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真澄( 0DD7nb )
12/02/09 22:51(更新日時)

私の彼…。

まさかの 既婚者…。

奥様からの電話。

世界は止まった。



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No.1727290 12/01/01 16:55(スレ作成日時)

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No.51 12/01/09 23:40
真澄 ( 0DD7nb )

翔平も 無言で私を見つめている。


と、彼の口許が動いた。


「真澄…」


もちろん、声は聞こえないけど、


唇の動きが私を呼んだ。


私は拳を握る。


先に視線を落としたのは 私の方で…


そのまま 私はくるりと背を向けた。


小走りに近付く 翔平の足取りが 私を捕まえる。


「会いたかった」


彼は 耳元で そう告げた。


私は 黙って歩き続けた。


「真澄。何か言ってくれないか。
責めてもいいから。罵倒してもいいから」


私は立ち止まり 彼を見上げた。


「私は 会いたかくなかった」


たった一言 呟いた。


「………。
うん。それでも 俺は会いたかったんだ」


私を騙し続けた男が 私をまっすぐに見つめた。


その瞳に 堪えられないのが 何故私の方なのか、不思議だった。


No.52 12/01/09 23:52
真澄 ( 0DD7nb )

「何度も見かけていたよ。
元気そうで 良かった」


元気…?


もちろん 私は元気だ。


男に騙されたくらいで どうにかなるほどヤワではない。


ご飯もモリモリ食べてるよ。


体重は 1㌔だって減ってない。


私は 平気だ。


むしろ、あんたの女房の方が大変だよ。


でも だからといって 傷ついてない訳じゃない。


そんな説明 する気はまったくないけどね。


「私、もう、休憩終わりだから」


そんなのは もちろん嘘で 今 休憩に入ったばかりだ。


「あっ。うん。引き止めてごめん」


私は 踵を返して また歩き始める。


No.53 12/01/10 00:00
真澄 ( 0DD7nb )

二度と醜態を晒さないと 自分に誓った。


泣いたりしたい。


化粧が崩れたら、仕事にならない。


私に残されているのは プライドだけで


それは今 私にとって何よりも 重要な位置を占めていて


涼子の正直さが 少しだけ羨ましかったけど、


この姿勢を崩すわけにはどうしてもいかなかった。


「真澄。信じてもらえないと思うけど、愛してるよ」


背中に 翔平の言葉を受け取って


私は 振り返ることも しなかった。


歪んでいく顔を 見せたくなかった。


No.54 12/01/10 00:16
真澄 ( 0DD7nb )

前ページ訂正

泣いたりしたい。→ 泣いたりしない

です。


あまりにも間抜けな間違いですので 訂正します。


ここで 余談ですが、


前に 何かのスレに対するレスで


投稿する前に 確認があるはずなのに 何故間違えるのかという厳しい意見を 目にしたことがあります。


それは、思い込みです。


そう書いたと確信をしている時には


間違えに気付かなかったりするのです。


皆さん 大きな目で 見てあげて下さいね(笑)


No.55 12/01/10 13:14
真澄 ( 0DD7nb )

「ねぇ真澄。 最近どうよ?」


優子の問いは もちろん翔平のことで


私はそれを知っていながら、うすらとぼける。


「仕事と家の往復じゃ なんの変化もないよね〜。
まぁ みんな そうなんじゃん?」


「旅行にでも行ってくれば?」


「先立つものが ないのよん」


「気分転換は必要だよ?」


「………」


いくら平気なふりをしていても そんなものは けっこうバレていて、


気を使う回りの人が 疲れちゃったりするもので。


「莉子ちゃん連れて パァーっと 行こっかな…」


「うん。行ってこい。行ってこい」


そんなわけで 私は翌月 連休を取ることにした。


(参考までに 莉子とは 娘の名前です。)


No.56 12/01/10 15:36
真澄 ( 0DD7nb )

「どこ行こうかね?」


「海!マレーシア!」


「ダメよ!」


「どうして?」


それは…。 だって…。


翔平と行ったことのある場所は 思い出を辿るみたいで 悔しいし、


これは、傷心旅行だよ?


常夏の青い海に 燦々と輝く太陽の元で

水着にサングラスで トロピカルカクテルなんて 飲んじゃう ご機嫌な旅じゃないんだよ?


そうだ! やっぱり 心に傷を抱えた人間の旅といえば、


北だよ! 北しかない!


荒れ狂う黒い波に シンシンと降り積もる雪。


断崖絶壁の縁で コートの衿を立てて、一筋の涙。


これが! 傷心の旅だよ!

うん!間違いない!


