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みんなでつくろうストーリー⑩

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小説大好き
16/10/17 01:55(更新日時)

みんなでつくろうストーリー⑩

複雑な家庭環境で育ち

心に傷を負った千夏は

農場の寮に住むことになった。

そこで歌穂、上畠、川上と出会う…





No.2287612 15/12/27 22:00(スレ作成日時)

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No.1 15/12/27 22:08
旅人1 

主さ~ん😃



旅人ことフリーターです🎵




早速新しいスレにやってきました。




よろしくお願いいたします🙏




No.2 15/12/27 22:13
小説大好き0 

>> 1 フリーターさん

お待ちしてました😊
またまた

宜しくお願いします




No.3 15/12/27 22:16
旅人1 

>> 2 こちらこそよろしくです‼





No.4 15/12/27 23:12
小説大好き 

ほうれん草の収穫をしている千夏、歌穂、上畠、川上の元へ和子がお茶を持って来た。

和子『あんたたち、休憩だよ!』


歌穂『わ~い!千夏ちゃん、和子さんの差し入れはいつも美味しいのよ。』

上畠『本当に歌穂は食い気だよな。』


歌穂『悪かったわねぇ!』

川上『お前ら、芋が冷めるぞ!』


歌穂『わ~い!今日はふかし芋だ~!』

上畠『こりゃあ、屁がでるぞ~!』


和子『まったく賑やかなんだから(笑)』

千夏は笑いながらふかし芋を頬ばった…




No.5 15/12/27 23:26
旅人1 

>> 4 和子「上畠くんと歌穂ちゃんは、確かだいたいおんなじ時期にここに来たのよね」


上畠「俺のが1ヶ月先輩だよ」



歌穂「1ヶ月ぐらいで先輩面しないでよ。でもあのときはまだ兄イや、姉ちゃんたちがいたもんね。みんな高校卒業でここから出てったけど…」


上畠「俺たち、兄イや姉ちゃんたちから“下ふたり”って言われてたもんな~」



歌穂「川上くんは、半年前にここに来たのよね。もうちらほら兄イや姉ちゃんたちも出てってたけど、まだ今よりはちょっとにぎやかだったかな…」



歌穂はそこで千夏に


「あたしたち、自分たちより年上の人ばっかりの中だったから、先輩のこと兄イ とか 姉ちゃん って呼んでたの」


と説明した。



千夏が話題から取り残されないように、さりげなく気を配っている歌穂だった…



No.6 15/12/28 22:25
小説大好き 

>> 5 和子『所で、みんな日曜日は家に帰るの?』…




No.7 15/12/28 22:33
旅人1 

>> 6 歌穂「ううん、別に…」




上畠「俺も…」




川上は無言だった。




千夏も、首を横に振った…



No.8 15/12/29 22:55
小説大好き 

>> 7 和子『そう。良いのよ、帰らなくても。じゃあ日曜日も賑やかね!(笑)』…




No.9 15/12/30 08:17
旅人1 

>> 8 歌穂「にぎやかだけど、勉強もしなくちゃね。川上くんは、学校行かなくてもちゃんとコツコツ勉強してるけど、上畠くんはサボってばっかじゃん」


上畠「歌穂にゃかなわねーよな」



歌穂「大検受けたいから頑張らないと。上畠くんも頑張ったら?和子さんに勉強見てもらうとかしてさ」



和子は、弁護士の職業を持っているので、勉強も見てくれることがあった。



千夏は、明日はここから学校に通うからと思い、ちょっとドキドキした…









No.10 15/12/30 21:12
小説大好き 

>> 9 みんな朝寝坊の日曜日の朝。

歌穂が目覚めて時計をみると

9時を過ぎていた。
隣のベッドをみると

千夏はもういなかった…




No.11 15/12/31 22:59
小説大好き 

>> 10 その頃、千夏は和子に車で学校へ送ってもらっていた。

千夏は若林の事が気になっていた…



No.12 16/01/01 22:22
小説大好き 

>> 11 その日は授業参観日だった。

最近は保護者の都合の為

日曜日に参観授業が行われる事になっていた。

