*神様のヒマつぶし*

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2013/03/23 20:19(更新日時)

「あっ…あの子ヘンなのー」



小さい子が電動車椅子に乗って走る私を指差して言った。


(子供は素直で残酷だなぁ)

(…まぁいつものことか。笑)


そんなことを考えながら
今日もマイペースに生きている
障害者のお話。


超スローペースな更新になるかと思いますが、
読んで何かを感じて頂けたら幸いです。

No.1497770 (スレ作成日時)

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No.51

「はいっ…じゃあ~今から始め‼」

先生の一言を合図に、みんな一斉に問題用紙を裏返す。

定期試験が始まった。



私は緊張のあまりお腹を壊していた💧


ふと、チラッと周りを見渡す。


いつも授業中でもガヤガヤザワザワとしている教室がシーン…と静まり返っている。

みんな必死に机に向かい、カリカリカリとペンを走らせる。


(ちょっと異様な感じだな…)

(そんなこと考えてる場合じゃない‼落ち着け、私‼💦)


元々書くスピードも遅い私は、時間に終われながら必死に問題を解いた。

No.52

初めての試験週間が終わった。

私は人生で一番疲れていた💧


数日後、テストが返ってきた。

5教科の平均が90点、想像以上の結果を出すことができ、私も両親も喜んだ。


その中で国語のテストを返す時だった。

国語担当の先生がみんなの前でこんなことを言った。


「なんと藍梨さんは今回のテストで98点でした‼」


おぉ~✨とか、さすが藍梨ちゃん🎵なんて歓声が聞こえた。


まさか点数が発表されるとは思っておらずビックリしたが、やっぱり誉められたら嬉しい🍀


先生は続けた。

「今まで養護学校にいて勉強の環境も違うのに、この点数を取れたのは素晴らしい✨みんなも見習うように😄」

焦りながら照れていたら、隣の男子がボソッとこう言った。



「俺も98点なんだけどな~…」

No.53

試験が終わった後は、どの教科もノート提出があった。

みんながちゃんとノートをとれているか、工夫してあるか…などをチェックするためだ。


先生のチェックが終わり、返ってきた。

今度は社会の先生が言った。


「先生はいつもみんなのノートの中からベストノート賞を決めている💡今回は~…これだ‼」

緑色の表紙に黒ペンでイラストが書いてあるノート…



(……あっ…)


(…私のノートだ…)


夏美ちゃんが「それ藍梨ちゃんのだー‼」と言った。
みんなが拍手する。


私はかなり戸惑っていた。
でも、嬉しいものは嬉しい😒


私は書くのが遅いため、授業中に乱雑に書いてたら家に帰って復習もかねてノートを書き直していたりした。
自分なりに工夫して書いたノートが評価されて、頑張って良かったと思った。


「藍梨さんのノートは整理されていてとても見易い😄みんなも後で見せてもらうといいよ😄」


先生方からこんなに誉めてもらうとは。

これからも頑張らなくちゃ。

ちゃんと勉強して、良い高校入って、両親に恩返しして…。


思った以上の出来に、私の将来は輝いていた。

その時までは…。

No.54

急かされることなど何もないの
あなたのペースでいいのよ

見守っているから

No.56

>> 55 No.38、39 にレスしてた方ですよね?

わざわざハンネ変えて何故レスするんですか?

ご自分のスレタイも他人の名前にして😱

意味不明な方ですよね?

主さん 横レス すみませんでしたm(_ _)m

  • << 58 通行人さん 初めまして💡教えて下さりありがとうございます。 全然気がつきませんでした😓💦笑 良かったらまた覗きに来て下さいね😄

No.57

>> 56 すみませんでした。

真面目には書けなかったのです。

主さん、どうかこの一連のレスは流してください。
お願いします。


56さん、不信感を抱かせたこと、お詫びします。

  • << 59 にぼしさん いつもレスありがとうございます。 読んで頂けてとても嬉しいのですが、ハンネを変えて別人のようにレスするのはご遠慮下さい。 すみませんが、よろしくお願いいたしますね😓💦