No.57 12/01/10 15:55
真澄 ( 0DD7nb )

「ママ 決まった?」


「バッチリよ」


「どこ?」


「網走」


「何があるとこ?」


「???………。刑務所?」


「え〜〜〜!莉子 刑務所に行きたくない」


「何をおっしゃいますか!
脱走囚のマネキンとか すごい所なんだから!」


知識の無い 私の説明は まったく つまらなそうで、

(網走の方 ごめんなさい)

でも、もう決定事項だ。


決まってしまえば ワクワクだ。


美味しい蟹料理に、美味しいお酒。


この3年間 旅行の時には、いつだって 翔平がいたな…。


チクリと 胸が痛むこともあったが、


それは、意識して 追いやった。


No.58 12/01/10 21:12
真澄 ( 0DD7nb )

結論から言えば、北海道は素晴らしかった。


美味しいものを 美味しいと食せて


雄大な自然を 美しいと感じる 自分の心を、


私は 抱きしめたい気持ちだった。


大丈夫。 ほら、やっぱり私は大丈夫。


いきなり ふっ切れたりする訳ではないけれど、


突然 気持ちが変わる訳ではないけれど、


こうやって 翔平のいない生活を 少しづつ受け入れていく自分に満足しつつ、


それは、やはり 哀しいことだった。



気分転換という意味では 大成功で


意気揚々と 凱旋した私を迎えていたのは、


過酷な現実だった。



No.59 12/01/11 16:56
真澄 ( 0DD7nb )

皆様にお知らせです。


今日 他のスレを覗いたところ、


そのスレ主様は ハンネとは別に、本編では 涼子という名前で 浮気に苦しむ奥様の立場の方でした。


偶然とはいえ、本当に申し訳ないことを しました。


気付いていた方も 多数いらっしゃると思いますが、


まったく別の話です。


皆様 わかってらっしゃるとは 思いますが、


この場で 訂正させていただきます。


どうぞ、よろしくお願い申し上げます。


No.60 12/01/12 07:35
真澄 ( 0DD7nb )

嫌な予感はあった。


私は旅行に 携帯を持っていかなかった。


莉子の携帯さえあれば、何かあっても 用は足りるし、


日常から 掛け離れるために 私は出かけたのだ。


自宅に放りっぱなしの携帯は 充電が切れていた。


おそるおそる充電機に差し込み 中を開くと、


涼子の履歴に埋めつくされたそれは、


カーソルを下に押しっぱなしにしても


物凄い早さで 涼子の名が駆けていくほどで


私の 背筋が冷たくなった。


No.61 12/01/12 07:43
真澄 ( 0DD7nb )

だからと言って どうすることもできず


なんだかもう 投げやりな気持ちもあって


私は ほったらかす訳だが、


事件は起きた。


休憩に入った私は 同僚の女の子と並んで 歩き始めた。


「桜田真澄」


背後から 呼び捨てに私を呼んだこの声。


まさか……?。


No.62 12/01/12 21:38
真澄 ( 0DD7nb )

涼子は 想像とは まったく違って…


小柄の身体に ショートカットの彼女は


翔平と同い年とは、とても思えない 幼さを持っていて


それでいて 憎しみに燃えるその瞳は 老練の熟年さすら感じるアンバランスさを兼ね備えていて


涼子の次の行動を 私は野生の感で 察知してしまい、


私をひっぱたこうとする その行為を……


私は 呆気なくかわした…。


ドラマのように 頬を叩かれるというのは


現実には なかなか難しいもので


人は危険予知という感性を 備えていて


身を護る術は 脳よりも 身体が確実に知っている。


それを予知できないのは むしろ 彼女の方で バランスを失った 涼子は 倒れ込んだ。

No.63 12/01/12 21:49
真澄 ( 0DD7nb )

私は もしかしたら こんな出来事を 漠然とどこかで 想定していたのかもしれない。


そんなことを、ぼんやり考える自分がいた。


涼子の顔を知らないで いることは、


自分に降り懸かった この忌ま忌ましい現実を


直視したくない私にとっては 好都合で


どんなに厳しい状況におかれても、


知らないということが どこかで大きな救いになっていた。


でも私は 彼女を知ってしまった。


彼女の姿形を 確認してしまった。


それは 今までのどんなことより衝撃的なことだった。


No.64 12/01/12 21:57
真澄 ( 0DD7nb )

倒れた彼女が 次に行った行為は


私を怯えさせるには充分だった。


彼女は 悲鳴をあげた。


「助けて!」


私は 硬直したまま動けなく 同僚は目を見張るばかりだった。


周囲の人間は 好奇に満ちた目で こちらを見つめ


制服の私に 私服の彼女。

空港関係者と 一般の人間。


その 一般人が悲鳴をあげたのだ。


為す術もなく 立ち尽くす私が やがて目にしたものは


警備員の姿だった。


No.65 12/01/13 14:59
真澄 ( 0DD7nb )

