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地獄に咲く花

No.60 09/05/12 22:10
ARIS ( 10代 ♀ yhoUh )
あ+あ-

さらに進むと今まで一本道だったものが、複雑な構造をしているものに変わった。
分かれ道は勿論のこと、大小の部屋を通り抜ける道や、扉が壁にいくつもある一本の廊下もあった。
ロイは止まっては進み、止まっては進んだ。「…こっちだ。」
道を選ぶ基準は、『音』だった。触手を退けてから聞こえている。普通のヒトが耳を澄ましても何も聞こえない微かな音だが、強化人間である彼らには聞こえていた。何かが壁や床を叩きつける『音』が。
…ダン……ダンダン…!
それはもっと下からこちらへ伝わっている。だから一行は何本もある道を辿りながら、もっと地底に進もうとしていた。
「ここは…一体何だったんだろうか。」
ジュエルは呟いた。
「地下にこんなに複雑な世界があるのは、それなりに理由があると思いますよ。」
グロウもこの使われていない通路に感心していた。
「…。」
その時ロイは…少し、立ち止まった。
「どうかしましたか。」
「…。いや…」
そしてまた歩き始めた。下へ、下へ…。
それにつれて音も強くなってきた。
ダン!!ダン!ダン!!!
三人は沈黙する。音がする扉の前に来た。何時間か歩いただろうか。
厚い扉は…衝撃がくるたび振動していた。

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