*神様のヒマつぶし*

レス127 HIT数 37861 あ+ あ-


2013/03/23 20:19(更新日時)

「あっ…あの子ヘンなのー」



小さい子が電動車椅子に乗って走る私を指差して言った。


(子供は素直で残酷だなぁ)

(…まぁいつものことか。笑)


そんなことを考えながら
今日もマイペースに生きている
障害者のお話。


超スローペースな更新になるかと思いますが、
読んで何かを感じて頂けたら幸いです。

No.1497770 (スレ作成日時)

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No.127

ある日、友達にこんなことを言われた。

「葵ってさー、すぐゴメンねって言うよねー笑」
「あっ確かに!笑」

ビックリした。
そんなこと、全然気付いてなかった。

ごめんなさい、ありがとうを言わなきゃと思うばかり、口癖になっていたらしい。

「そんなに気使わないでいいよー?」
「そうそう、言われないからって別に怒ったりしないしさ笑」


まさか、こんなことを言ってもらえるとは。
本当にいい友達に巡り会えた。

この高校に入って良かったと心から思う。


養護学校の先生に楽しい高校生活を送っていることを報告しに行くと、
自分のことのように喜んでくれた。

No.126

翌朝。

教室のドアの前で深呼吸。
(大丈夫…前よりは変になってないはず…たぶん)


私「おはよー」

最初にギャル達の目に止まった。

「おは……ぎゃー!!かわいいーー!!!」

すぐに取り囲まれる笑。

「髪染めたんだね!はじめて!?」
「それ何色?セルフカラー?キレイな色だねー」
「やべーちょーイメチェンじゃーん!!」

ちょっとだけ人気者になれた瞬間だった。

友達もいいねって言ってくれた。


生まれて初めてのイメチェン、無事成功したらしい。

劣等感しかなかった自分の中身も外見だけど、少しだ好きになれた。

No.125

(話し方、態度はまだいいとして…これじゃなぁ…)

見た目が残念すぎた。

髪はボサボサ、眉毛はボーボー。
肌も汚い。

地味にならないよう短めのスカート、ルーズソックスは履いていたが
それだけじゃとてもカバーできない。


(高校生活も慣れてきて友達もできたし…)

髪を染めた。
眉毛を整えた。
テカりやすいので、あぶらとり紙を買った。
唇もカサカサだからリップクリームも。
流行りの飾りゴムで少しアホっぽく髪を結ってみる。


明日学校へ行ったらなんて言われるだろう。
変じゃないかな…ダサいの少しはなくなったかな…。


今まで感じたことのない緊張感があった。

No.124

私が仲良くなったのは5人。

いつの間にかお互いの名前を呼び捨てするようになった。


「葵ー!途中まで一緒帰ろー」

私「んー今行くー!!」


憧れだった。呼び捨てするのもされるのも。
他愛のない会話が、こんなにも幸せだと思わなかった。

朝、笑顔でおはようと言ってくれる。

昼、何も言わずとも周りに来てくれて、みんなで机をくっつけてお弁当を食べる。

帰り、また明日ねと手を振ってくれる。


望んでいたものを、手に入れることができた。

No.123

一人でお弁当を食べていたら、一緒に写生をしたAちゃんとBちゃんが来てくれた。

Aちゃん「一緒に食べようよ!他の子もいるけどいいかな?」

私「うんうん!私も一緒に食べたい!!」


そこには隣の席のちょっと無愛想な子もいた。

隣の子「よろしく~隣なのにあんましゃべったことなかったね笑」

笑顔がとっても素敵で、よく話す子だと判明した。
いきなり車イスの奴が隣で、どう接していいか分からなかったのかもしれない。

話始めたら、打ち解けるまでに時間はかからなかった。

No.122

しかし、この不安はすぐに去っていった。

入学式の時、一人の女の子が声をかけてくれた。

「おんなじクラスだね!よろしくね!」



美術の授業。外で写生することに。
場所は自由。

みんな友達ができ始めた頃、私はまだ一人ぼっちだった。

ウロウロしていると、声をかけてくれた子ともうひとりを見つけた。

(どうしようどうしよう…私も一緒に描きたいな…)

(声かけて断られたらヤだな…でも積極的になるって決めたんだ…私は変わるんだ…)

(いいや、嫌な顔されたら止めよう!)



私「ねぇねぇ!私も良かったら入れてもらえないかなぁ…?」
2人「やっほー!もちろん!一緒にやろ~(^^)」

(よかった…!)

泣きそうなくらい、嬉しかった。
楽しい時間はあっという間に過ぎた。


(友達と心から笑って話せたの、いつぶりだろう…)

No.121

*高校生編*

待ちわびた高校入学。

みんな緊張を顔に浮かべてる。

新しい先生

新しい教室

新しいクラスメイト

なにもかもが私にはキラキラ輝いて見えた。


名前順で席に着く。
私は関係なく、廊下側の一番後ろ。

隣の席をチラッと見る。

茶髪に染めた髪。
短いスカート。

その子と目が合う。

私「あっ、今日からよろしくね?」

隣の子「……よろしく」


(こ わ い)


急に新生活が不安になった笑。

No.120

>> 118 主さん 更新してくれてありがとう また読まさせていただきます。 わぁどうもありがとうございます!!
いつも途切れ途切れで読みにくいかと思いますが、良かったら読んでやって下さい。

更新頑張りますね!

No.119

高校に入る前。

私は研究した。
どうしたら高校生活がうまくいくか。
どうしたら地味で大人しい子から脱却できるか。

中学の時クラスで人気の女の子を思い出す。
明るくていつもニコニコしてた。


(そうだ…私も真似してみよう)


ボソボソとした話し方を止めた。

元々筋肉が硬いから、表情も硬くなりやすかった。
だから、なるべく大きく口を開ける。

楽しい時は高い声、悲しい時は抑え気味に、
声で感情を伝えられるようにした。

表情や声だけではダメだと思い、
なるべくジェスチャーも付けるようにした。

もちろん、挨拶もちゃんとできるように心掛けた。
「ありがとう」「ごめんなさい」



大丈夫。うまくやれる。



そして、高校生活が始まる。

No.118

主さん

更新してくれてありがとう
また読まさせていただきます。

  • << 120 わぁどうもありがとうございます!! いつも途切れ途切れで読みにくいかと思いますが、良かったら読んでやって下さい。 更新頑張りますね!

No.117

あとは卒業を待つだけ。
胸がワクワクした。

一人ぼっちの退屈な昼休みも

男子からの冷たい視線も

もうすぐ終わる。終わらせる。


そして、中学生を卒業する時がきた。
卒業式、みんな泣いてたけど私は泣かなかった。

楽しい思い出ももちろんある。
校外学習・修学旅行・様々なイベント
友達と笑い合ったこと。

でも、本当の友達じゃない。
上辺だけの友達。
私にはツラい思い出の方が多かった。


色々な経験させてくれてありがとう。


さようなら中学生活。
待ってろ高校生活!!