名前は知らないけど 顔見知りの 警備員さんは


困った顔で 私と涼子を見た。


私も すがるような目で 警備員さんを見つめていたと思う。


「大丈夫ですか? どうされました?」


警備員は涼子に声をかけ 両方の二の腕を 支えながら、立ち上がらせる。


「とにかく 警備室へいきましょう。
歩けますか?」


警備員さんは私も促し、


仕方なく、支えられながら歩く二人の後を 少し離れてついて行く。


まるで 私の足首には 囚人が足枷を嵌められたように、重かった。


処刑場にでも、連れていかれる気分で、


同僚には 「休憩内には戻れないかも。悪いけど後はよろしく」と、
丸投げして


この先 いったい どうすればいいのだろうと、


暗い気持ちで とぼとぼと歩いた。


No.66 12/01/13 16:18
真澄 ( 0DD7nb )

パイプ椅子を出されたが、


涼子と並んで座るのを ためらった私は


それを断った。


「いったい どうされたんですか?」


私に向かって 投げかけられた問いに


私は下を向いた。


彼を困らせたくはなかったが、いったいどう説明していいかわからなかった。


黙ったまま気まずい空気が流れ、


警備員さんが 何か言おうと 口を開きかけた時


コンコンと扉を叩く音がした。


現れたのは 翔平と優子だった。


同僚から話を聞いた優子が 翔平を連れてきてくれたのだ。


翔平とほんの一瞬 視線が絡んだが


それだけだった。


翔平は警備員に頭を下げた。


「すみません。家内です。
お騒がせしました。」


優子は 黙って私の腕を取って 涼子を眺めている。


その後 警備員さんとの話で、特に怪我があった訳でもないので、


迎えの方がいるならば まぁいいでしょうと いうことにして下さり


私たちは 警備室を後にするわけだが、


扉を閉めて 翔平は私にも頭を下げた。


「申し訳なかった」


「何故 謝るのよ」


私ではなく 涼子が答えた。


No.67 12/01/13 16:44
真澄 ( 0DD7nb )

翔平は 黙ったまま涼子の腕を引っ張り 立ち去った。


「大丈夫?」


優子は 心配そうに私を見る。


「ありがとう。一人じゃどうにもならなかった…」


「チーフは なんにも知らないから 早く戻ろ」


「うん。ありがとう」


同僚が私の顔を見て 足早に駆け寄る。


「真澄さん! 平気?」


「あぁ 迷惑かけてごめんね」


「そんなこと! あの… さっきの人は?」


「もう帰ったはずよ。誤解があったのよ」


優子が 答えてくれたけど、


同僚だけではなく、他にも見ていた人は たくさんいた訳で


これから、何かと噂されるのは もう致し方ない。


気が小さい私にとって それは 大きな恐怖だった。


どうして… 涼子は ここまで 執拗に私を追いかけるのだろう。


どうして そっとしておいてくれないのだろう。


いつまで これは続くのだろう。


翔平! お前がやめさせろよ!


お前のせいだろ?


いい加減にしとけよ?


私は 胸の中で唾を吐いた。


No.68 12/01/13 17:22
真澄 ( 0DD7nb )

「莉子のパスタも 優子ちゃん食べてみて」


「ありがとう。私のハンバーグも美味しいよ」


その夜 優子が泊まりに来てくれて


3人での外食は 有り難かった。


何事もないふりには ほとほと疲れていて


口を利くのも 億劫だった。


莉子が部屋に上がってから、優子もため息をつく。


「奥さん 仕事場にまで現れちゃって ちょっとまずいよね?
真澄は あいつに騙された側で もう別れたっていうのにさ。
ちょっと しつこいよ」


「人にそう言ってもらえると 安心するよ…」


「やり直しが上手くいかないんだろーね。
でも それは夫婦の問題で、真澄にゃ 関係ないっつーの」


夫婦…

関係ない。


優子の 当たり前の言葉に まだ 傷つく自分が うんざりだ。


「なんだかなぁ どうすりゃいいのかなぁ」


私は ソファーに ひっくり返る。


「前嶋が情けないよね。
どんだけ 真澄に迷惑かけんだよ。
あいつが悪い」


「まったくだよ。
あいつ 浮気しまくりだって。
馬鹿な男だね」


「なんだか それもどうなの?
そんなにモテるのか?
女房が思うほど 亭主はモテねーよ!」


「確かに。でも、私がその一人だったよ?
情けねー」


私と優子は 顔を見合わせて笑った。


涼子は もう話せる友人がいないって 言ったな…。


ホント、なんだかなぁ…。


No.69 12/01/15 20:21
真澄 ( 0DD7nb )

涼子の目的が、

私への嫌がらせだったのか、


電話を無視してることの 腹いせなのか


はたまた 私に仕事を辞めさせたいのか、


なんだか 結局はわからないままだけど、


どれもこれも 成功したと思う。


私は 仕事を辞めることは なかったけど、


相当 嫌な思いをした。


もちろん 面と向かって どうこう言う人はいなかったし、


実際に 噂されてるかどうかなんて 本人にはわからないけど、


私は 人の視線が恐かった。


No.70 12/01/15 20:29
真澄 ( 0DD7nb )