No.58

>> 56 No.38、39 にレスしてた方ですよね? わざわざハンネ変えて何故レスするんですか? ご自分のスレタイも他人の名前にして😱 意味不明… 通行人さん

初めまして💡教えて下さりありがとうございます。
全然気がつきませんでした😓💦笑

良かったらまた覗きに来て下さいね😄

No.59

>> 57 すみませんでした。 真面目には書けなかったのです。 主さん、どうかこの一連のレスは流してください。 お願いします。 56さん、不信感… にぼしさん

いつもレスありがとうございます。
読んで頂けてとても嬉しいのですが、ハンネを変えて別人のようにレスするのはご遠慮下さい。

すみませんが、よろしくお願いいたしますね😓💦

No.60

試験も無事に終わり、区切りがいいということで席替えをした。
仲良くなった夏美ちゃんと離れちゃうのは寂しいけど、今度は誰が前の席に来てくれるか楽しみだった🎵

私の中学校では席替えはくじ引きではなく、班長と担任が放課後残って席替え会議をする。

班長が1人ずつ好きな人を選んでいき、席の配置を決める。

そこで仲良しな人だけで固まらないよう、担任がバランスを見て決定する。



席替え会議が行われた次の日、みんなに新しい席が発表される。


私の前の席はユリリンだった🍀

また仲良しグループの1人が座ってくれるなんて、とても嬉しかったし安心だった✨


しかもユリリンは班長。

つまり、ユリリンが私を選んでくれたということになる。



「藍梨ちゃんこれから一緒だよー😁🎵」



また学校へ行くのが楽しくなりそうだった。

No.61

ユリリンとは席が前後になり、更に仲良くなった。
今回の班もみんな親切で優しい人ばかりだ。

麻実ちゃんや夏美ちゃん、違うグループの子とも仲が良かった。

けど、私は消極的な性格のためか大人しく見られがちで、まだ素の自分は出せずにいた。
というか、今思うと出し方が分からなかったのだろう。

でも話しかけられればちゃんと笑顔で返すし、話すと笑い上戸で面白いねって言われていた。


勉強もなんとか頑張ったかいがあり、成績はオール4だった。
体育はもちろん1だったけど。


私の中学生活は順風満帆だった。

No.62

2学期が始まって少し経った頃。

ある日。


私はみんなの所には行かず、次の社会の授業のために一人プリントの整理をしていた。


そこへ麻実ちゃんがやってきた。


「どれどれ~?ベストノート賞を受賞した藍梨さんのノートを見せてもらおっかな~」




ノートを手に取りパラパラっと目を通した後、机にポイッと置いて何も言わずに去ってしまった。



(…??なんだ…???)



麻実ちゃんが何をしに来たのか分からなかった。


けど、いつもど何かが゙違った。


なんというか…麻実ちゃんの言葉にトゲがあるような感じがした。

No.63

それから数日後のこと。

私は四肢に障害があるため、両手も両足もほぼ90度の角度のまま伸ばすことができない。
それに体も小さく高めの電動車椅子に乗っているので、床にある物を自分で取ることができない。


たまに手が滑ってペンや消しゴムを授業中に落としてしまうことがある。
そんな時はだいたい前の席のユリリンに頼むことが多かった。


「ちょっとペン落としちゃった…拾ってもらえるかな?💦」


「はーいどうぞ😄」


いつもはこんな風に笑顔で拾ってくれる。



でも、今回は違った。

後ろを振り返りもせず、無言でペンを拾ってくれた。


「あっ…ごめん💦」

(今真剣に授業聞いてたから、邪魔しちゃったのかな…💦💦)

No.64

それから、みんなの接し方が変だと思うことが増えていった。



朝、おはよー😄と言っても素っ気ない。


いつも通り廊下に出てみんなの輪の中に入って行くと



「藍梨ちゃん何してるの?」
と真顔で聞かれる。



「えっ?何してるのって…」



最初は意味が分からずそのまま居たりしていたのだが、毎回聞かれるとさすがに輪の中に居づらい。


休み時間になると机の周りに集まって来てくれた友達も、今は誰も来てくれない。







(私だ…)





(今度は…私だ……)





私が仲間外れになる時が来た。

No.65

自分が仲間外れにされている、
という現実をなかなか受け入れることができなかった。


明日になったら何事もなかったみたいに、笑顔で話しかけてくれるんじゃないか?