No.116

推薦入試はとにかく緊張した。
緊張したことしか覚えていない笑。

でも、自分の力は出しきることができた。



1週間後、結果発表。

一緒に受験した子と高校に受験番号があるか見に行く。


どきどき…


どきどき…



あった。私の番号。

(受かったんだ…)


お母さんに報告。


私「受かったよお母さん!!」

母「えっほんとに…!?良かったねーーー!!!」


一緒に泣いた。

人生で初めて流した嬉し涙だった。

No.115

目標ができたことは自分にとって大きかった。

入学したい高校はレベルもちょうど自分の学力に合っており、
推薦入試を受けることになった。


小論文と面接を毎日とにかく練習する。
書いては先生に添削してもらい、
面接は親を相手に練習。

落ちた時の場合も考えて受験勉強も平行して行う。

大変だったけど、全然苦じゃなかった。
むしろ、高校デビューを夢見て頑張れた。




あっという間に推薦入試の日がきた。

No.114

すみません、また更新を怠ってしまいました。。。

ちょっと飛ばし気味でいきたいと思います。
誤字脱字許して下さいませ…(>_<)

No.113

主さん、お帰りなさい(*^^*)
無理せず、更新してくださいね♪

No.112

そうだ、学校は嫌になってもいつでも辞められる。

高校生になれば新たなスタートを切れるかもしれない。



結局私は、担任が勧めてくれた高校へ受験することにした。

学校見学へ行ってみる。

ここではまた母の送り迎えが必要になる。
でもその高校は割りと設立されたばかりで廊下も広く、
車椅子でもスムーズに動くことができた。

先生方の対応もととても親切だった。
「新しい学校なのにエレベーターないし段差が多くてごめんなさいねぇ…。
できる限りこちらもサポートしますから!」

(家の近くの高校とは大違いだなぁ)

そして、この高校を受験する決め手になったのが…。
帰り際、吹き抜けになっている中庭の2階から
ギャル男風の男子高校生3人が私のことを見ていた。

(うわーヤだなぁ…怖いなぁ…。。)

と思っていたら、話しかけてきた。


男子高校生「きみ学校見学の子ー?おいでよ、入学するの待ってるよ(^▽^)/」


衝撃だった。
まさかそんな言葉をかけてくれるなんて。


私「あっ……はい!!」

男子高校生「受験がんばってね~!」


(イイ人…だなぁ…)


お母さんがそのやりとりを見てた。

母「人は見かけによらないね笑」

私「そうだね笑。お母さん、私ここの学校受験しようと思うよ」



目標ができた。

この高校に入学して、友達を作ろう。
やり直そう、私の人生。

No.111

>> 110 白猫さん、どうもありがとうございます!

更新ずっと止めていて申し訳ありません。
これからまたよろしくお願いしますね!

No.110

お待ちしていました🙇

少しずつの更新でも、楽しみです😊

No.109

やっとの思いで普通学級に通わせたのだから、
養護学校に戻って欲しくなかったんだろう。

なにより、私に“逃げる”という行動をさせたくなかったんだと思う。


「辛くなったらいつでも辞めていいから、まずは普通学級に通ってみなさい。
ここまで頑張ってきたんだから、大丈夫。」


母が言ってくれた。

(そうだ…私変わるんだ。
変わったら、楽しい未来が待ってるかもしれない…)

今の私は本当の自分じゃない。

周りが植え付けた
“葵は地味で大人しくて暗い子”
というイメージの中で生きている。


本当の私は…。

No.108

進路相談。

私の成績はキレイにオール3だった笑。

担任と何度も話し合う。


通っていた中学校は母の送り迎えが必要だったので、
自分一人で通うことができる高校を探した。

レベルも合うし自宅から程よい距離の高校があったので見学に行ったら…。

「うちは来年度から共学になるからねぇ…生徒の数も増えてバタバタするんですよ…だからあなた一人の面倒を見れる保証はなくて…」


………断られた。


私は高校は養護学校に通ってもいいと思っていた。

もうあんな辛い思いしたくない。
また友達ができなかったら3年間一人ぼっちで過ごすのか?
耐えられない。それなら養護学校で優しい先生達に囲まれて勉強したい。

けれど…母はそれを許さなかった。

No.107

今でも思い出す、中学校の思い出。

楽しいことより、辛いことの方が断然多かった。
でも、その経験があったからこそ、今の私がいるとハッキリ言える。

未熟で未完成のまま大人にならずに済んだのは、
あの時の経験があったからだ。


とにかく1日でも早く中学を卒業したかった。
早く卒業して、高校生になりたい。
高校生になったら、自分を変えよう。


もっと元気で
もっと明るくて
もっと笑顔で。


そして、進路を決める時期がくる。

No.106

>> 105 早速どうもありがとうございます…!!

仕事やプライベート、体調を崩したり色々ありまして…。
でも、もう完全復活です!

のらりくらりまた続けていこうと思いますので、良かったらお付き合い下さいませ(>_<)

No.105

>> 104 お久しぶりです 元気でしたか❓


随分心配しましたが気楽に書いてください🙋


No.104

みなさま

大変大変大変
ご無沙汰しております。
主です。

携帯の変更などによりハンドルネームが葵になってしまいましたが…。
まだこのスレを見て下さっている方はいらっしゃるでしょうか…。

また少しずつ、少しずーつ
再開させていこうと思っています。
応援して下さっていた方、長い間更新せずに申し訳なさございませんでした。

また宜しければ読んで頂けると幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします!

藍梨 改め 葵

No.103

>> 102 きっと書けない状況なんだよ💧


もう一度最初から読んで見るとわかるよ💧


No.102

>> 101
私も同感…

ぱんち👊&きーっく👣


No.101

>> 100 百!! 主さんに金も払ってないのに、ふざけた事ぬかすな👊ぱんち👊👊ぱーんち👊👊👊

No.100

主‼途中でやめるなら最初からやるな👊楽しみにしていて続きが気になる人の気持ちも考えろっ👊

No.99

はじめまして。
更新をずっと待ってますが、体調がまだ戻らないのでしょうか?

心配してます。

No.98

はじめまして🙇

一気に読ませて頂きました..

》85~87辺りで
鳥肌がでました

更新はともかく
主さんの体調が良ければ
いいのですが..

No.97

続きが読みたい😢

No.96

みなさま、お久しぶりです。
日本が大変なことになっていますが、私は無事です。。

更新ができずに申し訳ございません。
体調がおもわしくなく、なかなか更新できずにいました。

徐々に回復してきましたので、もう少しお待ちいただけると幸いです😢

また、1日でも早く被災者のみなさまが安心できる日を過ごせるように祈っております。

No.95

主さん、どうされたんですか?

昨日一気に読ませていただきました📲

頑張り屋さんの主さんの物語を、この先も読んでみたいな📖

話す人がいないのはとっても辛いですよね😢
私も去年は生きた心地がしない時がありました。

お互いがんばりましょうね😉🍀

No.94

こんにちは。いつも拝見しています。主さんのレスを通していろいろ考えたり勉強にもなっています。


よかったらまたレス待っています(^-^*)

No.93

いつも更新楽しみにシテマス🙋

お忙しいのかな❓
それとも、体調崩されたのかな❓

待ってマス✋

頑張って✌

No.92

>> 91 その言い方、失礼だよ💢

No.90

その日の夜。

衝撃的な事実が1つ残っていた。


私が理科室で先生と話している間、母も別の先生から話を聞いていた。

母は先生から聞いた話を私に伝えるか迷ったそうだが、事実は受け入れた方がいいと話してくれた。


夏美ちゃんのお母さんの話だ。


なんと、夏美ちゃんのお母さんは私のことを良く思っていなかったのだ。



私がいることによって授業のスピードが下がるから迷惑だと、何度も職員室を訪れ抗議していたらしい。


(私がいるから迷惑…??
だから連絡網の時も素っ気なかったんだ……。)


確かに私はノートをとるスピードは遅いし、移動教室の時だって時間がかかる。

だけどわざわざ授業のスピードを遅らせてもらったことは1度もない。
移動だって私なりに一生懸命動いて遅刻しないようにしていた。


それなら授業中にしゃべって授業妨害している生徒の方が迷惑じゃないのか?


