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あなたは我が子に感謝されてリターンある?
彼氏と推し、どちらを選ぶべきか
少し仲良しな男友達がいます

『因果応報』って何?言うなら私を産んだあのクソ女に言えよ!!

レス114 HIT数 41866 あ+ あ-

レイコ( 40代 ♀ lo43nb )
10/07/13 01:12(更新日時)

私(礼子)は、母が不倫して出来た子。

生後3ケ月にして、母は実の両親である祖父母の家に私を捨て、家出をした。

叔父や叔母がたくさんいて愛一杯に育ててもらったと感謝していた。

この言葉を聞くまでは…
【因 果 応 報】

No.1358026 10/06/28 21:41(スレ作成日時)

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No.1 10/06/29 00:49
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

場所は、新大阪駅。

祖父(48歳)
祖母(45歳)

叔父(23歳)母の兄 叔母(17歳) 妹
叔母(14歳) 妹
叔父(12歳) 弟

みんなが私の到着を待ってくれていたらしい。

到着した私を見て祖父母だけが預かる事に猛反対だった。

貧しい生活の中で、5人を育てるだけでも大変なのに…と、怒り心頭だった。

でも、2人の叔母と叔父達が『私らが手伝う!!責任もって育てる!!こんな可愛いのに!!絶対手放さない!』
この時、母は決めていたのだろうか?

預けたら、家出て自由になろうと…

本当に可愛がってもらっていた。
笑いっぱなしのちっちゃい叔父ちゃんと叔母2人はすごく仲良しだった。

ハシャギまくりの私は
気付けるはずもなかった


その何ケ月後…

どんなに非情な光景を見る事になるのか…

No.2 10/06/29 08:43
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

祖父母の家は1階が仕事場2階に居間。


私は3歳~4歳になろうとしていた。


穏やかな日曜の午後…



じいちゃん、ばあちゃんと3人で居間にいた。


下から女性のカン高い声がはっきり聞こえた。

いきなり何人かの階段をあがる足音…。


猛ダッシュで祖母は私を奥の部屋に連れていき、
扉をピシャッ!と閉める。

以前から母は1人で来た事も多く『ママ』って呼んでは、会いにきてくれる事が、たまらず嬉しかった。



祖母が来て、押入れに私をサッと閉じ込め、急いで戸を閉めた。

はっきり聞こえてい…た
小さい小さいあかちゃんの泣き声。

No.3 10/06/29 09:32
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

突然起きた出来事をすぐ理解するには…
まだ、私は幼なすぎたのであろう。


ただただ純粋な気持ちで、

何か楽しそうに笑っている声の内容が聞きたくて聞きたくて、必死だった。


『おじいちゃん、すごく楽しそうに笑ってる…』


???


『この知らない、おっちゃんの声は誰?』


『ママもすごく楽しそうだし』


『赤ちゃんは、ママが最近産んだの?』


知らない間に
押入れの中で
眠ってしまっていた。


今の私がもし当時の私に会う事が出来るのなら、
きっと言うだろう。


『天使ちゃん、エライね
でもね…

もうすぐ天使ちゃんは、

いっぱいいっぱい泣いてこの押入れが怖くて仕方がなくなるから、負けちゃダメだよ!!って…………。

No.4 10/06/29 10:49
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

☆このスレを早くから読み始めて下さっている、たくさんの皆様…

まだ、たった3ページしかレス出来ていないのに、この先に興味を持って下さっている皆さま…

ごめんなさい!!

今朝、起きたら…
経験した事のない
激しい頭痛と吐き気。

何だか初めて

天国にいるおばあちゃんが、

『もう、みんな…お前から解放されて、それぞれ幸せに暮らしているのだから、やめとけ…』

と、ストップをかけている気がしています…

あまりの頭痛の痛みで
このレス打つのに
時間かかりすぎ。

本当に申し訳なく
思っております。


体調の様子を少し見させて頂き、更新するかどうかの時間を少し頂きたく…
レス致しました。

No.5 10/06/29 14:14
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

全国のレイコファンの皆さまへ……『ナイナイ猪煜』


ゆっくり…更新を続けさせて頂きますので…


『なら、紛らわしいレスしてんじゃネエよ昤』

ですよね…スイマセン

No.7 10/06/29 15:03
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

>> 6 きゃぁぁぁーー瀨瀨瀨

ああ、本当に本当に
ありがとうございます珵
すごく、嬉しいです獷獷煜
ドっ素人濵なので、初レスに興奮しております。

いたわりのお言葉まで頂きありがとうございます。

勇気を頂きました事、忘れず、更新を続けさせて頂く所存です。

感謝を込めて…

No.8 10/06/29 15:22
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

2~3時間程経っていた。

笑い声と共に階段を降りていく音で目が覚めた。

祖母を待つ事なく、
トイレに走っていった。

どうしておばあちゃんに聞かなかったのだろうか?

おじいちゃんにも。


どうして、ちっちゃい叔父さんと叔母ちゃん2人に、つげ口しなかったのだろう?
   わからない…

ただ、暴力的だった大きい叔父ちゃんが、おばあちゃんや大好きな叔母達を鬼畜のように殴り、暴れるのを見て、私は泣き叫ぶ…という光景は日常だった。

No.9 10/06/29 16:33
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

でも、この……
大きい叔父ちゃんが1階の仕事場で、毎日毎日夜遅くまで、泥まみれになって働いてくれたから…

妹2人、弟………
そして私までもが、立派に大学まで行く事が出来たのです。

大きい叔父ちゃんも、私を心の底から愛してくれた。
そんな私が………


どうして、40年後に………


ましてや、あんなにも、あんなにも、私に溢れる程愛をくれた、心配をかけた迷惑をかけた…

大きい叔父ちゃんを殺したい程、憎んでしまったんだろう…一生会う事も出来なくしてしまったんだろう

……教えて下さい。

No.11 10/06/29 20:32
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

>> 10 遅くなりました

間違っていたら
ごめんなさい

りりさん……ですか?

レスありがとうございます
笑えちゃうんですが…
実話なんです(>_<)

予告しちゃいますが

大人になった位
おばあちゃんからの暴言連発昻攻撃が始まるんですょー

No.13 10/06/29 20:53
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

>> 12 ごめんなさいっ

この掲示板で知りあった…私が何かの形で自分の人生を残したい、小説にしたら?と背中を押してくれた女性と、お名前の『莉』という文字が同じだったものですから…

いたわりのお言葉をたくさん頂き、本当に感謝しています。

実話に思えない程
悲惨ですか!?(笑)

No.14 10/06/29 21:16
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

おこがましいですが

感想スレを別途用意させて頂きます。

そこで、感想、雑談など
させて頂ければ
幸いでございます…

No.15 10/06/29 23:02
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

続き…

普通、3歳の時の記憶なんて曖昧でいい加減なもの。

押入れに閉じ込められた記憶

大きい叔父ちゃんの暴力の記憶


そして…もうひとつ。この時の衝撃的光景だけははっきりと覚えているのだ
大きい叔母ちゃんは、実の姉である私の母の事を許せない!という気持ちが強く決して目を見て話さなかったし、母とニアミスしてもまるで、存在していないように空気のように、スルーして他の家族達と会話をしていた。


それは、私が29歳で迎えた結婚式当日まで続く程、根深かった。

No.16 10/06/30 11:41
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

母は、中学時代
有名な不良スケバンだった

3歳違いの大きい叔母ちゃんは、母が卒業後
色んな先生から…

『アイツの妹か…』

と言われすぎて…
悔しくて…
見返してやりたくて…

必死に勉強したらしい。

アイツの妹なんて思われたくたい!!
負けない!!

母も、キレると暴力をふるう…

普段話す言葉も、ヤ○ザ言葉で、声がデカイ

母は、自分をいつも見下す、大きい叔母ちゃんの事が、めちゃくちゃ気に入らなかった。

ついにその母が
ブチギレする悪夢の光景を目にする瞬間がきた…

No.17 10/06/30 14:28
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

2階の奥の小さな部屋で、母が大きい叔母ちゃんの髪の毛を引っぱって、激怒している。

汚い下品な言葉で…

『今、何ていうたんじゃ
コラおのれ昤』

『おのれは、いっつも嫌みな屁理屈ばっかり抜かしやがって昤』

大きい叔母ちゃんが言い返した言葉は思い出せない。
ただ瞬きもせず、
憎しみいっぱいの目で
母を睨み続けてた…

『何じゃ!その目は!!』

何回髪の毛を引っ張り回され…

何回殴られたのか…

一ケタで済まない程の回数だった事は鮮明に記憶がある
口の周りが血でいっぱい。髪の毛はめちゃくちゃ。

当時3歳で自分が泣いた…などの記憶だけがない。
のちに大きくなって…
誰かに聞かされた。

レイコを捨てといて
再婚して、ウチに顔を出すな!!と、大きい叔母ちゃんが言って、そんな痛い目に遭ったんだと…。

私を、自分を犠牲にしてまで、赤ちゃんの頃からミルク、ご飯を食べさせてくれたのは、いつも大きい叔母ちゃんだったんだよ!!

どうして、感謝できないの?

許せない…
   クソ女…

いつか、私が…
私が、絶対謝らせてやる

No.18 10/06/30 16:37
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

大きい叔母ちゃん…
そんな姉の子供なのに…

どうして、私を一度もイジメなかったの?

叩かなかったの?

勉強教えてくれたの?

暴言吐かなかったの?

医学部の受験、私が1歳で泣いてばかりいたから
受験より私の面倒ばかり見て、浪人したんでしょ?

大きい叔母ちゃんが、
小学生の時、給食費が払えなくて、自分だけ毎日家に帰って、お米だけ食べて、学校まで走って帰ってたんでしょ?

