《ニワカ探偵事務所》
『不倫 浮気調査。
DV 虐待 相談可。
人間 ペット捜索。
盗聴 ストーカー。
その他のトラブル
お任せください!!
ニワカ探偵事務所』
ヤツの目を盗んでの
更新になります(笑)💦
ゆっくりには なりますが また おつき合いいただけると 嬉しいです🍀🍀🍀✨✨✨✨✨
作者のクロスです🍀
ご無沙汰しております。
気づけば 最後の更新から あと4日で1年が経ちます。
怖くて読み返すことが出来なかった この小説も 更新の日付けを見ないようにしながら(笑)読み返せる余裕も出て来ました。
まだまだ 精神的と時間的余裕がないため 更新… とまではいきませんが(;_;)
本当に 申し訳ありません。
夫婦
家族
絵空事の物語りを 綴っている状態じゃなかったこと気づかずに 執筆に没頭してしまった私の 大きなミスです。
読者さまを へんに巻き込んでしまったようで 今さらながら 申し訳ない気持ちで いっぱいになってます。
更新を 待ってくださっている方 なにかの事情で苦しんでいらっしゃる方
夫婦って なんだろう
愛って なんだろう
少しでも そんなことを考えたことのある方へ🍀🍀🍀
待っていて下さいね(;_;)🍀
クロス必ず帰ってまいります!
(突然の興奮( ̄・・ ̄))
皆さんと
コタエえを探すために✨✨✨
まだまだ 寒い日が続きますね{{(>_<;)}}
今日は 鍋にでもしましょう✨
(なんだよ それ)
(笑)それでは いずれまた☺🍀
です❤❤❤✨✨✨
>> 171
momoさんっ(;_;)❤💦💦
またまた 発見が遅れました~(´Д`;)💦💦
ほんと ごめんね!!💦
(急に フレンドリーか…)
なんて 心ふるえる 嬉しい ご感想😭🍀🍀🍀✨✨✨✨
波長が落ち着くだなんて✨✨❤
momoさんは 言葉のマジシャンすかっ(´Д`)❤❤❤✨✨
しかも あんな駄作を 2度も読み返していただけるなんて(;_;)🍀 ほんと感激です🍀✨✨
私の行方(笑)も 探していただいたとのこと(;_;)🍀🍀🍀
申し訳なくて 有り難くって またまた感激しております!
(;_;)m(_ _)m✨✨✨🍀
数日前 Part33を更新した 私の3年続いてます 古巣のスレッド貼ってゆきますね☺💕
http://mikle.jp/thread/1826570/
たくさんの仲間に励まされながら 日々グダグダ(笑) 心の病と闘っております😱💦💦
このスレッドの Part29が 【ニワカ…】の本編レス最後から 続いてるカタチになりますm(_ _)m🍀🍀🍀
momoさんの お時間のある時 Part29から のぞいていただけると ちっとも カッケ~くない(笑)私の その後と現在… 途中うまくクリアすれば 袋とじ特典映像にも 出会えるかもしれません(笑)😂💦💦
出会いたくねっつーのね😂❤💦
(くだけ過ぎm(_ _)m)
Σ( ̄□ ̄;
お返事 遅くなった上に 長々と絡みつきまして ごめんなさいね😭 momoさん😭💦💦
いつでも お話し聞きますよ⤴
ぜひ 遊びに来て下さい☺❤✨
ただ💦私また 主人から 📱禁止令を発令されてしまったので😂💦 頻繁に📱手に出来なくなっちまってるんですがね(´Д`;)…
って 話しなげ~なげ~…
年寄りなんで 勘弁してね~😱
momoさんっ(;_;)💦💦
拙い小説を読んでいただけました事 心より感謝します😭❤
(遅いっての…)
本当に ありがとうございました😭😭😭🍀🍀🍀✨✨✨❤❤❤
>> 169
パムさん😭💖パムさん😭💖
優しいパムさん😭✨✨🍀
お心づかい 本当に感謝します(;_;)✨✨✨
今 思えば
✏書くことを逃げ道にしてた事 よくわかるんです…
✏没頭することで 現実のわずらわしさから 目をそむけてたんですね(;_;)
あたしは 本当に弱い。
元の旦那のように「おまえは 強いから…」なんて放り出されてたら あたし 今 パムさんに お返事できてなかったでしょうね(笑)
パムさんの あったかな優しい気持ち シッカリいただきました☺🍀🍀🍀✨✨✨
待っていてくださるとの言葉 とても嬉しく 有り難いです😭💖
本当に ありがとうございました😭😭😭🍀🍀🍀✨✨
>> 167
莉央さん😭🍀✨
ご心配おかけしてます😭
浮気と呼べるほどのもんじゃござんせんでしたが(笑) それでも けっこう凹んでしまい…
夫婦愛を取り戻すべく 日夜 心の奮闘中…
なのは あたしだけで 🐙本人は まるで何事もなかったかのように 明るく元気( ̄▽ ̄)
信用 取り戻そうと 必死の努力はしてくれてますが… なにしろ あたし…
根っからの サイギシ~ン(新しいヒーローみたいでしょ(笑)って 言ってる場合か…)のカタマリなので💦💦
若干 ウツになってしまいまして(;_;)(;_;)(;_;)
本日 お💊もらって来ました…
😱もしや 莉央さん
本家スレの タイトル頁 ご覧になりました💦💦❓
こんなような 精神状態なので ✏廃業ではなく ✏休業と 訂正させていただきますね☺💦
いずれ 必ず再開し完結させたいと思います(;_;)🍀🍀🍀✨✨✨
莉央さんのレス✨✨
めちゃめちゃ嬉しかったです😭❤❤❤✨✨✨
本当に 本当に
ありがとうございました😭🍀✨
>> 161
クロス様~(泣)
以前、旦那さまから…
お前の📱折りたいって言われた😭って、おっしゃってた時…
もしかしたら📱で小説を執筆している…
パムさん😭
カン… するどいですねっ⤴
その通りで 話しておりませんでした(;_;)
今日 高校時代の友人(墜天使のSです)に話しをし 『📱ネットにハマりこんでる人間は まわり見えね~からな。一樹君も そんなリエは 驚異だったと思うよ…』と 言われました(;_;)
そうですね😢サマンサさん…
私 きっと彼に あまえていたのでしょうね…
勝手なトラウマを 押しつけ いつでも そういう猜疑心のカタマリの目で 見続けて来たのかも しれないです😢
多少の演技で いいですか😭
パムさん😭😭😭
やっぱ この高飛車ババァ
急には 変われないみたいです…
本当に いつも
胸がポっとあたかくなる お言葉 優しい気持ち✨✨✨
ありがとうです❤パムさん❤✨
>> 159
📱をスマホにしてから、なかなか慣れず…
一気に読んできたところ…
クロスさんがそんな大変なことにぃ~😱
辛かっ…
サマンサさん😢
ありがとうございます(;_;)
本当に こんな事になってしまい サマンサさん、皆さまに 申し訳ない気持ちでいっぱいです…
とりあえず 📱を持ってることが 気に入らないようなので…
サマンサさん 優しい気持ち 本当にありがとうございます。
1分1秒 気持ちが コロコロ変わります(;_;)
心臓が ずっと トットットッと いやな音をたててます…
早く 逃れたい…
時間に頼ります(;_;)
悲しい思いさせて ごめんなさいです サマンサさん😢
>> 159
📱をスマホにしてから、なかなか慣れず…
一気に読んできたところ…
クロスさんがそんな大変なことにぃ~😱
辛かっ…
クロス様~(泣)
以前、旦那さまから…
お前の📱折りたいって言われた😭って、おっしゃってた時…
もしかしたら📱で小説を執筆しているコトを伝えてないのでは👀❓ってふと思ったコトがありました😭旦那さまの寝てる最中に書いてます😃って、おっしゃってた時も、もしかしたら旦那さまは寝たフリしながら傷ついてたかもですね⤵
クロス様は今まで苦労や哀しい思いをしてきた分、頼りがいがあって安心できる旦那さまに心底甘えるコトが出来てたのかな~💓って思います☺
今は旦那さまを許せなくても多少演技でもいいと思いますので今までの分、癒してあげてください☺💕時々はチクってしながらね☺
長々スミマセン🙇💦
これから、クロス様とご家族の皆様が平穏な幸せで包まれまするよう✨心からお祈りしております✨
- << 164 パムさん😭 カン… するどいですねっ⤴ その通りで 話しておりませんでした(;_;) 今日 高校時代の友人(墜天使のSです)に話しをし 『📱ネットにハマりこんでる人間は まわり見えね~からな。一樹君も そんなリエは 驚異だったと思うよ…』と 言われました(;_;) そうですね😢サマンサさん… 私 きっと彼に あまえていたのでしょうね… 勝手なトラウマを 押しつけ いつでも そういう猜疑心のカタマリの目で 見続けて来たのかも しれないです😢 多少の演技で いいですか😭 パムさん😭😭😭 やっぱ この高飛車ババァ 急には 変われないみたいです… 本当に いつも 胸がポっとあたかくなる お言葉 優しい気持ち✨✨✨ ありがとうです❤パムさん❤✨
>> 158
ncpさん(;_;)
あったかい心づかい
ありがとうございます🍀
ncpさんも 経験おありなんですね…
どんなに おつらかった…
俺も、バツイチです😁
浮気されたのは、今カノです🔥
いまだに、付き合ってるなんて奇特でしょ😁
まぁ、次に同じ事したらボコボコにするって、言ってあるしね😁
クロスさんが、1日でも早く元気になるように、願っていますね🙇
- << 163 ncpさんも バツイチ😲 意外でした… そして なんと今カノちゃん😢 … 奇特だなんて(;_;) 思いやりが深いと言うのです🍀 次は ボコボコ~😱💦💦 今カノちゃん、罪を きちんと認めてるんですね… やはり そうそう スキっとはいかないみたいです( ̄▽ ̄)… ブスブス くすぶってます😩 ご心配を 本当にありがとうございます🍀ncpさん😭🍀✨ 誰か はやく 時計の針を動かしてくれ~(´Д`;)って感じの クロスでした💧💧💧
📱をスマホにしてから、なかなか慣れず…
一気に読んできたところ…
クロスさんがそんな大変なことにぃ~😱
辛かったですね⤵
クロスさんの誤解は解けましたか?
ご主人は小説のこと、理解してくれましたか?
今までたくさん辛い思いをしてきたクロスさん
もうこれ以上苦しまないでほしいです😭
- << 161 クロス様~(泣) 以前、旦那さまから… お前の📱折りたいって言われた😭って、おっしゃってた時… もしかしたら📱で小説を執筆しているコトを伝えてないのでは👀❓ってふと思ったコトがありました😭旦那さまの寝てる最中に書いてます😃って、おっしゃってた時も、もしかしたら旦那さまは寝たフリしながら傷ついてたかもですね⤵ クロス様は今まで苦労や哀しい思いをしてきた分、頼りがいがあって安心できる旦那さまに心底甘えるコトが出来てたのかな~💓って思います☺ 今は旦那さまを許せなくても多少演技でもいいと思いますので今までの分、癒してあげてください☺💕時々はチクってしながらね☺ 長々スミマセン🙇💦 これから、クロス様とご家族の皆様が平穏な幸せで包まれまするよう✨心からお祈りしております✨
- << 162 サマンサさん😢 ありがとうございます(;_;) 本当に こんな事になってしまい サマンサさん、皆さまに 申し訳ない気持ちでいっぱいです… とりあえず 📱を持ってることが 気に入らないようなので… サマンサさん 優しい気持ち 本当にありがとうございます。 1分1秒 気持ちが コロコロ変わります(;_;) 心臓が ずっと トットットッと いやな音をたててます… 早く 逃れたい… 時間に頼ります(;_;) 悲しい思いさせて ごめんなさいです サマンサさん😢
>> 157
ncpさん(;_;)
あったかい心づかい
ありがとうございます🍀
ncpさんも 経験おありなんですね…
どんなに おつらかったか…
私の場合
100% 私が悪いです。
旦那に たいしては 全開高飛車ババァだったんで(;_;)
2人目を出産し 小説書きはじめてからは なおさら
行ってらっしゃいも おかえりなさいも言わない女になってたんです。
私の笑顔が 欲しかった。
たしかに 言い訳ですが
ずっと笑顔でいれば こんな事 起きなかったのも事実です。
ncpさんは きっと 青天のへきれきだったのでしょうね(;_;)
私の 1度目の離婚の時のように。
どんなにか 苦しかったでしょう…
早いうちに 気持ち切り替えられそうです(^-^)
勝手な主に エールを 本当に ありがとうございます😭🍀
ncpさん🍀🍀🍀
必ず
完結させますからね✨✨🍀🍀🍀
- << 160 俺も、バツイチです😁 浮気されたのは、今カノです🔥 いまだに、付き合ってるなんて奇特でしょ😁 まぁ、次に同じ事したらボコボコにするって、言ってあるしね😁 クロスさんが、1日でも早く元気になるように、願っていますね🙇
>> 155
嵐ちゃんさん😭😭😭
元気の出るコメント✨
本当に ありがとです😭💕💕💕
原因が 自分にあるのわかるから 力いっぱい 罵倒できない私がいます(;_;)
さよなら言って ひきとめられる事でしか 愛情はかって安心できない くだらない女のままです。
情けない…
自分のせいだと理解しながら モヤモヤが消えない。
少し いやかなり
努力しようと思います☺
今 スレの仲間に 旦那の望む笑顔を つくる事を 負けたと立ち止まるな… と言われました。
プライドで 同じ過ち繰り返すのは あまりにも成長がないですよね☺
嵐ちゃんさん✨
私の分まで 怒ってくださるから 気持ち軽くなります🍀🍀🍀
本当に ありがとうです✨✨✨
救われます(;_;)🍀
見せたら…
📱折られちゃうかも(爆)😂💦
嵐ちゃんさん❤
愛してます❤❤❤
>> 152
クロスさ~ん😢
気付かずにいた「if」を読み…やっと追いついて読んでいたのに😢
私の記憶が確かであれば、束縛・嫉妬の激しい旦那さんです…
嵐ちゃんさん😭
攻撃開始の許可
ありがとうです~😭🍀
ちょっと笑顔にさせてもらっちゃいました(笑)
これがね 嵐ちゃんさん✋
相手 17の女の子なんですよ
セックスしたら ソク逮捕なので やってない… と。
私の刺々しさから 解放されるための ただの話し相手だと言いやがるんです💢
まったく 今朝も 男に会いに行く気か⁉と ここに書き込んだあと 外 出ようとしたら 首ねっこつかまえられ ズルズルと ひきづり戻されて⤵
あんたがしてよくて あたしがしちゃいけない理由はナンダ⁉と言ったら おまえは女だから( ̄▽ ̄)…
そして おまえはスグ寝るから… ( ̄▽ ̄)… ですと。
俺は おまえと違って バカじゃないから やったりしない。 癒し求めてるだけ。おまえみたいなバカと違って 家族大切だから その場の感情や成り行きで セックスしない… エトセトラ…
…
嵐ちゃんさん…
悪いの あいつですよね?
まだまだ 冷静になれそうもありません… が
また 子供ふりまわすのは… 避けなくちゃいけませんよね😢
ほんとのバカになっちゃ
いかんよな… と。
アツいエール✨✨
本当に ありがとうございました😭🍀嵐ちゃんさん😭🍀✨
生まれて初めて 男の携帯ってもんを 盗み見しました😂
また✏小説再開したら
よりリアルに描写できそうです(笑)って笑い事じゃない…
あ~ クソ腹立つ💢💢💢
一緒に怒ってくれて ありがとうです😭 嵐ちゃんさん😭‼
>> 151
💦💦💦
結婚6周年&👶誕生日を目前に…今とてもショックを受けてらっしゃるのに気丈に振る舞われているクロス様がとても心配です😭
どうか…
パムさん😭
本当に いつも見守ってくださり 感謝の気持ちで いっぱいです。
ありがとうございます。
その通りなんです パムさん
言わないあたしも あたしだけど 小説書いてること さっき初めてうちあけたんです。
くだらないって言われるの 目に見えてるから 黙ってたんですよ💦💦
それを 男との📱やりとりだと思ってたらしく…
再三の注意もきかない私に はらわた煮え繰り返ってたみたいです。
墜天使時代のケースとは あまりにも違いすぎる 今回の流れ…
あん時みたいに『本気で 愛してる』と言われるのもキツいけど 『別に こんなもんいらん』的なこと言われるのも なんだか怒りのぶつけようがなくて…
長々と ごめんなさいパムさん
聞いてくれて ありがとうです
心から 感謝します🍀
クロスさ~ん😢
気付かずにいた「if」を読み…やっと追いついて読んでいたのに😢
私の記憶が確かであれば、束縛・嫉妬の激しい旦那さんですよね❓💢
てめえは束縛していて浮気かい💢
あ~~💢許せん💢
攻撃開始して良いです。
私が許します‼
- << 154 嵐ちゃんさん😭 攻撃開始の許可 ありがとうです~😭🍀 ちょっと笑顔にさせてもらっちゃいました(笑) これがね 嵐ちゃんさん✋ 相手 17の女の子なんですよ セックスしたら ソク逮捕なので やってない… と。 私の刺々しさから 解放されるための ただの話し相手だと言いやがるんです💢 まったく 今朝も 男に会いに行く気か⁉と ここに書き込んだあと 外 出ようとしたら 首ねっこつかまえられ ズルズルと ひきづり戻されて⤵ あんたがしてよくて あたしがしちゃいけない理由はナンダ⁉と言ったら おまえは女だから( ̄▽ ̄)… そして おまえはスグ寝るから… ( ̄▽ ̄)… ですと。 俺は おまえと違って バカじゃないから やったりしない。 癒し求めてるだけ。おまえみたいなバカと違って 家族大切だから その場の感情や成り行きで セックスしない… エトセトラ… … 嵐ちゃんさん… 悪いの あいつですよね? まだまだ 冷静になれそうもありません… が また 子供ふりまわすのは… 避けなくちゃいけませんよね😢 ほんとのバカになっちゃ いかんよな… と。 アツいエール✨✨ 本当に ありがとうございました😭🍀嵐ちゃんさん😭🍀✨ 生まれて初めて 男の携帯ってもんを 盗み見しました😂 また✏小説再開したら よりリアルに描写できそうです(笑)って笑い事じゃない… あ~ クソ腹立つ💢💢💢 一緒に怒ってくれて ありがとうです😭 嵐ちゃんさん😭‼
>> 150
💦💦💦
結婚6周年&👶誕生日を目前に…今とてもショックを受けてらっしゃるのに気丈に振る舞われているクロス様がとても心配です😭
どうか、旦那さんとじっくり話して下さい🙇
もしかしたらクロス様の小説執筆に夫婦の時間を取られて寂しかったのかも…
擁護する気持ちはありません。浮気は絶対に×ですが、👶ちゃんの為にもクロス様の為にも旦那さんとじっくり話して下さい🙇
- << 153 パムさん😭 本当に いつも見守ってくださり 感謝の気持ちで いっぱいです。 ありがとうございます。 その通りなんです パムさん 言わないあたしも あたしだけど 小説書いてること さっき初めてうちあけたんです。 くだらないって言われるの 目に見えてるから 黙ってたんですよ💦💦 それを 男との📱やりとりだと思ってたらしく… 再三の注意もきかない私に はらわた煮え繰り返ってたみたいです。 墜天使時代のケースとは あまりにも違いすぎる 今回の流れ… あん時みたいに『本気で 愛してる』と言われるのもキツいけど 『別に こんなもんいらん』的なこと言われるのも なんだか怒りのぶつけようがなくて… 長々と ごめんなさいパムさん 聞いてくれて ありがとうです 心から 感謝します🍀
皆様へ…
フィクションで このような事を 書き綴っておりましたが…
リアルに浮気をされてしまいました( ̄▽ ̄)…
気持ちの整理がつくまで おやすみさせていただきます…
m(_ _)m
本当に 申し訳ありません。
墜天使 ふたたび… です。
もうじき 6年目の結婚記念日だったというのに…
ちなみに 明日は 下の子供の2歳の お誕生日だというのに…
やはり 5年周期説は 私の人生から 拭い去れないようです。
パニクって別スレたてようとしたのですが 皆様へ ご挨拶かたがた ここに書かせていただきましたm(_ _)m
自レス解除しますので お時間のある方に アドバイスいただけると嬉しいです(;_;)
ただ 主 パニクり状態のため 返信は滞るかと思います。
なんだかね~…
泣けないんです…
あ…
くだけて すみません。
16年ぶりぐらいに起こった絶望に 自分で笑っちゃってます😂
はあ~あ…
楽しみにしてくださってた方々に 心より お詫び致します。
クロス
>> 148
「パパ いたい~?」
ひなが背伸びをして 孝志の顔を のぞき込むと 彼は とたんに笑顔になる…
「ぜんっぜん痛くないよ(笑)」
「ほんとに~(笑)?」
「 … 」
(来るなら来るって 言ってくれたらいいじゃない(怒))
「由紀子さん ごめんね
連絡もしないで…
ひなが パパに会いたいって言うもんだから(笑)」
すぐ 表情に出る由紀子の顔を見て 察した姑が 声をかける。
(ギクっ…)
「いいえ(笑)お義母さん…
お迎えも
ありがとうございました(笑)」
孝志の母親は 微笑みながら
(なんで 息子に会いに来るのに いちいち あんたにことわらなきゃならないのよっ(怒))
と 心で叫ぶ。
「パパ お遊戯会まで
おケガなおる~?」
「ああ(笑) 治…」
「治んね~な~ ひな(笑)」
「ヤメロよ 親父(怒)」
ひなを からかうのが大好きな 孝志の父親…
「パパは ワリ~ことばっかりしてっから バチがあたったんだぞ ひな(笑)(笑)」
「おじいちゃんのバカ!」
「こら! ひな…」
(なによ…
今のどういう意味…?)
「大丈夫だ ひな(笑)
パパ 見に行くよ 幼稚園に…」
孝志の言葉に
「そう言えば… 」
と 母親が話し出す。
「さっき 駐車場で ひなの幼稚園の 友達のお母さんに会ったよ! 由紀子さん(笑)」
>> 147
「アンパンマンは きみさ~♪
ゆうきを 出し~て~♪
アンパンマンは… 」
美紀が 敷いたままの布団に 瑞穂はくるまり 歌をうたう…
「あったかい(笑)…」
目をパチパチさせて 天井を見ながら 蛍光灯のまんまるが ドラえもんの顔に似ていることに 気づく。
「あんなこと いいな♪
でっきたら いいな♪
あんな夢 こんな夢 いっ…」
涙が 冷たい顔をつたう。
「涙 あったか~い(笑)」
足をバタバタしてみる…
「…パパ
まだかな~ 」
『遠いのよ!ここ!』
美紀の言葉が 瑞穂の耳に いつまでも残って消えなかった…
帰って来ないのかもしれない
なんとなく 瑞穂は
そんな気さえしていた。
「ママ… ママぁ… 」
口にすると 鼻の奥が痛くなって また涙が ボロボロと流れ出て来る…
「どうして 瑞穂を置いて行ったの? いつも一緒にいたのに どうして…?」
胸が ギュウっと苦しくなる。
「こわいよ~ こわいよ~…」
ピンポ~ン
「きゃあ!」
瑞穂は驚き 布団をかぶる。
ピンポ~ン
そっと布団から顔を出す
「誰だろう…」
ピンポ~ン…
ガバッと布団をめくると 瑞穂は起き上がり ソロリソロリと 玄関に向かって歩き出した。
>> 146
「今から
次長と飲みに行く人~!!」
…
事務所の真ん中で 三谷が 大きく手を挙げながら叫ぶ。
先程とは違う 異様な雰囲気が 事務所内を満たしていた。
「…なんだよ
突然のキャラ変えかよ…」
和馬が ゾっとしてつぶやく。
「誰も行くわけね~だろが…」
遠藤が 馬鹿にしたように フンと鼻を鳴らしたとき
「は~い♪
ルカ 行きま~す(笑)」
「はっ!?」
和馬と遠藤が 同時に顔を そちらに向けた。
「芹沢君だけか~?」
三谷が言うと
「俺も行きます…」
「遠藤…?」
遠藤が 立ち上がる。
「じゃあ 俺も!」
中鉢も 立ち上がった。
「女子は~???」
クネクネする三谷。
「大丈夫か あのオッサン…」
呆然とする和馬に
「おまえも来いよ 笠原…」
遠藤が 低く言った。
「いや… 俺は今日は… 」
…
和馬は
どうしても望に会いたかった…
一瞬でも 抱きとめてしまったことで 和馬の気持ちは また加速しはじめている。
「加藤君も行こうよ…」
三谷が 加藤の肩に腕をまわす
「な…」
「加藤さんが行くなら
私も行こうかな(笑)」
「結木君!
そう来なくっちゃ(笑)」
三谷の言葉に、結木綾香が ニッコリと微笑む…
「あとは~(笑)?
締~め切っちゃうぞ~!!」
…
「次長…
ここも しめて… 」
加藤が 眼鏡を指でクイっと押し上げると 三谷の股間に 鋭い視線を投げかけた。
>> 145
「出てってくれ…!!
頼む!! 」
杉浦は 夕食後、二階の自室に戻ると 山口薫… 仙石薫に 頭を下げた。
畳に 額がつくほどに…
「 … 」
「おまえ…
異常だと思わないか?」
「…なにが?」
表情ひとつ変えず
タバコに火をつける…
「この状況がだよっ!!」
杉浦は もう限界だった。
美羽も この家の人々も
杉浦には大切な家族…
手放すことの出来ない状況の中で 杉浦は かつて薫を愛した。
美羽の父親としても 多くの収入を望めない この家の両親の為にも 家を出て薫と2人で暮らすことは その時の杉浦の選択肢には 含まれていなかった…
本当の息子のように 杉浦を慕う両親も なんの迷いもなく 薫を この家に迎え入れた。
平和な時間は それでも しばらくの間 この家にも流れていたのだ…
…
「行くところなんか…
私には ないのよ…
アっちゃん…… 」
薫が 大声で泣き出す。
「僕が見つけるよ!
言ってるだろう 何度も!!」
「独りでなんか
暮らせない!!!」
…
情の深い杉浦は
いつも ここから先に進むことが出来ずにいた。
(どこで…
狂ってしまったんだ…!!)
「薫…
僕たちは 他人だよ」
杉浦は 望の言葉を思い出し
絞り出すように
声を 押し出した…
>> 144
「笠原係長! 2番に サンシン工業さんから お電話です」
和馬は うなずき 受話器をあげ 点滅する【2】を指で押す。
「お世話になっております!
笠原です… 」
…
(ちくしょう…
何も 頭に入んね~…)
早々に話しを済ませると 受話器を置き 遠藤の顔を盗み見る…
「なに 見てんだよ…」
(気づくのかよ(泣)💦)
「なぁ 遠藤…」
「仕事中だ…!!」
「 …… 」
加藤とともに 事務所に戻ると 遠藤はもう 自分の席に座っていた。
幾人かの社員が 好奇の目を 和馬達に向けたが いたって 淡々と仕事は続けられていた…
ルカと絵里奈… そして 結木綾香が 談笑しながら 事務所に入って来たのは その後だ。
「どこに行ってたの!?
芹沢さん!!」
加藤敦子が 自分の席から 大声でルカに話しかけると 事務所の中が 一瞬シンとなる…
ルカは ツカツカと 加藤の席に 歩み寄ると
「ご心配おかけして 申し訳ありませんでした 加藤主任…」
深々と 頭を下げる。
「心配なんかしてないけど…
迷惑かかる人がいるんだから…
気をつけなさいよ…!」
和馬を チラリと見る加藤。
「もういいじゃないですか(笑)
加藤さん… 」
綾香が その柔らかい手を 加藤の両肩に 笑顔でのせる…
「結木…… 」
加藤が 怪訝な目で
綾香を 見上げた。
>> 143
「さて…
まずは……」
望が 机で頭を抱えた。
「…
おまえは 今冷静に 物事を考えられる状態か? 望… 」
郷の言葉に 望が顔をあげる。
「どういう意味ですか?」
「最近のおまえを見てたら
不安になる… 」
机の横に立つ 郷の顔を
望は まじまじと見つめた。
(… 見んなよ💦)
「俺達はチームだ…」
「 … はい 」
(だから 見んなって!)