誰にも 何も 聞かれないのに、


「違うんです。あれは、違うんです。」


そう言って回りたい心境で、


みんなが私に呆れてるんじゃないかという どうにもならない妄想が私を苦しめた。


私は 以前 法テラスで教えていただいた 女性専用の心のサポートをしてくれるという場所に電話をしてみた。


結果 それは大失敗だった。


電話の相手は すごくムカつく女で、


私は余計にストレスを感じるハメになる。


No.71 12/01/15 20:38
真澄 ( 0DD7nb )

私の相談の内容の1番重要な部分は


どうしたら 前向きな姿勢で 職場に行けるかということで、


それは 何度も伝えたにもかかわらず


彼女は 私のしていたことは、結果『不倫』だったということに


異様な食いつきを見せ、


涼子のしたことは 仕方ない、彼女が妻だからと、


世間は奥さんの味方だとか、


私の意図とは違うことばかり 言い続け、


「法テラスでも 同じように言われませんでしたか?」


と、まるで 鬼の首を捕ったように 質問してきた。


No.72 12/01/15 20:49
真澄 ( 0DD7nb )

「いいえ。
『奥様は少し思い違いをしていらっしゃるようですね。
法的な手段に出るというなら、こちらも 筋道を立て 逆に男性を訴えましょう』
と、言うことでした。
あなたとは違い 私の立場を理解してくれる方でしたね」

と、私は はっきり答えた。


「………。」


「もう けっこうです」


私は 涼子に腹をたてることもあったが、


少なくとも涼子には 文句を言いたい理由がある訳で、


この女に文句を言われる筋合いは まったく無く、

心のケアどころか、ストレスの原因になる相談役など


「お前が仕事を辞めちまえ!」

の、勢いで 家の電話を叩きつけた。


No.73 12/01/15 20:58
真澄 ( 0DD7nb )

きっと 誰しも


少なからず 騙された側にも問題があるとか

思うんだろうな。


なら・明確には、私の罪はなんなのだろう。


イジメられた子にも 問題がある。


なんだか似てるな。


イジメられっ子の罪は なんなんだろう。


イジメっ子の罪ならわかるよ。


恐喝 脅迫 暴行傷害。


イジメっ子なんて 可愛らしい言葉で ごまかしてんじゃねーよ!


あっ… 話が逸れた…(笑)


No.74 12/01/15 21:17
真澄 ( 0DD7nb )

私は私のできることを


精一杯やったつもりだ。


翔平を無視し続けるたびに 私の心は 刃物で切りつけられたように痛んだ。


傷口の回復もままならなく かさぶたは涼子に剥がされ続けた。


そして、今 毎日職場に行くたびに 針のむしろだ。


いったい 私に どうしろと言うのだろう。


今度 涼子に あのサポートセンターの女を紹介してやるか…。


きっと 手放しで涼子の気持ちに賛同してくれるに違いない。


もう 私のできることなんて それだけだよ…。


No.75 12/01/16 13:06
真澄 ( 0DD7nb )

仕事は 生活の為でもあるが、精神の支えでもあった。


私生活で苦悩があっても、翌日の仕事のためには なんとか 自分を整える。


その支えとなる場に 行きたくないという思いは


私に 大きなダメージを与えていた。


さすがの私も 食事が通らなくなる。


涼子に負けるのは平気でも 自分には負けたくない。


なんとか 光を見つけたいと願いながら、


暗澹たる日々は過ぎていく。


そんなある日 私は季節限定のプリンを 莉子のお土産に買って帰ろうと、


ある店舗のケースの前に並んでいた。


5、6人が列の前にいたと思う。


ふっと 私の横に人が立ち

私に小声で囁いた。


No.76 12/01/16 13:19
真澄 ( 0DD7nb )

「約束は守るよ。必ず離婚するから」


翔平……?


彼は またスッと私から離れた。


一瞬 ほうけた私だが、弾けるように 彼を追った。


「待ちなさいよ」


毅然とした声を出したかったのに 少し震えた。


振り返る翔平に向かって 私は言った。


「約束なんかしてない。
どういうつもりか知らないけど、
あんた達 二人で 私に構うのやめてよ。」


「もう決めたことだから。
俺は もう家には帰ってない。
実家にいる。
あいつは お前のところにいると思ったみたいで、迷惑かけてごめん」


「………。」

何か言わなきゃ…。


でも 何を?


