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不純愛

No.372 12/05/13 22:41
ゆい ( W1QFh )
あ+あ-


「今度、東大研究室からサポートさせて頂く事になりました、研究室リーダーの坂田です。
今日は、井川名誉教授教室の皆様にご挨拶を申し上げに参りました。」


きよ…み?


「…吉宗!!」


シックな赤いワンピースに身をまとった清美が、僕を見つける。


「久しぶりね!
わぁ~、会いたかったわ!」


嬉しそうに駆け寄って、彼女は僕の手を握った。


「何で…君が?」


驚き目を丸くする僕に、清美は「ふふっ」と 微笑む。


「…あれから、大学院に入って博士号を取得したのよ?
父と同じ土台に立って、正々堂々と戦う事にしたの。
それでちょうど、こっち(京大)から手伝って欲しいと要望があって…吉宗の為なら、喜んで力になりたいって来ちゃた♪」


来ちゃった♪って…

僕は、美桜と清美に挟まれて気まずい思いだ…。


「ね?美桜さん。」

「…え?」


チラチラと二人の顔色をうかがう僕をよそに、清美はニッコリと微笑んで美桜にふる。


どういう事だ…?


「えぇ…清美さんは、私が呼んだの。
彼女の実績実力を見れば、一番協力して欲しい人だと思ったのよ…。」


美桜が清美を…?


昔なら考えられない事だ…。


僕だけ頭がパニックさ…


「美桜さんの人選は的確ね。」


「宜しくお願い致します。」


こんな風に、二人が握手を交わす日が来るなんてな…


「ところで…美桜さん、それ何?」


清美は、美桜が持つ辞令書に目を付けた。


「あ…西島教授の第一助手としてボストンに同行しろって…」


しどろもどろに言う美桜の手から清美は「ふ~ん…」と言って、それを取る。


「…それで?あなたは迷ってるの?」


「えぇ…まぁ。
フランスに蒔いたプラントのデーターも、まだ完全には採取出来てないし…。」

清美の問いに、美桜は煮え切らない態度で答える。


「そう…なら、代わりに私がボストンに行くわ♪
そうすれば、吉宗とずっと一緒に居られるもの。」


「…えぇ?!」


そう言って、清美は僕の腕に絡み付く。

「…~ッ行きます!!
私が、吉宗さんと一緒にボストンに行きますからッ!!」


美桜は怒って清美から辞令書を奪い返すと、反対側の僕の腕を掴む…。


いがみ合う二人に挟まれて…


…まんざら嫌でもない。


「…良いなぁ、西島教授はモテモテで。」


ふふっ…羨ましいだろ

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