数日の我慢をすれば、きっとまた元に戻れる。


今回はたまたま私の番になっただけ…。



でも、私の場合は夏美ちゃんやユリリンの時のようにはいかなかった。

No.66

一生懸命、原因を考えた。

考えて考えて考えたけど、自分では見つけることができなった。

今思うと、本当に自分はバカだった…。
どうしてそんな簡単なことに、気付くことができなったのだろうか?

No.67

仲間外れが始まってからの日々。

実は……それからの記憶があまりなく、かなり断片的なものになっています💧

盛り上がりどころなのに、本当に申し訳ないです⤵⤵



ただ、辛い毎日だった。



都合のいい私の頭は、悲しかった思い出を無理矢理消してしまいました。



順序などがぐちゃぐちゃになって読みにくい部分が多々あるかと思います。
でも、覚えてることをポツポツと書いていこうと思います。

No.68

思い出せること。


私は元々引っ込み思案だったため、仲間外れになってからは恐怖心から誰にも話しかけることができなった。

もちろん、話しかけられることもなかった。


朝と帰りは母が一緒に教室に入るため、無理矢理笑顔を作って挨拶をする。

ひどい時は「おはよう」と「またね」の挨拶だけで、あとはずっと黙って1日1人で過ごすこともあった。



私はどんどん大人しく、暗い性格になっていった。

No.69

主さんの、ど根性物語を最初から読んでいる者です。何やら嫌な展開が待ち受けていそうな・・・。
女性は怖い!!主さんに幸福あれっ!!。

No.70

>> 69 珠拾いさん、はじめまして✨

スレ読んでいただけて大変嬉しいです💡
なかなか話が進まずにすみません💧

これからちょっと暗い話が続きます😣💨

No.71

更に、中学時代の私は今よりももっとダサかった。

思い出したくもないくらい、ぶっさいく🐷(今もだけど)

髪はボサボサ、肌は汚い、体や手足は腫瘍でボツボツと腫れ、顔も全く可愛くない。

男子からは気持ち悪がられていた。


届かない所にある日誌を取ってもらおうと近くにいた男子にお願いすると、ニヤニヤしながら去っていったりした。


調理実習の時、私は包丁なら使えるため野菜を切る役目をかってでた。
でも「何もしないでいいよ」と言われた。

私に野菜を触らせたくないためだ。

逆に他の班からは「藍梨は何も手伝ってない」とも言われた💧

No.72

調理実習で何もしていない私を見た先生は

「包丁使えるんでしょ?ならこれ切りなさい😄」

と無理に野菜を渡してきた。
しぶしぶ切っていると、すぐに他班の男子が私の班の男子に


「うげっ、お前藍梨が切った野菜食べんの?wかわいそうにww」

としゃべっていた。
私の班のメンバーはみんな迷惑そうにしている。



(だからやりたくなかったのに…。

先生は何も知らないくせに…。)

No.73

最初は麻実ちゃん達の思い付きで、仲間外れになっているだけだと思った。


でも日が過ぎるほど、これは単なる仲間外れじゃないと実感した。



これは……



イジメだ………。。。



教科書に酷い言葉を書かれたり
トイレで水をかけられたり
物を隠されたり

そういったことは何もなかった。

学校に母がいたからだ。


ただ、話す相手がいない。
一緒にいてくれる人がいない。
近付こうとすると避けられる。
男子から気持ち悪いと言われる。


イジメというほどのことでもないかもしれない。
でもひとりぼっちは想像以上に辛い。



私はなんで普通学級に来たんだろう?