言葉を失った私に 翔平はもう一度言った。


「もう 決めたんだ。
今まで ごめん」


No.77 12/01/16 17:29
真澄 ( 0DD7nb )

「ダメ! ダメだよ!」


理性が そう言わせたのではない。


私は 震え上がった。


涼子が またやって来る…。


翔平が実家に戻ったなんて 涼子は信じていなかった。


それは 女房として 当然の疑惑だと思うけど


水面下で、私と翔平が繋がっていると思われるのは 心外だ。


離婚なんて…


離婚なんてしたら、また私が悪者じゃないか。


私は 今だに 翔平が好きだけど、


私は こんな状況で 翔平と一緒になるよりも


莉子と二人で静かに暮らしたい。


他人から後ろ指を指されたり


誰かに 強く憎まれたり、

そんなことは これっぽっちも望んでない。


No.78 12/01/16 17:44
真澄 ( 0DD7nb )

「勝手な人だね。
奥さんの気持ちも 私の気持ちも 全部無視して、自分のことしか考えてない。」


「涼子には悪いと思ってるよ。
でも だからと言って もう夫婦でいられない。
なら、別れるしかない。」


立ち話をする内容ではなかった。


辺りを憚りながら 小声でごちゃごちゃと、埒外があかない。


でも 私は それ以上聞きたくなかった。


今度こそ 共犯になってしまうじゃないか。


自分のことしか考えてないのは 私も一緒だ。


でも 私は逃げ出した。


「翔平のクソっタレ!」


小学生みたいな 捨て台詞を吐いて…。


No.79 12/01/17 14:22
真澄 ( 0DD7nb )

電車に飛び乗ると 空席があり 私は両手で鞄を抱え込んで胸を抑えた。


痛くないのに、痛い。


私は 逃げてばかりだ。


でも これが正しい道だよね?


だって ミクルには みんな口を揃えて書いてある。


彼は離婚などしませんよ。家族が1番なんです。


離婚ができるなら 最初からしてるはずですよ。


誰かを傷つけてまで 欲しい男ですか?


騙す形でしか付き合えない最低の男です。


嘘ばかりついてきた男を 今さら信用できますか?


例え一緒になっても 今度は貴女が 不倫される番です。


みんな みんな 正当な意見で


世の中は たぶん そういう風にできているのだと思うけど、


これは 本当に正しいの?

No.80 12/01/17 14:37
真澄 ( 0DD7nb )

悩みを抱えて ミクルに投稿してる人は


要点をしぼらなければいけなくて、


ピンポイントで話を綴って 皆に意見を求めるしかなく、


レスする側も 多少の想像は働かせるにしても


一般論で考えを述べる。


でも 悪いだけの奴なんか ホントはそうそういなくて


ダメな部分と同じくらい 良いところもあって


だからこそ 妻は夫との離婚を躊躇するし、


相手女も 引きずったりするわけで


一般論はあくまでも一般論で


人は そんなにひとくくりに まとめられるのだろうか。


No.81 12/01/17 14:49
真澄 ( 0DD7nb )

私の元夫は 苦しみながら、女性を買った。


最後には 一人の女性に救われたようだが、


だからと言って ひどい奴じゃない。


彼は 本当に良い人だった。


私とでは ダメだった。


それだけだ。


みんな違う。


一人一人が みんな違うのに


呆気なく最低という分類訳ができるのか。


私は 翔平が好きだから、こんな風に考え 感じるのか。


自分が見えてないだけなのか。


答えは見つからないまま

あっという間に1時間がたち、最寄の駅到着。


あっ… 莉子ちゃんのマロンプリン 忘れた…


No.82 12/01/18 16:09
真澄 ( 0DD7nb )

どんな出来事も 必ず過去になる日は来る。


やがて 私にも 結末はやって来た。


私に 答えをくれたのは 涼子だった。


涼子の顔を認めて以来 私の脳裏には いつも彼女がいて、


あの日から パタッと電話は 止んでいたが、


ある晩 それは青いランプをチカチカと点滅させた。

(この頃、バイブにしてありました)


彼女の名前を確認した途端、私の手はピタリと止まった。


携帯の振動は やがて消え 今度は留守電の通知が入った。


私は恐る恐る留守電を耳にする。


「前嶋です。その…。
出たくはないとは思うけど、どうしても話したいの。
10分後にまたかけます。」


「………」


涼子の声には 刺がなかった。


No.83 12/01/19 09:25
真澄 ( 0DD7nb )

むろん 話したくなかった。


彼女はきっと いつだって冷静であろうと努力している。


しかし、それは必ず失敗するのだ。


自分の話に 興奮してしまう。


言わなくても良いことまで 話してしまうからだ。


例えば、こんな風に。


「この間 Hしたわ。
嫌だって言ってるのに、無理矢理よ。
屈辱よね。貴女としていたことを私は知ってるのよ?


私は答えない。


答えられない。


いったい どんな返事を期待しているの?


「ねぇ 聞いてるの? 何故 何も言わないのよ?」


涼子はどんどん興奮する。


こんな時の 彼女の本意はどこにあるのか 私には知る由もなく、


ただ私を傷つけたいのか


寝室が一緒なことを誇示したいのか


結局は 女房ともすることはするんだと言いたいのか、


はたまた 言葉通りなのか。


No.84 12/01/19 09:39
真澄 ( 0DD7nb )

何かを答えろと言うから、仕方なく 私は口を動かす。


「夜の夫婦関係なんて 自分たちで解決して下さい」


涼子は 怒る。


だって…。 他になんて言えばいいの?


