*神様のヒマつぶし*
「あっ…あの子ヘンなのー」
小さい子が電動車椅子に乗って走る私を指差して言った。
(子供は素直で残酷だなぁ)
(…まぁいつものことか。笑)
そんなことを考えながら
今日もマイペースに生きている
障害者のお話。
超スローペースな更新になるかと思いますが、
読んで何かを感じて頂けたら幸いです。
何度言われても、心が傷んだ。
(私ってやっぱりヘンなんだ…)
母は私を連れて買い物や公園など、色々な所に連れて行ってくれた。
私も外出するのが大好きで、いつも楽しみにしていた。
でも…子供から大人まで、私を珍しいものを見るような目で
ジロジロ見られるのが本当に辛かった。
正直、それは今でも辛い。
馴れることなんて、ない。
子供からは「ヘンなのー」
これはしょうがない。
もし私が逆の立場だったら、きっと同じことを言っていると思うから。
不思議に思っていたのは
大人からの「頑張ってね」
この人は私のこと知らないのに、なんで頑張ってっていうんだろう?
子供ながらにそんなことを考えていた。
交流会は月1~2回程行われた。
最初は小学校のみんなの合唱を聴いたり、調理実習にお邪魔したりしていた。
そしてだんだん主要教科の授業にも参加していった。
ある日の算数の授業に参加した時。
「藍梨ちゃん教科書どこまでやってるのー?」
「えーと…今ここやってるよ😄」
「えー💥もうそこまで進んでるの😲⁉」
養護学校にいる時間が短いので勉強時間はみんなよりも少なかったが、
マンツーマンで教えてもらっているおかげで、スピードはみんなよりも速かった。
「問3-1の答え分かる人ー🏫?」
「ほらっ藍梨ちゃんもやってあるんだから手挙げないと✋‼」
「あ、そっか💦はーい⤴」
こんなやりとりが本当に楽しかった。
私もみんなの仲間入りをした気分だった。
小学校6年生。
このまま養護学校の中学部に進むのか、
普通中学校へ進学するのか…。
私の希望は普通中学校への進学だった。
今度こそ、3度目の正直。
両親や担任の先生も教育委員会に私の進学を頼みに行ってくれた。
しかし、中学校の設備問題など以外に新たな問題点が浮上した。
それは私が進学を希望する中学校は学区外ということ。
交流している小学校には1学年2クラスあり、そのまま中学校に上がる仕組みになっている。
他の小学校と混ざることもなく、私にとって馴染みやすい環境だった。
全員ではないけれど顔も名前も覚えたし、何よりみんな優しくて私のことを受け入れてくれている。
(せっかく仲良くなったのに…私もみんなと同じ中学校で過ごしたいのに…。)
両親+先生VS教育委員会の話し合いが何度も行われた。
先生や友達、友達のお母さんなど、色んな人が「おめでとう‼良かったねー✨」と言ってくれた。
そして担任の先生からのお話。 「藍梨ちゃん、本当に良かったね‼今まで勉強頑張ってきたもんね。みんなが藍梨ちゃんの努力を分かってくれたんだよ。
これからは今までと違う環境になって、辛いことも増えるかも知れない。
でも藍梨ちゃんにはできることがたくさんあるからね。楽しいことをたくさん経験するのよ😄
中学校と養護学校は隣り同士だから、たまには顔出してね。先生も淋しくなっちゃうから…😢」
こんなに良い先生が世の中にいるのか?っていうくらい、良い先生だった。
この養護学校から普通中学へ進学をしたのは、私が初めてだった。
そのため嬉しさ半面、申し訳ないという気持ちが浮かび上がってきた。
きっと良く思っていない人がいたと思う。
「どうしてあの子だけで、うちの子はダメなのか…」
そう思われてもしょうがない。
私は努力も何もしていない。
周りの助けがなければ、生きていくことさえできない。
本当に人に恵まれていると痛感した😢✨
入学前に、中学校へ挨拶に行った。
(春からはここに通うんだぁ…)
まだ全然実感は湧かなかった。
校長室に行き、校長先生や一足先に担任になる先生とご対面。
「藍梨さん、わが校へようこそ。
この学校はバリアフリーではないため階段や段差が多くある。色々と不便をかけると思うけど、これから3年間よろしく😄」
後から聞いた話だが、校長先生の娘さんは脳性マヒで障害があることを知った。
だから私のことも理解してくれて、入学を受け入れてくれた。
(この校長先生だからこそ、私は入学することができたんだ。
絶対絶対、頑張ろう。
受け入れてくれた先生達のために。
入学できるようにずっと働きかけてくれた両親のために。)
私はやる気と希望に満ちていた。
入学してすぐはオリエンテーションなどが続き、そこでみんなの名前を顔を少しずつ覚えていった。
ちょっと中学での生活の説明を💡
電動車椅子は小学生の時に2台作っていたため、
1台を1階・もう1台を教室がある2階に置いた。
さらに音楽室や理科室は3階にあるため、手動で動かすタイプの車椅子を設置。
各階に車椅子を置き、なるべく移動がスムーズにできるようにした。
そして学校への送り迎え。
教科書の出し入れ。
移動教室、体育のためのジャージの着替えや体育館への移動。
お昼のトイレ。
帰宅するための準備。
これらは全て母が行った。
母は学校にある使わない物置のような所を改造した部屋で、1日中待機していた。
中学に通った3年間、母は私に付きっきりだったため、母の自由時間は全て私が奪ってしまっていた。。
当時は自分のことでいっぱいいっぱいだったので気付かなかったけど、
今思うとなんてワガママだったんだろうと、胸が痛くなる。。
一番不安だったのは人間関係だった。
みんなは小学校からずっと一緒だけど、途中から入った私にも友達ができるだろうか?
