忘れたいのに忘れられない。。。
人生には、忘れたくても、忘れられないことがあるものだ。
忘れられないために、苦しむ。
まさかの夫の不倫から、裁判まで。
長い長い、そして忘れられない苦闘の日々。
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お正月。
息子がインフルエンザで寝込み、娘は実家に避難。
お祝いどころでない年の初めだった。
夫は、暢気に寝ていたはずなのに、どうやら、寒い中、ベランダで携帯で電話をしていたようだ。
部屋に入ってくる時、私と目が合うと、なんとなく携帯をしっかりと握りしめた。
おかしい。。。
とっさに、私は直感した。
「ちょっと貸して」
主人は素直に携帯を渡した。
これが、まさかの苦闘の日々の始まりだった。
>> 1
携帯の通話履歴や、メール等を見る。
送信メールを開けた。
「また、会いたいね。キスしたいね。」
主人が年末に送ったメールだ。
「何なの?これは!!」
「いや、相手がキスしてきたのを俺がよけたから、未遂に終わってて。だから、次はねって一応書いたんだよ。」
そんな話あるわけがない。
夫はメールを消し忘れたのだ。
夫は、保険の仕事をしていた。
「車の保険の仕事をくれる人だから、余計なことをするなよ。しかも、中国人だからな」
メールアドレスの登録名は「LEE」になっていた。
なるほど、中国人か。
息子も元気になり、実家に娘を迎えがてら、向かう。
道中も夫の携帯をいじっていた。
あれはどこのファイルだったかー。
クリスマスのイルミネーションの前で女とくっついている写真。。。
「何?これ?」
夫はまたまた消し忘れたのか、見つかるはずもないと大事にとっていたのか。
馬鹿な男。
実家で息子をおろし、近くの公園の前に車を停めた。
女の電話やアドレスの登録を削除し、写真を私の携帯に転送した。
夫はクリスマスも仕事で、結局、友達家族と子供達と教会に行ったというのに。
しかも、その数ヶ月前、娘は意識不明の大怪我をして、奇跡的に回復してきている最中だった。
女とデートしてる時ではなかったはず。
娘が怪我をしたのは、自分のせいだと泣いていたはずなのに。
夫は体の関係は断固として否定した。
家にも行ったことがないと言った。
私は絶対嘘だと思いながら、夫の言うことを信じたいところもあった。
その日、夫は私や息子を実家に送り、自分は自分の実家に行き、夜のバイトまで過ごすことになっていた。
でも、そのまま、放すわけにはいかない。
私の携帯と夫の携帯を取り替えることにした。
母にも話すまいと思っていたが、耐え切れず話してしまった。
「体の関係、絶対あるって。間違いないわよ。」
やっぱりそうか。。。
実家にいる主人と話す。
「やっぱり、体の関係があったのよね?」
「・・・」
大きくため息をついたあと。
「あったよ。」
やっぱり、夫は信じちゃいけない人だった。
その晩は眠れなかった。
いろんな思いが沸き上がって。
夫は、その晩は深夜1時からの勤務だった。
9時過ぎ、夫から電話。
「今から、兄貴と兄貴の彼女と外に食べに行くから。」
こんな時間から?
不審に思ったが、どうにもできない。
その後、電話には出なくなった。
深夜4時。
ふと、夫は仕事に行っていない気がした。
仕事場に電話する。
「えっと、今日はシフト入ってないので、来てないですよ。」
やっぱり。。。
電話をしてもでない。
一体どこに?
やはり、女のところ?