おばあちゃんは、あんなに子供嫌いでヒステリックなのに…どうしてあんなに愛情いっぱいに子供を育てられたの?

私の結婚式前に、あらゆる手を尽くして、私の本当の父親を探してくれ、一目だけでも会わせてやりたい、と涙してくれたそうですね…

  あのクソ女に
顔ソックリなんだよ…

 どうして…なの

No.19 10/06/30 17:52
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

【レイコ 4歳】

大きい叔父ちゃんに
お嫁さんが来る。

無口で細くて
愛想のないお嫁さんを

おばあちゃんは、
めちゃくちゃ気に食わなく
嫌味を連発していた。




【レイコ 6歳】

大きい叔父ちゃん夫婦に
長女:智子♀が産まれる。

おばあちゃんは、男の子が出来なかった事で、

より一層ひどい嫁イビリをし始めていた…

お嫁さんの事を
『トモとこのおばちゃん』と私は呼んでいた。

※以降は『嫁おばちゃん』と表現する


嫁おばちゃんは、
祖母の奴隷のようだった。

No.20 10/06/30 18:09
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

【レイコ 7歳】

大きい叔父ちゃん夫婦に
次女:理子♀が産まれる。

当然…祖母は、嫁イビリの鬼になる。


『○○さんとこ、男ばっかり3人だって!!
あの嫁さんは、明るいし、愛嬌あるし、健康的な娘さんだから…………』

同じ話を何度聞いた事か


確かに、35年前はそんな偏見はあったかも知れないが、嫁おばちゃんは決して大きい叔父ちゃんに
愚痴らなかったそうだ。

私は嬉しくて嬉しくて、
毎日の様に、近くのボロアパートにいる赤ちゃんを見に行って、あやしていた。

No.21 10/06/30 18:49
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

ばあちゃんは、とにかく子供嫌いだった

ヒステリック
暴言
大きい声のぼやき
マイナス思考しか頭にない趣味がない
被害妄想的

私は顔色ばかり見ていた

唯一、ばあちゃんが怖がっていたのが、
大きい叔父ちゃんと
私の母

そう
この2人はキレると、
祖母にも暴力ふるうから。

嫁おばちゃんは、ノイローゼになっていたそうです。
皆には、隠していました。
ある日、祖母に会うのが
イヤで…

イヤで…

イヤで…

祖母の家の階段の前で
立ちすくみ、
気付いたら…尿が勝手に流れ出ていたそうです。


時を経てから聞き
涙が出ました…



……将来、この優しい
叔母ちゃんが私の最大の敵になるなんて…

夢にうなされる程、殺したいと思う敵になるなんて…
そうです
厳密に言えば、

この7歳~

33年後…

大きい叔父ちゃん夫婦に
殺意を抱く事になるのです

No.22 10/07/01 14:49
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

話を一旦…現在の私に戻す

今日は10年通いつづけている病院に行く日だった

   精神科だ

先生に、この小説を執筆している事を話した。

私の人生の出来事をすべて知っている先生だ。

『やっと良くなってきたのに…
思い出したくない事を…
やっと忘れかけていた人達の事を思い出して…
気持ちがマイナスの方に囚われて、頭が必ず混乱する
  止めなさい………』

そして、こうも言った。

『携帯の中の人との関わりや君を応援してくれている方々への感謝や喜び。そして自伝小説を書く

否定はしないし、救われる事もあるだろう
笑顔にもなるだろう』

←続く

No.23 10/07/01 15:26
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『だけど…それは
一時的な事であって
確かな関係は築けない
長くは続かない
【蜃気楼】のようなもの』と笑顔で言った

私は、目をつぶり…
深呼吸をして…答えた。


『私は、この掲示板で
初めてケータイ小説を読んで衝撃を受けた』

『でも……
私は今まで、誰にも言えなかった当時の心の叫び、心の声を何かの形で残したくなった
ただの自己満足です。

確かに、更新を終えてから子供に戻って大声で泣き叫んだりもした。

身体を心配し、更新はゆっくり待ちますから…と言ってくれる人達もいる。

でも、これを最後まで書き終えた時、私は何か変われる気がするんです。

自己満足でいいんです
長い長いトンネルの向こうに光が見えるんです』

先生は、
仕方ないって顔をして、
『頑張って!!』と帰り際に両肩をポン!!と、強く叩いてくれた…

先生…見ていて……

【現在の私は、以上です】
大変失礼致しました…

レイコ

No.24 10/07/01 21:04
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

【レイコ 10~12歳】

この頃が一番幸せだったかも知れない。

祖父母の家には、
・大きい叔母ちゃん
    27歳
・ちっちゃいおばちゃん
   24歳
・ちっちゃい叔父ちゃん
   22歳
・私
   10歳

☆大きい叔母ちゃんは、
デカイ病院の女医さん

☆ちっちゃいおばちゃんは 事務のOL

☆ちっちゃい叔父ちゃんは 1階の機械仕事の手伝い

丁度、この頃
大きい叔父ちゃんの子供達…………

智子(トモコ)は、3歳
理子(リコ) 2歳

学校から帰っては、毎日遊びに行き、

ピンクレディーのレコードに合わせて、踊る私を真似て、2人も踊る♪

そんな毎日が続いたのは、私が自分の友達に夢中になる中1まで続いた。

何よりも、嫁叔母ちゃんが作ってくれる、レストランみたいな鉄板にのせられたミートスパゲッティが
目の前に運ばれてくる瞬間が………………………

嬉しくて、

嬉しくて、

嬉しくて仕方がなかった。

No.25 10/07/01 21:51
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

私が、結婚する29歳まで
年を重ねるにつれて
嫁叔母ちゃんの存在が

癒しで………

理想のお母さんで……

そして………

大きい叔父ちゃんが帰ってくるともっと話が盛り上がって………

居心地がよかった…

キレたら人が変わる事を
除けば…パパと呼びたい

この家の子供に生まれたかったなー

まだこの頃は
その夢は漠然としていた。
またその頃……………

母親は、頻繁に祖父母の家に顔を出しては、
帰る時に必ず私に一万円を渡して帰っていた。

中学、高校になっても
その別れ方は変わらなかった。

当時の一万円という金額は現在のいくらになるのだろうか?

中学、高校とバイトもせずに、母親からのお小遣いで十分遊ぶ事が出来た。

この時に麻痺していた
金銭感覚が、
この習慣が

結局…

貯金する事ができなく
家出をして、独立しても
金銭管理が出来ず
借金をしては、
生活費が足りなくなって
…………

大きい叔父ちゃん夫婦に
見捨てられる原因となったのは、もっともっと先の話……………。

No.26 10/07/02 08:36
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

【祖父】……じいちゃん。
じいちゃんは、私が小学校を卒業するまで、
『厳格!!』

しつけには、厳しかった。
夜の9時になると同時に

『子供は9時に寝ろ!!』

『箸の持ち方が違う!!』

『寝転びながら、
テレビを観るな!!』

『すぐに、メソメソ泣くな!!』

すべて常識やマナー。
当たり前の事です。
じいちゃんは常に同じ位置で、同じ角度で同じ姿勢でテレビを観る。

時々、死んでいるのかと、勘違いしてしまう位、
動かない後ろ姿。

私は、小学高学年まで
じいちゃんの部屋の中の隅にある三面鏡に向かって、ブラシをマイクにし、歌手になりきって歌うのが、日課だった。

右側の鏡の角度を調節すると、少し離れた所にじいちゃんが見える。
見られると恥ずかしいのでじいちゃんが振り返るとすぐわかる様にスタンバイする。
(許されるなら、時々こんな笑い話も挟んでいきたい)

No.27 10/07/02 08:59
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

ピ○ク○ディーや、
山○百○さんの曲を歌い、振付けも完璧に踊っていた。

私のテンションは上がり 熱唱してしまう
↓ ↓ ↓ ↓
じいちゃんが振り返り
鏡越しに目が合う
↓ ↓ ↓ ↓
お互い無言…………
↓ ↓ ↓ ↓
○恵さんの様に、格好よく決めて鏡をにらんで
ポーズする
↓ ↓ ↓ ↓
じいちゃんが振り返り
鏡越しに目が合う
↓ ↓ ↓ ↓
お互い無言…………

私は高校生以降現在まで
じいちゃんが大好きだ。

ある事件が会ってから
会えないが。

結局、最後の最後まで
私にずっと同じ愛を注いでくれた…

唯一、私が我が儘が言える存在だった……

No.28 10/07/02 09:10
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

じいちゃんとの
最後のやりとり…

『じいちゃん…
私の家族はじいちゃんだけやねん…

じいちゃん、おらんかったら…死んでしまったら…私一人になるやんか

じいちゃんが死んだら、
私も一緒に焼いてもらう

だから………

じいちゃん長生きしてよ

一人になるやんか

誰もいなくなるやんか

じいちゃん…

会いたいよ…………

聞いたよ……………

90歳の今も元気に長生きしてくれているんでしょ?
最後にくれた1000円。
まだ、持ってるよ。
じいちゃん、あの時
財布の中、4000円しかなかったのに…

No.29 10/07/02 09:31
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

じいちゃんは
 言った……






『ちゃんと食べてるか?