こんな考え方の人もいるんだと、悲しさを通り越して呆れてしまった。


それが原因で、中学2~3年は夏美ちゃんと同じクラスになることはなかった。

No.89

先生との話が終わり、教室に戻る。


少し後から体育が終わったみんなが戻ってくる。


(ヤだな…どんな顔してみんなに会えばいいんだろ…)


何人か私の机の周りに来てくれた。


「藍梨ちゃん…今までごめんね…」

「うぅん、私の方こそごめんなさい…」

「私もう藍梨ちゃんのことムカついてないから‼」

「…うん、ありがとう‼」



たったこれだけの会話だけど、涙が出るほど嬉しかった。

やっと、やっと仲間はずれが終わったんだ。

No.88

「それと…もう1つ理由があるの。」

(もう1つ?まだ何かあるんだ…。私何をしてきたんだろう…。)


「もう1つはね、藍梨ちゃんは先生達に贔屓されてるって。」


それを聞いた時、国語のテストと社会のノートの時を思い出した。
それ以外にも先生から褒められたことは何度かあった。


(そっか……そこかぁ…。。)


自分だけの問題ではなかったと気付き、少しだけ安心した。

そして、これは正直私もみんなと同じように思っていた。


私は贔屓されている。


後から聞いた話だが、先生達は全く気付かなかったと言っていた。

先生達から見れば障害のある私のことを気遣う気持ちで言っていた言葉も、生徒から見たら贔屓してるようにしか見えなかった。

私のことばかり構うと、他の生徒から反感をかってしまう。

だからと言って全てを平等にすることはできない。


私の存在は色んな人に大きな迷惑をかけていたんだな、とぼんやり思った。

No.87

先生は続けた。

「何かをしてあげた時に見返りを期待してはいけないんだけど、ちょっと“ごめんね”とか“ありがとう”って言うと、嬉しくなるでしょ?また手伝ってあげようって思えるの。たった一言だけで人の気持ちってずいぶん変わるものよ。」


先生の言う通りだと思った。


私は今まで両親や養護学校の先生など、大人に囲まれて生活してきた。

できないことはやってもらうのが当たり前。

助けてもらうことに対して感謝の気持ちは持っていたけど、当時の私は言葉に出さなくても伝わると思っていた…。

No.86

今までの自分の行動を走馬灯のように思い出す。


(私…言ってない…かも……)



物を取ってもらった時

なにか手伝ってもらった時


私はごめんねもありがとうも言ってなかった。


どうして今まで気付かなかった?

気付くことができなかった?


こんなの人として当たり前のことなのに。



私は今までどうやって生きてきたんだろうと思った。

No.85

理科室へ向かうと、英語の先生が「お待たせー😄」と入ってきた。


「みんなも今ごろ話してると思うんだけど……藍梨ちゃん…仲間はずれになってた?」


もう逃げられない。

ウソをついてもしょうがないと思った私は、素直に話すことにした。

でも意地っ張りな私は自分から辛かったとは言わなかった💧


そして一番肝心なことを知るときが来た。



“どうしてそうなったのか”



先生の口から思いもよらない言葉が出た。

「昨日ね麻実ちゃん達から話を聞いたんだけど…なんでそんなことをしたのかって。そしたらね…」




藍梨ちゃんは「ありがとう」とか「ごめんなさい」を言わないからだって言ってたの。



……え?


私……言って…ない??


頭の中が真っ白で、自分が今何を考えているのか分からなくなった。

No.84

次の日。

朝のホームルームで1限目の授業は体育に変更すると担任から連絡があった。


みんなはジャージに着替え準備する。

私も着替えを…と思っていると、担任から「藍梨は理科室にいろ」と言われた。


これから何が起こるのか、いくら鈍感な私でも分かる。


みんなはいそいそと体育館へ向かう。
どこか表情が暗い。

ホームルーム中もいつもざわざわしているのに、今日は静かだった。


みんなが移動してから、私は1人理科室へ向かう。

No.83

家と学校の往復。

授業中はノートとりに必死になり、休み時間はボーッとする。

ただそれだけの毎日がダラダラと続くと思っていた。



国語の先生に1人でいたところを見られた昼休みから数日後。

帰りのホームルームが終わり、帰り支度をしていた。

今日もいつもと変わらない毎日…そんなことを思っていたら、担任が私に近寄りこう言った。





「藍梨、お前イジメられてるのか?」





え?

え?



担任が何を言っているのか、一瞬分からなかった。

すごく長い間、沈黙が続いたように思える。


「え……はは、先生そんなことないですよー笑」


(ダメだ…笑えないや…)


私は逃げるようにその場を立ち去った。

しかし…ついに先生たちに知れわたる日が来てしまった。。

No.82

ある日の昼休み。

私はいつものように溜まったプリントを整理してノートに貼り付けていた。


廊下では女子が楽しそうに話す笑い声。

校舎の外からは男子がサッカーして騒いでいる。


そんな声をボーッとしながら聞いていた。

ふと気が付くと、教室の中には私1人だけ。



(あ…私ホントに一人ぼっちだ…)



昼休みでも、いつも誰かしら教室の中には人がいた。

でもこの日は見事に私以外は誰もいない。


その時、

「あれ、藍梨だけ教室で何してるんだ?」

隣のクラスの担任だ。


「あっ先生。ちょっとプリントが溜まっちゃったから整理してたんです😄」

「そうなのか?みんなはどこにいった?」

「あー…ちょっと分からないですね…」

(ヤバい…ヤバい…1人でいるのがバレる…)


「そうか」と言いながら、先生は不思議そうな顔をして去っていった。


(良かった…なんとか大丈夫だった…)


こんなに緊張したのは久しぶりだった。

手に汗をかいている。


バレたくない。


先生たちに知られるのが怖かった。

No.81

私は1人でも平気。

家族や養護学校の先生がついている。


人間は恐ろしいもので、同じ毎日を過ごしていると1人でいることも慣れてくる。


男子から心ない言動をされても
女子から冷たい目線を送られても


(はぁ~…みんなこんなことして何が楽しいんだか。。
…バカみたい)


そう思うようになってしまった💧

それもこれも、自分を守るため。

バカみたいって思っていると、傷つかないで済むから。


私はどんどんひねくれた性格になってしまった。

それに何かあっても平然としている私の姿が、余計にみんなの反感をかっていたと思う。

No.80

こんな状況になって一番辛いのは授業の合間の休み時間と昼休み。


移動教室や体育があれば休み時間を潰すことができる。
でもそれ以外はただ時間が過ぎるのを待つだけ。


ぜったい負けないと決めた日から、私は自分から1人でいることを選んでいるように振る舞った。


休み時間は次の授業の予習や復習。
昼休みはプリントの整理や宿題などをして過ごした。

No.79

あの時、私の体育の成績をわざと大声で聞いてきた男の子。

蟹江くんだ。


蟹江くんはいわゆるヤンチャ坊主💨

小学生の交流会の時からとにかく目立つ、騒がしい男の子だった。


よく私にちょっかいを出してきたた。
かと思えば出来ないことをさりげなく手伝ってくれたり。

私が蟹江くんを好きなんじゃないかと、噂されたこともあった。


蟹江くんだけが私に話しかけに(というかちょっかい出しに)来たりしていたから。


私は…どうだっただろう。

好きかどうか、まだ私は幼すぎて自分の気持ちに気付くことができなかった。

良くイジワルもされたけど、いざという時助けてくれる。

この成績の時も、蟹江くんがいなかったらみんなに誤解されたままだったかもしれない。


蟹江くんがいてくれて、本当に良かったと思う。

No.78

>> 77 れいさん

どうもありがとうございます‼
更新遅くなってすみません💦

これから書きますので、よろしくお願いいたします✊‼

No.77

続き、待ってマス👋 頑張ってね✌

No.76

どうしてみんな私の成績が5なんて思ったんだ?

そんなことあり得ないのに。



まさか…。。。


私の嫌な予感は当たってしまった。



麻実ちゃんだ…。

麻実ちゃんが私の体育の成績は5だとみんなに嘘を言いふらしていた。


ショックだった。

麻実ちゃんが私を仲間外れにしようって言い出したのは分かっていたが、まさかそんな嘘まで広めていたとは…。。


きっと他にも何か嘘を言っている。

だから誰も話しかけてくれなかったのか。


泣きそうだった。

でも泣いたら負けだと思った。

私はいつからこういう性格になったのか分からないけど、変なところ意地っ張りだ💧



ぜったい泣かない。


ぜったい負けない。



せっかく両親や養護学校の先生が頑張って入れたらこの中学、ちゃんと卒業しなくちゃ。

私はこの日から決心した。

No.75

だいぶ落ちちゃったなぁ…と成績表を眺めていたら、私の横の方が少しざわついた。


「うっそー⁉」

「えー違うでしょ?💦」


(…?なんだ…??)