早朝、子供達を実家に残し、私は自宅に戻った。
自宅に着くとメモしていた女の携帯番号に電話をするが、留守番電話。自宅の電話も同様だ。
卑怯者だ
夫の洋服をゴミ袋に詰め込んだ。靴もかばんも何もかも。
泣きながら詰め込んだ。
すっかり夜が明けた。
結局一晩一睡もしないまま。
狂ったように夫に電話をかけ続けた。不倫相手にも。
やっと、夫が電話に出た。
「どこに行ってたの?仕事入ってなかったじゃないの。電話したんだけど。」
「知ってるよ、電話したの。シフト入ってると思ったら、入ってなかったんだよ。」
(うそばっかり。最初から分かってて、女のうちに行くつもりだったくせに。)
内心そう思いながら、「で、どこにいたわけ?」
「小学校の前に行った。」
「はぁ?なんで!」
「死のうと思った。」
死ぬ勇気さえないくせに、どの口がそんな作り事を言うのか。
夫には、膨大な借金があった。
稼ぎもないのに、派手な人々と飲食を毎晩のようにしていたからだ。
名前の知れたピアニストやら、その愛人のマスコミ関係の女やら。。。
ピアニストは既に三回目の結婚中というのに、愛人と自分の店でよく飲んでいるというとんでもない男だった。才能はあるかもしれないが、人間としては、最低な男だった。
その男に夫は犬のように仕えていつも機嫌をとっていた。
夫の不倫相手もそのピアニストにあてがわれたのではないかと直感していた。
夫が自宅に帰ってきた。
一睡もせず、何も食べれない私はフラフラだった。
横になったまま、夫の話を聞く。
夫は、自分の行為を詫びた。
一応。
私は二人の関係を尋ねた。
「なんで、知り合ったの?」
「保険の仕事もらってたから。。」
「家には泊まってたのね?」
「一度も行ったことはない。あげてくれなかった。」
「いつからの関係なの?」
「秋くらいからだよ。」
「自分の子供が怪我して、死にかけたのに、よくできるね、そんなこと。」
「俺は俺なりに、ショックで現実逃避してたんだ。」
「娘が現実と向き合って、後遺症と戦ってるっていうのに、親の自分は現実から逃げてるわけ?ずいぶんな励ましね。」
「もう、二度と会わないし、連絡も取らない。もう、年末には別れる話になってたんだよ。」
「また、会いたいね。キスしたいねとは、ずいぶん、未練がましいわね。」
延々と不毛な話が続く。
私は夫の借金のため、三つの仕事を掛け持ちしていた。
節約はもちろんのこと。
ところが、節約した分、私が働いて借金を減らそうとした分は全て、不倫相手に流れていたわけだ。
やりきれない気持ちだった。
とにかく、家を出てもらうことにした。
夫は本当に珍しくおとなしく家を出て行った。
でていったはずの夫がほどなく戻ってきた。
「こんな機会もないから、飯食いに行かない?」
子供達がいない時はまずないからということだとは思うが、どこまで暢気なんだろうか。
元々食べ物のことばかり考えていて、結婚から20キロ太り、100キロ超えの巨体だ。糖尿病のサラブレッドと言っていいぐらいの家系なので、食べ物の管理もしていたが、外でたらふく食べてくるので、どうにもならなかった。
どこまで、脳みそ、食べ物なんだろうか。
呆れて、「行かない。」と言うのがやっとだった。
主人の携帯に登録のあった女の番号に電話するが、留守番電話ばかり。
卑怯者だ。
やっと、呼び出し音が鳴る。
心の準備をした。
「リーさんですね?」
「違いますよ。」
「えっ?リーさんじゃないんですか?」
「違いますけど。」
「そうですか。。。」
おかしい。
「なんか、リーさんですかって聞かれてるんだけど。。。」と近くにいる人に話している。
近くで男性が何か言っている。
やっぱり違うのか?
