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海未の名は?ンミチャ!海未です!

No.106 18/02/11 18:04
作家
あ+あ-

「花陽、東京って」
「穂乃果さ〜ん!!」
亜里沙の声です。ことりの自転車の後ろで、亜里沙が手を振ってます。アスファルトにことりは自転車を止めます。
「お父さんとの話はどうだったの!?」
前のめりにことりが聞き私は返事ができません。混乱です。なにから考えればよいのか、わからなくなってます。私では、町長は取り合ってくれません。それどころか「お前は誰だ」と、穂乃果父は聞いた。私がそう聞かせました。私が穂乃果の中に入っているからダメなのでしょうか?では、穂乃果はどこにいます?穂乃果は昨日、東京に行ったと花陽は言います。なぜ?昨日とは、いつです?
穂乃果ちゃん?とことりは私の前で手を振り、お姉ちゃんどうしたの?と亜里沙が花陽に聞いてます。
穂乃果は、どこに?私はいま、どこににいます?
----もしかして?
私は視線を上げ、民家の向こうにまるい山の輪郭を重ね、そのさらに向こうにある山の稜線。私が登った山、山頂アタック。いえ山の上のご神体。口噛み酒を飲んだ場。湖からの冷たい風が吹いて、穂乃果の短い毛先を揺らし、誰かの指先のように、髪が頬を撫でます。ことりが撫でようとするのを指で払います。
「そこに……いる?」私は呟く。
「ことりはここにいるよ」
ことりたちは揃って私の視線を追います。穂乃果、彼女がそこにいるのなら----。
「ことり、自転車を借ります!」
ハンドルを奪い自転車に乗り歴代仮面ライダー1号からビルドまでの変身ポーズをします。さっさと行ってと冷たい花陽。
「え!?穂乃果ちゃんが仮面ライダー!?TOKIOの城島が好みでしょう?」
よけいなな茶々をいうふたりを無視し私は坂道を登ります!
「穂乃果ちゃん、作戦は?」
背を向ける私に、ことりは必死に伝えます。
「計画通りにお願いします!頼みました!」
静まった町に、私のウミちゃんボイスが響きます。身体から切り離された穂乃果の声が、山と湖に反射し声は大気に溶けます。私はその声より先に先にと向かい、自転車をドレミサイクロンのように走らせました!

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