お前の気持ちは、ちゃんとわかってるから………





ワシは、全部わかってる





これからお前が一人で
生きていくんかと思たらな…………。





お前は、あの小ちゃい犬のお母ちゃんやないか…
ええ犬買うてよかったな
犬はお前の事、
あんだけお母ちゃんやと思とるやないか…

大事に育ててやれや…』

No.30 10/07/02 10:22
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

話はレスNo.25に戻る。
私が、借金を背負うようになったのには、もう一つ理由があった。

まず、その記述の前に時代の順をおっていこう。

【レイコ 中1~中3】

この3年間で、我が家の環境はガラリと変わる…。

中1の時に、
ちいちゃい叔母ちゃんが
結婚をし、家から居なくなる。

中3の時に、
ちいちゃい叔父ちゃんが
結婚をし、家から居なくなる。

大きい叔母ちゃんは、結婚する気がなく、海外旅行が趣味。

大きい叔母ちゃんは、大のお酒(ワイン)好き。
まだその頃はメジャーではなかった、
ル○ヴィ○ンのバッグ
エ○○スのスカーフ。

海外旅行は、フランスばかりだったので、
現地で買い物をしてくるのだ。

いわば、酔っ払って帰ってきて、朝病院へ行くので、平日は全く家にいない。

将来の流行を予測しているかの様な服装だった。

本題はここから始まる。
【レイコ高1】~

おばあちゃんの性格がすべて爆発し、私の心は止まる事なく壊れていってしまう…………

No.32 10/07/02 20:25
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

※レスが感想スレとダブっている方申し訳ありません

拝啓…。

小説としてスレ立てをした直後にも関わらず感想レスを下さった

ちょこさん…

莉子さん…

一児のママさん…

そして、この小説の行く末を待ちながら、1ページずつであっても………

読んで下さっているたくさんの方々…

イライラなさっていると思います。

いつ本題へ入るんや昤

早く本題に行かないと感想もクソもわからん…

今後は、1ページずつではなく、
出来るだけ早く完成に向けて更新していく所存です。
これまで、ジジィ鄕が登場してきたり、、、

前置きが長かったのは
前半の描写がないと
後半の意味がわからなくなる…

と思ったからでした…。

私自身の為にと小説スレを立て、こんなに沢山の方が立ち寄って下さって
が立ち寄って下さっている事に正直ビビってます

こんな自分勝手な小説の進行状態でございますが

感謝とお詫びの気持ちを伝えたく、レス致しました
何卒、今後共
宜しくお願い致します。

尚、僭越でございますが
ご意見などございましたら感想スレの方へ宜しく
お願い申し上げます。

No.34 10/07/04 00:33
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

>> 33 最後まで読んで頂きましたでしょうか。

ご意見は、感想スレへとお願いしているはずです。

ルールは守って下さい。

尚、今後誹謗、中傷など、悪意のあるレスを頂いた場合は、管理者へ通告致します旨、ご了承下さいませ。

No.35 10/07/04 08:39
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

高1になり、私の体に少しずつ異変が起きていた。
少しずつ病が私を蝕んでいるにも気付かず、高校生活をスタートしていた。

この異変にもっと早く、もっと早く気付いていたら、あんなに悔しい思いはしなかったに違いない。

ばあちゃんをもっと大切に出来たのに……。


この病気とは、
ホルモンに異常をきたし体内のホルモンが過剰に多く分泌しすぎる、と言う当時は特殊の病として、研究させて欲しいという大学病院からの用紙にサインをすれば、医療費、手術入院費全て無理になる…。

No.36 10/07/04 08:43
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

24時間ホルモンが活発に動いている状況によって、下記の症状になる…と医学書に記載されている。

眠っている時も、身体は常に走っている状態である

・睡眠時も脈拍は常に、1分に130以上…汗だく、動悸。

・朝が起きられない
・常に喉が渇いているから 異常な水分摂取
・イライラ感
・学生の場合は、急な学力低下
・のぼせ
・常にゴロゴロしようとする
※以上の症状によって
ただのぐうたらだと勘違いしやすく別名『サボり病』と言われている。

さー!!何も知らない私の高校生活はスタートする。

入学当初から、登校拒否状態となる………

No.37 10/07/04 08:47
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

中学からバスケ部だったので、高校でもバスケをしたかった。

何より、バスケ部のメンバーは、全員同じクラスだったから、学校自体は楽しかったし、早朝の朝レンも行きたかった。

ばあちゃんとは
『早く、起きや!!』

『わかってるわ昤』

夕方も、ゴロゴロしているので…

『手伝い位しいや昤
年寄り一人がこんなけ用事してるのに☆●※●△昤昤』

『はー…うるさい』

とりあえず、学校に向かう事にする。
キッチンを通ると、ばあちゃんが小さい声でぼやいている。

とにかく、反抗期が特になかった私に、倍増した反抗期が訪れたかのように、イライラしていた。

『オマエを今まで、大きくしてきたんは、誰のおかげや昤毎日、嘘ばっかりついて、学校も行かんと、言う事もやってる事も、あのヤ○ザ女と一緒や昤昤昤』
………………………………………………………………思春期だったからなのだろうか?

母親と同じ生き方をしている、似ている…

と言う言葉には、なぜか
深く傷ついていた。
悔し涙を何度流した事だろうか…

No.38 10/07/04 10:52
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

私の教育担当になってくれていた、大きい叔母ちゃんから、耳にタコが出来る位言われた。

『人生が80年とすれば、この高校生活は、たったの3年間やろ?この期間だけやで!!朝起きて、遅刻しやんと学校行って勉強する…………みーーんながしてる人として…当たり前の事や昤昤昤アンタは何で、その朝起きて…って、人として当たり前の事がでけへんの蓜蓜蓜』

今も尊敬している大きい叔母ちゃんからは、どんなに私が口答えしても、恩着せがましい言葉を言われたり………私の前で母親の話題をしない様、どんなに私にムカついたとしても気遣いしてくれていたのか…。

イヤ…そうではなく
私を実質赤ん坊の頃から、育ててくれている内、私に情が湧いてきて、いつのまにか、実の妹になっていたのだろう………。昔も今も大きい叔母ちゃんへの思いは変わらず、尊敬しているし、私にとって、じいちゃんと…この人だけが…心の叫びをぶつける事のできる存在だったのだと、今改めて痛感している。

No.39 10/07/04 10:56
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

ばあちゃんは、ちいちゃい叔母ちゃんと、一番仲がよかった。

そのせいか、ちいちゃい叔母ちゃんは、ばあちゃんに性格も似ていて、言葉でよく人を傷つける様な所もそっくりだった。

ばあちゃんは毎日、ちいちゃい叔母ちゃんに電話をしては、私の悪口を言っていた。

事実を膨らませて話し、
自分の方へ味方につける。
小中学生がする様な………
ばあちゃんの一番の得意技だった。


ちいちゃい叔母ちゃんから言われる言葉には、いつも傷付いていた。

悪意を感じる事さえあった
『あんた、段々アノ女に似てくるなー(笑)ほら!この辺り!!(笑)』

最後に何気なく言われた、ひと言が……………

このひと言が………

深く胸に突き刺さった………。

『ダラダラ、学校も行かんと、おばあちゃんに口答えばっかりして……おばあちゃん泣かす事しかせえへん……。

アンタがやってる事は全部アノ女と一緒やんか昤

母娘そろって、おばあちゃん泣かして、面白いか?

レイコ…

アンタ…

因果応報……って言葉…

知ってるか………』

No.40 10/07/04 11:30
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『………………』
言葉が出ない。


『物事には、必ず…

原因と結果がある。



アンタとアノ女が

今、やってる事は



いつか、結果として



必ず



自分にふりかかってくる


人生は、必ず



そうなるようになってんねん……』



私は、その日を境に



何度も…………



  何度も…………… 



同じセリフを



心の中で叫んでいた…。

No.41 10/07/04 11:47
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

私は、母親がした事と
同じ事を繰り返してるの?



私は、不良みたいな事してないやん…………




ばあちゃんと口ゲンカした事が、そんなに悪い事?




そんな事、どこの家でもやってるやん…………




私は、みんなに育ててもらったから、口答えする事は罪になるの?




洗い物手伝わんと、ゴロゴロしてたから??






本当の本当に………





   身体が………





しんどくてしんどくて
しゃあないねん………





何でやろ…………

No.42 10/07/04 12:41
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

当然、留年通知が来た。

とにかく、しんどかった

私は、学校を辞めると言った。

なぜか、家族会議になった
私は、身体がしんどいのは登校拒否が原因なのだ…
と思い込んでいたから。

泣きながら訴えた。
『女の子の留年生は、どこ探してもおれへん
私以外は、みーーんな2年生に上がって、私を知ってる友達もいっぱいおるのに。
留年生は、体操服の色が違うねん!!
自信ない……

無理やねん……』



ずっと黙っていた、
大きい叔父ちゃんが、
口を開いた………。

No.43 10/07/04 12:44
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『もし、お前を変な目で見るヤツがおったら、ワシが毎日校門まで、送ったる!
体操服も同じ色にして欲しい!って頼んだる!

頼むから………

頼むから………

高校だけは卒業してくれ!
その為やったら…ワシは何でもする!!

ワシと一緒に学校行こ………………なっ?レイコ…………』

なぜだったのか…今でもわからない………。

小さな勇気と心強い気持ちになった。

『大きい叔父ちゃん…私、行く………から……』

【2度目の高校1年生】

あっという間に、4人組が出来た。
毎日が楽しくて仕方なかった…。

バスケ部に復帰した1日目………。





???



あれ???