確かに、あの写真の女にしては歳のいった感じの声だ。
「すみませんでした。。。」
納得いかないまま、私は電話を切った。
子供達は実家に預けたままだった。
パパがいなくなることはなんて話そうか。
昼間の仕事はくびになっていた。
とりあえず、仕事で外国にいくことになったとでも言うしかない。
でも、いつまでも、そんな嘘は通らないだろうけど。
私はどうしたらいいのか。
とにかく、一度女と話さなきゃ。
メールもしたし、引き続き電話もしたが、無視されたままだった。
きっと、なんの罪悪感もなく不倫のできる女なんだろう。
でなきゃここまで、無視しないだろう。
それか私が番号やアドレスを間違えて登録したのかもしれない。
夫の携帯から女の登録は削除したが、どこかに残っているかもしれない。
夫を呼び出した。
夫の携帯。
二度と連絡を取らない。会わないと言っていたのに。
案の定、消し忘れのメール。
「今、○○線の中」
連絡取ってたことは間違いないし、会おうとしてたにちがいない。
だが、夫は「会社に電話があって、電話下さいって言われたから、電話したけど、出ないからメールしたんだ。」と言った。
そして、「家族が大事なので二度と会わない。」と言ったと。
「仕事で食事はいいでしょう?」と言われたけど、「それもダメ」と言ったのだと。
アドレスは私がメールを送っているアドレスだ。
おかしい。
また、連絡してくるかもしれない。
夫の携帯を預かることにした。
♪♪♪
夫の携帯が鳴る。
夫の親友からだ。
どうしよう。。。
切れた。
あー良かった。
♪♪♪
また、かけてきたようだ。
会う約束があったのかもしれない。
どうしよう。。。
意を決して電話に出る。
「もしもし」
相手に色々尋ねられる前に、自分から話す。
「ご無沙汰してます。ちょっとと色々あってね。というか、不倫してたらしくて、主人の携帯を預かってるのよ。出ようかどうしようか迷ったんだけど、会う約束してたら申し訳ないなと思って。」
「いや、会おうとは言ってたけど、決まってはなかったから。」
つい最近、奥さんが不倫していて、相手が家に乗り込んできたという話しは夫から聞いていた。
だが、数年前、自らも不倫して家庭を何年かほったらかしにしていた。
「俺も他人のことを言える立場じゃないんだけどさー。」
何故だか分からないが、尋ねたことだけじゃなく、尋ねないことまで饒舌に話してくれた。
「あいつに彼女ができたとは聞いてた。あのピアニストの店で手伝いしてて、一回会ったことあるけど、眼鏡かけて、じみーな女だったよ。」
やっぱり、あのピアニストが関わっていたんだ。。。
彼からの情報は、後々私を助けることになる。
私はあまり携帯の色々な操作に詳しくなかった。
最低限の電話とメール、携帯に元々入っている絵文字を使うのがやっとだった。
夫の携帯には不倫女が残したあとが満載だった。
見たこともないような絵文字やデコメール。
全て保存されていた。
「泊まってね!」
「一緒に寝よ!」
だののデコメール。
とりわけ驚いたのは、避妊具がキャラクター化されてピコピコ動いているデコメだった。
40にもなる、とても若い子とは言えない女も独身だとこんな感じなのか。
私には考えられなかった。
メールも受信や送信のボックスには保存されていなかったが、デコメテンプレートや携帯データお預かりセンターには残っていた。
「願い事」
と題されたメールには、
「ダーリンとずっと一緒にいられますように」
日付は6月。
夫が言っていた10月くらいに知り合ったと言う嘘はあっさりひっくり返った。
デコメテンプレートには、
「ダーリン、お疲れ様。ゆっくり休んでね。少し休んだら、また・・・・ね!」
と肉体関係を匂わせる内容のメールも、夜景のデコメテンプレートに白い字で書いてあった。
日付は同じく6月。
6月には既に肉体関係があったらしい。
夫の誕生日は七月だったが、
「お誕生日おめでとう。来年も再来年もその先もずっとずっと、一緒にお祝いできますように。」
とあった。
そういえば、誕生日、子供達は手作りのカードを作って、待っていたのに、帰ってきたのは深夜だったな。
電話もメールも無視されたまま。
ふと以前、夫のメール着信音がして、気付いた私が携帯を取ると、慌て携帯をひったくりメールをみないまま削除したことがあった。
夫は「車の保険の相手だから、余計なことすんなよ!」と怒鳴った。
でも、私はなんとなくメール着信履歴から、アドレスを控えておいたのだ。
(あのメールの相手だったかも。。)
私は、アドレスを控えてあった紙を探した。
あった!