と思ったら、1人の男子が私に向かって言った。


「藍梨って体育の成績1だよな⁉」

「えっ?そうだけど…?」

「5じゃないよな⁉」

「5⁉体育できないのに、そんなわけないよー😅💦」

「ほらーやっぱり1に決まってんだろ‼」


ガヤガヤしていたみんなが

「なんだーやっぱりそっかー」

と口々に言っている。

そこに、麻実ちゃんが気まずそうな顔をして立っていた。



まさか…。。。

No.74

1年2学期の終わり。

成績表が渡された。



結果は……オール3。



私の成績は1学期よりも大幅にダウンした。

勉強へのやる気が全くなくなってしまったからだ。

成績は維持してみんなを見返してやろう!なんて思ったけど、そう上手くはいかない。


仲間外れになってからというもの風邪をひくことが多くなり、学校を休むことがあったため勉強がついていけなかった。


誰も話す人がいないため、休んだ日のノートも借りることができず、分からないところがどんどん増えていった。


提出物があった時も、どういう内容のものを提出するのか分からなかったので近くにいた女子に聞いたら


「説明すんのがめんどくさい」


とあしらわれたこともあった。

No.73

最初は麻実ちゃん達の思い付きで、仲間外れになっているだけだと思った。


でも日が過ぎるほど、これは単なる仲間外れじゃないと実感した。



これは……



イジメだ………。。。



教科書に酷い言葉を書かれたり
トイレで水をかけられたり
物を隠されたり

そういったことは何もなかった。

学校に母がいたからだ。


ただ、話す相手がいない。
一緒にいてくれる人がいない。
近付こうとすると避けられる。
男子から気持ち悪いと言われる。


イジメというほどのことでもないかもしれない。
でもひとりぼっちは想像以上に辛い。



私はなんで普通学級に来たんだろう?

あのまま養護学校の中学部に進学した方が良かったのではないか。

ここは私のいる場所ではなかったんじゃないか。



毎日そんなことを考えていた。

No.72

調理実習で何もしていない私を見た先生は

「包丁使えるんでしょ?ならこれ切りなさい😄」

と無理に野菜を渡してきた。
しぶしぶ切っていると、すぐに他班の男子が私の班の男子に


「うげっ、お前藍梨が切った野菜食べんの?wかわいそうにww」

としゃべっていた。
私の班のメンバーはみんな迷惑そうにしている。



(だからやりたくなかったのに…。

先生は何も知らないくせに…。)

No.71

更に、中学時代の私は今よりももっとダサかった。

思い出したくもないくらい、ぶっさいく🐷(今もだけど)

髪はボサボサ、肌は汚い、体や手足は腫瘍でボツボツと腫れ、顔も全く可愛くない。

男子からは気持ち悪がられていた。


届かない所にある日誌を取ってもらおうと近くにいた男子にお願いすると、ニヤニヤしながら去っていったりした。


調理実習の時、私は包丁なら使えるため野菜を切る役目をかってでた。
でも「何もしないでいいよ」と言われた。

私に野菜を触らせたくないためだ。

逆に他の班からは「藍梨は何も手伝ってない」とも言われた💧

No.70

>> 69 珠拾いさん、はじめまして✨

スレ読んでいただけて大変嬉しいです💡
なかなか話が進まずにすみません💧

これからちょっと暗い話が続きます😣💨

No.69

主さんの、ど根性物語を最初から読んでいる者です。何やら嫌な展開が待ち受けていそうな・・・。
女性は怖い!!主さんに幸福あれっ!!。

No.68

思い出せること。


私は元々引っ込み思案だったため、仲間外れになってからは恐怖心から誰にも話しかけることができなった。

もちろん、話しかけられることもなかった。


朝と帰りは母が一緒に教室に入るため、無理矢理笑顔を作って挨拶をする。

ひどい時は「おはよう」と「またね」の挨拶だけで、あとはずっと黙って1日1人で過ごすこともあった。



私はどんどん大人しく、暗い性格になっていった。

No.67

仲間外れが始まってからの日々。

実は……それからの記憶があまりなく、かなり断片的なものになっています💧

盛り上がりどころなのに、本当に申し訳ないです⤵⤵



ただ、辛い毎日だった。



都合のいい私の頭は、悲しかった思い出を無理矢理消してしまいました。



順序などがぐちゃぐちゃになって読みにくい部分が多々あるかと思います。
でも、覚えてることをポツポツと書いていこうと思います。

No.66

一生懸命、原因を考えた。

考えて考えて考えたけど、自分では見つけることができなった。

今思うと、本当に自分はバカだった…。
どうしてそんな簡単なことに、気付くことができなったのだろうか?

No.65

自分が仲間外れにされている、
という現実をなかなか受け入れることができなかった。


明日になったら何事もなかったみたいに、笑顔で話しかけてくれるんじゃないか?


数日の我慢をすれば、きっとまた元に戻れる。


今回はたまたま私の番になっただけ…。



でも、私の場合は夏美ちゃんやユリリンの時のようにはいかなかった。

No.64

それから、みんなの接し方が変だと思うことが増えていった。



朝、おはよー😄と言っても素っ気ない。


いつも通り廊下に出てみんなの輪の中に入って行くと



「藍梨ちゃん何してるの?」
と真顔で聞かれる。



「えっ?何してるのって…」



最初は意味が分からずそのまま居たりしていたのだが、毎回聞かれるとさすがに輪の中に居づらい。


休み時間になると机の周りに集まって来てくれた友達も、今は誰も来てくれない。







(私だ…)





(今度は…私だ……)





私が仲間外れになる時が来た。

No.63

それから数日後のこと。

私は四肢に障害があるため、両手も両足もほぼ90度の角度のまま伸ばすことができない。
それに体も小さく高めの電動車椅子に乗っているので、床にある物を自分で取ることができない。


たまに手が滑ってペンや消しゴムを授業中に落としてしまうことがある。
そんな時はだいたい前の席のユリリンに頼むことが多かった。


「ちょっとペン落としちゃった…拾ってもらえるかな?💦」


「はーいどうぞ😄」


いつもはこんな風に笑顔で拾ってくれる。



でも、今回は違った。

後ろを振り返りもせず、無言でペンを拾ってくれた。


「あっ…ごめん💦」

(今真剣に授業聞いてたから、邪魔しちゃったのかな…💦💦)

No.62

2学期が始まって少し経った頃。

ある日。


私はみんなの所には行かず、次の社会の授業のために一人プリントの整理をしていた。


そこへ麻実ちゃんがやってきた。


「どれどれ~?ベストノート賞を受賞した藍梨さんのノートを見せてもらおっかな~」




ノートを手に取りパラパラっと目を通した後、机にポイッと置いて何も言わずに去ってしまった。



(…??なんだ…???)



麻実ちゃんが何をしに来たのか分からなかった。


けど、いつもど何かが゙違った。


なんというか…麻実ちゃんの言葉にトゲがあるような感じがした。

No.61

ユリリンとは席が前後になり、更に仲良くなった。
今回の班もみんな親切で優しい人ばかりだ。

麻実ちゃんや夏美ちゃん、違うグループの子とも仲が良かった。

けど、私は消極的な性格のためか大人しく見られがちで、まだ素の自分は出せずにいた。
というか、今思うと出し方が分からなかったのだろう。

でも話しかけられればちゃんと笑顔で返すし、話すと笑い上戸で面白いねって言われていた。


勉強もなんとか頑張ったかいがあり、成績はオール4だった。
体育はもちろん1だったけど。


私の中学生活は順風満帆だった。

No.60

試験も無事に終わり、区切りがいいということで席替えをした。
仲良くなった夏美ちゃんと離れちゃうのは寂しいけど、今度は誰が前の席に来てくれるか楽しみだった🎵

私の中学校では席替えはくじ引きではなく、班長と担任が放課後残って席替え会議をする。

班長が1人ずつ好きな人を選んでいき、席の配置を決める。

そこで仲良しな人だけで固まらないよう、担任がバランスを見て決定する。



席替え会議が行われた次の日、みんなに新しい席が発表される。


私の前の席はユリリンだった🍀

また仲良しグループの1人が座ってくれるなんて、とても嬉しかったし安心だった✨


しかもユリリンは班長。

つまり、ユリリンが私を選んでくれたということになる。



「藍梨ちゃんこれから一緒だよー😁🎵」



また学校へ行くのが楽しくなりそうだった。

No.59

>> 57 すみませんでした。 真面目には書けなかったのです。 主さん、どうかこの一連のレスは流してください。 お願いします。 56さん、不信感… にぼしさん

いつもレスありがとうございます。
読んで頂けてとても嬉しいのですが、ハンネを変えて別人のようにレスするのはご遠慮下さい。

すみませんが、よろしくお願いいたしますね😓💦

No.58

>> 56 No.38、39 にレスしてた方ですよね? わざわざハンネ変えて何故レスするんですか? ご自分のスレタイも他人の名前にして😱 意味不明… 通行人さん

初めまして💡教えて下さりありがとうございます。
全然気がつきませんでした😓💦笑

良かったらまた覗きに来て下さいね😄

No.57

>> 56 すみませんでした。

真面目には書けなかったのです。

主さん、どうかこの一連のレスは流してください。
お願いします。


56さん、不信感を抱かせたこと、お詫びします。

  • << 59 にぼしさん いつもレスありがとうございます。 読んで頂けてとても嬉しいのですが、ハンネを変えて別人のようにレスするのはご遠慮下さい。 すみませんが、よろしくお願いいたしますね😓💦

No.56

>> 55 No.38、39 にレスしてた方ですよね?