腹筋が出来ない…
首しか上がらない。





???
シュート直前に左足を踏み込むと、足がもつれては転ぶ…何度やっても同じ。

何で、出来へんのん……

No.44 10/07/04 15:31
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

奇遇にも、翌日は1年生の健康診断だった。

先生は、聴診器の手をすぐさま止めて、看護士さんを呼ぶ。

『すぐに大学病院に行って下さい…』


大きい叔父ちゃん同伴で病院に行く。

病名が判明し、
現在は、特異病として認定されており、研究中。
用紙に捺印すれば、費用はすべて無料になるとの説明

大きい叔父ちゃんが、初めて口を開いた。

『原因は?』


『不明です………』


学業の事を考えれば、手術した方がいい。
見違えたかの様に、元気が戻る…と。


私は違う事を考えていた…
大きい叔父ちゃんが、初めて私と一緒に来てくれた…幼い保育園の頃から、私だけが運動会、遠足、参観日…誰にも来てもらえなかった…………


病気になった事が嬉しかった…

No.45 10/07/04 15:36
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

入院~退院まで、たったの5日。
再発の可能性は、ほぼゼロに等しい。


私が、学校に行けなかった原因を知り、家族皆が心配してくれた…。

何より、ビックリしたのは…じいちゃんが流した涙だった。


何時間もかかる遠くの病院まで、じいちゃんと大きい叔母ちゃんだけが毎日来てくれた。


手術は、30分程で終わる簡単な手術だから、手術室まで一人で行ける!!って何度言っても、じいちゃんは着いて来た。


じいちゃんは、看護士さんに止められる程、ギリギリの位置まで着いて来てくれ
『じいちゃん、大げさ(笑)』と言うと、じいちゃんは……懲りずに、無邪気な顔で手を振ってくれた。

No.46 10/07/04 15:40
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

喉の局部麻酔だったので、意識は薄いが、耳からは先生達の会話がはっきり聞こえる………???


楽しそうに笑いながら、 指先だけが、喉の所でコチョコチョ動いている。


『ふざけんなって昤ちゃんと集中しろ昤』と不安になり、目が覚めたのは、2時間後…ベッドの上だった。

No.47 10/07/04 15:49
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

大きい叔母ちゃんが私に言った一言目が…………

『じいちゃんが行方不明やねんけど…迷子なってるんちゃう??あんた、心当たりない??』


『あーーっ!!手術室の前!手術室の前!』


大きい叔母ちゃんとじいちゃんは、仲良しで名コンビだった。


要は、手術前は2人で普通のエレベーターを利用したが、手術後は眠っているから別の専用エレベーターを使う。じいちゃんの前は通らない…。

約3時間もの間、じいちゃんは、椅子の上で待ってくれていたのだ…。


大きい叔母ちゃんに、激怒されながら、ジジィが再び無邪気な顔をして現れた(笑)


喉の下部を横に約11センチ切って縫合。


大きい叔母ちゃんは完全にブチギレ状態…(笑)よほど、探し回っていたらしい。ジジィは、ニタニタ笑ってごまかしている。

笑いを我慢しては、傷口が痛む…。

しかし……
この瞬間の私の笑顔が、


私にとって…


家族との最後の笑顔になった…

No.48 10/07/05 14:02
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『ガチャン!!』



『ガッターン!!』



『ウチが一生懸命育てたんや昤』



『何でウチが責められるんや昤』



『あのヤ○ザと、まったく!!!!一緒!!!!』



『何で、ウチばっかり苦労させられなあかんの?』



『ほんまに、もーーっ昤』


毎朝、大声で祖母が叫ぶ私の悪口で目が覚める………


毎朝…

毎朝…

毎朝…

No.49 10/07/05 14:06
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『おばあちゃん、
何が気にいらんの?』


『私は感謝してるよ…』


『悪いと思ってるよ…』



『でも、こんなに毎日、嫌みばっかり言われたら、私頭おかしくなるわっ昤』

『嫌み??ウチがいつお前に嫌みをいった??』

『言うてるやんか昤
私が、いつ、母親と同じ事をしたん??
教えて!!反省して謝るから教えてよ昤』

おばあちゃんは、人の言う言葉は全く聞かない性格だった。

自分は正しい!!

話し合おうとしても、必ず…途中で、ヒステリーを起こして、
『ウチが苦労して、お前を育ててきて、何で…?何で…?この年寄りをそんなに責めて責めて…ウチは死んだ方がマシや昤昤昤』……
となるので、いくら心を通わせようとしても、いつも話し合いにならなかった。

No.50 10/07/05 15:30
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

別の日に母が来た…。

今日は泊まると言う。
旦那と喧嘩でもしたのだろう。


私は決めていた…。




今日は、初めてこの人に
ケンカを売る……………

No.51 10/07/05 15:37
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

祖母は私に、さんざん…

毎日必ず一回は、母の悪口を言っていた…。

母が来ると、ご機嫌を取る


『おばあちゃん、コイツの何が怖いワケ??』



心の中で笑っていた…。



私は、夜眠っている間に見る、うなされる怖い夢を解決したかった……………

そう………


3歳~6歳まで、閉じ込められていた…



 『押し入れの夢』

No.52 10/07/05 15:40
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

母が寝る準備をしようと押し入れを空け、布団を敷いているのを、見ながら…


勝手に……



涙が溢れて止まらなかった


『どうしたん…レイコ…』


『なぁ…知ってた?私はな…



ずっと私は………



何年も私はこの中で、オシッコを漏らしながら………………オシッコが行きたくても………行けなくて…』


『アンタ、何でそんなに
泣いてんのん??

何が言いたいねん昤』


???

涙が止まった…

No.53 10/07/05 15:53
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

冷静になるまで、少し時間がかかった。

『知ってた?アンタが家に図々しく子供をバンバン連れてきて、旦那に私の事秘密にしてたからって、何で私が、何で私が3年間もこの押し入れの中で、この押し入れの中で、おやつ持ち込んで、でも、トイレ行く事だけがでけへんかってん。アンタらの前を通らなトイレに行かれへんからや!大体、押し入れから出られへんように、重たいテーブル置くか???なぁ…教えてくれへん?はっきり答えてくれへんかな?
何で私が押し入れの辛くて苦しくて寂しくて暗い狭い夢に苦しめられなあかんの?今もこれからもずっと。3歳やで?4歳やで?
どうにかしてーや!!
何であんな長い間、悪い事もしてない子供が押し入れで涙ひとつ流さんと我慢せなあかんかったん?
アンタの、全部アンタの責任やろ?あーあーあぁぁぁーー』泣き崩れた。

母は言った…

『ごめんやで………』

No.54 10/07/06 10:58
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

一旦、現在に戻る。

本日…

【7月6日】は

私が生まれた日…。

神様仏様が、試練を与える者として、私を選んだ日。

これでもか、これでもか、と次々襲ってくる試練に、

私は勝つ事が出来なかった

不思議と、私はロクな誕生日を迎えた事がない。


私が生きる希望を完全に無くし、ただ息をしていただけの、8年前…

私は子犬を飼いたいと思った。


名前は、【みゅう】

No.55 10/07/06 11:20
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

みゅうがいてくれたから
今、私が生きている……

と言っても過言ではない。

でも、みゅうがいるから…読者の方がいてくれるから

私は、今後も小説を更新していく…。


7歳半になる、みゅう咩。
更新している時は、私から離れて待ってくれている。
更新しながら、涙が流れてしまったら…飛んできて、涙が止まるまで、一生懸命、一生懸命…休む事なく涙を舐めてくれる。


誕生日であっても、
笑顔で過ごせるのは
みゅうのお陰なんだよ…

みゅうが私を、もう一度笑顔にさせてくれたから、
そしてね…
小説でお友達もできたんだ…。

だから、もう辛くないよ…
みゅう…
   ありがとう…。

No.56 10/07/06 22:41
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

高校~短大~就職~結婚式の半年前まで………

私は、家には寝る為だけに帰っていた。

祖母と、朝の数分だけでも顔を合わせる…。

頭が、キーン!と悲鳴を起こす。

洗濯物も、自分の部屋に隠して、休みの日に…
自分の分と、置いてある祖父母の分と、一緒に洗濯していた。

祖母の悪い所は、すべての家族の悪口を言う所。

いい加減、家の中で楽しい会話をしたかった…。

No.57 10/07/06 22:44
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『こないだ、ちいちゃい叔父ちゃんの家に行ったら、迷惑そうな顔して、文句言われた!!アイツの家には2度と行けへんわ昤』

『あー…気分わるい…』

『誰がアイツの家を建ててやったんや昤』

『この年寄りが何でこんなに惨めな思いをせなあかんねん昤』

ばあちゃん…楽しい話しようよ!!

もう、何度も言ってきた。
『私は、ばあちゃんとは
合わない……』

私の心は、完全に祖母を拒否していて、これ以上、一緒に暮らしたくない……

21歳…置き手紙を残し
私は家を出た…。

No.58 10/07/06 23:57
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

同じマンション内で
ユミエ、ハルと暮らしていた。

『めんつゆある?』

ユミエが勝手に冷蔵庫を開け、持っていく。

一階のユミエの部屋が
食事場所。ハルがきゅうり玉子、ハム。私がおにぎりと漬物。

毎日、運命共同体のように仕事以外は、一緒だった。
保育園~中学まで同じだったユミエ。

高1~親友のハル。

五年間、笑い声しか出なかった。

No.59 10/07/07 01:09
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

私は、家に戻った。

半年後に結婚して私は、やっと……やっと……。

この家から離れられる。

半年位、我慢できるわ!

でも、ノイローゼになる位………以前よりも、祖母の言葉の勢いと巧妙な作戦に私は振り回されっぱなしだった…………。

『あのなーお前の母親が大きい叔父ちゃんに、お金借りにきて、全然お金返せへんのや…』

『嫁さんの手前、ウチが言わなあかんけど、アレはすぐヤ○ザなるからな…』


『わかった…私が言うから』

祖母は私に母の悪口を言って、モメさせる事が目的なの?