夫の携帯に登録のあったアドレスにすごく似ているが、少しだけ長かった。
二つアドレスを使っているということなのか。
どちらのアドレスにもまたメールを送ってみることにした。
翌日。
不倫女から、初めてメールがきた。
私が控えておいたアドレスからだった。
「わたくしにもわたくしの生活や人生があります。
既に連絡先は全て消去しました。
今後一切関わりたくありませんし、関わりません。」
まるで自分が被害者かのような内容だった。
謝罪の一言も全くなかった。
この時、一言でも嘘でも謝罪が含まれていたら、不倫女は不貞行為の損害賠償で裁判を起こされることもなかったのだ。
確か、夫は新しくフリーメールのアドレスを最近はよく使っていたな。
パソコンを開けてみる。
あっさり、メールを見ることができた。
そこには・・・驚愕の事実が満載だった。
たまたま、この不倫女だけが、そうなのかもしれないが、夢見る少女が二人の思い出を日記のように書いていた。
私には驚きばかりだったが、後にこれが、不倫女が足掻いてつく嘘をつき崩すことになる。
何よりも驚いたことは、
相手の名前だった。
「高田 里香」
私の名前は
「里香子」
でも、親族や友達は「子」がついていることも忘れがち。
親兄弟も「里香」と呼んでいた。
夫も私を「里香ちゃん」と呼んでいた。
同じ名前の相手と不倫できるなんて。
凄すぎる。
そういえば、いつか夫の携帯を見た時、着信履歴が「里香」だらけだった。
なぁんだ、私かと思ったのだった。
だが、あれは、私からの着信履歴ではなく、不倫女からの着信だったのだ。
もう一つ思いあたることがあった。
お盆の時、夫と子供達は避暑地に旅行に行っていた。
私は仕事で行けなかったのだ。
子供達は当時、携帯を持っていなかった。
パパの携帯が鳴り、着信「里香」と出たため、「ママだー♪」と娘が喜んで、「もしもーし!」とふざけた調子で電話に出たら、いきなり切られたということがあったらしい。
その直後だったのだろう。
娘が私に泣きながら電話をしてきたことがあった。
「『里香』って出てたから、ママだと思って出たら、パパにすごく怒られて。。。パパは『里香社』(りこうしゃ)だって言うんだけど。でも、私は見たの!『里香』って出てたんだ!」
娘は泣きじゃくっていた。
たぶん、殴られたんだろう。
ひどい父親だ。
娘が不憫でならなかった。
メールの内容は、全ていずれ証拠となる。
里香
「ヤッホーアドレスも教えていただけるのですね?
まず、お互いの呼び方から変えなきゃね。
栗原君って言うのも変だものね。
私は、よくリーって呼ばれることが多いかな。」
そして、自分の生い立ちから経歴がかかれていた。
田舎から上京し、音楽大学のピアノ科を出ていた。どうも、ピアノ講師もしているらしい。だから、あのピアニストの知り合いだったんだ。。。
里香「どうしても、あの日のことを思い出してしまう。
初めて手を繋いで、ドキドキした。
それから、後から抱きしめられてずっとお話したよね。
そして、初めてのキス」
詳細に逢瀬の内容が綴られていた。
後々、全てが動かぬ証拠となるのも知らずに。。。
里香「オペラにダーリンと行けるなんて、夢みたい!」
そういえば・・・ちょうど、同じ時期だった。
夫が突然、「ただで券をもらえるから、オペラ行かない?」と聞かれたことがあった。
私はオペラが大好き。
「行きたいけど、子供達預けられないし。。」
夫の飲食で、借金がすごくて、私はいくつかの仕事を掛け持ちし、自転車で配達の仕事もしていた。
いくらただの券があっても、子供達を誰かに預けるお金がなかった。
里香からのメール
「『英雄ポロネーズ』の譜読みがあってね。」
そういえば、ある日突然「あなた、『英雄ポロネーズ』って弾ける?」と尋ねられたことがある。
「譜面があって、練習したら弾けると思うけど?」と答えた記憶があった。
夫は、いつも不倫女と私を比べていたのだろう。
里香のメール「今日はカレーをおいしいって食べてくれて嬉しかった。お鍋をかかえて食べてる姿がたまらなく愛しい。」
里香のメール「今日はご飯タイマーかけてきたからね。」
里香のメール「昨日は床で寝ちゃってお子ちゃまでごめんなさい。」
夫は家に行ったことはないと頑なに否定していたが、どう考えてみても、家に行ったてとしか考えられない内容のメールばかりだった。
しかも、そのようなメールは4月から6月に集中していた。
家族でよく行くとんかつ屋。
仕事の帰りに、ちょっと寄るような近場にあるような店ではない。
夫は、その店に飾られている絵についてメールで高田里香に詳しく説明していた。
あの店にも連れて行ったんだ。。。
私と夫が初めてデートした店。
とんかつ好きの父が、最後に行ったとんかつ屋だった。
様々な思い出が一気に汚された気がした。
夫と高田里香に。
そういえば、4月ころ、カードの利用明細に丁度二人分の請求がその店からきていた。
不思議に思った私は夫に尋ねたが、
夫は、「森さんと行ったんだ。」と言った。
おかしいと思ったが、ちょうどその頃
私は仕事を始めて、忙しくなり、そのままになってしまっていた。
とにかく、高田里香は、ヒマなのか、性分なのか、長文メールを山と送ってくる。
里香
わかる、その気持ち。言いたいことを伝えたくて、書き連ねたいんだけど、陳腐になる気がする気持ち。痛いほどよくわかるを。
だーかーらーお代官様は許してあげまっシュ(*^^*)(DAIGO風にね♪)
あんなふうに伝えた私のことも許して下さーい、ダーリン様!
