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No.82 19/10/22 20:13
名無し3
あ+あ-

≫81

「足原…と阿藤をどうする…気…です…か?」

意識を失ったままの足原と阿藤が運び出されるのを見送りながら、
俺は自分の声が否が応にも震えているのを止められず、途切れ途切れにそう聞いた。

「どうする気だと?まさかお前の口からそんな言葉が出てくるとは思いもしなかったよ、遼。」

俺がずっと「父」と呼んできた高橋博士が穏やかな微笑みを浮かべながら俺に近づいてきた。

「遼、お前も自分のクローンを自分に取り込むことによって色々な恩恵を得られたのではなかったのかな?」

俺の肩をポンポンと叩きながら軽い雑談でもするような「父」の口調に思わずゾッとする。

「まさか…足原のクローンである阿藤を足原に…」

「さあ?どうかな。融合はまだまだ成功率が低い。実際お前の融合の時も何体ものクローンを無駄にしたわけだし。阿藤君…といったかな?あんなに優秀な素材を今までの様に迂闊に無駄にはできまい?」

「素材…無駄…」

まるで物の扱いの様な無造作な冷たい言い方は昔から変わらない。

それを当たり前の様に何とも思わず過ごしてきたが、自分と足原のルーツを知った時から俺の中で少しずつ何かが変わりつつあった。

「さて、いつまでもここで無駄話をしている訳にもいかない。」

「ま、待って下さい!足原と阿藤をどこに連れて行くんですか?!」

俺は出入口に向かって歩いて行く「父」に向かって叫び駆け寄ろうとしたが、

「自宅マンションまでお送りします。」

と屈強な男に有無を言わさず取り押さえられそのまま強引に車に押し込められた。

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