「トップのおまえが 隠し事をしてたら 俺達はガタガタだ」
…
「じゃあ お先ね(笑)」
「お疲れさまでした~(笑)」
「お疲れ…」
ミヨ子と 凛々香が 事務所を あとにする…
「隠し事なんて…」
望が 目をそらすと
「ちゃんと こっち向けよ!」
…
おいおい。 郷さん。
「なんだか
痴話喧嘩みたいですね…」
「ほんとだね(笑)」
坂牧と相原は
なんだか 仲良しだ。
…
望は あきらめて口を開く。
「郷さんには
かなわないな(笑)…」
(可愛いじゃね~か…)
「 …… 」
「佐川孝志の不貞の相手は…
私の学生時代からの
親友だったんです… 」
「なんだって!?」
「… 隠してて
ごめんなさい 郷さん…」
頭を下げる望に
「つらかったな… 」
と言った郷の手は
その艶やかな髪を撫でることも出来ず ただカタく…
むすばれていた。
>> 142
「あら~(笑)
こんばんは~(笑)
ど~も佐川さん… 」
病院の駐車場
美紀は 携帯を急いで バッグにしまい込みながら 車に乗り込もうとした…
(よりによって なんで
鉢合わせなのよ!!… )
「お見舞いに来てくれたの?」
「あ… いえ💦💦
私 実家がこっちで…
父が 入院してるんですよ~」
「それは 大変ね…」
(いいから 早く行けよ(怒))
「じきに 退院なんで(笑)…」
「おばあちゃん 早く行こう」
ひなが 祖母の腕を引っ張る。
「まったく 女はスグ長話しが はじまりやがる(怒)」
…
( …孝志の お父さんか~
似てるなぁ(笑))
「あ💦 いや💦
お嬢さんは 悪くね~よ💦」
「やだわ(笑)
お嬢さんだなんて(笑)」
(優しいとこも 孝志ソックリね(笑)口は悪いけど(笑))
…
「おじいちゃん!!」
(… ハッ)
「じゃあ ひなちゃんパパ
お大事に(笑) 」
「お父さまも お大事にね…」
「ありがとうございます(笑)」
(ピンピンしてるけど…)
…
「あ~… ビックリした… 」
(だけど あいつらが来たなら あの女も 早く帰らざるをえないわよね(笑) ラッキー♪)
「うふふ…」
…
孝志の『愛してる』を
何度も噛みしめながら
美紀は 出入り口の見える場所へと 車を移動しはじめた。
>> 141
(寒い… )
目をパっと開く。
「ママっ!?」
ガバッと起き上がった瑞穂の横に スナック菓子が バラバラとこぼれ落ちる…
…
チラチラと テレビの画面の灯りだけが 部屋を照らしていた。
「マ~マ~…」
怖くて 悲しくて 涙がポロポロと 流れおちる…
急いで立ち上がり もう1度 電気のスイッチに 手をのばしてみたが… 今の瑞穂には 気力がなかった。
「どうしよう…」
(お隣のおうちに行こう…)
玄関に向かおうとした時
電話が鳴った。
急いで 飛びつく瑞穂。
『もしもし』
「ママ!ママ! ママあ~…」
『なに泣いてんのよ…』
「瑞穂ね ヒッ 電気ね ヒック
つけられ… ヒッないんだよ」
『届かないの?』
「ママ… ヒックまだ
帰って来ないの?… ウッ…」
『 …
台所の椅子持ってくりゃ いいでしょ… それのぼって… 』
「だって 瑞穂 ヒック寒いよ」
『 …
お布団 入ってな… 』
「早く… 帰って来て ママ…」
『遠いのよ!ここ!
メソメソしないで!!
… あら~(笑)!
こんばんは~(笑)どうも… 』
「ママ!! ママあ~!!」
ツー ツー ツー…
…
ぶら下がり 揺れる受話器…
「ママ… 」
>> 140
(悔しい… 悔しい…!!)
ザーザーと お湯を流し なかば狂ったように、ゴシゴシと手を洗う由紀子が 病棟の洗面所にいた。
孝志の 力無い性器に 由紀子が どんな気持ちで 触れたか…
孝志には
何も わかっていない。
(握り潰してやればよかった)
恐ろしいことを思いながら
由紀子は顔をあげ 鏡を見る。
「酷い顔…」
思わず つぶやいた時
鏡の中の 由紀子の顔の後ろを 1人の女性が横切ってゆく…
「ん…?」
お湯をとめ ペーパータオルで 手早く拭き取ると その奥まった洗面所を飛び出し 廊下まで小走りで駆け出す。
その女性は 廊下の突き当たりを 左に折れ すぐに 由紀子の視界から消えた…
(気のせいかな…
こんな田舎に 知り合いがいるわけ ないわよね(笑))
「はぁ~~…」
由紀子は 大きなため息をつくと 孝志の病室のある 右方向へと歩き出す。
(そばにいたいのに…
顔を見れば 苛々してしまう…
苦しい… 助けてよパパ… )
…
そっと カーテンをめくる。
「パパ…」
孝志の顔が
涙で 濡れていた…
由紀子は たまらずベッドの傍らに 急いで寄り添うと
「ごめんね…
意地悪言って ごめんね
パパ…… 」
と泣いた。
「由紀子… 」
…
孝志は ただひたすら
由紀子を帰らせる方法ばかりを 頭の中で考えつづけていた…
>> 139
「お母さんも 一緒に おうちに帰れれば いいのに… 」
「なに言ってんだよ(笑)
美羽(笑)!」
杉浦は ランドセルを背負った美羽と手を繋ぎ 家までの道を 歩いていた…
(美羽のためにも 早く…)
…
「おばあちゃん(笑)!」
「おかえり(笑)美羽…
あら
お父さんも一緒だったの(笑)」
【山口】の表札の門を開け
庭で 洗濯物を取り込む かつての義母に 微笑みかける杉浦。
(この人のためにも…)
「ただいま 母さん(笑)」
…
一人娘だった 美羽の母親を亡くした この家の両親は 若かった杉浦を気遣い 美羽を置いて此処を出るようにすすめたのだが…
「あいつは…?」
「さっき戻って来て…
部屋にいるんじゃないかな…」
よっこらしょ… と カゴの洗濯物を持ち上げようとする母親から 杉浦は カゴを奪う。
「運ぶよ(笑)」
「(笑)わるいね… 」
(悪いのは こっちだ…)
怒りと 申し訳なさで 杉浦の目には 涙が浮かぶ…
「アッちゃん 今日仕事は?」
「終わらせて来た(笑)
一緒に メシ食うよ(笑)」
「じゃあ 今日は
お肉にしよう(笑)(笑)」
…
義母の笑顔の後ろ
開け放ってある居間に
ランドセルを背負ったまま チョコレートを頬張る 美羽が見えた。
>> 138
ルカの閉めた 更衣室のドアが 絵里奈によって すぐさま開けられた。
理由を聞くことなく ただ優しく ルカの背中を撫でていた綾香が 静かに言った…
「黒田さんが来たわよ(笑)
芹沢さん…」
絵里奈は
ただ驚き立ち尽くしていた。
「綾香さん…
ごめんなさい……」
ルカは 小さくつぶやくと
彼女から離れ
絵里奈を キっと睨みつける。
「あんたでしょ!?絵里奈!」
「な… なによ…」
「なんの恨みがあるのよ!?」
午後出社の 結木綾香には もちろん事情が 飲み込めていない…
「落ち着いて…
芹沢さん… 」
綾香が ルカをなだめる。
「綾香さん!
ルカ…
何か勘違いしてるんですよ!」
絵里奈が慌てる。
「勘違い…?」
ルカの目が変わる…
「絵里奈 何も言ってないよ!
加藤主任が勝手に…… 」
「加藤さん…?」
綾香が つぶやく。
「加藤さんに 何か言われたの? 芹沢さん… 」
ルカは うなずき
「ルカが…
…不倫してるって」
…
綾香が 大声で笑い出す。
「あや… か さん?」
ルカと絵里奈が
顔を 見合わせる。
「あ… (笑)ごめん ごめん…」
綾香が 笑って出た涙を
細い指でおさえながら
「…あの人
もっと酷い事してるわ(笑)
…
気にしないことよ(笑)」
いつもの 優しい微笑みを
2人に 投げかけた。
>> 137
ルカは ビル内の階段をのぼる
7階へと…
(誰にも会いませんように…)
心臓が トットッと鳴る音と ヒールのコツコツが重なり合う ほの暗い階段…
更衣室に行くには 事務所のガラス扉の前を 通過しなくてはならない
(あのエロジジイ… ストッキング無駄になったじゃん(怒))
踊り場の重い扉を グッと押し開けると フロアの眩しさに 目を細めた…
左手奥が レストランと喫煙ブース。 右に行き 事務所前を通りぬけた 1番奥が 更衣室。
ルカは 左右に素早く視線を走らせると スルリと扉をぬけ 右手へと 一目散に走り出す
事務所前を通過
(よしっ!誰も気づいてな…)
「ルカっ!!」
( …!!)
立ち止まり
ゆっくりと振り向く…
…
「絵里奈…」
「どこ行くの~!?」
( … )
「更衣室… 」
小さな声で言い 足早に歩き出すルカを 絵里奈が追う。
「待ってよ!!ルカ!!」
(デカい声出すなって(怒))
ルカは スピードをゆるめる事なく 更衣室まで辿り着き、ドアを 思いきり開け 中に飛び込んだ。
「キャっ!」
「ごめんなさい!」
ドアを閉め 反射的に謝るルカ
…
「芹沢さん…
(笑)どうしたの?慌てて… 」
経理課の 結木綾香。
優しい雰囲気をいつも漂わせる彼女に ルカは無意識に抱きつき 声をあげて泣いた…
>> 136
閉じられた事務所の ドアの脇
携帯を握りしめながら
望は 声を殺して泣いた…
(美紀… 美紀…
……和馬 …よかった)
…
ドアの内側からは 楽しそうな笑い声が 響いて来る。
なにもかもが うまく運ばれてゆくような気すら してしまう 望…
…
ガチャリとドアが開き
美羽が 顔を覗かせる
「お母さん?」
望は急いで ポケットのハンカチで 涙を拭くと
「今 行くね(笑)」
と 笑ってみせた。
(問題は
まだ山積みだったな…)
「聞きました(笑)二羽加さん」
「え?」
中に戻るとすぐ
杉浦が 話しかけて来る
「僕が
誰に似てるのか…」
望は少し ばつが悪くなり
赤くなる…
「なんで照れてんですか?
望さん」
「うるさい(怒)相原!」
「すぐ怒る~(泣)💦」
ミヨ子が大笑いしたあとに
「望ちゃんも 美羽ちゃんのお母さんに そんなに似てるのかい? 杉浦さん…」
と聞くと 彼は首をかしげ
「僕には似ているようには
思えないんだよな~…」
「似てるんじゃないよ!
お母さんなんだよ!!」
美羽が 跳びはねて怒る。
「子供が1番 やっかいな難問を しかけて来ますね…」
坂牧が腕組みしながら言うと
「あたしは オッサンの涙のワケを知りたいわ 坂牧さん…」
凛々香が 郷を見ながら
腕組みをした。
>> 135
お互いに 口を開かないまま
孝志と由紀子の間には
時間ばかりが流れていた…
「由紀子… 」
微かな期待が
由紀子の胸をかすめる…
「なぁに…」
「オシッコしたい…」
「 … 」
ため息をつきつつ 尿瓶を持って 掛け布団を少しめくる…
…
「おまえが 居てくれて…
よかったよ…… 」
「 … 」
「なんか これって…
すごい屈辱なんだよな…」
「… バカにしてるの?」
「え?」
ぶるっと身震いしながら
孝志は 由紀子の顔を見た。
「私は…
なんのために…
あなたのそばにいるの?」
…
(悔しい…!!)
「私も今
ものすごい屈辱感じたわ…
パパの その言葉に…!」
さっと 後始末を済ますと
尿瓶を持って カーテンの外へと 由紀子は消えた…
「感動すんじゃないのかよ…」
思わず口にする 孝志。
「ちくしょ… 」
「孝志…っ!」
「え?」
…
「…美紀……」
…
あまりの愛おしさに 涙が溢れ出るのを とめられないのと同時に 孝志は そんな自分に激しく驚いていた。
「あとで 来るわね…!」
「あ… 美紀!」
美紀が もう1度顔を覗かせる
「愛してる…」
>> 134
「… っしょ」
瑞穂は 精一杯 背伸びをした。
「あと… 少し… 」
窓の外は まだ明るい
けれど…
(暗くなっても… ママが帰って来なかったら どうしよう)
「こわい… こわいよ~…」
背伸びをしながら 指先をピンと張る瑞穂の頬には とまったはずの涙が また流れてくる…
腕と足が痛くて 息もきれる
瑞穂は いったんあきらめて 床に座り込んで泣いた。
「ママに… ヒッ… つけてもらえば… ヒック よかった…」
(だけど そんな事言ったら… ママ『もったいない』って きっとスゴク怒ったはず…)
「帰って来るもん 絶対…!」
言い聞かせるように立ち上がり
瑞穂は テレビをつけた。
…
(アンパンマンには ママいないのかな~… 寂しくないのかな~……)
…
「あっ(笑) アンパンマンのチョコレート 食~べよ… 」
テレビの前に お菓子を どっさり置いて座った瑞穂は なんだか少し ウキウキして来た。
袋のまま お菓子を抱えて
ゴロンと横になる…
「うふふ♪…」
テレビの明かりが 眩しくて
近づいて来た夕闇に
瑞穂は まだ
気づいていなかった…
>> 133
「望?」
『あ… あぁ美紀… ごめん…』
「どうしたの?」
『大丈夫よ 今…
事務所の外出たから…』
「かけ直しても いいのよ…」
美紀は 道に迷っていた
街なかでばかり暮らして来た美紀は 田舎道に めっぽう弱い。
ナビも古い物で あまり役には 立っていなかった…
『美紀… お願いだから…』
「わかってるわ 望(笑)」
コンビニにとめた車の中
店員に道を聞き 出発の準備は万端にととのえたのだが…
『わかってるって…?』
「心配かけて ごめんね 望…」
『美紀…』
「もう バカな事はしない」
『本当に!?』
「連絡もとれないし…
ちゃんと終わりにする…」
『あぁ…
美紀…… 』
(泣いてるし…)
窓を開け 美紀はタバコに
火をつける…
「瑞穂や… 和馬にも…
悪いことしたと 思ってる…」
『わかってくれて…
嬉しいよ 美紀……』
「だから 望!」
『…ん?』
美紀は 窓の外に煙りを 大きく吐き出す…
「私の再出発のために…
佐川さんには…… 」
『もちろんよ! 美紀!
決して言わない…
約束するわ……!!』
「クっ… 」
『泣かないで!美紀…!
ありがとう…… 』
(早く切りたい…)
「うん… じゃあ またね望…」
…
「(笑)クっクっク…」
…
タバコの煙りと笑う女。
町びとが 怪訝な顔を向け
通り過ぎて行った…
>> 132
中鉢リョウは 急に走り出した 和馬の背中を 少しの苛立ちを抱えながら 見つめていた…
「加藤のババァの言った事は
本当なのか…?」
(この状況見たら 間違いなく 相手は笠原係長だし…!)
…
「営業か?」
「ぅわっ!!」
突然 後ろから声をかけられた中鉢が 驚いて振り向く…
「遠藤係長…」
(ところで この人は なんでこんなに アツくなってんだ?)
「あ!
芹沢 一緒じゃないんすか?
遠藤係長…」
「ルカ? …
戻ってないのか?」
(ルカとか呼ぶのも なんかムカつくな…… )
「いや 俺も すぐ事務所出たんで… もしかしてエレベーターで すれ違ったのかも… 」
「あの状況じゃ
戻りづれぇよな… 」
遠藤が 自分のつま先を見る…
「遠藤係長は
どこ行ってたんですか?」
「あ… 俺?
車だよ… 駐車場… 」
「何を… 」
「いいだろ なんだって」
(なんだよ(怒)その言い方!)
「中鉢 おまえ…」
「は、はい?」
…
「笠原に会ってない?」
(あ~ ビックリした)
「加藤のババァと芹沢のこと教えたら 血相変えて 会社に走って行きましたよ… 」
「 … 」
「遠藤係長… 」
「 … なんだ?」
「どうして…
笠原係長を殴ったんですか?」
…
「…
おまえにゃ 関係ね~よ…」
「(笑)そうですね…」
(こいつ…
マジで クソ腹立つ(怒)!!)
>> 131
「やっぱり…」
望が つぶやく。
「いらっしゃい(笑)
美羽ちゃん(笑)」
「お母さん!」
美羽が しゃがんだ望に抱きついた…… が 予期して踏ん張っていたので 倒れません。
「お母さん… って 美羽… 」
杉浦が 目をパチクリさせる。
「お母さん…
お顔 どうしたの?」
美羽が 悲しそうな顔をする。
「あはは!
(笑)喧嘩しちゃった!」
望が ふざけて言うと
「あの人に 意地悪された?」
ますます心配顔の美羽…
「あの人って?」
望が たずねると 美羽は チラっと杉浦を見てから…
「カオルさん…」
と言った。
「美羽ちゃん あんた あの女に…
…お母さんに 昨日
歯だの お腹だのが痛いって 本当に言ったのかい!?」
「お母ちゃん 優しく…」
ミヨ子を凛々香が おさえる…
「ミウ 言わないよ…
そんなこと……」
…
「どうやら 虚言癖は…
山口薫の方みたいですね
望さん 」
「その通りね 凛々ちゃん(笑)
しかも…
山口薫… でもない。」
「え!?」
凛々香とミヨ子が 顔を見合わせると
「薫も ここに…?」
杉浦が 望の顔を見る。
…
郷 相原 坂牧が
3人並んで
「う~~ん」と腕組みをした。
>> 130
「だけど その前に…」
加藤敦子が微笑みながら
ハンカチを差し出す…
「え…?」
「トイレ行って 顔洗ってらっしゃい(笑) 笠原… 」
…………
正直 和馬には
食欲など いっさいなかった…
…
「 …
どんだけ お腹すいてたの?
笠原… 」
「え?」
和馬は カツ丼でパンパンに 口の中を膨らませたまま 加藤を見上げる。
(可愛い…)
「あ…
いいのいいの(笑)食べて…」
…
(… あのクソ女!
私は入社した時からずっと 笠原を想いつづけて来たのよ…)
「あのさ 加藤…」
「やだ(笑)」
加藤は 急に立ち上がると
和馬の顔に 腕をのばし…
「なっ…!?」
口のわきについた ご飯粒を 指先で取り 自分の口に入れた。
「 …
母ちゃんかよ… 」
「別れなさい 笠原…」
ストンと座り 加藤が言った。
「おまえ なんか誤解してるよ
加藤! 」
「誤解だろうが 6階だろうが いいわ(笑) あ… 6階… 」
「おまえ…
なに言ってんの…?」
「芹沢は 笠原の手には負えない女よ… 恐ろしい女… 」
「だから 関係ね~って… 」
「今なら なかった事に
してあげる…… 」
…
「 …
女房かよ 」
>> 129
「パパ… 」
「… えっ? なに?」
突然の 大野の出現で
孝志は しばし呆然としていた…
「『ロード』の社長さん…
知ってるの? 」
「なにを?」
「あなたが…
その…… 」
由紀子は ためらう。
『浮気』という言葉を
口にすることを…
「… さっき 話したんだよ
牛と警察来た時も 居たし…」
「え!? 牛が来たの!?」
お爺さんの咳ばらいが
少し 大きくなる…
…
「牛じゃね~や…
飼い主だった…… 」
見舞いの老婆も むせている…
「本当は…
みんな…
知ってるんじゃないの…?」
「え?」
「お義父さんも お義母さんも
友達も みんなみんな…
知ってるんじゃないの?」
「由紀子…?」
「私だけが知らなくて…
みんなで私を
笑ってたんでしょう?」
「くだらない事言うなよ…」
「くだらなくなんかないっ!」
「おまえ… 声… 」
「大切な…
ことよ…… 私には…」
今の孝志には
由紀子の言っている意味を
理解する事が出来ない。
「とにかく 携帯よこせ…」
「 … 」
孝志には 届かない…
由紀子は初めて
孝志にたいして怒りを感じた。
「天罰だったのよ」
「なに?」
「悪いことすれば
バチがあたるように
世の中できてるんだわ(笑)」
…
「…あたったの
牛でしたけどね(笑)」
老夫婦と大野達也が 顔を寄せ合って 小声で笑っていた…
>> 128
「ママ…
どこに行くの?」
瑞穂は 激しい不安にかられる
「すぐ戻って来るから!」
「すぐって どのぐらい!?」
「すぐは すぐよ!!
うるさいわねっ… 」
美紀は イライラと 家の中を歩きまわりながら 瑞穂を叱る…
興奮状態にある自分に 気づかない美紀は 瑞穂に 荒げた声を向けることで スっと 気がラクになる事を知った。
「暗くなったら 自分で電気つけなさいっ!わかった!?」
「 …
暗くなるまで…
帰って来ない… の…?」
瑞穂は たまらず泣き出す。
「メソメソすんじゃないわよ!
もう あんた5歳でしょ!!」
ピシャリと頭を叩く。
泣き声が 大きさを増す…
「うるさいっ!!!」
力まかせに 瑞穂を叩き
その小さな身体が 揺れた…
(…ッハ)
「ごめん… 瑞穂… 」
心臓が
ドカドカと音をたてる。
突然の事に驚いた瑞穂は
涙で濡れた顔を
黙って母親に向けた…
「…
お腹すいたら…
これ… 食べてなさい…」
テーブルの上には 今しがた 2人でコンビニに寄り 買って来たものが 山になっている…
…
さっきまで
瑞穂は とても
楽しかったのだ…
(笑いながら ママと食べる お菓子を 瑞穂は選んだのに…)
「早く…
帰って来てね ママ…」
…
「… わかった 」
胸に渦巻く 言い知れぬもの
それでも 美紀は
家を出た…
>> 126
「相原さんっ!!」
事務所に飛び込んで来るなり
坂牧が言った。
「共同戦線はりましょう…!」
「なに言ってんだ?
新…
「次長… 」
キスをされそうになり 咄嗟に顔をそむけ ルカが言う…
三谷の唇は しかたなしに ルカの首すじを這いまわる
「はあ… なんだい…
芹沢君… ジュっ… んむ… 」
「次長は… ぁっ ん…
何回… も … あっ…
こんな事… はぁっ してる…」
制服のベストや ブラウスを 三谷の手が迷いなく 綺麗に剥ぎ取ってゆく事が ルカには不思議でならなかった…
「はあ… はあ… なんて…
カタチのいい… 乳房だ …」
(答えろよ(怒))
「あん…! ゃだ… 次長… 」
ソファーの上 座った三谷の上に 向き合って座るルカの 身体を舐めまわす…
(いつまで やってんだよ…)
「あ… ぃいっ… 次長ぉ…
ルカ… そこ… ぁっ
感じちゃうぅ… っ!ぁん!」
「そうかい…っ!はあはあ…
芹沢君… こう?はあ…こう?
もっと感じてくれ… はあ!」
ベチャベチャと音をたてながら ルカの乳房を唾液まみれにする 三谷…
(もう いい加減にしろ!)
「ぁん… 次長… ルカ…
もう 行かないと… ぁあ…!」
「もう… 離さないぞ…!!」
頬を身体に寄せ 両腕をガッチリと まわす三谷に ルカは初めて 少しの恐怖を感じた…
…
(和馬のためだもん…!
なんでも出来る…!! )
軽く首を振ると
「約束 忘れないでね次長…」
ルカが 静かに
そう言った。
【😭お詫び】
うっかり 坂牧の顔面の青タンにふれるのを 忘れてしまいました~m(_ _)m💦💦
つめの甘さ またまた炸裂ですっm(_ _)m😭😭😭💦💦💦
申し訳ありません😭😭😭
読みづらかったり 何がなんだかワカラナイなどございましたら ぜひ【If】の空きレススペースに ご一報くださいね😭😭😭
も1回貼っておきます…
http://mikle.jp/thread/1710063/
それでは 懲りずに💦
また続けますm(_ _)m❤
>> 125
「相原さんっ!!」
事務所に飛び込んで来るなり
坂牧が言った。
「共同戦線はりましょう…!」
「なに言ってんだ?
新之助… 」
「今晩 『ピュアキュート』
行きますよ…!!相原さん!」
「はあ~!?
おまえと~~!?!?」
…
「俺も行こうかな…」
涙目で 郷がつぶやく。
「二日酔い 治ったんですか?
坂牧さん(笑)」
凛々香がコーヒーを運んで来た
「どこに置きます?」
「ここに…」
相原の横に 並んで座る。
「近ぇ~って(怒)!」
相原が言い ミヨ子が
「おかえり(笑)新ちゃん(笑)」
と 奥から出てくる…
…
「 …
なんだか…
いいですね…… 」
「なに言ってんの?
新之助… 」
「いえ
なんでもないです」
坂牧は いただきますと コーヒーを飲んでから
「お客様ですか?」
と 相原に聞く。
「ああ…
まだ なんの依頼か
わからんけど…… 」
バタンッ!!
「お母さん!(笑)」
……
「 …!
お父さん(笑)!!」
「美羽… 」
望とともに カーテンの奥から出て来た 杉浦が つぶやいた…
- << 128 「次長… 」 キスをされそうになり 咄嗟に顔をそむけ ルカが言う… 三谷の唇は しかたなしに ルカの首すじを這いまわる 「はあ… なんだい… 芹沢君… ジュっ… んむ… 」 「次長は… ぁっ ん… 何回… も … あっ… こんな事… はぁっ してる…」 制服のベストや ブラウスを 三谷の手が迷いなく 綺麗に剥ぎ取ってゆく事が ルカには不思議でならなかった… 「はあ… はあ… なんて… カタチのいい… 乳房だ …」 (答えろよ(怒)) 「あん…! ゃだ… 次長… 」 ソファーの上 座った三谷の上に 向き合って座るルカの 身体を舐めまわす… (いつまで やってんだよ…) 「あ… ぃいっ… 次長ぉ… ルカ… そこ… ぁっ 感じちゃうぅ… っ!ぁん!」 「そうかい…っ!はあはあ… 芹沢君… こう?はあ…こう? もっと感じてくれ… はあ!」 ベチャベチャと音をたてながら ルカの乳房を唾液まみれにする 三谷… (もう いい加減にしろ!) 「ぁん… 次長… ルカ… もう 行かないと… ぁあ…!」 「もう… 離さないぞ…!!」 頬を身体に寄せ 両腕をガッチリと まわす三谷に ルカは初めて 少しの恐怖を感じた… … (和馬のためだもん…! なんでも出来る…!! ) 軽く首を振ると 「約束 忘れないでね次長…」 ルカが 静かに そう言った。
>> 124
由紀子の頬を ボロボロと
涙がつたう
「どうせ…
携帯なんか…
使えないじゃない(笑)パパ…」
哀しく 笑う
「カーテンひいて…
由紀子…… 」
ベッドを囲むカーテンを 由紀子は 内側から静かに ひいた…
少し薄暗くなった 孝志の顔
大好きな 夫の顔
何をされても
愛してやまない 大切な人
由紀子の涙は
とまらない……
「見たんだろ…?」
うなずく 由紀子。
「… ひどい人ね」
「ごめん…」
「パパじゃないわ!
あの女よ……!!! 」
…
「…話し… たのか…」
「ええ…」
…
大野の言葉で
予測はしていたものの
どこかで 孝志には
『まさか』という思いがあった
「なにを話し…」
「遊びだって言ってた」
「…え?」
「飽きて来てたから…
ちょうどよかったって
笑ってたわ あの女」
「 … 」
「目… さましてよパパ…」
…
奥のベッドから お爺さんの 軽い咳ばらいが聞こえる…
「あんな性悪な…
心の腐った女
忘れてパパ…!!!」
「嘘だっ!!!」
「……
パパ…… 」
「とにかく 携帯を返せ!!」
起き上がろうとする孝志を
カーテンの外から 飛び込んで来た 大野達也がおさえた。
「 …… 社長?」
「ここで 怒っちゃ
ダ・メ・だ・ぞ・(笑)」
大野は 孝志の鼻の頭を
チョンと指でつつくと
「では(笑)」
と手をふり 去って行った。
>> 123
和馬は 今来た道を また
全速力で戻る。
「笠原係長!!」
背中に
中鉢の声を聞きながら…
はぁ… はぁ…
自動ドアまでたどり着き
やっと 足を一瞬とめる和馬。
(クソッ…
加藤のヤツ なんだって
そんな事…… )
開くのも もどかしく 身体を横にして 滑り込むように中へ入った和馬が 2基あるエレベーターの前に立つ…
(どっちも6階かよ…!)
