注目の話題: 付き合う気がないのにデートするのは駄目ですか; 早めにおねがいします; 連絡を辞めさせる方法は？

地球

レス12 HIT数 3207 あ+ あ-

aikokko（ 20代 ♀ ByFK ）
13/08/18 18:20(更新日時)

今日は一ヶ月ぶりのデート。一ヶ月前のデートだって二、三時間一緒に食事をしただけ。だから本当に今日が待ち遠しくて、小学生の遠足の前みたいな気分。

やっと会える。私は明日、朝早くから仕事だけどそんなの関係ない。今夜は誰よりも幸せに過ごすの。

美容院に行ってトリートメントをしてもらい、セールで買ったとは言え、新しいワンピースと、その下には新しい下着を身に着け、足が痛くて死にそうだけどすごく綺麗なピンヒールのサンダルを履く。
彼からもらったストールには丹念にアイロンをかけて前の日から準備。
彼が仕事で疲れてそうだからってリラックスグッズの手土産も用意。

「会いたかった！」

こう言いながら彼に駆け寄れば彼は喜んでくれるだろうか。さすがに三十近い女がみっともないかな（笑）

待ち合わせは彼の会社の近く。もしも彼の仕事が早めに終わったら早く会えるように、まだ待ち合わせよりだいぶ前だけど寄り道もせず電車に乗り込む。私も昼間は仕事だったけど、早く会いたい一心で仕事がはかどって早く終わったの。

彼の会社の最寄り駅に着いたところでメールが入る。

「ごめん、仕事のトラブルが発生して対応に追われてる。今日は無理だ。本当にごめんね。」

彼はきっと知らない。
三十歳を目前にした女の人生がこんなにも切なく、凄まじいスピードで日々過ぎていることを。

友達は次々に結婚し、子供が産まれる。

私の母になるためのタイムリミットは意外なほどにあとわずかである。大人になったばかりなのに。

私の母は、自分の友達の娘が「できちゃった婚」をすると、ひどくバカにする。

母は知らないだろう。ストレスで生理が遅れるたびに、「どうしよう…」という戸惑いと「ひょっとして…」という期待で、妊娠検査薬を使っている私を。
実際、私が妊娠するはずなんてない。避妊している上、私とのセックスでは彼がイカないから。朝、こっそりゴミ箱を確認すると、何も入っていないひしゃげたゴムがあるだけ。

それでも私はデパートのトイレの個室で細い棒におしっこを引っ掛けてわざわざ落胆する。ある意味、期待通りの結果である落胆という感情に、一種の満足感を得るのである。
デパートの楽しげなBGMや館内放送になんとなく安堵を覚える。

こうして今月もまた、私の命の元は大地へ帰る。

そうか、毎月毎月排出される私の命の元は、ちゃんと地に落ち、だんだん地球になっていくんだ。

なんとなくほっとして

「そっか、お仕事がんばって。また会おうね。」

と聞き分けのいい返信を送った。

ひとすじの涙が流れたけれど、やがてそれも大気になった。

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No.1979935　13/07/26 15:22(スレ作成日時)

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No.1 13/07/26 15:30
旅人1

切ねえ…

<< 4 読んでいただきありがとうございます。感想第一号嬉しいです。ホントに切ないんです。

No.2 13/07/26 15:32
名無し2 ( ♂ )

なんてこった💧

<< 5 感想ありがとうございます。なんてこった…なるほど。

No.3 13/07/26 20:11
名無し3 ( ♀ )

めんどくさいな😥

もっと楽しく生きたらいいのに。

<< 6 めんどくさい…か。そうかぁ。こういう生き方に慣れすぎてしまったな。

No.4 13/07/26 21:52
aikokko ( 20代 ♀ ByFK )

>> 1 切ねえ… 読んでいただきありがとうございます。
感想第一号嬉しいです。
ホントに切ないんです。

No.5 13/07/26 21:56
aikokko ( 20代 ♀ ByFK )

>> 2 なんてこった💧 感想ありがとうございます。
なんてこった…なるほど。

No.6 13/07/26 22:09
aikokko ( 20代 ♀ ByFK )

>> 3 めんどくさいな😥 もっと楽しく生きたらいいのに。めんどくさい…か。そうかぁ。こういう生き方に慣れすぎてしまったな。

No.7 13/07/26 22:16
匿名7

携帯小説？

フィクション？ノンフィクション？

切ないけど続きみたいな。

私は好きだな。
文、分かり易いし、既に切なさ伝わってるじゃん。

No.8 13/07/26 22:31
aikokko ( 20代 ♀ ByFK )

>> 7 ありがとうございます。
私、どうしようもない日々の鬱憤やグチを日記みたいにしてケータイのメール欄に書いては消し…ってしてきたんです。

今回はなんとなく書いて消すだけじゃ済まなくて、誰かに吐き出したくなって、でも普段「聞き分けのよい」返事をするような私は、こんな気持ち悪いこと誰にも言えないわ、と思い、少しだけ脚色して小説として投稿してみました。

一応、一話完結のつもりで投稿しましたが、また私のメール欄がたまったら投稿してみます。