あのまま養護学校の中学部に進学した方が良かったのではないか。

ここは私のいる場所ではなかったんじゃないか。



毎日そんなことを考えていた。

No.74

1年2学期の終わり。

成績表が渡された。



結果は……オール3。



私の成績は1学期よりも大幅にダウンした。

勉強へのやる気が全くなくなってしまったからだ。

成績は維持してみんなを見返してやろう!なんて思ったけど、そう上手くはいかない。


仲間外れになってからというもの風邪をひくことが多くなり、学校を休むことがあったため勉強がついていけなかった。


誰も話す人がいないため、休んだ日のノートも借りることができず、分からないところがどんどん増えていった。


提出物があった時も、どういう内容のものを提出するのか分からなかったので近くにいた女子に聞いたら


「説明すんのがめんどくさい」


とあしらわれたこともあった。

No.75

だいぶ落ちちゃったなぁ…と成績表を眺めていたら、私の横の方が少しざわついた。


「うっそー⁉」

「えー違うでしょ?💦」


(…?なんだ…??)


と思ったら、1人の男子が私に向かって言った。


「藍梨って体育の成績1だよな⁉」

「えっ?そうだけど…?」

「5じゃないよな⁉」

「5⁉体育できないのに、そんなわけないよー😅💦」

「ほらーやっぱり1に決まってんだろ‼」


ガヤガヤしていたみんなが

「なんだーやっぱりそっかー」

と口々に言っている。

そこに、麻実ちゃんが気まずそうな顔をして立っていた。



まさか…。。。

No.76

どうしてみんな私の成績が5なんて思ったんだ?

そんなことあり得ないのに。



まさか…。。。


私の嫌な予感は当たってしまった。



麻実ちゃんだ…。

麻実ちゃんが私の体育の成績は5だとみんなに嘘を言いふらしていた。


ショックだった。

麻実ちゃんが私を仲間外れにしようって言い出したのは分かっていたが、まさかそんな嘘まで広めていたとは…。。


きっと他にも何か嘘を言っている。

だから誰も話しかけてくれなかったのか。


泣きそうだった。

でも泣いたら負けだと思った。

私はいつからこういう性格になったのか分からないけど、変なところ意地っ張りだ💧



ぜったい泣かない。


ぜったい負けない。



せっかく両親や養護学校の先生が頑張って入れたらこの中学、ちゃんと卒業しなくちゃ。

私はこの日から決心した。

No.77

続き、待ってマス👋 頑張ってね✌

No.78

>> 77 れいさん

どうもありがとうございます‼
更新遅くなってすみません💦

これから書きますので、よろしくお願いいたします✊‼

No.79

あの時、私の体育の成績をわざと大声で聞いてきた男の子。

蟹江くんだ。


蟹江くんはいわゆるヤンチャ坊主💨

小学生の交流会の時からとにかく目立つ、騒がしい男の子だった。


よく私にちょっかいを出してきたた。
かと思えば出来ないことをさりげなく手伝ってくれたり。

私が蟹江くんを好きなんじゃないかと、噂されたこともあった。


蟹江くんだけが私に話しかけに(というかちょっかい出しに)来たりしていたから。


私は…どうだっただろう。

好きかどうか、まだ私は幼すぎて自分の気持ちに気付くことができなかった。

良くイジワルもされたけど、いざという時助けてくれる。

この成績の時も、蟹江くんがいなかったらみんなに誤解されたままだったかもしれない。


蟹江くんがいてくれて、本当に良かったと思う。

No.80

こんな状況になって一番辛いのは授業の合間の休み時間と昼休み。


移動教室や体育があれば休み時間を潰すことができる。
でもそれ以外はただ時間が過ぎるのを待つだけ。


ぜったい負けないと決めた日から、私は自分から1人でいることを選んでいるように振る舞った。


休み時間は次の授業の予習や復習。
昼休みはプリントの整理や宿題などをして過ごした。

No.81

私は1人でも平気。

家族や養護学校の先生がついている。


人間は恐ろしいもので、同じ毎日を過ごしていると1人でいることも慣れてくる。


男子から心ない言動をされても
女子から冷たい目線を送られても


(はぁ~…みんなこんなことして何が楽しいんだか。。
…バカみたい)


そう思うようになってしまった💧

それもこれも、自分を守るため。

バカみたいって思っていると、傷つかないで済むから。


私はどんどんひねくれた性格になってしまった。

それに何かあっても平然としている私の姿が、余計にみんなの反感をかっていたと思う。

No.82

ある日の昼休み。

私はいつものように溜まったプリントを整理してノートに貼り付けていた。


廊下では女子が楽しそうに話す笑い声。

校舎の外からは男子がサッカーして騒いでいる。


そんな声をボーッとしながら聞いていた。

ふと気が付くと、教室の中には私1人だけ。



(あ…私ホントに一人ぼっちだ…)



