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家賃が低い=民度が低いとは限らないような•••
バージンロードを1人で歩いてはいけないのでしょうか。
不倫して心入れ替えたパートナーっています?

闇の中の天使

No.71 13/02/19 20:47
中谷月子 ( ♀ ezeSnb )
あ+あ-

≫70

「塚原と申します」早速家政婦紹介所から来た女性は小太りで穏やかそうな私の母親くらいの年代の人だった。
お料理もなかなか上手だった。
お皿を下げにきた塚原さんに「とても美味しかったです」と言うと「ありがとうございます」と、真ん丸な顔で嬉しそうに笑った。

二時になると、佐伯さんが部屋に来て、予定通りに宿題と予習をした。終わると夕方四だった。
「佐伯さん、六時には帰りますので、出かけてきてもいいですか?」
「どちらへ?」
「ここで暮らすようになってから、私はどこにも行っていません。ですから、ちょと近所をお散歩したいだけです」
「ですが、今朝のこともありますし、お一人では危険です」
「一日にそう何度も襲ってはこないでしょう?それに、きっと私の後ろには矢島さんが付いて来ているはずですから」
佐伯さんは少し考えると、一度部屋を出てすぐに戻ってきた。
「これを携帯していてください」
佐伯さんは新しいスマホを出すと、「1と通話ボタンを押すと、この自宅に繋がります。2は、矢島に繋がります」と言った。
「佐伯さん、ありがとう」
私は紫外線予防のクリームをたっぷりと佐伯さんに塗られ、日傘を手に外に出た。


左手に大きな公園を見つけた。
親子がサッカーボールを蹴ったり、カップルがバドミントンを楽しんでいる
マンションが立ち並ぶ、道をゆっくりと歩いた。
私は公園に入ると、遊んでいる人達の邪魔にならないように、端の方を歩いた。
水のせせらぎが聴こえてきた。
そちらの方に行くと、人工的に作られた小川が流れていた。すぐ傍にベンチを見つけ、ハンカチを広げて置くと、その上に座った。
ちょうど木陰になる場所だったので、日傘をたたんだ。

遠くから、子供の笑い声が聞こえる。
そよ風がすうっと、私の頬を撫でた。

のどかな場所だ。
澄んだ青空には、ふんわりと綿菓子のような真っ白な雲が浮かんで、川の流れに目をやると、川面は宝石を散りばめたようにきらきらと輝いていた。


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