忌ま忌ましい気持ちで ボタンを押し イライラと エレベーターが降りて来るのを待った。
(それにしても あのサバサバした加藤が ルカになんで…)
扉が開き からっぽの箱に 和馬は飛び込むと 7階を押す…
エレベーターは とまる事なく 会社のある7階まで たどり着いた。
乱れた息を ととのえながら
ガラスのドア越しに
社内を見る…
(何となく 騒然としてる…)
「おはよう(笑)笠原!」
肩を叩かれ 振り向く…
「 …加藤 」
「奥さん 大変だったわね…」
加藤敦子が
心配そうな顔を 向ける
「あ…
あぁ…… 」
「入んないの(笑)?」
( …… )
「加藤 おまえさ…」
「な~に?」
…
「俺 昼メシまだなんだわ(笑)
社食… つき合わね? 」
「 …
喜んで(笑)」
>> 122
「相原 食べなさ~い(笑)!」
「あ…
ごめんなさい💦二羽加さん!
食事中だったんですよね?」
「いいんですよ(笑)
あまり
お腹もすいてなかったし…」
「 …
いけませんね~… 」
杉浦の 優しい眼差しにぶつかり 望は またもドギマギしはじめる…
(落ち着け… 私)
「仕事の話しをしましょう…」
「はい(笑)」
杉浦が 微笑む。
「困ったこととは…?」
「僕… ずいぶん前に
離婚をしてるんですよ…」
「そうなんですか…」
望は 意識的に あまり 杉浦の目を 見ないようにしていた
「二度目なんですがね…」
「二度目!?」
望が 自分の声の大きさに驚く
「す、すみません…」
「いや 当たり前でしょう(笑)
この年令で 2度も…って」
「皆さん ご事情が
おありでしょうから… 」
杉浦は 少し目をふせると
「1度目は…
死別でした… 」
と 言った。
…
「いてっ!!」
「だって邪魔なんだよ(怒)
郷さん!!」
…
カーテンの外で 声がする。
「入りますよ~(笑)」
ミヨ子が テーブルに
お茶を置く…
「チーフは コーヒーより 緑茶が好きだったからね…」
優しい目で微笑みながら
「僕も 日本茶が好きです…」
…
(夢の中なの…… ?)
望は その声を
遠い場所から届いたように
…聞いていた。
>> 121
「ママ~?」
「な~に~(笑)瑞穂~…」
助手席で 足をぶらぶらさせながら 瑞穂が美紀の顔を見る…
「頭痛いの なおったの~?」
「うん(笑)!
さっき 治った(笑)」
……………………
『嫁は ピンピンしてるのよ!
バカ息子が 事故起こしちゃってね(笑)(笑) 』……
………………………
(言わなくていい事まで
あのバアさん ヘラヘラと(笑)
…
…… 会いたい。 )
「今日は 一緒に
ご飯食べられる~?ママ~ 」
…
(病院に…
行けるわけないし… )
「ね~ ママ~…」
( 孝志……
声だけでも 聞きたい……)
「ママってば!!」
「うるさいわね!なによ!?」
瑞穂が ビクっと肩をあげ
足の動きをとめる…
「まったく… !
考え事も出来やしない!!」
「 …
ごめんなさい…… 」
…
(あの女…
私が 孝志の事故を知らないと思ってるのよね…
…
偶然をよそおえば…! )
………………………
『それが あなた! 田舎道で 牛とぶつかったっていうんだから 笑うでしょう(笑)』
『すぐ 病院運んでもらえて よかったですね~… 怖いわぁ…
…
やっぱり ひなちゃんパパ
近くの救急病院に?』
『うん! 赤川病院って 大きな 救急の総合病院だったよ!』
…………………………
…
「クックック(笑)…」
(バアさん…
ヘラヘラと ありがとう(笑))
…
瑞穂は ずっと
窓の外の
流れる景色を見ていた…
>> 120
「芹沢君は… ハァ…
ワタシに… ん… む… 」
三谷の指が ルカの大切な場所に触れた時 彼女の中で 何かが崩れた…
「ルカを… んっ ぁ…
守って…
次長… んっ… ん… 」
(まさか…
こんな事してもらえるなんて…
思ってもみなかった… )
「はあ… 芹沢君…
たまら…ん… はうっ… 」
「気持ちいいの?
次長…… ほらっ… 」
舌先で チロチロと 濡れた三谷自身の先端を 舐めながら
ルカが 下から三谷を見上げる…
(なんじゃこりゃあ…
頭が どうにかなりそうだ…)
「芹沢… 君… く… っ
はあ… はあ… ワタシは…」
「な~に…? 次長… んっ…
んっ… ん …っあ…
ルカも気持ちいいよ… んっ」
(…もう … ダメだ…
出て… しまう…… )
「なんでも… ぅあ…っ
はあ… 言うことを… きくよ…
キミのため… に… はあはあ…
なんでも… ぅっっ する…!」
「約束よ… 次長… んっ…」
(もてあそぶつもりが……)
「頼む… はあはあ… 芹沢君…
ワタシから… はぁ…っ!!
離れないでくれ…っ!!!」
…
ルカは
脈打つモノから 唇を離すと
ニッコリ笑った。
「 …飲んだのかい?」
恍惚とした顔で 三谷が聞く…
「カタメのサカズキね(笑)
次長……… 」
>> 119
「ハカセさんは… 」
…
高瀬は もう
否定する気も失せていた。
「ふだん どんなお仕事されてるんですか… ?」
坂牧が たずねる。
「バイオリン弾いてるよ…」
「マジですか!?」
「嘘に決まってんだろ…」
「 … 」
(ちくしょっ
このチンピラが…)
高瀬が 助手席の背もたれに ドサっと身を沈めつつ
「デリヘルの送迎…」
と言った。
「ちなみに… 」
坂牧が 手帳を取り出す…
「ハケンさん…
デカじゃね~よな!?」
高瀬が ガバッと起き上がる。
「なら お金なんか
渡しませんよ(笑) 」
「だよな…」
また 深くシートに沈んだ高瀬を チラリと見てから 坂牧はつづけた…
「3年前の 浦川興行との抗争の時… ハカセさんは もう服部組に… ?」
「あ~ いたよ…」
(金渡して よかった…)
「あの当時…」
「女と知り合ったのも
あの頃だ(笑)(笑)!」
( …
いや 思い出話しはいーよ。)
「そうですか… 」
「綺麗な女でよっ(笑)!」
「はあ…」
「天使みて~に笑うんだ…」
…
うっとりし始めた高瀬に
うんざりする坂牧。
「名前まで 美しいんだぜ…」
(美しいって(爆)!!
おまえの口から(笑)(笑))
「桜子… ってんだ…」
(だから聞いてな…)
「はあ~~~っ!?!?」
…
「なんだよ!?
ハケンさん!!💦💦」
「金返せ(泣)(泣)!!
この チンピラっ(怒)(泣)!」
>> 118
「始めないんですか?」
「はい?」
由紀子が 不思議そうな顔で 大野達也を見る…
(まあ… 顔だけで言ったら あんたが No.1だわね…)
「何をですか? 社長さん…」
「お願いだから
社長 モウ帰りなさい…」
孝志が 懇願する。
「あ(笑)
奥さん こんにちは(笑)」
「看護婦さん(笑)
お世話さまです… 」
「佐川さん
おかげん いかがですか~?」
「ひじょ~に悪いです…」
「そうなの!?パパ 」
由紀子が慌てる。
「早く この人連れて帰ってくれれば 治りますよ…」
孝志が言うと
「達也さん(怒)」
看護士が 大野を睨む。
「可愛え~❤マユちゃん❤」
…
おい。バカ。
「じゃあ(笑)
お大事に! 佐川さん!
帰ろ♪ マユちゃん♪」
…
ポカンと 口をあけ
2人を見送る由紀子に
孝志が静かに言った…
「由紀子… 」
「え…?」
ゆっくりと 振り向く。
「俺の携帯…
返してくれないか?」
由紀子の心臓が 跳ね上がる。
「な、なに言ってるの!?
頼んだけど まだ見つから…」
「さっき おまわりさん
来たよ…」
「 … 」
「間違いなく…
おまえに渡した… って」
激しい罪悪感に襲われ
言葉を失う 由紀子…
「なんで…
嘘なんか… ついた…?」
孝志もまた
きっと
暴かれたであろう真実に
激しく 怯えていた…
>> 117
「杉浦と申します…」
(冷静になると
この人は とても若い…)
差し出された名刺を見ながら
(杉浦篤志…)
「スギウラアツシさん…」
「はい(笑)」
「おいくつで…
いらっしゃいますか?」
望は 無意識に聞いた。
「いくつに見える~(笑)!?」
…
「とか やめて下さいね…」
「おもしろい方ですね(笑)
二羽加さん(笑)(笑)」
「 … 」
(しまった…)
「30になりました(笑)」
「だよね~(笑)(笑)!
若いと思ったんだあ~(笑)」
大丈夫か。 望。
(ハっ!)
「… 失礼。」
「二羽加さんは…
僕より 年下? 」
「…やっだ~(笑)(笑)
いくつに 見える~(笑)!?」
…
おいおい。
「26.7… 」
「モ~ウ(笑)(笑)
昌樹さんったら(笑)(笑)!」
…
カーテンの外
耳を そばだてているのは…
今日は 郷だった。
「郷さん!!
もう 食わないんですか!?」
「うるさいよ💦 相原💦💦」
「だって 蕎麦
のびちゃいますよ!!」
「やるよ💦 食え…!」
「ラッキー(笑)!! あ…」
相原は 大声で
「望さ~ん!!天丼…!」
(やべっ! 怒られる(泣)💦)
…
「相原 食べなさ~い(笑)!」
…
「おや…
なんで泣いてんだい?
郷さん……」
お茶を運んで来たミヨ子が
うずくまる郷を
足で 押しやった…
>> 116
「どこ行くんだよ!!
遠藤っ!!!」
和馬は 息がつづかず
立ち止まると 膝に手をつき 呼吸をととのえた…
このビルの表側は 激しい往来の車通りだが 裏へまわれば 少しばかり緑の残る 小さな会社が建ち並ぶ かつてのオフィス街になっている…
(駐車場か…?)
社員の駐車場も 裏手にある。
こんなに 此処を走ったのは 入社したばかりの頃以来だ… と
乱れる息の中
和馬は 考えていた…
「さっき 電話した時は 普通だったじゃね~か…
ちくしょう… 」
( … ん?)
遅い昼どきのOL達なのか すれ違う度 和馬を見ながら 顔を見合わせる…
(あ… )
手のこうで 口を拭うと 血がついて来た。
「ちくしょう…」
もう1度 つぶやいた時
「笠原係長」
後ろから 声がした。
振り向いた和馬が
「中鉢… 」
咄嗟に笑顔をつくり
「今から 営業か?」
…
中鉢は それには答えず
「遠藤係長と…
芹沢 知りませんか?」
と 不安げな顔をする。
「おまえ
なんか知ってんだな!?」
「 …
笠原係長 血… 」
「ああ…
なんか知んね~けど いきなり 遠藤に ぶん殴られた(笑)」
「 …
遠藤… 係長に? 」
中鉢の顔が 少しゆがむ。
「 … 中鉢?」
「 …
もしかして…
笠原係長 芹沢と…… 」
>> 115
「どうして…?」
三谷は 自分の手にのせられた
しなやかで 細く白いルカの手を 両手で そっと握る…
「なんか…
ルカ 意地悪されてるんです」
潤んだ目で 三谷を見上げる。
(味方に つけた方がいい…)
ルカは 瞬時に悟った。
「誰にだい?」
「 …
加藤主任です… 」
計算高く 目をふせる。
「どんな風に…?」
三谷は言いながら ルカの肩を抱き ソファーへとうながす。
並んで腰をおろすと 思っていたルカは 三谷が 立ち上がったので 少し 肩透かしをくった気になったが…
耳に
カチャリと施錠の音を聞き
(勝負だ…!!)
と 身をかたくし目をとじる。
ギシ… っという音と
身体が沈む感覚。
(やっぱり 隣に来た…)
「話しの続きをしよう…
芹沢君…… 」
三谷の ざらついた手のひらが
ルカの太ももを ストッキング越しに 撫でて来る…
(伝線しちゃう…)
「加藤主任が…
ありもしないデマで…」
…
三谷への嫌悪と
加藤への憎悪で
ツ… っと
涙が ルカの頬をつたう
(ルカは 和馬を守る…!!)
「みんなの前で…
ルカが不倫してるって…」
「芹沢君…
泣かないで…… 」
三谷が 頬の涙を
ぺろりと舐めてすくい取る…
( … ヒっ!)
「次長…」
「大丈夫…
ワタシに まかせなさい… 」
三谷の荒い息が
ルカの耳元にかかると
伝線と同時に
その、ざらついた手が
ルカの閉じた太ももを こじ開けるように 滑り込んでゆくのだった…
>> 114
『愛してないのよ… 』
『愛してないのよ… 』
(アイシテナイノヨ…)
…
「あら お母さん…
まだ 顔色が良くないですね」
(よけいな事
話しかけないで…!!)
「大丈夫です…」
「瑞穂ちゃんママ~(笑)!」
( …
また うるさいのが来た…)
「こんにちは… 」
「見つかったのよ(笑)!
グリーンのセーター(笑)!」
(超 どうでもいい…)
「そう…」
「あら よかった(笑)!」
ヒロ先生が 拍手する。
「幼稚園でも 探そうと
思ってたんですよ~💦
よけいな事ですけど どちらから…?」
「ひなちゃんママに 持ってるって 今朝言われたの(笑)」
( …なにっ!?)
「今朝…?」
「うん(笑)
なんか知んないけど 突然
『下の名前 なんて言うの?』
って 聞かれたりして…」
(…
『美紀』を
探そうと してるのね…)
「瑞穂!!
帰るわよっ!!」
美紀は 急いで 教室の中の 瑞穂を 大声で呼んだ。
「先生 こんにちは(笑)
佐川ひなの 祖母です…」
(え!?!?)
「ひなちゃんの…
おばあちゃん…? 」
無意識に 口をついて出る。
「ええ(笑) こんにちは…」
「ひなちゃんママ… 」
1度 唾を飲み込んでから
美紀は 続けた。
「お具合 悪いんですか…?」
>> 113
(………。)
「今 何時?」
「 … 2時半です」
「帰れば?」
「マユちゃん
3時までなんで… 」
…
「ほんとは 少し
俺ら喧嘩すんの見たいんでしょ
社長… 」
口笛を吹きつつ
横を見る 大野達也…
「好っきだな~… 」
孝志が
あきれて ため息をつくと
「(笑)奥さん!!
こんにちは(笑)(笑)!」
大野が立ち上がる。
( … )
「こんにちは…」
丁寧に頭を下げて
腰の曲がった老婆が 奥のベッドの お爺さんの元へと歩いてゆく…
…
「社長…
マジ ふざけないで… 」
「ぎゃはははは(笑)!
… ハっ…!! 」
「あら 社長さん(笑)
こんにちは(笑) 」
「かんにちわ… 」
…
ビックリしたらしい。
「わざわざ お見舞いに来てくださったんですか? ありがとうございます…」
丁寧に 頭を下げる由紀子。
「とんでも ありゃしません」
日本語…
「パパ ごめんね
遅くなって… 」
「い… いいけど…
ひな…
もうすぐ迎えじゃないのか?」
「お義母さんが
行ってくださるって… 」
孝志は 嫌な予感がした。
「おふくろと…
喋ったのか…… 」
「(笑)あたりまえじゃない! 喋んないで どうやって お願いするのよ! 」
「ぶふっっ… 」
…
もちろん
笑ったのは あいつだ。
>> 112
「まさ… き さん… 」
…
望は
夢を見ているのかと思った。
美紀のこと
和馬のこと
佐川のこと
会えなかった
美羽の母親のこと…
…
昌樹のこと。
いろんなものが
まぜこぜにのしかかって
急に 天丼食べたから きっと…
自分は眠ってしまったのだと
ドアを開けた望は 思った…
「はい?」
うっすらと笑いながら
昌樹に 生き写しの その青年は 望の顔をマジマジと見る。
「どうした? 望…」
心配して やって来た郷が
持っていた割り箸を
ポロリと落とす…
「昌樹…… 」
「チーフ…!!!」
ミヨ子が 立ち尽くし
月見うどんを丼ごと落とした。
これは 嘘だ…
調子のりました。
「どうやら 僕は どなたかと 顔が似ているのかな(笑)?」
(ハッ…!!)
「申し訳ありません!!
どうぞ お入り下さい…」
望が 我に返り 中へ通す。
「勇ましい探偵さんだ(笑)」
顔の傷を 忘れていた望…
「さっき
虎にやられました…」
(電柱が 黒と黄色の シマシマだったのよっ(怒)💦💦)
「頼り甲斐がありそうだ(笑)」
…
青年の笑顔に
胸がドギマギする 望
顔を見合わせる 郷とミヨ子
一心不乱に ラーメンをすすり続ける 相原と凛々香…
…
「実は…
困った事になりまして…」
青年が話し出すと
望は自然に
その
甘くなつかしい瞳の中へと
吸い込まれてゆくのだった…
>> 111
エレベーターが 6階でとまる
「え?」
ドアが開くと スっと背中を押された ルカが戸惑う。
「ワタシの部屋は ここだよ
知らなかったかい(笑)?」
「 … はい 」
同じビル…
それでも 2年勤めた自分の会社以外のフロアに 足を踏み入れたことなど ルカにはなかった。
「次長…」
7階の 歩き慣れた廊下と 同じなのに まるで遠い場所に連れて来られた気がしてならないルカは 急に不安になる。
「どうした?」
次長の役職に就いて 5年
三谷忠吉が 不安げなルカの 顔を覗き込んだ…
「何もしないですよね?」
三谷は 豪快に笑うと
「おもしろいコだね 君は…」
と言いながら 【次長室】のドアを開け ルカを 導いた。
明かりは ついたままだった その部屋は 窓際に机がひとつ有り 一組の応接セットが置かれた どうという事のないものだった…
「かけなさい(笑)」
三谷の笑顔に
少しだけ安心するルカ。
「なんだか まだ警戒しているようだね(笑)芹沢君…」
「い、いえ… 」
曖昧に笑う。
「そうだ 社内の女性に
お茶を運ばせよう(笑)
それなら 安心だろう?」
三谷が 受話器を持ち 内線ボタンを 押そうとするのを ルカは立ち上がり 手で制した。
「やめて下さい 次長…」
>> 110
「てめ~!!!
どこの組のもんだっ!?」
…
怖いオニイチャンは 坂牧の スーツ姿と 顔面の なりかけ青タンで 彼をヤクザと判断したらしい…
胸ぐらを掴まれ
即座に 両手をあげる坂牧。
「失礼しました」
「スカシてんじゃね~よ!!!
俺を 服部組の高瀬太郎と知ってて 因縁つけてんのか!?
あ~~~ん? 」
…
(…服部組?)
「ご丁寧な 自己紹介…
ありがとうございます…」
両手をあげたまま 坂牧が言う
「なめてんのか こらっ!?」
「お詫びしますので
事務所まで いらして下さい」
「…
だ、だから…
どこの… 組なんだよ… 」
「ワタシは 派遣なんで
… 無所属です 」
怖い オニイチャンが
手を離す。
「カッコイイじゃね~か…」
…
どうやら 聞き慣れない言葉に 弱いらしい。
「よろしければ ワタシの車で 少し お話ししませんか?
ハカセさん 」
「高瀬だ!!」
「お急ぎですか?」
聞いてない。
「…
女が待ってんだよ…
あそこのマンションで 」
ニヤニヤと 少し離れた マンションを 指さす…
「お礼は致します。
その方に お花を買って差し上げるくらいの 金額ですが…」
「 …
カッコイイじゃね~か…
ハケンさん… 」
「では 行きましょう
花丸パーキングです 」
坂牧は 高瀬と手を繋ぐと
また下を向いた。
「は?」
「ワタシ 顔あげられないんで 連れてって下さい ハカセさん… 」
「高瀬だっ(怒)」
>> 109
(この女…
いったい どういう神経
してんのよ……!!! )
「自分が どこの誰か バレないとでも 思ってるの(笑)?」
力まかせに 何度も膝で 車のドアの内側を 叩きつけた由紀子は 今頃 痛みを感じ出した…
『 … 』
(あ~痛っ… )
「あら…
どうしたの(笑)?
元気なくなったじゃない…?」
『クックッ… 』
「なにが おかしいのよ…」
『べつに バレたって
関係ないわ(笑)(笑) 』
「え?」
(なに… 言ってるの?)
『私には 家族なんかない…』
「嘘つかないで!!
幼稚園で会えるって メールしてたくせにっ!!」
『メールまで 読みあさったの~? いやらしい女ね(笑)』
頭に カっと血がのぼる 由紀子…
「いやらしいのは
どっちなのよ!!! 痛っ!」
『 … 』
( …膝 痛~っ)
「まぁ いいわ…
嘘は いずれバレる… 」
『…痛いって なによ…』
「なんだっていいで… 」
( ハッ…!)
「だいたい 孝志は 私に携帯あずけたままでも 平気みたいだしね(笑)(笑)」
『どういう事よ…』
「あなたに 会いに行こうとも しないでしょう(笑)(笑)」
『 … 』
「愛してないのよ…
あんたのことなんか…」
>> 108
「あっ! 水っ!」
孝志の携帯からの 着信音が鳴りやみ 美紀はやっと それに気づいた。
(そうね… !)
ガスと水道をとめると
美紀は ニヤリと笑う。
急いで 携帯をつかみ
発信…
(早く 出なさいよ…)
…
呼び出し音がとまり
心臓が ドクンと鳴る。
思いがけず ドキドキと鳴りつづける 胸の鼓動に苛立つ美紀…
『もしもし…』
「 … 」
『もしもし?』
普段の声が高い美紀
トーンを下げて
「はい…」
と 言ってみる。
『 …
どういうつもり…?』
「なにがでしょう?」
『あんた 自分のしてること わかってるの!?!?』
「わかってますよ(笑)」
由紀子の興奮で
美紀は 冷静になる…
『ぬけぬけと…!!
あんた 頭おかしいんじゃないの!?!? 』
「クックッ…
(笑)更年期ですかぁ~?」
『なっ…!!』
「だから 孝志 奥さんと 別れたがるのね~(笑) わかる気がするわ~(笑)…」
『人の亭主 孝志なんて 気安く呼ぶんじゃないわよ!!!』
「興奮しすぎ~…
耳 いた~い… 」
『…この めギツネっ!!!』
「ふっる~(笑)(笑)!
うけるんですけど~(笑)」
『 …
ただじゃ済まないわよ…』
おさえた気迫に
初めて 美紀がひるむ。
「なによ…」
ゴクリと唾を飲む。
『…めちゃくちゃにしてやる』
「は?」
『あんたも…
家族もね…… 』
…
>> 107
「お待たせしました~♪」
「マジで遅いって
森ちゃ~ん(泣)💦💦」
「うるさい!相原(怒)!
あ~… 森ちゃん💦
泣かなくっていいんだよ💦💦」
「ヒック… だって… ヒッ
追加で注文… ヒッ 来たから」
「だよね~ だよね~💦
追加で 天丼なんか頼んだ
私が悪いんだよね~💦💦」
…
森食堂の ひとり娘、森ちゃんは とりあえず すぐ泣く…
「相原 謝んな(怒)!」
望が 必死にご機嫌をとる。
「え~~… 」
「え~ じゃないっ(怒)!」
…
相原は しぶしぶ 森ちゃんの そばへ行くと
「ゴメンね。森ちゃん。」
棒読みで謝る。
森ちゃんは
急にニッコリ笑うと
「今度の お休み デートしてくれたら 許します(笑)」
「はあ~???」
「してやんな! 相原!」
「望さん💦
なに言ってるんですか!?…
…
っつか なんで みんな もう食べてんですか!?(泣)💦💦」
…
「毎度あり~♪♪♪」
森ちゃんは 望にウインクすると ご機嫌で帰って行った。
…
「あ~… 腹へった…」
トントン。
「相原さん!
出てくださ~い!!」
ラーメンを食べながら
凛々香が叫ぶ。
「嘘だろ~~(泣)💦💦」
「いいよ(笑)私 行くよ(笑)
あんた 食べてな…」
「望さん(泣)♪♪♪」
相原の肩を ポンと叩き
望は ドアへと向かった。
>> 106
反射的に すぐさま立ち上がった和馬が 遠藤の胸ぐらを 掴みあげる。
「てめ~!!!
なんの つもりだ!?」
泣きじゃくるルカと 睨み合う 和馬と遠藤のまわりには
たちまち 人だかりが出来上がっていた…
「手… 離せよ… 」
遠藤が言う。
「理由を言え…!」
口のわきから 血を流したまま
和馬が すごむ。
「こんな 大勢の人間の前で 言ってもいいのか… ?」
遠藤が かすかに笑う。
「 … なに?」
ゆるんだ和馬の手を
遠藤が 振りほどいた。
「エレベーターを 使いたいんだが… よろしいかい?」
「次長…」
ルカが つぶやいた。
「血気盛んだな(笑)!
遠藤君 笠原君… 」
遠藤は 一礼し 自動ドアへと 向かって歩き出した。
「おい! 待てよ!」
和馬も 軽く頭を下げると 遠藤の後を追い駆け出してゆく…
「男同士の事だろう(笑)
放っておきなさい 芹沢君…」
散ってゆく人垣
立ちすくむルカの
涙は とまらない…
「…
相談ぐらいは のるよ(笑)」
「次長… ルカ…
わか… ら ないんで… す… 」
「ワタシの部屋に おいで…」
ルカは 2人が出て行った 自動ドアを振り返ると
開いたエレベーターに
肩を抱かれ
乗り込んだ…
>> 105
「!いって… 」
(なんだ…?
何が 起きた… ?)
「すいませんでした~!!」
少年が 駆けて来ると
坂牧に 頭を下げる…
「いや(笑)」
咄嗟に笑顔をつくったが 事情がまだ よく飲み込めていない…
少年が 坂牧の座っているベンチの傍らから サッカーボールを拾い また駆けて行く。
(あれ あたったの~(泣)?💦
俺の顔面に~っ!?!?(泣))
坂牧は 公園のトイレに駆け込んだ。 鏡を見るために…
「ひ~~~(泣)!?💦💦」
( …
今日は いったん
事務所戻ろう…… )
…
望の疑惑
坂牧の 確信…
間違いなく 二羽加昌樹の 親しくしていた誰かが そこに関わっている。
坂牧は 今から 浦川興行の関連業者である 不動産会社へ向かおうとしていた…
のだが
(車まで どうやって 歩こうかな~(泣)💦💦 これな~💦💦)
「よしっ!!
今日こそ突破だ!!」
…
強行突破ね。
おまえも アレだな。
… え?
地面のみを見つめ 全力競歩。
…ドシンッ!!!
「てめ~っ!!!
前見て歩きやがれ!!
この野郎っ!!!!!」
…
ほらね。
怖い オニイチャンに
つかまっちゃった。
>> 104
「もしもし…
お疲れサマ~ 今は もう秋~」
『 … 』
「あ…
なに?あきれてんの?」
『いえ…』
「俺さ 浩平!
看護婦
食ってから 店帰るわ(笑)」
『はい!?』
( … )
「佐川さんの 担当の看護婦
めちゃめちゃ可愛くてさ(笑)
もう少しで 仕事終わるっつ~から(笑) ラッキーだべ!?」
( … )
「あ… 浩平 おまえ なんなら
俺いない間に ババァ食べちゃっててい~よ(笑)ガッハッハ」
『 …社長
勘弁してくださいよ 』
「無理だな(笑)!!
目~つむってもな(笑)!!」
( … )
「まぁ なんかあったら
電話よこせ!んじゃ頼んだ!」
ピッ…
( … )
「社長は 自由だね… 」
「あれ💦
起きてたんですか(笑)
佐川さん💦💦」
「そんなデカい声で 話されたら 眠れるわけないよね…」
「ありゃ💦すんません💦」
「 …
どうせ 眠れないから
いんだけどさ… 」
「 …
悩むだけ無駄っすよ…
佐川さん… 」
天井を見ていた ベッドの上の孝志が 大野達也に顔を向ける…
「なるようにしか…
なんねっす(笑)(笑)!」
…
浮気をするってことは
いつでも それなりの覚悟を持っているという事なのか?…と
大野の笑顔で 孝志は感じた。
…
まったく 違うけどね。
>> 103
「誰…
いったい あんたは
誰なのよ…!!! 」
…
耳元で鳴りつづける
呼び出し音を聞きながら
佐川由紀子は その携帯の向こう側の人間に 生まれて初めての 煮えたぎるような憎悪を向けていた。
「出なさいよ…!!!