昼休みでも、いつも誰かしら教室の中には人がいた。

でもこの日は見事に私以外は誰もいない。


その時、

「あれ、藍梨だけ教室で何してるんだ?」

隣のクラスの担任だ。


「あっ先生。ちょっとプリントが溜まっちゃったから整理してたんです😄」

「そうなのか?みんなはどこにいった?」

「あー…ちょっと分からないですね…」

(ヤバい…ヤバい…1人でいるのがバレる…)


「そうか」と言いながら、先生は不思議そうな顔をして去っていった。


(良かった…なんとか大丈夫だった…)


こんなに緊張したのは久しぶりだった。

手に汗をかいている。


バレたくない。


先生たちに知られるのが怖かった。

No.83

家と学校の往復。

授業中はノートとりに必死になり、休み時間はボーッとする。

ただそれだけの毎日がダラダラと続くと思っていた。



国語の先生に1人でいたところを見られた昼休みから数日後。

帰りのホームルームが終わり、帰り支度をしていた。

今日もいつもと変わらない毎日…そんなことを思っていたら、担任が私に近寄りこう言った。





「藍梨、お前イジメられてるのか?」





え?

え?



担任が何を言っているのか、一瞬分からなかった。

すごく長い間、沈黙が続いたように思える。


「え……はは、先生そんなことないですよー笑」


(ダメだ…笑えないや…)


私は逃げるようにその場を立ち去った。

しかし…ついに先生たちに知れわたる日が来てしまった。。

No.84

次の日。

朝のホームルームで1限目の授業は体育に変更すると担任から連絡があった。


みんなはジャージに着替え準備する。

私も着替えを…と思っていると、担任から「藍梨は理科室にいろ」と言われた。


これから何が起こるのか、いくら鈍感な私でも分かる。


みんなはいそいそと体育館へ向かう。
どこか表情が暗い。

ホームルーム中もいつもざわざわしているのに、今日は静かだった。


みんなが移動してから、私は1人理科室へ向かう。

No.85

理科室へ向かうと、英語の先生が「お待たせー😄」と入ってきた。


「みんなも今ごろ話してると思うんだけど……藍梨ちゃん…仲間はずれになってた?」


もう逃げられない。

ウソをついてもしょうがないと思った私は、素直に話すことにした。

でも意地っ張りな私は自分から辛かったとは言わなかった💧


そして一番肝心なことを知るときが来た。



“どうしてそうなったのか”



先生の口から思いもよらない言葉が出た。

「昨日ね麻実ちゃん達から話を聞いたんだけど…なんでそんなことをしたのかって。そしたらね…」




藍梨ちゃんは「ありがとう」とか「ごめんなさい」を言わないからだって言ってたの。



……え?


私……言って…ない??


頭の中が真っ白で、自分が今何を考えているのか分からなくなった。

No.86

今までの自分の行動を走馬灯のように思い出す。


(私…言ってない…かも……)



物を取ってもらった時

なにか手伝ってもらった時


私はごめんねもありがとうも言ってなかった。


どうして今まで気付かなかった?

気付くことができなかった?


こんなの人として当たり前のことなのに。



私は今までどうやって生きてきたんだろうと思った。

No.87

先生は続けた。

「何かをしてあげた時に見返りを期待してはいけないんだけど、ちょっと“ごめんね”とか“ありがとう”って言うと、嬉しくなるでしょ?また手伝ってあげようって思えるの。たった一言だけで人の気持ちってずいぶん変わるものよ。」


先生の言う通りだと思った。


私は今まで両親や養護学校の先生など、大人に囲まれて生活してきた。

できないことはやってもらうのが当たり前。

助けてもらうことに対して感謝の気持ちは持っていたけど、当時の私は言葉に出さなくても伝わると思っていた…。

No.88

「それと…もう1つ理由があるの。」

(もう1つ?まだ何かあるんだ…。私何をしてきたんだろう…。)