「ショックです」とか?


「辛いです」とか?


女房がいたってことが 救いようのない苦しみだったよ。


もう 今さら そんなこたぁ どうでもいいよ…。


「涼子さん。話の内容がその類いのことなら、私には もう関係ないので切りますね」


涼子は叫ぶ。


「逃げる気?」


うん。逃げたいよ。


でも ホントは私だって知ってる。


涼子は ただ 気持ちをぶつける相手が欲しいのだ。


悲しくて 悔しくて 苦しくて、寂しいのだ。


実はね、私もだよ…。


No.85 12/01/19 09:54
真澄 ( 0DD7nb )

手の中の携帯がブルブルと鳴った。


「はい」


「………。前嶋です」


「はい」


携帯の向こうで涼子が、また息を呑んだ。


私は黙って待った。


「貴女の携帯に録音機能があれば、これからの話を録音してくれていいわ」


……?


たぶん 機能はあるだろうが、使ったこともなければ、使い方もわからない。


仮にわかったとしても 涼子の電話は長い。


すべて録音できるほど 私の携帯が賢いとも思えない。


(結構。古いタイプだと思います)


でも もちろん そんなことは、言わなかった。


「はい」


ただ そう答えた。


No.86 12/01/20 09:39
真澄 ( 0DD7nb )

ためらうように また沈黙が流れる。


息をひそめる涼子の表情が見えるようだった。


へのへのもへじの顔であった頃とは 比べようもなく現実味を帯びていた。


「明日 離婚届けを出すわ。
散々 貴女に絡んだけど 訴えたりしない。
それだけ 言いたかったの」


「…………………。
いいんですか?」


それが 離婚に対してか、訴訟しないことに対してか、


自分でもわからなかったけど、


たぶん それらを含めて 涼子の気持ちとか 子供のこととか、


すべてに対しての【いいのか】であったと思う。


No.87 12/01/20 10:30
真澄 ( 0DD7nb )

「仕方ないじゃない」


涼子は 諦めに満ちた声で そう言った。


「ずいぶん急に決めたんですね。」


私は少し疑っていたのかもしれない。


今日そんな風に決意しても、明日になれば 気が変わるかもしれない。


涼子の感情の起伏は 台風みたいな勢力を持っていたし、


何よりも 涼子は とても翔平を愛していた。


「あの人ね、離婚届を持ってきたのよ。
印鑑とサイン済みでね。」


涼子は ハハッと渇いた笑い声を立てた。


「破り捨ててやったわ。
馬鹿にするのも たいがいにしろっての。
どうして 私があいつの持ってきた 離婚届にサインしなきゃならないの?
私が用意しておいた届けに あいつがサインするべきよ。
そうでしょ?」


No.88 12/01/20 16:14
真澄 ( 0DD7nb )

そうだよね。わかる。
すごく わかるよ。


でも 私は友人ではない。

そう言ってあげたくても、それはやっぱり間違いだと思う。


だから 結局無言でいるしかない。


「子供がいるのよ。
それは、他のどんなものより 守るべきものでしょ?
子供より大切なものが、この世にあってはならないのよ。
例え 夫婦仲がどんなに変わろうと それは不変でなければ、いけないものよ。」


涼子は……、


正しい……。


彼女を支えていたものは その一点で


それは この世の どんな理屈も 退ける正当な愛で、


彼女の正義が 私の存在を許せなかった。


「私は貴女に負ける訳にはいかなかったの。
貴女のせいじゃないけど それを認めるのは、世の中の理不尽を認めることだもの。
でも、もういいの。
疲れたわ」


No.89 12/01/20 16:29
真澄 ( 0DD7nb )

私は 泣くまいと唇を噛み締める。


涼子が泣かずにいるのに、どうして 私が泣けるものか。


「私、貴女を好きにはなれないけど、嫌いじゃなかったわ。
貴女、決して私をないがしろにしなかったもの」


私は 恥じ入った。


違う。それは、違うのだ。


私は 本当は涼子の聞き役になどなりたくなかった。


だから、たびたび電話を無視したし、


それでも 完全に断絶しなかったのは、


私に非はないという自負で


だからこそ あなたの話を聞けるのだという パフォーマンスだった。


知りたくもない 二人の過去を聞くのは 地獄だった。


知らないことが、自分を救う方法でもあるのに


私は黙って聞いていた。


それもこれも ただの意地でしかなかった。


No.90 12/01/21 17:43
真澄 ( 0DD7nb )