今までは、話だけ聞いておいて、友達や仕事で発散してきたけど、今回は明らかに、私に『なんとかしろ』と言っている。


母に電話をした。

No.60 10/07/07 01:16
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『大きい叔父ちゃんに今すぐ借りたお金持ってきぃや昤』

『あんたに関係ない事やろ昤』

鼓膜が破れる位の声で、
完全に逆ギレしている。

『それは違うやろ?アンタがそんな事をしたら、嫁叔母ちゃんに私、顔向けでけへんやろ昤』

『お前、それ誰に聞いてん??あのでしゃばりのクソババァやろ昤そこで待っとけ!!』

『何って?』

『今から来るって』

焦って、あちこちの叔母に電話をするのをみながら、
私は心の中で言っていた…『おばあちゃんが、私に母の悪口ばかり言うてきた事はこういう事なんやで…』

『ウチから聞いたって言うたらあかんで』が口癖やったけど、私が言わなくてもバレてるやんか……。

危なくなったら、私が守るから。

いい加減、学習して欲しい!!

ドン昻ドン昻ドン昻

『クソババァー昤
お前嘘ばっかりつきやがってー昤今日という今日はウチは許せへんぞ昤
出てこい…ババァ昤』

No.61 10/07/07 13:02
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

祖母は、よりにもよって!!
あの!!

『押し入れ』の中に隠れていた。


『ちょ、ちょっと待って昤落ち着きーや昤』

完全に、母は信じられない程の恐ろしい表情になっている。


私は、不思議とこの人自身を怖いと感じた事はなかった。


すでに、大きい叔父ちゃん夫婦が、神妙な表情で居間で母を待っていた。


私は、前もって念を押していた。


『大きい叔父ちゃん、
嫁叔母ちゃん、あの人が迷惑ばかりかけてごめん!
私を娘の様にここまで立派に育ててくれた2人に、あの人は、ありがとうって言うた事ないやろ??』

No.62 10/07/07 13:15
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

嫁叔母ちゃんは、言った。
『レイちゃんは今、あの人と、なーんにも関係ないし、アンタが何で謝るの…私はレイちゃんが可愛かったから、娘らがお嫁に行く時より、出来る限りの事をしたいだけ!!…それだけ!!』

頷きながら大きい叔父ちゃんが笑顔で、笑顔で…
   言った。

『ワシは、自分の妹やからアイツに貸したんや。
当たり前の事や。
レイコが中学の時、ワシらの戸籍に養女になってから、お前は、智子と理子の姉ちゃんや!!』

『しかし、あのババァは昔から、兄妹をケンカさせる事ばっかり喋って。普通はな…親は兄妹仲良くしぃやーって教えるモンやろ?』

私は、感謝一杯の
土下座をした…。

No.63 10/07/07 15:23
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

筆者より
  【お願い事】

☆この作品は、子供の時のレイコが、感じた事思った事をそのまま表現させて頂いております。

誠に勝手ながら、筆者は、固まりすぎていた過去へのこだわりが少しでも軽くなるかも知れない…と、執筆しておる次第です。

筆者の目的は、皆さんがどう思うのか…ではなく、
小説を書き終え、
 【完】と書き終えた後
自分がどう思うか……を
テーマにしております。

内容によっては、トラウマ…パニックの原因となる描写も出てまいります。

デリケートな状態で
ございます故、

ご意見は一切ご遠慮下さいませんでしょうか…。
※誹謗、中傷も同様。

この小説に関しては、
ご感想、相談、雑談のみにて、別途に感想スレをご用意しております。

勝手乍ら……
何卒、宜しく
お願い申し上げます。

No.64 10/07/07 16:57
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

頭を一旦上げて、
もう一度、頭を下げた。

『私、結婚する前に
どうしても、あの人に
言うておきたい事があるねん!!
あの人は、この家で
暴れる資格なんてない!!

みんな、あの人を憎んでる…それは、私が原因やねん!私が居なかったら、兄妹がこんなに憎みあう事はなかったはずや!!

大きい叔父ちゃん…
絶対、口挟まんといて!!
それと、手も出さんといて!! お願いします!!!!』

やっと、この日が来た…。

No.65 10/07/07 18:00
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『ちょっと、待って昤』

母は、私だけには結局怒らない…、私しかいない!!

『アンタは、今まで一回でも、家族みんなに私の事を謝った事ある?

血の繋がらない嫁叔母ちゃんに、頭を下げた事ある?』

母は、居間に座り込んだ。『アンタが今まで、どんなに兄妹に話しかけても、無視されてたよね??私が原因やんか昤

なぁー…そんな簡単な事もわからんの???
私はな……私はやっぱり…』???

あれ?私、恨み言をいっぱい言ってやるつもりやったのに、何で泣いてんのよ昤

No.66 10/07/07 18:03
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

嫁叔母ちゃんが、私の背中を撫でる。

『私はアンタを母親やと思ってない!!母親はこの人や!!』嫁叔母ちゃんの方を見る。穏やかに笑って頷いてくれる。

『でも私は、何でかわからんけど、みんなからアンタの悪口を聞かされたら、心の中で悲しかった。私は心からアンタを憎まれへんかった…何でやったんやろ』
それ以上、言葉にならなかった。

嫁叔母ちゃんが言った。
『レイちゃんが中学の時やったかなー、あなたが内臓疾患で入院した時、あなたから毎日、いつ見舞いに来てくれんの?って電話来たら、この子…毎日遠い病院まで電車に乗って、顔見に行ってたでしょ?

でも、この子が高校に入って留年してすぐに入院した時、あなたは知っていたのに一回も顔を出さなかったでしょ?

あなた以外は、全員が順番に心配で会いに来てたよ』
みんなは、レイコちゃんに隠れて本当に怒ってたわ』

No.67 10/07/07 20:06
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『お前、今日は帰ってくれ。近い内全員集まるから、絶対にお前も来い!』

私はこの言葉に深い深い意味がある事に全く気付いていなかった。


奥の部屋から、押し入れから出てきた祖母。
ブツブツ言いながら、母の悪口を言っている。

『このババァー昤』
間に合わなかった…。

『バッチーン』!
祖母は、スイマセン…スイマセン。

幼少時代の記憶など、私から飛んでしまっていた。

初めて、目の当たりにした悲しい光景だとしか思えなかった。

今、私の目の前で、

ばあちゃんが…

ばあちゃんが…

土下座をして、ゴメンナサイ。
ゴメンナサイ。ゴメンナサイ。

小さく丸まって、小さな小さな声で震えている。

No.68 10/07/07 20:47
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

右手の拳で殴り、居間のテーブルをすり抜けて、逃げようとするのを、服を引っ張り、丁度、トラックで帰ってきた、ちいちゃい叔父ちゃんと嫁叔母ちゃんが、大きい叔父ちゃんを止めるが、順番に吹き飛ばされる。
私は祖母と大きい叔父ちゃんとの間に入り、叫んでいた。

『ばあちゃん殴るんやったら私を殴りーや昤』

『お前を押入れに閉じ込めたんは誰じゃ?なんで、あの押入れは小便臭いんじゃ?ワシが何も知らんとでも思ってたんか昤』

『もーーやめてーーー!
今、全部忘れたわーー!!
ばあちゃんを私が守らんかったら誰が守るんよ!
頼むから、やめてー』

嫁叔母ちゃんが、目で合図して、
大きい叔父ちゃんと帰っていく。

『ばあちゃん、大丈夫?
病院行こ!』

おんぶしよか?

『ウチは昔からアイツの暴力、暴力で!殺された方がマシやー!!』

呆然と私は立ち尽くしていた。

No.69 10/07/08 16:03
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

その日から、祖母は3日程ふてくされて、布団から出てこなかった。

しかし、その日から

祖母は、大きい叔父ちゃんと私の母の悪口を、まるで何かに取り憑かれたかのように…
朝~晩まで、連日繰り返し止まらなかったのです。

式場探し、料理の内容、引き出物、人数合わせ…。

すべてにおいて、両家の意見は食い違っていた。

毎朝見る、祖母の暗い顔。聞くに耐えられない悪口

そして
結婚式前の両家との板挟み


私のストレスは、限界に達していた。

No.70 10/07/08 16:10
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

身内だけの式、出来るだけ費用を安くしたいという相手側。

たくさんの人を呼びたい。そこまで費用をケチらんでもいいやろ昤と言う
大きい叔父ちゃん。

式は、中○料理のコース!だと、一人で決めてしまっている大きい叔父ちゃんに私、嫁叔母ちゃん、智子、理子。全員で反論した。

智子は、23歳。
理子は、22歳。

外に出ると、おしゃれ最先端の本当に美人姉妹だった
だが、家の中では、オッサン格好の2人でもあった(笑)

『パパは、おかしいねん昤中○料理、中○料理って、人の結婚式で中○しか食べてないだけやんか昤』

と理子が言う。

『パパのその意味不明にこだわる所…ほんま、イラつくねん昤』

と智子。

『向こうさんの思う通りにしてあげな、結婚の後、向こうの家で、イヤな思いするのはレイちゃんやで昤』
と嫁叔母ちゃん。


古くっさいマイナーなお菓子をポリポリ食べながら、ニタニタ笑ってごまかす
大きい叔父ちゃん。

私は、この光景に癒されていた…。

No.71 10/07/08 17:01
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

ある日、嫁叔母ちゃんがウチに顔を出した。

結婚式の一週間前だった。

私の右肩に優しく手を乗せ言った。

『私の目を見て…』

言われた通りにした。

『なぁーレイちゃん…

今、幸せ???