わざわざハンネ変えて何故レスするんですか?

ご自分のスレタイも他人の名前にして😱

意味不明な方ですよね?

主さん 横レス すみませんでしたm(_ _)m

  • << 58 通行人さん 初めまして💡教えて下さりありがとうございます。 全然気がつきませんでした😓💦笑 良かったらまた覗きに来て下さいね😄

No.54

急かされることなど何もないの
あなたのペースでいいのよ

見守っているから

No.53

試験が終わった後は、どの教科もノート提出があった。

みんながちゃんとノートをとれているか、工夫してあるか…などをチェックするためだ。


先生のチェックが終わり、返ってきた。

今度は社会の先生が言った。


「先生はいつもみんなのノートの中からベストノート賞を決めている💡今回は~…これだ‼」

緑色の表紙に黒ペンでイラストが書いてあるノート…



(……あっ…)


(…私のノートだ…)


夏美ちゃんが「それ藍梨ちゃんのだー‼」と言った。
みんなが拍手する。


私はかなり戸惑っていた。
でも、嬉しいものは嬉しい😒


私は書くのが遅いため、授業中に乱雑に書いてたら家に帰って復習もかねてノートを書き直していたりした。
自分なりに工夫して書いたノートが評価されて、頑張って良かったと思った。


「藍梨さんのノートは整理されていてとても見易い😄みんなも後で見せてもらうといいよ😄」


先生方からこんなに誉めてもらうとは。

これからも頑張らなくちゃ。

ちゃんと勉強して、良い高校入って、両親に恩返しして…。


思った以上の出来に、私の将来は輝いていた。

その時までは…。

No.52

初めての試験週間が終わった。

私は人生で一番疲れていた💧


数日後、テストが返ってきた。

5教科の平均が90点、想像以上の結果を出すことができ、私も両親も喜んだ。


その中で国語のテストを返す時だった。

国語担当の先生がみんなの前でこんなことを言った。


「なんと藍梨さんは今回のテストで98点でした‼」


おぉ~✨とか、さすが藍梨ちゃん🎵なんて歓声が聞こえた。


まさか点数が発表されるとは思っておらずビックリしたが、やっぱり誉められたら嬉しい🍀


先生は続けた。

「今まで養護学校にいて勉強の環境も違うのに、この点数を取れたのは素晴らしい✨みんなも見習うように😄」

焦りながら照れていたら、隣の男子がボソッとこう言った。



「俺も98点なんだけどな~…」

No.51

「はいっ…じゃあ~今から始め‼」

先生の一言を合図に、みんな一斉に問題用紙を裏返す。

定期試験が始まった。



私は緊張のあまりお腹を壊していた💧


ふと、チラッと周りを見渡す。


いつも授業中でもガヤガヤザワザワとしている教室がシーン…と静まり返っている。

みんな必死に机に向かい、カリカリカリとペンを走らせる。


(ちょっと異様な感じだな…)

(そんなこと考えてる場合じゃない‼落ち着け、私‼💦)


元々書くスピードも遅い私は、時間に終われながら必死に問題を解いた。

No.50

試験勉強で気合いが入っていたのは私よりも母だった💦

せっかく中学校に入学できたのだ。
勉強で遅れをとらないように、必死に教えてくれた。

母は私の教科書を見ては常に問題を出してきた😓


食事中に突然…

母「野球は英語で⁉」

私「えっ💥…ベースボール‼」

など…笑。


私もやっとみんなと同じように勉強できる環境になったし、初めての試験では絶対良い点を取ってやる‼と頑張って勉強した。

No.49

みんなのテンションが下がる時期がきた⤵
定期試験だ。

養護学校でもたまーにテストはしていたが、生徒は私1人だけ。
誰かと競うこともない。

成績は○・△・×の3段階だったが、問題がなければ○をつけてくれるザックリしたものだった。



しかし、中学校は違う。
授業態度や提出物なども評価に入るが、ほとんど試験の点数によって成績が決まる。

その成績によって進学先も決まってくる。


養護学校では私のペースに合わせてくれてじっくり教わっていたが、今は私が授業のペースに合わせていかなければならない。


初めての試験に向けての勉強が始まった。

No.48

主です。

なんだか観覧数が急に増えたような感じがして驚いております😖💦

拙い文章だし、時間が前後していたり、コロコロと話が変わって読みにくいかと思います💦

それでもこれだけの方に読んで頂けて嬉しいです✨✨


更新もかなり遅くてすみません😢💦

なるべくペースを上げていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

No.47

ユリリンの仲間外れは夏美ちゃんの時よりも長く、3週間ほど続いた。

しかしユリリンは違う友達とワイワイ仲良さそうだし、あまり仲間外れという感じはしなかった。

気付いたら少しずつ麻実ちゃん達とも話すようになっており、いつの間にか元のグループに戻っていた。

No.46

(まさか…また…)

私の予感は当たった。

麻実ちゃん達の所に行くと、ヒソヒソとユリリンの悪口を言っていた。


私はそれを黙って聞いていた…。


今回も理由は分からなかった。

私は部活動にも入っていないし、みんなと違う学区外に住んでいるため、放課後一緒に遊ぶことも滅多にない。

そのため、話についていけていないことが良くある。

ましてや仲間外れにする原因など学校内では話せない。


私は麻実ちゃん達やユリリンにそれを聞くことができず、ひたすら早く仲間外れに飽きるのを待つことしかできなかった…😢

No.45

これといって何も出来事もなく、平穏な日々が続いていた。


けれど……また起きた。

゙仲間外れ゙だ。


今回のターゲットはユリリン。

私も一緒にいる麻実ちゃんと仲良しグループの1人。


ある朝、ユリリンは麻実ちゃん達ではなく、違うグループの友達と一緒にいた。

ユリリンは人見知りせず、頭も良いし、みんなからの人気も高い。

違う友達と一緒にいても不思議ではなかったが、なにかいつもと空気が違った。

No.44

そんな日が10日ほど続いた。


朝。
母がリュックから教科書を取り出し、机に入れ終わると待機室へ戻る。
その後私はいつものように廊下へ出る。



「藍梨ちゃんおはよーっ😄‼‼」


人一倍、元気な声。

明るい笑顔。


夏美ちゃんがみんなの輪の中から挨拶していた。


(あっ…仲直りしたんだ…‼)


あのイヤな雰囲気がまるで嘘のように、夏美ちゃんと麻実ちゃん達は賑やかにおしゃべりをしていた。


どうやって仲直りしたのだろうか…?

あんなに悪口を言っていたのに、今はすっかり元に戻っている。

私には彼女達の心理が分からなかった。


゙なんとなくやってみだ


そういう雰囲気が感じとれた。
仲間外れにした大きな理由もなかったのかもしれない。


私は、もうこういうことがなければいいな…それだけを願った。

No.43

夏美ちゃんが仲間外れにされている。

私は今まで養護学校でぬくぬくと育ってきたため、その事実を目の当たりにしても、なにもできずにいた…。。


なんでこうなったのか?