安心して、許すも許さないもないから。
一緒にいると、本当に幸せな気持ちになるね。あの幸せ感も今までにない。
今日も昨日より愛しています(*^_^*)
メールのやりとりの間に、電話や実際の会話があるので、意味が分からないメールが時々あった。
夫は、メールが嫌い。まわりくどいのも嫌い。
愛してるとか、なんだとかうだうだかくのは面倒な人だった。
素っ気ない内容の返信に文句をつけたのだろう。
それからのちの夫が高田里香に送ったメールは、別人かと思うほど、くさいくらいの内容のメールになっていく。
夫のメール
○○での夜の出来事は、本当にふたりのたからものだね。
東京タワー、レインボーブリッジ、流れ星その他の自由の女神をはじめとするエキストラのみなさんが素敵なふたりのこころのアルバムのページを創ってくれたね。
抗わない方がよい時には抗わないようにしましょう。2人ともO型だからお互い気をつけよう!
それにしても知れば知るほどReeの事が好きになります。
僕も大切な大切なReeとの関係を育みたい気持ちです。
そういえばショックな事にReeがつけてくらたKissマークが消えそうです。。。
本当に、あり得ないほどくさいメール。。。高田里香に相当文句を言われたので、夫なりに頑張ったのだろう。
今では、滑稽にさえ感じるけれど、当時の私の怒りのボルテージを夫のこの類のメールは一気にあげてしまう。
Kissマーク。。。。このメールは4月末。Kissマークは身体の関係がなかったら、普通はつけないものだろう。、既に4月の末には、関係があったということになる。
夫がくさいメールを書くようになってから、1ヶ月後のメールも、くささ全開だった。
里香のメール
逢う度に、ダーを好きと私の心が確認します。もちろん今日もそうだったの。
あっという間の少しの時間でも、一緒に居られるのが幸せ。
次に逢えるまでに、ダーへの想いが育ちます。そして、逢えた時の嬉しさや喜びは言葉で言い表せない。
END
それに対して、夫は
りぃの可愛い笑顔を見ると嬉しい気持ちに
なります。
手をつないだり、りぃのおしゃべりを聞いたりすると心が満たされます。昨夜ちょっと寝たフリをしてりぃを困らせちゃったけど、自然体のReeを見て可愛いいなぁと思っていました。自然体と言っても普段のReeと違うわけでなく更に、Reeの事が好きになりました。僕もテレビは好きだし、Reeと一緒にくっついてテレビを見るのも好きな時間だよ。正直言って来週の生肉の会、おっさんの会は、Reeに逢えないから気が進まないんです。でも友達も仕事も大切にすればReeとの時間も、もっと楽しく幸せな時間になると思います。Reeも友達や仕事の集いを大切にしてね。本当は一秒でもReeと一緒に居たい気持ちがあるけれどふたりの為を考えて敢えて言っておきます。
End
高田里香は田舎からでてきたこともあり、友達がいなかったので、夫の浅く広いこつきあいの会合出席には言い訳が必要だったのだろう。
二人のメールのやりとりは、私が心を決めるには、充分すぎた。
メールを見るために、パソコンを操作する指は、震えていた。
寒さのせいではない。
ここまで裏切り続けられてきたという事実を目の当たりにして、悲しみ、怒り、衝撃、色んな感情が混じり合い、呼吸さえままならない。
皮肉なことに、新年の集まりに、実家の近くに食事に行くことになっていた。
母が早くから、計画、予約し、楽しみにしていた集まり。私のせいで、迷惑はかけたくない。
とても行ける気分ではないが、僅かに残る力を振り絞って、子供達を連れ、実家へ母を拾いに車で出発した。
決心をしたからには、子供達には伝えなければならない。
なんと伝えたらいいのだろう。
私は迷った。
決心…
夫とは、家族を続けられないということ。