「もう1つはね、藍梨ちゃんは先生達に贔屓されてるって。」


それを聞いた時、国語のテストと社会のノートの時を思い出した。
それ以外にも先生から褒められたことは何度かあった。


(そっか……そこかぁ…。。)


自分だけの問題ではなかったと気付き、少しだけ安心した。

そして、これは正直私もみんなと同じように思っていた。


私は贔屓されている。


後から聞いた話だが、先生達は全く気付かなかったと言っていた。

先生達から見れば障害のある私のことを気遣う気持ちで言っていた言葉も、生徒から見たら贔屓してるようにしか見えなかった。

私のことばかり構うと、他の生徒から反感をかってしまう。

だからと言って全てを平等にすることはできない。


私の存在は色んな人に大きな迷惑をかけていたんだな、とぼんやり思った。

No.89

先生との話が終わり、教室に戻る。


少し後から体育が終わったみんなが戻ってくる。


(ヤだな…どんな顔してみんなに会えばいいんだろ…)


何人か私の机の周りに来てくれた。


「藍梨ちゃん…今までごめんね…」

「うぅん、私の方こそごめんなさい…」

「私もう藍梨ちゃんのことムカついてないから‼」

「…うん、ありがとう‼」



たったこれだけの会話だけど、涙が出るほど嬉しかった。

やっと、やっと仲間はずれが終わったんだ。

No.90

その日の夜。

衝撃的な事実が1つ残っていた。


私が理科室で先生と話している間、母も別の先生から話を聞いていた。

母は先生から聞いた話を私に伝えるか迷ったそうだが、事実は受け入れた方がいいと話してくれた。


夏美ちゃんのお母さんの話だ。


なんと、夏美ちゃんのお母さんは私のことを良く思っていなかったのだ。



私がいることによって授業のスピードが下がるから迷惑だと、何度も職員室を訪れ抗議していたらしい。


(私がいるから迷惑…??
だから連絡網の時も素っ気なかったんだ……。)


確かに私はノートをとるスピードは遅いし、移動教室の時だって時間がかかる。

だけどわざわざ授業のスピードを遅らせてもらったことは1度もない。
移動だって私なりに一生懸命動いて遅刻しないようにしていた。


それなら授業中にしゃべって授業妨害している生徒の方が迷惑じゃないのか?


こんな考え方の人もいるんだと、悲しさを通り越して呆れてしまった。


それが原因で、中学2~3年は夏美ちゃんと同じクラスになることはなかった。

No.92

>> 91 その言い方、失礼だよ💢

No.93

いつも更新楽しみにシテマス🙋

お忙しいのかな❓
それとも、体調崩されたのかな❓

待ってマス✋

頑張って✌

No.94

こんにちは。いつも拝見しています。主さんのレスを通していろいろ考えたり勉強にもなっています。


よかったらまたレス待っています(^-^*)

No.95

主さん、どうされたんですか?

昨日一気に読ませていただきました📲

頑張り屋さんの主さんの物語を、この先も読んでみたいな📖

話す人がいないのはとっても辛いですよね😢
私も去年は生きた心地がしない時がありました。

お互いがんばりましょうね😉🍀

No.96

みなさま、お久しぶりです。
日本が大変なことになっていますが、私は無事です。。

更新ができずに申し訳ございません。
体調がおもわしくなく、なかなか更新できずにいました。

徐々に回復してきましたので、もう少しお待ちいただけると幸いです😢

また、1日でも早く被災者のみなさまが安心できる日を過ごせるように祈っております。

No.97

続きが読みたい😢

No.98

はじめまして🙇

一気に読ませて頂きました..

》85~87辺りで
鳥肌がでました

更新はともかく
主さんの体調が良ければ
いいのですが..

No.99

はじめまして。
更新をずっと待ってますが、体調がまだ戻らないのでしょうか?

心配してます。

No.100

主‼途中でやめるなら最初からやるな👊楽しみにしていて続きが気になる人の気持ちも考えろっ👊

  • << 101 百!! 主さんに金も払ってないのに、ふざけた事ぬかすな👊ぱんち👊👊ぱーんち👊👊👊
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