どちからに非があるのか?


仲直りする方法はないのか?


頭の中でグルグルと考えるだけで、何も行動できずにいた。


朝や授業の合間の休み時間や昼休み、いつも麻実ちゃん達が私の席に来てくれて一緒に廊下へ出る。

まるで私と夏美ちゃんを近づけないようにするためのようだった。

私は夏美ちゃんと話す隙を狙っていたが、なかなかできなかった。

No.42

入学して3ヶ月くらい経った頃だろうか。
私は人生で初めでイヤな雰囲気゙を味わった。


私が一緒にいる仲良し5人組は、いつも廊下で固まって話すのが習慣になっていた。

いつも通り「おはよー☀」と輪に入っていくと、いつも一番元気に挨拶してくれる夏美ちゃんがいない。


(どっか用事があっていないのかな…?)


そんなことを思っていたら。

麻実ちゃんから驚きの一言。



「なんか夏美ってムカつくよねー笑」



(…えっ⁉⁉)



「そうそう‼あのテンション高いのがウザい時あるよね笑」


昨日まで仲良かったのに、みんな何を言ってるんだ?
私はキョトンとしていた。


「ねぇ、藍梨ちゃんもそう思わないー?」

「あっ…うーん…そうかなぁ?」

私は曖昧な返事で流した。

みんなは今までに溜まっていたうっぷんを晴らすように、夏美ちゃんの悪口を言う。


チャイムが鳴り教室に戻ると、ぽつんと寂しそうに座っている夏美ちゃんの姿があった。

No.41

先生からみんなに1枚のプリントが渡された。
クラスの連絡網だった。

その夜。
緊急時などでも連絡をちゃんと回すことができるように、親が行う連絡網訓練があった。

連絡網は男女別で席順と同じため、私の家には夏美ちゃん家からかかってくる予定だ。


(夏美ちゃんのお母さんと私のお母さんが初めてしゃべるんだ。どんな感じかなぁ🎵)

と私は良く分からないドキドキ感を胸に電話を待った。


―リリリリリーン…―


電話が鳴り、お母さんが受話器を取る。

1分程話した後、電話を切った。


(あれっ?もう終わり😓?)

娘同士が友達だから、お母さん同士も仲良くなれたらいいのに、なんてことも思っていた。


「お母さん、夏美ちゃんのお母さんどんな感じだったー😄?」

「ん~…なんかぶっきらぼうで…あんま感じ良くなかった💧」

「あっ…そう💧」

私の期待はあっさりと終わった💦

No.40

>> 38 割り込みです🐗 身体障害者の現実という小説を読むまで、携帯小説というものを読んだことが無く、知らなかったのですが。 他の携帯小説をチラチラ読… 初めまして、レスどうもありがとうございます‼

ミクルは掲示板で本格的な携帯小説ではないので、割り込みOKだと私は思っています。
私は感想スレを立てていないので、こちらに書いて下さって構いません😄
(感想スレ立てるほどの内容でもないし💧)

障害者の文章は、障害者でしか感じることができない視点で書かれているからではないでしょうか?

マイスレにして頂けるなんて嬉しいです😫✨
更新頑張ります‼

No.39

割り込み2です🐗🐗

僕の知ってる障害者は皆、タフでクールで面白いです。

なので障害者が綴る文章は健常者のそれより興味が湧きます。これは偏見でしょうか。

内容に触れるとごちゃごちゃするので割愛で✋

主さん、マイスレにしてます😃

No.38

割り込みです🐗
身体障害者の現実という小説を読むまで、携帯小説というものを読んだことが無く、知らなかったのですが。
他の携帯小説をチラチラ読んで知りました
こうして割り込むのはよくあることなんですね💡

年齢が明かされると困るのであちらにはレスできませんが。

マイスレにして読んでます😃

  • << 40 初めまして、レスどうもありがとうございます‼ ミクルは掲示板で本格的な携帯小説ではないので、割り込みOKだと私は思っています。 私は感想スレを立てていないので、こちらに書いて下さって構いません😄 (感想スレ立てるほどの内容でもないし💧) 障害者の文章は、障害者でしか感じることができない視点で書かれているからではないでしょうか? マイスレにして頂けるなんて嬉しいです😫✨ 更新頑張ります‼

No.37

男子と話すのはちょっと苦手…というか抵抗があった💧

ある日、席で夏美ちゃんと話していた時。
隣にいた男子も話に混ざってきた。


「この間、家の近くを歩いてたらさ~…😄」

と私が話していたら、その男子が

「えっ藍梨が歩いてたの?走ってたじゃなくて?笑」

と言ってきた。

確かに私は車椅子に乗っているから゙走ってる゙が表現としては正しい。


でもそれは完全に悪意のあるものだった。

たぶん私は一瞬顔が固まったと思う。


すかさず夏美ちゃんが小声で

「余計なこと言わなくていーの‼💢」

と注意してくれた。

私は聞こえない振りをして話を続けたが、心臓はドキドキしていた。

No.36

麻実ちゃんはリーダー的存在なだけあり、面倒見がいいお姉さんのような子だった🌱

背も高く、力もある麻実ちゃん。
臨時で移動教室があり母が対応できない時は、麻実ちゃんが私を抱っこして3階へ連れていってくれたこともあった😲💦


初めて友達だけで遊びに出掛けたりもした。

プリクラを撮ったり、買い物したり、ご飯食べたり…。

家に呼んだりもした。

母が作った料理を食べ、テレビゲームをする。

友達が遊びに来た時の母はとても嬉しそうだったのを覚えている。

我が子が初めて連れてきた友達。

ちょっとだけ母に恩返しできたような気がした✨

No.35

一番不安だったのは人間関係だった。

みんなは小学校からずっと一緒だけど、途中から入った私にも友達ができるだろうか?

ちゃんと健常者の中で上手くやっていけるだろうか…?