リョウ君と上手くいってるの?』


『うん…リョウとは上手くいってるよ!』


『それやったら、何で
そんなに痩せてしもたん?何で幸せそうじゃないの?
今が一番幸せな時期やんかー女の子って…

私ずっと気になって見てたんよ。
結婚式に向かって、どこへ買い物に行っても、必要なものだけでいいから…っていらん気ぃばっかり遣って
ばあちゃんが無理矢理、
すべての買い物に着いてきてたもんなー。
メッチャうっとしかったな(笑)』

No.72 10/07/08 17:33
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

私は言った。

『なんかさー…ばあちゃん嫁叔母ちゃんに、めっちゃ遠回りな言い方して、
自分の買い物ばっかりしてたやん?
相当な金額やで!

買い物して、自分の気が済んだと思ったら…。

悪口、愚痴…の毎日やん?
やっぱり私…
この家から、嫁ぎたい!って思って、帰って来なければよかった…。』


嫁叔母ちゃんは涙を浮かべて言った。

『あともう少しの我慢!』

誰が想像出来ただろう?

どこにこんな家があるだろう?

一週間後の結婚式の夜に

あんな事が起こるなんて…

No.73 10/07/08 18:08
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

結婚式の前夜、

ばあちゃんが奥の部屋に私を呼んだ。

『レイコ…これは、お前のヘソの尾や(笑)』


次に見せられたのは

濃いピンク色だったであろうバスタオルが、完全に色褪せて、あちこちの綻びを縫い合わせてある。

『生まれたばっかりのお前を新大阪駅で初めて見た時、お前はこのタオルにくるまれてたんやで。

こんなボロボロになってしもたけど、

お前が嫁に行く時に渡すつもりで…

ちゃんと縫うてあるから
雑巾にできるしナ!』



私は、


初めて…


初めて…


泣きじゃくりながら


ばあちゃんに抱きついた…

No.74 10/07/09 13:02
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

翌朝… 昔、テレビでよく目にしていた、正座をして挨拶する。


何の迷いもなく、 晴れた気持ち、幸せな気持ちで、滞りなく無事に式は終わった。


夫となった、リョウの両親と姉一家だけには、初夜とはいえ、足が不自由な舅に3時間以上かけて、日帰りで帰らすわけにはいかなかった。 新居で、みんなでワイワイ楽しい団欒。

姑が言う。

『レイちゃん、向こうの家に行かんでええの? 式に呼べなかった親戚の人も集まって食事しとるんやろ?ほんまに行ってええんやで。』

『ええ、ええ。私が行かん事は言うとるからね!』
義母たちと話す時はすでに、向こうの方言で話す様になっていた。


『プルル、プルル』

固定電話が鳴る。

『はい、山…あっ違う、増山でございます昉』

私の後ろで、義姉が、
『わかるわかる!』と爆笑していた。


『???智子…なん??』

No.75 10/07/09 13:06
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

小声で智子が言う。

『ごめんやで…パパから口止めされてたんやけど、
私、辛くて見ていられなくて…』


智子の泣き声…


初めて聞いた…


私は演技をした。

『うん、わかった。
オジサン達に久しぶりに会いたいし、顔だけ出すわ!』

すぐに、新しい家族になったみんなが、
『ゆっくり行って話しておいで!』と言ってくれた。

顔は笑顔だが、私はめちゃくちゃ緊張していた。


『何?何が起きたん?』


私は、一人言を言いながら震える足で、目一杯昻車のアクセルを踏んだ…』

No.76 10/07/09 15:13
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

新居~実家までは、渋滞しやすく、通常は40分程かかる。

安全確認は忘れず、
ぶっ飛ばした昻昻

25分で着く。

その出来事は、
大きい叔父ちゃんの家で起こっていた。

二つのテーブルをくっつけてあり奥から、じいちゃん…両側から両手前まで、見事にズラリと、大きい叔父ちゃん…全兄妹夫婦が座っている。


部屋から、半分はみ出て正座をし、下を向き続けている女性…


  母だった。

No.77 10/07/09 15:48
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

私が、息を切らせながら
到着した姿を見て、


たった今、車から降りた時に聞こえていた、罵声のやりとりが嘘のように、静まり返った。


従妹の小中学生3人、

一番私になついてくれていた中学生の従弟、

智子、理子。


可愛がっていた子供達の目は泣き腫らして真っ赤だ。

大きい叔父ちゃんが言う。
『レイコ、すまんな。
こんなめでたい、お前の大事な門出の日に…な、ごめんな。』

言葉に詰まって、間が空いた。

その辛そうに話す叔父を見て、大体…私は想像できた。


母の横には、水色の綺麗な振袖を着た…私とは父親違いになる義妹が座っていた。思わず私は言っていた。
『ずっと正座したままやったん?』

『大丈夫です…』

私は大人達にキレた!

『こんな慣れない格好して、正座させて、こんな空気の中で…。見てみいや昤この娘の顔!!真っ青やないの昤この娘には、何の罪もないやないの昤』

私は、大人全員を睨みつけていた。

No.78 10/07/09 16:13
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

大きい叔父ちゃんは、立ち上がって、私がわかりやすい様に説明してくれた。

『今日、レイコがこの日を迎えるまで、兄妹みんなが姉であるレイコの母ちゃんの事を憎んできた。

でも、ワシは今日を境に…レイコの門出である今日!!
それぞれが言いたい事を全部ぶちまけて、スッキリした気持ちになって、今までの事は全部水に流して!

じいちゃんばあちゃん、
ほんで……

レイコが何も心配する事なく幸せになれる様に、みんなの心をひとつにしよう!と思ってこの場を設けたんや』

『さあ!お前らまだ言い足らんやろ!言え!!』

No.79 10/07/09 17:08
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

小ちゃい叔母ちゃんが言った。

『レイコが来て、話が中断したけど、

アンタ、今まで一回でも
レイコにあんな振袖買うたった事あったか?

それも、あんな豪華な振袖!!
どんな神経してんの??
レイコへの嫌がらせか昤』

叔母の口は止まらない…

No.80 10/07/09 17:11
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『再婚しては、大喧嘩して帰ってきて…

その度に、順番に子供連れてきて、再婚してから出来た3人の子供をバラバラにして、気が済んだら勝手気ままに帰る。人として私は許されへんのよ昤

レイコは、いくら最低な母親でも、人間失格の母親でも、いつもアンタを庇ってた。

レイコは、子供好きやから複雑な気持ちを乗り越えて義理の弟が来たら、喜んで学校から真っ直ぐ帰ってたらしいわ。ある日、レイコが、オモチャを買ってきたら、アンタは、子供連れて勝手に帰ってる……

オマエはそれでも人間か昤』

No.81 10/07/09 17:41
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

可愛いい、従弟達は
私の周りにいてくれ、
下を向いたり、私が泣いていないかどうか顔を見てくれたり…。

小声で私はみんなに言った。

『ビックリするよなー(笑) レイコ姉ちゃんは、今まで幸せやったから、哀しくないで!!泣かせてゴメンナ』

可愛くて仕方がなく、
みんなの頭を順番に撫でた
みんなが少し笑顔になった!


智子と理子は、号泣状態である。

二人に近付くと、まるで双子のように同時に私を抱き締め、なかなか離れてくれなかった。

『痛いねんけど…』と私が言う。

理子が私の目を見た。

『近いねん昤顔が!』と言うと、理子は号泣と爆笑を同時にしていた(笑)

No.82 10/07/09 18:26
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

次に口を開いたのは、
私が尊敬している
大きい叔母ちゃんだった。

静かで…言葉少なだった。

『私は、レイコが幸せへと旅立つ姿を見て、安心した
今の…今まで…
私はアンタが憎くて、
アンタの妹なのが屈辱で
同じ血が流れているんやと思うだけで、虫ずが走った

でも、今日のレイコを見て今、もう一回レイコに会えて決心がつきました。


私は今日でアンタを許す…』


この言葉を私は一生忘れないだろう…。

No.83 10/07/09 18:30
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

小ちゃい叔母ちゃんも、気が済んだ顔をして、最後に言った。


私は、今ここでアンタが両親と兄ちゃん夫婦に土下座して謝ったら許します。



母が何かを言おうとした時!!



じいちゃんが言った。



『お前はワシの娘や。
ワシは他人の娘を育てたわけやない。

娘が生んだ子を育てるのは当たり前の事や…



 謝らんでええ…』

No.84 10/07/10 16:19
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

結婚生活は、順調だった。

しかし、すぐに
北の寒い地方へ転勤する事になった…。

思えば、私の心の状態は、結婚式の前からすでに
不安定だった。

しかし、私は自分を乗り越える為、たくさんの本を読んだ。

幸せになりたかった。

リヨウは、優しかった。
でも、セックスの相性は
全く合わなかった。

じゃあ、なぜ結婚したの?
リヨウは、何より責任感の強い人…私はリヨウの仕事に対する姿勢をすごく尊敬していたから。

でも、一瞬で終わってしまう夜の夫婦生活が続く内、
少しずつ、私の本性の顔が見え隠れし始めていた…。

No.85 10/07/10 16:58
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

生活は困窮していた。

夫のお給料から、
・夫名義で建てた田舎の
ローン

・独身時代に海外で購入し た高級時計のローン

・夫の生○保険料

・夫への小遣い

・夫のお酒代

あっという間に、私の貯金の底をついた。

パートに出た…。

しかし、関西弁って怖いよね…と言われ、私は、みなさんの話に合わせて、ニコニコするだけで、雑談する時も、私はひたすら聞くだけしか出来なかった。


夫婦たった二人で、
喧嘩は毎晩!