千夏は富子が来なければ良いと思っていた。

授業が始まると

保護者達が後ろから入って来る気配を感じた…




No.13 16/01/02 00:11
旅人1 

>> 12 千夏が後ろをチラッと見ると、富子は来ていなかった。




千夏は少しホッとしていた。




教室の後ろには、若林の両親が来ていた…




No.14 16/01/02 21:53
小説大好き 

>> 13 若林の両親の隆一と裕美は

千夏を我が子も同然の思いで見つめていた。

隆一は松本から千夏の様子を聞いてはいたが

やはり心配をしていた。

そして同じ様に千夏の事を心配していたのは潤一ともう一人

担任教師であった…




No.15 16/01/03 22:04
小説大好き 

>> 14 担任教師の柄本は千夏の複雑な家庭環境を以前から気にかけていたため

今回千夏が親元を離れ、松本の農場の寮で生活する事になって

きっとそれは千夏の為に成るであろうと思っていた。

柄本は今回の授業参観の案内を

千夏の母親富子に一応電話で伝えておいたのだが

まだ富子は姿を現さなかった…




No.16 16/01/05 22:30
小説大好き 

>> 15 千夏は小学四年の頃の授業参観を思い出していた。

富子は普通の母親達と何時もどこか違っていた。

着る服も派手で

化粧もヘアスタイルも

ギャル系だった。

小学四年生の千夏は無邪気に母親が大好きだった。

いつからだろう。

母親が参観日に来なければ良いのにと思うようになったのは…



No.17 16/01/06 22:29
小説大好き 

>> 16 その時、富子が授業参観に現れた…




No.18 16/01/06 22:51
旅人1 

>> 17 富子はちょっと地味めな和服姿だったが、化粧や髪形はいかにも水商売風だった。



千夏は、来なくてもいいのに という気持ちと、水商売風の母親がなんだか恥ずかしかった…



No.19 16/01/07 22:04
小説大好き 

>> 18 授業が終わると富子が教室の外で千夏を待っていた…





No.20 16/01/08 00:10
旅人1 

>> 19 千夏は富子を見つけると、ぶっきらぼうに


「何?」




と言った。



富子は、手に持っていた、ちょっと大きめのバッグを千夏に渡し



「多分着替えとか、足りないものがあるだろうから、あんたのタンスの中から持ってきたんだけど…」



と言った。そして


「寮で、ちゃんと元気でやんなさいよ。心配しなくても母さんはあんたの寮には訪ねにいったりしないから…。あんたの生活費は毎月きちんと振り込んでおくから安心していいからね…。じゃあ、もう帰るから…」



それだけ言った富子は、千夏に背を向けて、振り向かずに帰っていった。




富子の肩が震えていたが、千夏にはわからなかった。




千夏は、富子の後ろ姿を見ながら、何となくさびしく、悲しい気持ちになった…



No.21 16/01/09 00:18
小説大好き 

>> 20 千夏はふと、富子から渡された

袋の中を見た…



No.22 16/01/09 22:30
小説大好き 

>> 21 袋の中には着替えの他に、千夏が幼い頃から大切にしていた

クマのぬいぐるみも入っていた。

千夏が毎晩抱いて寝ていた

大好きなぬいぐるみであった…



No.23 16/01/09 23:29
旅人1 

>> 22 そのぬいぐるみはもう色褪せていたが、父親が他界する前年に、幼かった千夏に買ってくれた、いわば父親の形見の品でもあった。



たびたびの引っ越しにも、失われずに千夏の手元にあったぬいぐるみだった…



No.24 16/01/10 21:53
小説大好き 

>> 23 富子から荷物を受け取り少し感慨に浸っていた千夏に

若林の母親、裕美が声をかけた。

裕美『千夏ちゃん?』…




No.25 16/01/11 01:06
小説大好き 

>> 24 千夏『あ…先日は大変お世話になりました。』

裕美『良いのよ、そんな事気にしなくても。うち、女の子が居ないから、私はちょっと嬉しかったのよ。』

千夏は裕美の暖かさに泣きそうになった。
裕美『お母さん、来ておられたわね。』
千夏『あ…はい。』
千夏はお水っぽい富子が恥ずかしかった。裕美のように地味な普通の服できてほしかった…