でも心配はいらなかった。

休み時間になれば私の机の周りに来てくれて、楽しくおしゃべりをした。
私はこの時が本当に幸せだった✨


話せる友達がいる。

困った時は助けてくれる。

一緒に楽しいねって笑いあえる。


色々な子と話していくうちに、良く話す友達が決まってきた。

女子の中のリーダー的存在・麻実ちゃん。
そして麻実ちゃんと良く一緒にいる夏美ちゃんやその他5人くらいのグループができ、私もその中に入ることが多くなった。

No.34

時間が経つにつれて、少しずつだけど普通学級の環境にも慣れてきた。

ただ、勉強が始まるとその進むスピードの早さに驚いた。

サラサラと書いては消えていく黒板の文字…。


今までマンツーマンで習っていたので、私がノートに書き写すまで待っていてくれたし
分からない所は分かるまで根気よく教えてくれた。


それが今では流れ作業のように進んでいく。

字を書くのが遅い私は、ノートに書き写すことで精一杯だった。。

No.33

入学してすぐはオリエンテーションなどが続き、そこでみんなの名前を顔を少しずつ覚えていった。


ちょっと中学での生活の説明を💡

電動車椅子は小学生の時に2台作っていたため、
1台を1階・もう1台を教室がある2階に置いた。

さらに音楽室や理科室は3階にあるため、手動で動かすタイプの車椅子を設置。

各階に車椅子を置き、なるべく移動がスムーズにできるようにした。


そして学校への送り迎え。

教科書の出し入れ。

移動教室、体育のためのジャージの着替えや体育館への移動。

お昼のトイレ。

帰宅するための準備。


これらは全て母が行った。

母は学校にある使わない物置のような所を改造した部屋で、1日中待機していた。


中学に通った3年間、母は私に付きっきりだったため、母の自由時間は全て私が奪ってしまっていた。。

当時は自分のことでいっぱいいっぱいだったので気付かなかったけど、
今思うとなんてワガママだったんだろうと、胸が痛くなる。。

No.32

中学校入学。

待ちに待った中学校での生活✨


入学式が終わり、教室に入る。

私の席は車椅子でも入りやすいように一番後ろ。

周りはみんな知っている友達。

「あっ‼私藍梨ちゃんの前の席だ‼ヨロシクねー😄」

そう言ったのは前に交流会の時に「問題分かるなら手を挙げなよ‼」と言ってくれた、
とても明るい夏美ちゃんだ。

私は交流会の時から夏美ちゃんの雰囲気が大好きで、
前の席が夏美ちゃんで本当に良かったと思った。

No.31

>> 30 ナミさん💡
またまたレスありがとうございます‼
ちょっと体調を崩していたのですが、復活しました🎵
また書き始めますね💨

でも小説を書いてみて、改めて表現することの難しさを実感しています💦

No.30

途中での横レスごめんなさい🙏


藍梨さん、スレの続き楽しみにしています☺

藍梨さんが感じた事や経験した事、
色んな事を気持ちに自由に(といっても私のスレは荒れましたが😣)記せれば楽しいですね~☺

No.29

中学入学するにあたって、いくつかの条件があった。


・体育の成績ば1゙である
私は当たり前だが体育はできない。
例え体育の筆記試験で100点を取ったとしても、成績は上がることはない。

・体育の時はみんなと同じようにジャージに着替える
体育は見学だからといって、私だけ着替えないわけにはいかないからだ。

・ベル席をしなくてはいけない
ベル席とは、授業開始のベルが鳴り終わる前には席についていなければいけないということ。
後々、私はこのベル席に悩まされることになる…。

No.28

そして、小学校の卒業式。

6年間お世話になった校舎とも今日でお別れ。


いつも優しかった先生。

たくさん遊んだ友達。

毎日走り回った廊下。


今日でお別れなんて信じられない。

また春休みが終わったら通うんじゃないかと思った。


お別れは寂しかったけど新たな旅立ちへの希望があったから、涙ではなく笑顔で卒業式を終えた✨

No.27

初めての制服作りにとてもワクワクしていた。

私は身長が130cmくらいしかないため、制服は特別サイズに仕立ててもらった。

中学は田舎にあるわりに制服のデザインがオシャレ。笑

ブレザーにブラウスにプリーツスカート。

出来上がった制服を見て一気にテンションが上がる⤴


他にも体育で着るジャージやリュック、筆箱…身の回り全ての物を新調して、入学式を今か今かと待ちわびた。

No.26

入学前に、中学校へ挨拶に行った。

(春からはここに通うんだぁ…)


まだ全然実感は湧かなかった。


校長室に行き、校長先生や一足先に担任になる先生とご対面。

「藍梨さん、わが校へようこそ。
この学校はバリアフリーではないため階段や段差が多くある。色々と不便をかけると思うけど、これから3年間よろしく😄」

後から聞いた話だが、校長先生の娘さんは脳性マヒで障害があることを知った。

だから私のことも理解してくれて、入学を受け入れてくれた。


(この校長先生だからこそ、私は入学することができたんだ。

絶対絶対、頑張ろう。

受け入れてくれた先生達のために。
入学できるようにずっと働きかけてくれた両親のために。)

私はやる気と希望に満ちていた。

No.25

先生や友達、友達のお母さんなど、色んな人が「おめでとう‼良かったねー✨」と言ってくれた。

そして担任の先生からのお話。 「藍梨ちゃん、本当に良かったね‼今まで勉強頑張ってきたもんね。みんなが藍梨ちゃんの努力を分かってくれたんだよ。
これからは今までと違う環境になって、辛いことも増えるかも知れない。
でも藍梨ちゃんにはできることがたくさんあるからね。楽しいことをたくさん経験するのよ😄
中学校と養護学校は隣り同士だから、たまには顔出してね。先生も淋しくなっちゃうから…😢」
こんなに良い先生が世の中にいるのか?っていうくらい、良い先生だった。

この養護学校から普通中学へ進学をしたのは、私が初めてだった。

そのため嬉しさ半面、申し訳ないという気持ちが浮かび上がってきた。

きっと良く思っていない人がいたと思う。
「どうしてあの子だけで、うちの子はダメなのか…」
そう思われてもしょうがない。

私は努力も何もしていない。
周りの助けがなければ、生きていくことさえできない。

本当に人に恵まれていると痛感した😢✨

No.24

6年生の秋頃。

一枚のハガキが届いた。
私の進路の答えが書かれているハガキ。



私は………









みんなが通う学区外の普通中学校への進学が決まった✨✨



この頃にはあまり分からなかったけど、私の気付かない所で両親と先生がどんなに頭を下げて頼み込んでくれたことか…。。

感謝しても、しつくせないと思う😢✨


特別に学区外の中学への進学が許されたこと

みんなと同じ学校へ行けること

障害者でも普通学級に入れること


嬉しくて嬉しくてしょうがなかった。

No.23

小学校6年生。

このまま養護学校の中学部に進むのか、
普通中学校へ進学するのか…。



私の希望は普通中学校への進学だった。



今度こそ、3度目の正直。
両親や担任の先生も教育委員会に私の進学を頼みに行ってくれた。


しかし、中学校の設備問題など以外に新たな問題点が浮上した。


それは私が進学を希望する中学校は学区外ということ。


交流している小学校には1学年2クラスあり、そのまま中学校に上がる仕組みになっている。

他の小学校と混ざることもなく、私にとって馴染みやすい環境だった。

全員ではないけれど顔も名前も覚えたし、何よりみんな優しくて私のことを受け入れてくれている。


(せっかく仲良くなったのに…私もみんなと同じ中学校で過ごしたいのに…。)


両親+先生VS教育委員会の話し合いが何度も行われた。

No.22

交流会は月1~2回程行われた。

最初は小学校のみんなの合唱を聴いたり、調理実習にお邪魔したりしていた。

そしてだんだん主要教科の授業にも参加していった。


ある日の算数の授業に参加した時。

「藍梨ちゃん教科書どこまでやってるのー?」

「えーと…今ここやってるよ😄」

「えー💥もうそこまで進んでるの😲⁉」


養護学校にいる時間が短いので勉強時間はみんなよりも少なかったが、
マンツーマンで教えてもらっているおかげで、スピードはみんなよりも速かった。


「問3-1の答え分かる人ー🏫?」

「ほらっ藍梨ちゃんもやってあるんだから手挙げないと✋‼」

「あ、そっか💦はーい⤴」


こんなやりとりが本当に楽しかった。
私もみんなの仲間入りをした気分だった。

No.21

1回目の交流会は、軽く挨拶をしたりして終わった。

正直、あまりの緊張で何をしたのか覚えていない💧

みんなからたくさんの手紙をもらったが、顔が全然分からなかった…けどとても嬉しかった。


「またうちの学校に来てね😄」

「今度はもっとお話しようね‼」

「藍梨ちゃんの学校では何がはやってますか?」


などなど、他愛もない手紙。


(みんな私のことヘンな子って思わないんだ…。

私もみんなと友達になれるかなぁ…)


この交流会をキッカケに私の普通学級への進学の意欲が強くなっていった。

No.20

「藍梨ちゃんだーー‼‼‼」

「はじめまして~🎵🎵」

「ちっちゃーい💥」

「あれどうやって動いてるんだ😓⁉」


みんなが一斉に話しかけてくる。

人数と大きな声に圧倒される私💥

「あっ…え、えと…はじめまして💦藍梨です💦」

挨拶するのもやっとだった💧


そのまま教室へ。
とても重い電動車椅子を、小学校の先生達や男子生徒が頑張って持ち上げて3階へ。


「これすげー重い‼💥」


「お前つぶされんなよ✋あはは~」


普通学級ってこんな賑やかなの?

こんなに人がいっぱいいるの!?