喧嘩の原因は、『お金』

だが、不思議に私は開き直っていた。

あの…長い間の実家での我慢に比べれば、話し合いを前向きに聞いてくれる夫との生活での辛さは、屁の突っ張りにもならなかった…。

No.86 10/07/10 20:21
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

一年後、関西への転勤が決まり、また引っ越しをした

夫は、北国で修行した事が身を結び、飲食チェーン店を少しずつ増やし、あっという間に、月収は25倍に跳ね上がっていた。


関西に帰ってからの夫婦の主導権は、いつのまにか、私が握っていた。


夫は、通帳管理、貯蓄管理はすべて私に任せ、会社の経理専用に人も雇っていた

不妊治療も、夫婦で話し合い、気長にやっていこうという夫の言葉に、初めて励まされた。


しかし、


私の実家では、


兄妹がバラバラになってしまう…


事件が起きていた…

No.87 10/07/10 20:49
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

夫に了承を得て、
一泊二日で実家に帰った。

大きい叔母ちゃん、
小ちゃい叔母ちゃん
小ちゃい叔父ちゃんと

居酒屋で話を聞いた。

たった一年の間に、

じいちゃん、ばあちゃんは
自分達所有の土地や株。

すべてを大きい叔父ちゃん名義にさせられていた。

それだけは…

勘弁してくれー…

すがりつくじいちゃんの指を持って、捺印させ、

祖父の財産となるすべてのものを、自分名義にしたというのだ…。


じいちゃんは、

絶望的になり、

『ワシにはもう、なにもなくなってしもうたー』…と

天を仰ぎ…

号泣したんやで…

レイコ、どう思う?

No.88 10/07/10 21:16
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『レイコは、嫁叔母ちゃんの家族同然やし、アンタはアンタで、今まで通りの気持ちで、あの女と仲良くしてもらいたかったから、わざわざ知らせるつもりはなかってん…。だからレイコだけは、なにも聞かなかった事にして、普通にするんやで…わかったな!』

『時間ないから、また連絡するからな!』


すぐ私は、祖父母の家へ向かって、車を走らせた。

あの2人が、そんな事をしたのなら、絶対ワケがあったんや…。


車を止めた時点で、
2階から、じいちゃんが顔を覗かせた。

じいちゃーーん!と叫びながら、階段を掛け上がった
明らかに、泣き腫らした目
気付かないフリして、抱きつく。

ばあちゃんは、地獄に落ちたかの様な顔。

『じいちゃん!ばあちゃん!私がおる事忘れてた?

強い味方がおるやんか!
心配いらん!笑ってみ!』

No.89 10/07/11 10:43
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『なあ!じいちゃん!
何があったん!
言うてみ… 』

膝や肩、背中を叩いて
聞いてみた。

壁にもたれかかり…

シワシワで長年、仕事ひと筋で、かちこちに固まっている太い指先…

私が大好きなじいちゃんの大きな手が震えている!

震える手で、とめどなく流れる涙をひたすらに拭っていたが…


じいちゃんは無言のまま
天井だけを見上げていた。

No.90 10/07/11 10:48
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

ばあちゃんが叫んだ!

『じいちゃんの宝物を
アイツら夫婦は全部奪っていってしもたんや!
じいちゃんがどんなに頼んでも、無理やりに…無理やりに…ハンコを押させたんや!
あの嫁が、息子に言うたんや!
ウチらは、もう無一文や。死んだ後、お前らに遺してやれるもんが、なーんにも無くなった…』


『ばあちゃん、何か食べたん?』


『2人とも、何も…食べてへん』


『何か、食べやすい物買うてくるから…』


歩きながら思う言葉は、同じ言葉の繰返しだった。


嫁叔母ちゃんが…


そんな事を???


大きい叔父ちゃんが…


そんな残酷な事を???


状況を把握するまで、時間が必要だった。

No.91 10/07/11 12:21
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

何日か考え、決めた。


私は、2人の事を両親だと思っている。


2人とは、普段通りに接して行こう…そして、私自身が2人に対して、

『それは、違うでしょ!』
と思った時に、聞いてみよう。


嫁叔母ちゃんが、以前と変わってきている事には、気付いてはいた。


智子が結婚して、子供が出来た頃から、全く連絡は来なくなっていたし…

連絡が来たかと思うと、言葉にトゲがあるなー…と漠然と感じていたので、私からの連絡する事も少なくなっていた。

No.92 10/07/11 12:44
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

私達夫婦は、友達夫婦になっていた。

家では、漫才コンビのようだった。

子供は、どっちでもいいかな?って、お互い感じてもいた。
不妊治療は、ダメ元で続けていくか!位の気持ちだった。


しかし、ある治療を受けた事によって、情緒不安定、体がだるい、と言う症状が出始めていた。


夫に正直に相談もしていた
『無理やったら、止めてもええやん?』と言ってくれはしたものの、家事全てへの協力は一切なかった。

ある日、不妊の原因が夫の可能性が高いとの診断結果が出た。

しかし、

この診断結果が、

結婚生活破綻のきっかけになるとは…

私がこんなに長い間…

精神科に通う大きな原因になるなんて…

No.93 10/07/11 13:11
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『別れてくれへんか…』


そのひと言で、私は完全に自分を見失った。


『だから私は相談したやんか!』

『今は、気持ちが不安定やけど、それは薬の副作用やから、少し我慢して欲しいねん!って言うたら、リョウは、解った!って言うてくれたやんか。ついこないだの話やで!』

夫は言った…

『お前が、こんな状態になったのは、初めてやないやろ?』

『俺はもう…

お前の顔色ばっかり伺う事に疲れてん……』

夫は、そう言って仕事に出た。

No.94 10/07/11 13:20
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

リョウ言うたよな…


辛そうな顔して…


確かに言うたよな…


『顔色を伺っていた』って…。


今まで自分のして来た事…
自分が言って来た事…
を思い返す…。


!!!!!!


何て事!!


私は…私は…よりにもよって!!


祖母と…


全く同じ言葉を夫に浴びせ全く同じ感情で夫を傷つけていたのだ…


愕然と、立ち尽くし…


その瞬間から、私の気は狂い始めた…。

No.95 10/07/11 13:46
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

田舎から義母、実家から嫁叔母ちゃん、リョウ、私。
義母が言った。

『こんな息子やったのか!レイちゃんの暴言が何じゃ!誰でも外ヅラはええもんじゃ!それの何があかんのや!イヤじゃ!認めん!レイちゃんのええ所も悪い所も全部私は知っちょる!どこの嫁が、義父が入院したと聞きゃあ、車で飛んで来て、一人っきりで慣れない田舎で1ヶ月も泊まってくれて、夜は義母さんとワイン飲んで酔っ払って、毎日私の仕事先まで送り迎えして、義父さんの病院まで連れて行って…。目を醒まして考えや!私はレイちゃんと別れるのは絶対に嫌じゃ!頼む、この通りじゃ!考え直してくれ!!』


私は、何も言葉が出ない位に自分を責めていた…。


嫁叔母ちゃんが言った。

『一旦、レイちゃん、離れて冷静になった方がええわ…なっ?』


私は、嫁叔母の家に向かった。

No.96 10/07/11 14:22
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

嫁叔母ちゃんの家に、長居する訳にはいかない。

迷惑をかけたくない…

誰にも会いたくない…


私は、この時に、
今の主治医に出会ったのである。


離婚を決意した…


今後の私の生活、夫の現在の収入を考え、私は、自分が管理していた現金を全て持ち出し、それ以降は夫に会う事も電話で話す事もしなかった。


祖父母だけには、もう少し時間が経ってから、離婚した事を知らせたい…という気持ちに嫁叔母ちゃんも納得してくれた。


月契約で暮らせる、マンションにとりあえず、引っ越した。


嫁叔母ちゃんは、
『昼と晩ご飯は、食べに来たらええから…』と言ってくれた。

No.97 10/07/11 15:03
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

私は、毎日の様に同じ夢を見ていた。

『押し入れの夢』だ。

この夢は、結婚生活の間にも、定期的に見ていた。

でも、うなされてる事に気付かない位、夫は爆睡していたし、愛する人が隣にいるだけで、安心していた。
その夢を見た翌朝にやってくる心臓のドキドキは、家事などをしている内に治っていた。

離婚後の私は、
ある天使ちゃんの存在に何より癒されていた。

智子の長男、シュン君だ。 生後7ケ月!

赤ちゃんの笑顔には、どうしてあんなに不思議な力があるんだろう…。

そのお陰もあり、
そして、大きい叔母ちゃんの友人が経営する会社で、通院しながらも、
週に4日、2~3時間だけ、端末入力の仕事に復帰する事が出来た。

離婚後、わずか半年後だった。


私はその間に、正式に賃貸契約をし、引っ越しをした。

この引っ越しが…


この契約が…


大きい叔父ちゃん夫婦と私を永遠に切り裂く要因となるなんて…

No.98 10/07/11 19:08
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

私は決めていた。

親友と同じ『トイプードル』を飼おうと、名前まで決めていた。

『みゅう♀』

シュン君は、みゅう咩が何者なのかわからず、小さな人差し指を、手のひらサイズだったみゅう咩の目に突っ込んだり、オムツを着けたお尻に何度みゅう咩が下敷きになりかけた事か!(笑)

No.99 10/07/11 19:51
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

派遣でフルタイムで仕事も決まり、しばらくは順調だった。

しかし、どうしても体、心の言う事が聞かず、月に大体5日位は、欠勤していた。

職場内がコールセンターで大勢の人数だった点と、小さい子供を持ったママさん達が多かった事で、会社にとっては問題点なしの出勤率で、信用を失う…という心配はなかったが、

収入と支出のバランスが狂い初めていた。

私は、大バカ者だった!