この キチガイ女…
バカにしやがって…!!!」
左手は
強くハンドルを握っていた…
そうしなければ グラグラと揺れる身体を おさえられない 由紀子。
「あ…
どうも(笑)」
口だけを
笑顔で動かし会釈する…
最近出来た コンビニのせいで 由紀子の家の前は 近所の年寄りたちの 通り道になっていた。
呼び出し音が…
留守電に切り替わる。
「卑怯者…!!!」
鬼の形相で つぶやく由紀子
(とりあえず
今は あきらめるか…
看護士に
孝志の食事の手伝いをさせるのも シャクにさわるし…… )
由紀子が ふたたび
キーを差し込もうとした時…
( …!!!)
【着信 美紀】
…
「いい度胸
してるじゃない… 」
また 震え出した指で
素早く 通話ボタンを押す。
…
(警戒してるのね…)
数秒の無言。
…
「もしもし…」
由紀子が
声を 押し出した…
>> 102
「おかえりなさいっ!
望さ… ん? 」
…
「凛々ちゃん…
近い 」
「どーしたんですか!?
その顔!!!💦💦 」
「 … 」
「(笑)望さん
何と 戦って来たんです!?」
「そんなに おもしろいか?
相原… 」
望が睨む。
「ぜ… んぜん…
おもしろくない… です… 」
「電信柱だよ」
「ぶーーっっっ!!!」
吹いたのは 郷だった。
「郷さん… 」
「おまえ 最近 おとなしかったからな(笑) 力、持て余してたんだろ(笑)(笑)」
…
「勝ったのかい?」
「 …
負けたよ お母ちゃん…
痛っ!」
「我慢しな!
あと残ったら大変だ…」
ミヨ子が 望の鼻の横と 右の頬っぺたの擦り傷を 消毒しながら 言う。
((泣)マジ痛い…)
「美羽ちゃんの…
お母さんは? 」
「さっき帰ったよ…
ってか 帰したよ(笑)
はい! おしまい!」
「ありがと お母ちゃん…」
望は 自分の席に座ると
「相原! コーヒ…
やっぱ 凛々ちゃん!
コーヒーちょうだ~い!!」
「は~い!」
「やっと 望さんも 俺が お茶くみのために居るんじゃないこと 悟ったんですね…」
「違うわ!バカ!
あんたが信用ならんだけよ!」
「(泣)ひどいっ💦💦」
…
(なんかあったな…)
郷だけが
望の妙なテンションに
ひとり 気づいていた…
>> 101
(俺は どこまで
浅はかなんだろう…)
エレベーターの扉を見つめたまま 和馬は ため息をついた。
…
扉が開く
「和馬!!」
飛び出して来た ルカが
和馬に抱きつく。
「 …!
おまえ💦 バカ💦!」
和馬は 咄嗟に キョロキョロと 辺りを見まわした…
このビルの1階に受けつけは 存在しない。 各フロアごとに 会社が異なっているからだ。
和馬が 壁の時計を見る
幸い 今 人かげはないが もう 昼も終わりに近い… 外から戻る人間も 増える時間だ。
和馬は ルカの両肩をつかみ
身体から 離した。
「おまえ…
会社でこんな事すんな…!!」
ルカの目を見て 小声で言う
(泣いてる…?)
「どうしたんだよ… ルカ…」
「和馬…」
チンっという軽快な音とともに
隣のエレベーターの扉が開く。
ルカが ハっと顔を向け
和馬から 少し離れる
「お~ 遠藤!(笑)
わり~わり~(笑)ちょ…」
「きゃあーーっ!!!!!」
…
言い終わらぬうちに
遠藤の かたい拳を受けた 和馬の顔面は 身体ごと 床に倒されていた…
>> 100
「はい孝志 あ~ん…」
「 … 」
「おいしい?」
「 …
うまいわけないでしょ…」
「モウ(怒)孝志は
ちゃんと食べなきゃダメ~!」
「 …
社長 楽しい?」
「意外と(笑)(笑)!」
「ここ
心療内科もあるみたいだよ…」
「病んでないすから(笑)俺!」
…
充分 病んでるだろ。
「なんで来ないんだろう…
由紀子」
「たぶん あれっすね!
正妻と愛人の 携帯バトルが 繰り広げられてるっすね!!」
( … )
「だから なんで そんなに楽しそうなんだっつーの(怒)!」
「モウ(泣)孝志
怒っちゃやだ~(泣)(泣)💦」
「何してるんですか~?(笑)
達也さん(笑)」
「マユちゃん(泣)
佐川さんが ご飯食べてくれないんだよ~(泣)(泣)」
「モウすぐ奥さん いらっしゃるって電話ありましたよ(笑)」
「ほんとにっ!?」
孝志の心臓が 跳ね上がる。
「あら(笑)佐川さん!
奥さんのこと 愛してるんですね~(笑)素敵♪♪♪」
看護士が 孝志を茶化す。
「俺も 妻を愛してるよ…
マユちゃん… 」
「なら こういうこと
やめて下さいっ(怒)!」
肩にまわった大野の腕を
払いのける。
「あん(泣) 嘘だよ
愛してないよ~… 」
…
やっぱり おまえは
痛い目にあった方がいい…
>> 99
(バカじゃないの…
あいつら…… )
美紀は 少しだけ開けたレースのカーテンを シャッと音をたてて閉めた…
「人が お膳立てしてやってんのに まったくモタモタと…」
ぶつぶつと言いながら
お湯を沸かす
「これは もうダメね(笑)」
鍋のフタを開け 焦げ付いたカレーに 勢いよく水を注ぐ。
(だけど…
どうやって孝志と連絡をとろう…
…
今日は無理でも 明日には きっとウチに来るはずよね…
そう…
きっと来る… )
ザーザーと 鍋から溢れ出る水をそのままに 美紀は 思いをめぐらせていた…
「ん?」
携帯が鳴り また望かと思った美紀は もう1度 外を見る。
…
電柱の前に うずくまる望と
オロオロする和馬が見えた。
「違う…」
慌てて携帯を 手にとる。
【着信 孝志】
一瞬 脳内が勘違いを起こし
激しい喜びを感じてしまった自分に 腹が立った美紀…
(ここで話すべきだろうか…
望は 孝志の女房に 相手が私であること 伝えてないのよね…
…
だけど もし
本当に孝志だったら?
話したい…!!
…けど
そんな事あるわけない… )
…
とりあえず
ガスと水道 とめたら?
>> 98
複雑過ぎる思いを抱え 望は 和馬と肩を並べ歩いていた。
「さすがに
友達はすげ~な(笑)」
「…え?」
「俺じゃあ あんな美紀 …
どうしてやる事も 出来なかったし(笑)(笑)」
和馬の明るい顔が
望には 痛過ぎる…
「何が…
あったんだ?」
「な、なんにもないわよ…」
「なんにもないわけ ないべ~(笑)(笑) おまえ 相変わらず 嘘つくのヘタクソな(笑)!」
「 … 」
(どうしよう…
どうしよう……)
「浮気してんだろ あいつ 」
…
秋の
高い青空が
望の頭上で
グルグルと まわり出す
「なに…
言ってんの? 和馬…」
「知ってたよ(笑)
わかりやすい女だから…
だけどまさか
おまえが知ってるなん…」
望が 歩みをとめる。
「望…?」
「和馬に… 知られたくなくて…
私…
必死に… 頑張っ…
たんだよ… 」
ボロボロと 涙を落とす望を
和馬が 抱き寄せた。
「ごめん 望…」
「なにすんのよ!!」
望が ドン!と突き飛ばす。
「バカじゃないの!?和馬!」
(バカですけど~(泣)💦💦)
「少し 理性持ちなさいよ!
この 変態っ(怒)!!!」
(そこまで~~(泣)💦💦)
「 … !
おいっ!! 望っ!!」
スタスタと歩き出した望が
派手に 電柱と激突した。
>> 97
「カラスの…
ニックネームの由来を
知ってるかい(笑)?坂牧君…」
坂牧は 話しの流れが 本題からそれる事を ひどく嫌う。
「いつも
黒づくめだからですよね(笑)」
それでも 笑顔を見せながら
坂牧は言った。
「それも ひとつだが…」
国崎は サンドイッチをつまみながら ゆっくりと話す…
「獲物に貪欲で 賢いから…」
レタスが ポロリと落ちる
…
指先でつまんだ国崎が
「必要なものを 収拾する能力が カラスなみだからだよ…」
口に入れながら言った。
「そのような方の 弟子と言っていただけて 光栄です…」
坂牧は 人間として 情に欠けるカラスが 好きではなかった…
「彼の話しは
どうやら不要のようだ(笑)」
(ゲっ💦💦)
坂牧は 慌てて
冷めたコーヒーを飲んだ。
「あの世界では…
通常 跡目相続に 実子が出て来ることはないんだが… 」
坂牧は 急いで手帳をかまえる
「なぜか 浦川興行は 血族を 表立って 押し出して来ていたようなんだ…」
(実子…? 血族…?)
坂牧の頭の中で
何かが 繋がってゆく…
「ところで 坂牧君…」
「はい」
「年寄りには 少々ボリュームがありすぎるようだ(笑)」
…
サンドイッチの皿を
差し出して来る 国崎…
…
「モウし訳ありませんが
モウ 入りません…」
…
ほんとに モウおしまい(泣)💦
>> 96
「どした? 芹沢…」
パソコンの画面を見つめたまま 微動だにしないルカに
通りがかった 営業の男性社員が 声をかける…
「中鉢君…」
顔を向けられた 中鉢リョウは
(やっぱり可愛い…!)
少し赤くなる。
「なんか 目 赤くね?
芹沢… 」
「(笑)疲れ目かな…」
少し ふせた長い睫毛に 中鉢は ボ~っと見とれてしまう。
「なに モタモタしてんのよ!
さっさと営業出なさいよ!!」
加藤敦子が 中鉢の背中を
バンッ!と 手のひらで叩く。
「(泣)いって!💦💦」
「加藤主任…」
…
ルカは 加藤の理不尽さに イライラがおさえられなくなっていた…
加えて 和馬がまだ 出社していないことへの 苛立ち。
「中鉢君は ル… あたしを心配してくれたんですよ!!
そんな言い方 ないじゃないですか! 加藤主任!!」
「芹沢…」
(おまえ もしかして
俺のこと…)
…
おいおいおいおい。
「… なんですって?」
加藤の 眼鏡の奥の目が
また キラリと光る。
「ほんとに 男に
見さかいのナイ女ね(笑)」
「黙れ!!ババァ!!
てめ~に 男いね~からって ひがんでんじゃね~よ!!!」
フロア内の 社員の目が
一斉に 集まる…
…
中鉢は 勝ち誇ったように
「なっ! 芹沢っ♪」
と 笑顔で言った。
>> 95
「和馬…!」
「気になって…
戻って来たんだ…」
望の携帯は
鳴りつづけている…
「何してんのよ!?美紀!!」
望が弾いた携帯を また拾い 指を動かしている美紀…
「いい加減にして!!!」
望が叫び それを奪った。
「望…
携帯 鳴ってるぞ…」
和馬が 放心したように言う
(なにを そんなに
興奮してんだ……? )
「望っ?」
望が その声で我にかえると同時に 着信音は鳴りやんだ。
「あ… 」
バッグを探る 望
「おまえ 起きてて
大丈夫なのか? 」
美紀を気づかう 和馬の優しい声に 胸を痛めながら…
…
「すみません 郷さん…
今 少し取り込んでて…
はい…
すぐ また かけ直します…」
…
「もう戻れば~(笑)?
忙しいんでしょ 望~…」
(…
たしかに 和馬がいたのでは
話しなど出来ない… )
「 … 」
「 …
おまえ ずいぶん元気になったな… 美紀 … 」
「望がね(笑)
励ましてくれたから(笑)!」
「そうか(笑)
悪かったな 望… 」
励ました側の人間には 到底 思えない顔色の望が そこにはいた…
「和馬も もう行きなさいよ…
お昼になっちゃうわよ(笑)」
「あ…
ああ…
… 大丈夫か? 望…」
(悟られちゃいけない…!!)
「大丈夫よ(笑)もちろん!
私 もう少し居るから 和馬…」
「いいから 望も帰って!!」
「美紀…」
望が つぶやくより早く
美紀は 笑顔で2人を追い出しに かかるのだった……
>> 94
佐川由紀子は 夫の病院へ向かうため 運転席に座ったところだった。
(ご飯 食べさせてあげるのも
なんとなく快感だな(笑))
ニヤニヤしながら 車にキーを差し込もうとした時 大事な事に気づいた…
(パパの携帯…!!
電源切っておかなくちゃ… )
かすかに震える指で
孝志の携帯を開く。
…
由紀子の心臓が
ドクンと音をたてた。
(メール……?)
「誰…?」
…!!
✉ 美紀
…
ガタガタと震え出す。
Re:
『笑わせてくれるわね‼
あんた 孝志の携帯取り上げたんだ⁉ 超うけるんですけど😂😂😂‼ 悪いけど 浮気されんのは あんたにも責任あんのよ…
自分のこと よく鏡で見てみたら⁉ ま~ 見てたら こんな事にはならないだろうけど😜‼
ちなみに 孝志とエッチする前は 必ず お風呂入るから 臭いわけないのだよ~😂😂😂‼
残念でし 』
( …
どういうつもり…
…
ふざけんな…!!!!!)
狂い死んでしまいそうな
激しい怒りが 由紀子を包む。
思わず返信しそうになった指を ギュっとかたく握り
(落ちつけ…!!!)
コブシでハンドルを
何度も何度も叩きつけた。
(…!)
通りがかった 近所の住民と ガラス越しに目が合うと
由紀子は さも車の調子が悪いかのごとき そぶりを演じる。
(情けない…)
溢れ出る
涙を隠しながら…
>> 93
「モウそろそろ お昼だよ…
社長… 」
まだ居たのー(泣)!?
「あ… 佐川さん(笑)
俺の事は気にしないで下さい」
(気にすんな… ったって
気になるだろ(怒) )
「店 大丈夫なの?」
「太ったババァが 店番してるんで 大丈夫ですよ(笑)」
(適当だなぁ…)
「あ~ そう… 」
「浩平も
もう戻るだろうし…」
「親父の車は…
もう お釈迦? 」
「 …
ですね… 」
大野は 腹の中で (いくらかにはなるが(笑))と考えていた。
「 …
突然で悪いんだけどさ 社長」
「はい?」
ナースステーションに 行こうとして 立ち上がった大野が また腰をおろす。
「社長 浮気した事ある?」
「 …
ふつーに。」
…
大野達也には 『ナイ』意味が わからないらしい…
「バレた事は?」
「1回も ないっす(笑)(笑)」
…
笑ってろよ。今のうち。
「俺 今ヤバいんだよね~…」
「(笑)マジすかっ!?」
( … )
「なんで いちいち
楽しそうなの? 社長…」
「い、 いや…
そんな事ないっす!!」
「 …
事故った時 飛ばしたと思った携帯… 女房が持ってたらしくてさ~… 」
「修羅場じゃないすか!?」
…
今から おまえもだぞ…
>> 92
「… で
ワタシに聞きたい事とは…」
「国崎さん…」
坂牧が 手帳と万年筆を取り出し テーブルに置いた…
「二羽加昌樹さんの事件は
もちろん
ご存知ですよね… 」
「捜査には
関わっていないがね…」
国崎は ミルクのたっぷり入ったコーヒーで 口を潤す。
「あの 抗争の…
核は なんですか?」
「…
服部組と 浦川興行の
跡目争い… かな…」
同じ組織から 下に枝別れした 2つの暴力団の… 簡単に言えば どちらがトップになるかの ランク決め。
「なぜ そんな事に 二羽加さんは 介入したのでしょう…?」
「それは 我々も 不思議でならなかった事の ひとつだ…」
…
二羽加昌樹は 服部側の銃弾に 命をおとしている。
調べなければならないのは 浦川興行の方だろう… と 坂牧は考えていた。
「不思議な事は…
他にもあったのですか?
国崎さん… 」
「(笑)さすが
カラスの弟子だ!」
「 … 」
「ワタシの言葉を
聞きもらさないね… 」
ニヤリと笑うと
国崎は 店員を呼び 昼食にと サンドイッチを注文した
「キミは?」
「 …
モウ お腹いっぱいです」
…
けっこう しつこいね。
>> 91
「午前中 半休みたいだぜ…
笠原…」
「そうなんですか~」
喫煙ブースで 遠藤とともに タバコに火をつける 絵里奈…
「絵里奈 なんでそんなに 笠原のこと気にすんの(笑)?」
(よけいな お世話です…)
「気になんか
してませんよ~(笑)」
「もしかして~(笑)(笑)!」
指でツンツンと
絵里奈の肩を つつく遠藤
(やめろよ… )
「それに…」
細く煙りを吐き出し
目をふせる 絵里奈…
「笠原係長は…
ルカのこと 好きですもん…」
「はっ!?!?」
「危ない!遠藤係長!」
火のついた タバコが ポロリと床に落ち 視線が いっせいに集まる…
(勘弁してよ(怒))
「な、なに言ってんだよ絵里奈
笠原は 結婚してんだぜ…」
「不倫してるんですよ…
遠藤係長 あの人たち… 」
「 …… 」
(大丈夫か おまえ…)
「遠藤係長?」
「あ…
ああ…… あちっ!!」
タバコを拾いそこね
また騒ぐ。
(いい加減にしろよ…)
「大丈夫ですか~…?」
「…
悪いが 絵里奈
俺のタバコ吸っててくれ…」
「はあ!?」
床に落ちたタバコを そのままに 奇妙な言葉を残して
遠藤は フラフラと
ブースを後にした…
>> 90
「ありがとう…
って なによ 美紀… 」
美紀はまだ
クックッと笑いつづけている…
「ふざけないで!!」
望は 激しく腹が立った。
…
「笑わずに
いられないわよ…」
涙さえ浮かべた美紀が
「 …
女房のシワザだったのね… 」
フラフラと立ち上がると 隣の寝室に入ってゆき 携帯電話を手に また望の横へと 戻って来て座った。
「… 何言ってるの
美紀… 」
「…って 望
あんた…
私に… そんな事言って…
いいの(笑)?」
携帯を開き 指をさかんに動かしながら 美紀が言った…
「 …
え…? 」
「(笑)依頼受けたなんて…
プロ 失格じゃない… 」
「じゃあ 美紀は そのままを ただ佐川さんに伝えればよかったと そう言う…の!?…」
最後は 強い悲しみで
うまく言葉に出来なかった…
「私は もう…
探偵を辞める覚悟で
あんたに…
話しに来たのよ… 美紀… 」
「… そんな…
必要 ないじゃ… ない…」
指を動かし続ける美紀に
望の思いは 届かない。
「ちゃんと聞いてよ!!
美紀っ!!!」
美紀の手の中の携帯電話を
望は 手で思いきり払い落とす
「何すんのよ!?!?」
…
その時
望の携帯が鳴る音と
玄関の
開く音がした。
>> 89
「灰皿ないの~?…」
望の席で タバコに火をつけた 山口薫が 誰にともなく 声をかける…
「 … 」
凛々香が しぶしぶ机に置いた
「わるいけど 望ちゃんは いつ戻るかわかんないんだよ…」
ミヨ子が 極力 苛立ちをおさえて 山口に話しかける…
「だから?」
「1度
おひきとり願えますか?」
郷が ふたたび立ち上がった。
「戻りましたら
連絡入れさせますので…」
有無を言わせぬ物言い。
「こわいわね~(笑)」
言いながら、灰皿で タバコを捻りつぶす 山口…
「そもそも 昨日食べた チョコレートで 歯とか 胃がやられたって なんでわかるんだいっ!?」
ミヨ子が とうとう噛みついた
「うちでは 美羽に そんな刺激物を あたえた事はないの!」
「じゃあ どうなるかなんて 余計わかるわけないじゃないか!?!?(怒)」
「お母ちゃん…」
相原が ミヨ子の肩をおさえながら 困った顔をする。
「歯と お腹が痛い… って
昨日 泣いたのよ(笑)美羽…」
笑いながら 言うことか?
と 郷は不審に思った。
「治療費請求するなら 病院の診断書 持って来いよ!!」
「なんですって!?」
山口の キツい視線とまた ぶつかり ミヨ子の後ろに隠れる相原…
「 …
とにかく
望の判断に任せよう…」
郷が 携帯を持った。
>> 88
「あ~ モウ…モウ無理
モウ食えない…
ゲフっ…」
(さて 行くか…)
「牛丼 特盛お1つ おしんこが お1つ 卵お2つで…
550円になります…」
…
「お釣りは いりません」
「 … ありません」
「(笑)知ってるよ~!」
…
飲んだ 頭痛薬の効き目が バッチリで坂牧のテンションは 今日も おかしかった…
(あっ💦時間やべっ💦)
内心焦りながらも 品格のある速足を 繰り出す 坂牧。
… どんなんだろう。
カランコロン…
と鳴る 喫茶店のドアを開ける
(ハァ… ハァ…
うわっ 来てるし💦💦)
「遅れてしまって
モウし訳ありません」
… モウいいよ。
「ワタシも
今来たとこだよ(笑)」
見るからに 人のよさそうな
初老の紳士。
元県警本部 国崎章一…
「坂牧君の噂は カラスから
聞いているよ(笑)」
カラスとは
探偵学校時代の講師。
「いい噂でしょうか(笑)」
(何言ってやがんだ
あいつは… )
「もちろん
キミの活躍の噂だよ(笑)」
微笑みつつ やって来たコーヒーに 口をつける坂牧…
「おや ブラックかい(笑)
さすがに 胃も若い…
ワタシは これを
たっぷり入れないとね…」
ミルクピッチャーを持ち上げてみせる 国崎。
「 …
牛系は 今日モウいいです…」
…
>> 87
「大変 モウすわげね~ごどを すますた(泣)(泣)💦💦」
( … )
「はい… 」
「クっクっク…(笑)
牛 来ちゃったよ…(笑) 」
…
暇か。 大野…
「あっ!
待って 俺の白衣の天使!…」
行っちゃったよ…
…
「ところで おまわりさん…」
孝志が 牛(じゃねーから)とやって来た 警官に声をかける…
「俺の携帯電話 探してくれないかなぁ… たぶん田んぼ…」
「自分 佐川さんの奥さんに お渡ししましたよっ!」
「えっ!?」
「事故処理の人間に 渡されて
お財布と一緒に…」
…
(嘘だろ…)
孝志の顔から
血の気が ひいてゆく…
(持ってたのか 由紀子…
俺の携帯… )
「マユちゃんマユちゃん(笑)」
「モー❤
達也さんったら…
仕事の邪魔しないで(笑)」
…
戻って来たし。
「佐川さ~ん お昼ご飯
まだ
1人で食べれませんよね?」
「モウすぐ 妻が来ます…」
「みんなして
モウモウ うるさいっすね(爆)
佐川さん(笑)(笑)!」
「 …
モウ
帰っていいよ 社長… 」
>> 86
「お遊戯会まで お母さん
具合よくなるといいですね!」
「ええ…
本当に(笑)…」
和馬は 瑞穂の担任の ヒロ先生に 曖昧に笑ってみせた。
「来週の土曜日ですから
まだ
1週間以上ありますし(笑)」
ヒロ先生は 笑うと 八重歯が
可愛い。
(笑顔が…
望に似ていると思ったのは
そのせいか(笑))
「瑞穂ちゃん(笑)
頑張って練習してますよ!
タヌキ役(笑)」
「タヌキ… 」
初めて聞いた和馬。
「もちろん 主役じゃ なさそうですね(笑)(笑)」
「全員 主役です!」
ヒロ先生が また
八重歯を見せて笑った。
もうすでに 友達との遊びに夢中になっている 瑞穂に 軽く手をふり 園舎を後にする…
…
(ひとりで笑ってるよ…
大丈夫か? この母ちゃん…)
佐川由紀子の前を
何も知らず
和馬が 通り過ぎる…
「会社 行きたくね~な~…」
望がいるであろう家に 帰りたいと 強く思いながら。
(それにしても よっぽどの急用なんだろうなぁ… 望は…
いったい何…?)
…
あの夏から
初めての 再会…。
(やっぱり 俺は
あいつを
愛してる………… )
>> 85
(どうして 出てこないのよ
美紀…… )
何度 チャイムを鳴らしても
気配さえ感じない。
…
望の身体の中に
大きな 波が押し寄せる
「美紀!!!」
ドンドンとドアを叩き
名前を呼びつづける…
「美紀!! 美紀ぃっ!!!」
ガチャ
「 … 」
「…
近所迷惑よ 望… 」
「あ…
ごめん…… 」
((泣)よかった💦💦💦)
美紀の後につづいて
望も 中へ入る
「ずいぶん しつこいのね…
なんなのよ…」
焦点の合わない目で
宙を見たまま 座り込む美紀。
「美紀…」
横に座り 肩をつかむ。
「なによ… 」
「…
どうして
こんな事するの?」
「 … 何が 」
「あんた
浮気してるでしょう!?!?」
…
望の 気持ちの容量は もう目一杯 限界に近かった。
玄関のドア越しに受けた 恐怖が よけいに 望を煽っていた…
「 … え 」
「依頼を受けたの… 」
美紀が 初めて
望を見た。
「だからなのね… 」
美紀が急に 笑い出す。
「なにが おかしいのよ
美紀… 」
クっクっと笑いながら
「ありがとう 望…」
そして
激しい 高笑い…
…
( ありがとう…
って…
なによ… 美紀…… )
>> 84
加藤敦子が 2本目のタバコに 火をつける…
「間違いないの?
絵里奈… 」
「だって
本人に聞いたんですよ~…」
( … )
「ふ~ん…」
大きく煙りを 吐き出す
(食いついてるわね(笑)
ババァ… )
「あたし
やめさせたくて…」
加藤が チラっと
絵里奈を見た。
「よけいな芝居は いいわよ」
(チっ… )
「ですよね~(笑)」
「あれ?
絵里奈も 加藤主任も 今日 お当番じゃないですよね?…」
空いたトレイを持って
ルカが 給湯室に入って来た。
「 …!
ルカ… 」
「なにビックリしてんのよ
絵里奈 」
「芹沢さん…」
「はい?」
(なんで名字?)
「あなた…
スカート短かすぎるわね…」
(突然 なによ(怒)ババァ…)
「ルカ なにもしてません!」
「いいトシして 自分を 名前で呼ばないっ(怒)!!」
加藤は 灰皿に
イライラとタバコを押しつけた
「だけど 制服 支給された時のままですよ! ルカ みんなより足長くて 顔が小さいから そう見えるだけです!!」
…
顔 小さいのは関係ない。
「なによ(怒)!? 私の顔がデカいって言いたいの(怒)!?」
加藤さん… 論点。
…
(思ったより
愉快な展開になりそうね…)
絵里奈が こっそり
ほくそ笑んだ…
>> 83
「佐川さん(笑)!!」
( … )
「なんで 笑ってんの?」
「牛に
やられたって(笑)(笑)!」
( … )
「やられてはナイよ…」
「あっ!
車は安心して下さいね(笑)
浩平がレッカーしてます!」
( … )
「親父 怒ってた? 社長…」
「怒ってないっすよ(笑)
『似たような 車 もう1台頼むわ』って 言ってました(笑)
佐川さんのお父さん」
佐川孝志が運転していた車は
昼休み中だったので 現場に向かった 父親のもの…
「親子で ごひいきにしてもらって 『ロード』大繁盛です!」
( … )
「楽しそうだね 社長…」
「楽しいわけ…
ぶっ(爆)💦💦
牛って(笑)(笑)💦💦
ぎゃはははは(笑)(笑)」
…
大野達也は ここが病室であることを 忘れている。
「佐川さ~ん…
いかがですか~… 」
「…
キミは 看護婦やめて
俺の店で 働きなさい…」
「 … 」
「社長 人の お見舞い来て ナンパすんの やめてよ…」
孝志が あきれる。
(なに この人…
超カッコイイんですけど…)
「うふふ(笑)」
「もしくは 俺を看護しろ…」
「社長
頭イカれてるでしょ…」
「あ… 佐川さん!
後で警察の方 来ますよ」
看護士が 孝志に伝える。
「牛のことで(爆)!?」
…
もういいだろ。大野。
>> 82
黒い髪を
後ろで ひとつに引っ詰め
険しい表情を浮かべた
その ノーメイクの女性は
ノックもなしで
ツカツカと 1番奥の 望の席までゆくと バンッ!と机を 手のひらで 叩いた…
「ここの女は!?」
「どういった
ご用件でしょうか…」
郷が 歩み寄る。
「どこに行ったのよ!?」
「仕事に出ましたが…」
「…
ふ~ん…… 」
じろじろと事務所内を
見渡す…
「失礼ですが… 」
郷が言いかけると
「治療費の請求に来たの」
「治療費…?
