忘れたいのに忘れられない。。。
人生には、忘れたくても、忘れられないことがあるものだ。
忘れられないために、苦しむ。
まさかの夫の不倫から、裁判まで。
長い長い、そして忘れられない苦闘の日々。
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夫が自宅に帰ってきた。
一睡もせず、何も食べれない私はフラフラだった。
横になったまま、夫の話を聞く。
夫は、自分の行為を詫びた。
一応。
私は二人の関係を尋ねた。
「なんで、知り合ったの?」
「保険の仕事もらってたから。。」
「家には泊まってたのね?」
「一度も行ったことはない。あげてくれなかった。」
「いつからの関係なの?」
「秋くらいからだよ。」
「自分の子供が怪我して、死にかけたのに、よくできるね、そんなこと。」
「俺は俺なりに、ショックで現実逃避してたんだ。」
「娘が現実と向き合って、後遺症と戦ってるっていうのに、親の自分は現実から逃げてるわけ?ずいぶんな励ましね。」
「もう、二度と会わないし、連絡も取らない。もう、年末には別れる話になってたんだよ。」
「また、会いたいね。キスしたいねとは、ずいぶん、未練がましいわね。」
延々と不毛な話が続く。
相手に色々尋ねられる前に、自分から話す。
「ご無沙汰してます。ちょっとと色々あってね。というか、不倫してたらしくて、主人の携帯を預かってるのよ。出ようかどうしようか迷ったんだけど、会う約束してたら申し訳ないなと思って。」
「いや、会おうとは言ってたけど、決まってはなかったから。」
つい最近、奥さんが不倫していて、相手が家に乗り込んできたという話しは夫から聞いていた。
だが、数年前、自らも不倫して家庭を何年かほったらかしにしていた。
「俺も他人のことを言える立場じゃないんだけどさー。」
何故だか分からないが、尋ねたことだけじゃなく、尋ねないことまで饒舌に話してくれた。
「あいつに彼女ができたとは聞いてた。あのピアニストの店で手伝いしてて、一回会ったことあるけど、眼鏡かけて、じみーな女だったよ。」
やっぱり、あのピアニストが関わっていたんだ。。。
彼からの情報は、後々私を助けることになる。
もう一つ思いあたることがあった。
お盆の時、夫と子供達は避暑地に旅行に行っていた。
私は仕事で行けなかったのだ。
子供達は当時、携帯を持っていなかった。
パパの携帯が鳴り、着信「里香」と出たため、「ママだー♪」と娘が喜んで、「もしもーし!」とふざけた調子で電話に出たら、いきなり切られたということがあったらしい。
その直後だったのだろう。
娘が私に泣きながら電話をしてきたことがあった。
「『里香』って出てたから、ママだと思って出たら、パパにすごく怒られて。。。パパは『里香社』(りこうしゃ)だって言うんだけど。でも、私は見たの!『里香』って出てたんだ!」
娘は泣きじゃくっていた。
たぶん、殴られたんだろう。
ひどい父親だ。
娘が不憫でならなかった。
家族でよく行くとんかつ屋。
仕事の帰りに、ちょっと寄るような近場にあるような店ではない。
夫は、その店に飾られている絵についてメールで高田里香に詳しく説明していた。
あの店にも連れて行ったんだ。。。
私と夫が初めてデートした店。
とんかつ好きの父が、最後に行ったとんかつ屋だった。
様々な思い出が一気に汚された気がした。
夫と高田里香に。
そういえば、4月ころ、カードの利用明細に丁度二人分の請求がその店からきていた。
不思議に思った私は夫に尋ねたが、
夫は、「森さんと行ったんだ。」と言った。
おかしいと思ったが、ちょうどその頃
私は仕事を始めて、忙しくなり、そのままになってしまっていた。
とにかく、高田里香は、ヒマなのか、性分なのか、長文メールを山と送ってくる。
里香
わかる、その気持ち。言いたいことを伝えたくて、書き連ねたいんだけど、陳腐になる気がする気持ち。痛いほどよくわかるを。
だーかーらーお代官様は許してあげまっシュ(*^^*)(DAIGO風にね♪)
あんなふうに伝えた私のことも許して下さーい、ダーリン様!