私は、社内の部長にあこがれていた…

いろんな事があって、痩せていた身体を見ては、皆からの…いい感じやん?羨ましいなー!とお世辞に浮かれ、

毎月2~3万!カード払いでのオシャレ出費が止まらなくなっていた。

しかし、恋をしていた勤務時間内は、本当に幸せな時間だった…。

No.100 10/07/11 20:03
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

あっと言う間に、カードの引き落としで、貯金はなくなってしまった…。


だが、絶対に手をつけない!と決めていた金融会社のカードに……


手をつけてしまった!


  家賃は、滞納する…


すでに遅かった…。


管理会社から、保証人になっていた大きい叔父ちゃんに督促が行ったのだ。


しかし、私はお金の迷惑だけは死んでも掛けたくなかった!


あの言葉の通りになってしまったら、私は死んだ方がマシだ!


因果応報と言われたくない…。


因果応報と言われたくない!


因果応報とだけは死んでも言われたくない!!!!


私は…

初めて…

親友にお金を借り…


家賃を払った…。

No.101 10/07/11 20:26
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

私は、嫁叔母ちゃんに謝罪の電話を入れた。


『わかったよ…』


それから、一週間としないある夜…


携帯がなる…


???


大きい叔父ちゃんだった。ゆっくりと優しい声で…


『明日、家に来れるか?』

『うん…何かあった?』

『…明日、話するからね』

翌日、仕事帰りに急いで向かった…。


嫁叔母ちゃんは、あえてキッチンから出て来ない。


私は正座をして黙っていた

レイコ…


遺産相続権を放棄してくれへんか…


なんとなく、意味はわかった…


考える時間くれへんかな…

それだけを言って私は


叔父の家をあとにした……

No.102 10/07/11 20:46
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

気持ちを整理するまで…
1ヶ月かかった。


わかった事…。


お前は俺達の実の娘ではない……

と現実を突き付けられた事

大きい叔父ちゃんがソファーに座って待っていた…。

書類を渡す…


私は静かに訊いた。


『何で今なん?

家賃の件から、あの人が私とは関わりたくない!って思ったからやろ…?』


私は、1ヶ月の間で嫁叔母ちゃんの事を信じられなくなっていた。
いくら考えても、家族思いの大きい叔父ちゃんが、こんな中途半端な時期にそんな事を考えるはずがないのだ…。


私は、思いっきり本音を言ってやろう、ボコボコにされても、正直に言うのは今しかない!

と思って覚悟は決めていた…。

No.103 10/07/11 21:11
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

叔父の顔色が少し変わる。

『なぁ、叔父ちゃん…
私はお金の事なんて、今の時点で、こんな中途半端な時期に言われたって、そんな事はどうでもいい!

何であの時、私を智子らの姉ちゃんや!だの、私を期待させる様な事を言うたん?
それやったら、初めっから私に中途半端に家族やから、だとか期待させんといてよ!!それから嫁叔母ちゃん…最近の嫌みな言葉は何なん?私にこないだ、何て言うた?アンタの母親から、確かに、結婚式の時に2百万もらったけど、そんな金額話しにならんほど、アンタの結婚の時お金使わされた…って、言うたよな?

あの時言うてたやんか!
アンタが可愛いから、してるだけ!結婚式のお金いくらかかったん?納得いけてないんやったら、言うてよ昤』

気がつくと、


唇はシビれ、目が見えない

まぶたが切れ、服は血みどろ


立ち上がれない程に


大きい叔父ちゃんに殴られ続けていたらしい…。

No.104 10/07/12 07:52
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

『ピーポーピーポー』

遠くから、救急車の音。

私は横たわりながら、

『こんなん、初めてや…』と思いながら、眠りについた。


『レイコさーん
大丈夫ですかー
僕の声が聞こえてたら
手を少し握ってくれるかなー。』

思うように握れない。

『レイコー、レイコー
  何でじゃー
ワシがぜんぶ!

このじじぃがすべて!    悪いんじゃー』


じいちゃんが…


大好きなじいちゃんが…


泣き叫んでる!


イヤや!


神様…お願いです!


じいちゃんだけは…
泣かせんといて下さい!


近所の人が警察に通報し、すぐ近くに住むじいちゃんは、近くで救急車が止まる音がしたので、駆けつけて見れば…衝撃だったに違いない。


声を、言葉を出そうとするが、

『じ、じぃ、じじじ…』としか言えない。

ただ、顔を見て安心させたかった。

こんな思いをじいちゃん達にだけはさせたくない

涙が止まらない…。

No.105 10/07/12 08:23
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

当然のごとく…
じいちゃんは救急車に
乗っていた。


『オマエはー!
  何をいらん事を
アイツに言うたんじゃー』

  心の中で叫ぶ!


『ほら!じいちゃん!
  私は大丈夫や!


だから、


泣かんといて…


私は死なへん!


ティッシュをもらい
動かせる左手で…
涙を拭くと、


じいちゃんは私の手を
離さなかった。


目をつぶりながら
  思い出していた…


高校ん時入院した時も
こんな安心感があったなー

あの時は…天然ジジィ
笑かせてくれたよなー


だんだん、心がおだやかになっていった…


でも、頬からつたう涙が
止まる事はなかった。

No.106 10/07/12 09:48
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

翌朝早速、部長と課長が

お見舞いに来て下さった。

俳優の『仲○ト○ル』を、50代にしたような、

寡黙でめったに笑わないが話すと、とても気さくな上司だ。


部長は、明らかに私があこがれている事に気付いていた。


当時の私は、どれ程…
この方の存在に助けられた事だろう。


ランチに誘って頂いた時、ご飯をお代わりした私に向けて下さった最高の笑顔は今でも私の宝物だ。


『左顔面骨折、全身打撲、 頸部捻挫、唇と眉毛の中の傷を縫合』


全治6ケ月…。


部長が言う。


『みんな、すごく心配してる。君は、本当に人望がある!太陽がないとセンターが暗くて(笑)』


課長は、神妙な顔で頷くだけ…課長は、部長に対して緊張しているのだ(笑)


口が開けられなかったので、筆談で感謝の意を伝えた。

No.107 10/07/12 10:10
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

叔父は…



   逮捕された。



私は、叔父や叔母の顔を想像するだけで、パニックを起こしていた。


だが、毎日病院にきて、

土下座をし続ける、じいちゃんを見て、私は心から感謝し、心配でならなかった

このじいちゃんと

可愛いい笑顔で私を救ってくれた天使…シュン君の為だけを思い、


告訴をしなかった。


すぐに、叔父は釈放された

No.108 10/07/12 10:38
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

退院後…


家賃の督促状で、ポストが山積みになっていた。


手が震える…


足がすくむ…


涙がとめどなく溢れてくる

心臓のドキドキが止まらない…。


近くに住む親友に助けを呼んだ!


若い頃、同じマンション内で暮らしていたユミエだ。

ユミエが管理会社と話をする。いくら事情を説明しても、入院していた分と翌月分合計56万が支払えないのであれば、強制撤去。

担当者は、入居時から、イジワルだった。


携帯がなる…。


母親だ…。

No.109 10/07/12 10:52
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

相変わらずのデカイ声。

『今、兄ちゃんから電話あったわ!オマエのマンションの管理会社から、連絡あった!って。

ウチ言われたわ!!

オマエの面倒は、母親であるウチに見ろ!!ってな昤

一緒に住め!とも言われたわ昤』


私は一方的に電話を切った。


それ以上、聞くと自分が危ない…と感じた。


主治医のオッサンに言われてたのに…


実家の人と縁を切りなさい…って。

No.110 10/07/12 11:11
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

管理会社からユミエの携帯に電話が来る。


『保証人とは話になりません。自分は無関係や!
叔父と違いますよ昤の一点張りですわ!』



ユミエは、近くにあった雑誌を投げつけた…



泣いていた…。



『アンタ!引っ越しや!
全部放り投げて引っ越したったらええねん!

アンタだけ…


何でアンタだけ…


昔から…


アンタは一生懸命やってきたやんかぁーー』


ユミエ…


あんなに…泣いてくれて
ありがとう。



2ケ月後…



みゅう咩と一緒に、私は姿を消した…。


あれから、一年が経った


今……

No.111 10/07/12 11:52
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

私が引っ越した後、
どうせ、あなた方は
『勝手に処分してくれ!』
って言ったんでしょうね…

でもね、嫁叔母ちゃん…


  大きい叔父ちゃん…


私…この小説を書き始める直前まで毎日のように


あなた達に、どうやって復讐しようか…


妄想の中で、


何度も、


何度も、


計画を立てたりして、苦しかった。


でも、良かった溿


もう、そんな馬鹿げた考えは消えました。


不思議です…


今、ホッとしています。


ずーっと、頭から離れなかったんだ。


離婚した時…


子宝に恵まれなかった時…

あなた達にもう2度と会う事はないと思った時…


いつも、あの言葉がね…


 【因 果 応 報】

No.112 10/07/12 12:06
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

じいちゃん…


叔父ちゃん達と同居しているから、


じいちゃんに会えない…


その事だけを除けば、
何の悔いもありません。

どうか…


どうか…


私の事を覚えていて下さい…


そしてどうか…


どうか…


1日でも長生きして下さい…



じいちゃん……


    ありがとう……



       【完】

No.113 10/07/12 12:28
レイコ ( 40代 ♀ lo43nb )

   【あとがき】

 たくさんの方々へ。


 チャレンジして
  よかった。


 言葉が見つかりません  ナイテマス昉


皆さんのおかげで…


  皆さんのおかげで…


手元に思い出の形を何も持っていなかった私が……


 【思い出のアルバム】


を作る事が出来ました…。


ありがとうございました

ありがとうございました


心から…心から


感謝を込めて


レイコ

  • << 114 ✨✨レイコに✨✨ 幸 あれ🌱
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