私は 本当にスカした女で

涼子が見栄や外聞をかなぐり捨てて 本心でぶつかってきても、


動じないふりや 平気なふりをすることに 一生懸命で


ひどく傷ついた自分を 彼女だけには 知られまいと


勝つだ負けるだ くだらないなんて 一段上から見下ろして


ただ時が過ぎるのを待っていた。


「貴女にしか言えないのよ!
だって 私の気持ちがわかる人は 貴女だけなんだもの!」


いつか こんな風に 捨て身で叫んだ涼子に向かって 私はこう言った。


「いいえ。私とあなたは まったく違う立場にいて わかりあうなんてことは無理です。」


ただ、冷たい言葉を浴びせた。


私だって 過去には妻だったことがある。


涼子の気持ちが痛いほど わかってるはずなのに


拒絶の態度ばかり取ってきた。


No.91 12/01/22 00:03
真澄 ( 0DD7nb )

【ないがしろにしなかった】
その言葉は痛かった。


たぶん 涼子は本気で言ってくれたのだ。


彼女は嘘をつかない。


「私 本当は涼子さんの電話を嫌々受けていたんです。」


私は 喘ぐように そう答えた。


涼子は低く笑った。


「そういうところよ。嫌いじゃないのは」


私はこうなんだとか 私はこう考えてるとか どうしてもっと 本音で答えてあげなかったんだろう。


今さら 涼子の正直さを知った訳じゃない。


私は ずっと気付いていたはずなのに。


「ねぇ 一つだけ教えてくれない?
貴女 今でも翔平が好き?」


涼子の質問に私は 戸惑った。


だが、正直に答えよう。
それが今 私にできるただ一つの誠意だと感じた。


「はい。どうしても忘れることが出来ずにいます。
いつもいつも考えています」


「そう…。そうだと思ってた」


「でも 誓っていいます。
私は 涼子さんを騙して彼と付き合ったりしてません。
それは、」


「知ってるわ。」


涼子は私の言葉に被せて返事をした。


No.92 12/01/22 06:58
真澄 ( 0DD7nb )

「疑ってたのよ。
だから、仕事場まで言ったの。
翔平は これが許せないみたいだけど、後悔してないわ。
だって あの時はどうしても そうしたかったんだもの。
あの後ね、興信所を使ったのよ。
貴女たち 全然会ってなくて 拍子抜けしたわ。
安堵したけど がっかりもしたのよ。
変な話ね」


「………」


「ねぇ桜田さん。教えといてあげるわ。
貴女、この先 翔平と一緒になったら ひどい苦労をするわよ」


涼子は なんだか楽しそうに笑った。


「離婚の条件を あの人全部のんだの」


その内容に 私も思わず笑った。


涼子さん。やるね…。


あっぱれだよ。


No.93 12/01/22 09:21
真澄 ( 0DD7nb )

★家の名義を涼子の名前に変えて、これにかかる贈与税はもちろん、 ローンも終了するまで払い続けること。


★そのためにも、慰謝料 養育費の代わりに 今まで同様給料を入れ続けること。


★子供が成人した後も、涼子に生活費を払い続けること。


★例え 再婚しても 減額の裁判をおこさないこと


★保険の受取人は 今まで同様涼子であること。


「毎月のお小遣の四万円だけは、きちんとくれてやるわよ」


アハハと涼子は笑う。


「公的証書を作るのにね、弁護士に頼んだら
『これは、無茶じゃないですか?』って言われちゃったわ。
知らないわよ。本人が了承したんだもの。
親に世話になるのか、貴女に食わしてもらうのか、好きなようにすりゃいいわ。
野垂れ死んだって 私にはお金が入ってくる。
ざまあみろよ!」


No.94 12/01/22 09:40
真澄 ( 0DD7nb )

「バイトしてる高校生の方が 彼よりよっぽどお金持ちですね」


涼子があんまり楽しそうに言うから、翔平は少し気の毒だけど、私はつい笑いながら 答えた。


「そうね、うちの息子も小遣いとは別にバイトしてるから、息子より金のない男になっちゃうわ」


決意した女は強い。


こんなに明るい涼子は 初めてだ。


「こんな条件を受け入れても なお、離婚したいのかと思うと 複雑だけどね。
まぁ と、いうことで 後は 桜田さん好きにしてちょうだい。
この経過を知ってる貴女なら、好都合だわ。
減額の要求なんて 絶対できないものね」


まだまだ 涼子も辛いはずだけど、


別の感情だって たくさんあるはずだけど、


とにかく 涼子は区切りをつけたようだ。


後は……。


私だ……。


No.95 12/01/23 13:44
真澄 ( 0DD7nb )

「何故 私だけを見てくれなかったのかしらね。
私は 翔平だけを見ていたのに。
貴女なら違うのかしら?
それとも 一緒かしら。
見物(みもの)だわね」


涼子は 私と翔平がやり直す前提で そう言った。


「涼子さんと離婚したからといって 私と付き合うとは限らないですよ」


「そう? 貴女なら、ほっとけないんじゃない?
まぁ どっちでもいいけど」


ドキリとした…。


ほっとけない?