今までで過ごしてきた世界とは180度違うくらい、私には衝撃的だった。

No.19

交流会の日。
この時の私は人生で一番緊張していたと思う。


普通学級ってどういう所だろう…

みんなに物珍しい目で見られるのだろうか…

もし誰も受け入れてくれなかったら…


どきどきどきどき。


担任の先生と一緒に小学校へ向かう。
この時、既に私は電動車椅子を乗っていた♿
運転する手がガクガクする。。



そして校門に着いた時、大勢の生徒が私を待っていた。

No.18

友達との交換日記、かくれんぼ、美味しい給食、苦戦する算数、運動会に文化祭…
普通学級と変わらない小学校生活を過ごし、5年生になった時。

担任の先生からある提案があった。


「この養護学校から10分くらいの所に小学校があるんだけど、そこのみんなと交流してみない😄?」


なんとなく普通学級の小学校がある話は聞いていたけど、突然のことに驚いた。

でも、物心がついた頃から、普通学級に行くことに興味が湧いていた。
私は話すことに問題はないし、勉強も一応してる…もし普通学級に入れたら…。。

先生の提案になんの躊躇いもなく返事した。


「はい‼やってみたいです‼」

No.17

学校は私にだけ特別に勉強する時間を与えてくれた。

先生達がそれぞれ得意な科目を分担し、私とマンツーマンになって教えてくれた。

学校にいる時間は10時~15時ととても短いし、体操や音楽などの主要教科以外も習うことがあるため、1日に3教科教わるのが精一杯だった。

それでも漢字を習ったり足し算をしたり…私なりに充実した日を送っていた。

No.16

今まで家で過ごし家族以外と交流のなかった私は、全てが新鮮に感じた🍀

初めてできた友達、優しい先生達、とても楽しかった。


入学を楽しみにしていたのにはもう1つ理由がある。
それは勉強がしたかったから。

今では考えられないけれど、とにかく小学校に入り勉強することが楽しみで仕方がなかった。笑

けれどこの学校には重度の障害者が多く、勉強している児童は1人もいなかった。
そのため、普通学級のように勉強するカリキュラムも整っていない…。

入学してしばらくは音楽や体操、図工ばかりしていたので、私はよく先生達に

「いつ勉強を教えてくれるの?」

とせがんでいた。

No.15

養護学校は小学部と中学部の2部構成になっている。
私と同じタイミングで小学部に入学したのは男子2人だけで、2人共話すことはできない病気の子だった。

私と同じように話すことができるのは、2個上のサキちゃんと、中学部の男子の先輩2人、あとは先生達だ。

私は最初は緊張していたが、すぐにサキちゃんと打ち解けることができた✨

No.14

結局両親の願いも虚しく、普通学級へ進学の道は断たれた。

理由は幼稚園の時と同じである。


「ごめんね…あの小学校には行くことができなくなっちゃったの」

と言われたが、特にショックもなく、喜びもなく、

「そっかぁ」というくらいだった。


そして私は、市内にある養護学校に入学することになった。

入学前に見学で養護学校を訪れたのだが、校内はとてもキレイで明るく、自然もたくさんあり、入学を考えるとちょっとワクワクした。

No.13

運動会の見学が終わった後、母が訪ねた。


「藍梨もこの学校に入りたいよね😄?」

「うん、私もここに入りたい」


本当は、私はここにいたらずっとみんなからジロジロ見られるのかな…怖いな…と思ったが、言えなかった。

いつも周りから何か言われ傷ついても、絶対に泣かないと決めていた。

私が泣いたらきっとお母さんも悲しむだろうと、なんとなくそんな感じがしていたからだ。

だからいつも私は何か言われた時も、聞こえない・何も感じないフリをしていた。

No.12

何度言われても、心が傷んだ。


(私ってやっぱりヘンなんだ…)


母は私を連れて買い物や公園など、色々な所に連れて行ってくれた。
私も外出するのが大好きで、いつも楽しみにしていた。


でも…子供から大人まで、私を珍しいものを見るような目で
ジロジロ見られるのが本当に辛かった。

正直、それは今でも辛い。
馴れることなんて、ない。


子供からは「ヘンなのー」

これはしょうがない。
もし私が逆の立場だったら、きっと同じことを言っていると思うから。


不思議に思っていたのは
大人からの「頑張ってね」

この人は私のこと知らないのに、なんで頑張ってっていうんだろう?

子供ながらにそんなことを考えていた。

No.11

一度だけ普通学級の小学校の運動会に見学へ行ったことがある。

グラウンドの隅っこで見学をしている私を見たみんなの言葉が、だんだん聞こえてきた。



「あの子ヘンな鼻してない?」


「ねぇ歩けないのかなぁ?」


「なんか痛そう…可哀想だね…」



こんな言葉、もう何回聞いただろう?

いつも言われてるから、気になんてしない。




……………ウソ。

No.10

幼稚園へ行かずに家でダラダラと過ごす日々は
意外とあっという間に過ぎ、小学校入学の時期になった。

両親は私を普通学級へ入学させるため、学区内の小学校へ何度も行き頭を下げた。


でも、やっぱり私の入学は厳しかった…。

No.9

兄弟がいなかったため、
私の遊び相手は専ら両親と近所に住む祖父母だった。

特に父は私に甘く、欲しい物はほとんど買ってくれた。

オモチャの中でも一番のお気に入りはファミコンだった。
最初はテレビ画面に映る言葉を両親に読んでもらいながらプレイしていたが、
だんだんと自分で読めるようになった。

つまり私はゲームで色んな言葉を覚えていったのです😓

No.8

>> 5 割り込みレスごめんなさい🙏 是非、読まさせて頂きます。 ナミさん‼
レスどうもありがとうございます。読んで下さるなんて、本当に嬉しいです。

つたない文章ですが、お暇な時にでもまた覗きに来て下さい😄

No.7

両親は市内にある幼稚園を何軒も訪ねたそうだが、答えはどこも一緒だった。

理由は一言で言えば
「環境が整っていないし、面倒を見きれないから」だという。

私が小さい頃はまだバリアフリーなんて言葉は今ほど浸透していなかったし、
入園拒否なんて簡単にできたのだろう。


私は4~6歳の間、家で過ごすことになった。

No.6

私はその病気が原因で手足を動かすことが不自由になった。
今は電動車椅子だが、小さい頃は手動の車椅子に乗っていた。

私は身体は上手く動かすことはできないし、1人でできることは本当に限られてしまう。

でも幸い、話す・聞く・見る・考える…など、コミュニケーションを取ることは健常者と同じようにできた。

そのため、両親は私を当たり前のように幼稚園へ入れようとした。

しかし…幼稚園側の答えは「NO」だった。

No.5

割り込みレスごめんなさい🙏

是非、読まさせて頂きます。

  • << 8 ナミさん‼ レスどうもありがとうございます。読んで下さるなんて、本当に嬉しいです。 つたない文章ですが、お暇な時にでもまた覗きに来て下さい😄

No.4

両親は全国の有名病院をあたり、私の病気について調べた。

小さい時のためあまり記憶にはないが、色々な検査を受けた覚えがある。

何十ヶ所も採決をしたり、
色々な薬を飲んだり、
入院をして検査をしたり…。

でも、私の病気を治す方法は何も見つからなかった。

No.3

腫瘍は色々な所にでき始めた。

指先や足先、耳や歯茎にもできた。


そして一番目立ったのが鼻だ。

鼻は大きく腫れ、痛々しいという感じ。


そう、これが私の病気。

私が生まれた頃には正式な病名が分からないほど珍しい病気。

最近になり病名は分かったのだが
(でも本当に正式名称なのかは定かではない💧)

国内でも10人いるかどうか、もちろん治療法も不明、というかなりの難病だ。

そのことを知った今の私は

(へぇ~…私ってレアなんだな。笑)

なんてのんきに思った。

No.2

2歳頃までの私は、どこにでもいる子供と何も変わらなかった。
ただ歩くことができないだけで。

元気にハイハイもできたし、見た目も普通だった。

昔の写真を見ても、障害があるとは思えないようなものばかり💡


しかし、3歳頃から私の身体は徐々に変化し始めた。

身体に腫瘍ができ始めたのです。

No.1

*はじめに

これから書く話は私の実体験となります。
身元がバレるのを防ぐためあまり詳しくは書けない部分がありますが、ご了承下さい。

また、正直私は文章を書くことが苦手です。
読みづらい部分や不適切な表現がありましたら、ご指摘頂けると嬉しいです。

今回小説を書こうと思ったのは『身体障害者の現実』という小説を書いていらっしゃるナミさんがキッカケです。

私も少しでも障害者のことを皆様に知って頂きたく、小説を書くことにしました。

それでは、どうぞよろしくお願いいたします。

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