不倫相手に本気であったかどうかは分からない。
離婚を拒絶したことから考えると、遊びだった可能性は高い。
しかし、とにかく、家族の主としての義務を怠り、家族を守ることより、自らの快楽を何よりも優先させていたのだ。
子供の怪我、限度までの多額の借金。
家庭の危機にありながら、夫は自らの快楽のみを追求して暮らしていたのだ。
経済的な問題で、離婚を踏みとどまる夫婦は珍しくない。
しかし、私の場合は、かつてから離婚したほうが、せめて私達の生活は守れるような状況にあった。
その上、真面目に働きもせず、お金は不倫に流れていたわけだ。
もう、私達夫婦の未来については迷うことはは何もなかった。
でも、子供達には・・・
単なる別居と思っていた時は、「パパはお仕事で外国に行くことになったの。」でも済むと思っていた。
離婚となると、そうはいかないと思った。
車に乗った子供達は、大好きな私の母や、従姉妹達に会えるので、はしゃいでいる。
子供達は、どう思うだろうか。
でも、これは現実。
辛い現実。
逃げることはできない現実。
現実から目をそむけずに受け止めて、生きていかなければならない。
父親の自覚もなく、好き勝手やるような人間が自分達の父親であるということは、彼らにとっては、何があっても逃れることのない現実なのだ。
重い口を開いた。
「実は、ママはあなた達に話さなければいけないことがあるの。」
「え? 何々?」
無邪気に尋ねる子供達の様子に、これから伝える残酷な話を思うと、涙が頬を伝ってしまった。
「どうしたの? ママ?」
でも、いつかは、話さなければならない。
私は、勇気を振り絞った。
「あのね。パパとママはもう一緒には暮らせないの・・・」
「え? なんで?」
「それは・・・・」
「なんで? ママ、なんでなの?」
「パパには、ママよりも好きな人がいて、パパはこれからはその人と一緒に暮らすの。ずっと前からそうだったの。」
「え?ママ、どういうこと?」
子供達に、話してよい話だったのか・・・私は話しながらも悩んでいた。
でも、離婚までの過程で何故、離婚に至ったのか、また、パパと暮らせなくなることを納得してもらうためには、それしかないと私は考えた。今でも、それが正しかったのかは分からない。
「ママ、どういうことなの? その女と私が話す!!」
「それは、無理。大体、ママが話そうと思って電話しても、出ないもの。それに、あなたが話すのはダメ。」
「じゃあ、ママ、今、私たちの前で電話してよ。」
「でも、出ないんだってば!!」
「とにかく、電話して!! 出るまで、100回でも電話してよ!」
子供達の反応は、父親に裏切られた悲しみよりも、不倫女にパパを取られたという気持ちで、憎しみと怒りを不倫女に向けていた。
子供達の怒りはおさめることができなかった。
電話をして、電話に出なければ子供達もあきらめるはずだ。
そう考えた私は、電話をかけた。
案の定、留守番電話。
「ほら、出ないのよ。だから、ママも話せないのよ。」
「出るまでかければいいよ。」
もう一度かける。
やはり、留守番電話。
「ママ、留守電に残そうよ。かけてくるかもしれないじゃん。」
「何言ってるの? 話したくないから、出ないんだよ。かけてくるような人間じゃないんだってば。」
「とにかく、残して!!」
もう一度かける。
留守番電話。
「桑原です。主人のことでお話したいと思って、お電話しました・・・」
後ろで、子供達が不倫女に怒りの言葉を怒鳴っている。
突然、「もしもし・・・」
高田里香が電話に出た。
初めて聞く高田里香の声は、私より若いはずなのに、年配の女性のように低い声だった。
今まで、散々電話してきても出なかったのに、何故このタイミングで、電話に出たのか…
私にとってはまさかのタイミングでしかなかった。
突然のことに、何から切り出していいのか。