安心して、許すも許さないもないから。
一緒にいると、本当に幸せな気持ちになるね。あの幸せ感も今までにない。
今日も昨日より愛しています(*^_^*)
メールのやりとりの間に、電話や実際の会話があるので、意味が分からないメールが時々あった。
夫は、メールが嫌い。まわりくどいのも嫌い。
愛してるとか、なんだとかうだうだかくのは面倒な人だった。
素っ気ない内容の返信に文句をつけたのだろう。
それからのちの夫が高田里香に送ったメールは、別人かと思うほど、くさいくらいの内容のメールになっていく。
夫のメール
○○での夜の出来事は、本当にふたりのたからものだね。
東京タワー、レインボーブリッジ、流れ星その他の自由の女神をはじめとするエキストラのみなさんが素敵なふたりのこころのアルバムのページを創ってくれたね。
抗わない方がよい時には抗わないようにしましょう。2人ともO型だからお互い気をつけよう!
それにしても知れば知るほどReeの事が好きになります。
僕も大切な大切なReeとの関係を育みたい気持ちです。
そういえばショックな事にReeがつけてくらたKissマークが消えそうです。。。
本当に、あり得ないほどくさいメール。。。高田里香に相当文句を言われたので、夫なりに頑張ったのだろう。
今では、滑稽にさえ感じるけれど、当時の私の怒りのボルテージを夫のこの類のメールは一気にあげてしまう。
Kissマーク。。。。このメールは4月末。Kissマークは身体の関係がなかったら、普通はつけないものだろう。、既に4月の末には、関係があったということになる。
夫がくさいメールを書くようになってから、1ヶ月後のメールも、くささ全開だった。
里香のメール
逢う度に、ダーを好きと私の心が確認します。もちろん今日もそうだったの。
あっという間の少しの時間でも、一緒に居られるのが幸せ。
次に逢えるまでに、ダーへの想いが育ちます。そして、逢えた時の嬉しさや喜びは言葉で言い表せない。
END
それに対して、夫は
りぃの可愛い笑顔を見ると嬉しい気持ちに
なります。
手をつないだり、りぃのおしゃべりを聞いたりすると心が満たされます。昨夜ちょっと寝たフリをしてりぃを困らせちゃったけど、自然体のReeを見て可愛いいなぁと思っていました。自然体と言っても普段のReeと違うわけでなく更に、Reeの事が好きになりました。僕もテレビは好きだし、Reeと一緒にくっついてテレビを見るのも好きな時間だよ。正直言って来週の生肉の会、おっさんの会は、Reeに逢えないから気が進まないんです。でも友達も仕事も大切にすればReeとの時間も、もっと楽しく幸せな時間になると思います。Reeも友達や仕事の集いを大切にしてね。本当は一秒でもReeと一緒に居たい気持ちがあるけれどふたりの為を考えて敢えて言っておきます。
End
高田里香は田舎からでてきたこともあり、友達がいなかったので、夫の浅く広いこつきあいの会合出席には言い訳が必要だったのだろう。
決心…
夫とは、家族を続けられないということ。
不倫相手に本気であったかどうかは分からない。
離婚を拒絶したことから考えると、遊びだった可能性は高い。
しかし、とにかく、家族の主としての義務を怠り、家族を守ることより、自らの快楽を何よりも優先させていたのだ。
子供の怪我、限度までの多額の借金。
家庭の危機にありながら、夫は自らの快楽のみを追求して暮らしていたのだ。
経済的な問題で、離婚を踏みとどまる夫婦は珍しくない。
しかし、私の場合は、かつてから離婚したほうが、せめて私達の生活は守れるような状況にあった。
その上、真面目に働きもせず、お金は不倫に流れていたわけだ。
もう、私達夫婦の未来については迷うことはは何もなかった。
でも、子供達には・・・
単なる別居と思っていた時は、「パパはお仕事で外国に行くことになったの。」でも済むと思っていた。
離婚となると、そうはいかないと思った。
車に乗った子供達は、大好きな私の母や、従姉妹達に会えるので、はしゃいでいる。
子供達は、どう思うだろうか。
でも、これは現実。
辛い現実。
逃げることはできない現実。
現実から目をそむけずに受け止めて、生きていかなければならない。
父親の自覚もなく、好き勝手やるような人間が自分達の父親であるということは、彼らにとっては、何があっても逃れることのない現実なのだ。
重い口を開いた。