ちゃんと健常者の中で上手くやっていけるだろうか…?
でも心配はいらなかった。
休み時間になれば私の机の周りに来てくれて、楽しくおしゃべりをした。
私はこの時が本当に幸せだった✨
話せる友達がいる。
困った時は助けてくれる。
一緒に楽しいねって笑いあえる。
色々な子と話していくうちに、良く話す友達が決まってきた。
女子の中のリーダー的存在・麻実ちゃん。
そして麻実ちゃんと良く一緒にいる夏美ちゃんやその他5人くらいのグループができ、私もその中に入ることが多くなった。
割り込みです🐗
身体障害者の現実という小説を読むまで、携帯小説というものを読んだことが無く、知らなかったのですが。
他の携帯小説をチラチラ読んで知りました
こうして割り込むのはよくあることなんですね💡
年齢が明かされると困るのであちらにはレスできませんが。
マイスレにして読んでます😃
- << 40 初めまして、レスどうもありがとうございます‼ ミクルは掲示板で本格的な携帯小説ではないので、割り込みOKだと私は思っています。 私は感想スレを立てていないので、こちらに書いて下さって構いません😄 (感想スレ立てるほどの内容でもないし💧) 障害者の文章は、障害者でしか感じることができない視点で書かれているからではないでしょうか? マイスレにして頂けるなんて嬉しいです😫✨ 更新頑張ります‼
先生からみんなに1枚のプリントが渡された。
クラスの連絡網だった。
その夜。
緊急時などでも連絡をちゃんと回すことができるように、親が行う連絡網訓練があった。
連絡網は男女別で席順と同じため、私の家には夏美ちゃん家からかかってくる予定だ。
(夏美ちゃんのお母さんと私のお母さんが初めてしゃべるんだ。どんな感じかなぁ🎵)
と私は良く分からないドキドキ感を胸に電話を待った。
―リリリリリーン…―
電話が鳴り、お母さんが受話器を取る。
1分程話した後、電話を切った。
(あれっ?もう終わり😓?)
娘同士が友達だから、お母さん同士も仲良くなれたらいいのに、なんてことも思っていた。
「お母さん、夏美ちゃんのお母さんどんな感じだったー😄?」
「ん~…なんかぶっきらぼうで…あんま感じ良くなかった💧」
「あっ…そう💧」
私の期待はあっさりと終わった💦
入学して3ヶ月くらい経った頃だろうか。
私は人生で初めでイヤな雰囲気゙を味わった。
私が一緒にいる仲良し5人組は、いつも廊下で固まって話すのが習慣になっていた。
いつも通り「おはよー☀」と輪に入っていくと、いつも一番元気に挨拶してくれる夏美ちゃんがいない。
(どっか用事があっていないのかな…?)
そんなことを思っていたら。
麻実ちゃんから驚きの一言。
「なんか夏美ってムカつくよねー笑」
(…えっ⁉⁉)
「そうそう‼あのテンション高いのがウザい時あるよね笑」
昨日まで仲良かったのに、みんな何を言ってるんだ?
私はキョトンとしていた。
「ねぇ、藍梨ちゃんもそう思わないー?」
「あっ…うーん…そうかなぁ?」
私は曖昧な返事で流した。
みんなは今までに溜まっていたうっぷんを晴らすように、夏美ちゃんの悪口を言う。
チャイムが鳴り教室に戻ると、ぽつんと寂しそうに座っている夏美ちゃんの姿があった。
そんな日が10日ほど続いた。
朝。
母がリュックから教科書を取り出し、机に入れ終わると待機室へ戻る。
その後私はいつものように廊下へ出る。
「藍梨ちゃんおはよーっ😄‼‼」
人一倍、元気な声。
明るい笑顔。
夏美ちゃんがみんなの輪の中から挨拶していた。
(あっ…仲直りしたんだ…‼)
あのイヤな雰囲気がまるで嘘のように、夏美ちゃんと麻実ちゃん達は賑やかにおしゃべりをしていた。
どうやって仲直りしたのだろうか…?
あんなに悪口を言っていたのに、今はすっかり元に戻っている。
私には彼女達の心理が分からなかった。
゙なんとなくやってみだ
そういう雰囲気が感じとれた。
仲間外れにした大きな理由もなかったのかもしれない。
私は、もうこういうことがなければいいな…それだけを願った。
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