二羽加とは どういう…」
「私は 山口薫。
美羽の 母親よ…」
「美羽ちゃんの…」
凛々香が 小声でつぶやく。
聞きつけた郷は
「知り合いか?」
と 凛々香にたずねる。
「昨日 突然やって来て 望ちゃんに『お母さん』って いきなり しがみついたんだよ!」
ミヨ子が 要領を得ない
説明をする。
「とにかく!」
山口は もう1度
望の机を 叩きつけると
「ここの女が うちの娘に 食べさせたチョコレートで 娘は歯と胃腸を やられたわ…」
「歯~~っ!?」
相原が 素っ頓狂な声をあげた
山口にジロリと睨まれ
天井を 見る…
「帰るまで
待たせてもらうわね(笑)」
山口が
「ふ~…」
…
望の席に
…腰をおろした。
>> 81
「望… !」
「和… 馬 … 」
和馬のアパートの下
瑞穂と 手をつないだ彼と
偶然 出会った望…
「どうしたの?」
「どうした?」
一緒に質問して
少し 笑った…
「瑞穂ちゃん(笑)
おはよう(笑)(笑) 」
「おはよう!
お姉ちゃん(笑)」
「♪あら…
どうやら
躾はいいみたいね(笑)」
「なに言ってんだよ(笑)
お姉ちゃんにしか 見えねって
マジで… 」
( …!!
そういうのいいから(泣)💦
今は~~(泣)(泣)💦💦💦 )
…
「そんなに 酷いの?
美紀… 」
…
(え~!?スルーか~(泣))
…
「熱もなんも
ね~んだけどな… 」
「電話も出てくれないし
来ちゃった… 」
(…
『来ちゃった』…
可愛え~~~(泣)💦💦)
「パパ!
早く 行こっ!!」
「あ…
ああ💦💦」
「行ってらっしゃい(笑)
瑞穂ちゃん(笑)」
「行って来ま~す(笑)!」
「行ってきます(泣)(泣)!!」
…
戦争でも 行くのかよ。
軽く 手を振ると
望は アパートの内階段を
ゆっくりとのぼってゆく…
美紀に たいしての
疑惑と 怒り
思いきり ぶつけたくて
やって来たのに…。
…
和馬の顔を
見てしまった事で
悲しみの方が
ふくらんでしまい
1度きりのキスの
罪深さに
望の足どりは
どんどん
重くなりはじめていた…
>> 80
「遠藤係長!」
「おはよ(笑)絵里奈!」
( …
やっぱり この人
生理的にダメだわ)
「笠原係長
どしたんですか?」
「あ~… 」
(頭かきながら喋んなよ…)
「奥さん 具合悪いとかって
娘 幼稚園に送ってから
来るっつってた…」
(指の匂い 嗅ぐな(怒))
「大変ですね~…」
『大変』の『た』ぐらいで
遠藤の前から 歩き出す…
(ルカ 知ってんのかな…)
「あっ(笑)
加藤しゅに~ん(笑)」
「なによ ニヤニヤして…」
笠原 遠藤と同期…
年令も 35と同じの
加藤敦子。独身。
「 私…
いい事聞いちゃったんです…」
「また 絵里奈の『いい事』
が はじまった(笑)」
「今回は
ビッグニュースですよ…!」
「 …
給湯室 行く?」
眼鏡の奥の目が
キラっと 光る…
「はい(笑)」
(見てなさいよ(笑)ルカ…)
「お~
ありがとう(笑)ルカ…」
コーヒーを持って来たルカに
ご執心の遠藤が 満面の笑みだ…
(人に あんなの 押しつけようとして…!許せない!!)
「何 見てんの?絵里奈…
行くよ 」
「あ…
は~い(笑)(笑)」
(…
あの男も…
使えるわね…… )
>> 79
ひとつの机に
2人の男が
のびている…
顔ごと伏せて のばした腕の肘で お互いに 相手を押しやる
…
「もともと 俺の席だ(怒)!」
相原が言えば
「望さんが キミには机いらないから ここに座るようにと ワタシに言ったんです(怒)」
と 坂牧。
「俺のだ(怒)!」
「ワタシのです(怒)!」
…
「頭 痛ぇ~~(泣)…」
2人で言って また伏せる。
…
「レベル…」
凛々香が つぶやきつつ
コーヒーを置く。
「ありがとう(笑)凛々香さん」
ロイヤルスマイル…
…
も すぐ崩れた。
「2人とも 薬飲みな!」
ミヨ子は すこぶる元気だ。
夕べの 真山桜子争奪戦には
関わってないからね…
「しかし 顔は可愛いけど
乱暴なコだよね~(笑)」
ミヨ子が
思い出して笑う。
「サクちゃんのパワーのせいなのかな… なんだか夏頃から…
望さん
勢い 感じないですよね…」
朝一で出かけた 主不在の席を見ながら 凛々香が言った。
「たしかに 望ちゃんの 口の悪さが あのコのせいで 目立たなくは なったよね(笑)(笑)」
ミヨ子の言葉に
(それだけじゃないだろう…)
郷が そっと
ため息を ついた。
>> 78
「ハル君ママ!
グリーンのセーター
見つかった~(笑)? 」
「おはよう…
ひなちゃんママ…」
…
「その顔は…
(笑)まだね 」
「やっぱ買うしか
ないのかな~(泣)💦💦」
( … )
「…ハル君ママの
下の名前 なんて言うの?」
「名前!?」
(なにビックリしてんのよ…)
突然 言われりゃ
誰だって 驚く。
「いずみ… だけど
どうし…」
「ひな 持ってるわ(笑)!
グリーンのセーター(笑)」
「えっ!?」
「明日の朝
持って来るわね♪」
スタスタと立ち去る
佐川由紀子…
(そう簡単には
見つからないか… )
「ミキちゃんママ~(笑)!!」
( … !!)
遠くから聞こえた声に
咄嗟に顔を向ける。
…
お世辞にも…
可愛いとも 綺麗とも言いがたい女性が 目に飛び込む。
( … )
「そうよね…
『ミキ』って
子供の名前か…… 」
馬鹿馬鹿しいほど その名前に 神経を尖らせる自分に
由紀子は腹さえ立った。
(朝 送って来る母親たちの中に居るとも 限らないし…
ほら ああして
父親の場合だってある…
… って
いい男ね。
うちのパパには負けるけど。)
「お遊戯会まで お母さん 具合よくなるといいですね…」
父親に 担任が言った。
(お遊戯会…
か…… )
由紀子が また
少し 笑った。
>> 77
(急に
動き出したかと思えば…)
和馬は 美紀の行動に ほとほと 呆れ果てていた。
瑞穂とともに 風呂から あがって来ても さっきと同じ場所…
冷蔵庫に 麦茶を取りにゆく。
足元で 美紀の携帯が鳴った
チラリと 和馬を見上げた後
そっと携帯を開く美紀…
バネでも入っているかのごとく ピョンっと立ち上がる。
美紀の顔が 輝くような笑顔に変わったのを 和馬は見た…
携帯を持ったまま
廊下へと歩きはじめる
和馬の視界から
美紀が消えた瞬間
「ぎゃっ…」
という 奇妙な声。
そして
廊下に ガタンっと
携帯電話の 落ちる音…
「美紀…?」
「ママ 大丈夫?」
瑞穂が 駆け寄った
「さわらないで!!!」
その声に驚き
廊下へと急ぐ 和馬。
見ると…
携帯を拾おうとした瑞穂が
そのままの姿で
動きを とめていた。
「瑞穂 おいで…」
瑞穂が 急いで和馬に
しがみつく。
「おまえ…
何があったか知らね~けど
瑞穂に あたんなよ…」
…
まるで
和馬の声など
耳に入っていないかのように
美紀は
立ちすくんだまま
目を見開き
ぶるぶると 震えていた…
>> 76
(私は…
プロとして最低だ…)
依頼人 佐川由紀子との 電話を終えた望は 思わず 店の外で しゃがみ込んでしまった。
依頼人の気持ちよりも その事実と 和馬の気持ちにばかり
目が行ってしまう…
プロ失格。
望は 自分を責め
恥じていた…
「おっ(笑)!
綺麗な姉ちゃんだな~(笑)」
酔っ払いが 望にカラむ。
スックと立ち上がり
「失礼…」
と 言いながら店へと歩き出す望の腕を 酔っぱらいが 引っ張った…
「勘弁して下さいよ(笑)」
笑顔で 手首を捻りあげる 望
「いて~っ(泣)!!
何しやがる!?このアマ!!」
「これ以上 騒ぐようでしたら 警察呼びますよ…」
「うるせ~!!
この 男女が!! 」
「うるせ~のは てめ~だ!!
この くそジジィ!!!」
後方から ライダーキックを ジジィに食らわせたのは…
「サクちゃん…」
ピラピラのドレスを着た
真山桜子。
「ありがと(笑)サクちゃん!」
「い~ってことよ(笑)」
ニっと笑う桜子。
「お店は?」
「適当でいんだよ(爆)
あんなとこ(笑)(笑)」
…
なぜだか また
心が軽くなる 望
「ありがとう サクちゃん…」
もう1度
小さな声で言うと
呆気にとられた酔っ払いを尻目に 真山と手をつなぎ
『さざんか』へと
入ってゆくのだった。
>> 75
(ちっとも役に立たない!!
あの探偵…!!!)
由紀子は いまいましい思いで 自分の携帯電話を閉じる。
コンコンコンコン!
「大丈夫ですか!?」
(…!)
「あ…
大丈夫です…」
ジャーーーーー……
…
「お具合 悪いんじゃないんですね!?」
(うるっさいな~!)
「違います!」
「 …
誰よ
叫び声聞こえたとか言ったの」
…
ぶつぶつと言いながら 看護士が立ち去ってゆくのを待ち
由紀子は 気配をうかがいながら トイレの外へと出た…
(こうなったら明日 みんなに 名前を聞きまくってやる…)
孝志の病室の前で 立ち止まる
( …
その前に… )
ベッドをそっとのぞくと
孝志は軽い寝息を たてている
(…可愛い顔 )
由紀子は 激しい憎しみと愛情の 両方を抱え また トイレへと 引き返した。
…
孝志の携帯を開く。
【孝志ったら 今日もスゴかった❤❤❤ 孝志に舐めてもらったから 私のアソコは もっとキレイになったよ😁❤ ん…? 考えるだけで また濡れてきちゃった… 早く抱かれたい😭 戻って来て~😭愛してる😭❤❤❤】
…
【もう… 死にたい… 】
最後のメールに クックッ… と ふくみ笑いをもらす由紀子。
…
Re:
【 死ねば?
おまえ、臭いし😁 】
送信。
>> 73
ビールのジョッキが
運ばれて来る…
これで3度目だ。
「もう やめたら~?」
「って あんたも
やめなさいよ(怒)…
「あれ? 望さん
どこ行くんですか?」
凛々香が気づき
声をかけて来る…
望は 笑いながら 携帯をかざして見せ 怒号の飛び交う(笑)『さざんか』の 外へ出た。
「はい… 二羽加です」
激しい 胸の鼓動。
『二羽加さん!』
「はい…」
言われる事は
わかっている…
『主人の女
まだ わかりませんか!?』
(声が 震えてる?)
「佐川さん…
大変申し訳ないのですが…」
『だって 現場出て 女と会ってたの 尾行したんでしょ!?』
「 … 」
『現場戻る時も つけてたのよねっ!?!? 』
「 …
それが… 」
『女の家に
行ってるのよ!!!』
絶叫に近い…
(いったい どこで電話を…
それよりも 何故
家に行った事を知ってるの?)
「佐川さん…
落ち着いてください」
『落ち着いてなんか いられないわよ!! こんな生々しい… メール… 見たら… 』
「メール…?」
『とんでもない女だわ…
この美紀って メスぶた…!』
(名前を…!?)
「名前…」
必死で 声を絞り出す。
『ママ友達の 下の名前なんて
誰も わからないのよ…』
…
「佐川さん…
おつらいでしょうが
もう少しだけ!
もう少しだけ…
私に 時間を ください… 」
【また お詫び】
😭よく考えたら
いや 考えなくても…
1回電源おとした携帯を ONにしたら 着歴 待受画面に出るわけないですよね😭😭😭
…と 言うよりも
電源OFFにした時点で 画面見てるやろ✋って 話しですよね…
申し訳ありません~😭
m(_ _)m💦💦
つめが あまいです~😭
そして 最近考えていたのですが 読んで下さってる 皆様が皆様 【if】を お読みくださったわけでもないのに 冒頭から 【if】登場人物を 投入したりして💦💦
わからない方には ちんぷんかんぷんでしたよね😭😭😭💦
すみませんでした😭😭😭💧💧💧
今さらですが 貼っておきます…
【if】
http://mikle.jp/thread/1710063/
とうとう
大晦日ですね🎵🎵🎵
(唐突…)
さよなら2011🍀
(言わなくていいですね…)
皆さま🍀✨
良い お年をお迎え下さい❤✨
それでは また
ひきつづき おつき合いを
よろしくお願い致します😭🍀✨
(いちいち泣かんでもね…)
>> 72
ビールのジョッキが
運ばれて来る…
これで3度目だ。
「もう やめたら~?」
「って あんたも
やめなさいよ(怒)!」
ファミレスで 出来上がってしまった OL2人…
「なんで隠してたのよ(怒)」
絵里奈が言えば
「あんたが 和馬のこと好きなんて言わなけりゃ 一生黙ってたわよ(怒)!!」
と ルカ。
「 …
絵里奈 あきらめないから…」
「はあ~!?」
「よけい 燃えて来た…」
(ふざけんなよ…)
「和馬は ルカに惚れきってんのよ(笑) 絵里奈が いくら騒いだところで ど~にもなんないわよ… 」
余裕の笑みを浮かべてみせる。
「遊ばれてるだけでしょ(笑)」
「なんですって!?」
「絵里奈は
本気にさせてみせるわ…
笠原係長のこと」
グイっと ビールをあおる。
負けじと ルカもゴクゴクと 喉を鳴らし ビールを流しこんだ
「やれるもんなら
やってみなさいよ(笑)!…
あらっ 電話だわ…
和馬かな(笑)」
そんなわけがナイのは
本人が 1番よく知っている…
(ゲっ 父ちゃん💦)
「出なさいよ…」
絵里奈の冷たい目…
「和馬~♪💦💦
ごめん 今 絵里奈と一緒~…」
『何ほざいてんだ!!
このスットコドッコイが!!』
((泣)💦)
「だから
今ダメだったら~ん…」
『今日も
帰って来ね~気か!?!?』
(耳 痛いよ~(泣)(泣)💦)
「かけ直すわね~💦…」
ピッ
…
「笠原係長って
ずいぶん 荒っぽいのね…」
- << 75 「あれ? 望さん どこ行くんですか?」 凛々香が気づき 声をかけて来る… 望は 笑いながら 携帯をかざして見せ 怒号の飛び交う(笑)『さざんか』の 外へ出た。 「はい… 二羽加です」 激しい 胸の鼓動。 『二羽加さん!』 「はい…」 言われる事は わかっている… 『主人の女 まだ わかりませんか!?』 (声が 震えてる?) 「佐川さん… 大変申し訳ないのですが…」 『だって 現場出て 女と会ってたの 尾行したんでしょ!?』 「 … 」 『現場戻る時も つけてたのよねっ!?!? 』 「 … それが… 」 『女の家に 行ってるのよ!!!』 絶叫に近い… (いったい どこで電話を… それよりも 何故 家に行った事を知ってるの?) 「佐川さん… 落ち着いてください」 『落ち着いてなんか いられないわよ!! こんな生々しい… メール… 見たら… 』 「メール…?」 『とんでもない女だわ… この美紀って メスぶた…!』 (名前を…!?) 「名前…」 必死で 声を絞り出す。 『ママ友達の 下の名前なんて 誰も わからないのよ…』 … 「佐川さん… おつらいでしょうが もう少しだけ! もう少しだけ… 私に 時間を ください… 」
>> 71
酒乱が…
増殖している…
「おまえ
バカじゃね~の!?」
「バカ てめ~だろ!?」
…
「おいっ 凛々香!!
こっちに酒持って来い!!」
「少し 歩けよ(怒)!!
ますます 太んぞっ(笑)!!」
「黙りやがれ!!
このチョコボールが!!」
(チョコボール…?)
「お母ちゃん(笑)
かなり酔ってるね~(笑)」
「お~ 望!!
お疲れさん(笑)!!」
( … )
「なんで泣いてんの?
坂牧君…」
「うるせ~(怒)(怒)!」
「この 小僧(怒)!
望に うるせって
どういう事だっ!? 」
「まあまあ(笑)郷さん…」
凛々香が 焼酎を持って テーブル席まで 歩いて来ながら 郷をなだめる…
「桜子ちゃん 帰っちゃったから 荒れてんですよ(笑)
あの2人… 」
カウンターに座った望に
和美が言った。
「いたの!?
ってか
サクちゃん知ってんの!?
和美ちゃん! 」
「 … 」
もう1度説明するのは
面倒らしい…
「前に 一緒に働いてたんですよ(笑) 彼女たち(笑)」
マスターが ニコニコと
望に 説明してくれた…
「あれ?
電話だ… 」
が 聞いてはいなかった。
望が 携帯を開く…
着信
【佐川由紀子】
>> 70
ジャーーーー……
…
泥のついた 孝志の携帯電話を
トイレットペーパーで拭き
電源を入れる。
…
チャララチャラララ~~♪♪♪
(わっ!!💦💦)
由紀子が 慌てて手で覆う。
「ちょ…
ちょっと これ どこよ💦
… サイレント💦💦 」
『WELCOME』の文字が消え
待受画面…
ひなの笑顔の アップ。
…
「なによ これ… 」
その笑顔の ど真ん中に
『着信 57件
Eメール 32件』の文字。
…
由紀子は カーソルを
着信に合わせ 開く。
なぜか 立っていられず 便座のフタをしめ座り込みながら…
…
美紀
美紀
おやじ
美紀
美紀
美紀
美紀
美紀
美紀……
…
ぶるぶると
手が 震え出す…
1度
待受画面に戻し
メールを
開く。
おびただしい数の
未読メールの羅列…
由紀子は 1番古い未読まで カーソルを運びたいのだが 自分でも驚く程の 心臓の鼓動の強さと震えに 指を うまく 動かすことが出来ずにいた…
「なによ…!
この手…!! 」
イライラと つぶやき 開いたのは 2番目に新しいメール…
『孝志…
どうして返事くれないの?
どうして 電話も出てくれないの? どうして… 』
>> 69
(美紀…
電話に出られないって…
どういう…
…
まさか
和馬の声を
聞くことになるなんて… )
「 ……ぉいっ …」
(なんで 私の心臓…
こんなに… )
「おいっ! 望!!」
「 …!!
ビックリした~(泣)💦
郷さ~~ん(泣)(泣)💦💦」
…
「泣くこたね~だろ…」
事務所に2人きり…
郷の方が なぜか
泣きたい気分だった。
「おまえ
ずっと顔色悪いけど
大丈夫なの?」
「(笑)平気です…」
望は 無理矢理に
笑顔をつくった。
「そんなに 佐川の事故
ショックだったのか?…」
望は 微笑んで
首を振った。
(私が
ショックなのは…)
「依頼人に 報告は…」
「もう少し
待ってください!郷さん!!」
「 …
望 ? 」
「 … まだ
もう少し 様子を見たいんです
幸いと言ったら失礼だけど
対象者も 身動きのとれない 状態ですし… 」
「 …
それは 別にかまわね~が…」
(こいつ また俺に なんか隠し事してやがるな… )
「とりあえず
行きましょう(笑)!
みんな待ってるし(笑)」
…
「お、おう…」
(待ってんの マスターぐらいだと思うけどね(笑)💦💦)
…
そのマスターも
おまえは 待ってないぞ。
>> 68
「風呂 入るか(笑)
瑞穂(笑)」
「うんっ!」
和馬と瑞穂が 床に座り込んだまま 動かぬ美紀の脇を通り過ぎ 食器を片付けはじめる…
「 …
おまえ メシは…」
「いらない…」
(泣いてる?)
「どうしたんだよ…」
美紀の横に しゃがみ込む和馬…
その時
沈黙したままだった
美紀の携帯が鳴り出した
はじかれたように 動き出し
携帯を開く 美紀。
…
「… なによ」
つぶやき また閉じる。
「出ね~のかよ…」
「望だもん…
今 喋りたくない… 」
( …… 望 ?)
「用事があるから かけて来るんだろ… 出てやれよ…」
動揺を悟られぬよう
平静をよそおって言う 和馬
「和馬…
出てよ… 」
力なく 携帯を差し出して来る
「え!? 俺!?」
…
声が 裏返ってる。
「しょうがね~なぁ…」
(やべ💦切れる切れる💦💦💦)
受け取り 通話を押した。
「もしもし 望? 俺…」
『和馬…
… どうし…て… 』
(なつかしい…
望の声… )
「美紀 今
具合わり~って…」
『… そこには
いるのね? 』
「あ… あぁ」
『じゃあ
また かけ直すわ…』
…
(あいかわらず
冷たいのね(泣)(泣))
>> 67
「ねぇ… ルカ… 」
「な~に~?」
定時に 飛ぶように帰宅した和馬が おもしろくないルカは すこぶる不機嫌である。
「絵里奈…
恋しちゃったみた~い…」
ファミレスの 熱いドリアを フォークでもてあそびながら 絵里奈が言った…
「はあ~?…」
(こんな時に んな話し聞きたくないわよ(怒) )
「笠原係長に…」
「ぶっ!!!」
口に 押し込んだパスタが
飛び出した。
「きったないな~💦ルカ… 」
「な、なに言ってんの!?
絵里奈!!」
「前から 素敵だな~ とは 思ってたんだけどね~… 」
「け、結婚してんのよ!
笠原係長… 」
…
おまえが言うか。
「関係ないわよ…」
「関係ないって…」
(そりゃ そうだけど…)
「抱かれたい…」
「ぶっ!!!」
今度は オレンジジュースが
飛び散った。
「ちょっと ルカ
いい加減にしてよ… 」
「遠藤係長にしたらいいじゃん
独身だし…」
ペーパーナプキンで 口と テーブルを拭きながら ルカが まくし立てる。
「いやよ(怒)
ネクタイとかセンス悪いし…
って ルカ」
「な~に?」
「あんた その服
昨日と同じじゃな~い?」
>> 66
「へ!?」
「 … 」
「 … 」
「新之助の仕事って…」
…
同伴狙いで
(興味本位とも言う)
『さざんか』にやって来た
真山桜子。
「探偵だったのか(笑)」
「 … 」
「 … 」
彼女に恋する 2人の男
思いがけない事に
フリーズ。
「座ったら(笑)桜子ちゃん…」
「和美ちゃんも 真山さん
知ってるんだ!? 」
凛々香が 目をまるくする。
「だって 前に同じ店で 働いてたもんな~(笑)和美ちゃん!」
「それって… 」
「イメクラ…」
和美が ボソッと答える。
「やるね~(笑)和美ちゃん!」
ミヨ子が 焼酎を飲みながら
大笑いをした。
「 … 」
「 … 」
「望さん… と郷さんは?」
あきらかに 郷は付けたしであるのが わかる口ぶりで マスターが聞く…
「少し仕事残ってるって…
あとから 来るよ~(笑)」
凛々香が どさくさ紛れに カタまったままの 坂牧に 寄り添いながら答える。
「ちょっと!新ちゃん!
相原君も!
いい加減に 動きなよ!!」
ミヨ子が 空になったグラスを 和美に差し出しながら 大声で言った。
「あたしが来たのが
ワリ~んだな(笑)!!
…店 帰るよ(笑) 」
「帰らないで(泣)!
サクちゃん(泣)(泣)!!」
…
2人の男の 声が揃った。
>> 65
依頼人、佐川由紀子は
黙って 夫の顔を見ていた…
(傷つかなくて よかった…)
…
「… う …ん 」
「目が覚めた…?」
( … )
「ぅわっ!! 牛っ!!!」
「 …
私よ… パパ… 」
「 … 由紀子?」
(牛っ… て…)
「はい そうです…」
「痛っ… 」
「大丈夫!?💦💦」
車の落下時…
助手席側の 窓ガラスに 叩きつけられるカタチになった 孝志の 左肩や
ハンドルから無理矢理 引きはがされた両手は
軽い複雑骨折の様子。
「親父…
怒ってた? 由紀子…」
「ううん(笑)
怪我が たいした事なくて良かったって 笑ってらしたわ…」
「そう… か 」
とりあえずは ホっとする孝志
「ひなも おじいちゃんと帰るって言うから 連れて行ってもらったし…」
「 …!
今 何時? 」
「 …
7時… 半… 」
「俺の…
俺の 携帯は!?」
「携帯?
警察の人に渡されたのは
財布だけだったわよ… 」
「マジかよ… 」
(田んぼん中にでも 飛んでっちまったのかな~……)
「きっと 後で
探してくれるわよ(笑)」
…
ニヤリと笑う
由紀子のバッグには もちろん…
電源をオフにした
孝志の携帯が 潜んでいた…
>> 64
「えっ!?」
『怪我は たいしたことない…
意識も ハッキリしてる』
「尾行に気づいての事故…
ではないんですよね?」
『ああ
それは まるで関係ない…』
不謹慎だが
ホっとする望がいた。
「お母さん! お母さん!」
美羽が 泣き叫ぶ。
「じゃあ ごっつぉさん(笑)
(ごちそうさま)
ほれ 行ぐぞ!美羽! 」
「お母さん!!」
望が 軽く手をあげる…
『大丈夫か? 望… 』
「あ…
はい 大丈夫です… 」
『俺ら いったん戻…』
「ごめんなさい 郷さん!
かけ直します!」
望は 電話を切ると
一目散に駆け出した。
「美羽ちゃん!」
エレベーターの前に まだ泣き叫んでいる美羽と 岸が居た。
「お母さん!!」
美羽が 岸の手を振りほどき
望にしがみつく。
「美羽ちゃん…」
望が その細くて素直な髪を撫でながら 優しく話す…
「お母さんに 会いたくなったら またおいで(笑)
いつでも…
ここに居るからね… 」
「望ちゃん…
ほった事美羽に言ったら まだ来てしまうべっちゃ… 」
涙をふいてあげたいのに
望には ハンカチがない。
「ほんとう!?
お母さん!!」
美羽が 自分の袖で 鼻水や涙を ふきながら笑う…
「うん(笑) 約束…」
「ゆ~びき~り げんまん…」
…
(明日から…
ハンカチを 持とう…)
>> 63
「なんで泣いてんだ!?
瑞穂!!」
「パパ~… 」
帰宅した和馬に
瑞穂が 力なくしがみつく…
「どうした…?」
「お腹すいた… 」
玄関で瑞穂を抱き上げ
居間をのぞく 和馬
「おまえ…
何やってんだ?」
明かりのスイッチを入れる。
「 … 」
怒りが ふつふつと
沸き上がる。
「こんな 真っ暗ん中に
瑞穂に 飯も食わせね~で
どういうつもりだ!?」
「 … 」
「おい! 美紀!!」
(…夕べ 俺が帰らなかった事への あてつけなのか!?)
携帯を握りしめたまま 微動だにしない美紀に 和馬は しびれをきらした。
「瑞穂(笑)
パパと ご飯食べに行こう!」
「うん(笑)!」
…
「 … カレーならあるわよ 」
「いらね~よ!!」
「パパ… 」
「あっ…
ごめんごめん(笑)瑞穂(笑)
さっ 行こう♪ 」
「瑞穂…
カレーでいいよ パパ…」
「瑞穂… 」
「ママ おうちに1人にしたら
かわいそうでしょ?」
和馬は たまらず
娘を 抱きしめた。
「瑞穂 お手伝いするから
ね… パパ 」
「そうだな(笑)
…パパ 頑張るよ(笑)」
流れる涙を
娘に見られぬよう
和馬は
勢いよく立ち上がった。
>> 62
「(笑)まだ おめが!?」
美羽が 望の後ろに隠れる。
「また… って?
岸さん… 」
事務所ビルから 程近い 交番の巡査長 岸徳彦 54歳。
何を聞いても
『お母さん』しか言わず
いっこうに帰る気配のない美羽に 望は ほとほと困りはて 岸を頼ったのだった…
「送ってぐがら
おまわりさんと 帰るべ(笑)」
「岸さん
このコの家 知ってんの?」
凛々香が 岸に お茶を出しながら 聞いた…
「お~(笑)
ありがど(笑)凛々ちゃん!」
「大福食べるかい?
