目をぎゅっと閉じててね。着いたら教えてあげるから。」

「ミューズ…」
少し落ち着きを取り戻した大ちゃんが言う。
「なに?」
「ずっとこうしててくれる?」
「うん。大丈夫だよ。ずっと横にいるよ。ずっとしててあげるよ。」

「うん…」

大ちゃんを抱きしめながら私はふっと視線を下に落として大ちゃんの足元を見た。

足には真新しいバッシュを履いている。
昨日、私達がプレゼントしたやつだ。

喜んで早速履いてきてくれたんだ…

可愛くて愛おしくて胸が熱くなる。

私は大ちゃんの髪に顔を埋めた。
大ちゃんの髪からは昨日と同じシャンプーの爽やかな香りがした。

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