No.26 16/01/11 01:14
旅人1 

>> 25 裕美は、千夏がいたときに、昔亡くした娘を思い出していた。



生きていれば、千夏と潤一よりひとつ年下になる。



6歳で交通事故で亡くした、潤一の妹・万里を千夏に重ねて見ていたのであった。



だから、千夏のことも他人事には思えなかったのかも と、裕美は思った…



No.27 16/01/11 01:18
旅人1 

>> 26 裕美「ところで、寮のほうはどうなの?」



千夏「はい、みんな高校生だから、私よりもお兄さんやお姉さんなんだけど、仲良くしてくれます…」




裕美は、寮の話になると、千夏が明るい表情になったのを見て嬉しかった…



No.28 16/01/11 22:08
小説大好き 

>> 27 裕美『そう。それは良かったわ。…その荷物…お母さんから?』


千夏『はい…あれでも一応心配しているみたいです…』


裕美『千夏ちゃん…あなたのお母さんもきっと精一杯なのよ。』…




No.29 16/01/12 21:31
小説大好き 

>> 28 千夏『はい。私…母と離れて暮らしてみて初めて母の優しさを感じる事が出来ました。』

その言葉を聞くと裕美の目から涙がこぼれ落ちた。

裕美『千夏ちゃん。あなたが今までどれだけ辛い思いをしてきたかと思うと

私は涙がでてしまうのよ。』

千夏はそんな裕美の気持ちが嬉しくて裕美につられ涙を流した…




No.30 16/01/13 22:32
小説大好き 

>> 29 寮に帰ると千夏は思い出のぬいぐるみを
自分のベッドの脇に置いて

幼い頃の父親の事を思い出していた…




No.31 16/01/13 22:42
旅人1 

>> 30 千夏の父親は、千夏が5歳のときに他界した。



まだ34歳の若さだった。




母の富子にあとから聞いた話だが、父親は癌で、わずか2ヶ月の闘病で逝ってしまったらしい。



若いので、癌の進行も早かったのだ と富子は言った。



千夏が小学校高学年になると、富子はそれまで働いていた繊維問屋の経理事務のパートを辞めて、水商売の世界に足を踏み入れるようになった…


No.32 16/01/14 22:14
小説大好き 

>> 31 そのぬいぐるみは幼い千夏が

家族でデパートに行った時

店頭に並んでいたものだった。

千夏は立ち止まってそのぬいぐるみをじっと見つめていたのだった…




No.33 16/01/15 21:27
小説大好き 

>> 32 千夏が幼い頃の暮らしぶりは

決して裕福とは言えなかった。

それは、千夏の父親、雅史がガンと宣告された数日後

思い出を作るために行ったデパートであった。

幼い千夏はそんな事を知るすべもなく

そのぬいぐるみをじっと見つめていた。
『これがほしいのか?』

父親がしゃがみこんで千夏の顔を覗きこんだ…




No.34 16/01/15 21:37
旅人1 

>> 33 千夏は


「うん!」




と、雅史のほうを向いて言った。




「じゃあ、買ってあげよう」



と、雅史は言った。




そのクマのぬいぐるみは、結構な値段がするものだったが、雅史はためらうことなくレジでお金を払った。



その頃すでに、癌は雅史の身体を蝕み、いわゆる「最後の帰宅」で、一時退院していたのである。




それからまもなく、千夏の父・雅史は他界した。



5歳の千夏にはまだ死の意味はわからなかったが、もう優しい父に二度と会えないということだけは、おぼろげにわかったのだ…




No.35 16/01/16 18:47
小説大好き 

>> 34 それ以来千夏は

ぬいぐるみに父親のぬくもりを感じてきたのであった。

千夏は悩みに打ちひしがれた時

いつもそのぬいぐるみを泣きながらぎゅーっと抱きしめると
不思議と気持ちが落ち着くのであった…



No.36 16/01/18 07:27
小説大好き 

>> 35 千夏は寮の部屋に帰ると

そのぬいぐるみをベッドの枕元へ置いた。
歌穂『あら、可愛いぬいぐるみね。』

と歌穂がぬいぐるみを抱っこすると

千夏にはぬいぐるみがちょっと喜んでいるように見えたが

ぬいぐるみが喜ぶなんて有り得ない。

千夏は自分が疲れているのだと思い

その夜は早めに眠ることにした…




No.37 16/01/18 07:33
旅人1 

>> 36 眠るとき、いつもの習慣で、千夏はぬいぐるみを抱いて眠った。



ぬいぐるみの感触が千夏をすぐに眠りに誘った…