ノリさん(笑)」
「お~(笑)
サンキュー お母ちゃん! 」
岸は すっかり
くつろいでしまった。
「美羽ちゃんは
チョコレート食べる?」
じっと見ていた美羽に
望が 言った。
「うんっ(笑)お母さん!」
( …
私は 子供産んだ事
ありません。 )
「これ 美羽!
おめさん(あなた)には 立派な 母ちゃん 家さ居っぺ!」
岸が粉だらけの顔で言った。
「あんなの
お母さんじゃない!!」
…
小学2年生が こんな事を言うんだろうか と 望は 少し不安になった。
「虚言癖…
ってやつですか?」
凛々香が 小さな声で聞く。
「んだべな… 」
手をパンパンとはらい
岸が答える。
…
とても嬉しそうに チョコレートを頬張る美羽を見ながら
なぜか涙の浮かぶ自分が
望には
わからないでいた。
>> 61
二羽加昌樹の胸部を
一発の銃弾が 貫通…
たった それだけのことで
人は命をおとし
愛する者との別れを
余儀なくされる…
地元の暴力団絡みの 案件には 絶対に手を出さなかった昌樹が 唯一 この時だけ 躍起な動きをしている。
…
坂牧は
市立の図書館に いた。
事件の記事を 読みあさる
…
坂牧の勘と 望のよみが
正しければ…
「あ…」
今度は ちゃんとポケットで 携帯が 振動しはじめた。
坂牧は 芝の綺麗な図書館の 表まで出て 電話を受ける。
「な~にぃ~(笑)?
どしたの~
こんな時間にぃ~(笑)」
…
「うん…
うん… 」
足を開き、しゃがみ込んで 芝を イジイジと 指先でもてあそぶ姿はまるで
足の長いカエルの様だった…
「それが ダメなんだよ~(泣)
今晩 会社で 俺の歓迎会してくれるんだって~(泣)(泣)」
横を 通り過ぎようとした 親子連れの母親が 何となしに 子供を庇うように歩いてゆく…
「(泣)場所~?💦
まだ決まってないみたい~ 」
母親の腕を振り切り
駆けて来た 小さな少年が
「わ~~~~っ(泣)!!💦💦」
手の中の 雨蛙を
坂牧に 差し出した。
「(泣)なんでもないよ💦」
必死で 頭を下げる母親。
坂牧は 精一杯の 王子の笑顔で
親子に手をふる。
「…うん(笑)
うん…
大丈夫だよ サクちゃん(笑)」
>> 60
「は~い… 」
ノックの音に
凛々香が ドアを開ける。
「 …
トントンダッシュかよ…」
つぶやいたと同時に
スカートの裾を引っ張られた。
「キャっ!」
見れば 足元に小さな女の子。
「どうしたの…?」
凛々香が しゃがみ込む
ランドセルを背負った 小さな少女が 顔を曇らせた…
「ここに ご用事(笑)?」
コクンと うなずく。
「どした~? 凛々ちゃん…」
戻らない凛々香に 1番奥の自分の机から 声をかける 望。
…
「あら…
ずいぶん小さな お客様だ…」
望が ニッコリ笑って
「こんにちは(笑)」
と言うと
「山口美羽です」
驚くほどハッキリとした声で
そう言った。
「みうちゃん?」
また コクンとうなずく。
「何か 相談かな?」
望が 歩み寄り 美羽の前に しゃがみ込んだ…
「お母さん!!」
美羽が 望の首にしがみつくと
そのまま後ろに 子供もろとも倒れ込んでしまう彼女。
「ちょ…
ちょっと!!💦💦」
「お母さんっ!!」
美羽は なおも叫びつづける。
(苦しい…💦💦)
「た…
助けて…」
「あらやだ(笑)望ちゃん(笑)
牛柄のパンツだね(笑)(笑)」
…
「お母ちゃん(怒)(泣)!!」
>> 59
「結局 『さざんか』か…」
郷の運転する車の 助手席
相原が ぼやく。
「おまえ 『さざんか』
好きじゃん(笑)(笑)」
郷が 豪快に笑う。
「それは サクちゃんに会う前の話しですっ(怒)」
「 …
おまえも彼女もちのくせに
ぬけぬけと よく言うね… 」
「恋は 盲目です」
「使い方 違うぞ 相原…」
言いながらも郷は
前方の車両から
目を離すことはない…
「しかし チャラチャラした 男ですよね~… 」
最近の相原は 怒りっぽい。
「近頃の父親は
父親に見えね~からな…
… うわっ!!!」
窓の外… 黄金色の広々とした風景に 見とれていた相原は
郷の尋常ではない声に
咄嗟に前を向く。
「 …!?
う… 牛だぁっ!!!」
「バカ!!
あいつ 突っ込むぞ!!!」
郷の車の3台前に
対象者 佐川孝志の車両…
前2台は すでに
ハザードをあげ 停車した。
「何すんですか!?郷さん!」
対向車のない事を 確認し
郷は 孝志の車の後ろに猛スピードで追いつくと パッシングを繰り返し クラクションを鳴らし続けた…
が
時 すでに遅し。
咄嗟に左に ハンドルをきった 孝志の車は 広々とした田んぼに 落下し横転した。
…
「相原… 救急車だ 」
>> 58
「昼メシは~?」
「笠原は~?」
とりあえず 猛烈に
和馬は 空腹だった。
「社食 行くかな~…」
手っ取り早い方法を
選択する…
「じゃあ 俺も… 」
遠藤とともに
建物内のレストランに向かう。
「ルカ!
昼どうすんの~(笑)?」
(よけいな事言うなよ
遠藤… )
「遠藤係長たち
どこ行くんですか~(笑)?」
「社食~… 」
ルカは 仲のいい女子社員 黒田絵里奈と 相談中…
「じゃあ ル…
あたし達も行きま~す(笑)」
(い~よ…
来なくて… )
「ラッキ… 」
遠藤が 小さくガッツポーズ。
…
少し 食欲の失せる和馬…
…
…
「おまえ 食い過ぎじゃね?」
「え~…!? なに~?」
焼肉定食大盛り。
和馬の口は パンパンだ…
ポカンと口を開けている
ルカ。
「やだ(笑)笠原係長(笑)!」
ゲラゲラと笑う 絵里奈。
「 …
なんか おかしいか?俺… 」
上目づかいの和馬に
「やだ~(笑)💦💦
笠原係長 可愛い~♪♪♪ 」
「 … 」
「絵里奈
胸キュンキュンしちゃった!」
「 … 」
ルカが するどい目つきで 絵里奈を見たのを 和馬は見逃さなかった。
「ここのカレー
美味しいんですよ(笑)!」
ルカが 自分の皿を
和馬に 差し出す…
「 …
カレーは勘弁してくれ 」
>> 57
孝志は 慌てていた…
1時間しかない昼休み。
(ここんとこ サボってばっかだったからな~💦💦💦)
現場が 遠い郡部だと言ったのは 妻への嘘ではない。
昼間 仕事を抜け出しては 女に会いにゆくを 繰り返す毎日…
無理だと言っても
『会いたい』を譲らない女。
(夕べは由紀子も 本当にしつこかった…
絶対 なんか感じてる…!
親父も…
…
時間通り戻らなくちゃ💦
… って またメールかよ )
ハンドルを握ったまま
メールを確認する孝志…
(はぁ…
もう勘弁してくれよ…)
目を 前方に向けた時には…
もう
遅かった。
田舎道の 直進道路…
目の前に
「ぅわぁああああ!!!!!」
激しい 衝突音
空回る タイヤ
砕け散ったガラスの破片
…
「うそ…
だろ… 」
車内で 大量の吸い殻を かぶった孝志が かろうじて うめく
(なんで こんな事に…
やばいよ…
親父に 怒ら…
れ…
る… )
>> 56
「もう…
んっ… はぁ… っあ…」
「な~に… ? んぁ… 」
「無理… よ… ぁっ…!
たか… し… ぁあ… ぃ…!」
「なに… が … はぁ…」
孝志は 石鹸の香りのする
彼女の 秘部へと
顔を うずめ
舌を 這わせる…
「ぁ…っ! ぁあ… んっ!
ダメよ… ! 孝志っ…!」
「ゃめて… いいの… ?」
「や… めないで…!!
ぁんっ… ぃいっ! はぁ…!」
「気持ち… ぃいの? はぁ…」
「もう… あなた… あっ…!
んっ… んっ!なしじゃ…
生きてけないぃ… っ!!」
(早く イかせないと
時間が ない💦💦💦 )
孝志は 途端に
高速で舌を 動かしはじめる…
「ぁぁ あ …っ!!」
「入れるよっ!」
「うん… 早く来て… んっ…」
(あ…
気持ちいい… )
「はぁっ…!! ぃい!
好きよっ…! 孝志 大好き!」
…
「じゃあ 俺行くね💦💦」
「ご飯 食べて行かないの?」
「そんな時間… 」
…
孝志が クンクンと鼻をならす
「もしかして…
カレー(笑)? 」
「うん!
夕べ つくったの(笑)」
「じゃあ
急いで 食べてく(笑)」
孝志は テーブルに カレーがやって来るまでの時間
携帯の 送受信と発着信を消去する作業に 没頭する事にした…
>> 55
「あれ~(笑)♪坂牧さん!
どしたんですか?」
嬉しそうな凛々香…
(ハァ… ハァ…)
「忘れものをしたようです」
「珍しいわね(笑)坂牧君…」
望が ホっとして言った。
何か起きたのかと思ったのだ…
咄嗟に立ち上がる 相原。
「何してんだい?
相原君…」
ミヨ子の問いには答えず
(ここ 俺の席じゃん(泣))
「 … 」
また座る。
「今晩
坂牧の歓迎会をしよう」
郷が 唐突に言った。
「いいですね(笑)
どう? 坂牧君…
…
坂牧君? 」
「なんでしょう!?望さん!」
「声 デカいし(怒)」
相原が わけもなく憤慨する。
「なにしてんの?」
ミヨ子と手を握り合う 坂牧…
「お母ちゃん!
なにやってんのよ(怒)!」
今度は 凛々香がご立腹。
(やっぱり この人
カラみづらいわ(泣)💦)
「歓迎会… 今晩どう?」
「喜んで(笑)」
「じ、じゃあ…
後で連絡入れるわね…」
ひきぎみに望が言うと
「わかりました」
忘れずに
花は背負って出て行った。
「(笑)どこにします~?」
凛々香が ワクワクしながら 皆の顔を 見まわす…
「『ピュアキュート』
にしようよ(笑)(笑)!!」
…
「どこにします~(笑)?」
真山桜子のキャバクラ案
瞬殺。
>> 54
「うっめ~(笑)(泣)!」
コンビニのカツ丼と パックの苺牛乳を ガツガツと頬張る…
坂牧。
「は~(笑) うまかった(笑)」
運転席の背もたれに倒れ込み
爪楊枝で シーシー…
…
(しかし なんだって あの郷って人は 俺の この仕事を とめたがるんだ…?)
事務所の駐車場に もうすぐ着く頃 坂牧は 事務所に向かう郷と 出くわした。
「頼む…
手を引いてくれ…」
郷が言った。
「仕事ですから」
坂牧が 答える。
もちろん
王子の顔で…
もともと 刑事だった郷を 業界で知らない者は いない。
望の夫 二羽加昌樹と彼の 古いつき合いも 周知である…
犯人は 捕まっている この事件
望が知りたいのは…
「!携帯鳴ってる…
…
あれ?💦 あれ💦
どこだ!?💦💦 携帯~💦💦
(泣)どこで 鳴ってんの~💦」
…
「はい 坂牧です」
『新ちゃん!!
これ 新ちゃんのだろ!?』
…
((爆笑)っつか
見えね~し!!!)
「なんでしょう?ミヨ子さん」
『…チョコボールの 銀のエンゼル5枚入った 封筒だよ…』
…
(ひ~~~~(泣)(泣)💦💦💦)
「 … 誰か 今そばに
いるんですか? 」
『 … いいや』
「では ミヨ子さん」
『なんだい?』
「これは2人だけの
秘密ですよ… 」
ごはんつぶと 紅生姜と 苺牛乳にまみれた携帯で坂牧が言った…
「いったん 戻ります」
…
今いるの~?(泣)新ちゃん!💦
>> 53
「おめ~は カチャカチャ カチャカチャ携帯ばっか イタズラしてんじゃね~よ!!」
「いてっ!💦」
対象者 佐川孝志…
(うるせ~ クソ親父…)
「俺だって
いろいろ大変なんだよ…」
「おまえ 浮気でも
してんじゃね~の(笑)?」
叔父である同僚が 父親の運転する軽ワゴンの 後部シートから 身を乗り出す。
「やめてよ💦 シゲさん!」
(なにげに するどい…)
「やめとけよ 孝志…」
父親が 吸い殻の山盛りになった 車の灰皿に タバコを押し入れながら言った。
「だから してないって!」
「あの嫁は 年上だし 気性は荒いし、執着心も強そうだからなぁ(笑)…」
叔父の言葉に
「だから うちにまで 飛び火すんじゃね~かと思ってよ!」
父親が イライラと怒鳴る。
「やってないっての!!」
「つべこべ言ってね~で
まず その頭なんとかしろ!」
「いてっ!!」
(ちくしょう… )
また殴られた孝志の携帯が
また鳴った。
「(笑)嫁だけじゃなく
女も しつこいってか!!」
「シゲさん… 」
孝志は あきらめて笑う…
それに
(なんて するどいんだ…)
事実 そうだったから…
>> 52
望は少し
焦っていたのかもしれない…
頭の中を占めてしまう 和馬の大きさに ただ 怯えていた。
『昌樹を愛している』
暗示のように
毎夜 唱え そして
思い出す。
悪夢のような日を…
「どこ行ったんですか?
スカシた野郎は… 」
相原が 折りたたみ椅子を ひろげて座る…
「なにスネてんですか(笑)
相原さん(笑)(笑)」
「楽しそうだね…
凛々ちゃん… 」
横目で 凛々香を睨む相原…
「凛々ちゃん… 」
「はい(笑)?」
「彼氏…
いるよね? 」
「 … 」
「ね~… いるよ…」
「うるさい(怒)バカ(怒)!!」
(どっちみち
俺 バカ~~(泣)(泣)?)
「(笑)彼には 私の用事を 頼んでるからね 相原… 」
笑いながら聞いていた望が
声をかける。
「あまり
ここには いないわ(笑)」
「やめさせろ…
望… 」
「郷… さん… 」
遅れて 事務所に入って来た郷が 低い声で望に 言った…
「なにを 今さら… 」
「私にとっては 今さらなんかじゃありません…! 」
望は まっすぐ郷を見つめる。
…
(可愛いじゃね~か…
このやろう… )
…
オッサン…
>> 51
「はい…
笠原係長…」
「サンキュ… 」
…
(なによ(怒)! さっきまで あんなにベタベタしてたくせに!)
「どした? ルカ…」
コーヒーを置き なかなか立ち去らないルカに 和馬が いぶかし気な顔を向ける
「いいえ(笑)なんでも…」
クルリと きびすを返し
「はい(笑) 遠藤係長…
コーヒー どうぞ~(笑)
遠藤係長 ミルクだけですよね(笑)… あらっ! そのネクタイ超可愛いぃ~(笑)(笑)」
和馬が ブハっと吹き出す。
「よく見たのか(笑)!?
ルカ!
遠藤のネクタイの柄(笑)!
牛の顔だぞ!!
牛の顔 いっぱい(笑)
ぎゃははは(笑)(笑) 」
「 …
テンション 高ぇ~な笠原…
朝っぱらから… 」
ルカの前で からかわれた遠藤は 少し おもしろくない。
「…あれ?
っつか 笠原おまえ
昨日とネクタイ一緒じゃね?」
「えっ💦💦」
「あれ~(笑)笠原係長…
さては どこかに
お泊りですね~(笑)(笑)」
ルカが してやったりと
攻撃をしかけて来る…
「言~ってやろ(笑)
言ってやろ(笑)(笑)」
「お~くさんに
言ってやろ~(笑)(笑)」
2人で 大合唱だ。
「うるせ~…
仕事しろ! 仕事!!」
( …
俺は…
いったい
なにやってんだ… )
>> 50
(あっ…!!
バカ… ぶつかってるし… )
郷は 園庭の見える場所に 車をとめ 相原の様子を見ていた。
(しかし 今どきの母親は いつもあ~して 携帯と にらめっこばかりしてるんだな…)
携帯電話を 小さく軽くした 世の中が悪いと 郷は考える。
(これが デカくて重けりゃ 浮気の数も 事故の数も 減ると思うんだがな~… )
…
「もらって来ましたよ…
幼稚園のパンフと
お遊戯会のプログラム!」
相原が また 得意げに
車に 乗り込んで来た。
「…っつか
いらね~だろ(笑)」
「 … 」
「何すんの(笑)?」
「 …
ひどいっ(泣)(泣)!」
両手で顔を 覆う…
「事務所行けば
俺の机に変な奴座ってるし…」
…
「郷さんまで 俺の 存在価値を 否定するなんて(泣)(泣)!」
( … )
「あ~(笑) 悪かったよ!立派な偵察になったな(笑)相原」
「はいっ(笑)!」
立ち直り 早っ…
「それにしても
なんでしょうね~ あの男…」
走り出した車の中で
相原が ぶつぶつ言い出す。
「坂牧か… 」
(俺に なんの相談もなく
望のやつ… )
郷が 苦々しい思いを抱く…
(あんなに とめたのに…
真実は ときに
知らない方が
いい場合もあるんだ
望…… )
>> 49
「おはよっ♪」
「おはよ~ ハル君ママ…」
「あらっ…
元気な~い(泣)どした?」
「ん(笑)? ちょっと 友達と喧嘩しちゃってね(笑)」
「友達?」
「うん… 学生時代の…」
美紀は 咄嗟に嘘をついた。
正直 夏に望と いざこざした事など 美紀は なんとも思っていなかった…
美紀の気がかりは
別なところにある。
「そうだ!ハル君ママ!
お遊戯会の服 もう買った?」
これ以上 続ける気がない 美紀が 話題を変える…
「やっぱり 買わなきゃダメかな~(泣) グリーンのセーターなんて 誰も持ってないよね~(泣)💦」
「瑞穂は 茶色だって~(笑)」
(セーターの1枚くらい買いなさいよ(笑)貧乏くさいわね)
「あたし
みんなに聞いて来る!」
走り去る ハル君ママの背中に
「バカみたい…」
と つぶやき 美紀は駐車してある 自分の車に戻ろうと…
「キャっ…!」
「わっ! ごめんなさい💦」
(なに この人…
いい男… )
「大丈夫ですよ(笑)」
「よかった(笑)」
(笑うと ますます可愛い♪
出勤途中に 送って来たのかな…
誰のパパだろう♪♪♪)
「あの…」
「すみませんでした💦
じゃっ💦💦」
(あ… もう(怒))
「なんか 最近
ついてないな… 」
美紀は 携帯の画面を見つめたまま 駐車場へと歩き出した…
>> 48
郊外の 山を切り開いてつくられた この墓地は…
「昌樹…」
公園のような
たたずまいを見せている…
「もうすぐ 3年か…」
花を取り替えようとした郷が
手をとめる
「やけに新しいな… 」
空いたスペースに 無理矢理 持って来た花を ねじ込む。
「男のやる事だ(笑)
勘弁しろ(笑)」
静かに手を合わせ 無心…
になろうとしたが
今は 無理である郷。
( 昌樹…
最近 俺には 望が何を考えてるんだか さっぱり わからね~…
おまえの代わりに 俺が守ると誓ったはずなのにな… )
砂利を踏みしめる
静かな足音が
郷の背後に せまる。
反射的に 振り向き…
目を見張る。
「もしかして この花…」
…
昌樹は 殺された。
3年前の 秋の日に
『こんな仕事をしていたせい』だと 望は 半狂乱で泣き叫び 事務所をたたむと 郷にせまった。
『それだけは…』
と 郷は食い下がる。
無二の親友の魂が
うかばれない…
そう
強く思ったからだ。
「望は 何も知らない…
頼むから
此処へは もう…
来ないでくれないか 」
>> 46
「マジで ムカつく!
あのババァ(怒)!!」
「まぁまぁ(笑)凛々ちゃん…」
手書きの資料を 凛々香に渡しながら 望が頭を撫…
いるんですよ…
これが。
「実はね 坂牧君… 」
背筋を伸ばし座る様子は
さながら
貴族のごとき雰囲気…
探偵学校時代の
彼のニックネームは王子。
凛々香も ミヨ子も
大輪のバラを背負った王子に
くぎづけである。
その場所が 相原の机である事など 誰も気にとめない…
「坂牧君に
お願いしたいのは… 」
凛々香が コーヒーを置くと
「ありがとう(笑)
凛々香さん 」
ロイヤルスマイル。
「もう 名前おぼえてくれたんですか~~❤❤❤」
「私自身のことなのよ…」
( … )
「… って
お母ちゃん 何してんの?」
「いやさ…
カッチ~っと この髪 どうやって固まってんのかな~と思ってさ~…」
「これは ダイエースプレーですよ(笑) ミヨ子さん(笑)」
「おや❤ 新ちゃんも ダイエー好きかい(笑)? 安くていいよね~~❤❤❤」
( … )
「新ちゃんって… 」
「続けて下さい…
望さん 」
「あっ… ああ… 」
(キレ者だけど 今いち カラみづらいんだよね(泣)この人)
「亡くなった
主人のこと… 」
秋の足音とともに
望の夫
昌樹の命日が 近づいていた…
>> 45
「マジで ムカつく!
あのババァ(怒)!!」
「まぁまぁ(笑)凛々ちゃん…」
手書きの資料を 凛々香に渡しながら 望が頭を撫でる
「偉かったよ(笑)」
「望さん…
嫌な思いさせて
ごめんなさい… 」
「なに言ってんの(笑)
…
あれ?
相原は?」
「聞き込みだってよ…」
郷が 机に足を投げ出した格好で 答える。
「なんのですか?」
「サクちゃんのだろ(笑)」
ミヨ子が コーヒーを運んで来ながら 言う。
( … )
「あいつ(怒)… 」
「もう
終わってんのにな(笑)」
郷は 立ち上がりながら
そう言うと
「俺も
ちょっと出かけて来る…」
「どこへ?」
「ヤボ用(笑)
なんかあったら すぐ呼べ 」
と 望に携帯をかざし
事務所を出て行った…
「まったく 男どもは
みんなして フラフラと… 」
ミヨ子が 熱いいお茶を すすりながら ぼやく。
トントン。
望が 腕時計を見る。
「は~い」
凛々香が 立ち上がり
ドアを開けた。
「初めまして
派遣の 坂牧新之助です 」
…
探偵の世界にも
派遣は 存在する
そして…
「待ってたわ(笑)
坂牧君 」
右手を差し出した望と
握手をした彼は
これまた存在する
探偵養成専門学校の
同期である
…
っつか
今 新人いるの~(泣)!?
- << 48 いるんですよ… これが。 「実はね 坂牧君… 」 背筋を伸ばし座る様子は さながら 貴族のごとき雰囲気… 探偵学校時代の 彼のニックネームは王子。 凛々香も ミヨ子も 大輪のバラを背負った王子に くぎづけである。 その場所が 相原の机である事など 誰も気にとめない… 「坂牧君に お願いしたいのは… 」 凛々香が コーヒーを置くと 「ありがとう(笑) 凛々香さん 」 ロイヤルスマイル。 「もう 名前おぼえてくれたんですか~~❤❤❤」 「私自身のことなのよ…」 ( … ) 「… って お母ちゃん 何してんの?」 「いやさ… カッチ~っと この髪 どうやって固まってんのかな~と思ってさ~…」 「これは ダイエースプレーですよ(笑) ミヨ子さん(笑)」 「おや❤ 新ちゃんも ダイエー好きかい(笑)? 安くていいよね~~❤❤❤」 ( … ) 「新ちゃんって… 」 「続けて下さい… 望さん 」 「あっ… ああ… 」 (キレ者だけど 今いち カラみづらいんだよね(泣)この人) 「亡くなった 主人のこと… 」 秋の足音とともに 望の夫 昌樹の命日が 近づいていた…
>> 44
「ひな~(笑)♪♪♪
ただいま~(笑)!!」
「パパ 抱っこ~!!」
( … )
「おかえりなさい… 」
今日も 定時の帰宅。
由紀子の夫 孝志の仕事は 彼の父親の工務店を手伝う大工だ。
なので毎日 帰宅が早い。
「今日は
現場どこだったの~?」
普通に聞くのにも 神経をつかうと 由紀子は少し苛つきながら たずねる…
「あ… ん?
街から少し離れた郡部だ…
おまえに言っても
わからないよ… 」
(そう言って ごまかすのね)
「お義父さんも
一緒だったの~?」
「おまえ 今日は
やけに うるさくね?」
32歳になる孝志は 髪を金髪に染め 耳にはピアスの 落ち着きのなさ…
それでも 人一倍 子煩悩な夫と 顔のつくりの可愛らしさに 由紀子は 並々ならぬ 愛情を感じていた。
「パパと 風呂入ろう
ひな~(笑)(笑)」
「うんっ!」
6歳 年下の夫…
由紀子は 今日も
孝志の脱いだシャツの 胸ポケットに入っている携帯を開く。
( … )
『もう少しで お遊戯会だね❤
幼稚園で 孝志に会えるの
ドキドキするよ~❤❤❤ 』
由紀子は このメールで
孝志の浮気相手が ママ友の誰かであると 気づいた…
送受信は 繰り返されていない
発着信は 消去されている。
履歴の数が不思議なのだ
間違いなく
昼間に逢瀬を かさねている…
震え出す 右手を左手でおさえ
由紀子は 夫の携帯を
ポケットに また
そっと
戻すのだった。
>> 43
「なによっ!?
失礼なコねっ(怒)!!」
お茶を運んで来た 凛々香が
「えっ?」
と言って
依頼人 佐川由紀子を見る。
「なんなのよ! その爪!」
「佐川さん…
不快な思いをさせたのなら
私が 謝ります」
望が 間に入る。
「私どもは とくに身なりのルールを設けておりませんので…」
「申し訳ございません」
凛々香が 頭を下げて
出てゆく…
「まったく 今の若いコは…」
コーヒーに ミルクを入れながら ぶつぶつと言っていた
佐川由紀子が 突然泣き出す…
(激情型か… )
「佐川さん…」
先程 すべての手続きを終え 真山とともに この場所をあとにした 大野美咲とは まるでタイプの違う女性だと 望は思っていた。
「悔しいんですよ 私…
二羽加さん…」
佐川由紀子の娘 ひな5歳
同じ幼稚園に通う 娘の友達の母親が どうやら 夫の浮気相手であるらしい… と 佐川由紀子は話す。
「絶対 突きとめて下さい!
お願いします!!!」
今度は テーブルに頭が ついてしまう程 頭を下げる…
「佐川さん…
頭 あげて下さい… 」
(ママ友か…
ややこしくなりそうだ… )
「では 佐川さん…
娘さんの 幼稚園の名称と ご住所 教えていただけますか?」
>> 42
「今日は…
早く帰らなくていいの?
和馬…」
「ああ(笑)」
和馬は ニコニコと
ジョッキのビールを飲むと
「安心して 食べな…」
と 焼鳥を差し出す。
「はい あ~ん…」
「(笑)うん!
… 美味しい♪」
和馬は その笑顔に
少しだけ 幸せになる…
「俺のこと…
(笑)そんなに好きか?」
「酔ってるでしょ…
和馬…」
(急に真顔になるなよ…)
「好きよ…
だけど…
つらいのも
わかってほしい… 」
( … )
「ごめん…」
「やだっ💦💦
ルカこそ ごめん(泣)💦
… 楽しくないよね
こんな事言ったら… 」
「好きだよ…
ルカ…」
「和馬… 」
(遠藤… わり~な。)
和馬は 素早く
ルカに キスをする。
「今日は
お泊りもオッケーですか?
笠原係長(笑)」
「むろんだ(笑)
芹沢くん!!」
大声で笑い ゴクゴクとビールを流し込む 和馬
(なにもかも
飲み込んでしまいたい…)
もう
蝉の音も 聞こえぬ
秋のはじまり…
(望…
おまえの好きな
夏が
終わる… )
>> 41
大野美咲は
望にしがみつき
泣くだけ泣くと
「ありがとうございます…」
と ニッコリ笑って
深々と 頭を下げた。
…
どんなに深い絶望感だろう
望には 計り知れない事実。
「大野さん…」
「大丈夫です(笑)二羽加さん」
強い 目の光りを
大野美咲から感じた望は
幾分 安心し
握っていた彼女の手を
離す…
「考えがある… と
私 二羽加さんに
お話ししましたよね(笑)」
「え… えぇ
おぼえてます… 」
その時
バタンッと 事務所のドアが けたたましく開く音が聞こえた
(サクちゃんだな…)
「マコトっ!!