愛情があるからといって 信頼をなくた彼と どう向き合えばいいか、


そんなことは 今 何も考えられない。


「涼子さん。どうか、お元気で」


「貴女もね」


そう言っても お互いすぐには 電話を切れなかった。


何か言い残してる気がするし、何かこう もっとこの場に相応しい言葉があるのじゃないかと、


私は探してみたが 見つからなかった。


No.96 12/01/23 13:57
真澄 ( 0DD7nb )

「じゃあ、あの人を頼むわね」


えっ?


不意に涼子は そう言うと


プツっと 電話が切れた。


プー プー プー


最後の最後に 毒ではなくて
翔平を思いやる言葉。


今 涼子は携帯を握りしめて 泣いているに違いない。


きっと 泣いている。


ごめん…。ごめんなさい。




涼子は 格好いい。


私に 格好いいと思わせる涼子は 本当に格好いい。


翔平…。



大ばかやろう…。


No.97 12/01/23 17:22
真澄 ( 0DD7nb )

胸を抑える。


痛い。 ハンパなく痛い。


涼子の気持ちが痛かった。


翔平は この先 いったいどうやって生活するのだろと考えると痛かった。


今まで やみくもに逃げ回るしかなかった私に 思いがけず選択肢が与えられたのに、


何も考えられない自分が 馬鹿みたいで痛かった。


ミクルを開く。


そんな男が腐るほどいて、


これ、実は全部 翔平なんじゃないの?


なんてことを考えながら、


レス者の意見を見直す。


あぁ ダメだ。


やっぱり そんな男はずっとそんな男の気がする。


こんな風に考えること自体 私はすでに 翔平とやり直したがってるのだろうか…。


ブンブンと頭を振り 違う違う!と 否定する。


だいたい 翔平は 何も言ってはこない。


もうとっくに 次の女を見つけたのかもしれない。


No.98 12/01/23 22:57
真澄 ( 0DD7nb )

雑談です。

今日 私のいる場所では雪(みぞれ)が降りました。


本日 社用で自家用車を使っての 出勤でした。


フロントガラスを叩きつけ、視界を邪魔しなから、降り続けるそれは、


寒くて 悲しくて なんだか世界中が 冷たく私を非難するように 荒れ狂っていました。


私は 敢えて 最初から自スレを設定しました。


なぜなら、批判を受け付けるほどの 心の余裕がないからです。


百人いれば 百人の考えがあり、


批判の意見は 数多くあるでしょう。


私は それを恐れます。


自分のしたことに自信がないからです。


でも 今 それらの意見を聞き入れる器の大きさを持ち合わせていません。


人は 恐ろしく自分勝手な生き物ですね。


意見は求めず 自分の話には聞き耳を持って欲しい。


言い訳でしょうか?


そうと思っても 発散させる場所を求め 自分をなんとか保ちたい心情は


止めることができません。


【サレ妻】


これは ミクルだけの言葉でしょうか。


一般的ですか?


それなら 私の立場は


【サレ女】?


みんな 心を持っています。


こんにち そうじゃない 奇想天外人間が進出しすぎて、


なんだか もう世の中 グチャグチャです。


涼子は そんな言葉で汚さるような 女性ではありませんでした。


多くの人が そうであるはずです。


ほんの一部の 心無い人と 全部がひとくくりにならないよう


願うばかりです。


あくまでも独り言です。


よろしく どうぞ。


No.99 12/01/24 20:24
真澄 ( 0DD7nb )

何日過ぎても 翔平からの連絡はなかった。



私は 待ち続けている自分に気が付いた。



フッ フフ…

笑いながら 涙が溢れてきた。


あぁ まだ枯れてないんだな。


ここのところ 涙を忘れていただけだったみたい。


答え出ちゃったじゃん。


もし、翔平が来てくれたら、許す気満々じゃん。


だから、待ってるんじゃん。


情けない。


私は 本当に情けない女だ。


人は嘘をつく生き物だ。


宗教的に絶対許されない国もあるが、


日本では【嘘も方便】という言葉が 日常的に使われている。


でも これにも 絶対的なお約束がある。


人を傷つける嘘で あってはならない。


翔平は 御法度を破り


私を傷つけた。


涼子を傷つけて、子供達を傷つけた。


許してはならない嘘を 私は すでに許している。


迎えにきてくれるのなら…。


No.100 12/01/24 20:36
真澄 ( 0DD7nb )

頭でわかっていることを 心が裏切るのは何故だろう。


ダメなものはダメなのだ。


なのに、誰にも止められない。


自分自身すら 止められない。


私は 限りなく妄想する。


こんな男を 一瞬にして忘れさせてくれる 申し分のない男性が現れる。


私を強く強く欲してくれる いい男だ。


優しくて 裏切らなくて 私だけを見てくれて


ついでにお金持ち(笑)


私は いくつになっても乙女で 白馬の王子様を期待している。


だがしかし、現実には いるわけもなく、


私は 嘘つき王子を待っている。


どうして?


世の中には男も女も こんなにうようよいるのに、


何故 翔平以外の男性が 私をさらってくれないのだろう。


何故 翔平以外の人を見れないのだろう。


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