No.38 16/01/19 12:40
小説大好き 

>> 37 その夜の夢の中で

『千夏。』


と雅史が千夏を呼んだ。


千夏『お父さん?』

雅史は優しく微笑んでいた…




No.39 16/01/19 22:24
小説大好き 

>> 38 千夏『お父さん!会いたかった。』

雅史は黙って優しく千夏を抱きしめた。

雅史に抱きしめられた千夏の脳裏に

自分が川上と楽しそうに農作業をしているイメージが浮かんだ…




No.40 16/01/20 13:18
小説大好き 

>> 39 そして翌朝。

千夏は目が覚めても昨夜の夢の記憶が

リアルに残っていた。
千夏は雅史の夢を見れたのは嬉しかったが、何故出逢ったばかりの川上も夢に出て来たのだろうと
不思議に思ったまま
朝食をとるため食堂へ向かった…



No.41 16/01/20 15:20
小説大好き 

>> 40 食堂は何時もと変わらぬ朝の光景であった。

何時も一番早起きの川上はもう朝食を食べ始めていた。

千夏は決まって二番目なのである。

千夏『おはようございます。』

川上『おはよ。』

千夏は昨夜見た夢のせいか

ちょっとマジマジと川上を見た。

川上は朝から淡々と山盛りのご飯を口にかき込んでいた…




No.42 16/01/20 20:45
旅人1 

>> 41 淡々とごはんを食べているように見える川上だが、実は川上も、昨夜、千夏と二人で農作業をしている夢を見たのであった…


No.43 16/01/21 21:45
小説大好き 

>> 42 川上もその夢のせいで

妙に千夏の事を意識してしまい

2人は思わず目があった。

川上『今朝は冷えるな。』

千夏『そうですね。』…




No.44 16/01/22 23:05
小説大好き 

>> 43 和子が作る朝食はいつも温かい家庭の味がした。

特に和子が作る味噌汁は格別においしかった。

千夏が美味しそうに味噌汁をすすっていると

『うまいよな、味噌汁。』

と川上がぼそりと言った…




No.45 16/01/23 15:22
旅人1 

>> 44 千夏もぎこちなく


「そうですね…」



と言った。



ふたりが同時に味噌汁をすすったとき、食堂に歌穂と上畠が入ってきた…



No.46 16/01/23 20:20
旅人1 

>> 45 歌穂「あら、千夏ちゃん、きょうは早めの朝食?ベッド見たらいなかったから」



そう言って歌穂は、にこやかに微笑んだ。



和子が、歌穂と上畠に味噌汁をよそって運んできた。



上畠「おっ、里芋の味噌汁じゃん。身体あったまるんだよな~、なあ、川上?」



川上「ああ…」




川上は生返事で味噌汁をすすった…



No.47 16/01/23 22:57
小説大好き 

>> 46 千夏『本当に美味しいです。このお味噌汁。』


歌穂『本当に、お味噌汁食べてる時の千夏ちゃん

幸せそうな顔してるね。』

千夏はちょっと笑って見せた。

歌穂『今日は農場当番だからしっかり食べとかなくちゃね。』…




No.48 16/01/24 01:51
旅人1 

>> 47 歌穂に言われて、頑張って朝食を食べた千夏だった。


川上は、さっさと朝食を終え、食器を流しに運ぶと

「ご馳走さまでした。じゃあ俺、ちょっと部屋に帰るから…」




と、食堂をあとにして、上畠と二人で使っている部屋に戻った。


部屋のベッドの横に充電しながら置いてあった川上のスマホのランプが点灯していた。



LINEが入っていることを知らせるランプだった。



川上がLINEを見てみると、LINEは遠距離の彼女からだった…



No.49 16/01/24 01:59
旅人1 

>> 48 彼女からのLINEには


“竜彦くん、元気してる?半年前竜彦くんが寮に入るって聞いてから、なかなか会えないし連絡もないから心配してます”



とあった。




川上は、彼女からのLINEに、既読のスタンプを押しただけで返信はしなかった。




余裕がないんだよ、今は…




彼女の顔を思い浮かべ、川上はひとりごちた…




No.50 16/01/24 22:03
小説大好き 

>> 49 川上の彼女麻由美は
明るく社交的な性格であったが

気の強い一面もあった…




  • << 51 麻由美は、川上が寮に入る前に通っていた高校の同級生だった…
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