今日 来ね~のか(笑)!?」
( … !)
「大野さん!?」
望が 驚き声をかけたのは
大野美咲が 立ち上がり おもむろに カーテンを開けたから…
「やっぱり…
桜子ちゃん(笑)!」
「へ…?」
望が まのぬけた声を出す。
「(笑)ミイちゃんっ!!」
「お知り合い…
ですか? 」
望が たずねると
「私の計画の
大切な パートナーです」
大野美咲が
あやしい笑いを浮かべた…
>> 40
約束の日
依頼者 大野美咲は
時間通りにやって来た…
「わかっていたとは言え…
こたえますね…」
泣いてはいない。
うっすらと微笑みさえ
浮かべて…
「お察しします…」
望は 何度 この瞬間を迎えても 慣れることのない自分に イライラしていた。
ビジネスだ
割り切るんだ…
その時
テーブルに並べられた 対象者 大野達也の写真を 1枚手にとった依頼人である妻が
「あ… 」
っと 短く声をあげる。
「どうかされました?」
「二羽加さん…
この女性の 詳細は…」
声が
震えている…
望は つとめて
淡々と読み上げた
「『小日向玲子 29歳…』」
「けっこうです…」
大野が とめた。
「私の…
親友です… 」
大野美咲は
とうとう 声をあげて泣いた…
望は 堪えきれず 立ち上がり
大野の横にゆき 肩を抱く…
「大野さん…!!
しっかり…!! 」
ボロボロと流れおちる涙を
望は ぬぐおうともせず
その小さな肩を
抱きつづけた。
「泣いちゃいけません…!!
大野さん…!!
負けないで…
負けないで… !! 」
>> 39
「ぃや… っ んっ… だめ…」
夏も
終わりに近づく…
「はぁ… っ …
ぃい… はぁ はぁ… っ」
風も 少しずつ
「んぁっ… ! ぃい… っ!」
冷たくなる…
「だ… め… っ ぁ… そこ…
そう… ! ぁっ… はぁ…ん」
人肌が…
「も… っ と… んっ…!」
恋しい。
「ぁあ… っ! ぃく…っ!!
あっ… あ… っあ …!!
…和馬ぁ… っ!!」
…
( …私 )
得た 快感と
( なんて言った…? )
口にした言葉に
呆然とする 望…
思わず
あの日のキスを思い出し
指で 自分の唇に
ふれる…
使ってない方の手で
(言わなくて いい…)
あの日
彼のキスを受け入れた望は
一生の秘密と約束させ
二度と二人きりで会わない事を
和馬に約束させた
… 自分にも。
それなのに…
日を追うごとに
加速してゆく焦燥感
追い払えば 追い払うほど
迫り来る 寂しさ
この気持ちは
いったい なんだろう…
と 望は考える。
…
彼女は
気づいていないのだ。
それが
恋であることに。
>> 38
「とりあえず… 」
カーテンを思いきり閉め
望は もう1度ソファーに座る
「夜のお仕事は…
やめた方が よくない?
サクちゃん…」
「たぶん…
やめる事になると思うよ(笑)
来年の春には…」
「決まってるの?」
「親戚に…
昼間の仕事に誘われてる(笑)」
「あら(笑) よかった!」
望は 心底ホっとした…
この美貌で 夜の仕事。
今以上 危険な目にあう事は
目に 見えている…
藤堂晋一が エスカレートした場合は 警察の 生活安全課へ行くようにも すすめた。
その場合は もちろん
望も 同行すると約束して。
「エスカレートする事は
きっと ね~よ(笑)」
真山が笑う。
「… どうして?」
「あいつ
親に 逆らえね~もん(笑)」
( …? )
「なぜ…
それが関係あるの?」
「おおかた 藤堂の 父ちゃんか母ちゃんが あたしのこと 調べてんだろ(笑)(笑)?」
(ギック~~💦💦💦)
「な、なんで…」
「望さんが あたしの名前知ってたのも 藤堂の名前に『えっ』っつったのも そう考えれば ツジツマ合うしな(笑)」
( … )
「サ、サクちゃん…」
「ん?」
「バカだなんて思って
ごめんなさい… 」
「(泣)言うことね~よ!💦💦」
「あなた… 」
「え?」
「探偵にならない!?」
>> 37
「あなたは あの ルカとかいう女だけじゃ 飽き足らないわけ…?」
(早く帰って来ても
これか… )
「どういう意味だよ…」
「 …
望となんか
あるんじゃないの…?」
鍋のカレーを 味見しながら…
(また カレーか…)
「おまえ
いい加減にしろよ…」
和馬は カレーに気をとられ 美紀の吐いた言葉の意味を あまり深く受けとめなかった…
「わ~い♪
カレーの匂いだ~(笑)」
「瑞穂 カレー好きか(笑)?」
「うん! パパは~?」
「 …
好きだよ(笑)」
「ママのカレー
おいしいもんね~(笑)」
「そうだな…
って ちょっとエアコン入れるぞ! 瑞穂 すごい汗… 」
「やめてよ!!」
「 … 」
「もったいない…」
(探偵に払う金は 無駄じゃないとでも 言うのかよ… )
「俺 下で
タバコ吸って来るわ…」
「女と電話する気ね」
「やめろよ 瑞穂の前で…」
「じゃあ なんでベランダで 吸わないのよ!?」
「瑞穂の この汗見たら 一瞬でも ここ閉めんの かわいそうだろうがっ…」
「なら 吸わなきゃいいのよ…
簡単じゃない…」
( … )
「わかったよ… 」
和馬は
ただ
感じたかったのだ。
夏の夕暮れと
… 望を。
>> 36
「相原さんって
彼女いましたよね~…」
凛々香が 綺麗なネイルを 自分にかざしながら話す…
「えっ? え?
なに? 凛々ちゃん?」
ホッペを赤く腫らした相原は
傍らのカーテン越し
望と真山の会話に 耳をそばだてていた…
「かのじょ~…
いるでしょ? 相原さん…」
「うん…
いるよ… 」
「真山さんの事…
好きなんだ?」
「凛々ちゃん!💦💦
声デカいよ!!」
「おまえが うるさい!
相原!!」
と カーテンの中から
望の 激が飛ぶ。
「は、はい💦💦
すいませんっ💦💦」
こそこそと 自分の机に戻るサマは サザエさんに たまに出てくる泥棒みたいだった。
「彼女のこと 好きじゃないんですか~? 相原さん…」
凛々香が なおも食いつく。
「へ?…
好きだよ 」
「じゃあ なんで…」
「? …
凛々ちゃんは 彼氏以外
好きにならないの?」
「 … 」
「ね~ ならないの?」
「うるさい(怒) バカ(怒)」
…
「なんで
俺 バカ~~(泣)(泣)?」
ミヨ子が
わっはっはと笑い出し
「… なにしてんだい?
郷さん…」
「ぅわっ 顔 近ぇっ!!!」
相原が叫ぶほど
2人の会話に集中している
郷がいた。
「だから うるさいって(怒)
相原!!」
望が とうとう
カーテンを開けて叫ぶ。
…
「(泣)俺ばっかりかよ~💦💦」
>> 35
これまたビックリ…
「ストーキングしている本人の 氏名年齢等は わかりますか?」
ボールペンを持ちながら
望が 真山桜子にたずねる。
「あ~ わかるよ…」
藤堂晋一 26歳…
依頼人 藤堂芳江の
息子である。
「え… っ」
思わずもらした望の声に
真山が食いつく。
「なんで『えっ?』なの?」
まっすぐに見つめる。
(なんて可愛らしい…)
「…え? っと~…」
(どうする…)
「どうして うちの相原は
真山さんを『サクちゃん』って 呼ぶんですか?」
質問に 質問で返す作戦。
「あ~(笑)
店での名前が『サク』だから」
(かかった…)
「なるほど…」
「望さんも 『サク』って呼んでい~よ(笑)(笑)」
「あら(笑)
下の名前で呼んでくれるの?」
突然 フレンドリー。
「だって 名字読めね~し…」
( …
バカっぽくて可愛い。)
「私も その方が嬉しい(笑)」
真山が また
キラキラと笑う。
「あいつさ~…」
藤堂晋一のことだろう。
「なんか勝手に あたしと つき合ってるとか思いこんでんだよね(怒)(怒)」
( …
それどころか
婚約者だと思ってるわよ
サクちゃん。)
>> 34
「暴力反対っ(怒)!」
真山桜子が 望と相原の間に
身体を割り込ませ怒鳴る。
…
おまえが言うか。
「望 ごめん…
俺ついてたのに
全然気づかなかった… 」
郷が 口をひらく。
「接触しね~ように 口酸っぱくして言ったんだが…」
同じフロアの 隣の店に 郷と相原は 真山の店の オーナーを呼び出し 話しを聞いていた。
もちろん 相原は禁酒…
のはずだった。
「っつか なんで
あたしの名前知ってんだ…?」
興奮しているのか 真山は敬語を忘れ 言葉が乱暴になっている。
(普通の状態とも言う)
「 … 真山さん」
接触はしたものの 身辺の調査には 気づかれていない…
と 望は感じた。
「なぜ 今日こちらへ?」
真山の質問には 答えず
望は聞いた。
「あ… ああ(笑)
あたし
ストーカーされてんだよ!」
「ストーカー?」
「昨日 店の外でカラまれてっ時 あの探偵さんが 助けてくれて… 」
…
見れば 相原は…
ミヨ子にしがみつき
泣いていた。
「相原… ごめん… 」
「素直なのは いい事だな(笑)
女探偵さんっ(笑)!!」
…
下から見上げてくる
真山の キラキラ笑顔が
望の沈んだ心を
ノックアウトした。
>> 33
「聞き込みに
まだ 出ないんですか!?」
「 … 」
「郷さんっ!!!」
「うるせ~(怒)!!」
「うるさい(怒)!!」
…
相原 さんざん。
「ちぇっ…
なんだよ 郷さんも望さんも ピリピリしちゃってさ…」
トントン。
「凛々ちゃ~ん…
誰か来… た … …… 」
…
相原が 目をゴシゴシこする。
「は~い…」
凛々香が 皆の分の冷たい麦茶を トレイにのせ 奥から 出て来る。
「(笑)ラッキー♪」
侵入者は トレイから麦茶のコップを 1つ取ると ゴクゴクと飲み干し もう1つのコップに手をのばす…
「はあ~(笑) うめ~(笑)…
あ…
…
おいしい(笑)(笑)!」
「サクちゃん…」
相原が まぼろしでも見たかのごとく 口をアングリと開け 放心している…
「よっ(笑) 探偵さん!」
望が 歩み寄る。
「あなた…
真山… 桜子… さんね?」
「はいっ(笑)」
美しい顔の
魔法のような笑顔…
「どうして… 」
「昨日 あの探偵さんが …」
相原を指さす
「ここ
教えてくれたから(笑)」
望は まっすぐ相原の元へ向かうと その頬を 強く打った。
「望ちゃんっ!」
ミヨ子が驚き
相原に駆け寄った…
>> 32
『ちょっと!!
どういうつもりよ!?望!!』
美紀の甲高い声に 望は思わず 携帯を耳から離した…
『…もしもし!!』
「美紀… 」
『和馬に
何か言われたのね…』
「 …
そうじゃないよ… 」
事務所のドアの外
しゃがみ込む望を
清掃業者のおばちゃんが
不思議そうな顔で 見てゆく…
「夕べも 遅くに会社出て来て…
男性の同僚と2人で 居酒屋で ご飯食べてたらしいよ…
和馬… 」
『 …
それと 尾行やめるのと
何が関係あるの?』
望は
ひとつ
息をつく…
「和馬が…
帰りたくなる家に…
してあげなよ 美紀… 」
『なによ それっ!?』
「疑うのやめなよ!美紀!!」
業者のおばちゃんが
ビックリして 振り向く…
「あ…
ごめん…
まだ 少し熱っぽくて… 」
なぜか 望の頬を
涙が つたう…
「実際 今ウチ
人手も 足りないんだわ(笑)」
立ち上がり
ドアの プレートを見る。
【ニワカ探偵事務所】
「弱小…
探偵屋だからね(笑)」
『そんな 一方的な…!!
もしもし 望!!
… 聞いてるの!?
望っ!? …望!? …』
ピッ…
>> 31
「…… ぉい… …おいっ!!」
「は、はいっ!?」
ガタンと 机の椅子から
望と相原が 立ち上がる。
「(笑)なんか それって 『中学生日記』とかで よく観るシーンですよね(笑)(笑)」
凛々香が言えば
「2人とも… なんか悪いことでもしたのかい(笑)?」
と ミヨ子。
呼んだ 郷本人も とくに用事があったわけでは ないらしい…
「おかしいぞ おまえら…
2人してボ~っとして…」
「す… すいません…」
相原はストンと腰をおろす…
が。
「望っ!!」
彼女は 立ち上がったまま
なおも ボ~っとしつづける
「重症… 」
凛々香が 腕組みをし
近寄りながら 望を眺める…
「何がだ? 凛々香 」
郷の いぶかし気な顔。
「間違いなく…
これは 恋の病です♪」
人差し指を突き立てる 凛々香
「こ… 恋っ!?!?」
「いいリアクションですね…
郷さん… 」
凛々香が 少し
冷めた目で 郷を見た。
「こっちは?凛々ちゃん!」
机に伏せた相原の 襟首を掴みあげ つり人形を持ってるみたいな ミヨ子が聞いた。
「同様です…!」
…
あっぱれ凛々ちゃん。
今日は 誰より名探偵。
>> 30
( …………
?
… ここ どこ?
…
見慣れた天井だ…
ウチか(笑)…)
「目 覚めたか?」
「ぅわっ!!!
ビックリした(泣)(泣)💦💦」
和馬が 望の額に触る。
「何すんの!?」
「熱下がったし 元気だ(笑)」
( …
あぁ… そうか…
私 あそこで…
…って!!!)
「なんで和馬
ウチに居んの!?!?」
「あぁ(笑) 昌樹さんに お線香あげに来た以来だからな… 自分でも よくおぼえてたと思うよ(笑)」
「そういう事じゃなくて!!」
「ん?
じゃ どういう…」
「今 何時っ!?」
咄嗟に 携帯を探す。
「携帯…」
「あ~ ここ(笑)」
ひったくるように 手に取り
急いで開いた。
恐ろしい程の…
美紀からの着信。
望は 恐る恐る聞いた…
「和馬…
連絡は… ?」
「 … してね~ 」
「ちょっ… !
してない… って…… 」
…
絶望的な気分になり
望は もう1度ベッドへ倒れこみ目をとじた…
「 … どうすんのよ … 」
「おまえは 出先で 熱が出て倒れたと 言や~いい(笑)」
「 …
和馬は…?
どうしてた事にするの?」
「女の家に居たとでも…
言ってくれ… 」
…
望が 目をあけた時
感じたのは
和馬の
唇の ぬくもりだった…
>> 29
「なんか…
すごっ…っぁん… どうし… 」
「はぁ… っ 俺も…
ぅあっ… はぁ… !」
「ぁ… っ! ぃい… っ ぁん」
「俺の… 舐めて… 」
「(笑)好きだなぁ…
んっ… ん… っ ん… 」
「ぅあ… !気持ちぃい…
たまん… ない… 」
「かわ… ぃい … んっん!」
「はあ… ! ぃい…っ!
好きだ… はぁ… は… っ!
… っ サクちゃんっ!!!」
…
「… 誰よ それ 」
「 …
と 言いますと…?」
「今 サクちゃんって
言ったわよね?」
(やっべ~(泣)(泣)💦)
「あたしの名前は 菜緒!!
サクちゃんって誰よ(怒)!
マコト!!」
…
女いたんだ。 相原…
「浮気してんのね…」
万年床から 抜け出した菜緒が
相原に バッグを投げつける。
「違うよ(泣)菜緒ちゃん!!」
「どう 違うのよ!?」
「誤解だって…」
シュンとする相原は
母性本能を くすぐるらしい…
「ごめんね(泣)💦💦
痛かった? マコト… 」
菜緒が 駆け寄る。
「平気だよ(笑)」
「あ~ん(泣)(泣)
可愛い マコト~…!」
激しい キス。
「続きしよ(笑)菜緒ちゃん!」
「うんっ(笑)!!」
…
バカップル発見。
>> 28
「うん… まだ会社
出てないらしいよ… 」
(早く 切りたい(泣)💦)
「じゃあ 会社出たら 連絡もらうようにするから…」
和馬が ヤケ気味に
ビールを あおっている
「じゃあね 美紀… 」
(ハァ~~~っ… )
望がグッタリと席につく。
「美紀 なんだって?」
「もう! 和馬
私 こういうの無理(泣)!」
「(笑)だろうな… 」
「笑い事じゃないよ~💦
なんだか 私が浮気相手の
気分だよっ(怒)!!」
望は 残ったカクテルを
ゴクゴクと飲み干すと
「もう帰ろう 和馬!」
と 勢いよく
席を立ち上がったが…
「望っ!!」
フラリと身体が揺れ
和馬が それを受けとめた。
「あつっ…
おまえ 熱あんじゃん!」
( … 熱?
どうりで ゾクゾクすると思ってた…
あ~あ~ 『熱ある』なんて 私に言っちゃダメだよ… 和馬…
すぐ 自己暗示にかかるんだからね 私… ホラ…
気持ち悪くなって来たし…
なんだか … )
「望… 望…!!」
(和馬の声も…
遠くに…
聞こえるし… … )
>> 27
(飲食店って
キャバクラかよ…)
「たしかに 飲食店だな…」
郷の人脈 知恵
総動員してたどり着いた
対象者
真山桜子の職場。
「依頼人にしたら
この時点で アウトですね…」
「ところで 相原… 」
「はい?」
事務所の 冷蔵庫をあさりながら 相原が振り向く…
「望は どこに行ったんだ?」
「友達と ご飯だって
言ってましたよ… 」
ソーセージを見つけ
ご機嫌で かぶりつく。
「なんで んなもんが 冷蔵庫に 入ってんだよ… 」
「この間 お母ちゃんに
頼んだんです(笑)!」
(なんだか 望のやつ やけに ソワソワしてやがったな…)
「男か?」
「お母ちゃんは 女ですよ(笑)
あがっただろうけど(笑)」
セクハラだぞ。相原。
「バカっ 違うよ
望の 友達の話しだ… 」
「 …
なんで そんな事
気にするんですか?」
「えっ!?」
「あれれれれ~(笑)」
「な、なんだよ…」
「やっぱり 興味あるんだ?
郷さん(笑)」
「ちがうっ… 」
「男に… 」
( … )
「そうかもな… 」
「ハっ!!
俺 今 超危険っ(泣)!!」
( … )
「これで 勘弁して~(泣)💦」
「 …
相原
おまえ 小学生以下。」
彼の手の中の
魚肉ソーセージを見ながら
郷が
つぶやいた。
>> 26
「これって…
私の罪には なんないよね?
和馬…」
「あたりまえだろ(笑)」
和馬が ジョッキのビールに ゴクゴクと喉を鳴らすのを
望は 黙って見つめる。
「仕事じゃね~んだ(笑)
おまえも 飲めよ(笑)」
「う…
うん… 」
「しかし 暑いな…
中 入るか?」
屋内外に テーブルのある 洋風居酒屋は 時間が早いためか 比較的すいていた。
「いいよ(笑)
長くなるし… 」
「そう… か… 」
それに…
と 望は 口にする。
「私 夏の夕暮れって
すごい好きなの(笑)
できれば
直接感じたいから…」
望も 夕焼け色の 甘いカクテルに 口をつける…
「知ってるよ…」
和馬が少し
遠くを見る。
( …
ヤバいっ💦 見入った💦)
「(笑)仕事しよっ」
「なんだよ 仕事って?」
「…和馬は
本当に 潔白なのね?」
「 …
行動はな… 」
「え? なにそれ?」
「っつか おまえ 甘いもん食いながら 酒飲むって どういうんだよ(笑)」
望の目の前の ガトーショコラを見ながら 和馬が笑う。
「合うのよ 意外と…」
そう言って、望が ケーキに フォークを突き立てた時
和馬の心にも
言いしれぬ何かが
深く
深く
突き刺さってゆくのだった…
>> 25
「あ~ そう…」
(なにそれっ(泣)!?💦なにそれっなにそれ~(泣)!?💦)
「… あれ?
あんま興味ないですか?
望さん…」
相原が 残念そうな顔をする。
「望が んな話しに 食いつくわけないだろう(笑)(笑)」
充分 食いついてます。
「下品な人間ね…
大野達也って… 」
気づかれぬよう 依頼人 藤堂芳江の資料から 目を離さずに 望は言った…
「相手の女性も… 」
(まったく うらやましい…)
「郷さんなんか 勃っちゃったんですよ~~(笑)(笑)」
「バカっ!💦 相原!💦」
(いやん(泣)💦)
「あんたも 下品よ…
相原…」
「嘘だからなっ! 望!!」
ほんとだろ…
「はいはい(笑)」
とりあえず 今の望には
郷の主張は どうでもよかった…
今からの 和馬との時間
もちろん 事務所は通さない。
美紀からの 報酬を受け取る気も 望には なかった…
昨夜の電話は
和馬から。
美紀と結婚してから 連絡などとり合うことは 夕べまで ただの1度もなかったのに…
望は 自分の気持ちを
持て余していた。
いや…
はやる気持ちの意味さえ
気づかずにいた。
>> 24
…
「勃起しちゃったんだべ(笑)」
「 … 」
「若いね~(笑)
郷さん(笑)(笑)」
「きさまっ💦
また タメ口っ(泣)!💦」
…
郷よ…
「まさか 踏み込んで 現場写真撮るわけ いかないですもんね~…」
「充分だろ…」
洒落たアパートの 駐車場
見送りに出て来た女との
濃厚な
キス…
『妹』だとも
『友達』だとも
『同僚』だとも
言い訳はきかない1枚…
「俺が パートナーの立場で こんな写真見せられたら…」
相原が
本気で悲しそうな顔をする。
「人間不信になりますよ…」
「そう… だな… 」
俺なら…
と 郷は考えた。
(何も感じないだろな…
妻には。)
「おさまりました(笑)?」
「痛ぇっ(泣)!💦💦」
相原が 郷の股間を握る。
「おま…え…っ!!」
「帰りましょう(笑)郷さん!」
「 …
だな(笑)」
自分には 今
帰るべき場所がある…
郷の気持ちは それだけで
ゆっくり
充たされてゆくようだった…
「サンキュ 相原…」
小さな声で
つぶやく。
「言っときますけど
俺は 女が好きですからね…」
「 … 」
(殴りたい… )
>> 23
「おいっ(笑) 笠原!」
「 …
なに ニヤニヤしてんだよ?」
「今日も 飯食い行こうぜ!」
( … )
「わりぃ💦
俺 しばらく直帰~(泣)💦」
「なんだよ!
つき合えよ~(怒)!」
「おまえ…
俺じゃなくて ルカ誘いたいだけだろ(笑)(笑)?」
ルカとは 和馬に 疑惑の発端のメールを送って来た 同僚の女性である…
「わかってんなら
よけい つき合え(怒)💦」
「そのルカのせいで 今、ウチ大変なんだって 遠藤(泣)💦」
「…なんでっ!?」
「…
タバコ吸い 行くべ…」
和馬の会社も 喫煙者の肩身が 狭くなりつつある…
追いやられた ニコチンドランカー達が ブースに集う。
「マジで 言ってんのか?
奥さん…」
思いきり 煙りを吐き出し
うなずく 和馬。
「マジもマジ
大マジ(笑)(笑)(泣)…」
「だってルカ
俺にも よこしてんよ(笑)」
「だろ~(泣)?」
「まあ 俺は
保護したけどさ(笑)💦」
「ぶっ(笑)!
可愛いね~♪ 遠藤君♪」
しかし そのおかげで…
望に 会える。
勤務歴の長い
この会社で 和馬は
初めて 退社時刻を
待ち遠しいと思った。
>> 22
夕刻が近づく…
望の気が
なぜかはやり出す。
「凛々ちゃ~ん…
コーヒー くれる~?…」
仕事に集中しようと 先程の依頼者の 資料を机に並べた。
「は~い…」
藤堂芳江 54歳。
息子の恋人の 素行調査だ。
「あ… お母ちゃん ごめん…」
「なんだ~い?」
対象者…
「少し エアコンの温度
あげてもらえる~?…」
「(笑)あいよ~…」
真山桜子 21歳。
「はい…
コーヒー どうぞ…」
「ありがと 凛々ちゃん…」
「今度は とんでもない
美人さんですね!望さん!」
「まったくね… 」
対象者の写真を見ながら
2人で ため息をつく。
写真の彼女は それ程に
美しかった。
依頼人は それを恐れた…
名家の長男である息子が
選んだ女性。
親の意に反して 結婚するの一点張りである 長男…
はたして 『嫁』として 相応しい女性なのか どうか。
この美しさに 息子は 騙されているだけなのではないか… と。
「あたしなら あんな女が 姑になる家になんて 嫁ぎたくないな~ …」
「凛々ちゃんたら(笑)」
望も 同感だった。
この仕事で 彼女の運命を 左右するかもしれない…
結婚は
女にとって スタートよりも
ゴールだ。
「くしゅんっ」
「大丈夫か~い?望ちゃん」
「うん(笑)平気 平気…」
(もうすぐ…
和馬の 退社時刻だ… )
>> 21
「 … 」
「なんか 喋れよ…」
「 … 」
…
「… はぁっ… ! たつや…」
「ぅ… っ 可愛い(笑)サヤカ」
( … 久しぶり。)
「ぁんっ… はぅ… っん… 」
「おま… 聞こえんぞ…
窓… 開いてんだ… から…っ」
(聞こえてます。)
「だ… って ぁ… ぃい…っ」
「おまえ ビチョビチョ…っ」
「ぁんっ … ゃだ… はぁ!」
…
「 … 」
ウィーーーン…
「あっ! 閉めないでよ!
郷さんっ!!」
「タメ口かよ(怒)!?」
ウィーーーン…
(開けんのかよ 郷。)
…
「あぁっ… いっ…
サヤカ イっちゃう… !
達也…ぁ! っあ 好きよ…!」
「ィけよ… っ! 早く…(泣)」
…
「泣いてませんか?
大野… 」
「あ… ああ…
なんでだろな… 」
…
「ぁ… ! だめっ! はぁ…!
達也…! まだ…ょ! ぁん
だめ~~… っ!!」
「 … 💦💦」
…
「何が
ダメなんでしょうね…」
「さ~な…」
…
「とりあえず…
終わったみたいですね…」
「早ぇ~な…」
…
なんだ この頁。
>> 20
「えっ!?」
郷の報告に 望が驚愕する。
「マジでっ!?💦」
…
凛々香かよ。
『(笑)あ~ マジだ 』
「機材は?
持って出たんですか!?」
『もちろん!』
「そんな事 あるんですね…」
クールな望の 取り乱しようを ミヨ子と凛々香が 興味津々で見つめている…
「どうしたんですか!?」
…
まだ居たのかよ 瀬戸内。
凛々香が 黙ってドアを開け
手で退室をうながす。
瀬戸内は
しぶしぶ帰り支度をし
「じゃあ また(笑)!
ニカウさん!!」
と手を振り 出て行った。
…
ブッシュマンかよ。
「どうしたんですか?」
今度こそ 凛々香だ。
「猫ちゃんの飼い主さんの お宅に 大野達也が居たらしい…」
「ええ~~っ!?」
ミヨ子と凛々香の絶叫。
…
昨夜の大野達也の
奇っ怪な行動…
こ1時間程を自宅で過ごし また 自分の店に戻り 展示してあるBMのアルミを磨き出す。
その後 すぐにBMで店を出た…
郷と相原は 間違いなく 女性の元へ向かうと確信し 追い続けたが
大野達也は ただ やみくもに走り ひと気のない場所に 駐車しては タバコを吸いながら 車のまわりを一周してみたり 遠くから眺めたりを繰り返すのみなのだ。
2人から その様子を聞いた望には よく理解出来なかった…
ただ
この先
つかめない行動が続くのかと
なかば あきらめていたところの この 郷からの報告。
『マジでっ!?』
も 出ちゃうよね💦💦
…
長ぇ~な。
>> 19
「ご、ご、ご 郷さん!!!」
相原が 転がるように
車に乗り込んで来る。
「💦なんだよ おまえ…
ビックリするだろ!」
「で…
で… 出たんですよっ!」
「何が?」
「大野達也ですよ~~💦💦!」
さすがの郷も
これにはビックリした。
どうせ 相原の言うことだからと とくに期待していなかったのだ…
「どこに!?」
「飼い主の部屋です💦
… 裸でした💦」
( … )
「スッポンポン?」
「んなわけあるかよ(怒)!!」
「なんだって!?(怒)」
「す、すいません💦💦」
…
怒られたいんだね。相ちゃん。
「 … で
おまえ どうしたの?」
「もちろん
顔ふせましたよ!」
相原が 得意げな顔をする。
「(笑)どこにでも ある顔だ
いちいち
おぼえちゃいね~よ(笑)」
「…」
苦肉の策まで 否定されたようで なんだか 相原は おもしろくなかった…
「ど~すんすか?今から…」
「(笑)なに ふて腐れてんの?