「実は、ママはあなた達に話さなければいけないことがあるの。」
「え? 何々?」
無邪気に尋ねる子供達の様子に、これから伝える残酷な話を思うと、涙が頬を伝ってしまった。
「どうしたの? ママ?」
でも、いつかは、話さなければならない。
私は、勇気を振り絞った。
「あのね。パパとママはもう一緒には暮らせないの・・・」
「え? なんで?」
「それは・・・・」
「なんで? ママ、なんでなの?」
「パパには、ママよりも好きな人がいて、パパはこれからはその人と一緒に暮らすの。ずっと前からそうだったの。」
「え?ママ、どういうこと?」
子供達に、話してよい話だったのか・・・私は話しながらも悩んでいた。
でも、離婚までの過程で何故、離婚に至ったのか、また、パパと暮らせなくなることを納得してもらうためには、それしかないと私は考えた。今でも、それが正しかったのかは分からない。
案の定、留守番電話。
「ほら、出ないのよ。だから、ママも話せないのよ。」
「出るまでかければいいよ。」
もう一度かける。
やはり、留守番電話。
「ママ、留守電に残そうよ。かけてくるかもしれないじゃん。」
「何言ってるの? 話したくないから、出ないんだよ。かけてくるような人間じゃないんだってば。」
「とにかく、残して!!」
もう一度かける。
留守番電話。
「桑原です。主人のことでお話したいと思って、お電話しました・・・」
後ろで、子供達が不倫女に怒りの言葉を怒鳴っている。
突然、「もしもし・・・」
高田里香が電話に出た。
初めて聞く高田里香の声は、私より若いはずなのに、年配の女性のように低い声だった。
今まで、散々電話してきても出なかったのに、何故このタイミングで、電話に出たのか…
私にとってはまさかのタイミングでしかなかった。
突然のことに、何から切り出していいのか。
私「今まで、電話していたのに、何故ずっと無視してきたんですか?」
高田「どうしようかと思っていて…。今日は、歯医者に行って今帰ってきたんです。」
私「どういうつもりなんですか?」
高田「ほんとに知らなかったんです、結婚してるって。ほんとなんです。」
私「年齢を考えたら、まず結婚してないかって思わない?」
高田「私は、指輪で判断するんです。してなかったから…。」
私「あれは、太り過ぎて入らなくなったからしてなかっただけです。結婚してるのか尋ねなかったわけ?」
高田「ききませんでした…」
母との約束の時間は過ぎていた。
私「あとで電話しますから、必ず出て下さいね。」
約束の時間は過ぎていたが、急ぎ母の所へ向かった。
車の中。
さっき、必ず電話に出てとは言ってから切ったけれど、本当に出るだろうか。
とりあえず、電話をした。
「もしもし。」
観念したのか、電話に出た。
私「桑原ですが。どういうことなのかお話頂きたいんですが。」
高田「ご主人とは仕事で知り合いました。でも、メールに書いたように、連絡先はもう削除しましたし。」
私「でも、あなたの家に行ったり、泊まったりしていたんですよね?」
高田「いいえ。家に来たことはありません。」
私「でも、メールには、カレーをおいしいって食べてくれて嬉しかったとか書いてますけど?」
高田「それは、共通の友人の家でのことです。」
私「共通の友人って誰ですか?」
高田「それは、迷惑がかかるといけないので、言えません。」
とっさに、私は、例のふしだらなピアニストのことを思い出した。共通の知り合いであったことには間違いない。
私「誰だかわかりましたよ。」
高田「誰ですか?」
私「私があなたに教える必要はないわよね?」
若干、高田が焦ったようだった。
私「結婚してたって知らなかったって言うけど、娘があなたから主人にかけた電話に出たことがあったはずだけど? それは、夏ごろで、半年くらい前になるわよね?」
高田「その時、初めて知りました。でも、それまでは本当に知らなかったんです。」
私「でも、それから後は知ってたわけじゃない?」
高田「そうですけど。」
私「あなただけの責任ではないけれど、娘はそのことで、主人に殴られてるわけ。娘はすごく怒っていて、直接、謝ってほしいって言ってるので、代わりますね。」
娘は、何を話すのかとても不安だった。
でも、私が話している間、ずっと早く代われと合図していた。
不安な中、電話を代わる。
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