私「今まで、電話していたのに、何故ずっと無視してきたんですか?」
高田「どうしようかと思っていて…。今日は、歯医者に行って今帰ってきたんです。」
私「どういうつもりなんですか?」
高田「ほんとに知らなかったんです、結婚してるって。ほんとなんです。」
私「年齢を考えたら、まず結婚してないかって思わない?」
高田「私は、指輪で判断するんです。してなかったから…。」
私「あれは、太り過ぎて入らなくなったからしてなかっただけです。結婚してるのか尋ねなかったわけ?」
高田「ききませんでした…」
母との約束の時間は過ぎていた。
私「あとで電話しますから、必ず出て下さいね。」
約束の時間は過ぎていたが、急ぎ母の所へ向かった。
母は、私達が来ないため、心配していた。
遅刻の理由を話せるはずもない。
とにかく、急いでお店に向かう。
有り難いことに、姉の家族はまだ到着していなかった。
娘は、高田里香と直接話したいと、母の目を盗んでは、私に訴え続けた。
諦めさせるために、電話したというのに。
姉の家族が到着するまでには、少し時間がある。
車に忘れ物を取りに行くと言って、娘と車に向かった。
車の中。
さっき、必ず電話に出てとは言ってから切ったけれど、本当に出るだろうか。
とりあえず、電話をした。
「もしもし。」
観念したのか、電話に出た。
私「桑原ですが。どういうことなのかお話頂きたいんですが。」
高田「ご主人とは仕事で知り合いました。でも、メールに書いたように、連絡先はもう削除しましたし。」
私「でも、あなたの家に行ったり、泊まったりしていたんですよね?」
高田「いいえ。家に来たことはありません。」
私「でも、メールには、カレーをおいしいって食べてくれて嬉しかったとか書いてますけど?」
高田「それは、共通の友人の家でのことです。」
私「共通の友人って誰ですか?」
高田「それは、迷惑がかかるといけないので、言えません。」
とっさに、私は、例のふしだらなピアニストのことを思い出した。共通の知り合いであったことには間違いない。
私「誰だかわかりましたよ。」
高田「誰ですか?」
私「私があなたに教える必要はないわよね?」
若干、高田が焦ったようだった。
私「結婚してたって知らなかったって言うけど、娘があなたから主人にかけた電話に出たことがあったはずだけど? それは、夏ごろで、半年くらい前になるわよね?」
高田「その時、初めて知りました。でも、それまでは本当に知らなかったんです。」
私「でも、それから後は知ってたわけじゃない?」
高田「そうですけど。」
私「あなただけの責任ではないけれど、娘はそのことで、主人に殴られてるわけ。娘はすごく怒っていて、直接、謝ってほしいって言ってるので、代わりますね。」
娘は、何を話すのかとても不安だった。
でも、私が話している間、ずっと早く代われと合図していた。
不安な中、電話を代わる。
娘は、物おじせず、興奮した様子で話していた。
どこで知り合ったんですか?
とか、
どういうつもりですか?
とか、
どうするつもりですか?
とか。
相手が何をしゃべっているのかわからないので、どうなっているのかさっぱりわからない。
だが、最後に
「赤ちゃんじゃないんだから、自分の頭で考えたらどうですか!!!」
と怒鳴っていた。
何がそんなに娘を怒らせたんだろう。
想像もできなかった。
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仮名 轟新吾へ(これは小説です) 〔学んだ事〕 人に情けをかけると 後で物凄く、不快な気持になる…(匿名さん339)
500レス 9105HIT 恋愛博士さん (50代 ♀)
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