おまえ(笑)(笑)」
「イーーっだ(怒)!」
「(笑)オカマか…
よしっ
とりあえず張ろう…!」
郷が 携帯を持った。
>> 18
「 … で
瀬戸内さん 」
「なんでしょう?」
(ソッコー来やがった…)
「奥さまが お留守の間に
換気扇の お掃除をしておけ…
と 」
望は 相手に気づかれぬよう
イライラと膝を指で叩く…
「その通りです(泣)」
( … )
「失礼ですが
奥さまは お勤めですか?」
「いいえ」
「では どちらへ?」
「リュウ君ママと… 」
「はあ?」
「あ💦 いや💦
ママ友と お茶しに… 」
( … )
望は とことん あきれはててしまった。 亭主に 掃除を頼んで 自分は お茶? しかも 出来ていなければ 暴力か… と。
「瀬戸内さんは 反論なさらなかったんですか?」
「言えば 蹴られますから…」
太った身体を 縮こませ
さらに丸くなる 瀬戸内…
「おつらいですね… 」
望は 膝を叩いていた指で ボールペンを持つと 今度はコツコツと 手元の用紙を 叩き出す…
「市で運営している DVの 無料相談日を お教えしましょう。 もちろん 紹介状は書きます…」
「そんな 大袈裟な(笑)」
瀬戸内が 急に笑い出す。
(はあ~~~(怒)?)
「大袈裟?」
「ワタシ 別に
悩んでませんので(笑)」
(イッラー(怒))
「じゃあ なぜ こちらに?」
「二羽加さん 来いって
言うから…」
望の名刺を見ながら 瀬戸内が ため息をつく。
(…)
「瀬戸内さん…
もうひとつだけ…
いいですか?」
「?はい 」
「この時間あったら
掃除出来ただろ~が(怒)!?」
(ハっ…)
「…
出来ましたよね(笑)?」
>> 17
「いてっ!!」
「離すな! バカ!!」
猫は 手強い…
この時期は 室内飼いのペットの脱走が 後を絶たない。
♀は そう遠くへは行かないのだが ♂は こちらの予想を はるかに越えた場所に居たりする。
どこの世界でも 本能に さほど変わりはないのだ…
なんとか ペット用の キャリーにおさめ 飼い主の元へ…
(ちょっと
可愛いコだったな…)
手の傷の痛みも忘れ ニヤニヤと部屋のチャイムを 鳴らす相原。
ガチャ。
「いましたよ(笑) 菅原さ…」
( … )
「お~(笑) ありがとう!!
なんだ 探偵さん
手 傷だらけじゃね~か💦
サヤカ~!!
絆創膏持って来~い!!」
( … やばいぞ(泣)💦)
「なんで 急に
下向いてんだ? … 」
「いや💦 その… 」
相原ピ~ンチ。
「あたし ゲイなんで あなた 裸だから 恥ずかしいのよ!」
「 … 」
「さっきの飼い主さん
呼んで来てちょうだい(泣)」
「 … あ?
あ~ …… 」
猫とともに 奥へ消えた
大野達也…
(あっぶね~(泣)(泣)💦💦
危うく 面ワレるとこだよ💦)
「探偵さ~ん…
ありがとうございます~…」
喜んでいるものの
目が笑っていない
飼い主であった。
>> 16
「もう!(怒)
あんた いい加減におしよ!」
「お母ちゃん
どした?」
さっきまで 穏やかに電話を受けていた ミヨ子が 突然 大声をあげた。
「かして」
と 手を出す望。
「もしもし
お電話代わりました…
代表の にわ…」
『助けて下さいよ~(泣)』
「どのよう…」
『換気扇の掃除しとかないと 妻に殴られるんですよ~(泣)』
「… それ」
『ワタシ 今から 急に仕事入っちゃって 今すぐ ウチ出なくちゃならないし~(泣)(泣)』
「 …
私どもに 何を?」
『掃除しに来てください』
( …
便利屋じゃねーぞ(怒))
「そういったことは…」
『トラブル お任せ下さいって
ここに書いてありますよ!!』
望は 大きなため息を
ひとつつくと
「では 奥さまからの暴力という事で お話しうかがいます。
1度 いらして下さい」
そう言って
受話器を 置いた。
「ごめんよ💦 望ちゃん…」
ミヨ子が恐縮する。
「なんで お母ちゃんが謝んの(笑) あれじゃ 怒鳴りたくなるって(笑)」
(世の中には いろんな人間が いるもんだ…)
「凛々ちゃ~ん
郷さんと 相原は~?」
「猫ちゃん捜索に
行ってま~す! …
やだっ(笑)! マジで~!?
うん… うんうん… へ~… 」
…
(おまえ捜索するぞ(怒))
ドアの外へと 消えた凛々香に
思いきり 中指を突き立てる
望だった。
>> 15
「ただいま…」
簡素な仏壇に 望は そっと手を合わせ 写真の夫 昌樹と見つめ合う。
写真とは 亡き者のためにあるのだと 望はいつも思っていた。
切り取られた時間
失った笑顔
これがなければ 自分の記憶から 愛し 愛されたぬくもりまで 消えてしまいそうな気がすると 望は 怯える…
「郷さんが てこずってるよ
昌樹さん(笑)」
そう話しかけて 微笑んでから 立ち上がる。
シャワーの音の中
考えるのは
和馬のこと…
美紀のアパートを出掛けに
彼女は 念をおして来た。
「本気か…」
どうかしていると 顔に思いきり シャワーを浴びて 望は首を振った。
(猜疑心の強い美紀のことだから きっと今までだって 和馬は こんな思いをして来てるんだろうな… )
けれど 望が ふに落ちないのは
プライドの高い彼女が
なぜ 友達の望に
それを話したか である。
(そんなに 切羽詰まった状況でもナイだろうが… と 思うのは 私だけかな?)
「気が重いな~…」
…
独り言の多い 望の携帯が
リビングで
彼女を 呼んでいた。
>> 14
「ただいま… 」
(っつったって 返事なんか しやしね~んだけどな…)
郷は 居間をチラリと見やると そのまま 風呂場へ向かおうとした。
「ご飯は?」
妻の香苗が ただの習慣で 声をかけてくる
「食って来たよ…」
「また 望さんと…?」
携帯から 目を離さずに。
「ん? ああ…
相原とな… 」
香苗が よけいな事を言って来ることなど 滅多にないので 郷は 少しばかり 妙な気がしていた。
「離婚しない?私達…」
「 … 」
妻に つき合っている男がいる事を 郷は2.3年前から 気づいていた…
プロの前で 浮気をするとは いい根性してるな と 郷は 妻を腹の中で 嘲笑って来たのだ。
不思議と… と言えばいいのか 残念ながらが適切なのか 彼の気持ちの中に 嫉妬が生まれることは なかった。
「(笑)なにを 今さら… 」
「私 本気なんだけど」
香苗が パタンと携帯を閉じる
「男と 一緒になりて~のか」
「な…っ!」
香苗の顔色が
みるみる変わってゆく。
(…こいつ 俺が気づいていないと 本気で思ってたのか?)
「俺も
見くびられたもんだな(笑)」
心の底から おかしくて
郷は 大声で笑う。
呆然とする香苗に
「風呂 入ってくる」
そう言って
風呂場に 向かった。
>> 13
「また さざんか~(泣)?」
「やなのかよ…」
望のボヤキに 和美が返す。
「やなのかよって言った!?
和美ちゃん 今(泣)…」
(怖い💦このコ💦)
「言ってませんよ(笑)」
「ツケききますからね(笑)
マスター(笑)(笑)」
「きかね~よ…」
相原のボケに
マスターが返す。
おまえにはな… と
心の中で つぶやきながら(笑)
「それにしても 彼の動きには
参った…」
下戸の郷が 烏龍茶を 一気飲みした後 大きく息を吐き出し 言った。
依頼人 対象者の名前を 外で口にするのは タブーだ。
もちろん
大野達也の話しである。
「どうしてですか?…
あら 和美ちゃん!
これ 美味しい(笑)!」
「この間 望さんに いただいたレシピで つくったんですよ(笑)」
小さく切った パウンドケーキを 嬉しそうな顔で頬張りながら 望が聞く。
「奇々怪々(笑) なっ!」
…
ふった 相原は
聞いてもいない…
「おまえ ケーキとか つくれんのかっ!? 俺にも つくって持って来いよ!望!!
それとも 俺が おまえんち
行くかっ(笑)!?
どうせ 寂しいんだろ(笑)?」
…
「あ~い~は~ら~(怒)!!」
>> 12
蒸し暑い夜だった…
望は 何度となく 美紀に
冷房のスイッチを入れてくれと 言いそうになっていた。
そこに あるのに使わない。
もともとナイより 残酷だ…
慎ましやかな暮らしを しているなぁ と 望は 和馬を思う。
そして その暮らしに 不満ばかりもらす 美紀に 少しの嫌悪を つねづね感じていた…
愛してる人と 暮らせる。
それだけで
素晴らしい事なのにと
振り返り
美紀のアパートを見上げ
ため息を ついた。
(駐車場まで 少し遠いな…)
夜でも アスファルトの熱気が残る道を 足早に歩き出す 望…
振動とともに 電子音。
仕事用の 携帯だ
望の足がとまる
『参りましたよ… 望さん…』
「なんか あった!?」
望の心臓が
ドキンと 波打つ。
『腹減って 死にそうです…』
「 … 」
『痛ぇっ!! …
…
かせっ!!
もしもし 望? 』
「… あ、 あ~ 郷さん
お疲れさまです… 」
『今日は 空振った(笑)
今から 戻る… 』
「わかりました…
私も 1度 事務所戻ります 」
( … )
「相原のやろう(怒)
ビックリさせやがって(泣)」
ひとりごちる
ノミの心臓の背中を
アパートのベランダから
タバコの小さな灯が
ずっと
見つめていた。
>> 11
「今日は… 自宅
直帰みたいですね…」
大野の自宅から 数メートル離れた路肩に 駐車した車の助手席で 相原が 少しホっとして 息をもらす…
「あまいな…
相原 」
「まだ 張るんですか!?💦」
相原は
お腹が空いていた。
「あの手のタイプの男は
フットワークが軽いからな…」
郷の言葉に
絶望的な顔をする相原…
「あんパンと牛乳 買って…」
「いいから ジっとしてろ!」
どうしても 叱られたいらしい…
「郷さんは 浮気した事
ないんですか?」
背もたれに沈む 相原に やる気は まったく感じられない。
「 …
ないね 」
「今 少し
間~ あきましたよね(笑)!」
「楽しそうだな おまえ…」
「まったまた ごまかして~」
…
こいつも
給料泥棒らしい。
「浮気すんなら 最初から 結婚なんかしなきゃいいんだ…」
「深いですね~… 郷さん
女なら惚れます(笑)」
怒るかと思いきや
寂しげに微笑む 郷がいた。
「あっ…!」
相原が 小さく声をあげた。
「来たか?」
「来ました…
また 車に乗った… 」
郷が 不思議そうな顔で
発進の準備を ととのえる…
「大野は あんなポンコツ軽バンで 女に会いに 行くのか?」
>> 10
結婚して8年…
和馬は 今でも
妻の美紀の 気性の荒さに
慣れることは なかった…
「ね~(笑)
和馬は どうして あたしを
選んだの~?」
( … 急に 機嫌良くなんのは なんでなんだよ ちくしょう)
「 … 」
美紀が ケーキを テーブルに置きながら 和馬にたずねる。
「なんで ケーキあるなら
望が居るうちに出さねんだ?
あいつ
甘いもん好きなのに…」
美紀は 和馬を チラリと見てから ケーキに フォークを突き立てた…
「あたしの質問に
答えてからにしてくれる~?」
「 … 」
スラリと背が高く 髪も肩に届いたことがない 中性的で美しい望。
一方 美紀は 小さく肉感的 全身から女を 漂わせている。
内に秘めた気性も
まるで 真逆の2人…
「望じゃなく
あたしを選んだのは
なぜ…?」
(選んだ?
馬鹿を言うな…!)
和馬の中に
苦い記憶が よみがえる。
「答えられないなら
いいわ(笑)」
美紀は 大きな口をあけ
ケーキを 頬張ると
「その メールの女に
電話して 和馬…」
コーヒーの おかわりでも
店員に頼むような口ぶりで
当たり前のように
和馬に そう言った。
>> 9
『昨日は ごちそうさまでしたO(≧∇≦)o❤❤❤
また誘ってくださいね❤❤❤』
( … )
「美紀… あんた…」
「ねっ!!
酷いでしょ!?!?」
小さなアパート。
隣の部屋で 眠る我が子や 近隣住民への配慮など おかまいなしの 美紀の泣きっぷり。
望と 和馬は
またまた
目を見交わす事になる…
「会社の連中 5.6人で
飯食いに行った
だけなんだって……」
望は 和馬が なんだか哀れに思えてならなかった。
「美紀…
和馬のこと
信じてやりなよ…」
「和馬の味方すんの!?」
「じゃあ
どうすりゃいいんだよ!?」
「今日から 1ヶ月
和馬を見張って 望…!!」
(はぁ~~~???)
「ちょっ… 美紀 」
「馬鹿言うなよ おまえ!
望は 仕事してんだ!」
「お金は 払うわ…」
「……
くだらね~…」
和馬が とうとう
… あきれる。
「好きにしろよ…」
(あぁ…
和馬の この顔 大好き…)
望は とんちんかんな事を
考えていた。
「頼んだわよ 望…」
(カッコイイ…)
「え~…? うん… 」
…
大丈夫なのか。
この 探偵さん。
>> 8
「美紀さぁ…
とりあえず 落ち着きなよ…」
「落ちつけるわけ
ないじゃないっ!!」
望は かつての恋人
和馬と 顔を見合わせる。
「マジでさ~ 美紀…
俺 なんも やってねって…」
電話が来た直後 事務所を閉め 望は 美紀の自宅へとやって来た。
ここにも…
夫を信じられない
妻がいる。
「望 プロでしょ!?
今 ここで暴いてよ!!」
興奮している…
望は 口ごもり
また 和馬の顔を見る。
これは あくまでも プライベートだと 少なからず 和馬には わかってもらいたい 望。
望と和馬は
小学校時代からの 同級生。
美紀は 中2で転校して来た。
同じ女子校に 美紀と進学し 高3までは 間違いなく 望と和馬が つき合っていたはず…
だったのだが。
「美紀…
瑞穂ちゃん 寝てるんでしょ」
望には 子供はいないが
たくさんの依頼者達の 母親としての 心の深さには いつも頭が下がる思いがしていた。
母親は
子供で冷静さを 取り戻す。
望は
そう信じて疑わなかった。
「今 瑞穂は関係ない!!」
(あれれれ~(泣)💦)
「美紀…」
「ごめんな 望…」
「どうして 望に謝って あたしには 謝れないわけっ!?」
「だから!!
何を 謝んだよっ!?」
(まずい…
和馬まで興奮して来た)
「じゃあ とりあえず
その 怪しいメールとやらを
私に見せてよ 和馬…」
>> 7
「はいよ…
はい よろしく…」
仕事の電話は 手短にが
望のモットーだ。
「動いたんですか?
大野達也… 」
凛々香が
ゴクっと唾を飲む込む…
「凛々ちゃん…
もう8時だよ 全員集合…」
「何 言ってるんですか?
望さん…」
(キョトン顔ヤメロ(怒))
「もう あがってい~よ(笑)」
「え~💦💦
だって 気になる~💦💦」
「じゃあ
タイムカード押して」
金には シビアである。
「は~い…
お疲れさまでした~…」
帰んのかよ。
…
望は 机に座ると
クリアファイルから
大野の資料を 取り出す。
対象者の 行動パターンは 決まっていない。
空振りになる可能性が
大きい…
しかし…
と 望は思う。
空振ってくれるのなら
最後まで 空振って欲しい。
『白です』と
結果を報告出来たなら
どんなに いいか…
それでも 妻たちは
99%の確信を持って
ここへ来る。
たとえ
こちらの出した答えが
『白』でも
鵜呑みにする人間は 少ない。
プライベートの携帯の音が
ひとりきりの事務所に 響いた…
「(笑)どした? 美紀…」
『のぞみぃ…』
「なによ あんた
泣いてんの!?」
『助けて
望… … 』
>> 6
「おまえ…
酒残り過ぎ 相原…
もう夜だぞ…」
「す、すいません…」
狭い車内で 郷が 顔をしかめる
「頭は しっかり
まわってんだろうな!」
「大丈夫ですっ!!!」
「声 でけ~っつの(怒)!」
相原の こめかみに
郷の軽い グーが 飛ぶ。
「痛っ!
こめかみは勘弁して下さいよ~
郷さ~ん(泣)(泣)💦」
「シっ…!
出て来た… 」
対象者 大野達也の勤務する 中古自動車販売『ロード』の前。
もちろん 道路を挟んだ向かい側… バス通りではあるが 一車線ずつの グリーンベルトもない道路なので 追跡は可能な場所である。
…
じゃあ
おっき~声出したって
聞こえね~じゃん。
…
「しかし いい男だよな~…」
「 … 」
「なんだよ 相原
なんか言えよ… 」
「郷さん
ゲイですか?」
さっきより 強いの炸裂。
「痛っ!!(泣)」
「俺には
女房も子供もいる(怒)!!」
「大きな声 出さないで下さい
郷さん… 」
「きさま~っ…!!」
じゃれてると
逃げられますよ…
「…走りました💦
走りましたって💦郷さん💦💦」
「よしっ 行くぞ…!」
厳しい顔つきになる 郷も
なかなかの
男前である。
>> 5
「とにかく!!
来るまで待ってるからな!!」
相原は カウンターに 携帯を ガタンと放ると そのまま 頬をペタっと テーブルにくっつけ 突っ伏す…
「望さん…
来るって… ?」
(ふだん 喋んないくせに…)
「わかりませ~ん…」
「ちっ… 」
「ちっ っつった? 今!?
マスター
ちっつったよね!?(泣)」
「言ってませ~ん…」
大人げないぞ。マスター。
「携帯(笑)
転がって来てますよ~(笑)」
相原が 顔をあげると
いまどきのメイクの
激しい笑顔に ぶつかる
「ありがとう…」
「おひとりですか~(笑)?」
「違います…
和美ちゃん 梅酒!」
「… もう やめたら?」
「じゃあ あたし
ご馳走しますよ(笑)梅酒…」
「けっこうです…
和美ちゃん 早くっ!」
「ほんと 相原さんって
性格異常だわ…」
和美が ボソボソつぶやく。
「じゃあ どこか
別のとこ 行きません?」
しつこい女子である。
「この人 ゲイなんで
やめた方が いいですよ…」
和美が言うと
「そうよ~!私 女になんか 興味ないのよ! あっち行ってちょうだい(怒)シっシっ…!」
ノるのか。 相原…
「相原…
そうだったんだ… 」
「いらっしゃ~い
望さ~ん(笑)(笑)」
マスターの声が
遠くに聞こえた
相原だった…
>> 4
「あ… っ あなた… 」
照明をおとした
望の自宅の寝室。
「はぁ… そこ… っ」
激しく身悶える 望。
「… もっと… んっ…
はぁ… ぃ… いっ … っあ…」
左手が
シーツを強く握りしめる…
「はぁ… っ!! ん… あ!!
ぁあ… っ!!」
(… )
「なによ… 」
『に… 望さんっ!!
ちょっと
出て来てくださいよ~!!』
「あんた…
また酔っぱらってるね
相原…」
ベッドから スルリとぬけ出す
『い~から
出て来いよ(怒)!!』
(こいつ…)
「今
い~とこだったんだよ(怒)」
『テレビすか~(笑)?
寂しいな~(泣)望さん…』
( … )
「まぁ…
寂しいのは 寂しいけど…」
望は 空のベッドを
チラリと見やってから
キッチンに向かう。
『とにかく!!
来るまで 待ってるからな!』
「ちょっ… あい… 」
酒乱の相原の
電話は 切れた。
…
冷蔵庫から ミネラルウォーターを 取り出すと ペットボトルのまま ゴクゴクと飲み干す。
「はぁ~… 」
古い冷蔵庫が
ブーーン… という低い 唸りをあげる 静かな 空間。
少しばかり 乱暴に
冷蔵庫の扉をしめた望は
「しゃ~ないな…
行ってやるか… 」
と 素っ裸で つぶやいた。
>> 3
「うっわ~! なにこれ!?」
人さまの ご亭主をつかまえて 『なにこれ!?』とは あの人ばりの 傍若無人さだ。
「凛々ちゃん!」
望が たしなめたが 彼女も内心『なにコイツ!?💦 カッコよすぎじゃね!?💦』と思ったのは事実。
お茶をのせて来た トレイを胸に抱えたまま 凛々香は 大野がバッグから取り出した
対象者『大野達也』
の写真に 見入っている。
「凛々ちゃん…
シっ シっ … 」
望が 手のこうで 凛々香を 払いのけるしぐさをする…
「あ… ああ…
(笑)ごゆっくり…」
…
喫茶店じゃね~よ。
「率直に お聞きしますが…」
凛々香の退室(とは言え、カーテンの仕切りのみだが)を待ってから
望が ソファーで身を乗り出す…
「最終的に 大野さんは 離婚を お考えですか?」
「いいえ 」
答えが早いな と
望は感じた。
「では…?」
大野は いただきますと
お茶を 一口飲んでから言った…
「私には ある考えがあります… そのために 確信がほしいんです」
ある考えなるものが 非常に気になった望だが 依頼者に それを聞くのも はばかられるので
「わかりました」
と だけ答えた。
「あっ!!」
「な、なんですか!?💦💦」
「主人は 鈍感ですが
単純で乱暴な部分があります
くれぐれも…」
「あ(笑)…
任せて下さい。
プロが 尾行します…!!」
(あ~💦ビックリした(泣))
…
望の弱点。
実は こう見えて
誰よりも
気が小さいことである。
>> 2
「初めまして 二羽加です…」
名刺を差し出す。
まさか 初めての相手に
『望です』と言うわけにもいかない望は その名の通りの ニワカ探偵…
夫が亡くなるまでは 専業主婦だった彼女が この仕事に就いて 1年半。
要するに…
相原と 一緒かよ。
「お電話で だいたいは うかがいましたが… 」
デリケートな話しだ。
望は 細心の注意をはらう。
「もう1度…
話してもらっても
いいかな~(笑)(笑)!?」
手を突き上げてみたが
大野美咲は もちろん
『いいとも~(笑)!!』
とは言わない。
…
ひとつ 咳ばらいをしてから
続けた…
「話していただけますか?」
「(笑)二羽加さんって
面白い方ですね…」
望は これを待っていた。
(ほんとかよ…)
「スラっとして キリっとしてらっしゃるから(笑)
勝手に クールな方かと
思ってました(笑)(笑)」
「基本 クールです…」
急に 恥ずかしくなったようだ…
タイミングよく
凛々香が お茶を運んできた。
「大野さん 女性らしくて すごく お綺麗な方ですね!」
日本茶を(砂糖ね~からね)出しながら 凛々香が さりげなく 依頼人の心のケアをする。
とかく パートナーの 不倫を疑う女性は 自分に自信をなくしている事が 多いからだ…
「とんでもないですよ(笑)
私なんか…
… 」
…
大野の闇も深そうだと
彼女の ふせた睫毛の震えで悟る望は もう1度 我が身を
かたく引き締めた。
>> 1
「あんま いじめんな~(笑)
望~(笑)(笑)」
「いじめちゃいません。
教育です…」
この事務所を 望の亡き夫が 立ち上げた頃からの敏腕探偵。 郷弘道 42歳。
彼は 病院や銀行で 名前を呼ばれることを 極端に嫌う。
「ふ~っ… !
重い 重い… 」
スーパーの袋を抱えて 帰って来たのは もうすぐ還暦の 田端ミヨ子…
「お母ちゃん 遅いよ~(泣)」
通称 お母ちゃん。
「ダイエー 安くてさ(笑)
… って なんで泣いてんだい?
相原君 」
「お砂糖のかわりに チョコレート コーヒーに入れて 望さんに叱られたんですよ(笑)」
…
笑ってる場合じゃない。
このメンバーの中で 本来 お茶をいれるべきなのは キミだよ。 ノマ点2つの 佐々木凛々香 24歳。
「わっはっは(笑)(笑)
あら💦 砂糖買って来んの
忘れたよ ワタシ」
「お母ちゃん… 」
大袈裟に 天をあおぐ望…
「望ちゃんは ほんと甘党だな
なのに 太んないのは どういうわけなんだろね(怒)(怒)」
ありがちな 怒り方をするミヨ子は もちろん ふくよかだ…
トントン。
「お客さん… 」
凛々香が 立ち上がる。
「昨日 お電話しました
大野と申します… 」
「大野 美咲さんですね(笑)
こちらに どうぞ…」
望の顔つきが 変わった…
《ニワカ探偵事務所》
「相原っ!
… コーヒー 」
「はいっ!!」
時間は 午後3時
とある地方都市のオフィス街…
から 若干離れた
うす汚れたビルの4階
ドアプレートには
【ニワカ探偵事務所】
と 達筆な文字。
(手書きかよ…)
「二羽加さん…」
「あのさ 相原…」
「はい?」
今日も 相原は
自分の言いたい事を遮られる。
「私には 望って可愛らしい名前が あんだよ(怒)」
「はい…」
「下の名前で呼べって
何度言ったら わかる!?」
二羽加望 35歳。
もちろん この事務所の主だ。
「あっ!!💦」
「なんだ これ~…」
口に含んだコーヒーを
そのまま 垂れ流す 望。
「だから💦 俺 今
砂糖きらしててって 言おうとしてたのに(泣)(泣)」
相原マコト 28歳。
叱られたいが為なのか 望の下で働き出して 1年半の ちょっぴりMな いい男…
「相原… 」
「は、はい…」
「何 入れた?」
ハンカチは 持たない主義の望が 机の上のティッシュを わさわさと取り出し 口のまわりをゴシゴシ 拭いながら話す …
「チョコレート…」
「1回 死んでみろ」
「二羽加さ…」
半分濡れて ダンゴになった ティッシュが 相原の顔面に 飛んだ。
「望さ~ん(泣)(泣)💦」
- << 2 「あんま いじめんな~(笑) 望~(笑)(笑)」 「いじめちゃいません。 教育です…」 この事務所を 望の亡き夫が 立ち上げた頃からの敏腕探偵。 郷弘道 42歳。 彼は 病院や銀行で 名前を呼ばれることを 極端に嫌う。 「ふ~っ… ! 重い 重い… 」 スーパーの袋を抱えて 帰って来たのは もうすぐ還暦の 田端ミヨ子… 「お母ちゃん 遅いよ~(泣)」 通称 お母ちゃん。 「ダイエー 安くてさ(笑) … って なんで泣いてんだい? 相原君 」 「お砂糖のかわりに チョコレート コーヒーに入れて 望さんに叱られたんですよ(笑)」 … 笑ってる場合じゃない。 このメンバーの中で 本来 お茶をいれるべきなのは キミだよ。 ノマ点2つの 佐々木凛々香 24歳。 「わっはっは(笑)(笑) あら💦 砂糖買って来んの 忘れたよ ワタシ」 「お母ちゃん… 」 大袈裟に 天をあおぐ望… 「望ちゃんは ほんと甘党だな なのに 太んないのは どういうわけなんだろね(怒)(怒)」 ありがちな 怒り方をするミヨ子は もちろん ふくよかだ… トントン。 「お客さん… 」 凛々香が 立ち上がる。 「昨日 お電話しました 大野と申します… 」 「大野 美咲さんですね(笑) こちらに どうぞ…」 望の顔つきが 変わった…
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